(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書において、含有量の単位「w/v%」は、「g/100mL」と同義である。また、本明細書において、特に記載のない限り、略号「POE」はポリオキシエチレンを意味し、略号「POP」はポリオキシプロピレンを意味する。
【0015】
〔1.眼科組成物〕
本発明の眼科組成物は、(A)プラノプロフェン及び/又はその塩、並びに/又は(B)グリチルリチン酸及び/又はその塩を少なくとも含有する。
【0016】
(A)プラノプロフェン及び/又はその塩((A)成分)
【0017】
プラノプロフェンの塩としては、薬学的又は生理学的に許容される塩であればよく、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩など)、アンモニウム塩、金属塩(アルミニウム塩など)のような無機塩基との塩、有機アミン塩(メチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、モルホリン塩、ピペラジン塩、ピロリジン塩、トリピリジン塩、ピコリン塩など)のような有機塩基との塩などが挙げられる。
【0018】
なお、プラノプロフェン及びその塩は、水和物の形態であってもよい。
【0019】
好ましいプラノプロフェン及び/又はその塩は、プラノプロフェンである。
【0020】
プラノプロフェン及び/又はその塩は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
【0021】
組成物中の(A)成分の含有量は、組成物の全量に対して、例えば、0.0001w/v%以上、好ましくは0.001〜1w/v%、より好ましくは0.005〜0.5w/v%、さらに好ましくは0.007〜0.2w/v%、さらにより好ましくは0.01〜0.1w/v%、特に好ましくは0.03〜0.1w/v%、最も好ましくは0.045〜0.06w/v%程度であってもよい。中でも、0.05w/v%が特に好ましい。
【0022】
(B)グリチルリチン酸及び/又はその塩((B)成分)
【0023】
グリチルリチン酸の塩としては、薬学的又は生理学的に許容される塩であればよく、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩など)、アンモニウム塩、金属塩(アルミニウム塩など)のような無機塩基との塩、有機アミン塩(メチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、モルホリン塩、ピペラジン塩、ピロリジン塩、トリピリジン塩、ピコリン塩など)のような有機塩基との塩などが挙げられる。
【0024】
なお、グリチルリチン酸及びその塩は、水和物の形態であってもよい。
【0025】
好ましいグリチルリチン酸及び/又はその塩は、グリチルリチン酸二カリウムである。
【0026】
グリチルリチン酸及び/又はその塩は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
【0027】
組成物中の(B)成分の含有量は、組成物の全量に対して、例えば、0.01w/v%以上、好ましくは0.02〜3w/v%、より好ましくは0.05〜1w/v%、さらに好ましくは0.1〜0.5w/v%、さらにより好ましくは0.15〜0.4w/v%、特に好ましくは0.2〜0.3w/v%、最も好ましくは0.22〜0.28w/v%程度であってもよい。中でも、0.25w/v%が特に好ましい。
【0028】
(A)成分及び(B)成分を含有する場合、(B)成分の割合は、例えば、(A)成分1重量部に対して、0.01〜100重量部、好ましくは0.1〜50重量部、さらに好ましくは1〜30重量部、特に好ましくは2〜20重量部、より特に好ましくは3〜10重量部であり、最も好ましくは4〜6重量部であってもよい。中でも、(B)成分の割合は、(A)成分1重量部に対して、5重量部が特に好ましい。
【0029】
本発明の組成物は、(C)クロルフェニラミン及び/若しくはその塩((C)成分)並びに/又は(D)抗アレルギー剤((D)成分)を含有していてもよい。特に、本発明の組成物は、(A)〜(D)成分をすべて含有してもよい。
【0030】
(C)クロルフェニラミン及び/又はその塩((C)成分)
【0031】
クロルフェニラミンの塩としては、薬学的又は生理学的に許容される塩であればよく、例えば、有機酸塩(例えば、マレイン酸塩、フマル酸塩など)、無機酸塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩など)、金属塩(例えば、(A)成分及び(B)成分の項で例示の金属塩など)などが挙げられる。
【0032】
なお、クロルフェニラミン及びその塩は、水和物の形態であってもよく、d体、l体、dl体のいずれでもよい。
【0033】
好ましいクロルフェニラミン及び/又はその塩は、マレイン酸クロルフェニラミンである。
【0034】
クロルフェニラミン及び/又はその塩は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
【0035】
組成物中の(C)成分の含有量は、組成物の全量に対して、例えば、0.0001w/v%以上、0.001〜1w/v%、好ましくは0.005〜0.5w/v%、より好ましくは0.01〜0.3w/v%、更に好ましくは0.05〜0.1w/v%、さらにより好ましくは0.01〜0.05w/v%、特に好ましくは0.02〜0.04w/v%、最も好ましくは0.025〜0.035w/v%程度であってもよく、0.015w/v%以上(例えば、0.018w/v%以上、好ましくは0.02w/v%以上)であってもよい。中でも、0.03w/v%が特に好ましい。
【0036】
また、(A)成分と併用する場合、(C)成分の割合は、例えば、(A)成分1重量部に対して、0.01〜100重量部、好ましくは0.03〜50重量部、より好ましくは0.05〜30重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部、さらにより好ましくは0.2〜5重量部、特に好ましくは0.3〜3重量部、特により好ましくは0.35〜1重量部、特にさらに好ましくは0.4〜0.8重量部、最も好ましくは0.5〜0.7重量部程度であってもよい。中でも、(C)成分の割合は、(A)成分1重量部に対して、0.6重量部が特に好ましい。
【0037】
さらに、(B)成分と併用する場合、(C)成分の割合は、例えば、(B)成分1重量部に対して、0.001〜30重量部、好ましくは0.003〜10重量部、より好ましくは0.005〜5重量部、さらに好ましくは0.01〜1重量部、特に好ましくは0.03〜0.5重量部、より特に好ましくは0.05〜0.2重量部、最も好ましくは0.1〜0.15重量部程度であってもよい。中でも、(C)成分の割合は、(B)成分1重量部に対して、0.12重量部であることが特に好ましい。
【0038】
(D)抗アレルギー剤((D)成分)
抗アレルギー剤としては、例えば、クロモグリク酸、トラニラスト、イブジラスト、アシタザノラスト、タザノラスト、スプラタスト、ペミロラスト、レボカバスチン、オロパタジン、ケトチフェン、アンレキサノクス、オキサトミド及びそれらの塩などが挙げられる。
【0039】
なお、抗アレルギー剤の塩としては、例えば、前記(A)成分〜(C)成分の項で例示の塩などが挙げられ、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩(クロモグリク酸ナトリウム、クロモグリク酸カリウム、クロモグリク酸マグネシウム、クロモグリク酸カルシウムなど)、無機酸塩(例えば、オロパタジン塩酸塩など)、有機酸塩[例えば、トシル酸塩、フマル酸塩(フマル酸ケトチフェンなど)など]などが挙げられる。
【0040】
これらのうち、クロモグリク酸、トラニラスト及びそれらの塩が好ましく、クロモグリク酸及びその塩がより好ましく、クロモグリク酸ナトリウムが更に好ましい。
【0041】
抗アレルギー剤は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
【0042】
組成物中の(D)成分の含有量は、組成物の全量に対して、例えば、0.1〜10w/v%、好ましくは0.2〜8w/v%、より好ましくは0.3〜5w/v%、さらにより好ましくは0.5〜3w/v%、特に好ましくは0.7〜2w/v%、さらに特に好ましくは0.8〜1.5w/v%、最も好ましくは0.9〜1.2w/v%程度であってもよい。中でも、1.0w/v%が特に好ましい。
【0043】
(A)成分と併用する場合、(D)成分の割合は、例えば、(A)成分1重量部に対して、0.1〜1000重量部、好ましくは0.2〜500重量部、より好ましくは0.3〜300重量部、さらに好ましくは0.5〜200重量部、さらにより好ましくは0.7〜100重量部、特に好ましくは1〜50重量部、特により好ましくは3〜40重量部、特にさらに好ましくは5〜30重量部、最も好ましくは10〜25重量部程度であってもよい。中でも、(D)成分の割合は、(A)成分1重量部に対して、20重量部であることが特に好ましい。
【0044】
(B)成分と併用する場合、(D)成分の割合は、例えば、(B)成分1重量部に対して、0.001〜50重量部、好ましくは0.01〜30重量部、より好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.3〜15重量部、さらにより好ましくは0.5〜10重量部、特に好ましくは1〜8重量部、最も好ましくは3〜5重量部程度であってもよい。中でも、(D)成分の割合は、(B)成分1重量部に対して、4重量部であることが特に好ましい。
【0045】
(C)成分と併用する場合、(D)成分の割合は、例えば、(C)成分1重量部に対して、0.1〜1000重量部、好ましくは0.2〜500重量部、より好ましくは0.5〜300重量部、さらに好ましくは1〜200重量部、さらにより好ましくは2〜100重量部)、特に好ましくは3〜70重量部、特により好ましくは5〜60重量部、特にさらに好ましくは10〜50重量部、最も好ましくは20〜40重量部程度であってもよく、30〜35重量部であってもよい。中でも、(D)成分の割合は、(C)成分1重量部に対して、33.3重量部であることが特に好ましい。
【0046】
[その他の成分]
本発明の組成物は、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、(A)成分〜(D)成分の他に、更に(E)脂溶性抗酸化剤を含有することが好ましい。
【0047】
(E)脂溶性抗酸化剤((E)成分)
脂溶性抗酸化剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)のようなブチル基含有フェノール;ノルジヒドログアヤレチック酸(NDGA);アスコルビン酸パルミテート、アスコルビン酸ステアレート、アスコルビン酸リン酸アミノプロピル、アスコルビン酸リン酸トコフェロール、アスコルビン酸トリリン酸、アスコルビン酸リン酸パルミテートのようなアスコルビン酸エステル;没食子酸エチル、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシルのような没食子酸エステル;プロピルガラート;3−ブチル−4−ヒドロキシキノリン−2オン;ルテイン、アスタキサンチンのようなカロテノイド類;アントシアニン類、カテキン、タンニン、クルクミンなどのポリフェノール類;CoQ10などが挙げられる。
【0048】
これらのうち、ジブチルヒドロキシトルエンが好ましい。
【0049】
脂溶性抗酸化剤は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
【0050】
組成物中の(E)成分の含有量は、組成物の全量に対して、例えば、0.0001〜0.1w/v%、好ましくは0.0005〜0.01w/v%、より好ましくは0.0007〜0.009w/v%、さらに好ましくは0.001〜0.008w/v%、さらにより好ましくは0.003〜0.007w/v%、最も好ましくは0.0045〜0.006w/v%程度であってもよい。
【0051】
(A)成分と併用する場合、(E)成分の割合は、例えば、(A)成分1重量部に対して、0.001〜20重量部、好ましくは0.005〜10重量部、より好ましくは0.01〜5重量部、さらに好ましくは0.02〜3重量部、さらにより好ましくは0.03〜1重量部、特に好ましくは0.05〜0.5重量部、最も好ましくは0.07〜0.2重量部程度であってもよい。
【0052】
(B)成分と併用する場合、(E)成分の割合は、例えば、(B)成分1重量部に対して、0.0001〜10重量部、好ましくは0.0005〜5重量部、より好ましくは0.001〜3重量部、さらに好ましくは0.005〜1重量部、さらにより好ましくは0.008〜0.5重量部、特に好ましくは0.01〜0.1重量部、特により好ましくは0.015〜0.05重量部程度であってもよい。
【0053】
本発明の組成物は、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、(A)成分〜(D)成分の他に、更に(F)コンドロイチン硫酸及び/又はその塩を含有することが好ましい。
【0054】
(F)コンドロイチン硫酸及び/又はその塩((F)成分)
コンドロイチン硫酸は、D−グルクロン酸とN−アセチルグルコサミンが反復する糖鎖の水酸基の全部または一部に硫酸がエステル結合したものである。硫酸の結合位置や数は多様であり、また、コンドロイチン硫酸には、誘導体(例えば、N−アセチルグルコサミンの全部または一部がイズロン酸に置換されたものなど)も存在する。
【0055】
本発明で使用するコンドロイチン硫酸は、どのような構造を有するものであってもよい。例えば、コンドロイチン4硫酸(コンドロイチン硫酸A)、コンドロイチン6硫酸(コンドロイチン硫酸C)、N−アセチルグルコサミンの4位及び6位が硫酸化されたコンドロイチン硫酸Eなどが挙げられる。また、コンドロイチン硫酸は、動物から抽出されたものであってもよい。
【0056】
コンドロイチン硫酸の塩は、薬学的又は生理学的に許容される塩であればよく、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩など)、アンモニウム塩、金属塩(アルミニウム塩など)のような無機塩基との塩、有機アミン塩(メチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、モルホリン塩、ピペラジン塩、ピロリジン塩、トリピリジン塩、ピコリン塩など)のような有機塩基との塩などが挙げられる。
【0057】
好ましいコンドロイチン硫酸及び/又はその塩は、コンドロイチン硫酸のアルカリ金属塩であり、より好ましくはコンドロイチン硫酸ナトリウムであり、中でも、日本局方外医薬品規格2002に掲載されたコンドロイチン硫酸ナトリウムがさらに好ましい。
【0058】
組成物中の(F)成分の含有量は、組成物の全量に対して、例えば、0.001w/v%以上、好ましくは0.01〜10w/v%、より好ましくは0.05〜1w/v%、さらに好ましくは0.07〜0.9w/v%、さらにより好ましくは0.1〜0.8w/v%、特に好ましくは0.3〜0.7w/v%、特により好ましくは0.45〜0.6w/v%程度であってもよい。中でも、0.5w/v%が最も好ましい。
【0059】
(A)成分と併用する場合、(F)成分の割合は、例えば、(A)成分1重量部に対して、0.05〜200重量部、好ましくは0.2〜100重量部、より好ましくは0.5〜50重量部、さらに好ましくは1〜40重量部、さらにより好ましくは3〜30重量部、特に好ましくは5〜20重量部、最も好ましくは7〜15重量部程度であってもよい。中でも、(F)成分の割合は、(A)成分1重量部に対して、10重量部であることが特に好ましい。
【0060】
(B)成分と併用する場合、(F)成分の割合は、例えば、(B)成分1重量部に対して、0.0005〜30重量部、好ましくは0.005〜20重量部、より好ましくは0.05〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部、さらにより好ましくは0.2〜5重量部、特に好ましくは0.5〜4重量部、最も好ましくは1〜3重量部程度であってもよい。中でも、(F)成分の割合は、(B)成分1重量部に対して、2重量部であることが特に好ましい。
【0061】
本発明の組成物は、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、さらに(G)清涼化剤を含んでいることが好ましい。
【0062】
(G)清涼化剤((G)成分)
清涼化剤としては、特に限定されないが、例えば、メントール、アネトール、オイゲノール、カンフル、ゲラニオール、シネオール、ボルネオール、リモネン、リュウノウ等のテルペノイドが挙げられる。これらは、d体、l体又はdl体のいずれでもよい。また、ハッカ油、クールミント油、スペアミント油、ペパーミント油、ウイキョウ油、ケイヒ油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油等の精油も挙げられる。
【0063】
中でも、テルペノイドが好ましく、中でも、メントール、カンフル、ゲラニオール、シネオール、ボルネオール、リュウノウが好ましく、メントール、カンフル、ボルネオールがより好ましく、メントールがさらに好ましい。
また、本発明の効果をより顕著に奏する観点等から、ユーカリ油も好ましい。
【0064】
清涼化剤は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
【0065】
(G)成分の割合は、組成物の全量に対して、例えば、0.0001w/v%以上、0.0005w/v%以上、0.001w/v%以上、0.002w/v%以上、0.003w/v%以上、0.004w/v%以上、0.005w/v%以上、0.006w/v%以上、0.007w/v%以上、0.008w/v%以上、0.009w/v%以上、0.01w/v%以上であってもよい。
【0066】
また、(G)成分の割合は、組成物の全量に対して、(G)成分の総量で、1w/v%以下、0.1w/v%以下、0.09w/v%以下、0.08w/v%以下、0.07w/v%以下、0.06w/v%以下、0.05w/v%以下、0.04w/v%以下、0.03w/v%以下、0.02w/v%以下であってもよい。
【0067】
(A)成分と併用する場合、(G)成分の割合は、例えば、(G)成分1重量部に対して、好ましくは0.005〜10重量部、より好ましくは0.01〜5重量部、さらに好ましくは0.05〜1重量部、さらにより好ましくは0.1〜0.5重量部程度であってもよい。
【0068】
(B)成分と併用する場合、(G)成分の割合は、例えば、(G)成分1重量部に対して、好ましくは0.0005〜5重量部、より好ましくは0.001〜1重量部、さらに好ましくは0.005〜0.5重量部、さらにより好ましくは0.01〜0.1重量部程度であってもよい。
【0069】
本発明の組成物は、各種成分(例えば、前記(A)成分〜(G)成分の範疇に属さない成分)を含んでいてもよい。このような成分(添加剤)としては、例えば、界面活性剤、防腐剤、緩衝剤、pH調節剤、等張化剤、増粘剤又は粘稠化剤、安定化剤、油分、糖類、高分子化合物、多価アルコール、無機塩類、非脂溶性抗酸化剤(又は水溶性抗酸化剤)などが挙げられる。
【0070】
添加剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。また、各添加剤を、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0072】
(H)非イオン界面活性剤((H)成分)
本発明の組成物は、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、(H)非イオン界面活性剤を含んでいることが好ましい。
【0073】
非イオン界面活性剤としては、モノラウリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノパルミチン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート40)、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート65)、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート80)等のポリソルベート類(POEソルビタン脂肪酸エステル類);ポロクサマー407、ポロクサマー235、ポロクサマー188、ポロクサマー403、ポロクサマー237、ポロクサマー124等のPOE・POPグリコール類;POE硬化ヒマシ油40、POE硬化ヒマシ油50、POE硬化ヒマシ油60、POE硬化ヒマシ油80等のPOE硬化ヒマシ油;POEヒマシ油3、POEヒマシ油4、POEヒマシ油6、POEヒマシ油7、POEヒマシ油10、POEヒマシ油13.5、POEヒマシ油17、POEヒマシ油20、POEヒマシ油25、POEヒマシ油30、POEヒマシ油35、POEヒマシ油50等のPOEヒマシ油;モノステアリン酸ポリエチレングリコール(2E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(4E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(9E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(10E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(23E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(32E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40E.O.、ステアリン酸ポリオキシル40)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(45E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(55E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(75E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(140E.O.)等のモノステアリン酸ポリエチレングリコール;POE(9)ラウリルエーテル等のPOEアルキルエーテル類;POE(20)POP(4)セチルエーテル等のPOE−POPアルキルエーテル類;POE(10)ノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類等が挙げられる。なお、上記例示した化合物において、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレン、及び括弧内の数字は付加モル数を示す。
【0074】
中でも、POEソルビタン脂肪酸エステル類;POE・POPグリコール類;POE硬化ヒマシ油;POEヒマシ油、モノステアリン酸ポリエチレングリコールが好ましく、ポリソルベート80、ポロクサマー407、POE硬化ヒマシ油40、POE硬化ヒマシ油60、POEヒマシ油3、POEヒマシ油10、POEヒマシ油35、ステアリン酸ポリオキシル40がより好ましく、ポリソルベート80、POE硬化ヒマシ油60がさらに好ましく、ポリソルベート80が特に好ましい。
【0075】
本発明の組成物に(H)成分を配合する場合、(H)成分の割合は、組成物の全量に対して、例えば、0.001w/v%以上、好ましくは0.005w/v%以上、さらに好ましくは0.01w/v%以上、特に好ましくは0.05w/v%以上が挙げられる。
また、(H)成分の割合は、組成物の全量に対して、例えば、5w/v%以下、好ましくは1w/v%以下、さらに好ましくは0.5w/v%以下、特に0.3w/v%以下が挙げられる。
【0076】
防腐剤
防腐剤としては、例えば、塩化ポリドロニウム、アルキルポリアミノエチルグリシン類(例えば、塩酸アルキルジアミノエチルグリシンなど)、安息香酸ナトリウム、エタノール、第四級アンモニウム塩(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなど)、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル(例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなど)、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物(例えば、塩酸ポリヘキサニドなど)、及びグローキル(ローディア社製)などが挙げられる。
【0077】
中でも、アルキルポリアミノエチルグリシン類(例えば、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン)、安息香酸ナトリウム、エタノール、第四級アンモニウム塩、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸エステル、ビグアニド化合物が好ましく、第四級アンモニウム塩、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ビグアニド化合物がより好ましく、塩化ベンザルコニウム、塩酸ポリヘキサニドがさらに好ましい。
【0078】
本発明の組成物に防腐剤を配合する場合、その配合量の一例として、組成物の全量に対して、防腐剤の総量で、0.000001w/v%以上、中でも0.00001w/v%以上、中でも0.00005w/v%以上、中でも0.001w/v%以上、中でも0.005w/v%以上が挙げられる。また、組成物の全量に対して、防腐剤の総量で、1w/v%以下、中でも0.1w/v%以下、中でも0.05w/v%以下、中でも0.02w/v%以下、中でも0.01w/v%以下が挙げられる。
【0079】
緩衝剤
本発明の組成物は、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、さらに緩衝剤を含んでいることが好ましい。
緩衝剤としては、例えば、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤等が挙げられる。
【0080】
ホウ酸緩衝剤の成分としては、ホウ酸、ホウ酸塩(ホウ酸ナトリウム、テトラホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ砂など)などが挙げられる。ホウ酸塩は水和物であってもよい。
【0081】
リン酸緩衝剤の成分としては、リン酸、リン酸塩(リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウムなど)などが挙げられる。リン酸塩は水和物であってもよい。
【0082】
炭酸緩衝剤の成分としては、炭酸、炭酸塩(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウムなど)などが挙げられる。炭酸塩は水和物であってもよい。
【0083】
クエン酸緩衝剤の成分としては、クエン酸、クエン酸塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸二ナトリウムなど)などが挙げられる。クエン酸塩は水和物であってもよい。
【0084】
酢酸緩衝剤の成分としては、酢酸、酢酸塩(酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸ナトリウムなど)などが挙げられる。酢酸塩は水和物であってもよい。
【0085】
中でも、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤が好ましく、ホウ酸緩衝剤がより好ましい。ホウ酸緩衝剤としては、ホウ酸とその塩との組合せが好ましく、ホウ酸とホウ酸のアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩との組合せがより好ましく、ホウ酸とホウ酸のアルカリ金属塩との組合せが更に好ましく、ホウ酸とホウ砂との組合せが更により好ましい。
【0086】
本発明の組成物に緩衝剤を配合する場合、緩衝剤の配合量は、緩衝剤の種類、他の配合成分の種類や量等に応じて異なり、一律に規定することはできないが、例えば、組成物の全量に対して、緩衝剤の総量で、0.001w/v%以上、中でも0.01w/v%以上、中でも0.05w/v%以上、中でも0.1w/v%以上が挙げられる。また、組成物の全量に対して、緩衝剤の総量で、10w/v%以下、中でも5w/v%以下、中でも3w/v%以下、中でも2.5w/v%以下、中でも2w/v%以下が挙げられる。
【0087】
特に、ホウ酸緩衝剤を使用する場合、組成物中の緩衝剤の割合は、組成物全体に対して、0.1〜10w/v%、好ましくは0.2〜5w/v%、より好ましくは0.5〜4w/v%、さらに好ましくは1〜3w/v%、さらにより好ましくは1.5〜2.5w/v%程度であってもよい。
【0088】
pH調節剤
pH調節剤としては、例えば、塩酸、硫酸、ポリリン酸、有機酸(プロピオン酸、シュウ酸、グルコン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸など)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミンなどが挙げられる。
【0089】
等張化剤
等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、グリセリン、及びプロピレングリコールなどが挙げられる。
【0090】
増粘剤又は粘稠化剤
本発明の眼科組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、増粘剤ないしは粘稠化剤を含むことができる。
【0091】
増粘剤又は粘稠化剤としては、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、セルロース系高分子化合物(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなど)、アラビアゴム、カラヤガム、キサンタンガム、寒天、アルギン酸、α−シクロデキストリン、デキストリン、デキストラン、ムコ多糖類(例えば、ヘパリン類似物質、ヘパリン、ヘパリン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリノイド、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩(ナトリウム塩など)など)、デンプン、キチン及びその誘導体、キトサン及びその誘導体、カラギーナン、ソルビトール、ポリビニル系高分子化合物(ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマーなど)、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、及びカリウム塩など)、ポリアクリル酸のアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩など)、カゼイン、ゼラチン、コラーゲン、ペクチン、エラスチン、セラミド、流動パラフィン、グリセリン、ポリエチレングリコール、マクロゴール、ポリエチレンイミンアルギン酸塩(ナトリウム塩など)、アルギン酸エステル(プロピレングリコールエステルなど)、トラガント末、並びにトリイソプロパノールアミンなどが挙げられる。
【0092】
安定化剤
安定化剤としては、例えば、トロメタモール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、モノエタノールアミン、モノステアリン酸アルミニウム、及びモノステアリン酸グリセリンなどが挙げられる。
【0093】
油分
油分としては、スクワラン、精製ラノリンのような動物油、流動パラフィン、白色ワセリンのような鉱物油、ヒマシ油、ゴマ油のような植物油などが挙げられる。
【0094】
糖類
糖類としては、単糖類、二糖類、具体的にはグルコース、マルトース、トレハロース、スクロース、シクロデキストリン、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなどが挙げられる。
【0095】
多価アルコール
多価アルコールとしては、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、キシリトール、ジエチレングリコール、マンニトール、ソルビトール、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0096】
無機塩類
無機塩類としては、例えば、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム(乾燥炭酸ナトリウムを含む)、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
中でも、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム(乾燥炭酸ナトリウムを含む)、硫酸マグネシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムが好ましく、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムがより好ましく、塩化カリウム、塩化ナトリウムがさらに好ましい。
【0097】
水溶性抗酸化剤
水溶性の抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体(アスコルビン酸−2−硫酸2ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム、アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウムなど)、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、エデト酸又はその塩(エデト酸二ナトリウム、エデト酸四ナトリウムなど)などが挙げられる。
【0098】
基剤又は担体
本発明の組成物は、基剤又は担体を含んでいてもよい。
このような基剤又は担体を含む組成物は、例えば、上記各成分を、薬学的に許容される基剤又は担体と混合することにより、例えば、第16改正日本薬局方解説書に記載の慣用の方法で調製できる。
【0099】
基剤又は担体として、例えば、水、エタノールのような極性溶媒(特に水溶性溶媒)、油性基剤などが挙げられる。基剤又は担体は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0100】
特に、本発明の組成物は、水性組成物(例えば、水や、水と水溶性溶媒との混合溶媒を含む組成物)であってもよい。
【0101】
本発明の組成物には、さらに薬理活性又は生理活性を有する成分を配合することができる。
【0102】
薬理活性成分又は生理活性成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0103】
このような薬理活性成分や生理活性成分として、一般用医薬品製造販売承認基準2012年版(一般社団法人レギュラトリーサイエンス学会監修)に記載された各種医薬における有効成分を例示できる。例えば、充血除去剤、眼筋調節剤、(A)成分及び(B)成分以外の抗炎症剤、(C)成分以外の抗ヒスタミン剤、収斂剤、ビタミン類、アミノ酸類、抗菌剤又は殺菌剤、局所麻酔薬成分、無痛化剤、サルファ剤などが挙げられる。これらの薬剤の具体例を以下に例示する。
【0104】
充血除去剤(血管収縮剤)
充血除去剤としては、例えば、α−アドレナリン作動薬、具体的にはオキシメタゾリン、テトラヒドロゾリン、ナファゾリン、又はそれらの塩酸塩、硝酸塩などの塩等のイミダゾリン系充血除去剤、エピネフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸フェニレフリン、塩酸メチルエフェドリン、酒石酸水素エピネフリンなどが挙げられる。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
【0105】
イミダゾリン系血管収縮剤について詳述すると、イミダゾリン系血管収縮剤の塩は、薬学的又は生理学的に許容される塩であればよく、例えば、マレイン酸塩、フマル酸塩などの有機酸塩;塩酸塩、硫酸塩などの無機酸塩;金属塩などの塩が挙げられる。塩の中では、無機酸塩が好ましく、塩酸塩、又は硝酸塩がより好ましく、塩酸塩(塩酸テトラヒドロゾリン等)が特に好ましい。
【0106】
充血除去剤(血管収縮剤)の中でも、イミダゾリン系血管収縮剤が好ましく、テトラヒドロゾリン、ナファゾリン、又はそれらの塩がより好ましく、テトラヒドロゾリン、又はその塩がより好ましい。
【0107】
眼筋調節剤
眼筋調節剤としては、例えば、アセチルコリンと類似した活性中心を有するコリンエステラーゼ阻害剤、具体的にはメチル硫酸ネオスチグミン、トロピカミド、ヘレニエン、及び硫酸アトロピンなどが挙げられる。
【0108】
(A)成分及び(B)成分以外の抗炎症剤
(A)成分及び(B)成分以外の抗炎症剤ないしは収斂剤として、例えば、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、アラントイン、イプシロン−アミノカプロン酸、インドメタシン、塩化リゾチーム、硝酸銀、アズレンスルホン酸ナトリウム、ジクロフェナクナトリウム、ブロムフェナクナトリウム、塩化ベルベリン、及び硫酸ベルベリンなどが挙げられる。
【0109】
(C)成分以外の抗ヒスタミン剤
(C)成分以外の抗ヒスタミン剤として、例えば、ジフェンヒドラミン、イプロヘプチン及びそれらの塩(例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸イプロヘプチンなど)などが挙げられる。
【0110】
ビタミン類
ビタミン類としては、例えば、フラビンアデニンジヌクレオチド又はその塩(例えば、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム)、コバラミン又はその塩(例えば、シアノコバラミン、メチルコバラミン)、レチノール、その塩又はその誘導体(例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール)、ピリドキシン又はその塩(例えば、塩酸ピリドキシン)、パンテノール、パントテン酸又はその塩(例えば、パントテン酸ナトリウム、パントテン酸カリウム、パントテン酸カルシウム、パントテン酸マグネシウム)、トコフェロール、その塩又はその誘導体(例えば、酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール)、ピリドキサール又はその塩(例えば、リン酸ピリドキサール)、アスコルビン酸又はその塩(例えばアスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム)などが挙げられる。
【0111】
中でも、フラビンアデニンジヌクレオチド又はその塩(特に、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム)、コバラミン又はその塩(特に、シアノコバラミン)、レチノール、その塩又はその誘導体(特に、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール)、ピリドキシン又はその塩(特に、塩酸ピリドキシン)、パンテノール、パントテン酸又はその塩(特に、パントテン酸ナトリウム、パントテン酸カルシウム)、トコフェロール、その塩又はその誘導体(特に、酢酸トコフェロール)が好ましく、塩酸ピリドキシン、酢酸トコフェロールがより好ましい。
【0112】
アミノ酸類
アミノ酸類(コンドロイチン硫酸及びその塩ではないアミノ酸類)としては、例えば、アミノエチルスルホン酸(タウリン)、アスパラギン酸又はその塩(アスパラギン酸ナトリウム、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム・カリウム混合物など)、グルタミン酸又はその塩(グルタミン酸ナトリウム、グルタミン酸マグネシウムなど)、クレアチニン、イプシロン−アミノカプロン酸、グリシン、アラニン、アルギニン、リジン、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ吉草酸などが挙げられる。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
【0113】
中でも、アミノエチルスルホン酸、アスパラギン酸又はその塩(アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム・カリウム混合物など)、イプシロン−アミノカプロン酸、アルギニンが好ましく、アミノエチルスルホン酸、アスパラギン酸又はその塩(アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム・カリウム混合物など)がより好ましい。
【0114】
抗菌剤又は殺菌剤
抗菌剤又は殺菌剤としては、例えば、スルファメトキサゾール、スルフイソキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム、スルフイソキサゾールジエタノールアミン、スルフイソキサゾールモノエタノールアミン、スルフイソメゾールナトリウム、スルフイソミジンナトリウムのようなサルファ剤、アルキルポリアミノエチルグリシン、クロラムフェニコール、オフロキサシン、ノルフロキサシン、レボフロキサシン、及び塩酸ロメフロキサシンなどが挙げられる。
【0115】
局所麻酔薬成分
局所麻酔薬成分としては、例えば、塩酸プロカイン、塩酸リドカインなどが挙げられる。
【0116】
無痛化剤
無痛化剤としては、例えば、塩酸プロカインなどが挙げられる。
【0117】
サルファ剤
サルファ剤としては、例えば、スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム、スルフイソキサゾール、スルフイソミジンナトリウム等が挙げられる。
【0118】
性状
本発明の組成物の性状は、特に限定されず、例えば、液体状、流動状、ゲル状、又は半固形状などの何れの性状であってもよい。また、用時調製により、液体状、流動状、ゲル状、又は半固形状になったものも含まれる。半固形状は、例えば、軟膏剤のように、力を加えることにより変形させ得る塑性を有する性状をいう。
【0119】
また、組成物は、前記のように、水性組成物(基剤又は担体として水性ないしは親水性のものを主に含む)であってもよく、油性組成物(基剤又は担体として油性ないしは疎水性のものを主に含む)であってもよい。
【0120】
水性組成物の場合の水の含有量は、組成物(又は製剤)の全量に対して、50重量%以上が好ましく、75重量%以上がより好ましく、90重量%以上がさらにより好ましい。また、95重量%以上、又は98重量%以上であってもよい。また、基剤又は担体が水のみからなっていてもよい。
【0121】
油性組成物の場合の水の含有量は、組成物(又は製剤)の全量に対して、50重量%未満が好ましく、30重量%以下がより好ましく、20重量%以下がさらにより好ましい。
【0122】
pH
本発明の組成物のpHは、3以上が好ましく、4以上がより好ましく、5以上がさらにより好ましく、6以上がさらにより好ましい。また、10以下が好ましく、9以下がより好ましく、8.5以下がさらにより好ましく、8以下がさらにより好ましい。
【0123】
本発明の組成物のpHは、例えば、4〜10、好ましくは5〜9、さらに好ましくは6〜8(例えば、6.5〜7.5)であってもよい。
【0124】
浸透圧
本発明の組成物の浸透圧比は、例えば、0.4以上が好ましく、0.6以上がより好ましく、0.8以上がさらにより好ましい。また、5以下が好ましく、3以下がより好ましく、2以下がさらにより好ましい。
【0125】
浸透圧比は、第16改正日本薬局方に基づき、286mOsm(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)の浸透圧に対する試料の浸透圧の比とする。浸透圧は第16改正日本薬局方記載の浸透圧測定法(氷点降下法)に従い測定する。なお、浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)は、塩化ナトリウム(日本薬局方標準試薬)を500〜650℃で40〜50分間乾燥した後、デシケーター(シリカゲル)中で放冷し、その0.900gを正確に量り、精製水に溶かし正確に100mLとして調製するか、市販の浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)を用いる。
【0126】
剤型
本発明の組成物の剤型(剤形、形状、構造)は特に限定されず、例えば、点眼剤(点眼液又は点眼薬ともいう。また、点眼剤にはコンタクトレンズ装用中に点眼可能な点眼剤を含む)、洗眼剤、眼軟膏(水溶性眼軟膏、油溶性眼軟膏)、コンタクトレンズ装着液、眼内注射剤(例えば、硝子体内注射剤)、コンタクトレンズ用液(洗浄液、保存液、消毒液、マルチパーパスソリューション、パッケージソリューション)、移植用の角膜等の摘出眼組織の保存剤、手術時潅流液などが挙げられる。点眼剤、洗眼剤、眼軟膏には、コンタクトレンズ装着時に使用するものも含まれる。
【0127】
なお、「コンタクトレンズ」は、ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズ(イオン性及び非イオン性の双方を包含し、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ及び非シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの双方を包含する)を含む。
【0128】
本発明の組成物の剤型として、好ましくは、点眼剤、洗眼剤、眼軟膏(水溶性眼軟膏、油溶性眼軟膏)、コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズ用液(洗浄液、保存液、消毒液、マルチパーパスソリューション、パッケージソリューション)などが挙げられ、さらに好ましくは点眼剤、洗眼剤、コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズ用液(洗浄液、保存液、消毒液、マルチパーパスソリューション)などが挙げられ、さらにより好ましくは点眼剤、洗眼剤が挙げられ、特に好ましくは点眼剤が挙げられる。
【0129】
このような本発明の組成物は、コンタクトレンズ(ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズ、中でもシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ)装用時(装着時)又は装用中(装着時)に使用又は適用する眼科組成物(特に、点眼剤、洗眼剤、又は眼軟膏)を除くものとすることができる。
【0130】
本発明の組成物は、使い切りのユニットドーズでも繰り返し使用できるマルチドーズでもよいが、保存効力に優れていることから、マルチドーズの形態で収容して使用されることが好ましい。
【0131】
容器
本発明の組成物は、容器に収容(充填、注入、封入)されていてもよい。
容器は、組成物(製剤)と接触する部分(面)を有する包装体であればよく、例えば、組成物(例えば、液状の組成物)を収容する容器本体部分、容器の抽出口を含む部分(ノズル、中栓)、吸い上げチューブ、キャップなどで構成されていてもよい。
【0132】
容器を構成する材質は、広い範囲から選択でき、例えば、少なくとも組成物との接触部分の一部又は全部が、プラスチック[例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素樹脂、塩素系樹脂(ポリ塩化ビニルなど)、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂(変性ポリフェニレンエーテルなど)、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリイミド系樹脂、セルロース系樹脂(セルロースアセテートなど)、ハロゲン原子で置換されていてよい炭化水素系樹脂など]、金属(アルミニウムなど)などが挙げられる。
【0133】
容器は、単独又は2種以上の材質で構成されていてもよい。
【0134】
オレフィン系樹脂としては、エチレン系樹脂[例えば、ポリエチレン(高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどを含む)、エチレン−プロピレン共重合体など]、プロピレン系樹脂[例えば、ポリプロピレン(PP)(アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレンなどを含む)、プロピレン−エチレン共重合体など]、メチルペンテン系樹脂(例えば、ポリメチルペンテンなど)などが挙げられる。
【0135】
スチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、アクリロニトリル含有スチレン系樹脂(例えば、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)など)などが挙げられる。
【0136】
アクリル系樹脂としては、例えば、アクリル酸メチルのようなアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸t−ブチルシクロヘキシルのようなメタクリル酸エステルなどを重合成分とする樹脂などが挙げられる。
【0137】
ポリエステル系樹脂としては、例えば、芳香族ポリエステル系樹脂[例えば、アルキレンテレフタレート単位を有する樹脂(アルキレンテレフタレート系樹脂:例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)など)、アルキレンナフタレート単位を有する樹脂(例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレートなど)]などが挙げられる。
【0138】
フッ素樹脂としては、フッ素置換ポリエチレン(ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレンなど)、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレンコポリマー、エチレン・四フッ化エチレンコポリマー、エチレン・クロロトリフルオロエチレンコポリマーなどが挙げられる。
【0139】
ポリアセタール系樹脂としては、オキシメチレン単位のみからなるものの他、一部にオキシエチレン単位を含むものが挙げられる。
【0140】
変性ポリフェニレンエーテルとしては、ポリスチレン変性ポリフェニレンエーテルなどが挙げられる。
【0141】
ポリアリレートとしては、非晶質ポリアリレートなどが挙げられる。
【0142】
ポリイミド系樹脂としては、芳香族ポリイミド、例えばピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとを重合させたものが挙げられる。
【0143】
セルロースアセテートとしては、セルロースジアセテート、セルローストリアセテートなどが挙げられる。
【0144】
容器の材質としては、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂などのプラスチック(すなわち、プラスチック製容器)が好ましく、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、アルキレンテレフタレート系樹脂、ポリスチレンがより好ましく、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンがさらに好ましく、ポリエチレンテレフタレートがさらにより好ましい。
【0145】
なお、容器は、容器材質が前記ポリマー以外のポリマーとのポリマーブレンドでもよい。本発明の眼科組成物を収容する容器の容器材質が前記ポリマーとのポリマーブレンドである場合、前記ポリマーと、前記ポリマー以外のポリマーとの混合比は本発明の効果を奏すれば特に限定されないが、構成材質全体の総量に対し、前記ポリマーの合計重量が30w/w%以上であることが好ましく、50w/w%以上であることがさらに好ましく、65w/w%以上であることがさらにより好ましく、80w/w%以上であることが特に好ましい。
【0146】
容器は、本発明の組成物と接触する面の少なくとも一部が上記材料で構成されていてもよい。例えば、容器内面に上記材料で構成された層又はフィルムが形成されていてもよく、容器自体が上記材料で成型されていてもよい。本発明の効果を顕著に奏する観点から、容器自体が上記材料で成型されていることが好ましい。
【0147】
また、容器を構成する部分(容器本体部分、容器の抽出口を含む部分(ノズル、中栓)、吸い上げチューブ、キャップなど)が上記材料で構成されていてもよく、容器の全部分が上記材料で構成されていてもよい。特に、本発明の効果を顕著に奏する観点から、容器本体部分が上記材料で構成されているのが好ましく、容器本体部分の全てが上記材料で構成されていること(容器本体を構成する一部の層が上記材料で構成されているのではない状態)がより好ましい。
【0148】
対象疾患(用途)
本発明の組成物の対象疾患(用途)は、眼科用である限り、特に限定されるものではないが、例えば、アレルギー症状、異物感(コロコロする感じ等)、角膜バリア機能、涙目(流涙症)などの緩和、改善、抑制、又は治療に有用である。
【0149】
なお、涙目は、涙点から涙小管、涙嚢、鼻涙管に至る涙の排出路が目やに等で閉塞状態になったり、刺激により涙が過剰に作られたりした場合に起きる症状である。
【0150】
本明細書において、「緩和」は、症状の軽快、症状の進行抑制を包含し、「改善」、「抑制」、及び「治療」は、症状の軽快、症状の進行抑制、治癒ないしは完快を包含する。
【0151】
特に、本発明の組成物は、アレルギー症状(目のアレルギー症状)の緩和、改善、抑制、又は治療用として好適である。
【0152】
アレルギー症状のアレルゲンとしては、特に限定されないが、花粉(スギ花粉、ヒノキ花粉など)、ハウスダスト(室内塵)などであってもよい。
【0153】
使用方法
本発明の組成物の使用方法(使用態様)は、その性状などに応じて適宜選択できる。
【0154】
例えば、本発明の組成物が、点眼剤、洗眼剤、眼軟膏などの眼に適用する製剤である場合、その用法は、対象とする症状によって異なるが、例えば、1日1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、又は6回以上とすることができる。また、1日9回以下、8回以下、7回以下、6回以下、5回以下、又は4回以下とすることができる。1日4回投与することが特に好ましい。
【0155】
本発明の組成物が点眼剤である場合、例えば、1回当たり、1〜3滴点眼すればよく、1〜2滴、2〜3滴であってもよい。好ましくは1〜2滴点眼すればよい。1滴とすることもできる。
【0156】
本発明の組成物が洗眼剤である場合、例えば、1回当たり、1〜30mL用いて洗眼すればよく、好ましくは1〜20mL、さらに好ましくは4〜6mL用いて洗眼すればよい。
【0157】
本発明の組成物が眼軟膏である場合、例えば、1回当たり、眼に0.001〜5g塗布すればよい。
【0158】
本発明の組成物がコンタクトレンズ装着液である場合は、コンタクトレンズの装着時、脱着時に、例えば、1回当たり、1〜3滴、好ましくは1〜2滴を、コンタクトレンズの片面及び/又は両面に滴下して濡らした後に装用すればよく、好ましくはコンタクトレンズの両面を濡らした後に装用することが好ましい。
【0159】
〔2.消泡速度の向上〕
本実施形態に係る眼科組成物は、眼科組成物における消泡速度を向上させることができるという効果を奏する。
したがって、本発明の一実施形態として、(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(C)クロルフェニラミン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(D)抗アレルギー剤を眼科組成物に配合することを含む、該眼科組成物における消泡速度を向上させる方法が提供される。
また、本発明の一実施形態として、(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上を含有する眼科組成物に、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(C)クロルフェニラミン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(D)抗アレルギー剤を配合することを含む、消泡速度向上剤が提供される。
なお、上記各実施形態における、(A)〜(D)成分の種類及び含有量等、その他の成分の種類及び含有量等、眼科組成物の製剤形態及び用途等については、〔1.眼科組成物〕で説明したとおりである。
【0160】
〔3.投与後の不快な味の改善〕
本実施形態に係る眼科組成物は、眼科組成物の投与後における、不快な味を改善させることができるという効果を奏する。
したがって、本発明の一実施形態として、(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(C)クロルフェニラミン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(D)抗アレルギー剤を眼科組成物に配合することを含む、該眼科組成物における投与後の不快な味を改善させる方法が提供される。
また、本発明の一実施形態として、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上を含有する眼科組成物に、(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(C)クロルフェニラミン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(D)抗アレルギー剤を配合することを含む、投与後の不快な味の改善剤が提供される。
なお、上記各実施形態における、(A)〜(D)成分の種類及び含有量等、その他の成分の種類及び含有量等、眼科組成物の製剤形態及び用途等については、〔1.眼科組成物〕で説明したとおりである。
【0161】
〔4.析出・白濁の抑制〕
本実施形態に係る眼科組成物は、眼科組成物における、析出・白濁を抑制させることができるという効果を奏する。
したがって、本発明の一実施形態として、(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(C)クロルフェニラミン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(D)抗アレルギー剤を眼科組成物に配合することを含む、該眼科組成物における析出・白濁の抑制を抑制させる方法が提供される。
また、本発明の一実施形態として、(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上を含有する眼科組成物に、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(C)クロルフェニラミン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(D)抗アレルギー剤を配合することを含む、析出・白濁の抑制剤が提供される。
なお、上記各実施形態における、(A)〜(D)成分の種類及び含有量等、その他の成分の種類及び含有量等、眼科組成物の製剤形態及び用途等については、〔1.眼科組成物〕で説明したとおりである。
【0162】
〔5.製造ライン、容器に対する親和性の低減、抑制方法〕
本実施形態に係る眼科組成物は、眼科組成物における、製造ラインや容器に対する親和性(親液性)を低減、抑制させることができるという効果を奏する。
したがって、本発明の一実施形態として、(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(C)クロルフェニラミン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(D)抗アレルギー剤を眼科組成物に配合することを含む、該眼科組成物における製造ラインや容器に対する親和性(親液性)を低減、抑制させる方法が提供される。
また、本発明の一実施形態として、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上を含有する眼科組成物に、(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(C)クロルフェニラミン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(D)抗アレルギー剤を配合することを含む、製造ラインや容器に対する親和性(親液性)の低減、抑制剤が提供される。
なお、上記各実施形態における、(A)〜(D)成分の種類及び含有量等、その他の成分の種類及び含有量等、眼科組成物の製剤形態及び用途等については、〔1.眼科組成物〕で説明したとおりである。
【0163】
〔6.アレルギー性炎症反応の抑制作用の持続〕
本実施形態に係る眼科組成物は、アレルギー等に起因する炎症を、効果的に、また持続的に低減、抑制させることができるという効果を奏する。例えば、本実施形態に係る眼科組成物は、アレルギー性炎症反応における、即時相反応及び遅発相反応を低減又は抑制できる。よって、速やかに炎症反応を抑制させるとともに長期化させず、瞼の腫れや充血等の自覚症状に有効に効果を奏することが出来る。
したがって、本発明の一実施形態として、(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上(さらに必要に応じて、(C)成分、(D)成分などの他の成分)を眼科組成物に配合することを含む、アレルギー等に起因する炎症を、効果的かつ持続的に、低減、抑制させる方法が提供される。
また本発明の一実施形態として、眼科組成物に(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上(さらに必要に応じて、(C)成分、(D)成分などの他の成分)を配合することを含む、アレルギー等に起因する炎症の効果的かつ持続的な低減剤、抑制剤が提供される。
さらに、本発明の一実施形態として、(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上(さらに必要に応じて、(C)成分、(D)成分などの他の成分)を含む、抗アレルギー性炎症作用(アレルギー等による炎症症状の低減又は抑制作用)の持続性眼科組成物(持続性点眼剤)が提供される。
なお、上記各実施形態における、(A)及び(B)成分の種類及び含有量等、その他成分の種類、含有量等、眼科組成物の製剤形態及び用途等については、〔1.眼科組成物〕で説明したとおりである。
【実施例】
【0164】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
【0165】
試験例1−1(消泡試験1)
下記表1に示す組成の水性眼科組成物(点眼剤)を調製し、次のようにして、泡の消える速度を評価した。
【0166】
すなわち、ポリエチレンテレフタレート(PET)製容器(容量50mL、遠沈管、Corning社製 No.430304)又はガラス製容器(遠沈管)(容量50mL)に、各水性眼科組成物を30mLずつ充填し、それらをRECIPAD SHAKER SR−2w(TAITEC)を用いて、1500回振とうした。振とう終了直後、目視により、泡部分と水溶液部分を確認し、泡部分の容積を測定した。次に、それらを静置し、経時的に泡部分の容積を測定し、当初の泡が半減するまでの所要時間(n=3)で評価した。
また、計測した「泡が半減するまでの所要時間(分)」を用いて、下記式により1Cに対する「消泡性改善率(%)」を算出した。
消泡性改善率(%)=(1Cの泡が半減するまでの所要時間(分)−各試験例の泡が半減するまでの所要時間(分))/1Cの泡が半減するまでの所要時間(分)×100
【0167】
結果を下記表1に示す。なお、下記表1の水性眼科組成物において、各成分の単位は(w/v%)である。
【0168】
【表1】
【0169】
上記表1の結果から明らかなように、グリチルリチン酸二カリウムの配合(試験例1E)等により、プラノプロフェンを含んでいても(試験例1D)、消泡時間が短くなる傾向が見られ、特に、このような消泡効果は、グリチルリチン酸二カリウム、クロモグリク酸ナトリウム及びマレイン酸クロルフェニラミン(さらに、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン)を組み合わせて配合した場合(試験例1A及び1B)に、顕著であった。
【0170】
また、意外なことに、プラノプロフェンによる消泡性の低下は、容器の種類によって異なっており、PET容器ではプラノプロフェンの配合により消泡時間が長くなった(試験例1C及び1Dの「PET容器」の対比)。
【0171】
そのため、プラノプロフェンの配合に伴う泡立ちの問題は、PETのようなプラスチック容器内において格別解決すべきものと考えられるが、上記表1のとおり、このようなプラスチック容器内においても、グルチルリチン酸二カリウムの配合(試験例1E)、さらには、グリチルリチン酸二カリウム、クロモグリク酸ナトリウム、マレイン酸クロルフェニラミン(さらに、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン)を組み合わせた配合(試験例1A及び1B)により、高い消泡効果が得られることがわかった。
【0172】
試験例1−2(消泡試験2)
下記表2に示す組成の水性眼科組成物(点眼剤)を調製し、次のようにして、泡の消える速度を評価した。
【0173】
水性眼科組成物を充填する容器をポリプロピレン(PP)製容器(容量50mL、遠沈管、Corning No.430829)、ポリスチレン(PS)製容器(容量50mL、遠沈管、IWAKI Cat.No.2344-050)としたこと以外は、試験例1−1と同様に試験を実施した。
【0174】
結果を下記表2にあわせて示す。なお、下記表2の水性眼科組成物において、各成分の単位は(w/v%)である。
【0175】
【表2】
【0176】
上記表2の結果から明らかなように、容器として、ポリプロピレン、ポリスチレンを使用した場合にも、ポリエチレンテレフタレートと同様の傾向があることが確認された。
【0177】
試験例2(味覚試験1)
下記表3に示す組成の眼科組成物(点眼剤)を調製し、点眼後の味覚に与える影響を評価した。
【0178】
すなわち、下記表3に示す組成の点眼剤を用いて、味認識装置(TS−5000Z、株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー製)を用いて苦味雑味と甘味の指標について測定した。
【0179】
なお、測定方法は、TS−5000Zの取扱説明書に準じた。
【0180】
得られた値を使用して、下記の値を算出した。
・試験例2Aとの差=各サンプルの出力値−試験例2Aの出力値
【0181】
結果を下記表3に示す。なお、下記表3の眼科組成物において、各成分の単位は(w/v%)である。
【0182】
【表3】
【0183】
上記表3から明らかなように、グリチルリチン酸二カリウムを含有する点眼剤(試験例2A)に比較して、プラノプロフェン、クロモグリク酸ナトリウム、マレイン酸クロルフェニラミン(さらには、ジブチルヒドロキシトルエン)を含有することによって、点眼剤の甘味と苦味雑味に関する指標が顕著に低下することが確認できた。
【0184】
また、さらに、コンドロイチン硫酸ナトリウムを配合することによって、甘味の指標がより顕著に低下された(試験例2C)。これらの組成とすることにより、点眼後における不快な味を顕著に改善させることができる。
【0185】
なお、味認識装置を利用した指標(出力値)において、一般的に、0.5以上の差があれば、人の味覚でも差を認識できることが知られている。
【0186】
そのため、0.5という差をはるかに超える上記の結果から、人の味覚にて認識できる差であることは明らかであるが、次の点眼試験において、実際にこのことを確認した。
【0187】
試験例3(点眼試験)
下記表4に示す組成の眼科組成物(点眼剤)を調製し、容量約13mLの点眼容器(ポリエチレンテレフタレート製)に充填した。なお、下記表4の水性眼科組成物において、各成分の単位は(w/v%)である。
【0188】
【表4】
【0189】
そして、味覚が敏感と思われる被験者3名によって、不快な甘味の評価試験を実施した。具体的には、試験例3Aの点眼剤を、両眼に1滴ずつ点眼し、6時間後までに感じられた不快な甘味を評価した。
【0190】
その後、試験例3Bの点眼剤を同様に点眼し、同様に評価した(1日目)。
翌日に、同じ被験者が、実施例1と比較例1の評価の順番を逆にしたこと以外は同様の手順で、実施例1と比較例1の不快な甘味の度合いについて評価した(2日目)。
【0191】
結果を下記表5に示す。
【0192】
【表5】
【0193】
上記の結果より、実際に点眼した場合でも明らかに、グリチルリチン酸二カリウムを含有する点眼剤に比較して、グリチルリチン酸二カリウムに加えて、クロモグリク酸ナトリウム、プラノプロフェン、マレイン酸クロルフェニラミン(さらにはBHT)を含有する点眼剤とした場合の方が、不快な甘味を感じにくくなっていることが確認された。
【0194】
試験例4(析出・白濁試験)
下記表6に示す組成の眼科組成物(点眼剤)を調製し、析出及び白濁を評価した。
すなわち、下記表に示す各眼科組成物を13mL容量のポリエチレンテレフタレート製容器に5mLずつ充填し、光試験器(NAGANO製 LT120A WCD,11114、白色ランプ)にて、照射した。
【0195】
その後、照射後のサンプルを、目視で針状結晶の析出の度合について、下記指標にて評価した。
【0196】
A:結晶が全くない
B:結晶が、10cmの距離からみると確認されるが、50cm以上離れた箇所からは確認できない
C:結晶が、50cm以上離れた場所からでも確認でき、サンプル瓶の底一面に沈殿している
D:結晶が、サンプル瓶の底から5mm以上析出している
【0197】
また、照射後のサンプルから試験液を200μLずつ96wellプレートに添加し、吸光度(波長660nm)を計測し、下記式に従い、試験例4Gに対する白濁度改善率を算出した。
【0198】
白濁度改善率(%)=
(試験例4Gの濁度−各試験例の濁度)/試験例4Gの濁度×100
【0199】
結果を下記表6に示す。なお、下記表6の眼科組成物において、各成分の単位は(w/v%)である。
【0200】
【表6】
【0201】
上記表の結果から明らかなように、プラノプロフェンを含有する点眼剤(試験例4G)に比較して、クロモグリク酸ナトリウムなどを含有させることで、結晶の析出や白濁を抑制でき、特に、グリチルリチン酸二カリウム、クロモグリク酸ナトリウム、マレイン酸クロルフェニラミン(さらには、ジブチルヒドロキシトルエン、コンドロイチン硫酸ナトリウム)を組み合わせて含有させているにもかかわらず、結晶の析出や白濁を顕著に抑制又は防止できた(試験例4A〜4D)。
【0202】
試験例5(接触角試験)
下記表7に示す組成の眼科組成物(点眼剤)を調製し、自動接触角計(Drop Master、DM−A501)を使用して、各種材質に対する接触角(静的接触角)を測定した。
【0203】
なお、液滴量は2μLとして、滴下後5秒後における接触角を評価した。
【0204】
また、ポリエチレンテレフタレート(PET)に対する接触角は、PET製点眼容器(ロート製薬(株)製、ロートジーb容器)を用いて測定し、金属に対する接触角は、ステンレス製金属板(ヘルールキャップ TypeCLF−B)を用いて測定した。
【0205】
さらに、試験例5A及び5Bについては、下記式で示される試験例5Cに対する接触角改善率(%)を算出した。
【0206】
接触角改善率(%)=
(各試験例の接触角−試験例5Cの接触角)/試験例5Cの接触角×100
【0207】
結果を下記表7に示す。なお、下記表7の眼科組成物において、各成分の単位は(w/v%)である。
【0208】
【表7】
【0209】
上記表から明らかなように、プラスチック(PET)及び金属(ステンレス)に対する接触角が、グリチルリチン酸二カリウムを含有する場合(試験例5C)に比較して、さらに、プラノプロフェン、クロモグリク酸ナトリウム、マレイン酸クロルフェニラミン、BHTなどを配合した場合(特に、これらを組み合わせて配合した場合)に高くなる、すなわち、濡れ難くなる傾向が確認された。
【0210】
この結果から、PET容器のようなプラスチック容器に充填された場合に、液と容器との親和性が低いため、点眼剤の均一性を保ちやすく、また点眼剤中の成分が容器に吸着しにくくなることがわかる。
【0211】
また、製造ラインの充填管は、ステンレスのような金属で構成されているため、点眼剤の容器への充填時に、充填管の先に付着する液滴を少なくすることができ、充填量の均一化が容易になることがわかる。
【0212】
試験例6(アレルギー性炎症の即時相に対する評価)
BMMC(骨髄培養マスト細胞)を培養し、1×10
6cells/mLとなるように、RPMI glutamax培地(GIBCO)に10%FBS、AA、ピルビン酸Na、NEAA、2−ME、SCF、IL−3を添加した培地にて調製した。その後、60mm dishに移した後に、anti−DNP IgE(Sigma−Aldrich製)を最終濃度0.1μg/mLとなるように添加し(抗体感作)、37℃にて一晩インキュベートした。
15mLチューブに回収し、1500rpmにて5分間遠心分離し、上清を回収した後に、細胞をPIPESバッファー5mLで2回洗浄した。その後、PIPESバッファーにて、2×10
6cells/mLとなるように懸濁させた。この細胞懸濁液を丸底96wellプレートに50μLずつ播種した(1×10
5cells/well)。
表8に記載の濃度の2倍に調製した薬剤を100μL添加し、10分間、37℃にてインキュベートした。その後、40ng/mLに調製したDNP−BSA(LSL)を、50μL添加した(抗原惹起、総容量200μL/well)。このプレートを、37℃、5%CO
2条件下にて30分間インキュベートした後に、2400rpmにて3分間遠心分離した。
各wellの上清を50μL、アッセイ用の平底96well plateにとり、下記の方法に従って、サンプル中のβ−hex活性を測定した。
サンプルを入れた、平底96wellプレートに、p−ニトロフェニル N−アセチル−β−D−グルコサミニド(Sigma−Aldrich)を10mMとなるように0.04M クエン酸塩溶液(pH4.5)に溶解させたSubstrateバッファーを100μL/wellで添加した。1時間、37℃、5%CO
2条件下でインキュベートした後に、stopバッファー(グリシン3.0028gを、MillQ水80mLに溶解し、NaOHでpHを10.7に調整したもの)を50μL/well添加した。405/655nmで蛍光波長を測定した。
別途TritonX(Sigma−Aldrich)で細胞を溶解させたサンプル(Lysisサンプル)および細胞を含まないPIPESバッファー(ブランク)を用い、同様にβ−hex活性を測定した値を用いて、下記の式に従い、表8に示す試料について、β−hex放出率(%)を算出した。
【0213】
β−hex放出率(%)=
(各試料における吸光度−ブランクの吸光度)/Lysisサンプルの吸光度×100
【0214】
その後、下記式に従い、対照例に対する各試験例のβ−hex放出抑制率(%)を算出した。
【0215】
β−hex放出抑制率(%)=
(対照例のβ−hex放出量−各試験例におけるβ−hex放出量)/対照例のβ−hex放出量×100
【0216】
結果を表8に示す。なお、表8において、DMSOとはジメチルスルホキシドを意味する。
【0217】
【表8】
【0218】
β−hexは、アレルギー性炎症の即時相に対する影響を反映する指標である。表8の結果から、プラノプロフェンがアレルギー性炎症の即時相に対して、抑制効果を奏することが確認された。また、試験例6Gの結果から、このようなプラノプラフェンによる効果は、グリチルリチン酸二カリウムが共存しても、損なわれないことがわかった。
【0219】
試験例7(アレルギー性炎症の遅発相に対する評価)
ヒト結膜線維芽細胞Hconfを、培養培地(MEM(GIBCO)に、10%FBS、×100 Antibiotic−Antimycoticを添加したもの)を用いて、200μLずつ96wellプレートに播種した(1.0×10
4cells/well)。37℃、5%CO
2条件下でコンフレントになるまで培養した。培養上清を除去し、アッセイ培地(MEM(GIBCO)に、×100 Antibiotic−Antimycoticを添加したもの)を各ウェルに200μLずつ添加して24時間培養した。その後、培養上清を除去し、表9に記載の薬剤200μLを添加して1時間インキュベートした。1時間後、TNFαおよびIL−4を各11μLずつ添加し、それぞれの最終濃度が10ng/mLになるように処理した。TNFα、IL−4の代わりに、アッセイ培地を添加したものをコントロールとした。プレートを、37℃、5%CO
2条件下で24h培養した。上清を全量採取し、Eotaxin−1 ELISAを用いて、添付のプロトコルに従い、表9に示す各サンプル中のEotaxin−1濃度を算出した。
【0220】
その後、下記式に従い、対照例(コントロール)に対する各試験例のEotaxin放出抑制率(%)を算出した。
【0221】
Eotaxin放出抑制率(%)=
(対照例のEotaxin濃度−各試験例におけるEotaxin濃度)/対照例のEotaxin濃度×100
【0222】
結果を表9に示す。
【0223】
【表9】
【0224】
Eotaxin−1は、アレルギー性炎症の遅発相に対する影響を反映する指標である。表9の結果から、グリチルリチン酸二カリウムがアレルギー性炎症の遅発相に対して、抑制効果を奏することが確認された。
また、試験例7Eの結果から、このようなグリチルリチン酸二カリウムによる効果は、プラノプラフェンが共存しても、損なわれないことがわかった。
【0225】
この試験例7Eの結果と前記試験例6Gの結果より、本発明のプラノプラフェンとグリチルリチン酸二カリウムを含む組成物は、アレルギー性炎症の即時相〜遅発相にわたって優れた抗炎症効果を維持でき、抗アレルギー性炎症効果(抗アレルギー性炎症作用)の持続性組成物(持続性眼科組成物、持続性点眼剤)として使用できることがわかる。
【0226】
[製剤例]
処方例1〜11を、ポリエチレンテレフタレート製容器に充填したものを、製剤例1〜11、処方例1〜11を、ポリプロピレン製容器に充填したものを、製剤例12〜22、処方例1〜11を、ポリスチレン製容器に充填したものを製剤例23〜33とした。なお、下記表10の処方例において、各成分の単位は(w/v%)である。
【0227】
【表10】
【解決手段】眼科組成物を、(A)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される1種以上、(B)グリチルリチン酸及びその塩からなる群より選択される1種以上、(C)クロルフェニラミン及びその塩からなる群より選択される1種以上、並びに(D)抗アレルギー剤で少なくとも構成する。このような組成物は、さらに、(E)脂溶性抗酸化剤や(F)コンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される1種以上を含有していてもよく、プラスチック製容器(例えば、PET製容器)に収容されていてもよい。