【文献】
Antimicrob. Agents Chemother.,2011年,Vol. 55, No. 5,pp. 2390-2394
【文献】
Antimicrob. Agents Chemother.,2012年 6月,Vol. 56, No. 6,pp. 3086-3091
【文献】
日本臨床,2012年 2月 1日,Vol. 70, No. 2,pp. 315-319
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記βラクタム化合物が、(6R,7R)−3−[(5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−1−メチル−1H−ピラゾール−2−イウム−2−イル)メチル]−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、または薬剤的に可能な塩である、請求項1に記載の医薬組成物。
前記βラクタム化合物が、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩である、請求項2に記載の医薬組成物。
前記結晶性タゾバクタムアルギニンが、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°および約21.2°±0.3°の角度の2θで表わされる1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる、請求項1から3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
前記結晶性タゾバクタムアルギニンが、約4.8°±0.3°、約8.9°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約19.4°±0.3°、約21.2°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°の角度の2θで表わされるピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる、請求項1から4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
前記結晶性タゾバクタムアルギニンが、℃単位で約209.2〜約211.9の温度範囲に特徴的なピークを持つ示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる、請求項1から5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
前記結晶性タゾバクタムアルギニンが、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°および約21.2°±0.3°から選択される角度の2θで表わされる1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる、請求項8に記載の方法。
前記βラクタム化合物が、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩である、請求項9に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1つ以上の原体または賦形剤を含む医薬組成物は、種々の方法で調製することができ、例えば、混合および凍結乾燥(「共凍結乾燥」としても知られる)を含む。当業者には知られているように、凍結乾燥とは、1つ以上の溶質からなる凍結溶液から水を昇華させる凍結乾燥工程である。特定の凍結乾燥方法は、Remington’s Pharmaceutical Sciences, Chapter 84, page 1565, Eighteenth Edition, A. R. Gennaro, (Mack Publishing Co., Easton, Pa., 1990)に記載されている。
【0013】
医薬組成物の処方は、構成する原体の分解を最小限にし、種々の保管条件の下で安定な組成物を製造するよう選択されうる。驚くべきことに、タゾバクタムアルギニンの結晶形態を含む医薬組成物(例えば、タゾバクタムアルギニンの結晶形態を用いて調製した医薬組成物)は、経時的ならびに/または熱および湿気の存在下での望ましいレベルの化学的安定性、ならびに不純物レベルの低下などの有益な性質を示すことが観察されている。本明細書に記載の特定の実施形態において(実施例4を参照)、結晶性タゾバクタムアルギニンおよびセフトロザンから調製される医薬組成物は、タゾバクタムとセフトロザンの両方において経時的な分解がより少ないことが観察された。
【0014】
上記医薬組成物の前記有益な性質は、結晶性タゾバクタムアルギニン独自の物理的性質に起因するものであってもよい。タゾバクタムアルギニンは、非晶性固体形態または結晶性固体形態をとりうる。タゾバクタムアルギニンの結晶性固体形態は1つ以上の独自の多形形態をとりえて、そのうえ1当量以上の水または溶媒を含み得る(すなわち、それぞれ水和物または溶媒和物)。
【0015】
タゾバクタムアルギニンは、以下の構造で表される、タゾバクタムの共役塩基と(S)−2−アミノ−5−グアニジノペンタン酸(L−アルギニン)の共役酸の1:1での塩である。
【0017】
したがって、本明細書で提供されるのは、βラクタム化合物および結晶性タゾバクタムアルギニンを含む組成物、またはその水和物もしくは溶媒和物であり、特に結晶性タゾバクタムアルギニン多形Ia、(本明細書において「多形Ia」または「タゾバクタムアルギニン多形Ia」とも言われる)および結晶性タゾバクタムアルギニン多形Ib(本明細書において「多形Ib」または「タゾバクタムアルギニン多形Ib」とも言われる)である。
【0018】
多形性
物質が2以上の結晶形態で存在できるかどうかは、多形性で定義され、ある物質の異なる結晶形態は、「多形」と言われる。一般に多形性は、ある物質分子のコンフォメーションを変化させる能力または異なる分子内もしくは分子間相互作用、特に水素結合、を形成する能力に影響され、それぞれの多形の結晶格子におけるそれぞれの原子配置に反映される。対照的に、物質の全体的な外形は「モルフォロジー」として知られ、内部構造とは無関係に、結晶の外形および存在する面を指す。結晶は、例えば成長速度、撹拌および不純物の存在などの条件によって、異なるモルフォロジーを示しうる。
【0019】
物質の多形はそれぞれ異なる結晶格子エネルギーを持つ可能性があり、したがって固体状態では、形態、密度、融点、色、安定性、溶解性、溶解速度などにおいて異なる物理的性質を持つ可能性があり、それらはその多形の安定性、溶解性、および/または溶解速度ならびに医薬品としてならびに医薬組成物中で使用することの適切性に影響する可能性がある。
【0020】
タゾバクタムアルギニンの別の多形を利用することは、他の理由によりなお望ましい。そのような理由の一つは、化合物(例えば、タゾバクタムアルギニン)の別の多形は、結晶化の際に別の不純物または化学的残渣を組み込む可能性があるという点である。ある多形は非常に少ししか、または全く化学的残渣を組み込まない。したがって、化合物のある多形形態の形成により、前記化合物の精製が可能となる。
【0021】
タゾバクタムアルギニン多形Iaは、非晶性タゾバクタムアルギニンおよび非晶性タゾバクタムナトリウムと比較して低い吸湿性を示す。固体化合物の低吸湿性は、いくつかの理由により望ましい。例えば、高吸湿性の化合物は、化学的に不安定であることがあり、または相対湿度が変化する状況に保管された場合に起こりうる薬剤形態の物性(例えば、バルク密度、溶解速度など)の変化により薬剤製品として処方するには不安定であることがある。また吸湿性は、化合物の大規模な製造および取扱いに影響を与える。例えば、吸湿性の活性剤を含む医薬組成物を調製する際に、その剤の真の重量を決定することが難しい可能性がある。
【0022】
タゾバクタムアルギニンの固体結晶形態の特性評価
ある実施形態において、本明細書に記載される併用療法で使用される化合物は粉末X線回折分析の特徴的なピークに基づいて同定可能である。XRPDとも言われる粉末X線回折は、X線、中性子または粉末、微結晶もしくはその他固体物質の電子線回折を用いた、物質の構造特性評価用化学技術である。
【0023】
本明細書で用いられる、表現「2θ±0.3°」は、その後に挙げられる角度がそれぞれ±0.3°の誤差を含むことを指し、表現「2θ±0.2°」は、その後に挙げられる角度がそれぞれ±0.2°の誤差を含むことを指し、表現「2θ±0.1°」は、その後(前)に挙げられる角度がそれぞれ±0.1°の誤差を含むことを指す。例えば、表現「1、2および3の角度の2θ±0.2°」は表現「1±0.2°、2±0.2°および3±0.2°の角度の2θ」と等しい。
【0024】
本明細書に記載される併用療法で使用される結晶性タゾバクタムアルギニンのある実施形態は、多形Iaと言われ(本明細書において「タゾバクタムアルギニン多形Ia」とも言われる)、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°および約21.2°±0.3°から選択される角度の2θで示される1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。別の実施形態において、多形Iaは、約4.8°±0.3°、約11.3°±0.3°および約14.9°±0.3°から選択される角度の2θで示される1つ以上のピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。さらに別の実施形態において、多形Iaは、約19.4°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°から選択される角度の2θで示される1つ以上のピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。
【0025】
別の実施形態において、多形Iaは、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約21.2°±0.3°、約4.8°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約19.4°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°から選択される角度の2θで示される3〜6個のピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。特定の実施形態において、多形Iaは、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°および約21.2°±0.3°の角度の2θで示される特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。
【0026】
別の実施形態において、多形Iaは、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.2°、約21.2°±0.2°、約4.8°±0.2°、約11.3°±0.2°、約14.9°±0.2°、約19.4°±0.2°、約22.8°±0.2°および約24.3°±0.2°から選択される角度の2θで示される3〜6個のピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。特定の実施形態において、多形Iaは、約8.9°±0.2°、約18.0°±0.2°および約21.2°±0.2°の角度の2θで示される特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。
【0027】
さらに別の実施形態において、多形Iaは、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約21.2°±0.3°、約4.8°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約19.4°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°から選択される角度の2θで示される6〜9個のピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。特定の実施形態において、多形Iaは、約4.8°±0.3°、約8.9°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約19.4°±0.3°、約21.2°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°の角度の2θで示される特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。
【0028】
さらに別の実施形態において、多形Iaは、8.9°±0.2°、約18.0°±0.2°、約21.2°±0.2°、約4.8°±0.2°、約11.3°±0.2°、約14.9°±0.2°、約19.4°±0.2°、約22.8°±0.2°および約24.3°±0.2°から選択される角度の2θで示される6〜9個のピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。特定の実施形態において、多形Iaは、約4.8°±0.2°、約8.9°±0.2°、約11.3°±0.2°、約14.9°±0.2°、約18.0°±0.2°、約19.4°±0.2°、約21.2°±0.2°、約22.8°±0.2°および約24.3°±0.2°の角度の2θで示される特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。
【0029】
さらに別の実施形態において、本明細書で提供されるのは、4.8°、8.9°、11.3°、14.9°、18.0°、19.4°、21.2°および22.8°の角度の2θ±0.3°で示されるピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる結晶性タゾバクタムアルギニンを含む組成物である。
【0030】
さらに別の実施形態において、本明細書で提供されるのは、4.8°、8.9°、11.3°、14.9°、18.0°、19.4°、21.2°および22.8°の角度の2θ±0.2°で示されるピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる結晶性タゾバクタムアルギニンを含む組成物である。
【0031】
さらに別の実施形態において、本明細書で提供されるのは、4.8°、8.9°、11.3°、14.9°、18.0°、19.4°、21.2°および22.8°の角度の2θ±0.1°で示されるピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる結晶性タゾバクタムアルギニンを含む組成物である。
【0032】
さらに別の実施形態において、本明細書で提供されるのは、約4.8°、8.9°、11.3°、14.9°、18.0°、19.4°、21.2°および22.8°の角度の2θで示されるピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる結晶性タゾバクタムアルギニンを含む組成物である。
【0033】
ある実施形態において、多形Iaは、実質的に
図1に一致するピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。別の実施形態において、多形Iaは、実質的に表1に一致するピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。
【0034】
本明細書に記載される併用療法で使用される化合物は、その示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムで定義されても良い。ある実施形態において、多形Iaは、℃単位で209.2±3の温度に特徴的なピークを持つ示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる。別の実施形態において、多形Iaは、℃単位で約209.2〜約211.9の温度範囲に特徴的なピークを持つ示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる。特定の実施形態において、多形Iaは、実質的に
図2に一致する示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる。
【0035】
本明細書に記載される併用療法で使用される化合物は、その熱重量分析(TG)シグナルで定義されても良い。ある実施形態において、多形Iaは、開始温度が約201.8℃±3℃の熱重量分析曲線によって特徴づけられる。別の実施形態において、多形Iaは、開始温度が約201.8℃の熱重量分析曲線によって特徴づけられる。特定の実施形態において、多形Iaは、実質的に
図3に一致する熱重量分析曲線によって特徴づけられる。
【0036】
ある実施形態において、多形Iaは、不純物を含んでもよい。不純物の非限定的な例は、望ましくない多形形態、溶媒、水、または塩などの残留する有機および無機分子である。
【0037】
別の実施形態において、多形Iaは実質的に不純物を含まない。別の実施形態において、多形Iaは全部で10重量%未満の不純物を含む。別の実施形態において、多形Iaは全部で5重量%未満の不純物を含む。別の実施形態において、多形Iaは全部で1重量%未満の不純物を含む。さらに別の実施形態において、多形Iaは全部で0.1重量%未満の不純物を含む。
【0038】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、結晶性タゾバクタムアルギニン多形Ibである。ある実施形態において多形Ibは、タゾバクタムアルギニン三水和物である。別の実施形態において、結晶性タゾバクタム多形Ibは、約4.4°±0.3°、約9.7°±0.3°、約17.3°±0.3°、約20.2°±0.3°,および約22.0°±0.3°の角度の2θで示されるピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。特定の実施形態において、多形Ibは、実質的に
図4に一致するピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。
【0039】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、βラクタム化合物ならびに非晶性タゾバクタムアルギニン、多形Iaおよび多形Ibから選択される1つ以上の化合物を含む組成物を含む組み合わせである。ある実施形態において、前記組成物は、タゾバクタムアルギニンおよび多形Iaから選択される1つ以上の化合物を含む。
【0040】
ある実施形態において、多形Iaは、実質的に非晶性タゾバクタムアルギニンを含まない結晶性固体である。本明細書で使用される、用語「実質的に非晶性タゾバクタムアルギニンを含まない」は、その化合物が影響のある量の非晶性タゾバクタムアルギニンを含まないことを意味する。ある実施形態において、結晶多形Iaは少なくとも約95重量%存在する。本発明のさらに別の実施形態において、結晶多形Iaは少なくとも99重量%存在する。
【0041】
別の実施形態において、多形Iaは実質的に多形Ibを含まない。本明細書で使用される、用語「実質的に多形Ibを含まない」は、その化合物が影響のある量の多形Ibを含まないことを意味する。ある実施形態において、結晶多形Iaは少なくとも約95重量%存在する。本発明のさらに別の実施形態において、結晶多形Iaは少なくとも99重量%存在する。
【0042】
βラクタム化合物
「βラクタム化合物」は1つ以上のβラクタム部分、すなわち
【0044】
を持つ化合物であり、1回以上原子価が許容する限り置換されている。ある実施形態において、本明細書に記載のβラクタム化合物は、抗菌性化合物である。本明細書に記載のβラクタム化合物のある非限定的な例は、ペニシリン類、セファロスポリン類、カルバペネム類、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されうる。ある実施形態において、前記βラクタム化合物は、表2に挙げられる化合物および薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物、またはそれらの組み合わせから選択される。以下の化合物が表2に挙げられる。
・(2S,5R,6R)−6−[(R)−2−(4−エチル−2,3−ジオキソ−1−ピペラジンカルボキサミド)−2−フェニルアセトアミド]−3,3−ジメチル−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸、
・(2S,5R,6R)−3,3−ジメチル−7−オキソ−6−(2−フェニルアセトアミド)−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸、
・(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−({2−[(イミノメチル)アミノ]エチル}チオ)−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸、
・(5R,6S)−6−((R)−1−ヒドロキシエチル)−7−オキソ−3−((R)−テトラヒドロフラン−2−イル)−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸、
・(2S,5R,6R)−6−{[3−(2−クロロフェニル)−5−メチル−オキサゾール−4−カルボニル]アミノ}−3,3−ジメチル−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸、
・(6R,7R,Z)−7−(2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(2−カルボキシプロパン−2−イルオキシイミノ)アセトアミド)−8−オキソ−3−(ピリジニウム−1−イルメチル)−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩;(6R,7R,Z)−3−(アセトキシメチル)−7−(2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(メトキシイミノ)アセトアミド)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸、
・(6R,7R)−7−[(2Z)−2−エトキシイミノ−2−[5−(ホスホノアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル]アセチル]アミノ]−3−[4−(1−メチルピリジン−1−イウム−4−イル)−1,3−チアゾール−2−イル]サルファニル]−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、
・(6R,7R,Z)−7−(2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(メトキシイミノ)アセトアミド)−3−((1−メチルピロリジニウム−1−イル)メチル)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、
・(6R,7R)−3−{[(アミノカルボニル)オキシ]メチル}−7−{[(2Z)−2−(2−フリル)−2−(メトキシイミノ)アセチル]アミノ}−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸、
・(6R,7R)−7−{[(2Z)−2−(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)−2−(メトキシイミノ)アセチル]アミノ}−3−{[(2−メチル−5,6−ジオキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−1,2,4−トリアジン−3−イル)チオ]メチル}−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸、
・(2S,5R,6R)−6−{[(2R)−2−アミノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−アセチル]アミノ}−3,3−ジメチル−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸、
・3−[5−(ジメチルカルバモイル)ピロリジン−2−イル]サルファニル−6−(1−ヒドロキシエチル)−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸、
・(6R,7R)−3−[(5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−1−メチル−1H−ピラゾール−2−イウム−2−イル)メチル]−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、および
・5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩。
【0045】
当分野の技術者は、本明細書に記載のβラクタム化合物が1つ以上の酸性部分(例えば、カルボン酸部分)および/または1つ以上の塩基性部分(例えば、アミン部分)を持つことを認識するであろう。当該部分は、pKaまたはpKbおよびその化合物の環境のpHの関数として、プロトン化または脱プロトン化されてもよい。βラクタム化合物のプロトン化または脱プロトン化の結果としての塩形態はすべて、本開示で考察される。
【0046】
上に例示された任意のβラクタム化合物は、本明細書に記載の医薬組成物中で使用されうる。
【0047】
化合物5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩(セフトロザン硫酸塩としても知られる)はセファロスポリン化合物(下に示される)であり、その合成は米国特許第7,129,232号に記載されている。本明細書で提供されるように、セフトロザンはその遊離塩基形態、またはその薬剤的に可能な塩、例えばセフトロザン硫酸塩の形態で存在しうる。
【0049】
医薬組成物
用語「医薬組成物」は、哺乳類、例えばヒトへの投与に適した製剤を含む。本発明の化合物を哺乳類、例えばヒトへ投与するとき、それ自体をまたは例えば0.1%〜99.9%(より好ましくは0.5〜90%)の活性成分を薬剤的に可能な担体と組み合わせて含む医薬組成物として与えうる。
【0050】
本明細書に記載の医薬組成物は、望ましい任意の濃度(すなわち、任意の結晶性タゾバクタムアルギニンまたはその水和物もしくは溶媒和物濃度、および任意のβラクタム化合物濃度)を持つように処方されうる。いくつかの実施形態において、前記組成物は、少なくとも治療上有効量の両化合物(すなわち、治療上有効量の結晶性タゾバクタムアルギニンまたはその水和物もしくは溶媒和物とβラクタム化合物の組み合わせ)を含むように処方される。いくつかの実施形態において、前記組成物は、1つ以上の望まれない副作用を引き起こさないように処方される。
【0051】
最適な経路は治療される状態の性質および重症度によるが、医薬組成物は、経口、舌下、経鼻、直腸、経膣、局所、口腔、および非経口(皮下、筋肉内および静脈内を含む)投与に適したものを含む。前記組成物は便宜上単位投与形態で示されてよく、薬学の分野でよく知られた任意の方法で調製されてよい。ある実施形態において、前記医薬組成物はピル、カプセル、ロゼンジまたは錠剤の形態での経口投与用途で処方される。別の実施形態において、前記医薬組成物は懸濁液の状態である。
【0052】
医薬組成物は、賦形剤、安定剤、pH調整添加剤(例えば、緩衝剤)などをさらに含んでも良い。これら添加剤の非限定的な例は、塩化ナトリウム、クエン酸およびL−アルギニンである。例えば、実施例2および実施例3の処方において、塩化ナトリウムの使用により安定性がより高まり、L−アルギニンはpHを調整するおよびセフトロザンの溶解性を高めるために用いられ、クエン酸はその金属イオンをキレートする能力で生成物の変色を防ぐために用いられる。
【0053】
本明細書で開示される医薬組成物は、凍結乾燥(例えば、1つ以上の原体の共凍結乾燥を含む)によって調製されうる。
【0054】
特定の実施形態において、本明細書に記載の医薬組成物は、非経口投与用途で処方される。別の特定の実施形態において、本明細書に記載の医薬組成物は、静脈内注射または点滴による投与用途で処方される。
【0055】
一態様において、本明細書で提供されるのは、結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物を含む医薬組成物である。ある実施形態において、前記βラクタム化合物は、(6R,7R)−3−[(5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−1−メチル−1H−ピラゾール−2−イウム−2−イル)メチル]−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、または薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物、またはそれらの組み合わせである。
【0056】
別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法で使用される結晶性タゾバクタムアルギニンは、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°および約21.2°±0.3°の角度の2θで表わされる1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。さらに別の実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンは、約4.8°±0.3°、約8.9°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約19.4°±0.3°、約21.2°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°の角度の2θで表わされるピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。
【0057】
別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法で使用される結晶性タゾバクタムアルギニンは、約8.9°±0.2°、約18.0°±0.2°および約21.2°±0.2°の角度の2θで表わされる1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。さらに別の実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンは、約4.8°±0.2°、約8.9°±0.2°、約11.3°±0.2°、約14.9°±0.2°、約18.0°±0.2°、約19.4°±0.2°、約21.2°±0.2°、約22.8°±0.2°および約24.3°±0.2°の角度の2θで表わされるピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。
【0058】
さらに別の実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、℃単位で約209.2〜約211.9の温度範囲に特徴的なピークを持つ示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる。さらに別の実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンは、開始温度が約201.9℃の熱重量分析曲線によって特徴づけられる。
【0059】
特定の実施形態において、前記医薬組成物は、多形Iaおよび(6R,7R)−3−[(5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−1−メチル−1H−ピラゾール−2−イウム−2−イル)メチル]−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、または薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物、またはそれらの組み合わせ、ならびに薬剤的に可能な担体または希釈剤を含む。好ましい実施形態において、医薬組成物は、多形Iaおよび5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩を含む。
【0060】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、次の方法で調製される医薬組成物である。
【0061】
医薬組成物の作製方法
本明細書で提供されるのは、結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物を併用することを含む医薬組成物の作製方法である。ある実施形態において、前記方法は、(1)結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物を含む混合物を調製する工程、(2)前記混合物から水溶液を調製する工程、および(3)前記溶液を凍結乾燥し、当該医薬組成物を得る工程、を含む。ある実施形態において、前記方法は、前記凍結乾燥させた混合物を水性溶媒中で再構成してその溶液が非経口投与に適したものになるようにすることをさらに含む。
【0062】
結晶性タゾバクタムアルギニンは上記のように特徴づけられる。例えば、本発明の一実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°および約21.2°±0.3°から選択される角度の2θで示される1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。別の実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約4.8°±0.3°、約8.9°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約19.4°±0.3°、約21.2°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°の角度の2θで表わされる1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられる。さらに別の実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、℃単位で約209.2〜約211.9の温度範囲に特徴的なピークを持つ示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる。さらに別の実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンは、前記開始温度が約201.9℃の熱重量分析曲線によって特徴づけられる。
【0063】
上記方法の別の実施形態および上記実施形態において、βラクタム化合物は、(6R,7R)−3−[(5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−1−メチル−1H−ピラゾール−2−イウム−2−イル)メチル]−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、または薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物またはそれらの組み合わせである。特定の実施形態において、前記βラクタム化合物は、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩である。
【0064】
前記方法の一実施形態および上記実施形態において、混合物中の結晶性タゾバクタムアルギニン対βラクタム化合物のモル比は、1:3〜3:1の範囲である。別の実施形態において、前記混合物中の結晶性タゾバクタムアルギニン対βラクタム化合物のモル比は、1:2〜2:1の範囲である。別の実施形態において、前記混合物中の結晶性タゾバクタムアルギニン対βラクタム化合物のモル比は、1:0.9〜0.9:1である。特定の実施形態において、前記混合物中の結晶性タゾバクタムアルギニン対βラクタム化合物のモル比は約0.9:1である。別の特定の実施形態において、前記混合物中の結晶性タゾバクタムアルギニン対βラクタム化合物のモル比は約1:2である。
【0065】
いくつかの実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンおよびセフトロザンの混合物は、L−アルギニン、クエン酸および塩化ナトリウムからなる群から選択される1つ以上の添加剤をさらに含む。ある実施形態において、前記混合物中のL−アルギニン対βラクタム化合物のモル比は、4:1〜1:4の範囲である。別の実施形態において、前記混合物中のL−アルギニン対βラクタム化合物のモル比は、3:1〜1:3の範囲である。別の実施形態において、前記混合物中のL−アルギニン対βラクタム化合物のモル比は、2:1〜1:2の範囲である。別の実施形態において、前記混合物中のL−アルギニン対βラクタム化合物のモル比は、約4:1〜約2:1の範囲である。特定の実施形態において、前記混合物中のL−アルギニン対βラクタム化合物のモル比は、約1.9:1である。
【0066】
前記方法の別の実施形態において、水溶液中のβラクタム化合物の濃度は0.01M〜10Mの範囲である。別の実施形態において、前記水溶液中のβラクタム化合物の濃度は0.01M〜1Mの範囲である。特定の実施形態において、前記水溶液中のβラクタム化合物の濃度は約0.05Mである。
【0067】
前記方法のさらに別の実施形態において、前記水溶液のpHは5〜7の範囲である。別の実施形態において、前記水溶液のpHは5.5〜6.5の範囲である。特定の実施形態において、前記水溶液のpHは約6.3である。
【0068】
別の実施形態において、セフトロザン(遊離塩基または塩形態、好ましくは硫酸水素塩形態)およびタゾバクタムアルギニンが重量比で2:1(セフトロザン:タゾバクタムアルギニン)であり、前記重量比はセフトロザンの、塩ではなく遊離塩基形態の重量を元に計算される。例えば、300mgのセフトロザン硫酸水素塩および150mgのタゾバクタムアルギニンを含む抗菌性組成物の一投与量は、300mgの遊離塩基形態のセフトロザンに一致する量のセフトロザン硫酸水素塩を含む。
【0069】
さらに別の実施形態において、セフトロザン(遊離塩基または塩形態、好ましくは硫酸水素塩形態)およびタゾバクタムアルギニンが重量比で2:1(セフトロザン:タゾバクタム)であり、前記重量比はセフトロザンおよびタゾバクタムの、塩ではなく遊離塩基形態の重量を元に計算される。したがって、特定の実施形態において、医薬組成物は、結晶性タゾバクタムアルギニンおよびセフトロザン硫酸塩を、1重量当量のタゾバクタム遊離塩基および2重量当量のセフトロザン遊離塩基に対応する比で、含む。
【0070】
治療方法
タゾバクタムアルギニンは、βラクタマーゼ(例えば、細菌性βラクタマーゼ)の活性を阻害または低減し、またβラクタム化合物(例えば、抗生物質)と併用することができ、それにより、βラクタム化合物の基質特異性を広げ、またβラクタマーゼを産生する微生物に対するβラクタム化合物の有効性を高める。化合物または組成物は、それが微生物を殺すもしくは弱めるまたはその微生物の繁殖を阻害するもしくは防止する場合、その微生物に対する有効性を持っている。
【0071】
一態様において、本明細書で提供されるのは、哺乳類の細菌感染症の治療方法であり、当該哺乳類に治療上有効量の本明細書に記載の方法に従って調製された医薬組成物を投与することを含む。別の態様において、本明細書で提供されるのは、哺乳類の細菌感染症の治療方法であり、当該哺乳類に治療上有効量の結晶性タゾバクタムアルギニンおよび1つ以上のβラクタム化合物を投与することを含む。上記方法のある実施形態において、前記細菌感染症は基質特異性拡張型βラクタマーゼ産生微生物によって引き起こされる。ある実施形態において、前記細菌感染症は耐抗生物質微生物によって引き起こされる。
【0072】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、哺乳類の細菌感染症の治療方法であって、当該哺乳類に治療上有効量の結晶性タゾバクタムアルギニンおよび1つ以上のβラクタム化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。ある実施形態において、前記哺乳類はヒトである。別の実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、多形Iaである。さらに別の実施形態において、当該1つ以上のβラクタム化合物は、ペニシリン類、セファロスポリン類、カルバペネム類及びその組み合わせからなる群から選択される。ある実施形態において、βラクタム化合物は表2に挙げられる化合物、および薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物、またはそれらの組み合わせから選択される。特定の実施形態において、前記βラクタム化合物は、(6R,7R)−3−[(5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−1−メチル−1H−ピラゾール−2−イウム−2−イル)メチル]−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、または薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物、またはそれらの組み合わせである。
【0073】
前記方法の別の特定の実施形態において、医薬組成物は、多形Iaおよび5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩を含む。
【0074】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、哺乳類の細菌感染症の治療方法であり、当該哺乳類治療上有効量の抗生物質及び結晶性タゾバクタムアルギニン化合物(例えば、多形Ia固体形態のもの)を含む医薬組成物を投与することを含む。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約4.8°±0.3°、約8.9°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約19.4°±0.3°、約21.2°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°の角度の2θで表わされるピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられうる。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約4.8°±0.2°、約8.9°±0.2°、約11.3°±0.2°、約14.9°±0.2°、約18.0°±0.2°、約19.4°±0.2°、約21.2°±0.2°、約22.8°±0.2°および約24.3°±0.2°の角度の2θで表わされるピークを持つ粉末X線回折パターンによっても特徴づけられうる。
【0075】
本発明の方法で治療される細菌性感染症の非限定的な例は、好気性および通性グラム陽性微生物(例えば、Staphylococcus aureus、Enterococcus faecalis、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pneumonia、Streptococcus pyogenes、Viridans群streptococci)、好気性および通性グラム陰性微生物(例えば、Acinetobacter baumanii、Escherichia coli、Haemophilus influenza、Klebsiella pneumonia、Pseudomonas aeruginosa、Citrobacter koseri、Moraxella catarrhalis、Morganella morganii、Neisseria gonorrhoeae、Proteus mirabilis、Proteus vulgaris、Serratia marcescens、Providencia stuartii、Providencia rettgeri、Salmonella enterica)、グラム陽性嫌気性菌(Clostridium perfringens)、およびグラム陰性嫌気性菌(例えば、Bacteroides fragilis群(例えば、B. fragilis、B. ovatus、B. thetaiotaomicron、およびB. vulgates)、Bacteroides distasonis、Prevotella melaninogenica)により引き起こされる感染症を含む。
【0076】
本明細書に記載の方法のある実施形態において、βラクタマーゼ産生生物による細菌感染症は治療または制御される。βラクタマーゼ産生生物の非限定的な例は、
(1)Enterobacteriaceae spp.:Escherichia coli、Klebsiella spp.(K. pneumoniaeおよびK. oxytocaを含む)、Proteus mirabilis、Proteus vulgaris、Enterobacter spp.、Serratia spp.、Citrobacter spp.、Pseudomonas spp.、Acinetobacter spp.)およびBacteroides spp.からなる群から選択されるESBL(基質特異性拡張型βラクタマーゼ)産生微生物、
(2)当業者に既知のCSBL(基質特異性従来型βラクタマーゼ)産生微生物、および
(3)Citrobacter spp.、Serratia spp.、Morganella morganii、Proteus vulgaris、およびEnterobacter cloacaeなどの誘導性AmpC型βラクタマーゼ
を含む。
【0077】
本明細書に記載の方法のある実施形態において、細菌性感染症は、以下の状態のうち1つ以上と関連する:
Escherichia coliの耐ピペラシリンβラクタマーゼ産生株または次のBacteroides fragilis群メンバー:B. fragilis、B. ovatus、B. thetaiotaomicron、またはB. vulgatesによって引き起こされる虫垂炎(破裂または腫瘍によって併発したもの)および腹膜炎;
Staphylococcus aureusの耐ピペラシリンβラクタマーゼ産生株によって引き起こされる、無併発性または併発性の皮膚および皮膚組織感染症で、蜂巣炎、皮膚膿瘍、および虚血性/糖尿病性足感染症を含む;
Escherichia coliの耐ピペラシリンβラクタマーゼ産生株によって引き起こされる、産褥性子宮内膜炎または骨盤内炎症性疾患;
Haemophilus influenzaの耐ピペラシリンβラクタマーゼ産生株によって引き起こされる、市中感染肺炎(中程度の重症度に限る);
Staphylococcus aureusの耐ピペラシリンβラクタマーゼ産生株ならびにAcinetobacter baumanii、Haemophilus influenzae、Klebsiella pneumoniae、および Pseudomonas aeruginosaによって引き起こされる、院内肺炎(中程度〜重度);
併発性腹腔内感染症;併発性尿路感染症(cUTIs);急性腎盂炎;全身性炎症反応症候群(SIRS)。
【0078】
同様に本明細書で提供されるのは、細菌性感染症の治療のための薬物を調製するための、結晶性タゾバクタムアルギニンならびにその水和物および溶媒和物の、1つ以上のβラクタム化合物との組み合わせである。細菌性感染症は、グラム陰性またはグラム陽性微生物のいずれかによって引き起こされうる。ある実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、多形Iaである。多形Iaは、上記に記載のように特徴づけられる。当該1つ以上のβラクタム化合物は、ペニシリン類、セファロスポリン類、カルバペネム類およびその組み合わせからなる群から選択されうる。ある実施形態において、当該1つ以上のβラクタム化合物は、表2に挙げられる化合物および薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物、またはそれらの組み合わせから選択される。
【0079】
一態様において、本発明は哺乳類の細菌性感染症の治療方法での使用のための結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物を提供する。ある実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は非経口投与される。一般的に、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は静脈内投与される。いくつかの実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は点滴として投与される。
【0080】
ある実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は、哺乳類の細菌性感染症の治療方法での使用のためのものであり、前記細菌性感染症は基質特異性拡張型βラクタマーゼ産生生物によって引き起こされる。別の実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は、哺乳類の細菌性感染症の治療方法での使用のためのものであり、前記細菌性感染症は、耐抗生物質生物によって引き起こされる。好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は、併発性尿路感染症の治療方法での使用のためのものである。別の好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は、併発性腹腔内感染症の治療方法での使用のためのものである。さらに好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物院内肺炎の治療方法での使用のためのものである。前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は、人工呼吸器関連肺炎または院内感染肺炎の治療方法での使用のためのものとしてもよい。
【0081】
ある好ましい実施形態において、βラクタム化合物は、(6R,7R)−3−[(5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−1−メチル−1H−ピラゾール−2−イウム−2−イル)メチル]−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、または薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物またはそれらの組み合わせである。特に好ましい実施形態において、βラクタム化合物は、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩である。
【0082】
ある好ましい実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンは、タゾバクタムアルギニン多形Iaである。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°および約21.2°±0.3°の角度の2θで表される1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられてもよい。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約4.8°±0.3°、約8.9°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約19.4°±0.3°、約21.2°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°の角度の2θで表されるピークを持つ粉末X線回折パターンによって特徴づけられてもよい。いくつかの実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、℃単位で約209.2〜約211.9の温度範囲に特徴的なピークを持つ示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、開始温度が約201.9℃の熱重量分析曲線によって特徴づけられてもよい。
【0083】
もっとも好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩であり、前記結晶性タゾバクタムアルギニンはタゾバクタムアルギニン多形Iaである。
【0084】
一態様において、本発明は、哺乳類の細菌性感染症の治療方法での使用のための結晶性タゾバクタムアルギニンを提供し、結晶性タゾバクタムアルギニンをβラクタム化合物と組み合わせて投与することを含む。ある実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンおよび/またはβラクタム化合物は非経口投与される。一般的に、結晶性タゾバクタムアルギニンおよび/またはβラクタム化合物は静脈内投与される。いくつかの実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンおよび/またはβラクタム化合物は点滴として投与される。ある実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物の両方は非経口投与される。ある実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンβラクタム化合物の両方は静脈内投与される。別の実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物の両方は点滴として投与される。
【0085】
ある実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、哺乳類の細菌性感染症の治療方法での使用のためのものであり、前記細菌性感染症は基質特異性拡張型βラクタマーゼ産生生物によって引き起こされる。別の実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、哺乳類の細菌性感染症の治療方法での使用のためのものであり、前記細菌性感染症は、耐抗生物質生物によって引き起こされる。好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、併発性尿路感染症の治療方法での使用のためのものである。別の好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、併発性腹腔内感染症の治療方法での使用のためのものである。さらに好ましい実施形態において、結晶性タゾバクタムアルギニンは、院内肺炎の治療方法での使用のためのものである。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、人工呼吸器関連肺炎または院内感染肺炎の治療方法での使用のためのものであってもよい。
【0086】
ある好ましい実施形態において、βラクタム化合物は、(6R,7R)−3−[(5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−1−メチル−1H−ピラゾール−2−イウム−2−イル)メチル]−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、または薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物またはそれらの組み合わせである。特に好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩である。
【0087】
ある好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンはタゾバクタムアルギニン多形Iaである。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°および約21.2°±0.3°の角度の2θで表される1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンで特徴づけられてもよい。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約4.8°±0.3°、約8.9°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約19.4°±0.3°、約21.2°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°の角度の2θで表されるピークを持つ粉末X線回折パターンで特徴づけられてもよい。いくつかの実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、℃単位で約209.2〜約211.9の温度範囲に特徴的なピークを持つ示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、開始温度が約201.9℃の熱重量分析曲線によって特徴づけられてもよい。
【0088】
もっとも好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩であり、前記結晶性タゾバクタムアルギニンはタゾバクタムアルギニン多形Iaである。
【0089】
一態様において、本発明は、哺乳類の細菌性感染症の治療方法での使用のためのβラクタム化合物を提供し、βラクタム化合物を結晶性タゾバクタムアルギニンと組み合わせて投与することを含む。ある実施形態においてβラクタム化合物および/または結晶性タゾバクタムアルギニンは非経口投与される。一般的に、βラクタム化合物および/または結晶性タゾバクタムアルギニンは静脈内投与される。いくつかの実施形態において、βラクタム化合物および/または結晶性タゾバクタムアルギニンは点滴として投与される。ある実施形態において、βラクタム化合物および結晶性タゾバクタムアルギニンの両方は非経口投与される。ある実施形態において、βラクタム化合物および結晶性タゾバクタムアルギニンの両方は非経口投与される。別の実施形態において、βラクタム化合物および結晶性タゾバクタムアルギニンの両方は点滴として静脈内投与される。
【0090】
ある実施形態において、前記βラクタム化合物は、哺乳類の細菌性感染症の治療方法での使用のためのものであり、前記細菌性感染症は基質特異性拡張型βラクタマーゼ産生生物によって引き起こされる。別の実施形態において、前記βラクタム化合物は、哺乳類の細菌性感染症の治療方法での使用のためのものであり、前記細菌性感染症は、耐抗生物質生物によって引き起こされる。好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、併発性尿路感染症の治療方法での使用のためのものである。別の好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、併発性腹腔内感染症の治療方法での使用のためのものである。さらに好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、院内肺炎の治療方法での使用のためのものである。前記βラクタム化合物は、人工呼吸器関連肺炎または院内感染肺炎の治療方法での使用のためのものであってもよい。
【0091】
ある好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、(6R,7R)−3−[(5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−1−メチル−1H−ピラゾール−2−イウム−2−イル)メチル]−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、または薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物またはそれらの組み合わせである。特に好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩である。
【0092】
ある好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンはタゾバクタムアルギニン多形Iaである。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°および約21.2°±0.3°の角度の2θで表される1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンで特徴づけられてもよい。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約4.8°±0.3°、約8.9°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約19.4°±0.3°、約21.2°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°の角度の2θで表されるピークを持つ粉末X線回折パターンで特徴づけられてもよい。いくつかの実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、℃単位で約209.2〜約211.9の温度範囲に特徴的なピークを持つ示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、開始温度が約201.9℃の熱重量分析曲線によって特徴づけられてもよい。
【0093】
もっとも好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩であり、前記結晶性タゾバクタムアルギニンはタゾバクタムアルギニン多形Iaである。
【0094】
一態様において、本発明は、哺乳類の細菌感染症の治療方法において同時に、個別に、または順次使用される、混合調製物としての結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物を提供する。ある実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は非経口投与される。一般的に、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は静脈内投与される。いくつかの実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は点滴として投与される。
【0095】
ある実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は、哺乳類の細菌性感染症の治療方法での使用のためのものであり、前記細菌性感染症は基質特異性拡張型βラクタマーゼ産生生物によって引き起こされる。別の実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は、哺乳類の細菌性感染症の治療方法での使用のためのものであり、前記細菌性感染症は、耐抗生物質生物によって引き起こされる。好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は、併発性尿路感染症の治療方法での使用のためのものである。別の好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は、併発性腹腔内感染症の治療方法での使用のためのものである。さらに好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は、院内肺炎の治療方法での使用のためのものである。前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は、人工呼吸器関連肺炎または院内感染肺炎の治療方法での使用のためのものであってもよい。
【0096】
ある好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、(6R,7R)−3−[(5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−1−メチル−1H−ピラゾール−2−イウム−2−イル)メチル]−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、または薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物またはそれらの組み合わせである。特に好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩である。
【0097】
ある好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、タゾバクタムアルギニン多形Iaである。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°および約21.2°±0.3°の角度の2θで表される1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンで特徴づけられてもよい。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約4.8°±0.3°、約8.9°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約19.4°±0.3°、約21.2°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°の角度の2θで表されるピークを持つ粉末X線回折パターンで特徴づけられてもよい。いくつかの実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、℃単位で約209.2〜約211.9の温度範囲に特徴的なピークを持つ示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、開始温度が約201.9℃の熱重量分析曲線によって特徴づけられてもよい。
【0098】
もっとも好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩であり、前記結晶性タゾバクタムアルギニンはタゾバクタムアルギニン多形Iaである。
【0099】
一態様において、本発明は、治療に使用するための結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物を提供する。ある実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は非経口投与される。一般的に、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は静脈内投与される。いくつかの実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンおよびβラクタム化合物は点滴として投与される。
【0100】
ある好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、(6R,7R)−3−[(5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−1−メチル−1H−ピラゾール−2−イウム−2−イル)メチル]−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸塩、または薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物またはそれらの組み合わせである。特に好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩である。
【0101】
ある好ましい実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、タゾバクタムアルギニン多形Iaである。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約8.9°±0.3°、約18.0°±0.3°および約21.2°±0.3°の角度の2θで表される1つ以上の特徴的なピークを持つ粉末X線回折パターンで特徴づけられてもよい。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、約4.8°±0.3°、約8.9°±0.3°、約11.3°±0.3°、約14.9°±0.3°、約18.0°±0.3°、約19.4°±0.3°、約21.2°±0.3°、約22.8°±0.3°および約24.3°±0.3°の角度の2θで表されるピークを持つ粉末X線回折パターンで特徴づけられてもよい。いくつかの実施形態において、前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、℃単位で約209.2〜約211.9の温度範囲に特徴的なピークを持つ示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる。前記結晶性タゾバクタムアルギニンは、開始温度が約201.9℃の熱重量分析曲線によって特徴づけられてもよい。
【0102】
もっとも好ましい実施形態において、前記βラクタム化合物は、5−アミノ−4−{[(2−アミノエチル)カルバモイル]アミノ}−2−{[(6R,7R)−7−({(2Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル}アミノ)−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]メチル}−1−メチル−1H−ピラゾリウム・一硫酸塩であり、前記結晶性タゾバクタムアルギニンはタゾバクタムアルギニン多形Iaである。
【0103】
本明細書で使用される、「治療すること」「治療する」または「治療」は、疾患、状態、障害に対抗する目的での患者の管理及び看護を意味し、本発明の医薬組成物を投与し疾患、状態、障害の症状または合併症を低減する、または疾患、状態、障害を取り除くことを含む。用語「治療する」は、インビトロ細胞または動物モデルの治療も含みうる。
【0104】
本発明の「治療上有効量」の化合物とは、障害(例えば、細菌性感染症)を治療するのに十分量の化合物を意味する。特定の患者または生物(例えば、哺乳類)の治療に求められるそれぞれ特定の治療上有効量は、治療対象の障害、障害の重症度;用いられる特定の化合物または組成物の活性;用いられる特定の組成物;患者の年齢、体重、全身健康状態、性別および食習慣;投与の時期、投与経路、用いられる特定の化合物の排出速度;治療期間の長さ;用いられる特定の化合物と組み合わされるまたは同時に存在する薬;および医学分野でよく知られた同様の要因を含む種々の要因に依存する(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Goodman and Gilman’s, “The Pharmacological Basis of Therapeutics”, Tenth Edition, A. Gilman, J.Hardman and L. Limbird, eds., McGraw-Hill Press, 155-173, 2001を参照されたい)。ある状況における治療上有効量は日常的な試験によって容易に決定することができ、それは通常の臨床医の技量と判断力の範囲内である。
【0105】
分析
本明細書で提供されるのは、1つ以上のβラクタマーゼ産生生物を阻害する物質を検知または同定する方法であり、当該方法は、
(a)試験物質、
(b)1つ以上のβラクタマーゼ産生生物を含む組成物、および
(c)βラクタマーゼ阻害剤
を組み合わせること、およびβラクタマーゼ産生生物の活性の変化を検知または測定することを含み、βラクタマーゼ産生生物の活性の減少は、試験物質がβラクタマーゼ産生生物を阻害していることを示している。
【0106】
上記方法で使用される、「活性」はβラクタマーゼ産生生物が繁殖するおよび/または他の生物に感染する能力を指し、または「活性」はβラクタマーゼ産生生物が繁殖するおよび/または他の生物に感染する能力の指標の存在を指す。βラクタマーゼ産生生物の活性の変化を検知または測定する方法は当業者に既知である。
【0107】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、βラクタマーゼ産生生物のβラクタム化合物およびβラクタマーゼ阻害剤を含む組成物に対する感受性を決定する方法である。本発明の組成物のインビトロ活性は、通常の試験手順で評価されてよい。そのような手順の非限定的な例は、Kirby−Bauer法、Stokesテスト、E−テスト、”Approved Standard. Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically”, 3.sup.rd ed., published 1993 by the National Committee for Clinical Laboratory standards, Villanova, Pa., USAに記載されているような最小発育阻止濃度(MIC)の決定のための液体希釈法および寒天希釈法を含む。ある実施形態において、本明細書に記載の方法は自動化(例えば、Siemens社のMicroScan Systems)を用いて行われる。
【0108】
上記方法の一実施形態において、βラクタマーゼ阻害剤は、タゾバクタムアルギニンである。好ましい実施形態において、βラクタマーゼ阻害剤は、タゾバクタムアルギニン多形Iaである。
【0109】
試験物質は、ペニシリン類、セファロスポリン類、カルバペネム類およびその組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、前記試験物質は、表2に挙げられる化合物、および薬剤的に可能な異性体、塩、エステル、水和物、溶媒和物またはそれらの組み合わせから選択される。
【0110】
本明細書に記載の方法のある実施形態において、βラクタマーゼは、
(1)Enterobacteriaceae spp.:Escherichia coli、Klebsiella spp.(K. pneumoniaeおよびK. oxytocaを含む)、Proteus mirabilis、Proteus vulgaris、Enterobacter spp.、Serratia spp.、Citrobacter spp.およびBacteroides spp.からなる群から選択されるESBL(基質特異性拡張型βラクタマーゼ)産生生物、
(2)当業者に既知のCSBL(基質特異性従来型βラクタマーゼ)産生生物、および
(3)Citrobacter spp.、Serratia spp.、Morganella morganii、Proteus vulgaris、およびEnterobacter cloacaeなどの誘導性AmpC型βラクタマーゼ
からなる群から選択される。
【0111】
装置および方法
I.粉末X線回折(XRPD)試験を、X線回折装置Bruker D8 Advanceを用い、ゼロ復帰シリコンプレート、ステップ幅0.01°、ステップ時間0.3sec/ステップ、Cu/Kα線、管出力40kV/40mA、ニッケルフィルター、およびLynxEye高速検知器を用いて行った。サンプルを適量、サンプルホルダー上に直接置き、押し付けて平らにし、ブラッグ・ブレンターノ光学系を用いて3°〜40°の2θで分析した。分析はサンプルを調製したのちすぐ開始した。
【0112】
II.示差走査熱量測定(DSC)を、TA Instruments社製装置Q100で行った。温度範囲40℃〜300℃、速度10℃/分を用いた。風袋引きされたアルミニウムサンプルパン中におよそ1.0mgのサンプルを計量し、密封した。サンプルパンのカバーに小さな穴をあけ、圧力解放できるようにした。
【0113】
III.熱重量分析(TGA)試験を、TA Instruments社製装置5000で20〜300℃、すべてのサンプルにおいて加熱速度10℃/分で行った。
【実施例】
【0114】
実施例1:タゾバクタムアルギニン結晶多形Iaの調製
非晶性タゾバクタムアルギニン(1.00g)を、10.0mLの脱イオン水に溶解した。その水溶液に、30mLのアセトンを一滴ずつ加えた。その混合物を一晩そのまま室温に置き、微細な白色針状物を得た。ろ過および4時間の真空乾燥の後、タゾバクタムアルギニン多形Ia(516mg)を得た。前記タゾバクタムアルギニン多形IaのXRPDスペクトルを
図1に示す。
【0115】
実施例2:タゾバクタムアルギニン多形Iaおよびセフトロザンを用いた医薬組成物の調製
1:2〜2:1の範囲のモル比のタゾバクタムアルギニン多形Iaおよびセフトロザンを含む混合物、L−アルギニン対セフトロザンのモル比が4:1〜1:4の範囲にするL−アルギニン、その混合物の水溶液のpHを5〜7の範囲にするクエン酸、およびその混合物の水溶液の塩化ナトリウムの濃度を0.1M〜1Mの範囲にする塩化ナトリウム、を含む混合物を調製する。前記混合物を脱イオン水に溶解し、その水溶液中のセフトロザンのモル比が0.01M〜10Mとなるようにした。次に、結果として得られる水溶液を凍結乾燥し、表題の医薬組成物を得た。
【0116】
実施例3:セフトロザンおよび固体形態のタゾバクタムの処方の安定性
表3の処方A〜Dは、以下のように調製した。
処方A:1.237g(1.5mmol)の90%セフトロザン硫酸塩、0.62g(3.56mmol)のL−アルギニン、0.022g(0.115mmol)のクエン酸、0.49g(8.39mmol)のNaClを30mLの水に溶解し(最終pHは5.81)、次に0.2μmの膜でろ過し、24時間凍結乾燥し、オフホワイトの粉末2.2gを得た。その480mgを25℃(60%RH)での安定性試験に用いた。
処方B:1.237g(1.5mmol)の90%セフトロザン硫酸塩、0.93g(5.34mmol)のL−アルギニン、0.022g(0.115mmol)のクエン酸、0.50g(1.67mmol)のタゾバクタム酸および0.49g(8.39mmol)のNaClを30mLの水に溶解し(最終pHは6.72)、次に0.2μmの膜でろ過し、24時間凍結乾燥し、オフホワイトの粉末3.22gを得た。その490mgを25℃(60%RH)での安定性試験に用いた。
処方C:1.237g(1.5mmol)の90%セフトロザン硫酸塩、0.62g(3.56mmol)のL−アルギニン、0.022g(0.115mmol)のクエン酸および0.49g(8.39mmol)のNaClを30mLの水に溶解し(最終pHは6.34)、次に0.79g(1.67mmol)のタゾバクタムアルギニン多形Iaを加え撹拌して溶解し(最終pHは6.30)、0.2μmの膜でろ過し、24時間凍結乾燥し、オフホワイトの粉末3.10gを得た。その510mgを25℃(60%RH)での安定性試験に用いた。
処方D:1.0gの処方A(0.7mmolのセフトロザン硫酸塩、1.67mmolのL−アルギニン)および0.21g(0.65mmol)のタゾバクタムナトリウムを20mLの水に溶解し(最終pHは5.89)、次に0.2μmの膜でろ過し、24時間凍結乾燥し、オフホワイトの粉末1.074gを得た。その195mgを25℃(60%RH)での安定性試験に用いた。
【0117】
上記処方物を、以下の時点でHPLC分析した:T0(凍結乾燥直後)、T1(25℃、相対湿度60%で1か月後)、およびT2(25℃、相対湿度60%で3か月後)。
【0118】
3つのタゾバクタム含有処方(B、CおよびD)のうち、処方D(タゾバクタムナトリウム含有)は、T2におけるセフトロザンの分解の程度が最も高かった。処方B(タゾバクタム酸およびL−アルギニン含有)は、処方Dよりセフトロザン分解は低く、処方C(タゾバクタムアルギニン多形Ia含有)は、処方Bよりかなりセフトロザン分解が低かった。処方Cはまた、
図5に示されるように保持時間0.150、0.429および1.22分の副生成物をかなり少量しか示さなかった。これらの結果を表4にまとめる。
【0119】
【表1】
【0120】
【表2A】
【表2B】
【0121】
【表3】
【0122】
【表4】