特許第6186460号(P6186460)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6186460
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】情報管理システム、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20170814BHJP
【FI】
   G06Q50/10
【請求項の数】8
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-18436(P2016-18436)
(22)【出願日】2016年2月2日
(65)【公開番号】特開2017-138745(P2017-138745A)
(43)【公開日】2017年8月10日
【審査請求日】2016年3月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】500521522
【氏名又は名称】株式会社オプティム
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 俊二
【審査官】 宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−139760(JP,A)
【文献】 特開2010−282279(JP,A)
【文献】 特開2015−032053(JP,A)
【文献】 特開2015−032048(JP,A)
【文献】 特開2004−318712(JP,A)
【文献】 特開2015−210743(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2005−0110091(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
POSシステム(point of sales system)と連携して情報の管理を行う情報管理システムであって、
前記POSシステムで商品またはサービスの決済を行う際に、購入者の属性情報を受け付ける受付手段と、
前記購入者が複数の場合に、前記属性情報を所定のグループに登録するグループ手段と、
前記POSシステムで管理している前記決済を完了した商品またはサービスの情報と、前記受け付けた属性情報と、前記グループとを紐付ける紐付け手段と、
前記紐付けした情報をデータベースに登録する登録手段と、
登録した前記紐付けした情報のグループを変更する変更手段と、
前記登録された情報を変更後の前記グループ単位で提供する提供手段と、
を備えることを特徴とする情報管理システム。
【請求項2】
前記属性情報が、クレジットカードの情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記属性情報が、所有端末の情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記属性情報が、マイナンバーであることを特徴とする請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記関連付けを行うタイミングが、決済のタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項6】
前記提供する情報を、決済の情報と紐付けて提供することを特徴とする請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項7】
POSシステム(point of sales system)と連携して情報の管理を行う情報管理システムが実行する情報管理方法であって、
前記POSシステムで商品またはサービスの決済を行う際に、購入者の属性情報を受け付ける受付ステップと、
前記購入者が複数の場合に、前記属性情報を所定のグループに登録するグループステップと、
前記POSシステムで管理している前記決済を完了した商品またはサービスの情報と、前記受け付けた属性情報と、前記グループとを紐付ける紐付けステップと、
前記紐付けした情報をデータベースに登録する登録ステップと、
登録した前記紐付けした情報のグループを変更する変更ステップと、
前記登録された情報を変更後の前記グループ単位で提供する提供ステップと、
を有することを特徴とする情報管理方法。
【請求項8】
POSシステム(point of sales system)と連携して情報の管理を行う情報管理システムに、
前記POSシステムで商品またはサービスの決済を行う際に、購入者の属性情報を受け付ける受付ステップ、
前記購入者が複数の場合に、前記属性情報を所定のグループに登録するグループステップ、
前記POSシステムで管理している前記決済を完了した商品またはサービスの情報と、前記受け付けた属性情報と、前記グループとを紐付ける紐付けステップ、
前記紐付けした情報をデータベースに登録する登録ステップ、
登録した前記紐付けした情報のグループを変更する変更ステップ、
前記登録された情報を変更後の前記グループ単位で提供する提供ステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品又はサービスに関する情報の管理に関する情報管理システム、方法及びプログラムに関する
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、管理装置に日時および顧客識別情報に関連づけて販売商品情報を登録しておき、冊子状媒体や磁気媒体及び顧客カードから入力される顧客識別情報に基づいて、管理装置により販売商品情報を少なくとも商品品目毎に集計させ、顧客の購入商品情報として出力可能な収支情報処理装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、次の内容が開示されている。すなわち、店舗等で商品を購入したときに出力され顧客に渡されるレシートに日付、商品コード等に対応したバーコードを付加して出力する。バーコードスキャナを備えネットワークに接続されたDTV(家庭用電子機器)で、家庭においてレシートをスキャンすることで買物情報の抽出を可能にし、他の家庭内の電子機器へのデータ転送も可能にする。商品コードに対応する商品データはネットワークを介して店舗データベースから取得する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−102687号公報
【特許文献2】特開2003−293290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ユーザにとっては、そのユーザが購入した商品やサービスに関する情報は、できるだけそのユーザが簡単に利用できることが望ましい。上述の特許文献2では、ユーザが店舗の商品購入情報を利用できる技術を開示するが、ユーザが利用するためには、レシートの読み取り等を必要としており、さらなる簡便化が求められている。本発明の目的は、ユーザが購入した商品やサービスに関する情報を、そのユーザがより簡単に利用できるようにするための情報管理システム、方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る情報管理システムは、POSシステム(point of sales system)と連携して情報の管理を行うシステムであって、
POSシステムで商品またはサービスの決済を行う際に、購入者の属性情報を受け付ける受付手段と、
購入者が複数の場合に、属性情報を所定のグループに登録するグループ手段と、
POSシステムで管理している決済を完了した商品またはサービスの情報と、受け付けた属性情報と、グループとを紐付ける紐付け手段と、
付けした情報をデータベースに登録する登録手段と、
登録した紐付けした情報のグループを変更する変更手段と、
録された情報を変更後のグループ単位で提供する提供手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る情報管理システム、方法及びプログラムによれば、ユーザが購入した商品やサービスに関する情報を、そのユーザがより簡単に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る情報管理システムを含む全体の構成を示す。
図2】POSシステムの構成例を示す。
図3】情報管理システムの構成例を示す。
図4】紐付け情報DBの構成例を示す。
図5】POSシステムにおける決済処理の例を示すフローチャートである。
図6】情報管理システムにおける登録処理の例を示すフローチャートである。
図7】情報管理システムにおける情報提供処理の例を示すフローチャートである。
図8】ユーザ端末に提供される表示画面の例を示す図である。
図9】ユーザ端末に提供される表示画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、下記の記載は本発明の一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0010】
図1は、本実施形態に係る情報管理システム10を含む全体の構成を示す。
【0011】
情報管理システム10には、ネットワークN1を通じて、1つ以上のPOSシステム12が接続されている。また、情報管理システム10には、ネットワークN2を通じて、複数のユーザ端末16が接続されている。ネットワークN1、N2は、例えば、インターネットであってもよい。
【0012】
POSシステム12は、店舗等に設置され、ユーザとの間で、商品又はサービス等(以下、単に「商品」という)の購入決済を行う。このとき、POSシステム12は、そのユーザに関する属性情報(「ユーザ属性情報」という)を受け付けてよい。ユーザ属性情報には、例えば、氏名、マイナンバー、性別、生年月日、住所、メールアドレス、クレジットカード番号、ニックネーム、又は、ユーザ端末16の識別情報などが1つ以上含まれてよい。
【0013】
ユーザ端末16は、PC、スマートフォン又はタブレットに限らず、ネットワークN1に接続可能なものであれば何でもよい。例えば、ユーザ端末16は、ネットワークN1に接続可能な、テレビ、冷蔵庫又はプリンタなどであってもよい。
【0014】
情報管理システム10は、POSシステム12から、購入商品に関する情報(「商品情報」という)と、その購入の決済に関する情報(「決済情報」という)と、ユーザ属性情報とを紐付けた(関連付けた)情報(「紐付け情報」という)を受領し、それを紐付け情報DB300(図3参照)で管理する。
【0015】
また、情報管理システム10は、ユーザ端末16から、ユーザ属性情報と紐付けられている商品情報及び/又は決済情報の要求を受領すると、紐付け情報DB300の中からそのユーザ属性情報と関連付けられている商品情報及び/又は決済情報を検索し、その検索結果をそのユーザ端末16に返す。
【0016】
これにより、ユーザは、購入商品の商品情報及び/又は決済情報などを簡単に取得して利用することができる。例えば、決済情報に購入商品の決済金額が含まれている場合、ユーザは、それを利用して簡単に家計簿を作成することができる。
【0017】
例えば、商品情報に購入食品(商品)の賞味期限が含まれている場合、ユーザは、それを利用して冷蔵庫に入っている食品の賞味期限を容易に知ることができる。以下、詳細に説明する。
【0018】
図2は、POSシステム12の構成例を示す。
【0019】
POSシステム12は、プロセッサ20と、メモリ22と、記憶ドライブ26と、商品受付I/F32と、決済受付I/F32と、ユーザ属性受付I/F34と、ネットワークI/F24とを備えてよい。
【0020】
ネットワークI/F24は、ネットワークN1に接続されている情報管理システム10との間におけるデータの送受信を制御する。ネットワークI/F24は、例えば、NICである。
【0021】
記憶ドライブ26は、POSシステム12で使用される様々なデータを保持する。記憶ドライブは、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリカードである。
【0022】
プロセッサ20は、メモリ22に格納されているプログラムを実行することにより、POSシステム12の様々な機能を実現する。
【0023】
メモリ22は、POSシステム12の機能を実現するための様々なプログラム及びデータを格納する。メモリ22は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)である。
【0024】
商品受付I/F32は、ユーザが購入する商品のID(「商品ID」という)を受け付ける。商品IDは、例えば、商品に付されているバーコードである。商品受付I/F32は、例えば、バーコードリーダである。
【0025】
決済受付I/F32は、ユーザから決済を受け付ける。決済受付I/F32は、例えば、クレジットカードリーダ、電子マネーカードリーダである。
【0026】
ユーザ属性受付I/F34は、ユーザから、ユーザ属性情報を受け付ける。ユーザ属性受付I/F34は、例えば、磁気カードリーダ、非接触カードリーダ、QRコードリーダ、タッチパネルディスプレイである。
【0027】
ユーザ属性受付I/F34と決済受付I/F32とは、1つのI/Fであってもよい。例えば、クレジットカードリーダや電子マネーカードリーダが、決済の受け付けとユーザ属性情報の受け付けとを一度に行ってもよい。
【0028】
メモリ22には、プログラムとして、決済手段100、ユーザ属性受付手段102、紐付け手段104、送信手段106が格納されてよい。また、メモリ22には、情報として、商品情報テーブル200が格納されてよい。なお、これらのプログラム及び情報は、記憶ドライブ26に保持され、適宜メモリ22に格納されてもよい。
【0029】
商品情報テーブル200は、商品IDに対応する商品情報を管理する。商品情報は、商品の種類によって異なってよい。例えば、食品の商品情報には、食品名、メーカ名、賞味期限、生産地、原産国などが含まれてよい。家電の商品情報には、種類(テレビ、エアコン、冷蔵庫、電子レンジなど)、型番、メーカ名、保証期間などが含まれてよい。携帯電話の商品情報(サービス情報)には、キャリア名、機種型番、契約パック、契約年数、契約料金などが含まれてよい。
【0030】
決済手段100は、商品受付I/F32を介して購入を受け付けた商品について、決済受付I/F32を介してユーザから受け付けた決済を処理し、決済情報を生成する。例えば、決済情報には、決済された商品の商品ID、決済金額、決済日時、決済場所(店舗名)などが含まれてよい。
【0031】
ユーザ属性受付手段102は、ユーザ属性受付I/F34を介して、商品を購入したユーザのユーザ属性情報を受け付ける。ユーザ属性受付手段102は、決済手段100による決済時に、ユーザ属性情報を合わせて受け付けてよい。
【0032】
紐付け手段104は、決済手段100によって生成された決済情報と、その決済された商品の商品情報と、ユーザ属性受付手段102によって受け付けたユーザ属性情報とを紐付けて、紐付け情報を生成する。
【0033】
送信手段106は、紐付け手段104によって生成された紐付け情報を、情報管理システム10へ送信する。
【0034】
図3は、情報管理システム10の構成例を示す。
【0035】
情報管理システム10は、プロセッサ40と、メモリ42と、記憶ドライブ46と、ネットワークI/F44とを備えてよい。
【0036】
ネットワークI/F44は、ネットワークN1及びN2に接続されているPOSシステム12及びユーザ端末16との間におけるデータの送受信を制御する。ネットワークI/F44は、例えば、NICである。
【0037】
プロセッサ40は、メモリ42に格納されているプログラムを実行することにより、情報管理システム10の様々な機能を実現する。
【0038】
メモリ42は、情報管理システム10の機能を実現するための様々なプログラム及びデータを格納する。メモリ42は、例えば、DRAM、SRAMである。
【0039】
記憶ドライブ46は、情報管理システム10で使用される様々なデータを保持する。記憶ドライブ46は、例えば、HDD、SSDなどである。記憶ドライブ46は、紐付け情報DB300を保持する。
【0040】
図4は、紐付け情報DB300の構成例を示す。
【0041】
紐付け情報DB300は、POSシステム12から送信された紐付け情報をレコードとして管理する。紐付け情報DB300は、項目値として、例えば、番号302、グループID304、ユーザ属性情報306、決済情報308、及び商品情報310などを有してよい。
【0042】
番号302は、紐付け情報DB300のレコード(紐付け情報)を識別するため番号である。
【0043】
グループID304は、そのレコードが属するグループを識別するためのIDである。すなわち、同一のグループIDを有するレコードは、同一のグループに属するとしてよい。なお、1つのレコードに複数のグループIDが付与されてもよい。例えば、同じ家族に属するユーザに共通のグループIDを付与し、同じ住所(家)に住むユーザにそれとは別共通のグループIDを付与してもよい。なぜなら、同じ家族に属するユーザが、別の住所に住んでいる場合もあるからである。
【0044】
ユーザ属性情報306、決済情報308、及び商品情報310については、上述の通りである。すなわち、紐付け情報DB300は、ユーザ属性情報306と、決済情報308と、商品情報310とを関連付けて管理する。
【0045】
図3の説明に戻る。メモリ42は、プログラムとして、受信手段110、DB制御手段112、グループ制御手段114、情報提供手段116を格納してよい。これらのプログラムは、記憶ドライブ46に保持され、適宜メモリ42に読み出されてもよい。
【0046】
受信手段110は、POSシステム12から紐付け情報を受信する。
【0047】
DB制御手段112は、紐付け情報DB300を制御する。例えば、DB制御手段112は、受信手段110が受信した紐付け情報を、紐付け情報DB300に登録する。DB制御手段112は、例えば、DBMS(database management system)である。
【0048】
グループ制御手段114は、複数のユーザ属性情報をグループ化し、紐付け情報DB300において同一のグループIDを付与する。グループ制御手段114は、ユーザからの指示に従ってグループを形成してよい。又は、グループ制御手段114は、所定の条件に基づいて、自動的にグループを形成しても良い。例えば、グループ制御手段114は、紐付け情報DB300において、同一の住所及び/又は電話番号を含む複数のユーザ属性情報に対して同一のグループIDを付与(つまり1つの家族グループを形成)してもよい。
【0049】
情報提供手段116は、ユーザ端末16からユーザ属性情報を検索キーとする情報取得要求を受領すると、紐付け情報DB300の中から、そのユーザ属性情報を含むレコードを検索し、その検索にヒットしたレコードの情報をユーザ端末16に返してよい。このとき、情報影響手段116は、その検索にヒットしたレコードのグループIDと同一のグループIDを有する他のレコードの情報も合わせてユーザ端末16に返してもよい。
【0050】
情報提供手段116は、ユーザ端末16からグループIDを検索キーとする情報取得要求を受領すると、紐付け情報DB300の中から、そのグループIDを含むレコードを検索し、その検索にヒットしたレコードの情報をユーザ端末16に返してよい。
【0051】
これにより、ユーザは、情報提供手段116から提供された商品情報を利用して、購入した商品の様々な情報(例えば食品の賞味期限など)を知ることができる。また、ユーザは、情報提供手段116から提供されたグループに含まれる決済情報及び商品情報のセットを利用して、家族の家計簿を簡単に作成することができる。
【0052】
グループ制御手段114は、ユーザ端末16からの指示に従って、グループID304を変更してもよい。例えば、離れて住んでいる娘が実家にお土産を持ってきた場合、グループ制御手段114は、その娘が購入したお土産に対応するグループID304を、実家の母親に対応するグループIDに変更してもよい。これにより、実家の母親は、情報提供手段116を通じて、実家の娘が購入したお土産の賞味期限を知ることができる。
【0053】
図5は、POSシステム12における決済処理の例を示すフローチャートである。
【0054】
(S100)決済手段100は、商品受付I/F32を通じて、ユーザが購入した商品の商品IDを取得する。そして、決済手段100は、その商品IDに対応する価格などを取得し、決済情報を生成する。また、決済手段100は、商品情報テーブル200から、その商品IDに対応する商品情報を取得する。そして、S102の処理へ進む。
【0055】
(S102)ユーザ属性受付手段102は、ユーザ属性受付I/F34を通じて、その決済を行ったユーザのユーザ属性情報を取得する。ユーザ属性情報は、ユーザが購入商品を配送してもらうために提供した自宅の住所や電話番号であってよい。又は、ユーザ属性情報は、ユーザの年齢確認のために入力してもらった生年月日であってよい。そして、S104の処理へ進む。
【0056】
(S104)紐付け手段104は、ユーザ属性受付手段102が取得したユーザ属性情報と、決済手段100が取得及び生成した商品情報及び決済情報とを紐付けて、紐付け情報を生成する。そして、S106の処理へ進む。
【0057】
(S106)送信手段106は、その生成された紐付け情報を、情報管理システム10へ送信する。
【0058】
以上の処理により、決済時に紐付け情報が生成され、POSシステム12から情報管理システム10へ送信される。
【0059】
なお、紐付け情報は、必ずしも決済時に送信されなくてもよい。例えば、POSシステム12は、所定期間(例えば1営業日)分の紐付け情報を記憶ドライブ26に蓄積しておき、所定期間経過後、その蓄積されている紐付け情報をまとめて情報管理システム10へ送信してもよい。
【0060】
図6は、情報管理システム10における登録処理の例を示すフローチャートである。
【0061】
(S200)受信手段110は、POSシステム12から紐付け情報を受領すると、S202の処理へ進む。
【0062】
(S202)DB制御手段112は、S200で受領した紐付け情報を、紐付け情報DB300に登録する。
【0063】
以上の処理により、POSシステム12から送信された紐付け情報が、紐付け情報DB300に登録される。
【0064】
なお、グループID304はユーザ属性情報に含まれていても良い。又は、グループ制御手段114が、次の処理によりグループID304を付与してもよい。
【0065】
(S204)グループ制御手段114は、紐付け情報DB300の中から、S202で登録した紐付け情報に含まれるユーザ属性情報304と適合するユーザ属性情報304を含むレコードを検索する。例えば、ユーザ属性情報304に同じ住所や電話番号を含むレコードを検索する。
【0066】
(S206)グループ制御手段114は、S204の検索に1つ以上ヒットしたか否かを判定し、その判定結果が「YES」ならばS208の処理へ進み、「NO」ならばS206の処理へ進む。
【0067】
(S208)グループ制御手段114は、S202で登録した紐付け情報に、その検索にヒットしたレコードのグループID304と同一のグループIDを付与し、処理を終了する。
【0068】
(S210)グループ制御手段114は、S204で登録した紐付け情報に、新規のグループIDを付与し、処理を終了する。
【0069】
以上の処理により、関連するユーザ(例えば同じ家族のユーザ)の紐付け情報をグループ化することができる。
【0070】
図7は、情報管理システム10における情報提供処理の例を示すフローチャートである。
【0071】
(S300)情報提供手段116は、ユーザ端末16から、ユーザ属性情報を検索キーとする情報取得要求を受領すると、S302の処理へ進む。
【0072】
(S302)DB制御手段112は、紐付け情報DB300から、S300で受領したユーザ属性情報306と適合するレコードを抽出する。情報提供手段116は、この抽出したレコードの決済情報308及び商品情報310を、ユーザ端末16に提供(送信)する。
【0073】
以上の処理により、ユーザは、自分が購入した商品の決済情報及び商品情報を簡単に入手して利用することができる。
【0074】
なお、情報提供手段116は、次の処理により、同一グループに属する決済情報及び商品情報も合わせて、ユーザ端末16に提供してもよい。
【0075】
(S304)DB制御手段112は、紐付け情報DB300の中から、S302で抽出したレコードとグループID304が一致する他のレコードを抽出する。
【0076】
(S306)情報提供手段116は、S302で抽出したレコードの決済情報308及び商品情報310と、S304で抽出したレコードの決済情報308及び商品情報310とをユーザ端末16に提供(送信)する。
【0077】
以上の処理により、ユーザは、自分が購入した商品に加えて、同じグループに属する他のユーザが購入した商品の決済情報及び商品情報も容易に入手して利用することができる。
【0078】
図8は、ユーザ端末16に提供される表示画面の例を示す図である。
【0079】
例えば、ユーザが冷蔵庫に備えられている情報ディスプレイ(ユーザ端末16に相当)を操作すると、次のA1乃至A3の処理が実行されてよい。
【0080】
(A1)情報ディスプレイは、情報管理システム10に対して、最近購入した食品の賞味期限の情報を要求する。この要求にはユーザ属性情報が含まれてよい。
【0081】
(A2)この要求を受領した情報管理システム10の情報提供手段116は、DB制御手段112を通じて、紐付け情報DB300から、この要求に含まれるユーザ属性情報306又は同じグループID304に対応する、最近購入された食品の商品情報310を検索する。同じグループID304を含めているのは、例えば、ユーザ本人以外の家族が購入した食品も合わせて検索したいからである。
【0082】
(A3)情報提供手段116は、その検索結果に基づいて、食品の購入日と食品名と賞味期限とを対応付けたリストを生成し、情報ディスプレイに送信する。このリストを受領した情報ディスプレイは、図8に示すようなリストを表示する。
【0083】
これにより、ユーザは、冷蔵庫を開けて食品をチェックすることなく、購入した食品の賞味期限を簡単に知ることができる。
【0084】
図9は、ユーザ端末16に提供される表示画面の別の例を示す図である。
【0085】
例えば、ユーザがユーザ端末のWEBブラウザを操作すると、次のB1乃至B3の処理が実行されてよい。
【0086】
(B1)WEBブラウザは、情報管理システム10に対して、今月の支出の情報を要求する。この要求にはユーザ属性情報が含まれてよい。
【0087】
(B2)この要求を受領した情報管理システム10の情報提供手段116は、DB制御手段112を通じて、紐付け情報DB300から、この要求に含まれるユーザ属性情報306又は同じグループID304に対応する、今月の購入商品の決済情報308及び商品情報310を検索する。
【0088】
(B3)情報提供手段116は、その検索結果に基づいて、商品の購入日と購入者(ユーザ属性情報)と商品名と金額とを対応付けたリストを生成し、WEBブラウザに送信する。このリストを受領したWEBブラウザは、図9に示すようなリストを表示する。
【0089】
これにより、ユーザは、今月の家族の支出を簡単に知ることができる。つまり、ユーザは家族の家計簿を簡単に作成することができる。
【0090】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0091】
10…情報管理システム 12…POSシステム 16…ユーザ端末 100…決済手段 102…ユーザ属性受付手段 104…紐付け手段 112…DB制御手段 114…グループ制御手段 116…情報提供手段 300…紐付け情報DB

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9