(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1光線を発する第1光源と、該第1光源とは副走査方向の異なる位置に配置され、第2光線を発する第2光源と、前記副走査方向において前記第1光源と前記第2光源との間に配置され第3光線を発する第3光源とを含む光源部と、
前記第1光線、前記第2光線及び前記第3光線を偏向すると共に、前記第1光線で第1被走査面を、前記第2光線で第2被走査面を、前記第3光線で第3被走査面をそれぞれ走査させる偏向体と、
光路上において前記偏向体と前記第1、第2、第3光源との間に配置され、それぞれ前記第1、第2、第3光線を規制する第1、第2、第3絞りを含む絞り群と、
光路上において前記偏向体と前記第1、第2、第3被走査面との間に配置され、前記第1、第2、第3光線を前記第1、第2、第3被走査面に各々結像させる結像レンズと、
光路上において前記偏向体と前記第1被走査面との間に配置され、前記第1光線を前記第1被走査面へ反射させる第1分離ミラーと、光路上において前記偏向体と前記第2被走査面との間に配置され、前記第2光線を前記第2被走査面へ反射させる第2分離ミラーと、光路上において前記偏向体と前記第3被走査面との間であって、光路上並びに副走査方向において前記第1分離ミラーと前記第2分離ミラーとの間に配置され、前記第3光線を前記第3被走査面へ反射させる第3分離ミラーとを含むミラー群と、を備え、
前記第3絞りは、前記第3光線の副走査方向の異なる位置をそれぞれ遮光する第1遮光片と第2遮光片とを含み、前記第1遮光片は前記第2遮光片よりも光路上で上流側の位置に配置され、
前記第1遮光片は、前記結像レンズが当該第1遮光片の像を前記第1分離ミラーの配置位置近傍に作る位置に、前記第2遮光片は、前記結像レンズが当該第2遮光片の像を前記第3分離ミラーの配置位置近傍に作る位置に、それぞれ配置されている光走査装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
4色のレーザー光線で1つの偏向体を共用するような光学系が採用されている場合、4つの分離ミラーを光路上に並べて配置する場合がある。これらの分離ミラーは、副走査方向を上下方向とするとき、上下に並ぶことになる。この配置では、4つのうち中間の2つの分離ミラーは、上側及び下側を通過するレーザー光線の双方から一つのレーザー光線を分離せねばならない。この場合、特許文献1のように、一つの絞りの像位置に分離ミラーを配置する方式では、光走査装置のコンパクト化の要請を満たしつつ、上下双方のレーザー光線に対する分離が良好に行い得る光学配置を設定することは困難である。
【0006】
本発明の目的は、分離ミラーによる光線の分離を良好に行うことができる光走査装置、及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の局面に係る光走査装置は、第1光線を発する第1光源と、該第1光源とは副走査方向の異なる位置に配置され、第2光線を発する第2光源と、前記副走査方向において前記第1光源と前記第2光源との間に配置され第3光線を発する第3光源とを含む光源部と、前記第1光線、前記第2光線及び前記第3光線を偏向すると共に、前記第1光線で第1被走査面を、前記第2光線で第2被走査面を、前記第3光線で第3被走査面をそれぞれ走査させる偏向体と、光路上において前記偏向体と前記第1、第2、第3光源との間に配置され、それぞれ前記第1、第2、第3光線を規制する第1、第2、第3絞りを含む絞り群と、光路上において前記偏向体と前記第1、第2、第3被走査面との間に配置され、前記第1、第2、第3光線を前記第1、第2、第3被走査面に各々結像させる結像レンズと、光路上において前記偏向体と前記第1被走査面との間に配置され、前記第1光線を前記第1被走査面へ反射させる第1分離ミラーと、光路上において前記偏向体と前記第2被走査面との間に配置され、前記第2光線を前記第2被走査面へ反射させる第2分離ミラーと、光路上において前記偏向体と前記第3被走査面との間であって、光路上並びに副走査方向において前記第1分離ミラーと前記第2分離ミラーとの間に配置され、前記第3光線を前記第3被走査面へ反射させる第3分離ミラーとを含むミラー群と、を備え、前記第3絞りは、前記第3光線の副走査方向の異なる位置をそれぞれ遮光する第1遮光片と第2遮光片とを含み、前記第1遮光片は前記第2遮光片よりも光路上で上流側の位置に配置され、前記第1遮光片は、前記結像レンズが当該第1遮光片の像を前記第1分離ミラーの配置位置近傍に作る位置に、前記第2遮光片は、前記結像レンズが当該第2遮光片の像を前記第3分離ミラーの配置位置近傍に作る位置に、それぞれ配置されている。
【0008】
この光走査装置によれば、第1分離ミラーと第2分離ミラーとの間に配置される第3ミラーに向かう第3光線を規制する第3絞りが、それぞれ光路上の上流、下流に配置された第1遮光片、第2遮光片を含むので、第3光線が前記第1分離ミラー及び前記第2分離ミラーに入り込むことを抑止することができる。すなわち、前記第1遮光片の像が前記第1分離ミラーの配置位置近傍に作られる位置に前記第1遮光片が配置されるので、第3光線が前記第1分離ミラーへ入射し難くすることができる。同様に、前記第2遮光片の像が前記第3分離ミラーの配置位置近傍に作られる位置に前記第2遮光片が配置されるので、第3光線が前記第3分離ミラーの範囲から外れて前記第2分離ミラーへ入射することを抑止し易くすることができる。また、第3光源を含む入射光学系に偏心等が生じても、前記第1、第2遮光片の像は、それぞれ前記第1、第3分離ミラーの配置位置近傍に作られる。従って、設置公差の影響を受けにくい走査光学系を実現することができる。
【0009】
上記の光走査装置において、副走査方向を上下方向とするとき、前記光源部は、副走査断面において、上から下に前記第1、第3、第2光源が順に並ぶように配置され、前記ミラー群は、副走査断面において、下から上に前記第1、第3、第2分離ミラーが順に並ぶように配置され、前記第1遮光片は前記第3光線の上側を遮光し、前記第2遮光片は前記第3光線の下側を遮光することが望ましい。
【0010】
この光走査装置によれば、前記第3光線の副走査方向の上側及び下側が規制される。このため、副走査方向に前記第1、第3、第2分離ミラーの順に並ぶミラー群のうち、前記第3光線を確実に第3分離ミラーだけに向かわせることができる。
【0011】
上記の光走査装置において、前記第1遮光片と前記第2遮光片とは、光路上で見て1つの開口を形成するものであって、前記第1遮光片は、前記第3光線の上側を遮光する第1水平部と、該第1水平部の両端から下方に延びる一対の垂直部とを含み、前記第2遮光片は、前記第3光線の下側を遮光する第2水平部を含み、前記一対の垂直部の下面及び前記第2水平部の下面は、同一の座面に接していることが望ましい。
【0012】
この光走査装置によれば、同一の座面に前記第1遮光片及び前記第2遮光片を設置することができるので、光走査装置の構造の簡素化し、組み立て性を良好なものとすることができる。
【0013】
上記の光走査装置において、前記偏向体は、前記第1、第2、第3光線が同時に入射される偏向面を備えることが望ましい。この構成によれば、光走査装置のコンパクト化及び部品点数の削減を図ることができる。
【0014】
上記の光走査装置において、前記光源部は、第4光線を発する第4光源をさらに含み、前記偏向体は、さらに前記第4光線で第4被走査面を走査させ、前記絞り群は、前記第4光線を規制する第4絞りをさらに含み、前記結像レンズは、さらに前記第4光線を第4被走査面に結像させ、前記ミラー群は、光路上において前記偏向体と前記第4被走査面との間に配置される第4分離ミラーをさらに備え、前記第4分離ミラーは、光路上で前記第2分離ミラーよりも下流側に配置され、前記第3分離ミラー及び前記第2分離ミラーが、副走査方向において前記第1分離ミラーと前記第4分離ミラーとの間に配置されてなり、前記第2絞りは、前記第2光線の副走査方向の異なる位置をそれぞれ遮光する第3遮光片と第4遮光片とを含み、前記第3遮光片は前記第4遮光片よりも光路上で上流側の位置に配置され、前記第3遮光片は、前記結像レンズが当該第3遮光片の像を前記第3分離ミラーの配置位置近傍に作る位置に、前記第4遮光片は、前記結像レンズが当該第4遮光片の像を前記第2分離ミラーの配置位置近傍に作る位置に、それぞれ配置されている構成とすることができる。
【0015】
この光走査装置によれば、第1〜第4光線にて第1〜第4被走査面を走査させることができる。従って、4色の画像形成エンジンを用いてフルカラーのトナー像を形成する一般的な画像形成装置に、上記の光走査装置を適用することができる。
【0016】
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、上記の光走査装置と、前記第1被走査面を備える第1感光体ドラム、前記第2被走査面を備える第2感光体ドラム、前記第3被走査面を備える第3感光体ドラム及び前記第4被走査面を備える第4感光体ドラムを含む画像形成部と、を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、光線を発する複数の光源と、各光線をそれぞれの被走査面上に向けて反射させる分離ミラーとを備えた光走査装置において、分離ミラーによる光線の分離を良好に行わせることができる。従って、画像品質に優れた光走査装置及び画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を詳述する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す概略断面図である。画像形成装置1は、タンデム型のカラープリンターであって、略直方体のハウジングからなる本体ハウジング10を含む。なお、画像形成装置は、フルカラーの複写機や複合機であっても良い。
【0020】
本体ハウジング10は、シートに対して画像形成処理を行う複数の処理ユニットを内部に収容する。本実施形態では、処理ユニットとして、画像形成ユニット2Y、2C、2M、2Bk、光走査装置23、中間転写ユニット28及び定着装置30を含む。本体ハウジング10の上面には排紙トレイ11が備えられている。排紙トレイ11に対向して、シート排出口12が開口している。本体ハウジング10の側壁には、手差し給紙トレイ13が開閉自在に取り付けられている。本体ハウジング10の下部には、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット14が、着脱自在に装着されている。
【0021】
画像形成ユニット2Y、2C、2M、2Bkは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナー像を、コンピューター等の外部機器から伝送された画像情報に基づき形成するもので、水平方向に所定の間隔でタンデムに配置されている。各画像形成ユニット2Y、2C、2M、2Bkは、静電潜像及びトナー像を担持する感光体ドラム21、感光体ドラム21の周面を帯電させる帯電器22、前記静電潜像に現像剤を付着させてトナー像を形成する現像器24、この現像器24に各色のトナーを供給するイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各トナーコンテナ25Y、25C、25M、25Bk、感光体ドラム21上に形成されたトナー像を一次転写させる一次転写ローラー26、及び感光体ドラム21の周面の残留トナーを除去するクリーニング装置27を含む。
【0022】
光走査装置23は、各色の感光体ドラム21の周面上に静電潜像を形成する。本実施形態の光走査装置23は、1つの筐体内に各色用に準備された複数の光源と、これら光源から発せられた光線を各色の感光体ドラム21の周面に結像及び走査させる結像光学系とを含む。各色の結像光学系は互いに独立した光学系ではなく、一部の光学系が共用されている。この光走査装置23については、後記で詳述する。
【0023】
中間転写ユニット28は、感光体ドラム21上に形成されたトナー像を一次転写させる。中間転写ユニット28は、各感光体ドラム21の周面に接触しつつ周回する転写ベルト281と、転写ベルト281が架け渡される駆動ローラー282および従動ローラー283とを含む。転写ベルト281は、一次転写ローラー26によって各感光体ドラム21の周面に押し付けられている。各色の感光体ドラム21上のトナー像は転写ベルト281上の同一箇所に重ね合わせて一次転写される。これにより、フルカラーのトナー像が転写ベルト281上に形成される。
【0024】
駆動ローラー282に対向して、転写ベルト281を挟んで二次転写ニップ部Tを形成する二次転写ローラー29が配置されている。転写ベルト281上のフルカラートナー像は、前記二次転写ニップ部Tにおいてシート上に二次転写される。シート上に転写されずに転写ベルト281の周面に残留したトナーは、従動ローラー283に対向して配置されたベルトクリーニング装置284によって回収される。
【0025】
定着装置30は、熱源が内蔵された定着ローラー31と、定着ローラー31と共に定着ニップ部Nを形成する加圧ローラー32とを含む。定着装置30は、二次転写ニップ部Tにおいてトナー像が転写されたシートを、定着ニップ部Nにおいて加熱及び加圧することで、トナーをシートに溶着させる定着処理を施す。定着処理が施されたシートは、シート排出口12から排紙トレイ11に向けて排出される。この定着装置30については、後記で詳述する。
【0026】
本体ハウジング10の内部には、シートを搬送するためのシート搬送路が設けられている。シート搬送路は、本体ハウジング10の下部付近から上部付近まで、二次転写ニップ部T及び定着装置30を経由して、上下方向に延びるメイン搬送路P1を含む。メイン搬送路P1の下流端は、シート排出口12に接続されている。両面印刷の際にシートを反転搬送する反転搬送路P2が、メイン搬送路P1の最下流端から上流端付近まで延設されている。また、手差しトレイ13からメイン搬送路P1に至る手差しシート用搬送路P3が、給紙カセット14の上方に配置されている。
【0027】
給紙カセット14は、シートの束を収容するシート収容部を備える。給紙カセット14の右上付近には、シート束の最上層のシートを1枚ずつ繰り出すピックアップローラー151と、そのシートをメイン搬送路P1の上流端に送り出す給紙ローラー対152とが備えられている。手差しトレイ13に載置されたシートも、手差しシート用搬送路P3を通して、メイン搬送路P1の上流端に送り出される。メイン搬送路P1の二次転写ニップ部Tよりも上流側には、所定のタイミングでシートを転写ニップ部に送り出すレジストローラー対153が配置されている。
【0028】
シートに片面印刷(画像形成)処理が行われる場合、給紙カセット14又は手差しトレイ13からシートがメイン搬送路P1に送り出され、該シートに二次転写ニップ部Tにおいてトナー像の転写処理が、定着装置30において転写されたトナーをシートに定着させる定着処理が、各々施される。その後、該シートは、シート排出口12から排紙トレイ11上に排紙される。一方、シートに両面印刷処理が行われる場合、シートの片面に対して転写処理及び定着処理が施された後、該シートは、シート排出口12から排紙トレイ11上に一部が排紙される。その後、該シートはスイッチバック搬送され、反転搬送路P2を経て、メイン搬送路P1の上流端付近に戻される。しかる後、シートの他面に対して転写処理及び定着処理が施され、該シートは、シート排出口12から排紙トレイ11上に排紙される。
【0029】
続いて、光走査装置23の詳細について説明する。
図2は、光走査装置23の内部構造を示す断面図、
図3は、光走査装置23が備える光学系の概略的な光路図である。
図3において、符号AXは光軸(光路)を示す。光走査装置23は、ハウジング231と、このハウジング231内に収容された各色用の光源ユニット4(4Y、4C、4M、4Bk;光源部)と、1つの偏向体5と、結像光学系とを含む。結像光学系は、コリメータレンズ41(41Y、41C、41M、41Bk)、シリンドリカルレンズ42、第1走査レンズ6(結像レンズ)、各色用の第2走査レンズ7(7Y、7C、7M、7Bk)、各色用の絞り8(8Y、8C、8M、8Bk;絞り群)及び複数の反射ミラー(ミラー群)を含む。
【0030】
各光源ユニット4は、それぞれ単一波長のレーザー光線を発する1個の半導体レーザーを有する、各色用のレーザーユニット40(40Y、40C、40M、40Bk)を含む。具体的には、イエロー光源ユニット4Yは、レーザー光線LY(第1光線)を発するイエローレーザーユニット40Y(第1光源)を、シアン光源ユニット4Cは、レーザー光線LC(第3光線)を発するシアンレーザーユニット40C(第3光源)を、マゼンタ光源ユニット4Mは、レーザー光線LM(第2光線)を発するマゼンタレーザーユニット40M(第2光源)を、ブラック光源ユニット4Bkは、レーザー光線LBk(第4光線)を発するブラックレーザーユニット40Bk(第4光源)を、それぞれ備えている。なお、レーザーユニット40として、2個〜4個の半導体レーザーがモジュール化されたマルチビームタイプのレーザーユニット、或いはモノリシックタイプのレーザーユニットを用いるようにしても良い。
【0031】
図2には、各画像形成ユニット2Y、2C、2M、2Bkに備えられているイエロー感光体ドラム21Y(第1感光体ドラム)、シアン感光体ドラム21C(第3感光体ドラム)、マゼンタ感光体ドラム21M(第2感光体ドラム)、及びブラック感光体ドラム21Bkが描かれている。上述のレーザー光線LY、LC、LM、LBkは、各色の感光体ドラム21Y、21C、21M、21Bkの周面(第1、第3、第2、第4被走査面)に対して、各ドラムに対向するようハウジング231に設けられた窓部232、233、234、235を通して、各々照射される。
【0032】
コリメータレンズ41、シリンドリカルレンズ42及び絞り8は、光路上においてレーザーユニット40と偏向体5との間に配置されている。コリメータレンズ41は、レーザーユニット40から発せられ拡散するレーザー光線を平行光に変換する。シリンドリカルレンズ42は、前記平行光を主走査方向に長い線状光に変換して、偏向体5に結像させる。絞り8は、レーザーユニット40から発せられるレーザー光線を規制する。
【0033】
図3を参照して、イエロー光源ユニット4Yは、イエローレーザーユニット40Yの光軸AX上の下流側に、イエロー用のコリメータレンズ41Y、絞り8Y(第1絞り)、光源ミラー404を含む。同様に、シアン光源ユニット4Cは、シアンレーザーユニット40Cの下流側に、シアン用のコリメータレンズ41C、絞り8C(第3絞り)、光源ミラー403を含む。マゼンタ光源ユニット4Mは、マゼンタレーザーユニット40Mの下流側に、マゼンタ用のコリメータレンズ41M、絞り8M(第2絞り)、光源ミラー402を含む。ブラック光源ユニット4Bkは、ブラックレーザーユニット40Bkの下流側に、ブラック用のコリメータレンズ41Bk、絞り8Bk(第4絞り)及び光源ミラー401を含む。
【0034】
光源ユニット4は、
図3、4に示すように、主走査断面及び副走査断面において、イエロー光源ユニット4Yとブラック光源ユニット4Bkとの間に、シアン光源ユニット4C及びマゼンタ光源ユニット4Mが挟まれる配置を備える。光源ユニット4の配列において両端に位置するイエロー光源ユニット4Y、ブラック光源ユニット4Bkの絞り8Y、8Bkは、単一型の絞りである。一方、前記配列において中間に位置するシアン光源ユニット4C、マゼンタ光源ユニット4Mの絞り8C、8Mは、分割型の絞りである。絞り8Cは、光路上の異なる位置に配置された上側遮光片81(第1遮光片)及び下側遮光片82(第2遮光片)を備える。同様に絞り8Mは、光路上の異なる位置に配置された上側遮光片83(第3遮光片)及び下側遮光片84(第4遮光片)を備える。この分割型の絞り8C、8Mの意義については、後記で詳述する。
【0035】
偏向体5は、各色用のレーザーユニット40から発せられるレーザー光線LY、LC、LM、LBk(第1、第3、第2、第4光線)を各々偏向すると共に、各色の感光体ドラム21Y、21C、21M、21Bkの周面(第1、第3、第2、第4被走査面)において予め設定された走査範囲の、一端から他端を走査させる。偏向体5は、ポリゴンミラー51と、これを回転させるポリゴンモーター52とを含む。ポリゴンミラー51は、例えば正六角形の各辺に沿って偏向面が形成された多面鏡である。ポリゴンミラー51の中心位置には、ポリゴンモーター52の回転軸が連結されている。
【0036】
ポリゴンミラー51は、ポリゴンモーター52が回転駆動されることによって前記回転軸回りに回転しつつ、レーザーユニット4から発せられた各レーザー光線LY、LC、LM、LBkを偏向し、これらレーザー光線にて各ドラムの前記周面を各々走査させる。本実施形態の光走査装置23では、4色のレーザー光線の偏向を一つのポリゴンミラー51で賄う4色共用型の光学系が採用されている。各光源ユニットから発せられたレーザー光線LY、LC、LM、LBkは、各々光源ミラー404、403、402、401で反射された後、同時に、一つの偏向面に斜入射する。この構成によれば、光走査装置23のコンパクト化が図れると共に、偏向体5が1個で済むので部品点数の削減を図ることができる。なお、他の実施形態では、偏向体5としてMEMSミラーを用いるようにしても良い。
【0037】
第1走査レンズ6及び第2走査レンズ7は、光路上において偏向体5と感光体ドラム21Y、21C、21M、21Bkとの間に配置され、各レーザー光線LY、LC、LM、LBkを各ドラムの前記周面に結像させる。第1走査レンズ6及び第2走査レンズ7は、入射光の角度と像高とが比例関係となる歪曲収差(fθ特性)を有するレンズであって、主走査方向に長尺のレンズである。これら走査レンズ6、7は、透光性樹脂材料を用いた金型モールド成形にて製造されている。なお、走査レンズの枚数は、2枚でなくともよく、何枚であってもよい。
【0038】
第1走査レンズ6は、光路上において偏向体5に近い走査レンズであり、全てのレーザー光線LY、LC、LM、LBkが通過する共通走査レンズである。第1走査レンズ6における光線の入射面及び出射面はレンズパワーを有し、主走査方向及び副走査方向の双方において正の屈折力を具備する。第2走査レンズ7(7Y、7C、7M、7Bk)は、光路上において各々の感光体ドラム21Y、21C、21M、21Bkに近い位置に配置された走査レンズである。第2走査レンズ7は共通ではなく、各第2走査レンズ7Y、7C、7M、7Bkを、各色のレーザー光線LY、LC、LM、LBkが個別に通過する。
【0039】
前記結像光学系が有する複数の反射ミラーは、各色のレーザー光線LY、LC、LM、LBkを、各々の感光体ドラム21Y、21C、21M、21Bkの周面に向かわせるように反射する。光走査装置23は、イエローのレーザー光線LYの反射のために、光路上において偏向体5と感光体ドラム21Yとの間に配置されたイエロー分離ミラー431(第1分離ミラー)及び反射ミラー432を備える。同様に、シアンのレーザー光線LCの反射のために、光路上において偏向体5と感光体ドラム21Cとの間に配置されたシアン分離ミラー441(第3分離ミラー)及び反射ミラー442が、マゼンタのレーザー光線LMの反射のために、光路上において偏向体5と感光体ドラム21Mとの間に配置されたマゼンタ分離ミラー451(第2分離ミラー)及び反射ミラー452、453が、ブラックのレーザー光線LBkの反射のために、光路上において偏向体5と感光体ドラム21Bkとの間に配置されたブラック分離ミラー46(第4分離ミラー)が備えられている。
【0040】
各々の分離ミラー431、441、451、46は、各々のカラーのレーザー光線を、対応する感光体ドラム21の周面に向けて選択的に反射する。具体的には、イエローのレーザー光線LYは、第1走査レンズ6を通過した後、イエロー分離ミラー431で折り返し反射され、第2走査レンズ7Yをさらに通過した後、反射ミラー432で上方に向けて反射され、ハウジング231の窓部232を通してイエローの感光体ドラム21Yの周面に結像される。
【0041】
シアンのレーザー光線LCは、第1走査レンズ6を通過後にシアン分離ミラー441で反射され、第2走査レンズ7Cをさらに通過した後、反射ミラー442で反射され、窓部233を通してシアンの感光体ドラム21Cの周面に結像される。マゼンタのレーザー光線LMは、第1走査レンズ6を通過後にマゼンタ分離ミラー451及び反射ミラー452で折り返し反射され、第2走査レンズ7Mをさらに通過した後、反射ミラー453で反射され、窓部234を通してマゼンタの感光体ドラム21Mの周面に結像される。一方、ブラックのレーザー光線LBkは、第1走査レンズ6を通過後に続いて第2走査レンズ7Bkを通過し、ブラック分離ミラー46で上方に向けて反射され、窓部235を通してブラックの感光体ドラム21Bkの周面に結像される。
【0042】
図2は、光走査装置23の副走査断面を示している。
図2から明らかな通り、シアン分離ミラー441は、光路上並びに副走査方向において、イエロー分離ミラー431とマゼンタ分離ミラー451との間に配置されている。また、マゼンタ分離ミラー451は、光路上並びに副走査方向において、シアン分離ミラー441とブラック分離ミラー46との間に配置されている。
【0043】
各々の分離ミラー431、441、451、46には、各々のカラーのレーザー光線LY、LC、LM、LBkだけが入射されるようにすることが必要である。しかし、本実施形態のように、4色のレーザー光線で1つの偏向体(偏向面)が共用される構成においては、光走査装置23のコンパクト化の要請を満たしつつ、高い精度でのレーザー光線の分離を行わせることは困難である。とりわけ、分離ミラーの配列において光路上並びに副走査方向の中間に位置するシアン分離ミラー441及びマゼンタ分離ミラー451については、2つのレーザー光線の光路の間に分離ミラーが挟まれる関係上、レーザー光線の分離は一層困難である。
【0044】
この点を
図4に基づいて説明する。
図4は、本発明の比較例に係る光走査装置の、副走査断面の模式的な光路図である。ここでは、副走査方向は上下方向である。なお、比較例と後述する実施形態とは、絞り80(8)の配置を除いて同一の光学配置を備えている。各色用の絞り80(80Y、80C、80M、80Bk)は、いずれも単一型の絞りである。ここで言う単一型の絞りは、正方形、長方形、円形若しくは楕円等の開口を持つ一つのプレート部材からなる一般的な絞りであり、該絞りは光路上の特定のポイントに配置される。
図4の矢印Ay、Ac、Am、Abkは、それぞれ各色の絞り80Y、80C、80M、80Bkが、光路上に配置可能な領域を示している。
【0045】
光源ユニット4は、上から順にイエロー光源ユニット4Y、シアン光源ユニット4C、マゼンタ光源ユニット4M及びブラック光源ユニット4Bkの順に配置されている。すなわち、各光源ユニット4Y、4C、4M、4Bkは副走査方向の異なる位置に配置され、シアン光源ユニット4C及びマゼンタ光源ユニット4Mは、副走査方向においてイエロー光源ユニット4Yとブラック光源ユニット4Bkとの間に配置されている。従って、上から下にレーザー光線LY、LC、LM、LBk(第1、第3、第2、第4光線)が順に並んだ状態で、光源ユニット4から各レーザー光線が発せられる。レーザー光線LY、LC、LM、LBkは、それぞれの光源ユニットのコリメータレンズ41(41Y、41C、41M、41Bk)を通過して平行光に変換され、各々単一型の絞り80Y、80C、80M、80Bkを通過する。
【0046】
その後、レーザー光線LY、LC、LM、LBkはシリンドリカルレンズ42によって偏向体5の偏向面に集光されて偏向され、第1走査レンズ6を通過し、各々の分離ミラー431、441、451(ブラック分離ミラーは図略)に向かう。分離ミラーは、下から上に、分離ミラー431、441、451、46(第1、第3、第2、第4分離ミラー)が並ぶように配置されている。なお、
図4ではブラック分離ミラー46の記載を省いている。これら分離ミラー431、441、451の配置位置に各色用の絞り80Y、80C、80Mの絞り像80YI、80CI、80MIが作られるように、絞り80Y、80C、80Mの光路上における配置位置が決定される。
図4の矢印By、Bc、Bmは、各領域Ay、Ac、Am、Abkの範囲内のいずれかに絞り80Y、80C、80Mが配置された場合に、実像である絞り像80YI、80CI、80MIが作られ得る範囲を示している。
【0047】
このような構成では、例えば、光路上並びに副走査方向においてイエロー分離ミラー431とマゼンタ分離ミラー451とに挟まれる配置となるシアン分離ミラー441に、的確にシアンのレーザー光線LCのみを入射させるのは難しい。換言すると、レーザー光線LCと、光路上において該レーザー光線LCに隣接するレーザー光線LY及びレーザー光線LCとの分離を高精度で行うことが困難である。これは、1つの絞り80Cの絞り像80CIの位置(シアン分離ミラー441の配置位置)を決定するに際し、レーザー光線LCの下側部分がイエロー分離ミラー431に、且つ上側部分がマゼンタ分離ミラー451に各々入射しないようにする位置を、領域Ac(範囲Bc)内で探知することが困難だからである。このことは、光路上並びに副走査方向においてシアン分離ミラー441とブラック分離ミラー46とに挟まれる配置となるマゼンタ分離ミラー451についても当て嵌まる。
【0048】
これに対し、本発明の実施形態に係る光走査装置23では、隣接するレーザー光線の分離を高精度に行い得る。
図5は、光走査装置23の副走査断面の模式的な光路図である。絞り8を除いて、光走査装置23の構成は
図4に示した構成と同じであるので、他の部分については説明を省略する。本実施形態の絞り8は、上述の単一型の絞りからなるイエロー用絞り8Y及びブラック用絞り8Bkと、これらの間に挟まれて配置されている分割型のシアン用絞り8C及びマゼンタ用絞り8Mとからなる。
【0049】
分割型のシアン用絞り8Cは、それぞれレーザー光線LCの上下方向(副走査方向)の異なる位置を遮光し、光路上の異なる位置に配置された上側遮光片81(第1遮光片)及び下側遮光片82(第2遮光片)を備える。上側遮光片81は、下側遮光片82よりも光路上で上流側の位置に配置されている。マゼンタ用絞り8Mも同様に、それぞれレーザー光線LMの上下方向の異なる位置を遮光し、光路上の異なる位置に配置された上側遮光片83(第3遮光片)及び下側遮光片84(第4遮光片)を備える。上側遮光片81は、下側遮光片82よりも光路上で上流側の位置に配置されている。上側遮光片81は、イエロー用絞り8Yに近接している。絞り8Cの下側遮光片82と、絞り8Mの上側遮光片83とが近接している。下側遮光片84は、ブラック用絞り8Bkに近接している。
【0050】
絞り8Cの上側遮光片81はレーザー光線LCの上側部分を遮光し、下側遮光片82はレーザー光線LCの下側部分を遮光する。絞り8Cが分割型であるゆえ、その絞り像8CIも分離して作られる。絞り像8CIは、上側遮光片81の絞り像81Iと、下側遮光片82の絞り像82Iとを含む。上側遮光片81は、第1走査レンズ6が当該上側遮光片81の絞り像81Iをイエロー分離ミラー431の配置位置近傍(分離ミラー431の上端エッジ付近)に作る位置に配置されている。下側遮光片82は、第1走査レンズ6が当該下側遮光片82の絞り像82Iをシアン分離ミラー441の配置位置近傍(分離ミラー441の反射面の上端付近)に作る位置に配置されている。
【0051】
絞り8Mの上側遮光片83はレーザー光線LMの上側部分を遮光し、下側遮光片84はレーザー光線LMの下側部分を遮光する。絞り8Mの絞り像8MIも分離して作られる。絞り像8MIは、上側遮光片83の絞り像83Iと、下側遮光片84の絞り像84Iとを含む。上側遮光片83は、第1走査レンズ6が当該上側遮光片83の絞り像83Iをシアン分離ミラー441の配置位置近傍(分離ミラー441の上端エッジ付近)に作る位置に配置されている。下側遮光片84は、第1走査レンズ6が当該下側遮光片84の絞り像84Iをマゼンタ分離ミラー451の配置位置近傍(分離ミラー451の反射面の上端付近)に作る位置に配置されている。
【0052】
図6は、分割型の絞り8Cの具体例を示す図である。
図6(A)は上側遮光片81を、
図6(B)は下側遮光片82を、それぞれ光路(光軸)方向から見た図、
図6(C)は上側遮光片81と下側遮光片82とが組み合わされた状態を光路方向から見た図である。
図6(C)に示すように、上側遮光片81と下側遮光片82とは、光路上で見て1つの矩形開口8MHを形成している。
【0053】
上側遮光片81は、内側に開口81Hを有する逆U字型の形状を備えている。上側遮光片81は、レーザー光線LCの上側部分を遮光する第1水平部811と、該第1水平部811の左右両端から各々下方に延びる一対の第1垂直部812とを含む。第1垂直部812は、レーザー光線LCの左右部分を遮光する。第1水平部811及び第1垂直部812は、いずれも直線的な帯状部分からなり、これらの帯状部分で開口81Hの三方が区画されている。
【0054】
下側遮光片82は、内側に開口82Hを有するU字型の形状を備えている。下側遮光片82は、レーザー光線LCの下側部分を遮光する第2水平部821と、該第2水平部821の左右両端から各々上方に延びる一対の第2垂直部822とを含む。第2垂直部822は、レーザー光線LCの下側付近における左右部分を遮光する。第2水平部821及び第2垂直部822は、いずれも直線的な帯状部分からなり、これらの帯状部分で開口82Hの三方が区画されている。第2水平部821の左右方向のサイズは、第1水平部811と同じである。一方、第2垂直部822の上下方向のサイズは、第1垂直部812よりも短い。
【0055】
上側遮光片81と下側遮光片82とが組み合わされると、第1垂直部812と第2垂直部822とが光軸方向でみて重なり合う。そして、開口81Hの下端開放部分を第2水平部821が塞ぎ、開口82Hの上端開放部分を第1水平部811が塞ぐ形となり、1つの閉鎖された開口8MHが形成される。この際、第1垂直部812の下面813と、第2水平部821の下面823とは、ハウジング231(
図2)に備えられている同一の座面G(同じ高さの面)に接している。このように本実施形態によれば、同一の座面Gに上側遮光片81と下側遮光片82とを設置するだけで絞り8Cを形成できるので、分割型の絞り8Cを採用した場合でも、構造を簡素化し、組み立て性を良好なものとすることができる。なお、絞り8Mの上側遮光片83及び下側遮光片84も、上記と同様な構成を備えている。
【0056】
図7は、分割型の絞り8Cの作用を説明するための模式図である。シアンレーザーユニット40Cから発せられたレーザー光線LCは、シアン用のコリメータレンズ41Cを通過して平行光に変換され、分割型の絞り8Cに向かう。上側遮光片81は、レーザー光線LCの上側部分の光線L01を、下側遮光片82は下側部分の光線L02をそれぞれ規制している。絞り8Cを通過したレーザー光線LCは、シリンドリカルレンズ42を通過して線状光に変換され、偏向体5で偏向されたシアン分離ミラー441へ向かう。
【0057】
ここで、上側遮光片81の絞り像81Iを形成する光線L1と、下側遮光片82の絞り像82Iを形成する光線L2とに着目する。光線L1は、上側遮光片81を通過した後、シリンドリカルレンズ42及び偏向体5を経由し、第1走査レンズ6でイエロー分離ミラー431の配置位置近傍(上端エッジ付近)に結像される。換言すると、上側遮光片81の絞り像81Iがイエロー分離ミラー431の上端エッジ付近に作られる位置に、上側遮光片81が配置される。このため、光線L1がイエロー分離ミラー431へ入射しないようにすることができる。仮に、絞り像81Iがシアン分離ミラー441に作られるとしたならば、イエロー分離ミラー431とシアン分離ミラー441とを副走査方向に広い間隔を空けて配置しなければ、光線L1の一部がイエロー分離ミラー431へ入射してしまうことになる。
【0058】
光線L2は、下側遮光片82を通過した後、シリンドリカルレンズ42及び偏向体5を経由し、第1走査レンズ6でシアン分離ミラー441の配置位置近傍(反射面の上端付近)に結像される。換言すると、下側遮光片82の絞り像82Iがシアン分離ミラー441の反射面の上端付近に作られる位置に、下側遮光片82が配置される。このため、レーザー光線LCがシアン分離ミラー441の範囲から外れて、後段に配置されているマゼンタ分離ミラー451へ入射することを抑止することができる。従って、レーザー光線LCを他のレーザー光線から高精度に分離して、シアン分離ミラー441にて取り出すことができる。
【0059】
また、シアン光源ユニット4Cの設置公差、例えばシアンレーザーユニット40Cやコリメータレンズの副走査方向への偏心が生じたとしても、レーザー光線LCが他の分離ミラー431、451に入射しないという利点もある。これは、前記偏心が生じたとしても、上側遮光片81、下側遮光片82を通過する光線L1、L2は、それぞれ
図7に示す位置に絞り像81I、82Iを作るからである。以上の点は、絞り8Mについても同様である。従って、設置公差の影響を受けにくい走査光学系を実現することができる。また、絞り8C、8Mによってレーザー光線LC、LMの分離が高精度に行える結果、光走査装置23の設計において、上下方向(副走査方向)のコンパクト化(低背化)を図り易くなるという利点もある。
【0060】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、分割型の絞り8C(8M)を、上側遮光片81及び下側遮光片82の2つのみで構成する例を示した。絞り8Cは、第1水平部811及び第2水平部821を有する限りにおいて、つまり、レーザー光線LCの上側及び下側を各々の位置で規制できる限りにおいて、3つ又はそれ以上の遮光片で構成されていても良い。また、上側遮光片81と下側遮光片82との組合せによる開口形状も矩形には限定されない。例えば、第1、第2垂直部812、822を外側に向けて凸の形状とし、略楕円の開口としても良い。