(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ユーザの操作を受け付ける表示領域を表示手段に表示する操作ヒント表示端末と、前記操作ヒント表示端末と通信可能に接続されたサーバと、を備える操作ヒント表示システムであって、
前記操作ヒント表示端末は、
ユーザの操作に基づき、前記表示領域を前記表示手段に表示する制御を行う表示制御手段と、
トラブルの契機となり得る前記表示領域におけるユーザの操作を示すトラブルデータに、当該表示領域において受け付けるユーザの操作に関する情報であって、当該トラブルを回避し得る操作を示すヒントデータを対応付けたヒント情報テーブルを記憶するヒント情報記憶手段と、
前記表示領域においてユーザの操作を受け付けた場合に、当該操作が前記ヒント情報記憶手段に記憶された前記ヒント情報テーブルの前記トラブルデータに示された操作か否かを判断するトラブル契機判断手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記トラブル契機判断手段により、前記表示領域におけるユーザの操作が前記トラブルデータに示された操作であると判断された場合、前記ヒント情報テーブルおいて当該トラブルデータに対応付けられた前記ヒントデータを、前記表示手段に、当該表示領域とともに表示する制御を行い、
前記サーバは、
前記操作ヒント表示端末から、ユーザの操作履歴を示す操作履歴情報を受信する操作履歴受信手段と、
前記操作履歴情報に基づく前記トラブルデータに、前記ヒントデータを対応付けた前記ヒント情報テーブルを記憶するトラブルデータ記憶手段と、
前記トラブルデータ記憶手段に記憶された前記ヒント情報テーブルを前記操作ヒント表示端末に送信するヒント情報送信手段と、を備え、
前記操作ヒント表示端末は、前記ヒント情報記憶手段に記憶された前記ヒント情報テーブルを、前記サーバから送信された前記ヒント情報テーブルに、更新するヒント情報更新手段を、更に備える操作ヒント表示システム。
ユーザの操作を受け付ける表示領域を表示手段に表示する操作ヒント表示端末と、前記操作ヒント表示端末と通信可能に接続されたサーバと、を備える操作ヒント表示システムが実行する方法であって、
前記操作ヒント表示端末において、
ユーザの操作に基づき、前記表示領域を前記表示手段に表示する制御を行う表示制御ステップと、
トラブルの契機となり得る前記表示領域におけるユーザの操作を示すトラブルデータに、当該表示領域において受け付けるユーザの操作に関する情報であって、当該トラブルを回避し得る操作を示すヒントデータを対応付けたヒント情報テーブルを記憶するヒント情報記憶ステップと、
前記表示領域においてユーザの操作を受け付けた場合に、当該操作が前記ヒント情報記憶ステップで記憶した前記ヒント情報テーブルの前記トラブルデータに示された操作か否かを判断するトラブル契機判断ステップと、を実行し、
前記表示制御ステップは、前記トラブル契機判断ステップで、前記表示領域におけるユーザの操作が前記トラブルデータに示された操作であると判断した場合、前記ヒント情報テーブルおいて当該トラブルデータに対応付けられた前記ヒントデータを、前記表示手段に、当該表示領域とともに表示する制御を行い、
前記サーバにおいて、
前記操作ヒント表示端末から、ユーザの操作履歴を示す操作履歴情報を受信する操作履歴受信ステップと、
前記操作履歴情報に基づく前記トラブルデータに、前記ヒントデータを対応付けた前記ヒント情報テーブルを記憶するトラブルデータ記憶ステップと、
前記トラブルデータ記憶ステップで記憶された前記ヒント情報テーブルを前記操作ヒント表示端末に送信するヒント情報送信ステップと、を実行し、
前記操作ヒント表示端末において、前記ヒント情報記憶ステップで記憶された前記ヒント情報テーブルを、前記サーバから送信された前記ヒント情報テーブルに、更新するヒント情報更新ステップを、更に実行する方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の装置を使用していたとしても、パーソナルコンピュータや携帯端末等の装置に精通していないユーザは、トラブルが発生した場合に、リカバリ作業を行えば修復されることを知らない場合もある。また、このようなユーザは、トラブルが発生した場合に、装置が自動的にパーソナルコンピュータを診断し、リカバリを開始した場合、戸惑うことも考えられる。
このため、特許文献1の装置のように、トラブルが発生した場合に起動し、診断し復旧する診断復旧ツールを使用しなくとも、トラブルを回避できることが望ましい。
【0006】
本発明は、これらの課題に鑑み、診断復旧ツールを使用しなくとも、トラブルを回避でき
る操作ヒント表示システム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0008】
第1の特徴に係る発明は、
ユーザの操作を受け付ける表示領域を表示手段に表示する操作ヒント表示端末
と、前記操作ヒント表示端末と通信可能に接続されたサーバと、を備える操作ヒント表示システムであって、
前記操作ヒント表示端末は、
ユーザの操作に基づき、前記表示領域を前記表示手段に表示する制御を行う表示制御手段と、
トラブルの契機となり得る前記表示領域におけるユーザの操作を示すトラブルデータに、当該表示領域において受け付けるユーザの操作に関する情報であって、当該トラブルを回避し得る操作を示すヒントデータを対応付けたヒント情報テーブルを記憶するヒント情報記憶手段と、
前記表示領域においてユーザの操作を受け付けた場合に、当該操作が前記ヒント情報記憶手段に記憶された前記ヒント情報テーブルの前記トラブルデータに示された操作か否かを判断するトラブル契機判断手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記トラブル契機判断手段により、前記表示領域におけるユーザの操作が前記トラブルデータに示された操作であると判断された場合、前記ヒント情報テーブルおいて当該トラブルデータに対応付けられた前記ヒントデータを、前記表示手段に、当該表示領域とともに表示する制御を行い、
前記サーバは、
前記操作ヒント表示端末から、ユーザの操作履歴を示す操作履歴情報を受信する操作履歴受信手段と、
前記操作履歴情報に基づく前記トラブルデータに、前記ヒントデータを対応付けた前記ヒント情報テーブルを記憶するトラブルデータ記憶手段と、
前記トラブルデータ記憶手段に記憶された前記ヒント情報テーブルを前記操作ヒント表示端末に送信するヒント情報送信手段と、を備え、
前記操作ヒント表示端末は、前記ヒント情報記憶手段に記憶された前記ヒント情報テーブルを、前記サーバから送信された前記ヒント情報テーブルに、更新するヒント情報更新手段を、更に備える操作ヒント表示システムを提供する。
【0009】
第1の特徴に係る発明によれば、ユーザの操作を受け付ける表示領域を表示手段に表示する操作ヒント表示端末は、ユーザの操作に基づき、表示領域を表示手段に表示する制御を行い、トラブルの契機となり得る表示領域におけるユーザの操作を示すトラブルデータに、当該表示領域において受け付けるユーザの操作に関する情報であって、当該トラブルを回避し得る操作を示すヒントデータを対応付けたヒント情報テーブルを記憶し、表示領域においてユーザの操作を受け付けた場合に、当該操作がヒント情報テーブルのトラブルデータに示された操作か否かを判断し、表示領域におけるユーザの操作がトラブルデータに示された操作であると判断した場合、ヒント情報テーブルにおいて当該トラブルデータに対応付けられたヒントデータを、表示手段に、当該表示領域とともに表示する制御を行う。
【0010】
これにより、ある表示領域において、ユーザがトラブルの契機となり得る操作を行うタイミングで、トラブルを回避し得る操作を示すヒントデータを表示できる。ユーザは、このヒントデータを参照して、操作のやり直しや入力の修正を行うことで、トラブルを回避できる。したがって、ユーザに適切なタイミングで、トラブルを回避し得る操作を示すことで、診断復旧ツールを使用しなくとも、トラブルを回避できる操作ヒント表示
システムを提供できる。
【0012】
また、第1の特徴に係る発明によれば
、操作ヒント表示端末と、操作ヒント表示端末と通信可能に接続されたサーバと、を備える操作ヒント表示システムは、サーバにおいて、操作ヒント表示端末から、ユーザの操作履歴を示す操作履歴情報を受信し、操作履歴情報に基づくトラブルデータに、ヒントデータを対応付けたヒント情報テーブルを記憶し、ヒント情報テーブルを操作ヒント表示端末に送信するする。そして、操作ヒント表示端末は、記憶しているヒント情報テーブルを、サーバから送信されたヒント情報テーブルに、更新する。
【0013】
これにより、操作ヒント表示端末に記憶されたヒント情報テーブルを、ユーザによる操作ヒント表示端末における操作履歴情報に基づくトラブルデータに、ヒントデータを対応付けたヒント情報テーブルに更新できる。したがって、操作履歴情報に基づきヒント情報テーブルを更新することで、操作ヒント表示端末において、トラブルを回避するためのヒントデータを、より適正なタイミングで表示することができる。
【0014】
第
2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明に加え、
前記操作ヒント表示端末は、定期的に、当該操作ヒント表示端末を識別する識別情報を、前記操作履歴情報に対応付けて送信する操作履歴送信手段を、更に備え、
前記サーバは、所定の前記識別情報で識別される前記操作ヒント表示端末においてトラブルが発生した場合に、当該トラブルが発生した直近に、当該操作ヒント表示端末から受信した前記操作履歴情報を前記トラブルデータとするトラブルデータ生成手段を、更に備え、
前記トラブルデータ記憶手段は、前記トラブルデータ生成手段が生成した前記トラブルデータに、前記トラブルを回避し得えた操作を示す前記ヒントデータを対応付けた前記ヒント情報テーブルを記憶する操作ヒント表示システムを提供する。
【0015】
第
2の特徴に係る発明によれば、操作ヒント表示端末は、定期的に、操作ヒント表示端末を識別する識別情報を、操作履歴情報に対応付けて送信する。また、サーバは、所定の識別情報で識別される操作ヒント表示端末においてトラブルが発生した場合に、当該トラブルが発生した直近に、当該操作ヒント表示端末から受信した操作履歴情報に基づきトラブルデータを生成し、このトラブルデータに、トラブルを回避し得えた操作を示すヒントデータを対応付けたヒント情報テーブルを記憶する。
【0016】
これにより、サーバは、操作ヒント表示端末から受信した操作履歴情報のうち、トラブルが発生した直近の操作履歴情報に基づきトラブルデータを生成できる。したがって、操作履歴情報に基づきヒント情報テーブルを更新し、操作ヒント表示端末において、トラブルを回避するためのヒントデータを、より適正なタイミングで表示することができる。
【0017】
第1
及び第
2の特徴に係る発明は
、操作ヒント表示システムのカテゴリであるが、方法
、操作ヒント表示システム用プログラムであっても、カテゴリに応じた同様の作用、効果を奏する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、診断復旧ツールを使用しなくとも、トラブルを回避でき
る操作ヒント表示システム及び方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0021】
[操作ヒント表示システム1の概要]
図1は、本発明の好適な実施形態である操作ヒント表示システム1の概要を説明するための図である。この
図1に基づいて、操作ヒント表示システム1の概要を説明する。操作ヒント表示システム1は、操作ヒント表示端末10と、サーバ20と、コールセンター端末30によって構成される。
【0022】
操作ヒント表示システム1は、操作ヒント表示端末10におけるユーザの操作履歴を示す操作履歴情報に基づき、ヒント情報テーブルを生成し更新する。そして、操作ヒント表示端末10は、このヒント情報テーブルに基づき、ユーザに適切なタイミングで、トラブルを回避し得る操作を示す。
【0023】
まず、操作ヒント表示システム1における、ヒント情報テーブルの生成又は更新について説明する。操作ヒント表示端末10は、定期的(例えば、5分間から10分間)に、当該操作ヒント表示端末10を識別する識別情報を、ユーザの操作履歴を示す操作履歴情報に対応付けて送信する。
【0024】
ここで、本実施形態において、「操作履歴情報」は、操作ヒント表示端末10において、ユーザの操作を受け付ける表示領域に関する画面情報や入力情報である。また、「識別情報」は、本システムを利用するためのソフトウェアのID、電話番号、操作ヒント表示端末のコンピュータに割り当てられたID等、操作ヒント表示端末を識別可能な任意の情報である。
【0025】
コールセンターでは、例えば、ユーザから電話やメール等の任意の通信手段により、ユーザが操作する操作ヒント表示端末10において発生したトラブルを通知するトラブルコールを受け付ける。そして、コールセンターは、任意の通信手段により、当該トラブルを解消する手順を、ユーザに通知する。そして、コールセンターは、このトラブルを解消する手順に基づき、トラブルを回避し得えた操作を示すヒントデータを生成し、このヒントデータに、トラブルが発生した操作ヒント表示端末10の識別情報を対応付けて、コールセンター端末30からサーバ20に送信する。
【0026】
サーバ20は、操作ヒント表示端末10から、識別情報が対応付けられた操作履歴情報を受信する。また、サーバ20は、コールセンター端末30から、識別情報が対応付けられたヒントデータを受信する。
【0027】
そして、サーバ20は、コールセンター端末30から送信されたヒントデータに対応付けられた識別情報で識別される操作ヒント表示端末10から受信した、直近の操作履歴情報に基づきトラブルデータを生成し、このトラブルデータに、コールセンター端末30から送信されたヒントデータを対応付けたヒント情報テーブルを記憶する。このように生成された「トラブルデータ」は、トラブルの契機となり得る表示領域におけるユーザの操作を示すデータである。
【0028】
サーバ20は、記憶したヒント情報テーブルを操作ヒント表示端末10に送信する。操作ヒント表示端末10は、サーバ20から送信されたヒント情報テーブルを記憶する。また、操作ヒント表示端末10は、既にヒント情報テーブルを記憶していた場合には、記憶したヒント情報テーブルを、新たに受信したヒント情報テーブルに更新する。
【0029】
次に、操作ヒント表示端末10における、ヒント情報テーブルに基づくヒントデータの表示について説明する。
操作ヒント表示端末10は、表示領域(例えば、コントロールパネルや、ネットワーク設定等のウィンド)においてユーザの操作を受け付けた場合に、当該操作がヒント情報テーブルのトラブルデータに示された操作か否かを判断し、表示領域におけるユーザの操作がトラブルデータに示された操作であると判断した場合、ヒント情報テーブルにおいて当該トラブルデータに対応付けられたヒントデータを、表示手段(例えば、ディスプレイやタッチパネル)に、当該表示領域とともに表示する制御を行う。
【0030】
[操作ヒント表示システムのシステム構成]
図2は、操作ヒント表示システム1の全体構成図である。操作ヒント表示システム1において、操作ヒント表示端末10、サーバ20及びコールセンター端末30は、互いに公衆回線網5を介してそれぞれ通信可能に接続されている。
【0031】
操作ヒント表示端末10は、通信部を備えた一般的な情報端末であってよく、後述する機能を備える情報機器である。操作ヒント表示端末10は、例えば、携帯電話、スマートフォン、ネットブック端末、スレート端末、電子書籍端末、電子辞書端末、携帯型音楽プレーヤ、携帯型コンテンツ再生・録画プレーヤといった携帯型端末であってもよいし、パーソナルコンピュータといった据え置き型の端末であってもよい。サーバ20は、後述の機能を備えた一般的なサーバであってよい。
【0032】
[各機能の説明]
図3は、操作ヒント表示端末10及びサーバ20の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。
【0033】
操作ヒント表示端末10は、制御部11として、CPU(Central Processing Unit),RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory)等を備え、記憶部12として、ハードディスクや半導体メモリによる、データのストレージ部を備え、通信部13として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi(Wireless Fidelity対応デバイス又は、第3世代、第4世代移動通信システム等のIMT−2000規格に準拠した無線デバイス等を備え、入出力部14として、タッチパネルやディスプレイ等による表示手段や、タッチパネルやキーボードマウス等による入力手段を備える。記憶部12は、操作ヒント表示プログラム100やヒント情報データDB16や、その他、操作ヒント表示端末10の制御に必要なデータを記憶する。
【0034】
操作ヒント表示端末10において、制御部11が操作ヒント表示プログラム100を読み込むことで、記憶部12及び通信部13と協働して、操作履歴記憶送信モジュール15及びヒント情報更新モジュール16を実現する。また、操作ヒント表示端末10において、制御部11が操作ヒント表示プログラム100を読み込むことで、記憶部12及び入出力部14と協働して、トラブル契機判断モジュール17及び表示制御モジュール18を実現する。
【0035】
サーバ20は、操作ヒント表示端末10と同様に、制御部21として、CPU,RAM,ROM等を備え、記憶部22として、データのストレージ部を備え、通信部23として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイスを備える(有線であってもよい)。記憶部22は、ヒント情報テーブル生成プログラム200やトラブルデータDB27や、その他、サーバ20の制御に必要なデータを記憶する。
【0036】
サーバ20において、制御部11がヒント情報テーブル生成プログラム200を読み込むことで、記憶部22及び通信部23と協働して、操作履歴受信モジュール24、ヒントデータ受信モジュール25及びヒント情報送信モジュール28を実現する。また、サーバ20において、制御部21がヒント情報テーブル生成プログラム200を読み込むことで、記憶部22と協働して、トラブルデータ生成モジュール26を実現する。
【0037】
コールセンター端末30は、図示は省略するが、操作ヒント表示端末10と同様に、制御部、記憶部、通信部及び入出力部を備え、所定のプログラムを読み込むことで、ヒントデータをサーバ20に送信する。
【0038】
[ヒント情報テーブル生成処理]
図4は、操作ヒント表示端末10、サーバ20及びコールセンター端末30が実行するヒント情報テーブル生成処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが行う処理について、本処理にて併せて説明する。
【0039】
はじめに、操作ヒント表示端末10の操作履歴記憶送信モジュール15は、入出力部14に表示された表示領域におけるユーザの操作を受け付け、この表示領域を示す画面情報と操作による入力情報とを操作履歴情報として、随時記憶する(ステップS11)。そして、操作ヒント表示端末10の操作履歴記憶送信モジュール15は、定期的(例えば、5分間から10分間)に、操作ヒント表示端末10を識別する識別情報を、記憶した操作履歴情報に対応付けてサーバ20に送信する(ステップS12)。
【0040】
サーバ20の操作履歴受信モジュール24は、操作ヒント表示端末10から、識別情報が対応付けられた操作履歴情報を受信する(ステップS13)。
【0041】
コールセンター端末30は、ユーザが操作する操作ヒント表示端末10において発生したトラブルを解消する手順に基づき生成した、トラブルを回避し得えた操作を示すヒントデータに、トラブルが発生した操作ヒント表示端末10の識別情報を対応付けて、サーバ20に送信する(ステップS14)。
【0042】
サーバ20のヒントデータ受信モジュール25は、コールセンター端末30から、識別情報が対応付けられたヒントデータを受信する(ステップS15)。
【0043】
サーバ20のトラブルデータ生成モジュール26は、コールセンター端末30から送信されたヒントデータに対応付けられた識別情報で識別される操作ヒント表示端末10から受信した、直近の操作履歴情報に基づきトラブルデータを生成する(ステップS16)。なお、本実施形態において、「直近」とは、操作ヒント表示端末10においてトラブルが発生した時に対する直近である。例えば、コールセンターは、トラブルが発生した日時を特定し、コールセンター端末30からヒントデータにこの日時を対応付けてサーバ20に送信する。そして、サーバ20は、このヒントデータに対応付けられた日時に直近の操作履歴情報に基づきトラブルデータを生成する。
【0044】
そして、サーバ20のトラブルデータ生成モジュール26は、生成したトラブルデータに、コールセンター端末30から送信されたヒントデータを対応付けたヒント情報テーブルをトラブルデータDB27に記憶する(ステップS17)。
【0045】
図5は、サーバ20のトラブルデータDB27に記憶されたヒント情報テーブルを説明する図である。ヒント情報テーブルには、操作ヒント表示端末10において、トラブルの契機となり得る表示領域におけるユーザの操作を示すトラブルデータに、当該トラブルを回避し得る操作を示すヒントデータを対応付けられている。
図5は、トラブルデータ及びヒントデータの内容の一例を示す図である。
【0046】
図5に示す例では、例えば、コールセンターは、ユーザからネットワークに繋がらないというトラブルコールを受け付け、その原因が、操作ヒント表示端末10において、ネットワークセットアップウィザードを実行したため、ネットワークブリッジが作成されたことにあった場合、このトラブルを回避するためのヒントデータとして、ネットワークセットアップウィザードにおいて、OKをクリックした場合、既存のネットワークに接続できなくなる場合があることを示すヒントデータを、コールセンター端末30からサーバ20に送信する。
【0047】
サーバ20は、このようなヒントデータを受信した場合、操作ヒント表示端末10から受信した直近の操作履歴情報に含まれる、ネットワークセットアップウィザードを表示したことを示す操作履歴情報をトラブルデータとする。そして、サーバ20は、
図5の1行目に示す例のように、このトラブルデータ(「ネットワークセットアップウィザードを表示」)と、コールセンター端末30から送信されたヒントデータ(「ネットワークセットアップウィザードにおいて、OKをクリックした場合、既存のネットワークに接続できなくなる場合があります。」)と、を対応付けたヒント情報テーブルをトラブルデータDB27に記憶する。
【0048】
図4に戻って、サーバ20のヒント情報送信モジュール28は、トラブルデータDB27に記憶されたヒント情報テーブルを操作ヒント表示端末10に送信する(ステップS18)。
【0049】
操作ヒント表示端末10のヒント情報更新モジュール16は、サーバ20から送信されたヒント情報テーブルを受信する(ステップS19)。そして、操作ヒント表示端末10のヒント情報更新モジュール16は、受信したヒント情報テーブルをヒント情報データDB16に記憶し、既にヒント情報テーブルを記憶していた場合には、記憶したヒント情報テーブルを、新たに受信したヒント情報テーブルに更新する(ステップS20)。
【0050】
[操作ヒント表示処理]
図6は、操作ヒント表示端末10が実行する操作ヒント表示処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが行う処理について、本処理にて併せて説明する。
【0051】
はじめに、表示制御モジュール18は、入出力部14におけるユーザの操作を受け付ける(ステップS31)。例えば、表示制御モジュール18は、受け付けた操作が、所定の表示領域(例えば、ネットワークセットアップウィザード)の表示であれば、入出力部14にこの所定の表示領域を表示する制御を行う。
【0052】
トラブル契機判断モジュール17は、ヒント情報データDB16に記憶されたヒント情報テーブルを参照して、ステップS31で受け付けた操作が、ヒント情報テーブルのトラブルデータに示された操作か否かを判断する(ステップS32)。操作ヒント表示端末10は、トラブルデータに示された操作であると判断した場合には、ステップS33に処理を移し、トラブルデータに示された操作でないと判断した場合には、本処理を終了する。
【0053】
表示制御モジュール18は、ヒント情報テーブルにおいて、ステップS32で判断されたトラブルデータに対応付けられたヒントデータを、入出力部14に、上記所定の表示領域とともに表示する制御を行う。
【0054】
図7は、操作ヒント表示端末10の入出力部14に表示される画面の一例であって、所定の表示領域141とともにヒントデータ142が表示された画面イメージである。
図7に示す例では、操作ヒント表示端末10におけるユーザの操作により、ネットワークセットアップウィザード(表示領域141)が入出力部14に表示された。そして、トラブル契機判断モジュール17により、この操作が、ヒント情報テーブル(
図5参照)のトラブルデータに示された操作であると判断され、表示制御モジュール18により、ヒント情報テーブルにおいて、このトラブルデータに対応付けられたヒントデータ142が表示領域141とともに表示されている。このようなヒントデータ142を、表示領域141を表示させる操作が行われたタイミングで表示することで、この後、ユーザがOKボタンを操作してしまい、既存のネットワークに接続できなくなるというトラブルを事前に回避できる。
【0055】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD(CD−ROMなど)、DVD(DVD−ROM、DVD−RAMなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0056】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。