【実施例】
【0024】
次に、本発明の清涼感持続性化粧料を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
なお、実施例1および実施例4は「参考実施例」とする。また、後述の処方例7は「参考処方例」とする。
【0025】
参考例
精製水59.5g、99%エタノール40.0gおよびl−メントール0.5gを室温下で混合することによって対比用化粧料を得た。なお、この対比用化粧料は、以下の実施例および比較例で得られた化粧料と対比するときに用いられるものである。
【0026】
実施例1〜6および比較例1〜3
精製水58.5g、99%エタノール40.0g、l−メントール0.5gおよび表1に示すポリオキシエチレンアルキルエーテル1.0gを室温下で混合することによって化粧料を得た。なお、表1において、POEはポリオキシエチレンを意味し、カッコ内のE.O.(エチレンオキサイド)の前に記載されている数字はエチレンオキサイドの付加モル数を意味する。
【0027】
次に、各実施例および各比較例で得られた化粧料の清涼感を以下の方法に基づいて評価した。その結果を表1に併記する。
【0028】
被験者として、20歳代から30歳代の男性10名により、室温が21〜23℃、相対湿度が45〜60%である試験室で試験を行った。
【0029】
まず、化粧料が適用される被験者の頸部の耳下部を濡れタオルで拭き、皮脂汚れなどを除去し、約10分間安静にした後、左右の頸部(耳下)にディスペンサー〔(株)吉野工業所製、品番:Y−150〕を用い、皮膚から10cm離れたところで化粧料を約0.3mL噴霧し、噴霧開始時から1分間、3分間、5分間、7分間、10分間、13分間、15分間または20分間経過したときに清涼感の強さを以下の評価方法に基づいて評価した。特に、清涼感が最も強く感じたときの評価(以下、「清涼感の最大強度」という)および噴霧開始時から20分間経過したときの清涼感の強さ(以下、「清涼感の持続性」という)を以下の評価方法に基づいて清涼感を評価した。
【0030】
〔清涼感の強さの評価方法〕
清涼感は、強くなるにしたがって、爽快感からヒリヒリとした痛みや灼熱感に変化していく。したがって、これらの爽快感、ヒリヒリとした痛みおよび灼熱感をいずれも清涼感として把握し、以下の評価基準に基づいて各被験者に清涼感の強さを評価してもらい、測定時ごとに被験者全員の各評価を集計した後、最も人数の多い評価を表1に示した。
【0031】
<評価基準>
◎:対比用化粧料と比べて清涼感が強い。
○:対比用化粧料と比べて清涼感が同等である。
△:対比用化粧料と比べて清涼感がやや弱い。
×:対比用化粧料と比べて清涼感が明らかに弱い。
【0032】
〔清涼感の持続性の評価方法〕
化粧料を被験者の頸部の耳下部に噴霧し、噴霧開始時から20分間経過したときに清涼感の強さを調べてもらい、以下の評価基準に基づいて清涼感を評価してもらい、被験者全員の各評価を集計した後、最も人数の多い評価を表1に示した。
【0033】
<評価基準>
◎:対比用化粧料と比べて清涼感が強い。
○:対比用化粧料と比べて清涼感が同等である。
△:対比用化粧料と比べて清涼感がやや弱い。
×:対比用化粧料と比べて清涼感が明らかに弱い。
【0034】
【表1】
【0035】
表1に示された結果から、各実施例で得られた化粧料は、いずれも、皮膚に対して清涼感を与えるとともにその清涼感の持続性に優れていることがわかる。
【0036】
実施例7
実施例1において、精製水の量を58.9gに、99%エタノールの量を40.0gに、l−メントールの量を0.1gに、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテルの量1.0gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして化粧料を調整した。また、対比用化粧料についても、精製水の量を59.9gに、99%エタノールの量を40.0gに、l−メントールの量を0.1gにて同様に調整し、得られた化粧料の清涼感の最大強度および清涼感の持続性を実施例1と同様にして調べたところ、化粧料の清涼感の最大強度の評価は◎であり、化粧料の清涼感の持続性の評価は◎であった。
【0037】
処方例1〔清涼感持続性化粧水〕
以下の処方に記載の各成分を混合することにより、清涼感持続性化粧水を調製した。得られた清涼感持続性化粧水は、皮膚に対して清涼感を与えるとともにその清涼感の持続性に優れていることが確認された。
(処方)
ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(20E.O.) 1.0g
l−メントール 0.5g
エタノール 10.0g
1,3−ブチレングリコール 6.0g
グリセリン 4.0g
加水分解ヒアルロン酸 0.5g
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル 0.2g
フェノキシエタノール 0.3g
香料 適量
精製水 残量
(合計) 100g
【0038】
処方例2〔清涼感持続性デオドラントジェル〕
以下の処方に記載の各成分を混合することにより、清涼感持続性デオドラントジェルを調製した。得られた清涼感持続性デオドラントジェルは、皮膚に対して清涼感を与えるとともにその清涼感の持続性に優れていることが確認された。
(処方)
ポリオキシエチレンイソセテスエーテル(20E.O.) 1.0g
l−メントール 0.5g
エタノール 30.0g
アクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル共重合体 0.2g
イソノナン酸イソノニル 1.5g
ヒアルロン酸ナトリウム 0.001g
トリクロサン 0.2g
アラントインクロロヒドロキシアルミニウム 0.3g
精製水 残量
(合計) 100g
【0039】
処方例3〔清涼感持続性シェービングジェル〕
以下の処方に記載の各成分を混合することにより、清涼感持続性シェービングジェルを調製した。得られた清涼感持続性シェービングジェルは、皮膚に対して清涼感を与えるとともにその清涼感の持続性に優れていることが確認された。
(処方)
ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(15E.O.) 1.0g
l−メントール 0.5g
エタノール 20.0g
カルボキシビニルポリマー 0.5g
水酸化カリウム 0.2g
濃グリセリン 1.0g
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.1g
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0g
パラオキシ安息香酸エステル 0.1g
香料 適量
精製水 残量
(合計) 100g
【0040】
処方例4〔清涼感持続性デオドラントスプレー用エアゾール組成物〕
以下の処方に記載の各成分を混合することにより、清涼感持続性デオドラントスプレー用エアゾール組成物を調製した。得られた清涼感持続性デオドラントスプレー用エアゾール組成物は、皮膚に対して清涼感を与えるとともにその清涼感の持続性に優れていることが確認された。
(処方)
ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(20E.O.) 0.1g
l−メントール 0.1g
エタノール 0.1g
トリクロサン 0.2g
メチルポリシロキサン 0.5g
クロロヒドロキシアルミニウム 3.0g
無水ケイ酸 1.5g
タルク 1.5g
香料 適量
液化石油ガス 70.0g
(合計) 100g
【0041】
処方例5〔清涼感持続性ロールオン〕
以下の処方に記載の各成分を混合することにより、清涼感持続性デオドラントスプレー用エアゾール組成物を調製した。得られた清涼感持続性ロールオンは、皮膚に対して清涼感を与えるとともにその清涼感の持続性に優れていることが確認された。
(処方)
ポリオキシエチレンイソセチルエーテル(20E.O.) 0.1g
l−メントール 0.5g
エタノール 60.0g
トリクロサン 0.1g
クロロヒドロキシアルミニウム 10.0g
イソノナン酸イソノニル 1.0g
香料 適量
精製水 残量
(合計) 100g
【0042】
処方例6〔清涼感持続性拭取り用シート〕
以下の処方に記載の各成分を混合することによって得られた組成物を、不織布1gあたり5gの割合で不織布に含浸させることにより、清涼感持続性拭取り用シートを作製した。得られた清涼感持続性拭取り用シートは、皮膚に対して清涼感を与えるとともにその清涼感の持続性に優れていることが確認された。
(処方)
ポリオキシエチレンイソセチルエーテル(15E.O.) 1.0g
l−メントール 0.5g
エタノール 40.0g
タルク 10.0g
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル 0.2g
香料 適量
精製水 残量
(合計) 100g
【0043】
処方例7〔清涼感持続性スキンケアクリーム〕
以下の処方に記載の各成分を混合することにより、清涼感持続性スキンケアクリームを調製した。得られた清涼感持続性スキンケアクリームは、皮膚に対して清涼感を与えるとともにその清涼感の持続性に優れていることが確認された。
(処方)
ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(25E.O.) 1.0g
l−メントール 0.5g
エタノール 5.0g
1,3−ブチレングリコール 7.0g
濃グリセリン 3.0g
ジプロピレングリコール 5.0g
アクリル酸・メタクリル酸アルキルエステル共重合体 0.4g
キサンタンガム 0.01g
水酸化カリウム 0.15g
デカメチルポリシロキサン 5.0g
メチルポリシロキサン 2.5g
トリメチルグリシン 10.0g
1,2−ペンタンジオール 0.1g
オクトキシグリセリン 0.05g
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05g
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1g
香料 適量
精製水 残量
(合計) 100g
【0044】
処方例8〔清涼感持続性ボディ用化粧水〕
以下の処方に記載の各成分を混合することにより、清涼感持続性ボディ用化粧水を調製した。得られた清涼感持続性ボディ用化粧水は、皮膚に対して清涼感を与えるとともにその清涼感の持続性に優れていることが確認された。
(処方)
ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(20E.O.) 1.0g
l−メントール 0.5g
エタノール 30.0g
1,3−ブチレングリコール 5.0g
ナイロン粉末 5.0g
香料 適量
精製水 残量
(合計) 100g
【0045】
処方例9〔清涼感持続性トニック〕
以下の処方に記載の各成分を混合することにより、清涼感持続性トニックを調製した。得られた清涼感持続性トニックは、皮膚に対して清涼感を与えるとともにその清涼感の持続性に優れていることが確認された。
(処方)
ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(20E.O.) 1.0g
l−メントール 0.5g
エタノール 55.0g
D−パントテニルアルコール 0.2g
ニコチン酸アミド 0.1g
酢酸dl−α−トコフェロール 0.1g
dl−カンフル 0.001g
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.3g
乳酸ナトリウム 0.005g
クエン酸 0.05g
香料 適量
精製水 残量
(合計) 100g