(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6186084
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】調整された端子ビームを有するコネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/658 20110101AFI20170814BHJP
H01R 12/73 20110101ALI20170814BHJP
【FI】
H01R13/658
H01R12/73
【請求項の数】10
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-541482(P2016-541482)
(86)(22)【出願日】2014年12月22日
(65)【公表番号】特表2017-500711(P2017-500711A)
(43)【公表日】2017年1月5日
(86)【国際出願番号】US2014071905
(87)【国際公開番号】WO2015095869
(87)【国際公開日】20150625
【審査請求日】2016年8月17日
(31)【優先権主張番号】61/919,278
(32)【優先日】2013年12月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】ケント イー レグニール
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ローランズ
【審査官】
山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2011/0212633(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0300757(US,A1)
【文献】
特開2010−199088(JP,A)
【文献】
特開2013−143195(JP,A)
【文献】
特許第2887995(JP,B2)
【文献】
特開2007−172940(JP,A)
【文献】
特開2013−089399(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/646−658
H01R 12/72−73
H01R 24/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードスロットを有する筐体であって、前記カードスロットが端子溝を有する第1の側部を含む筐体と、
打ち抜かれた対の端子であって、該端子は前記筐体によって支持され、前記端子の各々がテールと、前記端子溝内に位置する接触部と、前記テールと前記接触部との間に延びる本体とを含む、対の端子とを備え、該対の端子内の端子の各々の接触部が、偏向部およびパッドインターフェース部を含み、前記偏向部は、二重ビーム部および単一ビーム部を含み、前記二重ビーム部は第1の長さを有し、前記単一ビーム部は前記第1の長さよりも短い第2の長さを有する、コネクタ。
【請求項2】
前記カードスロットが、該カードスロットの両側に位置する端子溝を含み、前記対の端子が第1の対の端子であり、前記カードスロットが端子溝を有する第2の側部を有し、前記コネクタが、前記第2の側部上の前記端子溝内に位置する第2の対の端子をさらに備え、前記第2の対の端子の各端子が、偏向部およびパッドインターフェース部を含む接触部を含み、前記偏向部が二重ビーム部および単一ビーム部を含む、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記単一ビーム部が前記二重ビーム部と前記パッドインターフェース部との間にある、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
カードスロットを有する筐体であって、前記カードスロットが端子溝を有する第1の側部を含む筐体と、
打ち抜かれた対の端子であって、該端子は前記筐体によって支持され、前記端子の各々がテールと、前記端子溝内に位置する接触部と、前記テールと前記接触部との間に延びる本体とを含む、対の端子とを含み、該対の端子内の端子の各々の接触部が、偏向部およびパッドインターフェース部を含み、前記偏向部は、二重ビーム部および単一ビーム部を含み、前記対の端子が、12GHzでの反射損失を引いた後、10dBの信号が残るような、12GHzでの信号送信に対応するように構成される、コネクタ。
【請求項5】
12GHzでの反射損失を引いた後、14dBの信号が残る、請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
カードスロットを有する筐体と、
該筐体によって支持され、第1の信号端子を有する第1のウェハであって、前記第1の信号端子はテールと、接触部と、それらの間に延びる本体とを有し、前記第1の信号端子の接触部は偏向部と、前記第1の信号端子の遠位端にパッドインターフェース部とを有し、前記第1の信号端子の偏向部は二重ビーム部および単一ビーム部を含む、第1のウェハと、
前記筐体によって支持され、第2の信号端子を有する第2のウェハであって、前記第2の信号端子はテールと、接触部と、それらの間に延びる本体とを有し、前記第2の信号端子の接触部は偏向部と、前記第2の信号端子の遠位端にパッドインターフェース部とを有し、前記第2の信号端子の偏向部は二重ビーム部および単一ビーム部を含む、第2のウェハと、
前記筐体によって支持され、第3の端子を有する第3のウェハであって、前記第3の端子はテールと、接触部と、それらの間に延びる本体とを有し、前記第3の端子の接触部は偏向部と、前記第3の端子の遠位端にパッドインターフェース部とを有し、前記第3の端子の偏向部は二重ビーム部および単一ビーム部を含む、第3のウェハとを備え、前記第1および第2の信号端子ならびに第3の端子は、それらのそれぞれの接触部が前記カードスロットの1つの側部で列になるように配置され、各端子の偏向部は、前記本体のインピーダンスに対して、前記単一ビーム部におけるインピーダンスの増加および前記二重ビーム構成におけるインピーダンスの減少を提供するように構成される、コネクタ。
【請求項7】
各ウェハが2つの端子を支持し、各ウェハの前記2つの端子は、逆の方向に偏向するように構成され、かつ前記カードスロットの対向する側部に位置する接触部を有する、請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記第1および第2のウェハが、2つの信号端子を各々支持する、請求項7に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記二重ビーム部が前記本体に隣接し、前記単一ビーム部が前記パッドインターフェース部に隣接する、請求項6に記載のコネクタ。
【請求項10】
カードスロットを有する筐体と、
該筐体によって支持され、第1の信号端子を有する第1のウェハであって、前記第1の信号端子はテールと、接触部と、それらの間に延びる本体とを有し、前記第1の信号端子の接触部は偏向部と、前記第1の信号端子の遠位端にパッドインターフェース部とを有し、前記第1の信号端子の偏向部は二重ビーム部および単一ビーム部を含む、第1のウェハと、
前記筐体によって支持され、第2の信号端子を有する第2のウェハであって、前記第2の信号端子はテールと、接触部と、それらの間に延びる本体とを有し、前記第2の信号端子の接触部は偏向部と、前記第2の信号端子の遠位端にパッドインターフェース部とを有し、前記第2の信号端子の偏向部は二重ビーム部および単一ビーム部を含む、第2のウェハと、
前記筐体によって支持され、第3の端子を有する第3のウェハであって、前記第3の端子はテールと、接触部と、それらの間に延びる本体とを有し、前記第3の端子の接触部は偏向部と、前記第3の端子の遠位端にパッドインターフェース部とを有し、前記第3の端子の偏向部は二重ビーム部および単一ビーム部を含む、第3のウェハとを備え、前記第1および第2の信号端子ならびに第3の端子は、それらのそれぞれの接触部が前記カードスロットの1つの側部で列になるように配置され、前記二重ビーム部が第1の長さを有し、前記単一ビーム部が前記第1の長さより短い第2の長さを有する、コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2013年12月20日に出願された、米国仮特許出願第61/919,278号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
本開示は、コネクタの分野に関し、さらに詳細には、さらに高いデータレートの応用において使用されることを意図したコネクタに関する。
【0003】
コネクタは、装置内の部品間または装置間のいずれかで、様々な装置をともに接続するために広く使用されている。両方に使用することができるコネクタの1つの種類は、入力/出力(IO)コネクタである。IOコネクタは、数々の構成において利用可能であるが、最も一般的なIOコネクタのいくつかは、規格に遵守するように意図された構成内で提供される。例えば、SAS/SATA規格は、単に数々の規格のうちの1つであるが、その様々な様式において、数々の異なるIOコネクタ構成を定義する。各IOコネクタ構成は、特定の機能を満たすことが意図され、そのため、異なるコネクタ構成は、各意図される機能が効率的で費用効果の高い方式で行われることができるように設計される。例えば、内部コネクタは、絶縁プラスチックで形成されがちであり(EMIシールドへの必要性が少ないため)、外部コネクタは、EMIシールドへの所望のために、筐体を囲むシールド(例、ケージ)を有して形成されがちである。
【0004】
理解されることができるように、一度いくつかのコネクタ構成を有する規格が普及されると、同じコネクタ構成を将来の規格の様式で使用することを継続することが所望される。これは、古い様式が新しい様式のすべての機能に対応できないとしても、異なる様式間の後方互換性を可能にする。そのため、新しいコネクタ構成が追加されてもよいし、または古いコネクタ構成が除去されてもよいが、コネクタ構成を根本的に変えることへの抵抗がある。これは、少なくとも部分的に、構成への慣れが、ボックスおよびサーバの開発者などが、同じ(または同様の)物理的制約に基づいて、効率的に新しい製品を設計するのを可能にするためである。例えば、miniSAS HDコネクタは、4つの送信チャネルおよび4つの受信チャネルを有し、所定の物理的なサイズを有するため、このコネクタを使用する個人は、このコネクタがSAS規格の様式間で一貫していること(例えば、SAS規格は様式2.0から3.0へ、4.0へと移行するため)を好むであろう。しかしながら、規格の次の様式の性能が以前の様式に比べて向上するため、これが多少問題を生んでいる。任意の構成は、しばしば性能が向上したものに対応できるが、ときには、第2の性能の向上がさらなる課題となる。例えば、SAS規格は、チャネル毎6Gbpsから、様式3.0(まもなくリリースされる)ではチャネル毎12Gbpsになり、様式4.0ではチャネル毎20〜24Gbpsとなることが予測されている、miniSAS HDコネクタを有する。同様に、PCIe規格は、様式IIIでは8Gbpsに移行しつつあり、様式IVでは16Gbpsになることが予測されている。20を超えるGbps程度、またはそれ以上の向上は、以前は無関係であった詳細の多くが効果的なコネクタの設計に対して重大となるため、コネクタの設計に伴う実質的な問題を生じている。しかしながら、これらのコネクタのユーザは、依然として、レガシー設計で機能することができる一方でさらに高いデータレートにも対応するコネクタを有することを所望する。そのため、特定の個人は、コネクタシステムへのさらなる改善を望むであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
コネクタは、カードスロットを有する筐体を含む。筐体は、カードスロット内に位置する接触部をそれぞれが有する複数の端子を支持する。接触部の各々は、偏向部およびインターフェース部を有する。偏向部は、二重ビーム構造および単一ビーム構造を含む。
【0006】
本発明は例示のために例証され、同じ参照符号が同様の要素を示す添付図面に制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】コネクタ構成としての使用に好適な例示の筐体の断面を例証する図である。
【
図1B】
図1に示される筐体内での使用に好適な先行技術の端子構成を例証する図である。
【
図2A】2つのカードスロットを有する筐体の一実施形態の斜視図を例証する図である。
【
図2B】線2B―2Bに沿って切り取られた、
図2Aに示される実施形態の断面の立側面図を例証する図である。
【
図3】
図2Aに示される実施形態の部分斜視図を例証する図である。
【
図4】複数の端子を支持する3つのウェハの一実施形態の斜視図を例証する図である。
【
図5】
図4に示されるウェハによって支持される3つの端子の拡大斜視図を例証する図である。
【
図6】3つのウェハの一実施形態の立側面図を例証する図である。
【
図7】フレームが取り除かれた、
図4に示される端子の斜視図を例証する図である。
【
図8】
図7に示される実施形態の立側面図を例証する図である。
【
図9】
図7に示される実施形態の別の立側面図を例証する図である。
【
図10】並んで位置するように構成される3つの端子の一実施形態の斜視図を例証する図である。
【
図11】
図10に示される実施形態の別の斜視図を例証する図である。
【
図12】
図10に示される実施形態の立側面図を例証する図である。
【
図13】既存のおよび新規の接触システムでの反射損失を示すグラフを例証する図である。
【
図14】既存のおよび新規の接触システムのインピーダンスプロットを示すグラフを例証する図である。
【
図15】既存のおよび新規の接触システムにおける反射損失のプロットを示すグラフを例証する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明は、例示の実施形態を説明し、明示的に開示される組み合わせに限定されることを意図するものではない。そのため、注記されない限り、本明細書で開示される特徴は、互いに組み合わせられて、簡潔性のために示されない追加の組み合わせを形成してもよい。
【0009】
図1Aから理解され得るように、先行技術のコネクタの筐体22は、2つのカードスロット23、24を含む。接触部60が、カードスロット23、24内に位置する。数々のコネクタが存在するが、このような構造は、Serial Attached SCSI(SAS)様式2.1規格において定義されるminiSAS HD形式のコネクタに対して提供されるものと同様である。
【0010】
図1Bは、端子を打ち抜くことによって形成される先行技術の端子60の構成を例証する。既知であるように、端子60は、テール72を接触部73に接続する本体71を含む。接触部73は、偏向部Bおよびパッドインターフェース部Aを含む。既知であるように、測定の観点から、パッドインターフェース部Aは、パッド15のサイズに部分的によって、容量性であるが(そのために端子のインピーダンスにおけるディップを引き起こす)、コネクタ設計における固有の公差累積によって、パッド15のサイズを減少させることが困難である。さらに、パッドインターフェース部Aの調整は、スタビングへの抵抗を提供する必要のため、困難である。テール72(
図6のテール172a、172b、172cから理解され得るように、端子から隣接する端子へ位置が異なり得る)も、わずかに容量性であるように測定できるが、支持回路基板におけるビアのサイズの制約を考慮すると、支持回路基板の複雑性を実質的に増加させずにテールを大幅に修正することは困難となる。本体71は、厚みと、端子に沿って延びる誘電チャネルを変更することによって、所望されるインピーダンスに容易に調整することができる。しかしながら、偏向部Bは、偏向部Bの長さおよびサイズのために、インピーダンススパイクを引き起こす実質的な誘導性の増加を受ける。このインピーダンススパイクは、コネクタシステムがさらに高いデータレートをサポートするのを困難にすることが判明されている。偏向部Bの形状の評価において、偏向部Bが所望されるビーム特性(設定および接触力への抵抗など)を提供しようとする場合、材料特性が形状を規定するため、修正するのが困難であることが証明されている。他のさらに複雑な端子構造(打ち抜かれてから形成される構造など)が、性能においてさらなる向上をもたらすが、このような代替の構造は、さらなる器具を必要とし、追加の工数を必要とし、そのために作る時間がさらに長くなるため、さらに複雑であり、さらに費用が高い。そのため、可能な場合は、打ち抜かれた端子を使用することが所望される。結果的に、既知の構成を使用する打ち抜かれた端子は、さらに高いレベルの性能をサポートしようとする場合、課題があることが判明されている。
【0011】
図2Aは、嵌合面120aおよび装着面120bを有するコネクタ120を示し、コネクタ120は筐体122を含む。そのため、コネクタ120は、回路基板(図示せず)上に装着されるように構成される。本明細書で示されるような雌端子を有するコネクタに対して、回路基板上に装着されることが一般的であるが、このような使用は必須ではなく、代替の実施形態において、コネクタ内で使用される端子は、プラグコネクタにおいても使用されることができることに留意されるべきである。このような実施形態において、端子は、依然として、回路基板(典型的にパドルカードである)に終端されるように構成されることができ、または、ケーブルなどの導電性部材に直接終端されるように構成されることができる。そのため、示される実施形態は、注記されない限り、制限するように意図されない。
【0012】
示されるように、筐体122は、組み立ての簡便さを可能にするように、および構造上の理由で、前部122a、および後部122bを含むが、単一部品の筐体もまた好適である。示される筐体120は、それぞれが複数の端子溝125を有する2つのカードスロット123および124を含む。動作において、端子と嵌合するように構成されるパッド115を含む、適切な数のパドルカード112を有する、プラグ(図示せず)は、コネクタ120と嵌合され、その結果、電気接続を提供することができる。理解され得るように、コネクタ120は直角構成であるが、角度が付けられた構成および垂直な構成を含む、任意の所望される筐体の構成を提供することができることが理解されるべきであり、そのため、示される構成は制限することを意図するものではない。さらに、2つのカードスロット123、124が示されているが、本明細書で示される端子は、1つまたは3つ以上のカードスロットなど、いくつかの他の数のカードスロットを伴うコネクタにも好適である。さらに、示される端子は、高いデータレートに構成される信号チャネルのために主に使用されることに留意されるべきである。特定のコネクタに対して、さらに低いデータレートで動作するように意図されるいくつかの端子のためには、従来の端子を使うことが好適であり、改善されたインピーダンスプロファイルからの利益を得るチャネルに対しては、改善された端子だけを使用することが好適である。
【0013】
図2Bは、線2B−2Bに沿って切り取られたコネクタ120の断面を例証し、カードスロット123、124は端子160を含む。図から理解され得るように、端子160は、各カードスロットの対向する側部上に提供され、端子溝125に位置される。具体的に、端子は接触部が4列R1〜R4であり、各列が少なくとも1つの組160〜163の端子(2つの信号端子および1つの接地端子の組)を含むことができるように配置される。
【0014】
図を見ることから理解され得るように、後壁140を有する筐体は、信号ウェハ151、152および接地ウェハ153を含むウェハセット150と、フレーム154a、154b、154cを伴うウェハ支持端子160をそれぞれ支持する。さらに詳細には、ウェハ151は、端子160a、161a、162a、および162aを含み、一方でウェハ152は、端子160b、161b、162b、および162bを含み、一方でウェハ153は、端子160c、161c、162c、および163cを含む。
図1Bの先行技術の端子とは違い、示される端子160a〜160c、161a〜161c、162a〜162c、および163a〜163cは、テール172と、本体171と、偏向部D’およびパッドインターフェースA’を有する接触部173とを一般的に含むが、偏向部D’は、二重ビーム部C’および単一ビーム部B’を含む。偏向部D’は、筐体から片持ち状に延び、端子が対応する嵌合コネクタに嵌合するときにパッドインターフェース部A’が並進することを可能にする。単一ビーム部B’は短くされ、偏向部D’の誘導性を減少させる(
図1Bに示される端子の偏向部Bと比べて)ため、
図2に示されるような従来の端子によってたいてい提供されるインピーダンススパイクを減少させる。二重ビーム部C’は、端子の本体と比べて、わずかに容量性であるように調整されることができ、そのため、偏向部D’をさらに相殺するのを助ける。詳細には、わずかに誘導性である別の短い長さに隣接してわずかに容量性である短い長さの端子を有することは、2つの長さが互いに相殺することを引き起こしがちであるため、合わせた長さの性能を改善させることが判明されている。これについては下記でさらに述べられる。
【0015】
示されるように、各ウェハ151〜153のテール172a〜172cは、フットプリントにおける性能を改善させるように互いにそれぞれ相殺する(これが挿入損失ならびに反射損失を減少させることが予測される)。代替的に、テールは異なる構成を有することができる(例えば、SMT形式のテールであることができる)。SMT形式のテールは、圧入テールよりも良好な性能であるが、テールの多くがやみくもに半田付けされるため、積層されるコネクタ構成での使用は困難であり、所望されない。
【0016】
理解され得るように、端子が列に配置された接触部を有し、1つ以上のカードスロットを含むコネクタとともに、接触部の別々の列が各カードスロットの各側部上に提供されることができるように、端子を提供することができる。例えば、示されるコネクタ構成は、接触部の4つの列R1〜R4を提供する。
【0017】
端子の接触部の性能をコンピュータに基づく試験に基づいて例証する
図13〜14から理解され得るように、改善された接触部を伴う差動対の性能(差動対の両側に比較可能な接地端子を伴う)が、線192および線194によって例証され、従来の接触システムの性能に比べて、さらに高い周波数でさらに低い反射損失をもたらす(その性能は線191および線193に示される)。
図13は、12GHzでの、反射損失における実質的な改善(8dB超の改善)を示す。立ち上がり時間48pSでのインピーダンスが
図14に示され、容易に理解され得るように、二重および単一ビームの両方との接触の結果が線194によって示され、目標とされた100オームを超えて5オーム未満のインピーダンススパイクを有する端子を可能にする(所望されないが、インピーダンスにおけるディップは、性能の観点から問題が少ない傾向があり、そのため、示されるディップは、改善された端子の設計および古い端子の設計の両方に対する許容可能な範囲内である)。
【0018】
コネクタ120の性能が、従来の接触部および改善された接触部の両方で、
図15に例証される。線195aは、従来の接触部を有する短い対のコネクタ120の反射損失を例証し、一方で線195bは、長い対の従来の接触部(コネクタ120などの積層されるコネクタのためであり、短いおよび長い対は、コネクタのための性能の予測されるエンベロープを反映する)の反射損失を例証する。線196a、196bは、改善された接触部での短いおよび長い対の反射損失を例証する。理解されるように、改善された接触部の設計は、端子の性能を大幅に調節しないいくつかの他の小さな変更とともに、反射損失が引かれた後、10GHzで8dB未満の信号を有し、12GHzで6dB未満の信号を有する従来のビームを伴う端子に比べて、コネクタが、反射損失が引かれた後、12GHzに対して残る少なくとも14dBの信号を保持するレベルで、反射損失を伴うチャネルをもたらす。理解され得るように、反射損失がたった6dBの信号をもたらす場合、コネクタは、実世界の応用に一般的に好適ではないと考えられる(実際、特定の応用では10dBの信号でさえ、わずかであると考えられる)。したがって、反射損失が引かれた後、信号送信周波数に対して残る10dBの信号を提供することが望ましくあるため、改善された接続部を有するコネクタ(線196a、196bにより例証される)は、12GHz(および以下で考察される挿入損失によって、おそらくは12.5GHz)に対して残る好適な性能を提供するだろう。NRZ符号化を使用するシステムでは、12GHzは約24Gbpsの帯域幅を提供する。そのため、示されるシステムは、24Gbpsのデータレートに対応するコネクタシステムを可能にする。詳細には、端子は、反射損失が引かれた後、12GHzに対して残る10dBの信号を保持する(実際、14dBの信号を保持する)。
【0019】
挿入損失も、典型的に使用可能な信号から引かれ、挿入損失は12GHzのうち3dB未満であることが予測されることに留意されるべきである。そのため、示される試験は、12GHzの信号周波数またはNRZ符号化を使用する24Gbpsをサポートできる打ち抜かれた端子を持つコネクタを例証する。
【0020】
示される構成は、単一ビーム部B’の第2の長さより長い第1の長さを持つ二重ビーム部C’を有することに留意されるべきである。必要とされないが、このような構成が、さらに高い信号周波数に対するさらなる利益を提供することが判明されている。そのため、C’の長さがB’の長さより長いことが一般的に所望される。
【0021】
上述のように、本明細書で示される接触部の構成は、圧入式の端子およびSMT形式の端子を含む、広い範囲の端子構成に使用されることができる。さらに、コネクタは、端子の少なくとも1列が改善された接触部を有するように(二重ビーム/単一ビーム構成の組み合わせで)構成されることができる。さらに、所望される場合、端子は、信号端子および隣接する接地端子のみがそのように構成されるように、列によって異なることができる。しかしながら、改善された構成は打ち抜かれるように補正可能であるため、すべての端子が改善された接触部構成を有することは、合理的に、コスト効果が高い(必要とされないとしても)と予測される。
【0022】
本明細書で提供される本開示は、その好ましいおよび例示の実施形態に関して特徴を説明する。当業者は、本開示を見ることから、付属の特許請求の範囲の範囲および趣旨内での数々の他の実施形態、修正および変更を思いつくであろう。