特許第6185940号(P6185940)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6185940
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】内部ブースト通路を有するスプレーガン
(51)【国際特許分類】
   B05B 7/12 20060101AFI20170814BHJP
【FI】
   B05B7/12
【請求項の数】9
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2014-561011(P2014-561011)
(86)(22)【出願日】2013年3月5日
(65)【公表番号】特表2015-512777(P2015-512777A)
(43)【公表日】2015年4月30日
(86)【国際出願番号】US2013028985
(87)【国際公開番号】WO2013134182
(87)【国際公開日】20130912
【審査請求日】2016年2月29日
(31)【優先権主張番号】61/607,386
(32)【優先日】2012年3月6日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/643,745
(32)【優先日】2012年5月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100110803
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 太朗
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100157185
【弁理士】
【氏名又は名称】吉野 亮平
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン シー.ピー.ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】スコット ディー.グリックス
(72)【発明者】
【氏名】ラッセル イー.ブレット
(72)【発明者】
【氏名】ジャミール アール.キブラウィ
【審査官】 伊藤 寿美
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2004/0089742(US,A1)
【文献】 特開平08−215628(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/009284(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 1/00−3/18,
7/00−9/08
B65D 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
重力供給式スプレーガンと共に使用するように構成される銃身であって、
前記銃身を重力供給式スプレーガンプラットフォームに連結するように構成されるガンインターフェースと、
該銃身をコーティング流体リザーバに連結するように構成され、流体ポートを含む流体インターフェースと、
前記銃身内に形成された流体通路によって前記流体ポートに流体的に連結された流体ノズル開口部であって、吹き付けられるべきコーティング流体は、該流体ノズル開口部を通って前記銃身から流出することができる、流体ノズル開口部と、
前記銃身と一体となっているブースト通路に流体的に連結されたブースト供給ポートと、を備え、
前記流体通路は、前記重力供給式スプレーガンによって吹き付けるために、互換性コーティング流体リザーバから付勢されたコーティング流体を前記流体ノズル開口部の外へ送達するように構成されており、
前記ブースト通路は、前記重力供給式スプレーガンから流れる加圧ブースト流体をブースト吐出口まで送達し、前記重力供給式スプレーガンによって吹き付けるために、前記互換性コーティング流体リザーバからコーティング流体を付勢するのを補助するように構成される、銃身。
【請求項2】
銃身と、重力供給式スプレーガンと組み合わせて使用するように構成されるコーティング流体リザーバと、を備える組立体であって、
前記銃身は、
該銃身を前記コーティング流体リザーバに連結するように構成され、流体ポートを含む流体インターフェースと、
前記銃身内に形成された流体通路によって前記流体ポートに流体的に連結された流体ノズル開口部であって、吹き付けられるべき流体は、該流体ノズル開口部を通って前記銃身から流出することができる、流体ノズル開口部と、
前記銃身を重力供給式スプレーガンプラットフォームに連結するように構成されるガンインターフェースと、
前記ガンインターフェースに近接しているブースト供給ポートと、を有し、
前記コーティング流体リザーバは、
前記流体インターフェースに連結され、
前記流体ポートに流体的に連結されているコーティング流体チャンバと、
ースト吐出口に流体的に連結されているブースト流体チャンバと、
前記銃身内に形成され、前記ブースト供給ポートを、前記流体インターフェースに近接して配置された前記ブースト吐出口に流体的に連結するブースト通路と、を有し、
前記ブースト通路は、前記重力供給式スプレーガンから流れる加圧ブースト流体を前記ブースト流体チャンバへ送達し、前記コーティング流体チャンバ内の流体を、前記流体通路の内部及び前記流体ノズル開口部の外部へ付勢するのを補助するように構成される、組立体。
【請求項3】
銃身及び重力供給式スプレーガンを備える組立体であって、
前記銃身は、
該銃身をコーティング流体リザーバに連結するように構成され、流体ポートを含む流体インターフェースと、
前記銃身内に形成された流体通路によって前記流体ポートに流体的に連結される流体ノズル開口部であって、吹き付けるべき流体は、該流体ノズル開口部を通って前記銃身から流出することができる、流体ノズル開口部と、
前記銃身を重力供給式スプレーガンに連結するように構成されるガンインターフェースと、
前記ガンインターフェースに近接し、前記銃身内に形成されたブースト通路に流体的に連結されるブースト供給ポートと、を有し、
前記重力供給式スプレーガンは、
銃身インターフェース内に収容されるブーストポートを有し、
前記銃身インターフェースにおいて前記ガンインターフェースに連結され、
前記ブースト通路は、前記ブーストポートから流れる加圧ブースト流体を、前記流体インターフェースに近接するブースト吐出口まで送達し、互換性コーティング流体リザーバ内の流体を、前記流体通路内部及び前記流体ノズル開口部の外部へ付勢するのを補助するように構成される、組立体。
【請求項4】
重力供給式スプレーガンの互換性銃身に連結するように構成されたコーティング流体リザーバであって、
コーティング流体チャンバと、
前記コーティング流体チャンバの体積を変更する構造を備えた分離部材によって前記コーティング流体チャンバから分離されるブースト流体チャンバと、
蓋部材と、を備え、
該蓋部材は、
前記コーティング流体リザーバを互換性銃身に連結するためのリザーバコネクタと、
前記コーティング流体チャンバに流体的に連結されている流体アパーチャと、
前記ブースト流体チャンバに流体的に連結されているブーストアパーチャと、を有し、
前記ブーストアパーチャを介して加圧ブースト流体を前記ブースト流体チャンバへ導入することによって、前記コーティング流体チャンバへ圧力が加えられ、前記流体アパーチャを通して前記コーティング流体チャンバ内の流体を付勢する、コーティング流体リザーバ。
【請求項5】
重力供給式スプレーガンプラットフォームを備える重力供給式スプレーガンであって、
前記重力供給式スプレーガンプラットフォームは、分離可能な銃身を連結するために構成された銃身インターフェースと、流体入口と、トリガーバルブと、を有し、
前記銃身インターフェースは、前記トリガーバルブの作動時に前記流体入口と流体的に連通するブーストポートを含む、重力供給式スプレーガン。
【請求項6】
重力供給式スプレーガンプラットフォームを備える重力供給式スプレーガンであって、
前記重力供給式スプレーガンプラットフォームは、銃身を有し、
前記銃身は、ブースト通路と、流体通路と、流体インターフェースと、を含み、
前記流体インターフェースは、
前記ブースト通路と流体的に連通するブースト吐出口と、
前記流体通路と流体的に連通する流体ポートと、を含む、重力供給式スプレーガン。
【請求項7】
重力供給式スプレーガンの互換性銃身内へ組み付けるためのポーチであって、
コーティング流体チャンバの体積を変更する構造を備え前記コーティング流体チャンバを取り囲む分離部材と、
前記コーティング流体チャンバと流体的に連通する流体アパーチャと、
前記流体アパーチャに近接するカップリング突出部であって、前記銃身内の1以上の協働銃身合わせ面に対して封止するように構成される1以上の突出部合わせ面を有する、カップリング突出部と、を備える、ポーチ。
【請求項8】
前記流体ノズル開口部を閉塞するための流体ニードルを配置するための流体ニードル通路を備える、請求項1に記載の銃身。
【請求項9】
前記銃身が、前記流体ノズル開口部を閉塞するための流体ニードルを配置するための流体ニードル通路を備える、請求項2または3に記載の組立体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
スプレーガンは、多数の業界にわたって塗料などの液体の塗布に使用されることが知られている。このようなスプレーガンは、一般に、ガン本体、吹き付けるべき液体を保持するためのリザーバ、及び塗布すべき表面の上に液体を噴霧及び推進するのを補助する空気源を含む。多くの場合、コーティング液は高価であり、したがって液体の可能な限り多くを使用して廃棄物を最小に抑えることが望ましい。更に、比較的に粘性のコーティング液は、重力又はサイフォンの影響下でリザーバから引き出すのが困難になり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
スプレーガンにより塗布するためにリザーバからコーティング液を引き出すための改善されたシステム及び方法に対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示に係る例示の実施形態は、便宜上番号を付けたり付けなかったりする、以下に列挙する実施形態を含むが、これらに限定されない。幾つかの付加的な実施形態は、本章には具体的に掲げていないが、添付の「発明を実施するための形態」の中に開示されている。
【0004】
実施形態1:スプレーガンと共に使用するように構成される銃身であって、
前記銃身と一体となっているブースト通路に流体的に連結されたブースト供給ポートを備え、
前記ブースト通路は、前記スプレーガンから流れる加圧ブースト流体をブースト吐出口まで送達し、前記スプレーガンによって吹き付けるために、互換性コーティング流体リザーバからコーティング流体を付勢するのを補助するように構成される、銃身。
【0005】
実施形態2:前記銃身をコーティング流体リザーバに連結するように構成され、流体ポートを有する流体インターフェースと、
前記銃身内に形成された流体通路によって前記流体ポートに流体的に連結された流体ノズル開口部であって、吹き付けられるべきコーティング流体は、該流体ノズル開口部を通って前記銃身から流出することができる、流体ノズル開口部と、を更に備え、
前記流体通路は、前記スプレーガンによって吹き付けるために、前記互換性コーティング流体リザーバから付勢されたコーティング流体を前記流体ノズル開口部の外へ送達するように構成される、実施形態1に記載の銃身。
【0006】
実施形態3:前記銃身をスプレーガンプラットフォームに連結するように構成されるガンインターフェースを更に備える、実施形態1又は2のいずれかに記載の銃身。
【0007】
実施形態4:前記流体インターフェースは、前記ブースト吐出口を有する、実施形態2又は3に記載の銃身。
【0008】
実施形態5:前記ブースト吐出口は、前記流体インターフェースを互換性コーティング流体リザーバへ連結することによって形成される、実施形態2〜4のいずれかに記載の銃身。
【0009】
実施形態6:前記ブースト通路の少なくとも一部は、前記銃身を互換性コーティング流体リザーバへ連結することによって形成される、実施形態1〜5のいずれかに記載の銃身。
【0010】
実施形態7:前記ガンインターフェースは、コーティング流体チャンバを有し、
前記銃身が互換性スプレーガンプラットフォームに組み付けられたときに、前記ブースト供給ポートは、前記コーティング流体チャンバに流体的に連結される、実施形態3〜6のいずれかに記載の銃身。
【0011】
実施形態8:前記ブースト通路は、遮断装置によって妨害されない、実施形態1〜7のいずれかに記載の銃身。
【0012】
実施形態9:銃身と、スプレーガンと組み合わせて使用するように構成されるコーティング流体リザーバと、を備える組立体であって、
前記銃身は、
該銃身を前記コーティング流体リザーバに連結するように構成され、流体ポートを含む流体インターフェースと、
前記銃身内に形成された流体通路によって前記流体ポートに流体的に連結された流体ノズル開口部であって、吹き付けられるべき流体は、該流体ノズル開口部を通って前記銃身から流出することができる、流体ノズル開口部と、
前記銃身をスプレーガンプラットフォームに連結するように構成されるガンインターフェースと、
前記ガンインターフェースに近接しているブースト供給ポートと、を有し、
前記コーティング流体リザーバは、
前記流体インターフェースに連結され、
前記流体ポートに流体的に連結されているコーティング流体チャンバと、
前記ブースト吐出口に流体的に連結されているブースト流体チャンバと、
前記銃身内に形成され、前記ブースト供給ポートを、前記流体インターフェースに近接して配置されたブースト吐出口に流体的に連結するブースト通路と、を有し、
前記ブースト通路は、前記スプレーガンから流れる加圧ブースト流体を前記ブースト流体チャンバへ送達し、前記コーティング流体チャンバ内の流体を、前記流体通路の内部及び前記流体ノズル開口部の外部へ付勢するのを補助するように構成される、組立体。
【0013】
実施形態10:前記ブースト通路は、前記銃身と前記コーティング流体リザーバとを互いに組み立てることによって、少なくとも部分的に形成される、実施形態9に記載の組立体。
【0014】
実施形態11:前記ブースト吐出口は、前記流体インターフェースと一体となっており、前記ブース通路は、前記銃身の一つの特徴として一体的に形成されている、実施形態9に記載の組立体。
【0015】
実施形態12:前記コーティング流体リザーバは、前記コーティング流体チャンバを前記ブースト流体チャンバから流体的に分離するための分離部材を有する、実施形態9〜11いずれかに記載の組立体。
【0016】
実施形態13:前記ブースト通路は、遮断装置によって妨害されない、実施形態9〜12のいずれかに記載の組立体。
【0017】
実施形態14:前記コーティング流体リザーバ内の流体は、前記銃身に対する前記コーティング流体リザーバの向きとは関係なく、前記ブースト通路に流入することが防止される、実施形態9〜13のいずれかに記載の組立体。
【0018】
実施形態15:銃身及びスプレーガンを備える組立体であって、
前記銃身は、
該銃身をコーティング流体リザーバに連結するように構成され、流体ポートを含む流体インターフェースと、
前記銃身内に形成された流体通路によって前記流体ポートに流体的に連結される流体ノズル開口部であって、吹き付けるべき流体は、該流体ノズル開口部を通って前記銃身から流出することができる、流体ノズル開口部と、
前記銃身をスプレーガンに連結するように構成されるガンインターフェースと、
前記ガンインターフェースに近接し、前記銃身内に形成されたブースト通路に流体的に連結されるブースト供給ポートと、を有し、
前記スプレーガンは、
銃身インターフェース内に収容されるブーストポートを有し、
前記銃身インターフェースにおいて前記ガンインターフェースに連結され、
前記ブースト通路は、前記ブーストポートから流れる加圧ブースト流体を、前記流体インターフェースに近接するブースト吐出口まで送達し、互換性コーティング流体リザーバ内の流体を、前記流体通路内部及び前記流体ノズル開口部の外部へ付勢するのを補助するように構成される、組立体。
【0019】
実施形態16:スプレーガンの互換性銃身に連結するように構成されたコーティング流体リザーバであって、
コーティング流体チャンバと、
分離部材によって前記コーティング流体チャンバから分離されるブースト流体チャンバと、
蓋部材と、を備え、
該蓋部材は、
前記コーティング流体リザーバを互換性銃身に連結するためのリザーバコネクタと、
前記コーティング流体チャンバに流体的に連結されている流体アパーチャと、
前記ブースト流体チャンバに流体的に連結されているブーストアパーチャと、を有し、
前記ブーストアパーチャを介して加圧ブースト流体を前記ブースト流体チャンバへ導入することによって、前記コーティング流体チャンバへ圧力が加えられ、前記流体アパーチャを通して前記コーティング流体チャンバ内の流体を付勢する、コーティング流体リザーバ。
【0020】
実施形態17:前記流体アパーチャは、アパーチャ軸線を取り囲む中央通路を有し、
前記ブーストアパーチャは、前記アパーチャ軸線から第1の距離に前記流体アパーチャに隣接して位置決めされる、実施形態16に記載のコーティング流体リザーバ。
【0021】
実施形態18:前記ブーストアパーチャは、前記流体アパーチャを取り囲む少なくとも1つのアパーチャを有する、実施形態16又は17いずれかに記載のコーティング流体リザーバ。
【0022】
実施形態19:前記流体アパーチャは、カップリング突出部を通じて軸方向通路によって画定され、前記カップリング突出部は、スプレーガンの互換性銃身に対して封止するように構成される突出部合わせ面を含む、実施形態16〜18のいずれかに記載のコーティング流体リザーバ。
【0023】
実施形態20:前記ブーストアパーチャは、前記カップリング突出部を取り囲む複数のアパーチャを有する、実施形態19に記載のコーティング流体リザーバ。
【0024】
実施形態21:前記蓋部材は、リザーバコネクタを更に有し、
該リザーバコネクタは、互換性銃身上に前記蓋部材を保持するように構成された保持部材を含む、実施形態16〜20のいずれかに記載のコーティング流体リザーバ。
【0025】
実施形態22:前記分離部材は、前記コーティング流体チャンバを取り囲む圧縮可能なポーチを有する、実施形態16〜21のいずれかに記載のコーティング流体リザーバ。
【0026】
実施形態23:前記ブースト流体チャンバは、前記コーティング流体チャンバを取り囲む、実施形態16〜22のいずれかに記載のコーティング流体リザーバ。
【0027】
実施形態24:前記ブースト流体チャンバは、外側ハウジングによって取り囲まれる、実施形態16〜22のいずれかに記載のコーティング流体リザーバ。
【0028】
実施形態25:前記外側ハウジングは、前記蓋部材、及び分離可能なカップ部材を有する、実施形態24に記載のコーティング流体リザーバ。
【0029】
実施形態26:前記蓋部材は、カラーによって前記分離可能なカップ部材に接合される、実施形態25に記載のコーティング流体リザーバ。
【0030】
実施形態27:前記蓋部材は、前記外側ハウジングと一体であり、該外側ハウジングの一方の端部を形成する、実施形態24に記載のコーティング流体リザーバ。
【0031】
実施形態28:前記コーティング流体リザーバを互換性銃身へ連結したときに、前記ブーストアパーチャから前記流体アパーチャを流体的に隔離するように構成される流体アパーチャ封止部材を備える、実施形態16〜27のいずれかに記載のコーティング流体リザーバ。
【0032】
実施形態29:前記コーティング流体リザーバを互換性銃身へ連結したときに、周囲の雰囲気から前記ブーストアパーチャを流体的に隔離するように構成されるブーストアパーチャ封止部材を備える、実施形態16〜28のいずれかに記載のコーティング流体リザーバ。
【0033】
実施形態30:スプレーガンプラットフォームを備えるスプレーガンであって、
前記スプレーガンプラットフォームは、分離可能な銃身を連結するために構成された銃身インターフェースと、流体入口と、トリガーバルブと、を有し、
前記銃身インターフェースは、前記トリガーバルブの作動時に前記流体入口と流体的に連通するブーストポートを含む、スプレーガン。
【0034】
実施形態31:スプレーガンプラットフォームを備えるスプレーガンであって、
前記スプレーガンプラットフォームは、銃身を有し、
前記銃身は、ブースト通路と、流体通路と、流体インターフェースと、を含み、
前記流体インターフェースは、
前記ブースト通路と流体的に連通するブースト吐出口と、
前記流体通路と流体的に連通する流体ポートと、を含む、スプレーガン。
【0035】
実施形態32:流体入口及びトリガーバルブを更に備え、
前記ブースト吐出口は、前記トリガーバルブの作動時に前記流体入口と流体的に連通する、実施形態31に記載のスプレーガン。
【0036】
実施形態33:前記銃身は、前記スプレーガンプラットフォームと一体になっている、実施形態31又は32のいずれかに記載のスプレーガン。
【0037】
実施形態34:前記銃身は、
前記スプレーガンプラットフォームから分離可能であり、且つ
ガンインターフェースを含み、
前記スプレーガンプラットフォームは、銃身インターフェースを有し、
前記ガンインターフェースは、前記銃身インターフェースに解放可能に連結される、実施形態31〜32のいずれかに記載のスプレーガン。
【0038】
実施形態35:前記流体インターフェースに連結されているコーティング流体リザーバを更に備える、実施形態31〜34のいずれかに記載のスプレーガン。
【0039】
実施形態36:前記コーティング流体リザーバは、
前記ブースト吐出口と流体的に連通するブーストアパーチャと、
前記流体ポートと流体的に連通する流体アパーチャと、を有する、実施形態35に記載のスプレーガン。
【0040】
実施形態37:前記コーティング流体リザーバは、
前記ブーストアパーチャと流体的に連通するブースト流体チャンバと、
前記流体アパーチャと流体的に連通するコーティング流体チャンバと、を有する、実施形態36に記載のスプレーガン。
【0041】
実施形態38:前記コーティング流体リザーバは、前記コーティング流体チャンバから前記ブースト流体チャンバを流体的に隔離する分離部材を有する、実施形態37に記載のスプレーガン。
【0042】
実施形態39:互換性銃身内へ組み付けるためのポーチであって、
コーティング流体チャンバを取り囲む分離部材と、
前記コーティング流体チャンバと流体的に連通する流体アパーチャと、
前記流体アパーチャに近接するカップリング突出部であって、前記銃身内の1以上の協働銃身合わせ面に対して封止するように構成される1以上の突出部合わせ面を有する、カップリング突出部と、を備える、ポーチ。
【0043】
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下の詳細な説明より明らかになるであろう。しかしながら、上記の概要は、いかなる場合においても特許請求される主題に対する限定として解釈されるべきではなく、手続において補正され得る添付の特許請求の範囲によってのみ定義されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
本明細書全体にわたって、類似の参照番号が類似の要素を指す添付図面が参照される。
図1】本開示に係る例示のスプレーガンの斜視図を示す。
図1A】本開示に係る例示のスプレーガンの分解斜視図を示す。
図2】本開示に係る例示のスプレーガンの図1の線2−2に沿って取られた断面図を示す。
図3】本開示に係る例示のコーティング流体リザーバ及び銃身組立体の分解斜視図を示す。
図3A】本開示に係る例示のコーティング流体リザーバ及び銃身組立体の分解斜視図を示す。
図4図2のスプレーガンに使用されるような例示のコーティング流体リザーバ及び銃身組立体の断面図を示す。
図5】本開示に係る例示の蓋部材の平面図を示す。
図6】本開示に係る例示の銃身及び流体キャップ組立体の斜視図を示す。
図7】本開示に係る例示の銃身の図6の線7−7に沿って得られた断面図を示す。
図8】本開示に係る銃身の例示の流体インターフェースの平面図を示す。
図9】本開示に係る銃身の例示のガンインターフェースの平面図を示す。
図10】本開示に係る例示のコーティング流体リザーバ及び銃身組立体の分解斜視図を示す。
図11図10の線11−11に沿って得られた斜視断面図を示す。
図12図11の組立体の組立断面図を示す。
図13】本開示に係る例示のコーティング流体リザーバ及び銃身組立体の分解斜視図を示す。
図14】本開示に係る例示のポーチ及び蓋部材組立体の斜視図を示す。
図15図14の組立体の分解斜視図を示す。
図16A】本開示に係る分離可能な銃身を備える例示のスプレーガンの概略図を示す。
図16B】本開示に係る分離可能な銃身を備える例示のスプレーガンの概略図を示す。
図16C】本開示に係る分離可能な銃身を備える例示のスプレーガンの概略図を示す。
図16D】本開示に係る分離可能な銃身を備える例示のスプレーガンの概略図を示す。
図16E】本開示に係る分離可能な銃身を備える例示のスプレーガンの概略図を示す。
図17A】本開示に係る一体型銃身を備える例示のスプレーガンの概略図を示す。
図17B】本開示に係る一体型銃身を備える例示のスプレーガンの概略図を示す。
図18】本開示に係る例示のスプレーガンの分解斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1及び図2を参照すると、スプレーガンプラットフォーム3と、スプレーガンプラットフォーム3に連結される分離可能な銃身20と、銃身20に連結されるコーティング流体リザーバ80とを備える例示のスプレーガン2が示されている。銃身20は、スプレーガンプラットフォーム3上の銃身インターフェース10に連結するガンインターフェース40を備える。銃身20は、コーティング流体リザーバ80上のリザーバコネクタ100に連結する流体インターフェース24を更に備える。図示されるように、流体インターフェース24は銃身コネクタ25を備え、銃身コネクタ25にリザーバコネクタ100の保持部材98が離脱可能に連結される。図1に見ることができるように、銃身20は流体キャップ21を備えてもよい。スプレーガンプラットフォーム3は、スプレーガンプラットフォーム3から流体キャップ21までの成形流体の流れを制御するように構成される成形流体調節部4を備える。スプレーガンプラットフォーム3は、スプレーガンプラットフォーム3上の流体入口7に流入する入口流体の流れを切り替えるためにトリガーバルブ6(例えば、図16A図17B全体にわたって模式的に示される)を起動するように構成されるトリガーアクチュエータ5を更に備える。
【0046】
図1A及び図2を参照することによってより良く視覚化されるように、起動されたトリガーバルブ6を通って入口流体が流されると、入口流体の一部分は、成形流体として使用するために成形流体調節部4を介して分流され、別の部分は、例えば、銃身20上の流体ノズル開口部32を取り囲む中心流体として使用するためにガンインターフェース40を介してコーティング流体チャンバ42へ分流される。当該技術において既知であるように、中心流体は、流体ノズル開口部32を通って流れるコーティング流体60を円錐パターンで噴霧及び推進するように構成されるが、成形流体は、流体ホーン8から流出して、円錐パターンを卵形又は楕円などの細長いパターンに成形する。図2に示すスプレーガンプラットフォーム3の設計の複雑さのせいで、様々な流路のすべてを単一の断面で十分に示すことができないことに留意する必要がある。本明細書の実施形態と共に使用するのに好適なスプレーガン特徴部の更なる説明は、米国特許公開第2010/0187333A1号(Escoto,Jrらに付与)に見出すことができ、その開示はその全体が参照によって本明細書に組み込まれる(関連図面及び説明と共に、例えば、その中の参照番号10を参照のこと)。
【0047】
上記の流路に加えて、図2の断面は、スプレーガンプラットフォーム3から流れるブースト流体52をコーティング流体リザーバ80内のブースト流体チャンバ88まで運ぶように構成される銃身20内のブースト通路48を示す。図示されるように、ブースト供給ポート44はコーティング流体チャンバ42内に形成され、よって、ブースト流体52として使用するために、コーティング流体チャンバ42からの流体を分流させる。ブースト流体52は、次いで、ブースト供給ポート44を通って銃身20内のブースト通路48の中へ流れ、流体インターフェース24に近接するブースト吐出口56を通り、そして最終的にはコーティング流体リザーバ80内のブーストアパーチャ108(例えば、図4及び図5により明瞭に示される)を通って、ブースト流体チャンバ88の中へ流れることができる。幾つかの実施形態では、ブースト供給ポート44はスプレーガンプラットフォーム3上のブーストポート11に直接連結する(すなわち、コーティング流体チャンバ42から流体を引き込むのではない)。このような実施形態では、ブーストポート封止部材13(例えば、図16D及び図16Eを参照のこと)が、所望により、ブースト供給ポート44又はブーストポート11のいずれか又は両方の上に提供されてよい。このようなブーストポート封止部材13は、本明細書の別の箇所に開示されるものなどの任意の好適な封止材料を含んでよい。使用される場合、ブーストポート11は、スプレーガンプラットフォーム3から流れるブースト流体52用の別個の専用流路を提供することができる。このようなブーストポート11は、例えば、ソケット若しくは突出部、又は銃身20上の互換性ブースト供給ポート44と協働してブースト流体52の隔離流体連通を提供するのに好適な任意の他の特徴部を備えることができる。
【0048】
幾つかの実施形態では、ブースト流体チャンバ88に流入するブースト流体52の流量は、ブースト可変フロー制御部50(例えば、図16B図16E及び図17Bに模式的に示される)によって調整することが可能である。ブースト可変フロー制御部50は、異なる用途のためにブースト流体52によって提供される「プッシュ」の程度を調節するのを補助することができる。例えば、異なる粘度のコーティング流体が用いられる場合には、ブースト流体52の流れを変化させることが有利である場合がある。同様に、コーティング流体60の異なる塗布速度が用いられる場合には、ブースト流体52の流れの速度を変化させることが有利である場合がある。大抵の状況では、ブースト流体52の流量は、コーティング流体60がコーティング流体チャンバ84を離れるときにブーストチャンバ内の定常圧力を少なくとも維持するのに十分である必要がある。
【0049】
ブースト可変フロー制御部50は、含まれるときには、ニードルバルブ又は他の可変オリフィスなどの任意の好適な可変フロー制御機構を備えてよい。ブースト可変フロー制御部50は、ブースト流体チャンバ88の機能的に上流にあるスプレーガン2上の任意の位置に含まれてよいが、ガンの構成に応じて、容易にアクセス可能な特定の部分の上に有利に位置づけられてよい。例えば、幾つかの実施形態では、ブースト可変フロー制御部50は、ブースト通路48と連通して銃身20上に位置する。他の実施形態では、ブースト可変フロー制御部50はコーティング流体リザーバ80に位置して、ブーストチャンバに流入するブースト流体52を調整する。上記の2つの構成において、単一の又は限られた期間の使用の可能性があるため、ブースト可変フロー制御部50を比較的安価でかつ使い捨て可能である形態で設けることが有利である場合がある。更に他の実施形態では、ブースト可変フロー制御部50はスプレーガンプラットフォーム3上に位置する。スプレーガンプラットフォーム3上に位置する場合、ブースト可変フロー制御部50は、スプレーガンプラットフォーム3の有効寿命にわたって耐えるように構築されてよい。参考のために、図16A図17B及び以下の表1及び2は、ブースト可変フロー制御部50のための幾つかの代替構成について記載している。
【0050】
有利には、ブースト可変フロー制御部50は、ブースト流体52用の遮断装置として機能する能力を有する必要はなく、また全体的に省略することができる。その理由は、コーティング流体60が、ブースト流体チャンバ88から流体的に隔離されているコーティング流体チャンバ84内に限定されている結果として、コーティング流体60がコーティング流体リザーバ80からブースト通路48の中へ流れる恐れがないからである。
【0051】
ブースト可変フロー制御部50バルブの不在下で、ブースト流体52の流れは、固定式オリフィスなどの他の手段によって又は単純に適切な流体導管サイズの選択によって、好適な動作レベル内に調整又は維持することができる。幾つかの実施形態では、スプレーガンプラットフォーム3から供給される流体の単純な調整されていない分流で十分であるので、ブースト流体52の流れを調節するための特定の手段は必要でない。このことは、流体入口7に流入する流体が圧力調整器などの装置によって既に調整済みである場合に特に当てはまる。
【0052】
図5は、アパーチャ軸線105に沿って見たときのコーティング流体リザーバ80の例示の蓋部材96を示す。図5では、例示のブーストアパーチャ108及び流体アパーチャ104がより明瞭に示されている。図示されるように、流体アパーチャ104は中央通路106を備え、ブーストアパーチャ108はリングのように流体アパーチャ104を取り囲む複数のブーストアパーチャ108’を備える。中央通路106はアパーチャ軸線105を取り囲み、またブーストアパーチャ108はアパーチャ軸線105から第1距離で流体アパーチャ104に隣接して位置付けられている。
【0053】
図6図9を参照すると、銃身20の流体インターフェース24は、流体アパーチャ104と流体的に連結するための流体ポート28、及びブーストアパーチャ108と流体的に連結するためのブースト吐出口56を備える。図示されるように、ブースト吐出口56はコーティング流体リザーバ80内のブーストアパーチャ108’の配置に形状において対応する環を備える。
【0054】
封止機構の任意の様式が、コーティング流体通路36とブースト通路48との間、及びブースト通路48と周囲大気との間の流体隔離を確実にするのに使用されてよい。特に比較的に低い流体圧力が用いられる場合には、例えば、する嵌め部(tightly fitting parts)で十分であり得る。図16A図17B全体を通して模式的に示されるように、封止部材は組立体内の様々な位置において使用されてよい。一実施形態では、流体アパーチャ封止部材118は、(銃身20がコーティング流体リザーバ80に連結されているとき)ブースト通路48からコーティング流体通路36を流体的に隔離するために設けられている。幾つかの実施形態では、ブーストアパーチャ封止部材119は、(銃身20がコーティング流体リザーバ80に連結されているとき)周囲大気からブーストアパーチャ108を流体的に隔離するために設けられてよい。幾つかの実施形態では、流体アパーチャ封止部材118とブーストアパーチャ封止部材119の両方が設けられる。流体アパーチャ封止部材118及び/又はブーストアパーチャ封止部材119は、使用する場合、銃身20又はコーティング流体リザーバ80のいずれか又は両方の上に設けられてよい。例示の封止部材としては、Oリング、ガスケット、オーバーモールドされたポリマー(例えば、SANTOPRENEなどの熱可塑性エラストマー)などが挙げられる。
【0055】
例示の銃身20及びコーティング流体リザーバ80組立体のより詳細を図4に見ることができる。図示されるように、ブースト供給ポート44はガンインターフェース40に対して開放し、またブースト通路48はブースト供給ポート44を、コーティング流体リザーバ80及び流体アパーチャ104に近接しているブースト吐出口56に連結する。また、任意の成形コーティング流体チャンバ及びコーティング流体通路36に連結している流体ニードル通路33を見ることができる。銃身20がスプレーガンプラットフォーム3(例えば、図2に示すように)連結されているときには、流体ニードル9が流体ノズル開口部32を閉塞するように当初の段階から位置付けられている。銃身20がガンインターフェース40においてプレーガンプラットフォーム3に封止的に連結するためには、ガンインターフェース40又は銃身インターフェース10のいずれか又は両方に、ガンインターフェース封止部材41が所望により設けられてよい。ガンインターフェース封止部材41は本明細書の他の箇所で記載されているものなど、任意の好適な封止材料を含んでよい。トリガーバルブ6を起動すると、その結果として流体ニードル9を引っ込めることができ、コーティング流体60が流体ノズル開口部32から漏れ出るのを可能にする。
【0056】
コーティング流体リザーバ80は、蓋部材96によって閉じられる分離可能なカップ部材120を備える外側ハウジング116を備える。図3に示す実施形態では、蓋部材96はカラー124によって分離可能なカップ部材120に固定される。使用される場合、カラー124は(図示するような)ねじ山によって、ツイストロック、又は任意の他の着脱可能な連結部材によって分離可能なカップ部材120に連結されてよい。図示するように、蓋部材96はリザーバコネクタ100を備え、カラー124はカラーコネクタ125を備える。リザーバコネクタ100及びカラーコネクタ125はそれぞれ、銃身20上の流体インターフェース24と相互作用してコーティング流体リザーバ80の銃身20への確実な連結をもたらす。典型的には、流体アパーチャ104はリザーバコネクタ100に位置することによって、コーティング流体60がコーティング流体リザーバ80から銃身20まで流れることを可能にする。リザーバコネクタ100及び/又はカラーコネクタ125は、該当する場合には、例えば、1以上の保持部材98を備えてよい。保持部材98は1以上のフック部材、ねじ山、ツイストロック、又は流体インターフェース24上の協働銃身コネクタ25に離脱可能に連結するように構成される任意の他の着脱可能な連結部材を備えてよい。示された実施形態では、リザーバコネクタ100は蓋部材96上に配設される。他の実施形態では、リザーバコネクタ100は外側ハウジング116に又はコーティング流体リザーバ80上の他の部分に配設されてよい。
【0057】
外側ハウジング116は、加圧ブースト流体52を収容し、かつコーティング流体チャンバ84を取り囲むために好適な任意の材料又は構成体を備えてよい。例えば、外側ハウジング116は剛性又は可撓性壁を備えてよい。可撓性壁が選ばれる場合には、加圧ブースト流体52をブースト流体チャンバ88の中へ導入すると同時に、外側ハウジング116は膨張する可能性がある。このような膨張は、コーティング流体チャンバ84に対して圧力を提供するのに必要である程度に起こり得、かつコーティング流体60の塗布が完了するまで続きさえすればよく、その後に可撓性壁は圧潰(collapse)してもよい。可撓性壁の外側ハウジング116は、貯蔵及び出荷の目的で(圧潰可能であるせいで)より少ない空間を有利に使うことができ、かつ付加的に必要とする材料もより少なくてよく、したがってより軽くなり、かつより低コストになる。その一方で、剛性壁の外側ハウジング116は、コーティング流体チャンバ84が適切に収容されるように、かつ据付け又は使用中にばたばた動いたり又は倒れやすくならないように、コーティング流体リザーバ80のための増強された構成体を提供してよい。幾つかの実施形態では、ハイブリッド構造が用いられてよく、その場合、普通であれば可撓性である壁に増強された剛性を付与するのを補助するために、可撓性材料は1以上の構造部材によって少なくとも部分的に支持される。このようなハイブリッド構造は、上述した両方のタイプの構造の利点を有利に組み合わせることができる。幾つかの実施形態では、分離可能なカップ部材120は可撓性壁を備えるが、蓋部材96は剛性である。幾つかの実施形態では、分離可能なカップ部材120は剛性であり、一方、蓋部材96は少なくとも部分的に可撓性である(すなわち、銃身20への確実な連結を提供するためにリザーバコネクタ100は剛性であるが、ほかの部分は可撓性である)。幾つかの実施形態では、分離可能なカップ部材120及び蓋部材96は共に可撓性である(個々でも同様に、蓋部材96は銃身20への確実な連結を提供するためリザーバコネクタ100は剛性であるが、ほかの部分は可撓性である)。
【0058】
可撓性壁の外側ハウジング116に好適な材料としは、分離部材92として使用するための本明細書に記載された材料が挙げられる。外側ハウジング116又はその構成要素に剛性材料が使用されるか又は可撓性材料が使用されるかどうかにかかわらず、圧力逃がし部材12が本明細書に記載される理由で有利に使用されてよい。外側ハウジング116及びその構成要素は、(剛性又は可撓性にかかわらず)透明、半透明、若しくは不透明であってよく、また未着色又は有色であってよく、供給源/内容物/体積のしるしが印刷されていても印刷されていなくてもよく、あるいはそれらの任意の組み合わせとすることができる。
【0059】
図3Aに示す代替の実施形態では、蓋部材96はカラー124を必要とせずに分離可能なカップ部材120に直接固定される。このような連結はねじ山(図示のように)を介して、ツイストロック、又は任意の他の着脱可能な連結部材によってでよい。
【0060】
外側ハウジング116内では、分離部材92がブースト流体チャンバ88からコーティング流体チャンバ84を分離している。コーティング流体チャンバ84はコーティング流体60で充填されるように構成される。一実施形態では、コーティング流体リザーバ80(例えば、外側ハウジング116、分離可能なカップ部材120、蓋部材96、若しくはカラー124)は、ブースト流体52が所定圧力を超える場合にコーティング流体リザーバ80からブースト流体52を放出するように適合された圧力逃がし部材12を備える。コーティング流体チャンバ84に作用するブースト流体52の正常な機能を確保するために、この所定圧力はブースト流体52の予想動作圧力よりも高くなるように選定されるべきである。このような圧力逃がし部材12は所望によるものである。
【0061】
分離部材92はコーティング流体60に対して、ブースト流体52に対して、若しくは両方に対して不透過性であってよい。このような実施形態では、コーティング流体チャンバ84内のコーティング流体60は、ブーストチャンバ、したがってブーストアパーチャ108から流体的に隔離される。したがって、コーティング流体60は、コーティング流体60が廃棄されてしまうか又はガンの汚損を引き起こす可能性があるブースト通路48へ流入することができない。これはスプレーガン2に対するコーティング流体リザーバ80の向きに無関係に当てはまる。例えば、充填されたコーティング流体リザーバ80がスプレーガン2の上方に方向付けられるときには、重力がコーティング流体60をブースト通路48に流入するように付勢する傾向があるが、分離部材92がコーティング流体60をコーティング流体チャンバ84内に収容された状態に維持する。別の言い方をすれば、分離部材92の不在下では、重力はコーティング流体60をブースト通路48に流入するように付勢する傾向にある。
【0062】
分離部材92は、ブースト流体52がコーティング流体チャンバ84の外側表面に圧力をかけるにつれて、コーティング流体チャンバ84が圧潰ことを可能にする材料を更に備えてよく、コーティング流体60は、流体アパーチャ104を通して吹き付けられるように放出される。一実施形態では、分離部材92は、例えば米国特許公開第2004/0256484号(Josephらに付与)に記載されるような熱/真空成形ライナー部材を備え、その開示はその全体が本明細書に参照によって組み込まれる(例えば、関連説明及び図面とともに、その中の参照番号13を参照のこと)。幾つかの実施形態では、本明細書の別の箇所に更に記載されるように、分離部材92はポーチ93を備える。いずれにおいても、分離部材92は、本明細書に記載される機能を達成するのに好適な材料の単層又は多層を備えてよい。
【0063】
上述したように、分離部材92は、加圧ブースト流体がブースト流体チャンバに加わることに反応して膨張又は収縮し、それによってコーティング液チャンバからコーティング液を付勢する又は押し出すためにコーティング流体チャンバの体積を変更する構造を備えてよい。このような膨張及び/又は収縮は複数の方法で達成されてよい。例えば、分離部材の材料は、伸張、展開(unfolding)、拡張(un-collapsing)、皺伸ばし、若しくは機構の組み合わせにより、ブースト流体チャンバ体積の増大に順応できる。例えば、分離部材は、ブースト流体チャンバ体積が増大するにつれて膨らむ弾性的に膨張可能な材料(弾性ゴムバルーンに近い)を含んでよい。このような実施形態では、分離部材材料の表面積は、ブースト流体チャンバ体積が増大するにつれて、弾性変形、塑性変形、若しくは両方によって増大することができる。このような実施形態は密閉容器内のバルーンになぞらえることができ、その場合、バルーンの内部(すなわち、ブースト流体チャンバ)は小さい体積として始まり、密閉容器内の残りの空間(すなわち、コーティング液チャンバ)を充填するように膨張して、残りの空間内の流体が押し出される。幾つかの実施形態では、分離部材は、当初は折り畳まれている、圧潰している、皺になっている、若しくはそれらの組み合わせになっていてよく(例えば、展開される前の車両のエアバッグのやり方で)、ブースト流体チャンバ体積が増大するにつれて、それぞれ展開、拡張、皺伸ばしする、若しくはそれらの組み合わせとなってもよい。このような実施形態では、分離部材材料の表面積は、ブースト流体チャンバ体積が増大するにつれて増大する必要がない(だが、選ばれた材料の弾性に応じて必要がある場合もある)。
【0064】
更に、分離部材は、分離部材の少なくとも一部分が、分離部材の他の部分に対して相対的に剛性、かつ非変形可能である、複合構造を備えてよい。例えば、分離部材は外側ハウジング内でピストンとしての働きをするように構築されてよく、その場合、より剛性な部分は、コーティング液と界接するピストンの面を形成し、分離部材の他の部分は、ブースト流体チャンバの体積が増大するにつれて、ピストン面に倣うように(例えば、アコーディオン蛇腹、又は前述した弾性又は塑性変形により)変形する。このような実施形態では、分離部材のより変形可能な部分が、前段落に記載されるように構築されて、ブースト流体チャンバの体積が増大するにつれて、伸張、膨張、展開、拡張、皺伸ばしする、若しくはそれらの組み合わせとなるようにしてよい。
【0065】
動作中、コーティング流体チャンバ84はコーティング流体60で充填され、コーティング流体リザーバ80はスプレーガン2の銃身20に連結されている。図示されるように、コーティング流体リザーバ80は分離可能な銃身20の流体インターフェース24に連結されている。連結された状態では、コーティング流体チャンバ84は、コーティング流体通路36を介して銃身20の流体ノズル開口部32に流体的に連結されており、コーティング流体リザーバ80のブーストチャンバは、ブースト通路48を介してスプレーガン2の所望によるブーストポート11に流体的に連結されている。加圧ブースト流体52がブーストポート11からブーストチャンバに供給されると、ブーストチャンバはその結果としてコーティング流体チャンバ84に圧力を加えて、コーティング流体チャンバ84から、最終的には流体ノズル開口部32までコーティング流体60を「絞り出す」のを補助する。ブースト通路48が銃身20内に引き回されているため、ユーザーが連結したり、ユーザーのガン操作を邪魔するホース又は外装流体導管がない。
【0066】
幾つかの実施形態では、銃身20はスプレーガンプラットフォーム3から分離可能である。幾つかの実施形態では、銃身20はスプレーガンプラットフォーム3と一体になっている。
【0067】
ここで、図10図12を参照すると、コーティング流体チャンバ84が分離部材92及び流体アパーチャ104を取り囲むカップリング突出部102を備える実施形態が示される。図示されるように、流体アパーチャ104はカップリング突出部102を通る軸方向通路107により画定される。この例では、分離部材92はポーチ93を備えるが、本明細書に想到される任意の他の分離部材92であってもよい。コーティング流体チャンバ84が銃身20に組み付けられると、コーティング流体通路36とブースト通路48の両方が構成要素の相互作用によって作り出されるように、カップリング突出部102は銃身20と協働する。図12に見ることができるように、いったんこれらの構成要素が組み付けられると、ブースト流体52は、ブースト供給ポート44からブースト通路48を通って、ブースト吐出口56を通って、ブーストアパーチャ108を通って、及び最終的にはブースト流体チャンバ88内部へ流通させることができる。特に、コーティング流体通路36からブースト通路48を流体的に隔離するために、カップリング突出部102は、銃身20内の1以上の対応する銃身合わせ面22に対して封止するように構成される1以上の突出部合わせ面103を備えることができる。
【0068】
示される実施形態では、突出部合わせ面103及び銃身合わせ面22はある程度複雑である。しかしながら、このような表面がより単純に協働し合うことができ、結果として、例えば、ピストンシール又は端面シールをもたらすことが想定されている。例えば、突出部合わせ面はシリンダーの外側表面を備えてよく、一方では、銃身20合わせ面は円筒形ソケットの協働内側壁を備えてよい。封止部材は突出部合わせ面及び銃身20合わせ面のいずれか又は両方に対応するように設けられてよい。例示の封止部材としては、Oリング、ガスケット、オーバーモールドされたポリマー(例えば、SANTOPRENEなどの熱塑性エラストマー)などが挙げられる。
【0069】
カップリング突出部102はキャップ部材94の一体型特徴部として形成されてよく、あるいはキャップ部材94へ連結されてよい(プレス嵌めによるなど)。例えば、図11を参照されたく、図中、カップリング突出部102は、ポーチ93上のキャップ部材94(図11では番号が付けられていない)とぴったり合う管である。他の実施形態では、カップリング突出部は蓋部材96に組み付くか、又は蓋部材96と一体になっていてよい。
【0070】
ここで、図13図15に目を向けると、コーティング流体チャンバ84が分離部材92及びキャップ部材94を備える更なる実施形態が示されている。キャップ部材94(図15の分解図に別体に示されている)は、溶接又は接着剤によるなどの好適な固着技術によって、直接的に又は間接的に分離部材92に固定されている。キャップ部材94は、内部を通ってコーティング流体60がコーティング流体チャンバ84から流れることができる流体アパーチャ104を備える。この例では、キャップ部材94は、例えばスナップ嵌め、締まりばめ、接着剤固着、音波溶接、ネジ連結、ツイストロック連結などの着脱可能な(releaseable)又は着脱不可能な機械的連結を介して蓋部材96に連結するように構成される。連結と同時に、ブースト流体52用の流路がキャップ部材94と蓋部材96との間に維持される。このようにして、ブースト流体52は構成要素の間を自由に流れることができ、それと同時にそれらの間の確実な機械的連結が維持される。
【0071】
幾つかの実施形態では、蓋部材96はキャップ部材94に永続的に連結され、よって組立体全体は(図14に示されるように)ユニットとして据え付けられ、かつ所望により使用後廃棄されてよい。他の実施形態では、キャップ部材94は、別個の蓋部材96の中へ容易に据え付けられてよく(かつそれから取り外されてよく)、よって一方又は両方の構成要素は類似の構成要素と交換できるようになっている。蓋部材96がコーティング流体60と接触しないように、特に(必ずしもそうとは言えないものの)流体アパーチャ104が蓋部材96のリザーバコネクタ100の大部分を通して突出するのに十分に長い場合には、例えば、コーティング流体チャンバ84及びキャップ部材94は蓋部材96から切り離されて廃棄されて、新しいコーティング流体チャンバ84及びキャップ部材94が同じ蓋部材96に連結されてよい。
【0072】
本明細書に記載されている実施形態のいずれにおいても、コーティング流体チャンバクロージャ85は、コーティング流体チャンバ84を閉じて内部のコーティング流体60の劣化を防止するか又は遅らせるために設けられてよい。一例が図4に破線で示されている。幾つかの実施形態では、コーティング流体チャンバクロージャ85は、流体アパーチャ104を通ってアクセス可能とされて、流体アパーチャ104からコーティング流体60を流出可能にするようにそれを破るか取り除くことができるようになっている。場合によっては、このようなコーティング流体チャンバクロージャ85は、特定のコーティング流体60を封じ込めるために工場出荷時に据え付けられて提供されてよい。例えば、エンドユーザーは所与の塗布のために特定の予混合されたコーティング流体60を選択してよい。このような場合に、当該流体を収容しているコーティング流体チャンバ84は、塗布の直前にエンドユーザーによって突き刺されるフォイルシールを備えるコーティング流体チャンバクロージャ85と共にエンドユーザーに提供されてよい。一実施形態では(図4の破線をも参照)、銃身20はコーティング流体チャンバ84をスプレーガン2上に据え付ける際にコーティング流体チャンバクロージャ85を自動的に穿刺するために、穿刺部材86を備える。このようなコーティング流体チャンバクロージャ85及び/又は穿刺部材は、本明細書に開示される実施形態のいずれにも組み込まれてよく、図4に示される実施形態における使用に限定されない。
【0073】
このような実施形態では、いったん穿刺されて、かつコーティング流体60の適用前では、エンドユーザーはコーティング流体チャンバ84内へ(例えば、注入により)触媒又は他の添加剤を添加してよい。この工程はコーティング流体リザーバ80の銃身20上への組み付け前又は後に行われてよい。コーティング流体チャンバ84は、異なるコーティング流体又はコーティング流体の成分を収容する2つ以上のセクションを備えてもよいこと、及びこのようなセクションが両方とも適用前に穿刺されてもよいことも想定される。例えば、コーティング流体チャンバ84は、コーティング流体60を備える第1セクション及びコーティング流体60用の触媒を備える第2セクションを備えてよい。2つのセクション内の流体は、穿刺されると、使用前に混合され得る。幾つかの実施形態では、銃身20又はコーティング流体リザーバ80(例えば、恐らく蓋部材96又はキャップ部材94と一体になっている)は、コーティング流体リザーバ80が銃身20上に設置されると両方のセクションを穿刺する穿刺部材86を備える。「穿刺」は一例として明示的に前述されているが、コーティング流体チャンバクロージャ85を破る又は開放する他の形態(例えば、破裂、粘着タブの除去、融解、引き裂きなど)が想到される。
【0074】
クロージャ部材の無い、あるいはコーティング流体リザーバ80の銃身への組み付け前にコーティング流体チャンバクロージャ85が穿刺される実施形態では、スプレーガン2は連結前に反転される(すなわち、コーティング流体がコーティング流体リザーバ80から漏れるのを防止する)必要がある。
【0075】
ここで、図16A図17Bに目を向けると、例示のスプレーガンの複数の模式図が示される。これらの図面は、本開示に従った特徴部の複数の(ただし、必ずしも全てではない)可能な組み合わせ及び構成を示すことを意図している。
【0076】
図16A図16Eにおいて、分離可能な銃身を有する例示のスプレーガンの複数の模式図が示されている。以下の表1は、図示されていない実施形態とともに、これらの実施形態に示される特徴部を簡潔に要約している。表1の実施形態のリストは網羅することを意図したものではなく、可能な実施形態のサンプリングを表わしているに過ぎない。
【0077】
【表1】
【0078】
ここで、図17A及び図17Bに目を向けると、一体型銃身を有する例示のスプレーガンの2つの模式図が示されている。以下の表2は、図示されていない実施形態と共に、これらの実施形態に示される特徴部を簡潔に要約している。表2の実施形態のリストは網羅することを意図したものではなく、可能な実施形態のサンプリングを表わしているに過ぎない。
【0079】
【表2】
【0080】
図18に描写されたものなどの幾つかの実施形態では、コーティング流体チャンバ84(例えば、ポーチ93の形態)は、外側ハウジング116の開放上部端部内へ「上から装填」されてよく、その後外側ハウジング116の開放端部が蓋部材96によって閉鎖される。例えば、コーティング流体リザーバ80は、スプレーガンプラットフォーム3及び流体アパーチャ104と反対側の開放端部への連結のために一体形成された流体アパーチャ104を備えてよい。例えば、外側ハウジング116の一端には一体型流体アパーチャ104及び/又はリザーバコネクタ100を、反対端には、内部を通ってコーティング流体60を収容しているコーティング流体チャンバ84(例えば、ポーチ93の形態)を挿入できる開口部を設けてよい。このような実施形態では、蓋部材96は外側ハウジング116の開放端部を閉じるために及びブースト流体チャンバ88を封止するために設けられている。図示した例では、蓋部材は所望による圧力逃がし部材12(図18には参照番号が示されていない)を備えるが、このような圧力逃がし部材は省略されるか又は外側ハウジング116上に設けられてよい。
【0081】
本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の種々の修正及び変更が当業者には明らかであろう。本発明は、本明細書において説明した例示の実施形態に限定されないことを理解すべきである。本発明の実施態様の一部を以下の項目[1]−[39]に記載する。
[1]
スプレーガンと共に使用するように構成される銃身であって、
前記銃身と一体となっているブースト通路に流体的に連結されたブースト供給ポートを備え、
前記ブースト通路は、前記スプレーガンから流れる加圧ブースト流体をブースト吐出口まで送達し、前記スプレーガンによって吹き付けるために、互換性コーティング流体リザーバからコーティング流体を付勢するのを補助するように構成される、銃身。
[2]
前記銃身をコーティング流体リザーバに連結するように構成され、流体ポートを有する流体インターフェースと、
前記銃身内に形成された流体通路によって前記流体ポートに流体的に連結された流体ノズル開口部であって、吹き付けられるべきコーティング流体は、該流体ノズル開口部を通って前記銃身から流出することができる、流体ノズル開口部と、を更に備え、
前記流体通路は、前記スプレーガンによって吹き付けるために、前記互換性コーティング流体リザーバから付勢されたコーティング流体を前記流体ノズル開口部の外へ送達するように構成される、項目1に記載の銃身。
[3]
前記銃身をスプレーガンプラットフォームに連結するように構成されるガンインターフェースを更に備える、項目1又は2に記載の銃身。
[4]
前記流体インターフェースは、前記ブースト吐出口を有する、項目2又は3に記載の銃身。
[5]
前記ブースト吐出口は、前記流体インターフェースを互換性コーティング流体リザーバへ連結することによって形成される、項目2〜4のいずれか一項に記載の銃身。
[6]
前記ブースト通路の少なくとも一部は、前記銃身を互換性コーティング流体リザーバへ連結することによって形成される、項目1〜5のいずれか一項に記載の銃身。
[7]
前記ガンインターフェースは、コーティング流体チャンバを有し、
前記銃身が互換性スプレーガンプラットフォームに組み付けられたときに、前記ブースト供給ポートは、前記コーティング流体チャンバに流体的に連結される、項目3〜6のいずれか一項に記載の銃身。
[8]
前記ブースト通路は、遮断装置によって妨害されない、項目1〜7のいずれか一項に記載の銃身。
[9]
銃身と、スプレーガンと組み合わせて使用するように構成されるコーティング流体リザーバと、を備える組立体であって、
前記銃身は、
該銃身を前記コーティング流体リザーバに連結するように構成され、流体ポートを含む流体インターフェースと、
前記銃身内に形成された流体通路によって前記流体ポートに流体的に連結された流体ノズル開口部であって、吹き付けられるべき流体は、該流体ノズル開口部を通って前記銃身から流出することができる、流体ノズル開口部と、
前記銃身をスプレーガンプラットフォームに連結するように構成されるガンインターフェースと、
前記ガンインターフェースに近接しているブースト供給ポートと、を有し、
前記コーティング流体リザーバは、
前記流体インターフェースに連結され、
前記流体ポートに流体的に連結されているコーティング流体チャンバと、
前記ブースト吐出口に流体的に連結されているブースト流体チャンバと、
前記銃身内に形成され、前記ブースト供給ポートを、前記流体インターフェースに近接して配置されたブースト吐出口に流体的に連結するブースト通路と、を有し、
前記ブースト通路は、前記スプレーガンから流れる加圧ブースト流体を前記ブースト流体チャンバへ送達し、前記コーティング流体チャンバ内の流体を、前記流体通路の内部及び前記流体ノズル開口部の外部へ付勢するのを補助するように構成される、組立体。
[10]
前記ブースト通路は、前記銃身と前記コーティング流体リザーバとを互いに組み立てることによって、少なくとも部分的に形成される、項目9に記載の組立体。
[11]
前記ブースト吐出口は、前記流体インターフェースと一体となっており、前記ブース通路は、前記銃身の一つの特徴として一体的に形成されている、項目9に記載の組立体。
[12]
前記コーティング流体リザーバは、前記コーティング流体チャンバを前記ブースト流体チャンバから流体的に分離するための分離部材を有する、項目9〜11のいずれか一項に記載の組立体。
[13]
前記ブースト通路は、遮断装置によって妨害されない、項目9〜12のいずれか一項に記載の組立体。
[14]
前記コーティング流体リザーバ内の流体は、前記銃身に対する前記コーティング流体リザーバの向きとは関係なく、前記ブースト通路に流入することが防止される、項目9〜13のいずれか一項に記載の組立体。
[15]
銃身及びスプレーガンを備える組立体であって、
前記銃身は、
該銃身をコーティング流体リザーバに連結するように構成され、流体ポートを含む流体インターフェースと、
前記銃身内に形成された流体通路によって前記流体ポートに流体的に連結される流体ノズル開口部であって、吹き付けるべき流体は、該流体ノズル開口部を通って前記銃身から流出することができる、流体ノズル開口部と、
前記銃身をスプレーガンに連結するように構成されるガンインターフェースと、
前記ガンインターフェースに近接し、前記銃身内に形成されたブースト通路に流体的に連結されるブースト供給ポートと、を有し、
前記スプレーガンは、
銃身インターフェース内に収容されるブーストポートを有し、
前記銃身インターフェースにおいて前記ガンインターフェースに連結され、
前記ブースト通路は、前記ブーストポートから流れる加圧ブースト流体を、前記流体インターフェースに近接するブースト吐出口まで送達し、互換性コーティング流体リザーバ内の流体を、前記流体通路内部及び前記流体ノズル開口部の外部へ付勢するのを補助するように構成される、組立体。
[16]
スプレーガンの互換性銃身に連結するように構成されたコーティング流体リザーバであって、
コーティング流体チャンバと、
分離部材によって前記コーティング流体チャンバから分離されるブースト流体チャンバと、
蓋部材と、を備え、
該蓋部材は、
前記コーティング流体リザーバを互換性銃身に連結するためのリザーバコネクタと、
前記コーティング流体チャンバに流体的に連結されている流体アパーチャと、
前記ブースト流体チャンバに流体的に連結されているブーストアパーチャと、を有し、
前記ブーストアパーチャを介して加圧ブースト流体を前記ブースト流体チャンバへ導入することによって、前記コーティング流体チャンバへ圧力が加えられ、前記流体アパーチャを通して前記コーティング流体チャンバ内の流体を付勢する、コーティング流体リザーバ。
[17]
前記流体アパーチャは、アパーチャ軸線を取り囲む中央通路を有し、
前記ブーストアパーチャは、前記アパーチャ軸線から第1の距離に前記流体アパーチャに隣接して位置決めされる、項目16に記載のコーティング流体リザーバ。
[18]
前記ブーストアパーチャは、前記流体アパーチャを取り囲む少なくとも1つのアパーチャを有する、項目16又は17に記載のコーティング流体リザーバ。
[19]
前記流体アパーチャは、カップリング突出部を通じて軸方向通路によって画定され、
前記カップリング突出部は、スプレーガンの互換性銃身に対して封止するように構成される突出部合わせ面を含む、項目16〜18のいずれか一項に記載のコーティング流体リザーバ。
[20]
前記ブーストアパーチャは、前記カップリング突出部を取り囲む複数のアパーチャを有する、項目19に記載のコーティング流体リザーバ。
[21]
前記蓋部材は、リザーバコネクタを更に有し、
該リザーバコネクタは、互換性銃身上に前記蓋部材を保持するように構成された保持部材を含む、項目16〜20のいずれか一項に記載のコーティング流体リザーバ。
[22]
前記分離部材は、前記コーティング流体チャンバを取り囲む圧縮可能なポーチを有する、項目16〜21のいずれか一項に記載のコーティング流体リザーバ。
[23]
前記ブースト流体チャンバは、前記コーティング流体チャンバを取り囲む、項目16〜22のいずれか一項に記載のコーティング流体リザーバ。
[24]
前記ブースト流体チャンバは、外側ハウジングによって取り囲まれる、項目16〜22のいずれか一項に記載のコーティング流体リザーバ。
[25]
前記外側ハウジングは、前記蓋部材、及び分離可能なカップ部材を有する、項目24に記載のコーティング流体リザーバ。
[26]
前記蓋部材は、カラーによって前記分離可能なカップ部材に接合される、項目25に記載のコーティング流体リザーバ。
[27]
前記蓋部材は、前記外側ハウジングと一体であり、該外側ハウジングの一方の端部を形成する、項目24に記載のコーティング流体リザーバ。
[28]
前記コーティング流体リザーバを互換性銃身へ連結したときに、前記ブーストアパーチャから前記流体アパーチャを流体的に隔離するように構成される流体アパーチャ封止部材を備える、項目16〜27のいずれか一項に記載のコーティング流体リザーバ。
[29]
前記コーティング流体リザーバを互換性銃身へ連結したときに、周囲の雰囲気から前記ブーストアパーチャを流体的に隔離するように構成されるブーストアパーチャ封止部材を備える、項目16〜28のいずれか一項に記載のコーティング流体リザーバ。
[30]
スプレーガンプラットフォームを備えるスプレーガンであって、
前記スプレーガンプラットフォームは、分離可能な銃身を連結するために構成された銃身インターフェースと、流体入口と、トリガーバルブと、を有し、
前記銃身インターフェースは、前記トリガーバルブの作動時に前記流体入口と流体的に連通するブーストポートを含む、スプレーガン。
[31]
スプレーガンプラットフォームを備えるスプレーガンであって、
前記スプレーガンプラットフォームは、銃身を有し、
前記銃身は、ブースト通路と、流体通路と、流体インターフェースと、を含み、
前記流体インターフェースは、
前記ブースト通路と流体的に連通するブースト吐出口と、
前記流体通路と流体的に連通する流体ポートと、を含む、スプレーガン。
[32]
流体入口及びトリガーバルブを更に備え、
前記ブースト吐出口は、前記トリガーバルブの作動時に前記流体入口と流体的に連通する、項目31に記載のスプレーガン。
[33]
前記銃身は、前記スプレーガンプラットフォームと一体になっている、項目31又は32に記載のスプレーガン。
[34]
前記銃身は、
前記スプレーガンプラットフォームから分離可能であり、且つ
ガンインターフェースを含み、
前記スプレーガンプラットフォームは、銃身インターフェースを有し、
前記ガンインターフェースは、前記銃身インターフェースに解放可能に連結される、項目31又は32に記載のスプレーガン。
[35]
前記流体インターフェースに連結されているコーティング流体リザーバを更に備える、項目31〜34のいずれか一項に記載のスプレーガン。
[36]
前記コーティング流体リザーバは、
前記ブースト吐出口と流体的に連通するブーストアパーチャと、
前記流体ポートと流体的に連通する流体アパーチャと、を有する、項目35に記載のスプレーガン。
[37]
前記コーティング流体リザーバは、
前記ブーストアパーチャと流体的に連通するブースト流体チャンバと、
前記流体アパーチャと流体的に連通するコーティング流体チャンバと、を有する、項目36に記載のスプレーガン。
[38]
前記コーティング流体リザーバは、前記コーティング流体チャンバから前記ブースト流体チャンバを流体的に隔離する分離部材を有する、項目37に記載のスプレーガン。
[39]
互換性銃身内へ組み付けるためのポーチであって、
コーティング流体チャンバを取り囲む分離部材と、
前記コーティング流体チャンバと流体的に連通する流体アパーチャと、
前記流体アパーチャに近接するカップリング突出部であって、前記銃身内の1以上の協働銃身合わせ面に対して封止するように構成される1以上の突出部合わせ面を有する、カップリング突出部と、を備える、ポーチ。
図1
図1A
図2
図3
図3A
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図16E
図17A
図17B
図18