(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
双方向空気流呼吸器カートリッジ用のプレフィルタカバーであって、近位端及び遠位端、並びに空気透過性主要領域を有する前方クラムシェル部分と、近位端及び遠位端並びに空気透過性主要領域を有する後方クラムシェル部分と、前記前方クラムシェル部分の前記遠位端と前記後方クラムシェル部分の前記遠位端とを可撓的に接続する少なくとも1つの可撓性接続部材とを備え、
前記前方クラムシェル部分は、双方向空気流呼吸器カートリッジの前面に取り外し可能に取り付けられるようになっており、前記後方クラムシェル部分は、前記双方向空気流呼吸器カートリッジの後面に取り外し可能に取り付けられるようになっている、プレフィルタカバー。
前記前方クラムシェル部分及び前記後方クラムシェル部分は、前記前方クラムシェル部分の前記空気透過性主要領域と前記後方クラムシェル部分の前記空気透過性主要領域とが互いに少なくとも45度の第1の位置角度に向けられる第1の位置と、前記前方クラムシェル部分の前記空気透過性主要領域と前記後方クラムシェル部分の前記空気透過性主要領域とが互いに最大35度の第2の位置角度に向けられ、少なくとも概ね互いに重なっている関係にある第2の位置との間で、互いに対して可動であり、
前記少なくとも1つの可撓性接続部材は、前記前方クラムシェル部分及び前記後方クラムシェル部分が前記第2の位置にあるときに、前記前方クラムシェル部分の前記空気透過性主要領域の内側表面及び前記後方クラムシェル部分の前記空気透過性主要領域の内側表面が互いからオフセット距離の所、つまり平均で少なくとも1cmの所に配置されるように、オフセット接続を実現する、請求項1に記載のプレフィルタカバー。
前記前方クラムシェル部分、前記後方クラムシェル部分、及び前記少なくとも1つの可撓性接続部材は、すべて単一で一体の射出成形部品の一体部分である、請求項1に記載のプレフィルタカバー。
前記少なくとも1つの可撓性接続部材は、ある特定の長さであり、前記前方クラムシェル部分に近い第1のリビングヒンジ及び前記後方クラムシェル部分に近い第2のリビングヒンジを備え、前記第1及び第2のリビングヒンジは、前記可撓性接続部材の前記長さに沿って少なくとも1cm互いに離れている、請求項4に記載のプレフィルタカバー。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】双方向空気流呼吸器カートリッジに部分的に取り付けられた例示的なプレフィルタ及びプレフィルタカバーの斜視図である。
【
図2】
図1のプレフィルタカバー、プレフィルタ、及びカートリッジの分解図である。
【
図4】双方向空気流呼吸器カートリッジに完全に取り付けられた例示的なプレフィルタカバーの斜視図である。
【
図5】双方向空気流呼吸器カートリッジに完全に取り付けられ、呼吸器カートリッジが省略されているプレフィルタカバーの側面図である。
【
図6】双方向空気流呼吸器カートリッジ、プレフィルタ、及びプレフィルタカバーを備えている例示的な呼吸器を部分的に分解した前面斜視図である。
【0004】
様々な図面における類似参照番号は類似要素を表す。いくつかの要素は、同一、又は同等のものとして多数存在することがある。このような場合、1つ以上の代表的な要素のみが参照符合によって示されている場合があるが、こうした参照符合はすべてのこのような同じ要素に適用されるものであることは理解されるであろう。特に指定されない限り、本文献におけるすべての図面及び図は、一定の縮尺ではなく、本発明の異なる実施形態を例示する目的で選択される。特に、様々な構成要素の寸法は、指示のない限り、例示的な用語としてのみ記述され、様々な構成要素の寸法間の関係は、図面から推測されるべきではない。「上部」、「下部」、「上側」、「下側」、「下」、「上」、「上方」、「下方」、並びに「第1」及び「第2」などの用語が本開示に使用され得るが、特に断らない限り、これらの用語はあくまで相対的な意味においてのみ使用される点を理解すべきである。
【0005】
本明細書において、ある特性又は属性に対する修飾語として用いられる「概ね」なる用語は、特に定めのない限り、その特性又は属性が当業者により直ちに認識されるものであるが、絶対的な精度又は完全な一致を必要としないことを意味する(例えば、定量化可能な特性の場合、+/−20%の範囲内)。特に定めのない限り、「ほぼ」なる用語は、高い程度の近似(例えば、定量化可能な特性の場合、+/−10%の範囲内)を意味するが、この場合もやはり絶対的な精度又は完全な一致を必要としない。同一、等しい、均一、一定、厳密になどの用語は、絶対的な精度又は完全な一致を必要とするよりむしろ、特定の環境に当てはまる通常の許容差又は測定誤差の範囲内であると理解されるべきである。
【0006】
用語
「プレフィルタ」という用語は、例えばファイバー材料などの多孔性材料を意味し、同材料は、呼吸器カートリッジの空気透過性主要領域の上流に隣接して位置するように構成され、かつ、プレフィルタを通って呼吸器カートリッジに入る気流から生じる少なくとも一部の空中浮遊粒子を捕捉あるいは除去するように構成されている。
【0007】
「双方向空気流呼吸器カートリッジ」という語句は、呼吸器カートリッジの少なくとも2つの概ね対面している主要面を通る空気流を受け入れるように構成された呼吸器カートリッジを指す。
【0008】
「近位(proximal)」という用語は、例えばプレフィルタ、プレフィルタカバー、及び呼吸器カートリッジなどの項目に適用されているように、その項目が使用されている呼吸器に対して定義され、項目が呼吸器上の位置にあるときに呼吸器本体に最も近い項目の端部を指す。「遠位(distal)」という用語は、そのような項目に適用されているように、呼吸器本体から最も遠い項目の端部を指す。
【0009】
「前(front)」という用語も同じく、項目が使用されている呼吸器に対して定義され、呼吸器を着用している使用者の顔から離れる方向を指す。「後(rear)」という用語は、呼吸器を着用している使用者の顔に最も近い方向を指す。
【0010】
「内側(inside)」、「内向き(inward)」等の用語は、例えばプレフィルタ、プレフィルタカバー、及び呼吸器カートリッジなどの項目に適用されているように、呼吸器カートリッジに対して定義され、呼吸器カートリッジの内部に向かう方向を指す。「外側(outside)」、「外向き(outward)」などの用語は、呼吸器カートリッジの内側から離れる方向を指す。
【0011】
「空気透過性(air-permeable)」とは、空気流を通すことを意味し、これは、例えば穿孔した貫通孔などを設けるという何らかの従来の手段によって達成され得る。
【0012】
「取り外し可能(removable)」及び同様の用語は、いずれの項目を破壊することも許容できないほどに損傷することもなく、使用者の手で1つの項目を別の項目から取り外す(分離する)ことができることを意味する。
【0013】
「一体的に(integral)」及び同様の用語は、単一の作業、例えば成形作業で、同一材料で構成され、かつ合わせて作製されていることを意味する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に示したのは、例示的な双方向空気流呼吸器カートリッジ200に部分的に取り付けられた例示的なプレフィルタカバー1である。
図2は、
図1の部分的なアセンブリの分解図を示し、
図3は、プレフィルタカバー1の拡大図を示している。プレフィルタカバー1は、クラムシェル設計になっており、近位端11及び遠位端12並びに空気透過性主要領域13を有する前方クラムシェル部分10を備えている他、近位端21及び遠位端22並びに空気透過性主要領域23を備えている後方クラムシェル部分20を更に備えている。プレフィルタカバー1は、前方クラムシェル部分10を後方クラムシェル部分20と可撓的に接続する少なくとも1つの可撓性接続部材40を更に備えている。特定の実施形態では、少なくとも1つの可撓性接続部材40は、例えば
図3に見られるように、前方クラムシェル部分10の遠位端12を後方クラムシェル部分20の遠位端22と可撓的に接続する。
【0015】
プレフィルタカバー1は、例えば本明細書に示したような例示的なカートリッジ200などの双方向空気流呼吸器カートリッジと併せて使用するように適合されている。例示的なカートリッジ200は、近位端211及び遠位端212並びに前面201及び後面202を備え、
図1及び2に示したようにカートリッジ200の前面201の空気透過性主要領域213を通すとともに、カートリッジ200の後面202の対応する空気透過性主要領域(
図1及び2の有利な点からは見えない)を通して空気流を受け入れるように構成されている。様々な種類の双方向空気流カートリッジが、例えばLegareに付与された米国特許第8460423号、Dwyerに付与された米国特許出願公報第2013/0125896号、2013年2月1日に出願されたSleeve−Fit Respirator Cartridgeと題する米国特許出願第13/757434号、及び2013年11月15日に出願されたRespirator with Floating Elastomeric Sleeveと題する米国特許出願第14/081396に記載されており、これらすべての開示を参照することによりその全容を本願に援用する。
【0016】
気流が呼吸器カートリッジに入る前に、流れている気流から少なくとも一部の粒子を除去するために、呼吸器カートリッジに入るあらゆる空気流が必ず通るプレフィルタを使用することが望ましいことが多い。双方向空気流カートリッジの場合、プレフィルタを使用してカートリッジの第1の(例えば前方の)主要面にそのような機能を実施してもよく、また、カートリッジの第2の(例えば後方の)主要面にプレフィルタを同じように使用してもよい。そのため、プレフィルタカバー1は、双方向空気流呼吸器カートリッジ200の前面201に取り外し可能に取り付けられるように適合されている前方クラムシェル部分10と、双方向空気流呼吸器カートリッジ200の後面202に取り外し可能に取り付けられるように適合されている後方クラムシェル部分20とを備えている。(「取り付けられる(mounted)」及び「面(face)」という用語は広義に使用され、例えば、前方クラムシェル部分を具体的に前面の最前表面に必ず装着することを要求するわけではない。)
【0017】
前方クラムシェル部分10がカートリッジ200の前面201に取り外し可能なように取り付けられているとき、前方クラムシェル部分10は、前方クラムシェル部分10の空気透過性主要領域13とカートリッジ200の前面201の空気透過性主要領域213との間に前方プレフィルタ110を保持し、それによって前方プレフィルタ110は、カートリッジ200の空気透過性主要領域213に対して濾過の関係にある閉塞状態になる。濾過の関係にある閉塞状態とは、空気流がプレフィルタを通ることによってカートリッジの空気透過性主要領域のみを通ってカートリッジの内部に入ることができるようにプレフィルタが配置されることを意味する。同じように、後方クラムシェル部分20がカートリッジ200の後面202に取り外し可能なように取り付けられているとき、後方クラムシェル部分20は、後方クラムシェル部分20の空気透過性主要領域23とカートリッジ200の後面202の空気透過性主要領域(どの図にも見えていない)との間に後方プレフィルタ120を保持し、それによって後方プレフィルタは、カートリッジの後面の空気透過性主要領域に対して濾過の関係にある閉塞状態になる。
【0018】
少なくともいくつかの実施形態では、上記の構成は、前方クラムシェル部分10の空気透過性主要領域13の内側表面14とカートリッジ200の前面201の空気透過性主要領域213の外側表面214との間に前方プレフィルタ110を挟んで保持し得る。同様の構成で、後方クラムシェル部分20の空気透過性主要領域23の内側表面24とカートリッジ200の後面202の空気透過性主要領域の外側表面との間に後方プレフィルタ120を挟んで保持し得る。特定の実施形態では、クラムシェル部分(例えばその内側表面)が、プレフィルタの特定の領域を呼吸器カートリッジの外側表面に対して押しつける(例えば締め付ける)ように構成されている圧縮構造を1つ以上備えていてもよい。例えば、前方クラムシェル部分10が、前方プレフィルタ110の内側表面114の一部を、カートリッジ200の前面201の受け入れ構造261(例示的な圧縮構造61及び受け入れ構造261をそれぞれ
図3及び2に示している)に対して押しつける少なくとも1つの圧縮構造61を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、このような圧縮構造61が、前方クラムシェル部分10の空気透過性主要領域13と少なくとも部分的に結合(包囲)していてもよく、同じように、受け入れ構造261が、カートリッジ200の前面201の空気透過性主要領域213と少なくとも部分的に結合していてもよい。このような構成は、例えば、空気透過性主要領域の縁周りで空気が漏れるのを最小限に抑える役割を果たし得る。
【0019】
圧縮構造及び受け入れ構造という用語は、広義に使用され、任意の適切な設計を含む。いくつかの実施形態では、このような圧縮構造の少なくとも一部が、前方クラムシェル部分10の空気透過性主要領域13の表面14から突き出ていてもよい(すなわち、カートリッジ200から中へ、内側に向かって突出していてもよい)。他の実施形態では、このような圧縮構造が単に、前方クラムシェル部分10の内側表面14の特定領域であってもよく、必ずしも表面14の他の部分を超えて中へ突出している必要はない。同様の構想がカートリッジ200の前面201の空気透過性主要領域213の外側表面214に対する受け入れ構造261にも当てはまる。前述した種類のいずれかと同様の圧縮構造及び受け入れ構造が、それぞれ後方クラムシェル部分20及びカートリッジ200の後面202にあってもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、プレフィルタ100は、以下に記載するように、純粋にプレフィルタカバー1がかける圧力によってプレフィルタカバー1とカートリッジ200との間に保持され得る。但し、他の実施形態では、1つ以上の補助的な機構(例えば、ラッチ、留め金、スナップ、ペンチ、ピンなど)を用いてプレフィルタ100をしかるべき場所に保持するのを強化してもよい。同じように、そのような作用にあらゆる種類の接着剤、機械ファスナ(例えば、フックループ式ファスナ)などを用いてもよい。
【0021】
クラムシェル部分の第1の位置及び第2の位置
前述した構成を達成するために、前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分10及び20は、少なくとも、前方プレフィルタ及び後方プレフィルタをそれぞれプレフィルタカバー1の前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分に容易に配置できる「開」位置である第1の位置と、(それぞれのプレフィルタを支えている)プレフィルタカバー1がカートリッジ200に取り付けられ、例えば装着されるときに「閉」位置である第2の位置との間で移動可能であってよい。例示的な第1の位置を
図1、2及び3に示し、例示的な第2の位置を
図4及び5に示している。
【0022】
更に詳細には、前方クラムシェル部分10及び後方クラムシェル部分20は、少なくとも、前方クラムシェル部分10の空気透過性主要領域13と後方クラムシェル部分20の空気透過性主要領域23とが(例えば
図3に見られるように)互いに対して第1の位置角度αに向けられる第1の位置と、前方クラムシェル部分10の空気透過性主要領域13と後方クラムシェル部分20の空気透過性主要領域23とが(例えば
図5に見られるように)互いに対して第2の位置角度βに向けられる第2の位置との間で互いに対して可動式であってよく、(
図4及び5に明らかなように)少なくとも概ね互いに重なる関係にある。これらを測定するために、概ね前方クラムシェル部分10の遠位端12と後方クラムシェル部分の遠位端22との間をつなぐ頂点を利用してこのような角度を測定する。
図3の例示的な実施形態では、上記に定義した第1の位置角度αは、約180度の範囲内である(換言すれば、前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分は、両者が概ね逆方向に広がる点まで移動している)。但し、前方プレフィルタ及び後方プレフィルタをプレフィルタカバー1の前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分それぞれに容易に配置できるのであれば、任意の適切な第1の位置角度αを用いてよいことが理解されるであろう。様々な実施形態では、前方クラムシェル部分と後方クラムシェル部分との間のこのような第1の位置角度は、少なくとも約45、60、75、90、120、140、又は160度であってよい。
【0023】
第2の位置にあるプレフィルタカバーの一例を
図4に斜視図で示しており、カートリッジ200がプレフィルタカバーの前方クラムシェル部分と後方クラムシェル部分との間にある。第2の位置の一例も
図5に側面図で示しており、明確に示すためにカートリッジ200(及びプレフィルタ100)が省略され、第2の位置角度βが特定されている。第2の位置は、プレフィルタカバー1がカートリッジ200に完全に取り付けられたときに到達されることが理解されるであろう。前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分10及び20がこの第2の位置にあるとき、前方クラムシェル部分10の空気透過性主要領域13及び後方クラムシェル部分20の空気透過性主要領域23は、多くの場合、少なくとも概ね互いに重なった関係にあってよい。
【0024】
図5の側面図で最も容易にわかるように、
図4及び5の例示的な実施形態では、上記で定義した第2の位置角度βは、概ね約5〜15度の範囲内である。いくつかの実施形態では、第2の位置角度βは、0度近くであってよい、つまり、前方クラムシェル部分10の空気透過性主要領域13、及び後方クラムシェル部分20の空気透過性主要領域23は、概ね、実質的に、又は厳密に、互いに平行(かつ少なくとも概ね重なった関係)であってよい。但し、
図5から明らかなように、これらの主要領域が厳密に互いに平行でなければならないことが必ずしも求められているわけではない。そのため、様々な実施形態では、第2の位置にあるとき、第2の位置角度βは約35、25、20、15、10、又は5度未満であってもよい。いくつかの実施形態では、第2の位置角度βは、マイナスであってもよい(例えば、前方部分及び後方部分10及び20の遠位端12と22との互いに対する距離よりも、カバー1の前方部分及び後方部分10及び20の近位端11と21とが互いに近い設計)。
【0025】
主要領域13又は23のどちらも厳密に平面でなければならないことは求められていないことは
図5から明らかであろう。これらの領域は単に、第1の開位置と第2の閉位置との間の差を説明するのに好都合な基準として使用されていることを強調しておく。例えば(
図5の設計にある主要領域13の場合であり得るように)1つの主要な空気透過性領域がいくらか弧状又はドーム状である場合、主要領域に対して取得される平均を、これを特徴付けるための「平面」という基準として使用してよいことが理解されるであろう。
【0026】
クラムシェル部分どうしの間のオフセット接続
例えば2つの別々のプレフィルタカバーとして供給するよりも、プレフィルタカバー1の前方クラムシェル部分10及び後方クラムシェル部分20を、少なくとも1つの可撓性接続部材40を介して接続し、この接続部材が部分10及び20を接続し、両部材を前述した第1の位置と第2の位置との間で移動させる。可撓性接続部材40は、前方クラムシェル部分10と後方クラムシェル部分20との間にオフセット接続を実現するように構成され得る。このようなオフセット接続にすると、部分10及び20が第2の(閉)位置にあるときに、部分10と20との間にオフセット距離を実現すると、それによって特定の前後寸法(厚み)であるカートリッジ200をクラムシェルのカバー部分10と20との間の間隙に嵌合できるようになる。
【0027】
測定の便宜上、このようなオフセット距離は、(
図5に例示したように)前方クラムシェル部分10の空気透過性主要領域13の内側表面14から後方クラムシェル部分20の空気透過性主要領域23の内側表面24までの距離64であり得る。様々な実施形態では、プレフィルタカバー1が第2の閉位置にあるとき、オフセット距離64は、少なくとも約1、2、3、4、5、又は6cmであってよい。(ここでもまた、その空気透過性主要領域及び内側表面は好都合な基準として使用され、第2の閉位置にあるときに空気透過性主要領域の一方が平面ではなく弧状であり、かつ/又はもう一方の主要領域に対して角度をなしている場合、この計算のために平均値が使用されてよい。)
【0028】
1つ又は複数の可撓性接続部材40の設計は、所望通りに決定されてよい。本明細書に描いた図では、単一でシート状の接続部材40が使用されている。但し、複数のロッド状部材、フィラメント接続部材(互いに平行であっても任意の向きであってもよい)などを使用してもよい。更に、任意の適切な方法で所望の可撓性を達成してよい。例えば、1つ又は複数の接続部材40は、本質的に可撓性であってよい、つまり、本明細書に記載したように使用する場合、その物理的特性(例えば曲げ弾性率)と寸法とを組み合わせることで、その全長(前方クラムシェル部分10から後方クラムシェル部分20まで)に沿って接続部材が十分に可撓性になる。そのため、いくつかの実施形態では、弾力のある可撓性の、例えば成形ゴムなどのエラストマー材料で構成された接続部材40を使用してよい。他の実施形態では、接続部材40がその全長に沿って本質的に可撓性であろうとなかろうと、それに関わらず所望通りに実現可能なように1つ以上の特定の立体特徴部を設けてもよい。
【0029】
この手法の1つの例では、可撓性接続部材40は、(
図3及び5に最も容易に見られるように)前方クラムシェル部分10に近い第1のリビングヒンジ41及び後方クラムシェル部分20に近い第2のリビングヒンジ42を備えていてよい。リビングヒンジの構想は、当業者に公知であり、例えば可撓性接続部材40の幅にわたって広がる局所的に薄い領域という形状でリビングヒンジを設けることによって達成され得る。様々な実施形態では、このような局所的に薄い領域は、約0.5、0.4、又は0.3mm未満の厚みを備えていてよい。更に他の実施形態では、このような局所的に薄い領域は、少なくとも約0.05、0.1、0.15、又は0.2mmの厚みを備えていてよい。いくつかの実施形態では、このような局所的に薄い領域は、可撓性接続部材の長さ方向に沿った薄い領域に隣り合って隣接している可撓性接続部材の少なくとも1つの領域の厚みよりも明らかに薄い厚みであってよい。このような隣接領域は、様々な例示的な実施形態では、少なくとも約0.7、1.0、2.0、3.0、又は4.0mmの厚みを備えていてよい。そのため、様々な実施形態では、このような局所的に薄い領域は、可撓性接続部材の長さ方向に沿った薄い領域に隣接している可撓性接続部材の少なくとも1つの領域の厚みの約70、60、50、40、30、20、又は10%未満の厚みであってよい。多くの場合、このような薄い領域は、薄い領域よりも明らかに厚い2つのこのような隣り合った隣接領域の間でブラケットで支えられてよい。
【0030】
例えば2つ(又はそれ以上)のリビングヒンジを用いる場合、可撓性接続部材40がその全長に沿って本質的に可撓性である必要はないことがある。むしろ、
図3及び5の構成に描いたように、2つのこのようなリビングヒンジ41と42との間にある接続部材40の主要部分43が、比較的非可撓性であってもよく、かつ/又はプレフィルタカバー1が第2の(閉)位置に設置されているときに前述したオフセット距離を達成するために選択される距離を有していてもよい。そのため、様々な実施形態では、可撓性接続部材40にある第1及び第2のリビングヒンジが、可撓性接続部材の長さに沿って少なくとも約1、2、3、4、5、又は6cm互いに離れていてよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、可撓性接続部材40は、前方クラムシェル部分10及び/又は後方クラムシェル部分20の材料とは異なる材料で作製されてよい。その場合、このような可撓性接続部材40は、任意の好都合な方法で前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分に接合していてよい。他の実施形態では、前方クラムシェル部分10、後方クラムシェル部分20、及び少なくとも1つの可撓性接続部材40はすべて、単一の一体成形部品の一体部分であってよい。例えば、そのような部分はすべて、前述したような弾性のエラストマーゴム化合物で作製されてよい。但し、1つ以上のリビングヒンジがある実施形態では、そのような部分はすべて、リビングヒンジとしての役割を確実に果たすことが知られている任意の適切な材料(例えば成形された熱可塑性プラスチック材料)で作製されてもよい。例えばポリプロピレン並びにそのブレンド及びコポリマーなどのポリオレフィン系成形材料は、特に、リビングヒンジを適用する使用と釣り合った物理的特性(例えば耐疲労性)を呈することが知られている。但し、所望通りの任意の適切な材料を使用できる。
【0032】
プレフィルタ
次にプレフィルタ100に関して、この構成部品、具体的にはその前方部分及び後方部分110及び120は、任意の適切な方法で提供され得る。言及したように、いくつかの実施形態では、前方部分及び後方部分110及び120は、双方向空気流呼吸器カートリッジ200の前面及び後面と嵌合するように前後それぞれのクラムシェルカバー部分に別々に配置される物理的に別個の部品であり得る。但し、いくつかの実施形態では、前方プレフィルタ部分110及び後方プレフィルタ120は、
図1及び2に描いたように前方プレフィルタ110の遠位端112と後方プレフィルタ120の遠位端122との間に広がるプレフィルタ接続部分140を介して可撓的に接続されていてもよい。この種の特定の実施形態では、前方プレフィルタ部分110、後方プレフィルタ部分120、及びプレフィルタ接続部分140はすべて、単一、単体、一体のプレフィルタの部分であってよく、プレフィルタ接続部分140は、前方プレフィルタ部分110の遠位端112と後方プレフィルタ部分120の遠位端122との間に一体的に広がっている。(このような実施形態では、プレフィルタ接続部分140は、フィルタ材料で作製されているが、必ずしも粒子濾過機能を実施するわけではないことが理解されるであろう。)このような実施形態では、例えば前方プレフィルタ部分110が近位端111及び遠位端112を備えるように、かつ後方プレフィルタ部分120が同じように近位端121及び遠位端122を備えるように、単一、単体、一体のプレフィルタを例えばフィルタ材料のシートから所望の形状に打ち抜くことによって提供できる。この種の更に他の実施形態では、前方プレフィルタ部分110及び後方プレフィルタ部分120は、単一単体のプレフィルタが前後を逆にできるように、少なくとも概ね互いに同様のサイズ及び形状であってよい。これはつまり、例えば
図2に関して、110の符号を付した部分(「前方」プレフィルタ部分)は、プレフィルタカバーの「後方」クラムシェル部分20に正確に嵌合でき、同じように、120の符号を付したプレフィルタ100の部分(「後方」プレフィルタ部分)は、プレフィルタカバー「前方」クラムシェル部分10に正確に嵌合できるということである。
【0033】
粒子(この用語は例えば固体粒子、液体小滴、エーロゾルなどを広義に含む)を濾過する所望の能力を提供できる限り、例えば選択した所望サイズの孔を有する任意の適切な材料がプレフィルタ100としての役割を果たしてもよい。このような材料は、例えば繊維材料(織布であっても不織不であってもよい)、網状材料、多孔性材料、膜、スクリーン、メッシュなどであってよい。特に持続的帯電(エレクトレット)形態にあるとき、例えばメルトブローン繊維又は溶融紡糸繊維の不織布ウェブが有益であり得る。帯電解繊(electrically charged fibrillated-film)繊維、並びに、ロジンウール繊維ウェブ及びガラス繊維ウェブ、又は溶液ブローン若しくは静電噴霧繊維も適切とすることができる。電荷は、繊維を水と接触させたり、コロナ帯電させたり、摩擦帯電させたりすることによって一部の繊維に加えられ得る。ハイドロ充電プロセスにより製造されたウェブの濾過性能強化のために、添加剤を繊維に含めることができる。特に、フッ素原子をフィルタ層の繊維表面に配置することにより、油性ミスト環境での濾過性能を改善することができる。
【0034】
その組成にかかわらず、プレフィルタ100をシート状材料として好都合に提供し、気流が必ずシート状材料の最小寸法箇所を通ってカートリッジ200の空気透過性主要面に到達するように配置してよい。いくつかの実施形態では、プレフィルタ100は、フィルタ材料からなる複数の層を含んでいてよい。例えば、大きい粒子を濾過する上流層の背後に、小さい粒子を濾過する1つ以上の下流層を用意することが望ましいことがある。(このような濾過は、例えば単一層だが非対称のプレフィルタ、例えばいわゆるデプスフィルタを用いても達成され得る。)そのため、場合によっては、プレフィルタ100の外側表面と内側表面の少なくとも一方に、プレフィルタの好適な外側−内側の向きを特定する印があってもよい。
【0035】
言及したように、前方クラムシェル部分10を双方向空気流呼吸器カートリッジの前面に取り外し可能なように取り付け、後方クラムシェル部分20を呼吸器カートリッジの後面に取り外し可能なように取り付けて、プレフィルタ100を前述した場所に保持してもよい。取り外し可能なように取り付ける任意の適切な方法を用いてよく、その方法は任意の適切な装着方式を利用してよい。そのような装着は、例えばクリップ、バンド、ラッチなどの1つ以上のファスナを利用してよい。そのようなファスナをプレフィルタカバー1、又はカートリッジ200に沿って(例えばこれに装着して)提供してよい。あるいは、そのようなファスナを使用者が装着するように別個に提供してもよい。多くの場合、そのようなファスナは相補的なペアで提供されてよく、1つのファスナがクラムシェル部分にあり、もう1つのファスナがカートリッジにある。
【0036】
いくつかの実施形態では、前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分は、カートリッジ200に固定されるのではなく、互いに固定する(例えば細長いラッチを用いて)ように構成されてよい。そのため、そのようなクラムシェル部分は、カートリッジのしかるべき場所に保持され得る(換言すれば、カートリッジに取り外し可能なように取り付けられ得る)片方又は両方のクラムシェル部分を特定のファスナを介して必ずしもカートリッジに固定する必要はない。むしろ、前方クラムシェル部分を双方向空気流呼吸器カートリッジの前面に取り外し可能なように取り付け、後方クラムシェル部分を呼吸器カートリッジの後面に取り外し可能なように取り付けるという構想は、例えば前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分をカートリッジ自体に固定するのではなく互いに固定し、クラムシェル部分(及びプレフィルタ)が、クラムシェル部分とカートリッジとの間に何らかの特定の固定機構を用いるのではなくクラムシェル部分の圧力によってカートリッジ上のしかるべき場所に保持される構成を含んでいることを強調しておく。取り外し可能なように取り付けるというこの構想はまた、クラムシェル部分が、例えば両方のクラムシェル部分の外側に巻き付けて内向きの圧力を印加してクラムシェル部分をカートリッジ上のしかるべき場所に保持する1つ以上のバンドを用いて、しかるべき場所に保持される構想も含んでいる。
【0037】
いくつかの実施形態では、1つのクラムシェル部分を、呼吸器カートリッジに取り外し可能なように装着することによって呼吸器カートリッジの一面に取り外し可能なように取り付けてもよい。特定の実施形態では、そのような装着が、クラムシェル部分とカートリッジとの間のスナップ嵌合によるものであってよい。例えば、前方クラムシェル部分10をカートリッジ200の前面201にスナップ嵌合させるのを補助するために、前方クラムシェル部分10が、前方クラムシェル部分10の第1の主要縁36の少なくとも一部に沿って広がっている少なくとも第1の側壁16(例えば
図3を参照)と、概ね対面している前方クラムシェル部分10の第2の主要縁38の少なくとも一部に沿って広がっている第2の側壁18とを備えていてよい。前方クラムシェル部分10の第1の側壁16は、カートリッジ200の第1の側壁218と相補的に噛み合う特徴部にスナップ嵌合できる第1の噛み合い特徴部17(同じく
図3で最もよくわかる)を備えていてよい。(カートリッジ200の第1の側壁218のこのような相補的噛み合い特徴部は、どの図面にも見えていないが、
図2に示したようなカートリッジ200の第2の側壁216の噛み合い特徴部217と同様であってよい)。同じように、前方クラムシェル部分10の第2の側壁18は、カートリッジ200の第2の側壁216と相補的に噛み合う特徴部217にスナップ嵌合できる第2の噛み合い特徴部(例えば特徴部17と同様だが、どの図面にも見えていない)を備えていてよい。このような相補的に噛み合う特徴部は、例えば例えば凸部、凹部などの戻り止め構造を任意に適切に組み合わせた形状であってよい。
【0038】
同様の構想が、カートリッジ200の後面202にスナップ嵌合する後方クラムシェル部分20にも当てはまる。例えば、後方クラムシェル部分20が、後方クラムシェル部分20の第1の主要縁37の少なくとも一部に沿って広がっている少なくとも第1の側壁26(例えば
図3を参照)と、概ね対面している後方クラムシェル部分20の第2の主要縁39の少なくとも一部に沿って広がっている第2の側壁28とを備えていてよい。後方クラムシェル部分20の第1の側壁26は、カートリッジ200の第1の側壁218と相補的に後方で噛み合う特徴部にスナップ嵌合できる第1の噛み合い特徴部27を備えていてよい。同じように、後方クラムシェル部分20の第2の側壁28は、カートリッジ200の第2の側壁216と相補的に後方で噛み合う特徴部にスナップ嵌合できる第2の噛み合い特徴部を備えていてよい。
【0039】
カートリッジ200の後方噛み合い特徴部は、任意の適切な形状であってよい。特定の実施形態では、カートリッジ200(具体的にはそのハウジング)は、主本体230に側壁216、218などを設け、カートリッジに蓋231を装着することによって作製され得る(これらの構成部品は両方とも
図2で最も容易に見られる)。(
図2のような)カートリッジ主本体の側壁の隣接する主表面からわずかに隆起して突出しているリップ227を蓋231が有している設計では、このリップを相補的噛み合い特徴部として使用してよく、このリップに例えば後方クラムシェル部分20の噛み合い特徴部27をスナップ嵌合させることができる。(後面ではなくカートリッジの前面に蓋が設けられている場合、同様の構想が前方クラムシェル部分10をカートリッジ200の前面にスナップ嵌合することにも当てはまる)。
【0040】
前述した側壁(例えば前方クラムシェル部分10の側壁16及び18、並びに後方クラムシェル部分20の側壁26及び28)は、もしあれば、任意の適切な形状であってよく、所望通りに前方クラムシェル部分10及び/又は後方クラムシェル部分20の周縁の任意の部分に沿って広がっていてよい。そのような側壁は(例えばスナップ嵌合する任意の適合構造を備えていてもいなくてもよい)、プレフィルタカバーが第2の閉位置にあるとき。にプレフィルタカバー1をカートリッジ200上のしかるべき場所に安定して保持するのを補助するように、都合よく少なくとも概ね内向きに広がっていてよい。
【0041】
カートリッジ
双方向空気流呼吸器カートリッジ200は、任意の適切な設計であってよく、任意の適切な機能性を備えていてよい。多くの場合、カートリッジ200(例えば、少なくとも部分的に主本体230及び蓋231によって画定されたハウジング内にあるカートリッジの内側空間)は、ガス流体(例えば気流)と相互作用して、そこから1つ以上の成分(例えば、ガス、蒸気、エーロゾル、など)を少なくとも部分的に除去する材料を1つ以上含んでいてよい。流体中の成分は、例えば活性吸着剤の上又は中に吸着されたり、反応性原料と反応したり、触媒に暴露されたりしてもよい。そのため、いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、吸着性、触媒性、反応性、又はこれらの組み合わせである複数の物体(例えば、ビーズ、フレーク、顆粒、粒子、又は凝集体)を含んでいてよい。
【0042】
そのように使用するために可能性のある適切な材料として、例えば、活性炭、アルミナ及びその他の金属酸化物、重炭酸ナトリウム、吸収、化学反応、又はアマルガム化によって流体から成分を除去できる金属粒子(例えば、銀粒子)、(一酸化炭素の酸化を触媒できる)ホプカライト及び/又は金などの触媒剤、酢酸などの酸性溶液又は水性水酸化ナトリウムなどのアルカリ溶液で処理される粘土及びその他の鉱物、イオン交換樹脂、モレキュラーシーブ及びその他のゼオライト、シリカ、殺生物剤、殺菌剤及び殺ウイルス剤などが挙げられる。任意のそのような材料の混合物を用いてもよい。いくつかの実施形態では、そのような材料を濾床に用意してもよい。他の実施形態では、そのような材料を粒子添加(particle-loaded)ウェブ中の粒子として用意してもよい。これらの手法のいずれかを組み合わせたものも使用することができる。所望すれば、そのような材料は、ガス除去能力を向上させるために、例えば1種類以上の含浸剤で処理され得る。処理された材料の例として、化学的に表面処理した活性炭が挙げられる。プレフィルタ100を使用して空中浮遊粒子の少なくともいくらかの濾過を実施できるが、カートリッジ200内部の材料は、空中浮遊粒子の新たな濾過を実施することもできる(例えば気流からのガス成分又は蒸気成分の除去に加えてもよいし、その代わりであってもよい)。
【0043】
図6の部分的に分解した前面斜視図では、(係合していない)双方向空気流呼吸器カートリッジ200、プレフィルタ100、及びプレフィルタカバー1を備えている例示的な呼吸器300を示している。図示した実施形態では、例示的な呼吸器300は、ハーフマスク呼吸器であり、これは使用者によって着用されて、鼻及び口を覆い内部空隙を画定し得る。但し、本明細書に開示した双方向空気流呼吸器カートリッジ200、プレフィルタ100、及びプレフィルタカバー1は、例えばフルマスク呼吸器、給電式空気呼吸器など、どのような種類の呼吸器と併せて使用してもよい。例示的な呼吸器300は、呼吸器本体(例えば、マスク本体)310と、呼吸器本体310の概ね反対側に位置している1つ以上の(図示した実施形態では2つ)双方向空気流呼吸器カートリッジ200とを備えている。(任意の追加の呼吸器カートリッジが、本明細書に記載したプレフィルタ及びプレフィルタカバーを備えていてもよい。)
【0044】
いくつかの実施形態では、呼吸器本体310は、1つ以上の少なくとも半剛性部分311及び弾性の顔接触部分312を備えていてもよい。呼気弁313を設けて、呼気を内部空間から放出できるようにしてもよい。呼吸器300はまた、使用者の頭部で呼吸器本体310を支持することができるハーネスアセンブリ(図示せず)を含んでもよい。
【0045】
双方向空気流呼吸器カートリッジを任意の所望の方法で呼吸器本体と流体接続してもよい。例えば、
図6に描いたように、呼吸器本体310が、各々が呼吸器カートリッジ200のノズル241を受け入れるように構成されている受け入れ部340を1つ以上備えていてもよい。カートリッジノズル241が受け入れ部340と協働して、呼吸器カートリッジ200から呼吸器本体310までの空気流路を設けてもよい。この種の構成が、2013年2月1日に出願されたSleeve−Fit Respirator Cartridgeと題する米国特許出願第13/757434号に更に詳細に記載されている。いくつかの実施形態では、2013年11月15日に出願されたRespirator with Floating Elastomeric Sleeveと題する米国特許出願第14/081396号に記載されているように、この一般的な種類の受け入れ部は、例えばその中でカートリッジノズルの気密性を高めるためのエラストマースリーブを備えていてもよい。いくつかの実施形態では、双方向空気流カートリッジの片側(具体的には近位端)がカートリッジ受容部と噛み合っていてよく、このカートリッジ受容部は呼吸器本体と噛み合うことができる。この一般的な種類の構成が、Dwyerに付与された米国特許出願公報第2013/0125896号に開示されている。
【0046】
上記に列挙した設計はすべて、双方向空気流呼吸器カートリッジの近位端が呼吸器本体と流体接続している(直接的でも間接でもよい)第1のカテゴリに入る。第2の別のカテゴリでは、双方向空気流呼吸器カートリッジが、呼吸器本体との流体接続がカートリッジの近位端と通してではなくカートリッジの後方主要面を通したものであるように構成されてよい。この一般的な種類の設計が、Legareに付与された米国特許第8460423号に開示されている。本明細書に開示したプレフィルタカバー及びプレフィルタは、例えばプレフィルタカバーの後方クラムシェル部分及び/又はプレフィルタの後方部分に1つ以上のノッチ、切り欠き部などを設けることによって、この第2のカテゴリの設計で使用され得ることを強調しておく。
【0047】
本明細書に提示した例示的な実施形態では、前方クラムシェル部分と後方クラムシェル部分との間の可撓性接続が呼吸器カートリッジの近位端に位置している端部包み込み手法を使用したが、前方クラムシェル部分と後方クラムシェル部分との間の可撓性接続が呼吸器カートリッジの横側にある(例えばカートリッジ200の側壁216又は218のいずれかの近辺にある)側面包み込み手法を使用することも可能であることにも注意されたい。同様の構想がプレフィルタ100にも当てはまる。
【0048】
一般的に、(例えば、上記の流体接続のいずれかを噛み合わせることによって少なくとも部分的に保持することに加えて)1つ以上のラッチ、スナップ、紐、留め金、コネクタ、又は先行技術で公知のその他の適切な相補的特徴部によって、双方向空気流呼吸器カートリッジ200を呼吸器本体310に固定できる。
図6に示した例示的な実施形態では、カートリッジ200は、カートリッジの近位端211から突出しているフランジ242を備え、このフランジ242は、呼吸器本体310の相補的噛み合い部材314と可逆的に係合してラッチを形成する。そのため、突出フランジ242は、カートリッジ200が例えば呼吸器本体310に対してスライド式に設置されているときに、噛み合い部材314との噛み合い係合部にスナップ式に嵌まり得る。カートリッジ200を取り出したいときは、突出フランジ242及び/又は噛み合い部材314(採用する特定の設計によって異なる)に手の圧力をかけてこれらの構成部品を互いから外し、カートリッジ200を呼吸器本体310からスライドさせて外すことができる。多くのその他の構成を用いてもよく、それには例えば、カートリッジ200を呼吸器本体310にねじ山によって係合し、外すことなどがある。カートリッジ200及び呼吸器本体310は、1つ以上の位置合わせ特徴部、例えば突出部、経路、又は先行技術で公知のその他の適切な位置合わせ特徴部を備えていてもよく、この特徴部は、カートリッジ200及び呼吸器本体310を適合させるために正確に位置合わせするように協働する。
【0049】
所望の時期に、呼吸器300の使用者はプレフィルタ100を取り替えてよい。何らかのファスナ又はラッチを、もしあれば、外したり取り除いたりした後、前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分10及び20に外向きの圧力を印可して、これらの部分をその第2の(閉)位置から第1の(開)位置へ移動させることができる。この動作を容易にするため、プレフィルタカバー1に特徴部(例えば、前方のてこ作用のタブ31及び後方のてこ作用のタブ32)を設けてよい。特定の実施形態では、プレフィルタカバー1を開けること、及び、それに対応してプレフィルタカバー1をカートリッジ200から取り外すことは、何らかの特別な道具を使用せずに使用者が指を用いて手動で実施できる。(様々な実施形態では、プレフィルタカバー1の取り外しは、呼吸器本体310と係合しているカートリッジ200を用いて、又は呼吸器本体310から外したカートリッジ200を用いて実施され得る。)一旦プレフィルタカバー1をカートリッジ200から取り外すと、その中にあるプレフィルタ100を取り外して廃棄又は再利用できる。次に、少なくとも1つの新鮮なプレフィルタ(単一単体のプレフィルタの形態であっても、別々で個別の前方プレフィルタ及び後方プレフィルタの形態であってもよい)を適切に配置し、前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分10及び20をその第2の閉位置に向けて動かし、例えば両クラムシェル部分をカートリッジ200上のしかるべき場所にスナップ嵌合できる。いくつかの実施形態では、後方クラムシェル部分20を、まずカートリッジ200の後面に装着し、次にクラムシェル部分を第2の閉位置まで動かし、例えば前方クラムシェル部分10をカートリッジ200の前面に装着できる。(
図1はこの種の例示的な装着方法を示し、この方法では、後方クラムシェル部分20がカートリッジ200の後面202に装着されており、前方クラムシェル部分10はまだカートリッジの前面201に装着されていない。)あるいは、逆の順序で続けてもよい。更に、前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分を互いに対して動かすことは、両方の部分を動かす、前方部分を動かすが後方部分は静止したまま、そして、後方部分を動かすが前方部分は静止したまま、などのあらゆる変形例を含む。本明細書に開示した使用法を容易にするために、複数のプレフィルタを、例えば所望すれば少なくとも1つのプレフィルタカバーと併せて備えているキット(例えば、詰め替えキット)を提供してもよい。
【0050】
例示的実施形態の一覧
実施形態1は、双方向空気流呼吸器カートリッジ用のプレフィルタカバーであって、近位端及び遠位端かつ空気透過性主要領域を有する前方クラムシェル部分と、近位端及び遠位端かつ空気透過性主要領域を有する後方クラムシェル部分と、前方クラムシェル部分と後方クラムシェル部分とを可撓的に接続する少なくとも1つの可撓性接続部材とを備える、プレフィルタカバーにおいて、前方クラムシェル部分は、双方向空気流呼吸器カートリッジの前面に取り外し可能に取り付けられるようになっていて、後方クラムシェル部分は、双方向空気流呼吸器カートリッジの後面に取り外し可能に取り付けられるように適合されている、プレフィルタカバーである。実施形態2は、少なくとも1つの可撓性接続部材が、前方クラムシェル部分の遠位端と後方クラムシェル部分の遠位端とを可撓的に接続する、実施形態1に記載のプレフィルタカバーである。
【0051】
実施形態3は、プレフィルタカバーが、前方クラムシェル部分が双方向空気流呼吸器カートリッジの前面に取り外し可能なように取り付けられているときに、前方クラムシェル部分がプレフィルタカバーの前方クラムシェル部分の空気透過性主要領域とカートリッジの前面の空気透過性主要領域との間に前方プレフィルタを保持し、それによって前方プレフィルタは、カートリッジの前面の空気透過性主要領域に対して濾過の関係にある閉塞状態となるように適合されていて、かつ、後方クラムシェル部分が双方向空気流呼吸器カートリッジの後面に取り外し可能なように取り付けられているときに、後方クラムシェル部分がプレフィルタカバーの後方クラムシェル部分の空気透過性主要領域とカートリッジの後面の空気透過性主要領域との間に後方プレフィルタを保持し、それによって後方プレフィルタは、カートリッジの後面の空気透過性主要領域に対して濾過の関係にある閉塞状態になるように適合されている、実施形態1又は2のいずれかに記載のプレフィルタカバーである。
【0052】
実施形態4は、前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分が、前方クラムシェル部分の空気透過性主要領域と後方クラムシェル部分の空気透過性主要領域とが互いに少なくとも約45度の第1の位置角度に向けられる第1の位置と、前方クラムシェル部分の空気透過性主要領域と後方クラムシェル部分の空気透過性主要領域とが互いに最大約35度の第2の位置角度に向けられ、少なくとも概ね互いに重なっている関係にある第2の位置との間で、互いに対して可動式であり、少なくとも1つの可撓性接続部材は、前方クラムシェル部分及び後方クラムシェル部分が第2の位置にあるときに、前方クラムシェル部分の空気透過性主要領域の内側表面及び後方クラムシェル部分の空気透過性主要領域の内側表面が互いからオフセット距離の所、つまり平均で少なくとも約1cmの所に配置されるように、オフセット接続を実現する、実施形態1〜3のいずれか1つに記載のプレフィルタカバーである。実施形態5は、第1の位置角度が少なくとも約90度であり、第2の位置角度が最大約20度であり、オフセット距離が少なくとも約2cmである、実施形態4に記載のプレフィルタカバーである。
【0053】
実施形態6は、前方クラムシェル部分、後方クラムシェル部分、及び少なくとも1つの可撓性接続部材が、すべて単一で一体の射出成形部品の一体部分である、実施形態1〜5のいずれか1つに記載のプレフィルタカバーである。実施形態7は、少なくとも1つの可撓性接続部材が、ある特定の長さであり、前方クラムシェル部分に近い第1のリビングヒンジ及び後方クラムシェル部分に近い第2のリビングヒンジを備え、第1及び第2のリビングヒンジが、可撓性接続部材の長さに沿って少なくとも約1cm互いに離れている、実施形態1〜6のいずれか1つに記載のプレフィルタカバーである。実施形態8は、各々のリビングヒンジに、可撓性接続部材の幅にわたって広がっている局所的に薄い領域が備わり、この局所的に薄い領域が、可撓性接続部材の長さ方向に沿って局所的に薄い領域に隣り合って隣接する可撓性接続部材の少なくとも1つの領域の厚みの約30%未満である厚みを呈する、実施形態7に記載のプレフィルタカバーである。実施形態9は、少なくとも1つの可撓性接続部材が、本質的に可撓性の材料からなる、実施形態1〜8のいずれか1つに記載のプレフィルタカバーである。
【0054】
実施形態10は、少なくとも1つのプレフィルタが上部に取り付けられ、プレフィルタカバーが取り外し可能なように装着されている双方向空気流呼吸器カートリッジであって、近位端及び遠位端を有する主本体、並びに、主要空気透過性領域を有する前面及び主要空気透過性領域を有する後面を備える、双方向空気流呼吸器カートリッジと、近位端及び遠位端かつ空気透過性主要領域を有する前方クラムシェル部分と、近位端及び遠位端かつ空気透過性主要領域を有する後方クラムシェル部分と、前方クラムシェル部分と後方クラムシェル部分とを可撓的に接続する少なくとも1つの可撓性接続部材とを備えるプレフィルタカバーと、前方プレフィルタ及び後方プレフィルタと、を備え、プレフィルタカバーの前方クラムシェル部分が、双方向空気流呼吸器カートリッジの前面に取り外し可能なように取り付けられ、プレフィルタカバーの前方クラムシェル部分の空気透過性主要領域とカートリッジの前面の空気透過性主要領域との間に前方プレフィルタを保持し、それによって前方プレフィルタは、カートリッジの前面の空気透過性主要領域に対して濾過の関係にある閉塞状態になり、プレフィルタカバーの後方クラムシェル部分が、双方向空気流呼吸器カートリッジの後面に取り外し可能なように取り付けられ、プレフィルタカバーの後方クラムシェル部分の空気透過性主要領域とカートリッジの後面の空気透過性主要領域との間に後方プレフィルタを保持し、それによって後方プレフィルタはカートリッジの後面の空気透過性主要領域に対して濾過の関係にある閉塞状態になる、プレフィルタカバーとを備える、双方向空気流呼吸器カートリッジである。
【0055】
実施形態11は、プレフィルタカバーの前方クラムシェル部分が前方プレフィルタを、プレフィルタカバーの前方クラムシェル部分の空気透過性主要領域の内側表面とカートリッジの前面の空気透過性主要領域の外側表面とに接触させた状態で保持し、プレフィルタカバーの後方クラムシェル部分は、後方プレフィルタを、プレフィルタカバーの後方クラムシェル部分の空気透過性主要領域の内側表面とカートリッジの後面の空気透過性主要領域の外側表面とに接触させた状態で保持する、実施形態10に記載の双方向空気流呼吸器カートリッジである。
【0056】
実施形態12は、前方プレフィルタ及び後方プレフィルタが、前方プレフィルタと後方プレフィルタとの間に広がるプレフィルタ接続部分を介して可撓的に接続される、実施形態10又は11に記載の双方向空気流呼吸器カートリッジである。実施形態13は、前方プレフィルタ及び後方プレフィルタ及びプレフィルタ接続部分が、単一単体のプレフィルタの部分であり、プレフィルタ接続部分が、前方プレフィルタ部分と後方プレフィルタ部分との間に一体的に広がる、実施形態12に記載の双方向空気流呼吸器カートリッジである。実施形態14は、前方プレフィルタ部分及び後方プレフィルタ部分が、単一単体のプレフィルタが前後を逆にできるように、少なくとも概ね互いに同様のサイズ及び形状である、実施形態13に記載の双方向空気流呼吸器カートリッジである。実施形態15は、単一単体のプレフィルタが、複数の層の繊維質濾過材料からなる複数層のプレフィルタである、実施形態13又は14に記載の双方向空気流呼吸器カートリッジである。実施形態16は、単一単体のプレフィルタが、外側表面及び内側表面を備え、外側表面及び内側表面の少なくとも一方に、複数層プレフィルタの好適な外側−内側の向きを特定する印がある、実施形態15に記載の双方向空気流呼吸器カートリッジである。
【0057】
実施形態17は、前方クラムシェル部分が、双方向空気流呼吸器カートリッジ前面に取り外し可能なようにスナップ嵌合し、後方クラムシェル部分が、双方向空気流呼吸器カートリッジの後面に取り外し可能なようにスナップ嵌合する、実施形態10〜16のいずれか1つに記載の双方向空気流呼吸器カートリッジである。実施形態18は、前方クラムシェル部分が、前方クラムシェル部分の第1の主要縁の少なくとも一部に沿って広がっている少なくとも第1の側壁と、概ね対面している前方クラムシェル部分の第2の主要縁の少なくとも一部に沿って広がっている第2の側壁とを備え、前方クラムシェル部分の第1の側壁が、カートリッジの第1の側壁と相補的に噛み合う特徴部にスナップ嵌合する第1の噛み合い特徴部を備え、前方クラムシェル部分の第2の側壁が、カートリッジの第2の側壁と相補的に噛み合う特徴部にスナップ嵌合する第2の噛み合い特徴部を備え、カートリッジの第2の側壁がカートリッジの第1の側壁に概ね対向している、実施形態17に記載の双方向空気流呼吸器カートリッジである。実施形態19は、前方クラムシェル部分が、前方クラムシェル部分の空気透過性主要領域を少なくとも部分的に結合する少なくとも1つの前方圧縮構造を備え、この圧縮構造が、前方プレフィルタの一部をカートリッジの前面の受け入れ構造に対して押しつけ、この受け入れ構造が、カートリッジの前面の空気透過性主要領域を部分的に結合する、実施形態10〜18のいずれか1つに記載の双方向空気流呼吸器カートリッジである。
【0058】
実施形態20は、実施形態10〜19のいずれか1つに記載の双方向空気流呼吸器カートリッジが流体接続している呼吸器本体を備える呼吸器である。実施形態21は、カートリッジが、カートリッジの近位端に位置する接続部を介して呼吸器本体に流体接続している、実施形態20に記載の呼吸器である。実施形態22は、双方向空気流呼吸器カートリッジが、呼吸器本体に流体接続している第1のカートリッジであり、呼吸器が、同じ呼吸器本体に流体接続している第2の双方向空気流呼吸器カートリッジを更に備える、実施形態20又は21に記載の呼吸器である。実施形態23は、呼吸器がハーフマスク呼吸器、フルマスク呼吸器、又は給電式空気呼吸器である、実施形態20〜22のいずれか1つに記載の呼吸器である。
【0059】
実施形態24は、実施形態1〜19のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプレフィルタカバーと、複数のプレフィルタであって、各プレフィルタが、プレフィルタ接続部分を介して可撓的に接続している前方プレフィルタ部分及び後方プレフィルタ部分を備えている、プレフィルタを備えているキットである。実施形態25は、複数のプレフィルタの各々のプレフィルタに対して、前方プレフィルタ部分及び後方プレフィルタ部分及びプレフィルタ接続部分が、単一単体のプレフィルタの部分であり、プレフィルタ接続部分が、前方プレフィルタ部分と後方プレフィルタ部分との間に一体的に広がる、実施形態24に記載のキットである。
【0060】
本明細書に開示される特定の例証的な要素、構造、特徴、詳細、構成等を、多くの実施形態において修正及び/又は組み合わせることができることは、当業者には自明であろう。すべてのかかる変形例及び組み合わせは、発明者によって、考えられた発明の境界内であると企図され、例示的な図示として役立つように選択された単なる代表的な設計ではない。したがって、本発明の範囲は、本明細書に記載される特定の例示的構造に限定されるべきではないが、むしろ少なくとも請求項の言語によって説明される構造、及びそれらの構造に相当する構造にまで拡大する。(本明細書に代替物として積極的に記載される要素はいずれも、望ましい任意の組み合わせにおいて、特許請求の範囲に明確に含まれる場合も、又は特許請求の範囲から除外される場合もある。)本明細書にオープンエンド言葉(例えば、備える(comprise)及びその派生語)で記載されている要素又は要素の組み合わせはいずれも、クローズドエンド言葉(例えば、〜で構成される(consist)及びその派生語)及び部分的なクローズドエンド言葉(例えば、本質的に〜で構成される(consist essentially)、及びその派生語)で追加で記載されるとみなされる。記載される本明細書と、参照により本明細書に組み込まれているすべての文書内の開示との間に何らかの不一致又は矛盾が存在する場合、記載される本明細書が優先する。