(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1つの前記複数の検査資源が、少なくとも1つの前記ビットに応答して、それぞれ少なくとも1つの前記複数の検査信号を生成するよう構成された、請求項2に記載のプローブカードアセンブリ。
少なくとも1つの前記複数の検査資源が、少なくとも1つの前記ビットに応答して、それぞれ少なくとも1つの前記複数の検査信号を切り替えるよう構成された、請求項2に記載のプローブカードアセンブリ。
検査システムコントローラへ接続するためのコネクタと前記検査システムコントローラからのそれぞれ少なくとも1つの検査制御信号を提供する少なくとも1つのシリアル制御回線とを含むプリント配線基板と、検査プローブと前記少なくとも1つのシリアル制御回線に接続された少なくとも1つの集積回路(IC)を支持するプローブヘッドと、を備える検査アセンブリであって、
前記少なくとも1つのICが、前記少なくとも1つの検査制御信号に反応して、検査資源と検査プローブとの間の検査信号を選択的に通信し、
前記少なくとも1つのシリアル制御回線が、第1の検査制御信号を提供する第1のシリアル制御回線と、第2の検査制御信号を提供する第2のシリアル制御回線と、を有し、
前記少なくとも1つのICにおける前記検査資源が、前記第1の検査制御信号に応答する第1の検査資源チェーンと、前記第2の検査信号に応答する第2の検査資源チェーンと、を有し、
前記第1の検査資源チェーンが、デジタル資源を含み、前記第2の検査資源チェーンが、電力資源及びアナログ資源の少なくとも一方を含む、検査アセンブリ。
前記少なくとも1つのICが、チェーンを形成するよう連続して接続された複数のICを含み、前記チェーンが前記少なくとも1つのシリアル制御回線に接続される、請求項5に記載の検査アセンブリ。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
[0002] 検査は、使用のための半導体装置の製造における重要な過程である。通常、部分的又は完全に完成された半導体装置は、被検査装置(DUT)とも呼ばれる検査されるべき装置の上面に配置された端子を、例えば、プローブカードアセンブリに含まれる、検査システムの一部としての弾性接触要素に接触させることによって検査される。検査システムコントローラは、一連の検査チャンネル上でDUTへの及びDUTからの検査信号を送受信するようプローブカードアセンブリに接続されうる。検査システムコントローラは、チャネルの数を増やすこと、それゆえ、並行して検査されることができる装置の数(マルチサイト検査と呼ばれることもある。)を増やすよう発展してきた。残念なことに、ウェーハごとのDUTの数は、一般的に、検査システムコントローラの発展を追い越してきた。従来、利用可能なチャネルは、通常、1つのウェーハ上の全てのDUTを同時に検査するためには十分ではない。
【0003】
[0003] いくつかの検査システムは、マルチサイト検査構成において、サイトごとに共通する検査信号を有しうる。共通の検査信号(グローバル検査信号と呼ばれることもある。)は、単一のタッチダウンで検査されている複数のDUTに適用できる検査信号である。ウェーハ上の構成要素の検査を限られた数の検査チャンネルで提供する1つの技術は、プローブカードアセンブリ内の検査システムコントローラからの信号を複数の伝送線へファンアウトすることである。つまり、通常なら単一のDUTに提供される検査信号が、プローブカードアセンブリにおいて複数のDUTにファンアウトされることができる。この技術は、固定数の検査システムチャンネルのための単一のタッチダウン中に、同時に多数のDUTの検査を行うことを可能にする。
【0004】
[0004] 単一のタッチダウンで検査されるDUTの数が増えるにつれ、検査システムコントローラからのグローバル信号のファンアウトは、実施が困難になるか、さもなければ実施不能になる。同時に検査されるDUTが増えると、プローブカードアセンブリにおいて必要とされるファンアウト配線が増える。プローブカードアセンブリ上に数千の配線を含むことは、プローブカードアセンブリの構成要素の必要となる領域及び複雑さという点並びにコスト面で望ましくない。
【0005】
[0005] よって、上述の不備の少なくともいくつかの克服を試みる、半導体装置を検査する方法及び装置が当業界で必要とされている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0017] 本発明は、シリアル制御された資源を使用して装置を検査する方法及び装置を提供する。資源は、ICの1つ以上のチェーンを形成するように接続されたICに含まれうる。IC中の資源は異なる種類でありうる。資源のそれぞれは、各ICへの1つ以上のシリアルインターフェースを使用して独立に制御される。例えば、単一のシリアル制御回路は、異なる種類でありうる複数の資源を制御するために使用されうる。シリアルとは、シリアル制御線にある信号が逐次ビットストリームとして伝送(すなわち、ビット単位で伝送)されうることを意味する。資源は、複数の装置の検査信号のソースとして、複数の装置からの検査信号のシンクとして、又は検査信号のソース及びシンクとして使用されうる。複数の資源を制御するために1つ以上のシリアル制御回線を使用することは、プローブカードアセンブリ上で必要となる導体の数を大幅に減らしうる。本発明のこれらの及び他の態様及び実施形態は、以下に詳細に記載される。
【0013】
[0018]
図1は、本発明のいくつかの実施形態に従う検査システム100を示すブロック図である。検査システム100は通常、検査システムコントローラ102、検査計器104及びプローバー106含むことができる。検査システムコントローラ102は、通信リンク108によって、検査計器104に接続されることができる。プローバー106は、検査される被検査装置(DUT112)を搭載するステージ110、プローブカードアセンブリ114を含みうる。DUT112は、検査すべきいずれの電子装置であってもよい。好適なDUTの非限定的な例は、単体化されていない(unsingulated)半導体ウェーハの1つ以上のダイ、ウェーハから単体化された1つ以上の半導体ダイ(パッケージング済み又はパッケージングされていない)、キャリア又は他の保持装置に配置されたアレイ状の単体化された半導体ダイ、1つ以上のマルチダイ電子モジュール、1つ以上のプリント配線基板又はその他の電子装置を含む。本明細書において使用するDUTという用語は、1つ又は複数のこのような電子装置を指すことができる。プローブカードアセンブリ114は、DUT112に接触するプローブ116(検査プローブとも呼ばれる。)を含むことができる。ステージ110は、プローブ116でDUT112に接触するために移動可能である。
【0014】
[0019] プローブカードアセンブリ114は、DUT112への検査信号のソース、DUT12からの検査信号のシンク、又はDUT112への検査信号及びDUT112からの検査信号のソース及びシンクの両方を提供するための電子装置120を含むことができる。検査信号のソース又はシンクは、本明細書において、検査資源又は資源と呼ばれうる。いくつかの実施形態において、電子装置120は、1つ以上の検査資源のチェーンを含みうる。検査資源のそれぞれのチェーンは、本明細書において検査制御信号と呼ばれるシリアル制御信号を使用してシリアル制御される。検査信号と検査制御信号の違いに留意されたい。検査信号は、検査目的でDUT112に最終的に適用される信号又は、検査に反応してDUT112から受信される信号である。検査制御信号は、検査信号のソース又はシンクを提供するために電子装置120におけるいくつかの検査資源を制御する信号である。検査資源チェーンは、1つ以上のICの連鎖を使用して実装されうる。検査資源及びこれのIC実装の態様は、以下に記載される。
【0015】
[0020] 検査システム100において、検査信号は、電子装置120によってDUT112にプローブ116を介して伝送されることができる。検査信号は、電子装置によってDUT112からプローブ116を介して受信されることができる。電子装置120による検査信号の伝送及び/又は受信は、検査計器104によって制御されうる。電子装置120におけるいくつかの検査資源は、検査計器104によって提供された1つ以上の検査制御信号(例えば、デジタル又はアナログデータ信号)に応答して検査信号を生成することができる。検査計器104は次に、電子装置120に連結された検査信号(例えば、供給電圧信号)もまた生成することができる。他の検査資源は、検査計器104によって提供される1つ以上の検査制御信号に反応して検査計器104によって生成されるこれらの検査信号の制御可能なソースを提供することができる。検査計器104はまた、次にプローブ116のいくつかに直接連結される検査信号も生成する(例えば、電子装置120をバイパスする)ことができる。
【0016】
[0021] 検査計器104は、検査システムコントローラ102(例えば、汎用コンピュータ)によって制御されうる。DUT112から電子装置120によって受信された検査信号は、検査結果と呼ばれうる。検査結果は、電子装置120から検査計器104へ提供されることができる。検査計器104は、検査システムコントローラ102へ検査結果を分析のために伝送しうる。
【0017】
[0022] 検査計器104は、コネクタ118によってプローブカードアセンブリ114へリンクされうる。コネクタ118によって提供されたリンクは、個別の検査チャネルに分離することができる。検査チャネルは、検査制御信号又は検査信号(検査結果を含む)を搬送するために使用されうる。コネクタ118は、可撓性ケーブルコネクタ、ポゴピン、ゼロ挿入力(ZIF)コネクタなどの好適なコネクタでありうる。プローブカードアセンブリ114は、1つ以上の検査チャネルをファンアウトさせ、それによりチャネルに搬送された信号が複数の構成要素に接続されることができる。
【0018】
[0023]
図2は、本発明のいくつかの実施形態に従うプローブカードアセンブリ114を示す。プローブカードアセンブリ114は、一般に、検査計器104とDUT112間のインターフェースとして機能する。プローブカードアセンブリ114は、検査計器104から複数の検査チャネル(図示せず)との電気的接続をつくるよう構成された電気コネクタ204を含むことができる。プローブカードアセンブリ114は、検査プローブとして1つ以上の弾性接触要素226も含むこともできる。弾性接触要素226は、DUT112の1つ以上の入力及び/又は出力端子220に押し付けられるように構成され得て、それによってDUT112の1つ以上の入力及び/又は出力端子220と一時的な電子接続が起こる。弾性接触要素226は、通常、DUT112の所望の端子220に対応するよう構成され、所望の形状を有する1つ以上のアレイ状に配置されうる。
【0019】
[0024] プローブカードアセンブリ114は、コネクタ204及び弾性接触要素226を支持するよう、かつこれらの間の電気接続を提供するように構成された1つ以上の基板を含みうる。
図2に示されるプローブカードアセンブリ114の例は、このような基板を3つ有するが、他の実施形態においては、プローブカードアセンブリ114はより多い又は少ない基板を有することができる。
図2に示される実施形態では、プローブカードアセンブリ114は、配線基板202(プリント配線基板とも呼ぶ)、コンプライアントインターポーザ基板208及びプローブ基板224(プローブヘッドとも呼ぶ。)などの相互接続を含む。配線基板202、インターポーザ基板208及びプローブ基板224は、一般的にプリント基板、セラミック、有機又は無機素材などやこれらの組み合わせなどであるが、これらに限定されない、いかなる種類の好適な素材から作られることができる。
【0020】
[0025] さらに、プローブカードアセンブリ114は、1つ以上の能動又は受動電子部品(キャパシタ、レジスタなど)を含みうる。いくつかの実施形態では、配線基板202上に、検査資源を有する1つ以上のIC230が配置されうる。他の実施形態では、IC230は、インターポーザ408上に配置されうる。さらに他の実施形態では、IC230は、弾性接触要素226と共にプローブ基板224に配置されうる。他の実施形態においては、IC230は、配線基板202、インターポーザ基板208及びプローブ基板224の1つ以上の組み合わせに配置されることができる。
【0021】
[0026] いくつかの導電経路(図示せず)は、コネクタ204からいくつかの基板を介してIC230へ提供されることができる。他の導電経路(図示せず)は、コネクタ204からいくつかの基板を介して弾性接触要素226へ提供されることができる。さらに他の導電経路(図示せず)は、IC230から弾性接触要素226へ提供されることができる。
【0022】
[0027] 例えば、
図2に示される実施形態において、導電経路(図示せず)は、コネクタ204から配線基板202を介して複数の導電性ばね相互接続構造体206へ提供されうる。他の導電経路(図示せず)は、ばね相互接続構造体206からインターポーザ基板208を介して複数の導電スプリングインターコネクト構造体219へ提供されうる。さらに他の導電経路(図示せず)は、ばね相互接続構造体219からプローブ基板224を介してIC230、弾性接触要素208又はその両方へさらに提供されうる。さらに他の導電経路(図示せず)は、IC230から弾性接触要素226へさらに提供される。配線基板202、インターポーザ基板208及びプローブ基板224を介する導電経路は、配線基板202、インターポーザ基板208及びプローブ基板224上、これらの内部、及び/又はこれらを介して配置されうる導電ビア、トレースなどを備えることができる。
【0023】
[0028] 配線基板202、インターポーザ基板208及びプローブ基板224は、1つ以上のブラケット222及び/又は他の好適な手段(ボルト、ネジ又は他の好適な締結具など)により共に保持されうる。
図2に示されるプローブカードアセンブリ114の構成は、例示のみであり、説明及び議論のし易さのために簡略化してあり、また多様な変更、変形及び追加が意図される。例えば、プローブカードアセンブリは、
図2に示されるプローブカードアセンブリ114よりも少ない又は多い基板(例えば、202、208、224)を有してもよい。別の例として、プローブカードアセンブリは、1つより多くのプローブ基板(例えば、224)を有することがあり、そのようなプローブカードアセンブリのそれぞれは、単独で調整可能でありうる。複数のプローブ基板を備えるプローブカードアセンブリの非限定的な例は、2005年6月24日出願の米国特許出願第11/165,833号に開示されている。プローブカードアセンブリのさらなる非限定的な例は、1999年11月2日発行の米国特許第5,974,662号及び2003年1月21日発行の米国特許第6,509,751号並びに上述の米国特許出願第11/165,833号に示されている。これらの特許及び出願に記載されるプローブカードアセンブリの多様な特徴が、
図2に示されるプローブカードアセンブリ114において実装されうること及び前述の特許及び出願に記載されるプローブカードアセンブリが本明細書に記載される発明的なインテリジェントスイッチ及びその構成の使用による利益を享受することが予期される。
【0024】
[0029]
図3は、本発明のいくつかの実施形態に従う検査資源の制御グループ300を示す回路図である。制御グループ300は、検査資源のチェーンの一部でありうる。つまり、検査資源のチェーンは、制御グループ300の複数のシリアル接続されたインスタンスを含みうる。制御グループ300は、複数の検査資源302(検査資源302−1から302−4が示されている。)及び制御論理303を含むことができる。制御論理303は、シフトレジスタ304及び複数のシャドーレジスタ306(シャドーレジスタ306−1から306−5が示されている。)を含みうる。シフトレジスタ304は、クロック入力、検査制御入力、クロック出力及び検査制御出力を含むことができる。シャドーレジスタ306は、レジスタ制御入力及びレジスタ制御出力を含むことができる。
【0025】
[0030] シフトレジスタ304は、シリアル入/出回路、パラレル出/入回路でありうる。つまり、検査制御信号のビットが、検査制御入力でシリアルにシフトされうる。シフトレジスタ304に格納された一連のビットは、本明細書においてフレームと呼ばれる。検査制御入力は、制御グループのチェーンを介してシリアルにシフトされることができる複数の連続したフレームを含みうる。よって、検査制御信号のビットは、シフトレジスタ304の検査制御出力から別の制御グループへシリアルにシフトアウトされることができる。シフトレジスタ304は、シャドーレジスタ306のそれぞれに接続されるパラレル端子を含むことができる。シフトレジスタ304に格納されるフレームは、パラレルにシャドーレジスタ306にシフトアウトされうる。それにより、フレームの全てのビットを格納するために十分な数のシャドーレジスタ306が提供される。反対に、シャドーレジスタ306の内容は、パラレルにシフトレジスタ304にシフトされうる。
【0026】
[0031] シャドーレジスタ306のそれぞれは、双方向のデータポートを2つ含みうる。各シャドーレジスタ306の1つのデータポートは、上述のとおり、シフトレジスタ304のパラレル端子の1つと接続されることができる。シャドーレジスタ306のもう1つのデータポートは、検査資源302の制御ポートに接続されることができる。1つ以上のシャドーレジスタ306は、所与の検査資源の1つ以上の制御ポートにそれぞれ接続されうる。例えば、シャドーレジスタ306−1は、検査資源302−1に接続されることができる。シャドーレジスタ306−2及び306−3は、検査資源302−2に接続されることができる。シャドーレジスタ306−4は、検査資源302−3に接続されることができる。シャドーレジスタ306−5は、検査資源302−4に接続されることができる。
図3に示される実施形態は、シャドーレジスタと検査資源との間の接続の可能な多数の実施形態の1つである。
【0027】
[0032] 検査資源302は、検査信号の少なくともソーシング、シンキング又はその両方を提供するよう、トランジスタ、論理ゲート、フリップフロップ、比較器、演算増幅器などの様々な種類の回路及び論理構成要素を含みうる。検査資源302は、シャドーレジスタ306に格納されたそれぞれの制御ビットに応答して検査信号のソーシング、シンキング又はその両方を実行することができる。検査資源302は、異なる種類を含むことができる。1つ以上の検査資源302は、デジタル検査資源でありうる。デジタル検査資源は、デジタル制御信号に応答してデジタル検査信号のソース、シンク又はその両方を提供することができる。例えば、検査資源302−1及び302−2はそれぞれ、シャドーレジスタ306−1並びにシャドーレジスタ306−2及び306−3のからのデジタル制御信号を受信するように構成されたデジタル検査資源でありうる。検査資源302−1及び302−2は、デジタル検査信号(TS−1及びTS−2)を供給し(source)、受信し(sink)又はその両方をすることができる。
【0028】
[0033] 1つ以上の検査資源302は、アナログ検査資源でありうる。アナログ検査資源は、デジタル制御資源に応答してアナログ検査信号を供給し、受信し又はその両方を提供することができる。例えば、検査資源302−3は、アナログ検査資源でありうる。検査資源302−3は、シャドーレジスタ306−4からのデジタル制御信号に応答してアナログ検査信号を供給し、受信し又はその両方を行うための混合信号電子装置を含みうる。このような混合信号電子装置は、デジタル・アナログ変換機(DAC)308、アナログ・デジタル変換機(ADC)310又は両方を含むことができる。検査資源302−3は、アナログ検査信号(TS−3)を供給し、受信し又はその両方を行うことができる。
【0029】
[0034] 1つ以上の検査資源302は、電力検査資源でありうる。電力検査資源は、デジタル制御信号に応答する電圧源を提供することができる。電圧源は、電力源(例えば、検査計器)から受信されることができ、デジタル制御信号に応答して選択的にDUTに提供されることができる。例えば、検査資源302−4は、検査計器信号からの供給電圧及びシャドーレジスタ306−5からのデジタル制御信号を受信するように構成された電力検査資源でありうる。検査資源302−4は、シャドーレジスタ306−5からのデジタル制御信号に応答して、検査信号(TS−4)として、検査計器信号の供給電圧を供給することができる。例えば、検査資源302−4は、供給電圧を切り替えられるリレー、スリーステートバッファなどといったスイッチを含みうる。検査資源302−4は検査計器信号からの供給電圧を受信する電力検査資源として記載されているが、検査計器信号が、デジタル又はアナログ資源などの他の種類の資源を提供することができることが理解されよう。そのような場合は、検査資源302−4は、供給電圧信号と同様の方法で、デジタル又はアナログの信号を選択的に切り替えることができる。デジタル、アナログ及び電力検査資源の可能な構成は多数あるので、
図3に示される検査資源の種類は、一例にすぎない。
【0030】
[0035] 作動中、検査資源302は、検査制御信号をシフトレジスタ304にシリアルにシフトすることによって制御されることができる。検査制御信号は、クロック入力のクロック信号に従いシフトレジスタ304にシフトされうる。検査制御信号は、シフトレジスタ304を介してシフトされることができ、検査制御出力からチェーンにおける次の制御グループへシフトアウトされる。クロック入力におけるクロック信号は、チェーンにおける次の制御グループに提供されうる。検査制御信号は、チェーンにおけるシフトレジスタのそれぞれにフレームが記憶されるようにシフトされることができる。検査制御信号がシフトレジスタ304を介してシフトされている間、シャドーレジスタ306は無効にされることができる。シフトが完了すると、レジスタ制御信号は、シフトレジスタ304からの読み取るため、シャドーレジスタ306を有効にするよう使用されることができ、シフトレジスタ304に格納されたフレームをシャドーレジスタ306にパラレルにシフトさせる。転送後、レジスタ制御信号は、シャドーレジスタ306を再び無効にするために使用されることができる。レジスタ制御信号は、チェーンにおける次の制御グループへ提供されることができる。
【0031】
[0036] レジスタ制御信号は、1つ以上の検査資源302からの読み取るため、シャドーレジスタ306を有効にするために使用されることもできる。転送後に、レジスタ制御信号は、シャドーレジスタ306を再び無効にするために使用されることができる。次いで、シフトレジスタ304は、シャドーレジスタ306からパラレルで読み取ることができる。次いでシフトレジスタ304の内容は、シリアルに読み取られることができる。このような動作は、リードバックと呼ばれ、DUTからの検査結果信号を獲得することを可能にする。
【0032】
[0037]
図4は、本発明のいくかの実施形態に従うプローブカードアセンブリ114上の構成要素を示す回路図である。検査計器104は、少なくとも1つのコントローラ402を含むことができる。示された例では、DUT112は、装置404−1から、Mが1より大きい整数である404−4Mまでの組(一般に、装置404と呼ばれる。)を含むことができる。つまり、DUT112は、複数の検査サイト(検査される装置)を含むことができる。
【0033】
[0038] コントローラ402は、1つ以上のIC406への1つ以上の検査制御信号を提供するため、1つ以上のIC406に接続されうる。本例においては、IC406−1からKが0より大きい整数である406−Kが示されている。IC406のそれぞれは、
図3に示される制御グループ300と同様の1つ以上の検査資源の制御グループを含みうる。IC406は、いくつかの構成を有することができる検査回路を含む。いくつかの実施形態においては、IC406は、ICのチェーンを形成するように連続して接続された複数のICを含むことができる。チェーンにおける各IC406は、検査資源の制御グループ300を含みうる。ICのチェーンは、検査資源制御グループが、制御グループのチェーンを形成するよう連続して接続されるように構成される。いくつかの実施形態において、IC406のそれぞれは、複数の制御グループ300を含む。所与のIC406における複数の制御グループ300は、さらに大きなチェーンの一部をなしうるチェーンを形成するように連続して接続されうる。所与のIC406の複数の制御グループ300は、パラレルであってもよく、又は、連続して接続された複数の連鎖を並行して形成してもよい。それゆえ、ICのチェーンは、検査資源制御グループの複数のチェーンをパラレルに含みうる。いくつかの実施形態では、1つ以上の制御グループ300を有する単一のIC406が備えられている。単一のIC406において、複数の制御グループは、チェーンを形成するように連続して接続されてもよく、又は、制御グループの複数の連続して接続されたチェーンが存在してもよい。
【0034】
[0039] いくつかの実施形態では、IC406における検査資源は、第1のチェーン及び第2のチェーンを含みうる。検査資源の第1のチェーンは、第1の制御信号に応答し得、かつ、検査資源の第2のチェーンは、第2の制御信号に応答しうる。検査資源の第1のチェーンは、デジタル資源を含みうる。検査資源の第2のチェーンは、電力資源、アナログ資源、又は、電力資源とアナログ資源の両方を含みうる。デジタル及び電力/アナログ資源に対する個別の検査資源のチェーンを有することは、デジタル資源のためのより高いデータバンド幅を可能にする。
【0035】
[0040] IC406は、一時的な圧力接続405を介して装置404と通信することができる。一時的な圧力接続は、上述のとおり、検査プローブを使用することで生じうる。いくつかの実施形態では、装置404のそれぞれに対してIC406が存在しうる。いくつかの実施形態では、IC406は、1つ以上の装置404と通信しうる。IC406にある少なくとも1つの制御グループ300における少なくとも1つの検査資源は、検査プローブを介して装置404に対して検査信号を供給しうる。IC406にある少なくとも1つの制御グループ300における少なくとも1つの検査資源は、検査プローブを介して装置404からの検査信号を受信しうる。IC406にある少なくとも1つの制御グループ300における少なくとも1つの検査資源は、検査プローブを介して装置404へ検査信号の受信及び装置404から検査信号の受信の両方を行いうる。
【0036】
[0041] いくつかの実施形態では、IC406にある少なくとも1つの制御グループ300における少なくとも1つの検査資源は、検査計器104における資源403からの検査信号を受信するように接続される。検査計器104は、一般に、複数の資源403を含むことができる。検査計器における資源は、電力資源、デジタル資源及び/又はアナログ資源のいかなる組み合わせを含んでよい。制御グループ300における検査資源は、検査計器104における資源403からの検査信号を選択的に切り替えるよう構成されうる。それゆえ、IC406におけるいくつかの検査資源(例えば、デジタル又はアナログ検査資源)は、コントローラ402からの検査制御信号のみに基づき、検査信号を供給することができる。IC406の他の検査資源(例えば、デジタル、アナログ又は電力資源)は、資源403からの検査信号及びコントローラ402からの検査制御信号の両方に基づき、検査信号を供給することができる。
【0037】
[0042] コントローラ402は、少なくとも1つのシリアルインターフェース410を介して、IC406−1のシリアル入力に接続されることができる。複数のIC406が存在する場合、IC406−1のシリアル出力がIC406−2のシリアル入力に接続され、IC406−2のシリアル出力がIC406−3のシリアル入力に接続され、以下同様に、シリアルインターフェース410を伝搬するシリアルチェーンを形成する。シリアルインターフェース410は、IC406によって実装される制御グループ300の各チェーンのためにシリアルインターフェースを含むことができる。コントローラ402は、少なくとも1つのインターフェース412を介して、クロック及び/又は他の制御信号(例えば、
図3のレジスタ制御信号)を制御グループ300に提供するため、IC406−1にも接続されることができる。それゆえ、1つ以上のシリアル制御回線が、検査資源とDUT112における装置504との間の検査信号の通信を制御するために使用されることができる。シリアル制御回線の数は、検査資源及び関連する検査信号の数よりかなり少なくてもよい。単一の制御回線を使用すると、かかる検査信号の通信を制御するために必要なプローブカードアセンブリにおけるルーティング資源の数を実質的に減らすことができる。これは、プローブカードアセンブリの製造にかかる費用を減らすことになる。
【0038】
[0043] 本例では、IC406の単一のチェーンが示されている。いくつかの実施形態では、ICの複数の連鎖が設けられうる。そのような実施形態では、コントローラ408は、複数のIC連鎖406をシリアル制御するため複数のシリアルインターフェース410を含みうる。
【0039】
[0044]
図5は、本発明のいくつかの実施形態に従うプローブカードアセンブリを使用してウェーハ上の構成要素を検査するプロセス500を示すフロー図である。プロセス500において、検査制御信号は、ICのチェーンを介してシリアルにシフトされることができる(ブロック502)。いくつかの実施形態においては、検査制御信号のフレームは、ICのそれぞれにおけるシフトレジスタにシリアルにシフトされることができる。フレームのビットは、複数の検査資源に接続されたシャドーレジスタにパラレルにシフトされることができる。
【0040】
[0045] 検査信号は、検査制御信号に反応して、検査資源から検査プローブへ接続されうる(ブロック504)。いくつかの実施形態では、検査信号は、少なくとも1つのデジタル検査資源によりソースされる少なくとも1つのデジタル検査信号を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアナログ検査資源により供給されるアナログ検査信号を含む。いくつかの実施形態では、検査信号は、少なくとも1つの電力検査資源によりソースされる少なくとも1つの電力資源を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのICにおける少なくとも1つの検査資源によって生成される少なくとも1つの検査信号を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのICにおける少なくとも1つの検査資源によって切り替えられる少なくとも1つの検査信号を含む。いくつかの実施形態では、複数の検査信号は、ICのそれぞれにおけるシャドーレジスタのビットに反応して複数の検査資源において生成されるか又は切り替えられる。
【0041】
[0046] いくつかの実施形態では、検査結果信号は、検査プローブから検査資源において受信されうる(ブロック506)。検査結果は、デジタル又はアナログ検査資源のそれぞれにより受信されるデジタル又はアナログ結果でありうる。いくつかの実施形態では、獲得された検査結果信号は、ICの連鎖を介してシリアルにシフトされかつ出力として(例えば、検査計器に対して)提供される(ブロック508)。
【0042】
[0047] このように、シリアル制御された検査資源を使用して装置を検査するための方法及び装置が説明された。検査資源は、ICの連鎖を形成するよう接続されたICに含まれうる。各検査資源は、ICのチェーンへのシリアルインターフェースを使用して単独で制御されうる。よって、1つ以上のシリアル制御回線が、複数の検査資源を制御するために使用されうる。検査資源は、デジタル資源、アナログ資源、電力資源又はデジタル、アナログ及び/若しくは電力資源の組み合わせを含みうる。DUTにより作成された検査結果データは、ICのチェーンによって獲得され、かつ、シリアルインターフェース上でリードバックされうる。この資源毎のリードバック能力は、被検査体間の障害分離のプロセスをアシストすることができる。
【0043】
[0048] 上述は本発明の実施形態に向けられているが、本発明の他の及びさらなる実施形態は、本発明の基本範囲を逸脱することなく考案されることができ、本発明の範囲は、以下の請求の範囲によって画定される。