特許第6186222号(P6186222)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6186222
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】クレーンの高さ変更方法
(51)【国際特許分類】
   B66C 5/02 20060101AFI20170814BHJP
【FI】
   B66C5/02
【請求項の数】3
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-189623(P2013-189623)
(22)【出願日】2013年9月12日
(65)【公開番号】特開2015-54773(P2015-54773A)
(43)【公開日】2015年3月23日
【審査請求日】2016年2月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001373
【氏名又は名称】鹿島建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100122781
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 寛
(74)【代理人】
【識別番号】100162640
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 康樹
(72)【発明者】
【氏名】穴井 秀和
(72)【発明者】
【氏名】桂木 英智
(72)【発明者】
【氏名】山本 正嗣
【審査官】 岡崎 克彦
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭54−084771(JP,U)
【文献】 実開昭62−071182(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 5/00−7/16
B66C 19/00−23/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも上下方向に延びる一対の柱部と、
前後方向に延びると共に台車部に連結される一対の脚部と、
幅方向に延びると共に一対の前記柱部の上端部側に架け渡される横梁部と、
前記横梁部に沿って走行可能な吊り下げ部と、を備えるクレーンの高さ変更方法であって、
前記クレーンは、少なくとも下部フレーム及び上部フレームによって構成され、
前記下部フレームは、前記脚部を少なくとも備え、
前記上部フレームは、前記横梁部と、前記吊り下げ部と、を少なくとも備え、
前記上部フレームの下方には、前記下部フレームに対して前記上部フレームを昇降させる昇降部が配置され、
前記昇降部によって、前記下部フレームから前記上部フレームを離間させて、前記上部フレームの高さを通常状態における高さよりも低くし、
又は、前記昇降部によって、前記通常状態における高さよりも低い状態における上部フレームを前記通常状態における高さとして、前記下部フレーム上に前記上部フレームを設置する、クレーンの高さ変更方法。
【請求項2】
前記上部フレームを、前記通常状態における高さよりも低い状態で前記下部フレーム上に載置し、
前記上部フレームを前記下部フレームで搬送する、請求項1に記載のクレーンの高さ変更方法。
【請求項3】
前記下部フレームに横つなぎ材を取り付ける工程と、
前記クレーンの使用前に、前記横つなぎ材を取り外す工程と、を備え、
前記下部フレームに前記横つなぎ材が取り付けられた状態において、前記上部フレームの高さを通常状態における高さよりも低くし、
又は、前記下部フレームに前記横つなぎ材が取り付けられた状態において、前記通常状態における高さよりも低い状態における上部フレームを前記通常状態における高さとする、請求項1又は2に記載のクレーンの高さ変更方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーンの高さ変更方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、重量物の運搬において、クレーンが用いられる場合がある。このようなクレーンとして、例えば特許文献1に示すものが知られている。このクレーンは、設置された一対の走行レールのそれぞれに対して走行可能な一対の柱部と、一対の柱部に架け渡される横梁部と、横梁部に沿って走行する吊上部と、を備えた門型クレーンであって、当該吊上部によって重量物の吊り上げ、運搬等を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−177979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、クレーンとして、柱部同士の幅よりも長い部材を吊り上げ可能とするために、前後方向に延びる脚部を有し、当該脚部の一方の端部側に柱部が連結されると共に、当該連結位置よりも吊り下げ部が脚部の他方の端部側に配置されるようなクレーン(いわゆるL型クレーン)と4つの柱材と横梁部からなる一般的な橋形クレーン(いわゆるA型クレーン)が用いられる場合がある。このようなクレーンは、高所で使用される場合があり、そのために高所にてクレーンの組み立て作業や解体作業が必要とされる場合がある。このような作業においては、クレーンの高さを低くすることで作業効率を向上させることができる。クレーンの高さを低くすることで、例えば、クレーンの部材を他のクレーンやクレーン車で吊る際に吊り易くなり、作業効率を向上させることができる。従って、クレーンの高さを容易に変更することが求められていた。さらに、クレーン可動範囲途中の上空に支障物がある場合にでも、低い状態での使用が求められる場合がある。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、クレーンの高さを容易に変更することができるクレーンの高さ変更方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るクレーンの高さ変更方法は、少なくとも上下方向に延びる一対の柱部と、前後方向に延びると共に台車部に連結される一対の脚部と、幅方向に延びると共に一対の柱部の上端部側に架け渡される横梁部と、横梁部に沿って走行可能な吊り下げ部と、を備えるクレーンの高さ変更方法であって、クレーンは、少なくとも下部フレーム及び上部フレームによって構成され、下部フレームは、脚部を少なくとも備え、上部フレームは、横梁部と、吊り下げ部と、を少なくとも備え、上部フレームの下方には、下部フレームに対して上部フレームを昇降させる昇降部が配置され、昇降部によって、上部フレームの高さを、通常状態(上部フレームが最も高くなる状態であって、通常時(クレーン上方に支障物などがない時)における使用時の状態)における高さよりも低くし、又は、昇降部によって、通常状態における高さよりも低い状態における上部フレームを、通常状態における高さとする、クレーンの高さ変更方法。
【0007】
本発明に係るクレーンの高さ変更方法において、クレーンは、脚部を少なくとも備える下部フレームと、横梁部、及び吊り下げ部を少なくとも備える上部フレームと、によって構成される。また、上部フレームの下方には、下部フレームに対して上部フレームを昇降させる昇降部が配置される。このような昇降部によって、上部フレームの高さを、通常状態における高さよりも低くし、又は、通常状態における高さよりも低い状態における上部フレームを、通常状態における高さとすることができる。これによって、例えばクレーンの組み立て時においては、昇降部で上部フレームを上げることによって、通常状態における高さよりも低い状態における上部フレームを、通常状態における高さとすることができる。また、例えばクレーンの解体時においては、昇降部で上部フレームを降ろすことによって、上部フレームの高さを、通常状態における高さよりも低くすることができる。以上によって、本発明に係る高さ変更方法によって、クレーンの高さを容易に変更することができる。
【0008】
本発明に係るクレーンの高さ変更方法において、上部フレームを、通常状態における高さよりも低い状態で下部フレーム上に載置し、上部フレームを下部フレームで搬送してよい。このように、下部フレームで上部フレームを搬送することによって、上部フレームを通常状態における高さよりも低い状態のまま、解体・組み立てを行うための場所まで搬送することができる。これによって、別途の搬送装置を用いることなく、効率よくクレーンの解体・組み立てを行うことができる。
【0009】
本発明に係るクレーンの高さ変更方法において、クレーンに昇降部を(常時)取り付けてもよい。これによって、組み立て・解体の際にクレーンと別体の昇降部を後付け配置又は撤去(着脱)する必要がなく、直ちに上部フレームの昇降を行うことができる。また、クレーンの使用時においても、例えば上空に障害物がある場面などで上部フレームの高さを速やかに変更することができ、連続使用が可能となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、クレーンの高さを容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係る高さ変更方法を適用するクレーンの使用態様の一例を示す斜視図である。
図2図1に示すA形クレーンの構成を示す図である。
図3図1に示すL形クレーンの側面図である。
図4図1に示すL形クレーンの背面図である。
図5】本発明の実施形態に係るクレーンの高さ変更方法の工程の一例を示す模式図である。
図6】本発明の実施形態に係るクレーンの高さ変更方法の工程の一例を示す模式図である。
図7】本発明の実施形態に係るクレーンの高さ変更方法の工程の一例を示す模式図である。
図8】本発明の実施形態に係るクレーンの高さ変更方法の工程の一例を示す模式図である。
図9】本発明の実施形態に係るクレーンの高さ変更方法の工程の一例を示す模式図である。
図10】本発明の実施形態に係るクレーンの高さ変更方法の工程の一例を示す模式図である。
図11】本発明の実施形態に係るクレーンの高さ変更方法の工程の一例を示す模式図である。
図12】本発明の実施形態に係るクレーンの高さ変更方法の工程の一例を示す模式図である。
図13】本発明の実施形態に係るクレーンの高さ変更方法の工程の一例を示す模式図である。
図14】本発明の実施形態に係るクレーンの高さ変更方法の工程の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、「上」、「下」の語は、鉛直方向の上方、下方にそれぞれ対応するものである。
【0013】
まず、図1を参照して、本実施形態に係る高さ変更方法を適用するクレーン10,20の使用態様の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る高さ変更方法が適用されるクレーン10,20の使用態様の一例を示す斜視図である。図1では、電車が走行するレールを敷設するための桁架設作業の現場を例として示している。図1に示すように、クレーン10,20は、橋脚2上に設けられた構台3上での作業に用いられる。この構台3は、幅広に構成された幅広領域3Aと、例えば隣接する既設の線路の電柱Pなどの影響によって幅狭に構成された幅狭領域3Bと、を備えている。また、構台3は、幅狭領域3Bから幅広領域3Aへ向かって上方へ傾斜している。幅狭領域3Bには軌道(例えば、レール)4が敷設されており、当該軌道4に沿って走行可能なクレーン20が設置される。幅広領域3Aには軌道4より幅広な軌道6が敷設されており、当該軌道6に沿って走行可能なクレーン10が設置される。なお、以下の説明においてはクレーン10,20を区別するために、幅方向から見て略A字状をなすクレーン10を「A形クレーン10」と称し、幅方向から見て略L字状をなすクレーン20を「L形クレーン20」と称して説明を行う。軌道4同士の間に設けられた資材搬入開口7から、地上から吊荷が供給され、この吊荷をL形クレーン20が吊り下げると共に搬送し、軌道4と軌道6との境界位置にてA形クレーン10に受け渡す。なお、以下の説明では、クレーン10,20が走行する方向である前後方向(橋軸方向)を「前後方向D1」と称し、クレーン10,20の幅方向(橋軸直交方向)を「幅方向D2」と称して説明する。また、L形クレーン20に対してA形クレーン10側を「前」とし、資材搬入開口7側を「後」とする。ただし、ここでの前後関係は本明細書中で説明を行うための便宜的なものである。
【0014】
まず、A形クレーン10の構成について、図2を参照して説明する。図2(a)はA形クレーン10を前後方向D1(ここでは後方から)から見た図であり、図2(b)はA形クレーン10を幅方向D2から見た図である。図2(a)に示すように、A形クレーン10は、上下方向に延びる一対の柱部11A,11Bと、柱部11A,11Bに架け渡された横梁部12と、前後方向D1に延びて柱部11A,11Bの下端部に連結される脚部13A,13Bと、横梁部12に設けられる吊り下げ部14と、を備えている。
【0015】
図2(b)に示すように、脚部13Aは、軌道6に沿って前後方向D1に延びており、下端側で軌道6に沿って移動する台車部16と連結されている。脚部13Aには、前後方向D1における両端側に台車部16が連結されている。柱部11Aは、下方へ向かうに従って互いに離間するように傾斜配置された一対のフレーム11a,11bによって構成されている。フレーム11aは、脚部13Aの後端部13a側に連結されており、当該後端部13aとは反対側の前端部13b側へ傾斜するように斜め上方へ延びている。フレーム11bは、脚部13Aの前端部13b側に連結されており、当該前端部13bとは反対側の後端部13a側へ傾斜するように斜め上方へ延びている。なお、フレーム11a,11b同士は、所定の高さ位置において、前後方向D1に延びる連結梁Hによって連結されている。これにより、幅方向D2から見たとき、A形クレーン10は、略A字状をなすように構成される。なお、脚部13B及び柱部11Bは、脚部13A及び柱部11Aと同様な構成を有する。
【0016】
図2(a),(b)に示すように、横梁部12は、柱部11A,11Bのフレーム11aの上端部同士を連結する横梁12a、及び柱部11A,11Bのフレーム11bの上端部同士を連結する横梁12bによって構成される。このような構成により、A形クレーン10は、前後方向D1から見て、門型形状をなしている。吊り下げ部14は、横梁12a,12bに支持され、横行装置及びワイヤ巻取装置等を備えており、横行装置のモータの動力により横梁部12の延在方向に沿って移動可能に構成されている。また、吊り下げ部14は、下部にフック17を備えている。フック17は、吊り下げ部14のワイヤ巻取装置の作動により上下動可能に形成されている。A形クレーン10は、吊り下げ部14により重量物の吊り上げ、運搬等を行うことができる。以上のように、A形クレーン10は、吊り下げ部14でのワイヤ巻取りによって吊荷を上下方向に移動させる機能、吊り下げ部14で吊荷を吊ったままの状態で軌道6に沿って台車部16で前後方向に移動する機能、及び吊り下げ部14で吊荷を吊ったままの状態で幅方向D2における位置修正をする機能を有する。
【0017】
次に、L形クレーン20の構成について、図3,4を参照して説明する。図3はL形クレーン20を幅方向から見た図であり、図4はL形クレーン20を前後方向D1から(ここでは後方から)見た図である。図4に示すように、L形クレーン20は、少なくとも上下方向に延びる一対の柱部21A,21Bと、柱部21A,21Bに架け渡された横梁部22と、前後方向D1に延びて柱部21A,21Bの下端部21aに連結される脚部23A,23Bと、横梁部22に設けられる吊り下げ部24と、を備えている。なお、「少なくとも上下方向に延びる」とは、柱部21A,21Bが延びる方向成分に、少なくとも上下方向が含まれていることである。本実施形態では、柱部21A,21Bが延びる方向成分には、上下方向に加えて前後方向D1が含まれており、柱部21A,21Bの一部(全部でもよい)が上下方向(鉛直方向)に対して前後方向D1に傾斜している。
【0018】
図3に示すように、脚部23Aは、軌道4に沿って前後方向D1に延びており、下端側で軌道4に沿って移動する台車部26と連結されている。脚部23Aには、前後方向D1における両端側に台車部26が連結されている。脚部23Aは、後端部23a(前後方向D1における一方の端部)側に柱部21Aの下端部21a側が連結される。本実施形態では、脚部23Aは、前後方向に延在すると共に上端部31aが後側へ向かうに従って上方へ傾斜する延在部31と、脚部23Aの後端部23a側に設けられ、柱部21Aの下端部21aと連結されて当該柱部21Aを支持する支持部32と、を備えている。脚部23Aは、複数本のフレームを組み合わせることによって構成されている。柱部21Aは、脚部23Aの支持部32と連結支持されると共に上方へ鉛直に延びる鉛直部33と、上方へ向かって脚部23Aの前端部23b側へ傾斜するように延びる傾斜部34と、を備えている。これにより、幅方向D2から見たとき、L形クレーン20は、略L字状をなすように構成される。なお、脚部23B及び柱部21Bは、脚部23A及び柱部21Aと同様な構成を有する。
【0019】
図3,4に示すように、横梁部22は、幅方向D2に延びると共に一対の柱部21A,21Bの上端部21b側に架け渡され、脚部23A,23Bに対する柱部21A,21Bの連結位置よりも、脚部23A,23Bの前端部23b側に配置される。横梁部22は、柱部21A,21Bの傾斜部34の先端部に設けられている。このような構成により、L形クレーン20は、前後方向D1から見て、門型形状をなしている。吊り下げ部24は、横梁部22に支持され、横行装置36及びワイヤ巻取装置37等を備えており、横行装置36のモータの動力により横梁部22の延在方向に沿って移動可能に構成されている。また、吊り下げ部24は、下部にフック27を備えている。フック27は、吊り下げ部24のワイヤ巻取装置37の作動により上下動可能に形成されている。L形クレーン20は、吊り下げ部24により重量物の吊り上げ、運搬等を行うことができる。以上のように、L形クレーン20は、吊り下げ部24でのワイヤ巻取りによって吊荷を上下方向に移動させる機能、吊り下げ部24で吊荷を吊ったままの状態で軌道4に沿って台車部26で前後方向に移動する機能、及び吊り下げ部24で吊荷を吊ったままの状態で幅方向D2における位置修正をする機能を有する。また、L形クレーン20の場合、A形クレーン10と異なり、柱部21A,21B同士の間の幅方向D2の大きさよりも長い吊荷を吊ることが可能となる。具体的には、資材搬入開口7から前後方向D1に延びる長尺な吊荷が供給されたとき、L形クレーン20は当該吊荷を前後方向D1に延びた状態で吊り下げる。次に、L形クレーン20は吊荷を90°回転させて幅方向D2に延びた状態で吊り下げる。このとき、柱部21A,21Bが真っ直ぐ上方に延びるものであった場合、吊荷が柱部21A,21B間の寸法より大きいとき、吊荷が柱部21A,21Bと干渉する。一方、L形クレーン20では、横梁部22(すなわち吊り下げ部24)は、脚部23A,23Bに対する柱部21A,21Bの連結位置よりも、脚部23A,23Bの前端部23b側に配置される。従って、柱部21A,21B間の寸法より大きい吊荷であっても、柱部21A,21Bと干渉することなく平面的に回転させることができる。
【0020】
次に、本実施形態に係るクレーンの高さ変更方法について説明する。まず、図5及び図6を参照して、L形クレーン20の高さ変更方法について説明する。図5及び図6は、L形クレーン20を解体する場合における高さ変更方法の例を示す模式図である。
【0021】
高さ変更のために、図5(c)(及び図3,4)に示すような高さ変更構造100を構築する。高さ変更構造100は、L形クレーン20の下部フレーム20A及び上部フレーム20Bと、昇降部150と、を備えて構成される。具体的には、高さ変更構造100において、L形クレーン20は、互いに分割可能な下部フレーム20A及び上部フレーム20Bによって構成されている。図3,4に詳細に示すように、下部フレーム20Aは、少なくとも脚部23A,23Bを備えている。本実施形態では、下部フレーム20Aは、柱部21A,21Bの下端部21a側の一部(具体的には鉛直部33)も備えている。上部フレーム20Bは、少なくとも横梁部22と、吊り下げ部24と、を備えている。本実施形態では、上部フレーム20Bは、柱部21A,21Bの上端部21b側の一部(具体的には傾斜部34)も備えている。本実施形態では、鉛直部33と傾斜部34との間が、下部フレーム20Aと上部フレーム20Bとの間の境界部に該当する。昇降部150は、L形クレーン20の高さ変更を行う際に設置可能な昇降装置によって構成されており、架台に設けられた伸縮可能なジャッキ151と、ジャッキ151の上端部に設けられる支持部材152と、を備えている。本実施形態では、ジャッキ151は前後方向D1に一対、幅方向D2に一対の合計四本設けられているが数量は特に限定されない。支持部材152は、上部フレーム20Bに押し当てられる部材である。昇降部150は、上部フレーム20Bの下方に配置される。具体的には、昇降部150は、柱部21A及び脚部23Aと柱部21B及び脚部23Bとの間であって、横梁部22の下方に配置される。なお、図5においては、理解を容易にするために昇降部150の全体が示されているが、実際は脚部23Aよりも紙面裏側に配置される。他の図面において同様である。
【0022】
高さ変更方法においては、まず、図5(a),(b)に示すようにL形クレーン20の下部フレーム20Aに横つなぎ材51を取り付けることによって補強を行う。この横つなぎ材51は、L形クレーン20の使用時には取り外される。次に、図5(c)に示すように、昇降部150を上部フレーム20Bの下方に配置すると共に、ジャッキ151を上方に延ばすことによって、上部フレーム20Bの横梁部22に支持部材152を押し当てる。次に、上部フレーム20Bと下部フレーム20Aとの接続部におけるボルトを取り外し、図5(d)に示すようにジャッキ151を延ばすことによって上部フレーム20Bを押し上げ、上部フレーム20Bの下端が下部フレーム20Aの上端から離間するように、上部フレーム20Bを持ち上げる。なお、上部クレーン20Bの重心GPは、横梁部22及び吊り下げ部24の位置に設定される(図5(a)参照)ため、支持部材152上で上部フレーム20Bはバランスの保たれた状態となる。次に、図6(a)に示すように、上部フレーム20Bを昇降部150で押し上げた状態で、下部フレーム20Aを上部フレーム20Bの下方の位置から移動させる。次に、図6(b)に示すように、上部フレーム20Bの下方に仮受け台155を配置すると共に、ジャッキ151を縮めることによって上部フレーム20Bを降ろし、仮受け台155上に載置すると共に固定する。これによって、上部フレーム20Bの高さを、通常状態における高さよりも低くすることができる。なお、通常状態とは、上部フレーム20Bが最も高くなる状態であって、通常時(クレーン上方に支障物などがない時)における使用時の状態である点。本実施形態のL形クレーン20では、図3,4や図5(a)に示す状態が「通常状態」に該当する。当該状態における上部フレーム20Bを小型・中型のクレーン車CR2を用いて解体し、小物の部材にした後に運搬する。あるいは、路上から大型のクレーン車CR1(図1参照)を用いて解体・搬出する。なお、上部フレーム20Bの位置を低くした状態でクレーンを使用している状態は、ここでの「通常状態」には含まれない。
【0023】
あるいは、図6(c)〜(e)に示すように、上部フレーム20Bを、通常状態における高さよりも低い状態で下部フレーム20A上に載置し、上部フレーム20を下部フレーム20Aで搬送してもよい。具体的には、図6(c)に示すように、上部フレーム20Bをジャッキ151で押し上げた状態のまま、下部フレーム20Aを僅かに移動させる。次に、図6(d)に示すように、下部フレーム20Aの脚部(通常状態において上部フレーム20Bが固定される位置よりも低い位置)に仮受け台156を設置し、ジャッキ151を縮めることによって当該仮受け台156に上部フレーム20Bを載置すると共に固定する。これによって、上部フレーム20Bの高さを、通常状態における高さよりも低くすることができる。次に、図6(e)に示すように、上部フレーム20Bを下部フレーム20Aで、解体作業を行う場所まで搬送する。当該状態における上部フレーム20Bを路上から大型のクレーン車CR1を用いて解体・搬出する。あるいは、小型・中型のクレーン車CR2を用いて解体し、小物の部材にした後に運搬する。
【0024】
なお、L形クレーン20の組み立て時においては、上述の解体時で説明した各工程を、逆の順序で行えばよい。
【0025】
次に、本実施形態に係るL形クレーン20の高さ変更方法の作用・効果について説明する。
【0026】
本実施形態に係るクレーンの高さ変更方法において、L形クレーン20は、脚部23A,23Bを少なくとも備える下部フレーム20Aと、横梁部22、及び吊り下げ部23を少なくとも備える上部フレーム20Bと、によって構成される。また、上部フレーム20Bの下方には、下部フレーム20Aに対して上部フレーム20Bを昇降させる昇降部150が配置される。このような昇降部150によって、上部フレーム20Bの高さを、通常状態における高さよりも低くし、又は、通常状態における高さよりも低い状態における上部フレーム20Bを、通常状態における高さとすることができる。これによって、例えばL形クレーン20の組み立て時においては、昇降部150で上部フレーム20Bを押し上げることによって、通常状態における高さよりも低い状態における上部フレーム20Bを、通常状態における高さとすることができる。また、例えばクレーンの解体時においては、昇降部150で上部フレーム20Bを降ろすことによって、上部フレーム20Bの高さを、通常状態における高さよりも低くすることができる。以上によって、本実施形態に係る高さ変更方法によって、L形クレーン20の高さを容易に変更することができる。
【0027】
また、高さ変更方法によってL形クレーン20の高さを低くすることで、解体時や組み立て時にL形クレーン20の部材をA形クレーン10で吊り搬送することが可能となる。また、図1に示すように、L形クレーン20の部材を地上の大型クレーン車CR1で吊り下げて解体・組み立て作業を行う際、L形クレーン20の高さを低くすることによって地上から届き易くすることができる。特に構台3の高さが高い箇所に配置されているL形クレーン20を吊り下げる場合は特に効果が大きい。また、構台3上で作業を行うクレーン車CR2を用いる場合(例えば、地上の周辺環境の都合で大型クレーン車を配置できない場合等)、小型のクレーン車CR2ではその型式に応じた限界高さがあるため、L形クレーン20に対する高さが届かない場合は中型のクレーン車CR2を採用する必要が生じるが、構台3の耐力の関係により、中型クレーン車CR2を適用できない場合もある。しかしながら、L形クレーン20の高さを低くすることで、クレーン車CR2の型式を大きいものに変えることなく作業を行うことができる。さらにL形クレーン20の組み立て箇所と使用箇所が異なり、軌道での移動途中に上空に支障物がある場合などでは、高さを低くして通過することが可能となる。また、L形クレーン20の高さが低くなることにより、A形クレーン10やクレーン車(クレーン車CR1やクレーン車CR2)で吊る際にフック掛け(玉掛け作業とも言い、吊り金具にシャックル、ワイヤー、バランスを取る場合にはチェーンブロックを掛ける)を行うための足場を低くすることができるため、安全性を向上することができる。
【0028】
本実施形態に係るL形クレーン20の高さ変更方法において、上部フレーム20Bを、通常状態における高さよりも低い状態で下部フレーム20A上に載置し、上部フレーム20Bを下部フレーム20Aで搬送してよい。これによって、下部フレーム20Aで搬送することによって、上部フレーム20Bを通常状態における高さよりも低い状態のまま、解体・組み立てを行うための場所まで搬送することができる。これによって、別途の搬送装置を用いることなく、効率よくクレーンの解体・組み立てを行うことができる。
【0029】
本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0030】
例えば、図7図14に示すように、A形クレーン10に本発明に係る高さ変更方法を採用してもよい。例えば、図7(a),(b)に示すように、A形クレーン10を分割可能な下部フレーム10Aと上部フレーム10Bとで構成する。下部フレーム10Aは、少なくとも脚部13A,13Bを有しており、ここでは柱部11A,11Bの下側の一部も有している。上部フレーム10Bは、少なくとも横梁部12と、吊り下げ部14とを有しており、ここでは柱部11A,11Bの上側の一部も有している。このようなA形クレーン10に対して、下部フレーム10Aに横つなぎ材52を取り付けることによって補強を行う。次に、図7(c),(d)に示すように、昇降部150を上部フレーム20Bの下方に配置すると共に、ジャッキ151を上方に延ばすことによって、上部フレーム10Bの横梁部12に支持部材152を押し当てる。次に、上部フレーム10Bと下部フレーム10Aとの接続部におけるボルトを取り外し、図7(e)に示すようにジャッキ151を延ばすことによって上部フレーム10Bを押し上げ、上部フレーム10Bの下端が下部フレーム10Aの上端から離間するように、上部フレーム10Bを持ち上げる。次に、図8(a)に示すように、上部フレーム10Bを昇降部150で押し上げた状態で、下部フレーム10Aを上部フレーム10Bの下方の位置から移動させる。図8(b)に示すように、ジャッキ151を縮めることによって上部フレーム10Bの位置を下げる。これによって、上部フレーム10Bの高さを、通常状態における高さよりも低くすることができる。なお、図8(b)に示す工程で高さ変更を終了してもよい。なお、L形クレーン20の組み立て時においては、上述の解体時で説明した各工程を、逆の順序で行えばよい。
【0031】
図8(b)で終了しない場合は、下部フレーム10Aの頂部(以下、中間フレーム10Cと称する)を分割可能とし、図8(c)に示すように、小型・中型のクレーン車CR2や路上からの大型クレーン車CR1によって中間フレーム10Cを撤去する。次に、図8(d)に示すように、上部フレーム10Bをジャッキ151で保持した状態のまま、下部フレーム10Aを上部フレーム10Bの下方へ移動させる。また、ジャッキ151を縮めることで上部フレーム10Bを下部フレーム10A上に載置してボルトやせん断キーなどを用いて固定する。これによって、上部フレーム10Bの高さを、通常状態における高さよりも低くすることができる。次に、図8(e)に示すように、上部フレーム10Bを下部フレーム10Aで、解体作業を行う場所まで搬送する。当該状態における上部フレーム10Bを路上から大型のクレーン車CR1を用いて解体・搬出する。あるいは、小型・中型のクレーン車CR2を用いて解体し、小物の部材にした後に運搬する。なお、L形クレーン20の組み立て時においては、上述の解体時で説明した各工程を、逆の順序で行えばよい。
【0032】
あるいは、図7(e)の工程の後に、図9に示す工程を実行してもよい。すなわち、図9(a)に示すように、上部フレーム10Bを押し上げた後は、下部フレーム10Aを移動させることなく、中間フレーム10Cを小型・中型のクレーン車CR1やチェーンブロックで撤去する。次に、図9(b)に示すように、ジャッキ151を縮めることで上部フレーム10Bを下部フレーム10A上に載置してボルトやせん断キーなどを用いて固定する。これによって、上部フレーム10Bの高さを、通常状態における高さよりも低くすることができる。次に、図9(c)に示すように、上部フレーム10Bを下部フレーム10Aで、解体作業を行う場所まで搬送する。当該状態における上部フレーム10Bを路上から大型のクレーン車CR1を用いて解体・搬出する。あるいは、小型・中型のクレーン車CR2を用いて解体し、小物の部材にした後に運搬する。なお、L形クレーン20の組み立て時においては、上述の解体時で説明した各工程を、逆の順序で行えばよい。
【0033】
また、図10及び図11に示す高さ変更方法を採用してもよい。まず、図10(a),(b)に示すように、A形クレーン10に対して、下部フレーム10Aに横つなぎ材52を取り付けることによって補強を行う。次に、図10(c),(d)に示すように、昇降部150を上部フレーム10Bの下方に配置すると共に、ジャッキ151を上方に延ばすことによって、上部フレーム10Bの横梁部12に支持部材152を押し当てる。次に、上部フレーム10Bと下部フレーム10Aとの接続部におけるボルトを取り外し、図10(e),(f)に示すようにジャッキ151を延ばすことによって上部フレーム10Bを押し上げ、上部フレーム10Bの下端が下部フレーム10Aの上端から離間するように、上部フレーム10Bを持ち上げる。次に、図11(a),(b)に示すように、上部フレーム10Bを昇降部150で押し上げた状態で、支持部材152と上部フレーム10Bの横梁部12との間の固定を解除し、滑り板での支持やローラー支持へ切り替える。そして、上部フレーム10B全体を幅方向へ僅かに移動させる。なお、この時は支持部材152から上部フレーム10Bの重心が外れない範囲で移動させる。幅方向へ移動させた後、再び支持部材152と上部フレーム10Bを固定する。次に、図11(c),(d)に示すように、下部フレーム10Aの所定の位置に、固定用ブラケット160を取り付け、ジャッキ151を縮めることによって上部フレーム10Bの位置を下げ、上部フレーム10Bの下端を固定用ブラケット160上に載置し、固定する。これによって、上部フレーム10Bの高さを、通常状態における高さよりも低くすることができる。次に、図11(e),(f)に示すように、上部フレーム10Bを下部フレーム10Aで、解体作業を行う場所まで搬送する。当該状態における上部フレーム10Bを路上から大型のクレーン車CR1を用いて解体・搬出する。あるいは、小型・中型のクレーン車CR2を用いて解体し、小物の部材にした後に運搬する。なお、L形クレーン20の組み立て時においては、上述の解体時で説明した各工程を、逆の順序で行えばよい。
【0034】
また、図12図14に示す高さ変更方法を採用してもよい。これらの高さ変更方法では、A形クレーン10に昇降部を取り付けている。具体的には、図12(a),(b)に示すように、A形クレーン10に昇降部250を取り付けている。昇降部250では、下部フレーム10Aにジャッキ151のシリンダを固定し、ロッドの上端を横梁部12に固定する。また、A形クレーン10の近傍に油圧装置170を配置し、油圧ホースを介してジャッキ151に接続する。なお、油圧装置170をA形クレーン10内に設置してよい。また、上部フレーム10Bと下部フレーム10Aは一部上下方向に重なっており、当該重なり部には嵌合・スライド構造が設けられている。なお、嵌合構造は、曲げモーメントを支持可能な耐力を有している。また、上部フレーム10Bと下部フレーム10Aとは、せん断ピンなどで固定されている。次に、図12(c),(d)に示すように、せん断ピンなどを外してジャッキ151を縮めることによって上部フレーム10Bを下げる。これによって、上部フレーム10Bの高さを、通常状態における高さよりも低くすることができる。以上によって、昇降部250をA形クレーン10に取り付けることにより、組み立て・解体の際にA形クレーン10と別体の昇降部を配置する必要がなく、直ちに上部フレーム10Bの昇降を行うことができる。組み立ての場合は、図12(c),(d)に示すような上部フレーム10Bの高さが低い状態から昇降部250で上部フレーム10Bを押し上げることで、図12(a),(b)に示す通常状態とすることができる。解体時は、図12(a),(b)に示す通常状態から昇降部250で上部フレーム10Bを下げることで、図12(c),(d)に示すような上部フレーム10Bの高さが低い状態とすることができる。また、A形クレーン10の使用時においても、例えば上空に障害物がある場面などで上部フレーム10Bの高さを一時的に低くすることができる。
【0035】
また、図13(a),(b)に示すように、モータ及びギアボックスなどの駆動部171を備えたネジジャッキ261によって構成される昇降部260をA形クレーン10に取り付けてもよい。組み立ての場合は、図13(c),(d)に示すような上部フレーム10Bの高さが低い状態から昇降部260で駆動部171の駆動力によって上部フレーム10Bを押し上げることで、図13(a),(b)に示す通常状態とすることができる。解体時は、図13(a),(b)に示す通常状態から昇降部260で駆動部171の駆動力によって上部フレーム10Bを下げることで、図13(c),(d)に示すような上部フレーム10Bの高さが低い状態とすることができる。また、A形クレーン10の使用時においても、例えば上空に障害物がある場面などで上部フレーム10Bの高さを一時的に低くすることができる。
【0036】
また、図14(a),(b)に示すように、ワイヤ動滑車式の昇降部270をA形クレーン10に取り付けてもよい。昇降部270は、下部フレーム10Aに設けられたワイヤ巻取り装置181と、上部フレーム10Bに設けられたワイヤ固定部182と、上部フレーム10Bにワイヤ固定部182より下側に設けられた動滑車183と、を備えている。ワイヤ巻取り装置181からのワイヤは、下方へ延びて動滑車183に巻き付けられて、上方へ延びて端部がワイヤ固定部182に固定される。これによって、組み立ての場合は、図14(c),(d)に示すような上部フレーム10Bの高さが低い状態から、昇降部270のワイヤ巻取り装置181でワイヤを巻き取って上部フレーム10Bを押し上げることで、図14(a),(b)に示す通常状態とすることができる。解体時は、図14(a),(b)に示す通常状態から昇降部270のワイヤ巻取り装置181でワイヤを巻き戻すことによって上部フレーム10Bを下げることで、図14(c),(d)に示すような上部フレーム10Bの高さが低い状態とすることができる。また、A形クレーン10の使用時においても、例えば上空に障害物がある場面などで上部フレーム10Bの高さを一時的に低くすることができる。
【0037】
なお、上述のA形クレーン及びL形クレーンの構造は一例に過ぎず、あらゆる形状に変更しても、本発明に係る高さ調整方法を採用してよい。また、上述で説明した高さ変更方法の工程の順序も特に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0038】
10…A形クレーン、20…L形クレーン(クレーン)、10A,20A…下部フレーム、10B,20B…上部フレーム、11A,11B,21A,21B…柱部、12,22…横梁部、13A,13B,23A,23B…脚部、14,24…吊り下げ部、16,26…台車部、150,250,260,270…昇降部。
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