(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記判定手段により状態変化があったと判定された場合に、前記取得手段により取得された動作情報から、前記ユーザの視線に関する視線情報を収集する収集手段を更に有し、
前記算出手段は、前記収集手段により収集された視線情報に基づいて、前記ユーザが視認する領域を算出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
前記算出手段は、前記収集手段により収集された、複数のユーザの視線情報に基づいて、該複数のユーザが重複して視認する領域を算出することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
前記判定手段は、前記ユーザの目の焦点距離が所定の閾値以上であった場合に、前記ユーザの状態変化があったと判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
前記判定手段は、前記ユーザの目の視線方向が一定となっている時間が所定の閾値以上であった場合に、前記ユーザの状態変化があったと判定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
前記判定手段は、前記ユーザの左右方向の首振り角度が所定の閾値以上であった場合、または、上下方向の首振り角度が所定の閾値以上であった場合に、前記ユーザの状態変化があったと判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
前記ユーザが置かれる状況を示すパラメータには、日時、位置、天候、気温のいずれかが含まれ、それぞれの状況における前記基準情報は、前記ユーザの過去の行動パターンに基づいて決定されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
【0013】
[第1の実施形態]
<1.視線情報収集システムの全体構成>
はじめに、本実施形態に係る情報処理システムの一例である視線情報収集システムの全体構成について説明する。
図1は、視線情報収集システムの全体構成の一例を示す図である。
【0014】
図1に示すように、視線情報収集システム100は、ユーザ150に装着される眼鏡型のウェアラブルデバイス110と、ユーザ150により所持される携帯端末120と、サーバ装置130とを有する。ウェアラブルデバイス110と携帯端末120とは、近距離無線通信により通信可能に接続されている。また、携帯端末120とサーバ装置130とは、インターネットやLAN(Local Area Network)等に代表されるネットワーク140を介して接続されている。なお、
図1の例では、ウェアラブルデバイス110を装着し携帯端末120を所持するユーザ150を一人のみ示しているが、実際には、複数のユーザが存在しているものとする。
【0015】
ウェアラブルデバイス110は、ユーザ150の各種動作を検出するための動作センサを有しており、ユーザ150の各種動作をリアルタイムに検出し、検出した動作データ(ユーザの動作を示す動作情報)を、携帯端末120に送信する。ウェアラブルデバイス110が有する動作センサには、例えば、ユーザ150の目の動きを検出し、視線データを出力する視線センサが含まれる。また、ユーザ150の頭部の姿勢を検出し、頭部姿勢データを出力する頭部姿勢センサ、ユーザ150が発話する音声を検出し、音声データを出力する音声センサが含まれる。
【0016】
携帯端末120は、ウェアラブルデバイス110より送信された動作データ(ここでは、視線データ、頭部姿勢データ、音声データ)を受信する。また、携帯端末120は、ウェアラブルデバイス110が検出していない、ユーザ150のその他の動作を検出するための動作センサを有する。更に、携帯端末120は、ウェアラブルデバイス110以外のウェアラブルデバイス(不図示)により検出された、ユーザ150のその他の動作を示す動作データを受信する。
【0017】
携帯端末120が有する動作センサには、例えばユーザ150が歩行等を行うことで生じる振動を検出し、振動データを出力する振動センサが含まれる。また、ユーザ150の現在位置を検出し、GPSデータ(緯度データ、経度データ、高度データ)を出力するGPSセンサが含まれる。
【0018】
また、携帯端末120が、ウェアラブルデバイス110以外のウェアラブルデバイスより受信する動作データには、例えばユーザ150の脈波を検出する脈波センサより送信される脈波データが含まれる。
【0019】
携帯端末120は、ウェアラブルデバイス110またはそれ以外のウェアラブルデバイスより受信した動作データ及び携帯端末120が有する動作センサが検出した動作データに基づいて、ユーザ150の状態変化の有無を判定する。また、携帯端末120は、ユーザ150に状態変化があったと判定した際に取得した視線データに基づいて、状態変化情報を生成し、サーバ装置130に送信する。
【0020】
また、携帯端末120は、状態変化情報の送信に応じてサーバ装置130より解析結果情報を受信し、表示部に表示する。
【0021】
サーバ装置130は、携帯端末120から送信される状態変化情報を解析し、解析結果を携帯端末120に送信する装置である。サーバ装置130には、情報収集プログラム、状態解析プログラム、解析結果送信プログラムがインストールされている。サーバ装置130はこれらのプログラムを実行することで、情報収集部131、状態解析部132、解析結果送信部133として機能する。
【0022】
情報収集部131は、携帯端末120から送信される状態変化情報を受信する。なお、情報収集部131は、複数のユーザがそれぞれ所持する携帯端末から送信される状態変化情報を受信するものとする。
【0023】
状態解析部132は、情報収集部131において受信された状態変化情報を用いて、送信元の携帯端末120を所持するユーザ150の視線位置を算出する。また、状態解析部132は、複数のユーザそれぞれの視線位置を算出することで、複数の人がそれぞれ視認する領域を特定したうえで、複数の人が重複して視認する領域を算出することで、何らかの事象が発生している領域を特定する。
【0024】
なお、ここでいう"何らかの事象が発生している"とは、例えば、地割れが起きている、電線に異物が引っかかっている、道路に異物が落ちている等のように、何らかの異常が発生していることが含まれる。また、デジタルサイネージが表示されている、花火が打ち上げられている等のように、人々の興味を引く出来事が発生していることが含まれる。更に、何らかの異常や人々の興味を引く出来事は、一定の場所にとどまって発生している事象に限られず、移動を伴う事象であってもよい。具体的には、宣伝車が通過した、逃げ出した動物が横切った等の事象であってもよい。
【0025】
解析結果送信部133は、状態解析部132により特定された、事象が発生している領域が明示された地図を含む解析結果情報を、携帯端末120に送信するとともに、解析結果格納部134に格納する。
【0026】
<2.各装置のハードウェア構成>
次に、視線情報収集システム100を構成する各装置のハードウェア構成について説明する。
【0027】
(1)ウェアラブルデバイスのハードウェア構成
はじめに、ウェアラブルデバイス110のハードウェア構成について説明する。
図2(a)は、ウェアラブルデバイス110のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0028】
図2(a)に示すように、ウェアラブルデバイス110は、CPU201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、補助記憶部204、通信部205を備える。また、ウェアラブルデバイス110は、操作スイッチ206、表示部207、視線センサ208、頭部姿勢センサ209、音声センサ210を有する。なお、ウェアラブルデバイス110の各部は、バス211を介して相互に接続されている。
【0029】
CPU201は、補助記憶部204にインストールされた各種プログラムを実行するコンピュータである。ROM202は、不揮発性メモリである。ROM202は、補助記憶部204に格納された各種プログラムをCPU201が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶部として機能する。具体的には、ROM202はBIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラム等を格納する。
【0030】
RAM203は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリであり、主記憶部として機能する。RAM203は、補助記憶部204に格納された各種プログラムがCPU201によって実行される際に展開される、作業領域を提供する。
【0031】
補助記憶部204は、ウェアラブルデバイス110にインストールされた各種プログラムや、各種プログラムを実行する際に用いるデータ等を格納する。
【0032】
通信部205は、ウェアラブルデバイス110が近距離無線通信により携帯端末120と通信するためのデバイスである。
【0033】
操作スイッチ206は、ユーザ150がウェアラブルデバイスに対して各種指示を入力するためのデバイスである。表示部207は、各種情報をユーザ150に表示するためのデバイスである。
【0034】
視線センサ208は、ユーザ150の目の動きを検出し、視線データを出力する。頭部姿勢センサ209は、ユーザ150の頭部の姿勢を検出し、頭部姿勢データを出力する。音声センサ210は、ユーザ150が発話する音声を検出し、音声データを出力する。
【0035】
(2)携帯端末のハードウェア構成
次に、携帯端末120のハードウェア構成について説明する。
図2(b)は、携帯端末120のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0036】
図2(b)に示すように、携帯端末120は、CPU221、ROM222、RAM203、補助記憶部204、第1通信部225を備える。また、携帯端末120は、操作部226、表示部227、脈波データ取得部228、振動センサ229、GPSセンサ230、第2通信部231を有する。なお、携帯端末120の各部は、バス232を介して相互に接続されている。
【0037】
CPU221は、補助記憶部224にインストールされた各種プログラムを実行するコンピュータである。ROM222は、不揮発性メモリである。ROM222は、補助記憶部224に格納された各種プログラムをCPU221が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶部として機能する。具体的には、ROM222はBIOSやEFI等のブートプログラム等を格納する。
【0038】
RAM223は、DRAMやSRAM等の揮発性メモリであり、主記憶部として機能する。RAM223は、補助記憶部224に格納された各種プログラムがCPU221によって実行される際に展開される、作業領域を提供する。
【0039】
補助記憶部224は、携帯端末120にインストールされた各種プログラムや、各種プログラムを実行する際に用いるデータ等を格納する。
【0040】
第1通信部225は、携帯端末120が近距離無線通信によりウェアラブルデバイス110と通信するためのデバイスである。
【0041】
操作部226は、ユーザ150による携帯端末120への入力を受け付ける。ユーザ150により文字が入力された場合には、テキストデータを出力する。表示部227は、各種情報(例えば、解析結果情報)をユーザ150に表示するためのデバイスである。
【0042】
脈波データ取得部228は、不図示のウェアラブルデバイスが有する脈波センサ240が接続され、脈波センサ240により脈波が検出されることで出力された脈波データを取得する。
【0043】
振動センサ229は、ユーザ150が歩行等を行うことで生じる振動を検出し、振動データを出力する。
【0044】
GPSセンサ230は、ユーザ150の現在位置を検出し、GPSデータ(緯度データ、経度データ、高度データ)を出力する。
【0045】
第2通信部231は、サーバ装置130と接続し、サーバ装置130に状態変化情報を送信したり、サーバ装置130より解析結果情報を受信したりする。
【0046】
(3)サーバ装置のハードウェア構成
次に、サーバ装置130のハードウェア構成について説明する。
図3は、サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0047】
図3に示すように、サーバ装置130は、CPU301、ROM302、RAM303、補助記憶部304、操作部305、表示部306、通信部307を備える。なお、サーバ装置130の各部は、バス308を介して相互に接続されている。
【0048】
CPU301は、補助記憶部304にインストールされた各種プログラム(情報収集プログラム、状態解析プログラム、解析結果送信プログラム)を実行するコンピュータである。ROM302は、不揮発性メモリである。ROM302は、補助記憶部304に格納された各種プログラムをCPU301が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶部として機能する。具体的には、ROM302はBIOSやEFI等のブートプログラム等を格納する。
【0049】
RAM303は、DRAMやSRAM等の揮発性メモリであり、主記憶部として機能する。RAM303は、補助記憶部304に格納された各種プログラムがCPU301によって実行される際に展開される、作業領域を提供する。
【0050】
補助記憶部304は、サーバ装置130にインストールされた各種プログラムや、各種プログラムを実行する際に用いるデータ等を格納する。
【0051】
操作部305は、サーバ装置130の管理者によるサーバ装置130への入力を受け付けるデバイスである。表示部306は、サーバ装置130の内部情報を表示するデバイスである。通信部307は、携帯端末120と通信を行うためのデバイスである。
【0052】
<3.携帯端末の機能構成>
次に、携帯端末120の機能構成について説明する。
図4は、携帯端末の機能構成の一例を示す図である。
図4に示すように、携帯端末120は、視線データ解析部401、頭部姿勢データ解析部402、音声データ解析部403、振動データ解析部404、脈波データ解析部405、テキストデータ解析部406、GPSデータ解析部407を有する。また、携帯端末120は、状態変化判定部410、状態変化情報送信部420を有する。
【0053】
視線データ解析部401は、ウェアラブルデバイス110より受信した視線データを解析することで、ユーザ150の目の焦点距離及び視線方向を算出し、焦点距離データ及び視線方向データを状態変化判定部410に通知する。
【0054】
頭部姿勢データ解析部402は、ウェアラブルデバイス110より受信した頭部姿勢データを解析することで、ユーザ150の上下方向及び左右方向の首振り角度を算出し、上下首振り角度データ及び左右首振り角度データを状態変化判定部410に通知する。
【0055】
音声データ解析部403は、ウェアラブルデバイス110より受信した音声データを解析することで、ユーザ150が発話した音声を特定し、特定データ(音声)を状態変化判定部410に通知する。
【0056】
振動データ解析部404は、ウェアラブルデバイス110より受信した振動データを解析することで、ユーザ150が歩行等を行った際の移動速度を算出し、移動速度データを状態変化判定部410に通知する。
【0057】
脈波データ解析部405は、脈波データ取得部228において取得された脈波データを解析することで、単位時間あたりの脈拍数を算出し、脈拍数データを状態変化判定部410に通知する。
【0058】
テキストデータ解析部406は、操作部226より出力されたテキストデータを解析し、状態変化判定部410に通知する。なお、操作部226より出力されたテキストデータには、例えば、ツイッタへの文字入力を識別することで得たテキストデータ、検索クエリとして入力された文字を識別することで得たテキストデータ等が含まれる。
【0059】
GPSデータ解析部407は、GPSセンサ230が取得したGPSデータ(緯度データ、経度データ、高度データ)を、状態変化情報送信部420に送信する。
【0060】
状態変化判定部410は、所定の状態(定常状態)におけるユーザの動作を示す基準情報が格納された状態変化判定情報DB430を参照し、該基準情報と、ユーザ150の現在の動作を示す動作データに応じたデータ(判定データ)とを比較する。状態変化判定部410は、基準情報と判定データとの比較の結果に基づいて、ユーザ150の状態変化の有無を判定する。なお、定常状態とは、いずれの事象も発生していない場合のユーザ150の状態をいい、定常状態におけるユーザの動作を示す基準情報は、定常状態において取得された過去の動作データに応じた判定データに基づいて決定される。決定方法は任意であるが、例えば、定常状態における判定データからx%ずれた値を基準情報として決定してもよい。また、決定に際して用いる過去の動作データは、当該ユーザ自身の過去の動作データに関わらず、他のユーザの過去の動作データであってもよい。また、基準情報の決定は、携帯端末120のユーザが行っても、サーバ装置130の管理者が行ってもよい。更に、決定した基準情報は、後で微調整ができるように構成してもよく、その際の微調整は、携帯端末120のユーザが行っても、サーバ装置130の管理者が行ってもよい。
【0061】
具体的には、定常状態において取得された過去の視線データを用いて算出された焦点距離に基づいて基準情報を決定する。あるいは、定常状態において取得された過去の脈波データを用いて算出された脈拍数に基づいて基準情報を決定する。
【0062】
状態変化判定部410は、ユーザ150の現在の動作データに応じた判定データに基づいて、ユーザ150の状態が変化したと判定した場合、状態変化情報送信部420に、視線情報を送信する。具体的には、状態変化判定部410は、ユーザ150の状態が変化したと判定した際に取得した、焦点距離データ、視線方向データを、視線情報として状態変化情報送信部420に通知する。
【0063】
状態変化情報送信部420は、状態変化判定部410より視線情報を受信すると、受信時にGPSデータ解析部407より通知されたGPSデータと、受信前後においてテキストデータ解析部406より通知されたテキストデータとを含む状態変化情報を生成する。また、状態変化情報送信部420は、生成した状態変化情報をサーバ装置130に送信する。更に、状態変化情報送信部420は、サーバ装置130に状態変化情報を送信したことを示す履歴情報を、履歴情報DB440に格納する。
【0064】
このように、携帯端末120は、状態変化判定部410において、ユーザ150の状態が変化したと判定した場合に、サーバ装置130に状態変化情報を送信する。このため、視線情報をすべて送信する方法と比較して、サーバ装置130において解析すべきデータ量を大幅に削減することができる。この結果、サーバ装置130における計算コストを低減させることが可能となる。
【0065】
つまり、本実施形態における携帯端末120が複数の人によって所持されれば、複数の人が注目する事象が発生している領域を、当該複数の人の視線に基づいて特定するシステムを、低コストで実現することができる。
【0066】
<4.状態変化判定情報の説明>
次に、状態変化判定情報DB430に格納される状態変化判定情報について説明する。
図5は、状態変化判定情報の一例を示す図である。
図5に示すように、状態変化判定情報500は、情報の項目として、"判定データ"、"定常状態でないことを判定するための基準情報"とを含む。
【0067】
"判定データ"には、定常状態でないことを判定するための基準情報と比較するデータであって、動作データに応じたデータ(判定データ)が格納される。
図5の例では、"判定データ"として、焦点距離データL、視線方向が一定となっている時間T、左右首振り角度θ、上下首振り角度φ、移動速度V、特定データ(音声)、脈拍数Pが格納されている。
【0068】
"定常状態でないことを判定するための基準情報"には、"判定データ"に格納されたそれぞれの種類の判定データについて、ユーザ150の状態が定常状態でないことを判定するための閾値が格納される。
図5の例は、焦点距離データLがL1以上の場合に、ユーザ150が定常状態でなくなったと判定することを示している。同様に、視線方向が一定となっている時間TがT1以上の場合に、ユーザ150が定常状態でなくなったと判定することを示している。また、左右首振り角度θが(−θ1)以下の場合または(+θ1)以上の場合、上下首振り角度φが(−φ1)以下の場合または(+φ1)以上の場合に、ユーザ150が定常状態でなくなったと判定することを示している。また、移動速度Vが0の場合、所定の特定データ(音声)が抽出された場合、または、脈拍数PがP2以上の場合に、それぞれ、ユーザ150が定常状態でなくなったと判定することを示している。
【0069】
<5.状態変化判定処理の流れ>
次に、状態変化判定部410による状態変化判定処理の流れについて説明する。
図6及び
図7は、状態変化判定処理の流れを示すフローチャートである。
【0070】
ステップS601において、状態変化判定部410は、状態変化の有無を判定するための評価値に、初期値(=0)を代入する。
【0071】
ステップS602において、状態変化判定部410は、焦点距離データLがL1以上であるか否かを判定する。ステップS602において、L1以上であると判定した場合には、ユーザ150が定常状態でなくなったと判定し、ステップS603において評価値に所定値αを加算する。一方、ステップS602においてL1以上でないと判定した場合には、ステップS604に進む。
【0072】
ステップS604において、状態変化判定部410は、視線方向が一定となっている時間Tが、T1以上であるか否かを判定する。ステップS604において、T1以上であると判定した場合には、ユーザ150が定常状態でなくなったと判定し、ステップS605において、評価値に所定値αを加算する。一方、ステップS604においてT1以上でないと判定した場合には、ステップS606に進む。
【0073】
ステップS606において、状態変化判定部410は、左右首振り角度θが(−θ1)以下であるか、または、(+θ1)以上であるかを判定する。また、状態変化判定部410は、上下首振り角度φが(−φ1)以下であるか、または、(+φ1)以上であるかを判定する。
【0074】
ステップS606において、いずれかの条件を満たしたと判定した場合には、ユーザ150が定常状態でなくなったと判定し、ステップS607において、評価値に所定値αを加算する。一方、ステップS606において、いずれの条件も満たさないと判定した場合には、ステップS608に進む。
【0075】
ステップS608において、状態変化判定部410は、移動速度Vが0であるか否かを判定する。ステップS608において、移動速度Vが0であると判定した場合には、ユーザ150が定常状態でなくなったと判定し、ステップS609において、評価値に所定値αを加算する。一方、ステップS608において移動速度Vが0でないと判定した場合には、
図7のステップS701に進む。
【0076】
ステップS701において、状態変化判定部410は、脈拍数PがP1以上であるか否かを判定する。ステップS610において、P1以上であると判定した場合には、ユーザ150が定常状態でなくなったと判定し、ステップS702において評価値に所定値αを加算する。一方、ステップS701において、P1以上でないと判定した場合には、ステップS703に進む。
【0077】
ステップS703において、状態変化判定部410は、所定の特定データ(音声)を抽出したか否かを判定する。ステップS703において、所定の特定データ(音声)を抽出したと判定した場合には、ユーザ150が定常状態でなくなったと判定し、ステップS704において、評価値に所定値αを加算する。一方、ステップS703において、所定の特定データ(音声)を抽出していないと判定した場合には、ステップS705に進む。
【0078】
ステップS705において、状態変化判定部410は、評価値が所定の閾値以上であるか否かを判定する。ステップS705において、評価値が所定の閾値以上であると判定した場合には、ステップS706に進む。ステップS706において、状態変化判定部410は、ユーザ150の状態が変化したと判定し、このときに取得した焦点距離データ、視線方向データを視線情報として状態変化情報送信部420に通知する。
【0079】
一方、ステップS705において、評価値が所定の閾値以上でないと判定した場合には、ステップS707に進む。ステップS707において、状態変化判定部410は、評価値をリセットする。
【0080】
ステップS708において、状態変化判定部410は、状態変化判定処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合には、ステップS602に戻る。これにより、所定の制御周期ごとに、ユーザ150の状態が変化したか否かの判定を行うことができる。
【0081】
一方、ステップS708において、終了すると判定した場合には、状態変化判定処理を終了する。
【0082】
<6.状態変化情報送信処理の流れ>
次に、状態変化情報送信部420による状態変化情報送信処理の流れについて説明する。
図8は、状態変化情報送信処理の流れを示すフローチャートである。
【0083】
ステップS801において、状態変化情報送信部420は、状態変化判定部410より視線情報を受信したか否かを判定する。ステップS801において視線情報を受信していないと判定した場合には、ステップS804に進む。
【0084】
一方、ステップS801において、視線情報を受信したと判定した場合には、ステップS802に進む。ステップS802において、状態変化情報送信部420は、テキストデータ解析部406より、テキストデータを取得する。テキストデータ解析部406より取得したテキストデータは、発生した事象を特定するためのメタ情報として用いる。また、状態変化情報送信部420は、GPSデータ解析部407より、GPSデータ(緯度データ、経度データ、高度データ)を取得する。GPSデータ解析部407より取得したGPSデータは、ユーザ150の現在位置を特定するための位置情報として用いる。
【0085】
ステップS803において、状態変化情報送信部420は、取得した視線情報、位置情報、メタ情報を、状態変化情報としてサーバ装置130に送信する。
【0086】
ステップS804において、状態変化情報送信部420は、状態変化情報送信処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合には、ステップS801に戻る。一方、終了すると判定した場合には、状態変化情報送信処理を終了する。
【0087】
<7.サーバ装置の機能構成>
次に、サーバ装置130の機能構成について説明する。
図9は、サーバ装置の機能構成の一例を示す図である。上述したように、サーバ装置130は、情報収集部131、状態解析部132、解析結果送信部133を有している。情報収集部131、解析結果送信部133の詳細は、既に説明済みであるため、ここでは、状態解析部132の詳細について説明する。
【0088】
状態解析部132は、視線情報取得部901、視線位置算出部902、視線位置集計部903、可視化部904、事象推定部905を有する。
【0089】
視線情報取得部901は、情報収集部131において収集された状態変化情報に含まれる視線情報と、位置情報と、メタ情報とを取得する。
【0090】
視線位置算出部902は、視線情報取得部901において取得された視線情報と位置情報とに基づいて、ユーザ150の視線位置を算出する。
【0091】
具体的には、視線位置算出部902は、所定の3次元座標軸において、位置情報に含まれる緯度データ、経度データ、高度データを始点とするベクトルを生成する。このとき、ベクトルの長さは、視線情報に含まれる焦点距離データに基づいて決定し、ベクトルの向きは、視線情報に含まれる視線方向データに基づいて決定する。
【0092】
また、視線位置算出部902は、生成したベクトルの終点を含む予め定められた大きさの領域(生成したベクトルの終点を視線位置とした場合に視認可能な領域)を、ユーザ150が視認する領域として算出する。なお、視線位置算出部902は、ユーザ150が視認する領域について、ベクトルの終点を最大値、領域の周縁部を最小値とする重み付けを行う。
【0093】
視線位置集計部903は、視線位置算出部902において、複数のユーザが視認する領域が算出された場合に、当該複数のユーザが重畳して視認する領域を算出することで事象が発生した領域を特定する。具体的には、視線位置集計部903は、複数のユーザが視認する領域内のそれぞれの重み値を、各座標位置について加算する。そして、各座標位置の重み値のうち、所定の閾値以上の重み値を有する座標位置を含む領域(すなわち、複数のユーザが重畳して視認する領域)を、事象が発生した領域として特定する。
【0094】
可視化部904は、事象が発生した領域を明示した地図を生成し、解析結果送信部133に通知する。
【0095】
事象推定部905は、視線情報取得部901において取得されたメタ情報を解析することで、発生した事象を推定する。ユーザ150の状態変化があった際に、例えば、ユーザ150がツイッタにおいてつぶやいた内容や、検索した検索クエリは、発生した事象に関連する情報である蓋然性が高い。視線情報取得部901において取得されたメタ情報は、ユーザ150の状態変化があった前後にユーザ150により入力された、これらの情報を含むため、事象推定部905では、メタ情報を解析することで、発生した事象を推定することができる。
【0096】
なお、事象推定部905は、状態変化情報に含まれるメタ情報以外の情報を用いて、発生した事象を推定するようにしてよい。例えば、状態変化情報を取得した時間帯において、ユーザ150以外のユーザがツイッタにおいてつぶやいた内容や、ユーザ150以外のユーザが検索した検索クエリを用いて、発生した事象を推定するようにしてもよい。ユーザ150以外のユーザがツイッタにおいてつぶやいた内容や、ユーザ150以外のユーザが検索した検索クエリは、サーバ装置130が、例えば、不図示の他のサーバ装置等から取得してもよい。
【0097】
事象推定部905は、発生した事象についての推定結果を、解析結果送信部133に通知する。
【0098】
これにより、解析結果送信部133では、事象が発生した領域が明示された地図と、発生した事象についての推定結果とを含む解析結果情報を、携帯端末120に送信することができる。なお、解析結果送信部133では、携帯端末120に送信した解析結果情報を、解析結果格納部134に格納する。
【0099】
<8.事象が発生している領域を特定する処理の説明>
次に、状態解析部132が、事象が発生している領域を特定するまでの処理の流れについて、
図10を用いて説明する。
図10は、ユーザの視線位置に基づいて、事象が発生している領域を特定するまでの処理を説明するための図である。なお、
図10は、説明を簡略化するため、2次元座標軸で示している。
【0100】
図10(a)は、視線位置算出部902により算出された、ユーザ150が視認する領域を示した図である。
図10(a)において、ベクトル1001は、ユーザ150の位置情報により特定される現在位置を始点とし、ユーザ150の視線情報により特定される視線位置を終点とするベクトルを示している。また、領域1011は、ベクトル1001の終点を含む予め定められた大きさの領域である。なお、領域1011内の色の濃淡は、領域内の重み値を示している。
【0101】
同様に、
図10(b)は、視線位置算出部902により算出された、ユーザ150'が視認する領域を示した図である。
図9(b)において、ベクトル1002は、ユーザ150'の位置情報により特定される現在位置を始点とし、ユーザ150'の視線情報により特定される視線位置を終点とするベクトルを示している。また、領域1012は、ベクトル1002の終点を含む予め定められた大きさの領域である。なお、領域1012内の色の濃淡は、領域内の重み値を示している。
【0102】
図10(c)は、視線位置集計部903が、視線位置算出部902により算出された、ユーザ150及びユーザ150'それぞれが視認する領域内の重み値を加算し、所定の閾値以上の重み値を有する座標位置を抽出した様子を示している。
【0103】
図10(c)において、領域1013は、視線位置集計部903により、事象が発生した領域として特定された領域である。このように、複数のユーザの視線情報に基づいて事象が発生した領域を特定することで、1のユーザの視線情報に基づいて事象が発生した領域を特定する場合と比較して、事象が発生した領域の信頼度を高めることができる。
【0104】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る情報処理システムの一例である視線情報収集システムは、
・携帯端末を所持するユーザの動作を示す動作データに基づいて、ユーザの状態変化の有無を判定する構成とした。
・ユーザの状態変化があったと判定した際に取得された視線情報と位置情報とをサーバ装置に送信する構成とした。
・携帯端末より送信された視線情報と位置情報とに基づいてユーザが視認する領域を算出し、複数のユーザが重畳して視認する領域を、事象が発生した領域として特定する構成とした。
【0105】
これにより、本実施形態に係る情報処理システムの一例である視線情報収集システムによれば、事象が発生した領域を特定するにあたり、サーバ装置において解析される視線情報及び位置情報のデータ量を削減することができる。つまり、複数の人が注目する事象が発生している領域を、当該複数の人の視線に基づいて特定するシステムを、低コストで実現することができる。
【0106】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、状態変化判定処理において、それぞれの判定データに基づいて、ユーザ150が定常状態でなくなったと判定した場合に、状態変化判定部410が評価値に対して同じ値を加算していく構成とした。これに対して、第2の実施形態では、判定データの種類に応じて、異なる値を評価値に対して加算していく構成とする。ユーザ150の状態変化の有無を判定するにあたり、判定データと、ユーザ150の状態変化の有無との相関は、判定データの種類によって異なるからである。以下、第2の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0107】
図11及び
図12は、状態変化判定処理の流れを示すフローチャートである。
図6及び
図7において示した状態変化判定処理のフローチャートとの相違点は、ステップS1101、S1102、S1103、S1104、S1201、S1202である。
【0108】
ステップS1101において、状態変化判定部410は、評価値に所定値aを加算する。また、ステップS1102において、状態変化判定部410は、評価値に所定値bを加算する。同様に、ステップS1103、S1104、S1201、S1202において、状態変化判定部410は、評価値にそれぞれ所定値c、d、e、fを加算する。
【0109】
なお、所定値a〜fは互いに異なる値であり、例えば、過去の状態変化判定処理の結果に基づいて決定されるものとする。このように、いずれの判定データが基準情報を超えたかに応じて、異なる所定値を評価値に加算していくことで、判定データの種類と、ユーザ150の状態変化の有無との相関に応じた評価値を算出することが可能となる。
【0110】
これにより、本実施形態によれば、ユーザ150の状態変化の有無を、精度よく判定することが可能となる。
【0111】
[第3の実施形態]
上記第1の実施形態では、ユーザごとに、予め1つの状態変化判定情報500を用意しておき、状態変化判定部410が、当該状態変化判定情報500を参照することで、ユーザの状態変化の有無を判定する構成とした。しかしながら、ユーザの状態が変化したか否かの判定に用いる基準情報は、ユーザが置かれた状況によって変わってくる。
【0112】
そこで、第3の実施形態では、ユーザの過去の行動パターンを加味して、予め複数の状態変化判定情報を用意しておき、ユーザが置かれた現在の状況に応じた状態変化判定情報を参照することで、ユーザの状態変化の有無を判定する。以下、第3の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0113】
<1.携帯端末の機能構成>
はじめに、携帯端末120の機能構成について説明する。
図13は、携帯端末の機能構成の一例を示す図である。
図4との相違点は、状況解析部1301が付加されている点である。また、状態変化判定部1310の機能が、
図4の状態変化判定部410の機能とは異なっている点である。更に、状態変化判定情報DB1330に格納された情報が、
図4の状態変化判定情報DB430に格納された情報とは異なっている点である。
【0114】
状況解析部1301は、ユーザ150が置かれた状況を示すパラメータを取得し、状態変化判定部1310に通知する。本実施形態において、ユーザ150が置かれた状況を示すパラメータには、日時、天候、気温を示す情報が含まれるが、ユーザ150の行動パターンに影響を与える情報であれば、日時、天候、気温に限られず、それ以外の情報が含まれていてもよい。
【0115】
状態変化判定部1310は、所定の状態(定常状態)におけるユーザの動作を示す基準情報が格納された状態変化判定情報DB1330を参照し、該基準情報と、ユーザ150の現在の動作を示す動作データに応じたデータ(判定データ)とを比較する。このとき、状態変化判定部1310では、状況解析部1301より通知された、ユーザ150が現在置かれている状況を示すパラメータに応じた基準情報を状態変化判定情報DB1330より読み出す。
【0116】
なお、状態変化判定情報DB1330には、ユーザ150が置かれた状況ごとに異なる基準情報が規定された状態変化情報が格納されているものとする。
【0117】
図14〜
図16は、それぞれの状況下での基準情報が規定された状態変化判定情報を説明するための図である。
図14〜
図16の例は、日時、天候、気温等の状況が異なることに応じて、異なる状態変化判定情報が用意されていることを示している。
【0118】
図14は、日時="AA"、天候="BB"、気温="CC"の場合の状態変化判定情報を説明するための図である。日時="AA"がいわゆる通勤時間帯であったとすると、ユーザ150は、天候="BB"の場合、自宅1401から駅1402まで、矢印1411で示すルートで徒歩で移動する。
【0119】
ここで、交差点1403では、左右を確認するために、ユーザ150は、左右に首を振る。つまり、交差点1403においては、左右首振り角度θが大きい状態が、ユーザ150にとっての定常状態となる。したがって、状態変化判定部410は、ユーザ150が交差点1403に移動したことを認識すると、左右首振り角度についての基準情報がθ2(>θ1)の状態変化判定情報を参照して、状態変化判定処理を行う。
【0120】
また、上り坂を上ったあとの交差点1404では、ユーザ150の脈拍数Pが上がる。つまり、交差点1404において、脈拍数Pが大きい状態が、ユーザ150にとっての定常状態となる。したがって、状態変化判定部410は、ユーザ150が交差点1404に移動したことを認識すると、脈拍数についての基準情報がP3(>P2)の状態変化判定情報を参照して、状態変化判定処理を行う。
【0121】
また、信号機のある交差点1405では、ユーザ150の移動速度Vが0になる。つまり、交差点1405においては、移動速度V=0がユーザ150にとっての定常状態となる。したがって、状態変化判定部410は、ユーザ150が交差点1405に移動したことを認識すると、移動速度Vについての基準情報が規定されていない状態変化情報を参照して、状態変化判定処理を行う。
【0122】
また、線路1406に沿って延びる道路1407を歩行するユーザ150は、線路1406を走行する列車を見るため、焦点距離が長くなるとともに、視線方向が一定となっている時間が長くなる。したがって、状態変化判定部410は、ユーザ150が道路1407を歩行中であることを認識すると、焦点距離についての基準情報がL2(>L1)で、視線方向が一定となっている時間についての基準情報がT2(>T1)の状態変化判定情報を参照する。
【0123】
図15は、日時="DD"、天候="BB"、気温="CC"の場合の状態変化判定情報を説明するための図である。日時="DD"がいわゆる退勤時間帯であったとすると、ユーザ150は、天候="BB"の場合、駅1402から自宅1401まで矢印1511に示すルートで徒歩で移動する。
【0124】
この場合、信号機がある横断歩道1501では、ユーザ150の移動速度Vが0になる。つまり、横断歩道1501においては、移動速度V=0がユーザ150にとっての定常状態となる。したがって、状態変化判定部410は、ユーザ150が横断歩道1501に移動したことを認識すると、移動速度についての基準情報が規定されていない状態変化情報を参照して、状態変化判定処理を行う。
【0125】
また、交差点1403では、左右を確認するために、ユーザ150は、左右に首を振る。つまり、交差点1403においては、左右首振り角度θが大きい状態が、ユーザ150にとっての定常状態となる。したがって、状態変化判定部410は、ユーザ150が交差点1403に移動したことを認識すると、左右首振り角度についての基準情報がθ2(>θ1)の状態変化判定情報を参照して、状態変化判定処理を行う。
【0126】
図16は、日時="AA"、天候="FF"、気温="GG"の場合の状態変化判定情報を説明するための図である。日時="AA"は、
図14と同様にいわゆる通勤時間帯であるが、天候="FF"で気温="GG"の場合、ユーザ150は、自宅1401から駅1402まで、矢印1611で示すルートでバスで移動する。
【0127】
この場合、バス停1601では、ユーザ150の移動速度Vが0になる。また、ユーザ150は、バスの往来を確認するために左右に首を振る。つまり、バス停1601においては、移動速度Vが0で、かつ、左右首振り角度θが大きい状態が、ユーザ150にとっての定常状態となる。したがって、状態変化判定部410は、ユーザ150がバス停1601に移動したことを認識すると、移動速度についての基準情報が規定されておらず、かつ、左右首振り角度についての基準情報がθ2(>θ1)の状態変化判定情報を参照する。
【0128】
また、バスに乗った後、ユーザ150は、窓の外の景色を眺める。このため、ユーザ150の焦点距離が長くなるとともに、左右首振り角度が大きくなる。
【0129】
つまり、矢印1611に沿ったルートを移動中は、焦点距離が長くなり、左右首振り角度が大きい状態がユーザ150にとっての定常状態となる。したがって、状態変化判定部410は、ユーザ150が矢印1611に沿ったルートを移動中であることを認識すると、焦点距離についての基準情報がL2(>L1)で、左右首振り角度についての基準情報がθ2(>θ1)の状態変化判定情報を参照する。
【0130】
このように、本実施形態に係る情報処理システムの一例である視線情報収集システムでは、
・日時、天候、気温等の状況に応じて、ユーザの行動パターンが変化することに鑑みて、予め複数の状態変化判定情報を用意しておき、ユーザが置かれたそれぞれの状況に応じた状態変化判定情報を参照することで、ユーザの状態変化の有無を判定する構成とした。
【0131】
これにより、本実施形態に係る情報処理システムの一例である視線情報収集システムによれば、ユーザの状態変化を精度よく判定することが可能となる。
【0132】
[その他の実施形態]
上記第1乃至第3の実施形態では、状態変化判定部410または1310が、ユーザ150の状態に変化があったと判定した際に、視線データ解析部401より取得した視線方向データを状態変化情報送信部420に通知する構成とした。しかしながら、状態変化情報送信部420に通知する視線方向データは、例えば、左右首振り角度や上下首振り角度等に基づいて特定される顔の向き、あるいは、ユーザ150の体の向き等に基づいて、算出し直した視線方向データであってもよい。
【0133】
上記第1乃至第3の実施形態では、携帯端末120が状態変化判定部410を有する構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、状態変化判定部410はサーバ装置130に配されていてもよい。また、状態変化判定部410以外の機能であって、携帯端末120が有するものとして説明した機能の一部は、サーバ装置130が有していてもよい。
【0134】
この場合、携帯端末により検出された動作データが逐次サーバ装置130に送信され、サーバ装置130において、該携帯端末を所持するユーザの状態変化の有無が判定される。なお、この場合も、事象が発生している領域を特定する際に用いる動作データ(緯度データ、経度データ、高度データ、視線方向データ)のデータ量を削減することができるための上記第1乃至第3の実施形態と同様の効果が得られる。
【0135】
また、上記第1乃至第3の実施形態では、ウェアラブルデバイス110と携帯端末120とを別体として、ウェアラブルデバイス110と携帯端末120との間を近距離無線通信により接続する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、携帯端末120の機能をウェアラブルデバイス110に持たせ、ウェアラブルデバイス110が直接サーバ装置130と通信するように構成してもよい。
【0136】
また、上記第1乃至第3の実施形態では、ウェアラブルデバイス110に配された動作センサにより検出された動作データを、ウェアラブルデバイス110が一括して携帯端末120に送信する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ウェアラブルデバイス110と別体の動作センサをウェアラブルデバイス110に取り付け、個々の動作センサがそれぞれ携帯端末120との間で近距離無線通信を行うようにしてもよい。
【0137】
この場合、ウェアラブルデバイス110は、動作センサをユーザ150に装着させるための冶具として機能することになる。また、携帯端末120は、各動作センサにて検出された動作データを直接取得する取得部を有することになる。
【0138】
図17は、動作データを直接取得する取得部を有する携帯端末のハードウェア構成を示す図である。
図17に示すように、携帯端末1700は、脈波センサ240にて検出された脈波データを取得する脈波データ取得部228に加え、視線センサ1711にて検出された視線データを取得する視線データ取得部1701を有する。更に、携帯端末1700は、頭部姿勢センサ1712にて検出された頭部姿勢データを取得する頭部姿勢データ取得部1702、音声センサ1713にて検出された音声データを取得する音声データ取得部1703を有する。
【0139】
また、上記第1乃至第3の実施形態では、視線情報収集システム100の適用例について特に言及しなかったが、視線情報収集システム100の適用例としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
・何らかの異常が発生している場合
何らかの異常が発生している場合(地割れが起きている、電線に異物が引っかかっている、道路に異物が落ちている等の場合)、視線情報収集システム100では、これらの異常が発生した領域を特定するとともに、どのような異常であるかを推定して出力する。このため、例えば、異常の種類に応じた所定の連絡先に対して、異常が発生した領域をいち早く伝えるサービスを提供することができる。
・人々の興味を引く出来事が発生している場合
人々の興味を引く出来事が発生している場合(デジタルサイネージが表示されている、花火が打ち上げられている等の場合)、視線情報収集システム100では、当該出来事が発生している領域を特定するにあたり、当該出来事を視認している人の数を算出できる。このため、例えば、これらの出来事の注目度を評価するサービスを提供することができる。
・移動を伴う事象が発生している場合
移動を伴う事象が発生している場合(宣伝車が通過した、逃げ出した動物が横切った等の場合)、視線情報収集システム100では、これらの事象が発生している領域の位置の変化を、逐次、追跡することができる。このため、例えば、ユーザに対して事象が発生している領域を、リアルタイムに知らせるサービスを提供することができる。
【0140】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせ等、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。