特許第6186475号(P6186475)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6186475組織穿刺部閉鎖装置用解放可能カムシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6186475
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】組織穿刺部閉鎖装置用解放可能カムシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/00 20060101AFI20170814BHJP
【FI】
   A61B17/00 500
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-113527(P2016-113527)
(22)【出願日】2016年6月7日
(62)【分割の表示】特願2013-525890(P2013-525890)の分割
【原出願日】2011年8月17日
(65)【公開番号】特開2016-185336(P2016-185336A)
(43)【公開日】2016年10月27日
【審査請求日】2016年6月20日
(31)【優先権主張番号】61/378,346
(32)【優先日】2010年8月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517066272
【氏名又は名称】テルモ プエルトリコ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】ラッセル ディ ターウェイ
【審査官】 宮下 浩次
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−502419(JP,A)
【文献】 特表2008−535629(JP,A)
【文献】 特表2007−508114(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0085851(US,A1)
【文献】 米国特許第07618438(US,B2)
【文献】 米国特許第07618436(US,B2)
【文献】 米国特許第06090130(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00 − 17/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織穿刺部に配置されたアンカーと、
填塞プラグと、
前記填塞プラグと前記アンカーとの間に固定された縫合糸と、
圧縮装填部材アセンブリと、
糸巻きアセンブリと、
解放部材とを具えた組織穿刺部閉鎖装置であって、
前記圧縮装填部材アセンブリは、軸方向の圧縮力を加えて、前記填塞プラグを前記アンカーに向けて圧縮装填するように構成され、前記圧縮装填部材アセンブリは複数の開口を具え、
前記糸巻きアセンブリは複数のポスト部材を具え、前記縫合糸は、前記複数のポスト部材の周りに、縫合糸経路に沿って巻かれ、前記複数のポスト部材は前記複数の開口内に配置することができ、前記複数のポスト部材が前記複数の開口内に配置される間に、前記縫合糸が前記縫合糸経路に沿ってほどけることによって前記圧縮装填部材アセンブリを駆動し、
前記解放部材は、前記圧縮装填部材アセンブリの駆動後に、前記複数のポスト部材を前記複数の開口を通して移動させ、これにより前記縫合糸が前記複数のポスト部材から外れることによって前記縫合糸を前記複数のポスト部材から解放するように動作することを特徴とする組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項2】
前記複数の開口が、前記複数のポスト部材の少なくとも一部と前記圧縮装填部材アセンブリとのスナップ接続をもたらすことを特徴とする請求項1に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項3】
前記複数のポスト部材の少なくとも1つが複数のフレキシブルアームに分かれていることを特徴とする請求項1に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項4】
前記複数のフレキシブルアームが、前記複数のポスト部材を前記複数の開口の少なくとも1つから除去することに抵抗することを特徴とする請求項3に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項5】
前記複数のポスト部材の少なくとも1つが、当該少なくとも1つのポスト部材の少なくとも一部分の周りに延びるリップまたは突起を具えていることを特徴とする請求項1に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項6】
前記複数のポスト部材が、前記複数の開口の直径に等しいかより大きい直径を有することを特徴とする請求項1に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項7】
前記圧縮装填部材アセンブリが圧縮装填管及びコイルを含み、このコイルは、軸方向の圧縮力を前記圧縮装填管に加えて当該圧縮装填管を駆動して、前記填塞プラグを自動的に前記アンカーに向けて圧縮装填するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項8】
前記圧縮装填部材アセンブリが、前記複数の開口を有する駆動板を具え、この駆動板は、前記複数のポスト部材によって前記糸巻きアセンブリに接続され、曲面形状を有する凹部を含み、前記コイルの少なくとも一部分が、前記凹部内に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項9】
前記複数のポスト部材が、少なくとも4つのポスト部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項10】
前記圧縮装填部材アセンブリが、前記複数の開口を有する駆動板を具え、この駆動板は、前記複数のポスト部材によって前記糸巻きアセンブリに接続され、前記圧縮装填部材アセンブリに力を加えて前記圧縮装填部材アセンブリを前進させるように構成され、前記複数のポスト部材が、前記駆動板を通って延びることを特徴とする請求項1に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項11】
前記解放部材が、前記複数のポスト部材を、前記糸巻きアセンブリの回転軸に平行な方向に移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項12】
経皮的切開部を通って到達可能な内部組織壁の組織穿刺部内への部分的挿入、及びこの組織穿刺部の閉鎖用の組織穿刺部閉鎖装置であって、
前記内部組織壁の遠位側に配置するためのアンカーと、
前記内部組織壁の近位側に配置するための填塞プラグと、
前記アンカー及び前記填塞プラグに接続され、遠位端が前記アンカー及び前記填塞プラグに固定された縫合糸と、
前記填塞プラグを、前記縫合糸に沿って、前記アンカーに向かって駆動するように構成された圧縮装填部材アセンブリであって、複数の開口を具えた圧縮装填部材アセンブリと、
複数の可動ポストを含む糸巻きアセンブリとを具えた組織穿刺部閉鎖装置であって、
前記填塞プラグは、前記組織穿刺部を閉鎖すべく、前記圧縮装填部材アセンブリによって、前記縫合糸に沿って前記アンカーに向かって摺動可能かつ締め付け可能であり、
前記複数の可動ポストの周りに、前記縫合糸の近位端が巻かれ、
前記複数の可動ポストは、前記複数の開口を通って延びて、前記糸巻きアセンブリを前記圧縮装填部材アセンブリに接続するように、当該圧縮装填部材アセンブリに対して移動可能であり、
前記組織穿刺部閉鎖装置が、さらに、
前記複数の可動ポストを、前記複数の開口を通して移動させ、これにより前記縫合糸が前記可動ポストから外れることによって前記縫合糸を前記格納糸巻きから解放するように動作可能な解放部材を具えていることを特徴とする組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項13】
前記複数の開口が、前記圧縮装填部材アセンブリ内のハブ開口の周囲に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項14】
前記解放部材の中心部分が前記ハブ開口内に配置されることを特徴とする請求項13に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項15】
前記縫合糸が、前記圧縮装填部材アセンブリと前記解放部材との間に巻かれることを特徴とする請求項12に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【請求項16】
前記解放部材が、前記複数のポスト部材を、前記糸巻きアセンブリの回転軸に平行な方向に移動させるように構成されていることを特徴とする請求項12に記載の組織穿刺部閉鎖装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、米国特許仮出願第61/378346号、2010年8月30日出願に基づい
て優先権を主張し、よって、その全文を参照する形で本明細書に含める。
【0002】
技術分野
本発明は、一般に医療装置に関するものであり、特に組織壁の穿刺部または切開部を閉
鎖する装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
種々の外科的処置が日常的に、血管内または管腔内に施されている。例えば、動脈硬化
のような血管疾患の治療では、動脈を侵襲し器具(例えばバルーンまたは他種のカテーテ
ル)を挿入して、動脈内に処置を施す。こうした処置は通常、動脈の経皮的穿刺を含み、
これにより、挿入シースを動脈内に置き、その後に器具(例えばカテーテル)がシースを
通って動脈内の操作位置に至ることができる。血管内及び管腔内の処置は、処置を完了し
て器具(及び器具と共に使用したあらゆる挿入シール)を除去した後に、経皮的穿刺部に
おける出血を止血するという課題を不可避的に生じさせる。穿刺部位からの出血は、特に
大腿動脈の穿刺の場合には、一般に、米国特許第6179963号明細書(特許文献1)
、米国特許第6090130号明細書(特許文献2)、及び米国特許第6045569号
明細書(特許文献3)に記載されているような組織穿刺部閉鎖装置を利用することによっ
て止血し、これらの特許文献はその全文を参照する形で本明細書に含める。
【0004】
上述した特許文献に記載されているもののような一般的な閉鎖装置は、組織穿刺部位に
填塞プラグ(シールプラグ)を配置する。しかし、填塞プラグを良好に展開させるには、
填塞プラグを装置のシース内から手動で取り出し、圧縮装填管を用いて組織穿刺部の外面
に突き固める必要がある。この圧縮装填処置は、装置のシース(その中に圧縮装填管が置
かれている)を除去して圧縮装填管を露出させて手掴みするまでは開始することができな
い。特定の条件下では、填塞プラグを詰める前のシースの除去が、填塞プラグ自体を組織
穿刺部からその付近に移動させて、その後の填塞プラグの配置を妨げ、一部分のみの閉鎖
、及びこれに伴う組織穿刺部からの遅発的出血を生じさせ得る。従って、組織穿刺の部位
における填塞プラグの展開用のメカニズムを改善する必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6179963号明細書
【特許文献2】米国特許第6090130号明細書
【特許文献3】米国特許第6045569号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2005/0085851号明細書
【特許文献5】米国特許第7618438号明細書
【特許文献6】米国特許第7618436号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した必要性及び他の必要性を満たす。具体的には、本発明は、内部組織
穿刺部を閉鎖する方法及びシステムを提供する。しかし、従来のシステムとは異なり、本
発明は、閉鎖装置を引き戻す際に填塞プラグの自動的な圧縮装填を行う。これに加えて、
本発明は、自動圧縮装填システムを解放することを可能にし、閉鎖装置を完全に取り去っ
て、填塞プラグを閉鎖装置の残り部分から容易に分離することを促進する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
多数の可能な好適例の1つでは、本発明は、アンカー、填塞プラグ、縫合糸、圧縮装填
部材、糸巻き(スプール)アセンブリ、及び解放部材を含む組織穿刺部閉鎖装置を提供す
る。圧縮装填部材アセンブリは、軸方向の圧縮力を加えて、填塞プラグをアンカーに向け
て圧縮装填するように構成されている。糸巻きアセンブリは、複数のポスト(柱状)部材
を含む。縫合糸はポスト部材の周りに巻かれて、カム形縫合糸経路を規定する。縫合糸を
カム形縫合糸経路に沿ってほどくことによって、圧縮装填部材アセンブリの駆動を行う。
解放部材は、ポスト部材を移動させて、圧縮装填部材アセンブリの駆動後に、縫合糸をポ
スト部材から解放するように動作可能である。
【0008】
圧縮装填部材アセンブリは、圧縮装填管及びコイルを含むことができ、コイルは、軸方
向の圧縮力を圧縮装填管に加えて圧縮装填管を駆動して、填塞プラグを自動的にアンカー
に向けて圧縮装填するように構成されている。上記複数のポスト部材は、少なくとも4つ
のポスト部材を含むことができる。
【0009】
上記組織穿刺部閉鎖装置はさらに、糸巻きアセンブリに接続された駆動板を含むことが
できる。駆動板は、圧縮装填部材アセンブリに力を加えて圧縮装填部材を前進させるよう
に構成することができる。ポスト部材は、駆動板を通って延びることができる。駆動板は
、糸巻きアセンブリに接続することができ、曲面形状を有する凹部を含むことができる。
コイルの少なくとも一部分を、凹部内に配置することができる。
【0010】
上記組織穿刺部閉鎖装置はさらに筐体(ハウジング)を含むことができ、筐体内に糸巻
きアセンブリが配置され、解放部材の一部分は筐体外に露出している。解放部材は、糸巻
きアセンブリの回転軸に平行な方向に可動にすることができる。解放部材は、ポスト部材
を、糸巻きアセンブリの回転軸に平行な方向に移動させることができる。駆動板は、圧縮
装填部材アセンブリの近位端に接触するように構成された駆動部材を含むことができる。
【0011】
上記組織部閉鎖装置はさらに、ローラーベアリング(ころ軸受)及び筐体を含むことが
でき、糸巻きアセンブリと駆動板とは互いに接続されて、筐体内でローラーベアリングの
周りを回転可能である。上記組織穿刺部閉鎖装置はさらに、自動駆動アセンブリを含むこ
とができ、自動駆動アセンブリは、糸巻きアセンブリ、圧縮装填部材アセンブリ、解放部
材、糸巻きアセンブリに接続された駆動板、及び基部(ベース)を含むことができ、基部
は筐体内で摺動可能である。
【0012】
本発明の他の態様は、経皮的切開部を通って到達可能な内部組織壁の組織穿刺部内への
部分的挿入、及びこの組織穿刺部の閉鎖用の組織穿刺部閉鎖装置に関するものである。こ
の組織穿刺部閉鎖装置は、アンカー、填塞プラグ、縫合糸、圧縮装填部材アセンブリ、格
納糸巻き、及び解放部材を含む。アンカーは、内部組織壁の遠位側に配置される。填塞プ
ラグは、内部組織壁の近位側に配置される。縫合糸は、アンカー及び填塞プラグに接続さ
れ、その遠位端がアンカー及び填塞プラグに固定されている。填塞プラグは、組織穿刺部
を閉鎖すべく、縫合糸に沿ってアンカーに向かって摺動可能かつ締め付け可能である。圧
縮装填部材アセンブリは、填塞プラグを縫合糸に沿ってアンカーに向けて遠位向きに駆動
するように構成されている。格納糸巻きは複数の可動ポストを含み、これらの可動ポスト
上に縫合糸の近位端を巻き付ける。解放部材は、これらのポストを移動させて縫合糸を格
納糸巻きから解放するように動作可能である。
【0013】
上記組織穿刺部閉鎖装置はさらに、格納糸巻きに接続され、かつ格納糸巻きと同軸に配
置された駆動板を含むことができる。駆動板は、圧縮装填部材アセンブリに接触して、圧
縮装填部材アセンブリを前進させるように構成されている。上記組織穿刺部閉鎖装置が筐
体を含んで、筐体内に格納糸巻きを収容することもでき、上記解放部材は、筐体の外部か
ら到達可能な第1部分、及び筐体内に延びてポストを移動させる第2部分を含む。
【0014】
上記組織穿刺部閉鎖装置は、圧縮装填部材アセンブリを前進させるように構成された駆
動板を含むことができる。上記ポストは、格納糸巻きの回転軸に平行な方向に移動するよ
うに構成することができる。上記ポストは、カム形経路を提供するように構成することが
でき、この経路上に縫合糸を巻くことができる。
【0015】
本発明の他の態様は、経皮的切開部を通って到達可能な血管の内部組織壁の組織穿刺部
を閉鎖する方法に関するものである。この方法は、閉鎖装置を用意するステップを含み、
この閉鎖装置は、アンカー、填塞プラグ、填塞プラグとアンカーとの間に固定された縫合
糸、圧縮装填部材アセンブリ、複数の可動ポスト部材を有する糸巻きアセンブリ、及び解
放部材を有し、縫合糸の一部分は可動ポスト部材上に巻かれている。この方法はさらに、
組織穿刺部を通してアンカーを挿入するステップ、及び閉鎖装置を引き抜いてアンカーを
血管内に配置するステップを含み、閉鎖装置を引き抜くことによって糸巻きアセンブリを
回転させて圧縮装填部材を駆動して、填塞プラグをアンカーに向けて圧縮装填する。この
方法は、解放部材を作動させて、縫合糸をポスト部材から解放するステップも含む。
【0016】
この方法はさらに、糸巻きアセンブリに接続された駆動板を用意するステップを含むこ
ともでき、圧縮装填部材アセンブリの遠位端は填塞プラグに隣接して配置され、圧縮装填
部材の近位端は駆動板に接触し、ポスト部材は駆動板を通って延び、解放部材を作動させ
ることによって、糸巻きアセンブリを駆動板に対して移動させる。この方法はさらに、糸
巻きアセンブリに接続された駆動板を含むことができ、駆動板は圧縮装填部材アセンブリ
に接触するように構成され、解放部材を作動させるステップは、ポスト部材を駆動板に対
して移動させることを含む。
【0017】
この方法は、筐体及び軸受(ベアリング)を含むことができ、糸巻きアセンブリは筐体
内に装着されて軸受の周りを回転可能であり、この方法は、筐体内で糸巻きアセンブリを
回転させて圧縮装填部材アセンブリを駆動するステップを含む。ポスト部材は、カム形経
路を提供するように構成することができ、この経路上に縫合糸を巻くことができる。
【0018】
追加的な利点及び新規な特徴は、後続する記述で説明し、あるいは、これらの資料を読
むか本明細書に開示する例を実施することによって、当業者が学習することができる。
【0019】
添付する図面は、本発明の種々の実施形態を例示し、明細書の一部をなす。例示する実
施形態は例に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
全図を通して、同じ参照番号は、同様であるが必ずしも同一ではない要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】従来技術による組織穿刺部閉鎖装置の部分断面図である。
図2】従来技術による、動脈と係合した図1の組織穿刺部閉鎖装置の側面図である。
図3】従来技術による、填塞プラグを配置して血管から引き抜かれている図1の組織穿刺部閉鎖装置の側面図である。
図4】従来技術による、図1の組織穿刺部閉鎖装置の側面図であり、填塞プラグの圧縮装填を例示している。
図5A】組織穿刺部閉鎖装置の例の分解斜視図であり、本発明による解放可能カムシステムを有する自動圧縮装填メカニズムを有する。
図5B図5Aの組織穿刺部閉鎖装置の、他の分解斜視図である。
図5C図5Aの組織穿刺部閉鎖装置の側面図であり、処置シース及び組織穿刺部を通して挿入され、第1位置で血管と係合している。
図5D図5Cの詳細差し込み図である。
図5E図5Aの組織穿刺部閉鎖装置の側面図であり、処置シースを引き戻して第2位置で血管と係合している様子を示す。
図5F図5Eの詳細差し込み図である。
図5G図5Aの組織穿刺部閉鎖装置の側面図であり、第3、第4位置で血管と係合し、キャリアチューブを引き戻して組織穿刺部に隣接した所に填塞プラグを露出させ、填塞プラグは圧縮装填されている。
図5H図5Gの詳細差し込み図である。
図6図5Aの組織穿刺部閉鎖装置の圧縮装填アセンブリの分解斜視図である。
図7図6の圧縮装填アセンブリの斜視断面図である。
図8】リセット位置における、図6の圧縮装填アセンブリの断面図である。
図9図6の圧縮装填アセンブリの断面図であり、解放ボタンが押されて、圧縮装填アセンブリのカム機能要素から縫合糸が解放されている。
図10図6の圧縮装填アセンブリの糸巻きアセンブリの上面斜視図である。
図11図10の糸巻きアセンブリの底面斜視図である。
図12図10の糸巻きアセンブリの上面図である。
図13図6の圧縮装填アセンブリの回し板の底面斜視図である。
図14図6の圧縮装填アセンブリの解放部材の上面斜視図である。
図15図14の解放部材の底面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
上述したように、血管の処置は世界中で行われ、穿刺部を通した血管への到達を必要と
する。血管は大腿動脈であることが最も多い。処置の完了に続いて穿刺部を閉鎖するため
に、閉鎖装置を用いて、アンカーと填塞プラグとの間に穿刺部を挟むことが多い。しかし
、填塞プラグは、組織穿刺部閉鎖装置から取り出すことが時として困難であり、動脈切開
部の外側位置に対して適切に配置することができないことがある。プラグが動脈切開部に
対して適切な位置を占めない場合には、出血が長引く可能性がある。
【0022】
本開示は、填塞プラグの取り出し、及び填塞プラグの適切な配置を促進する方法及び装
置を記載する。本発明の1つの態様は、組織穿刺部閉鎖装置におけるカム形縫合糸経路の
ようなカム構造を、自動または半自動駆動アセンブリの一部として用いることに指向した
ものである。このカム構造は糸巻きアセンブリの一部分とすることができ、この糸巻きア
センブリに縫合糸の一部が巻かれる。このカム構造は、曲線上の(例えばカム形)経路に
沿って配置された複数のポスト部材によって規定することができる。縫合糸が複数のポス
ト部材に、1つのポスト部材から次のポスト部材へと連続して巻かれると、縫合糸はカム
形縫合糸経路に沿って延びることができる。糸巻きアセンブリの回転により縫合糸をポス
ト部材からほどき、これにより可変の回転力またはねじり力を与える。
【0023】
糸巻きアセンブリは、駆動板、または圧縮装填部材アセンブリに接続された他の装置に
接続することができる。一部の構成では、糸巻きアセンブリが駆動板と同軸に配置され、
糸巻きアセンブリの回転が、共通軸の周りに駆動板の回転を生じさせる。圧縮装填部材ア
センブリは、填塞プラグに接触するように構成された圧縮装填管を、その遠位端に含むこ
とができる。圧縮装填部材は、圧縮装填管と駆動板との間で動作可能なコイルを、その近
位端に含むこともできる。駆動板は、コイルに接触するように配置された少なくとも1つ
の停止構造を含むことができ、駆動板の回転により、コイルが圧縮装填部材を前進させる
。糸巻きアセンブリの回転時に、カム部材から縫合糸がほどけることによって、可変の駆
動力を圧縮装填アセンブリの近位端に加えることができる。
【0024】
以下に図示して説明する血管器具は、処置シース及び穿刺部閉鎖装置を含み、本明細書
に説明する原理の応用は、図示する特定装置に限定されない。本明細書に説明する原理は
、あらゆる医療装置と共に用いることができる。従って、以下の説明は、主に動脈処置及
び特定の組織穿刺部閉鎖装置に指向したものであるが、本発明の方法及び装置は、特許請
求の範囲のみによって限定される。
【0025】
本明細書及び特許請求の範囲中に用いる「圧縮装填する」、「圧縮装填」、及び「圧縮
装填すること」とは、1回または連続した打撃または軽打、あるいは滑らかで安定した圧
力によって、但し過度の力によらずに押し固めて圧縮することを意味すべく広義に用いる
。「突き固める」または「突き固めること」とは、「圧縮装填」及び「圧縮装填すること
」の特定の種類または形態に関係し得る。「係合する」及び「係合可能な」も、2つの装
置間の連動、かみ合い、または接触を意味すべく広義に用いる。同様に、「解放する」ま
たは「解放可能な」は、連動、かみ合い、または接触から外れる、あるいは外すことがで
きることを意味する。「管」は、通路を有する細長い装置である。この通路は、包囲する
ことも開放する(例えば、溝にする)こともできる。「管腔」は、身体器官内のあらゆる
開放空間または空洞、特に血管を称する。特許請求の範囲を含めた本明細書中に用いる「
含む」及び「有する」とは、「具える」と同じ意味を有する。
【0026】
図1〜4を参照し、これらの図は従来技術による組織穿刺部閉鎖装置100を示す。閉
鎖装置のいくつかの例が、米国特許出願公開第2005/0085851号(特許文献4
)、米国特許第7618438号明細書(特許文献5)、米国特許第7618436号明
細書(特許文献6)に開示され、これらの参考文献は、その全文を参照する形で本明細書
に含める。組織穿刺部閉鎖装置100は輸送管(キャリアチューブ)102を含み、フィ
ラメント(軸糸)または縫合糸104が、少なくとも部分的に輸送管102を通って延び
る。組織穿刺部閉鎖装置100は、第1端または近位端106、及び第2端または遠位端
107も含む。輸送管102の遠位端107の外部に、アンカー108がある。アンカー
108は、細長くて堅い薄型の部材を含むことができ、この部材は、その中央に形成され
た目(小穴)109を含む。アンカー108は一般に、生体吸収性ポリマー製である。
【0027】
縫合糸104は、アンカー108を通り抜けてコラーゲンパッド110に戻る。コラー
ゲンパッド110は、例えば、ランダムに配向した繊維製物質を含むことができ、これら
の繊維性物質は化学的手段によって互いに結合されている。コラーゲンパッド110は、
縫合糸104が輸送管102を遠位に向けて通過する際に摺動するように、縫合糸104
に取り付けられている。縫合糸104がアンカー108を横断して再び輸送管102に入
る際に、縫合糸104はコラーゲンパッド110に近接して引き結びされて、組織穿刺部
閉鎖装置100が適切に配置されアンカー108が展開する際の(図4参照)、コラーゲ
ンパッド110の締め付けを容易にする。
【0028】
輸送管102は一般に、その内部に配置された圧縮装填部材112を含む。圧縮装填部
材112は、縫合糸104に摺動するように装着され、手術者はこれを使用して、コラー
ゲンパッド110を適時にアンカー108に向けて圧縮装填して、経皮的な組織穿刺部を
閉鎖することができる。
【0029】
動脈内でアンカー108が展開する前には、アンカー108の目109が、輸送管10
2の遠位端107外にある。輸送管102の遠位端107上に配置されたバイパス管11
4を用いて、アンカー108を一時的に、輸送管102と同一面上の適所に保持すること
ができる。
【0030】
アンカー108と輸送管102との同一面上の配置は、アンカー108を、図2〜4に
示す挿入シース116のようなシース内に挿入して、最終的に組織(例えば動脈)穿刺部
に通すことを可能にする。図2〜4には、組織層132の経皮的切開部119を通して動
脈128内に挿入された挿入シース116を示す。バイパス管114(図1参照)は大径
ヘッド120を含み、大径ヘッド120は、バイパス管114が挿入シース116の内部
通路を通過することを防止する。組織穿刺部閉鎖装置100は挿入シース116内に挿入
され、大径ヘッド120は、挿入シース116の表面122に当たって止まる。
【0031】
組織穿刺部閉鎖装置100のさらなる挿入は、輸送管102とバイパス管114との間
に滑り運動を生じさせ、これによりアンカー108をバイパス管114から解放する(図
1参照)。アンカー108は一般に、バイパス管114からの解放後にも、図1に示す同
一面上の配置に留まり、挿入シースによる移動が限定される。
【0032】
挿入シース116は、その第2端または遠位端126にモノフォールドを含む。このモ
ノフォールドは、アンカー108への一方向(逆止)弁として機能する。モノフォールド
は一般に、アンカー108が挿入シース116の遠位端126を通って押し出される際に
弾性的に屈曲する挿入シース116の部分では、塑性変形である。一般に、アンカー10
8が挿入シース116の遠位端126を通過して動脈128内に入った後には、アンカー
108はもはや輸送管102に対して同一面上の配置に制約されず、展開し回転して図2
に示す位置に至る。
【0033】
挿入シース116は、近位面122に、一対の閉鎖装置接続開口(図示せず)及び輸送
管開口(図示せず)を含むことができる(図1参照)。組織穿刺部閉鎖装置100を挿入
シース116と一緒に組み立てる際に、輸送管102は輸送管開口内に挿入され、シース
接続部材130は閉鎖装置接続開口内に挿入されて閉鎖装置接続開口と解放可能な様式で
係合する。
【0034】
次に図3〜4を参照すれば、アンカー108が展開し、組織穿刺部閉鎖装置100及び
挿入シース116が一緒に引き抜かれて、コラーゲンパッド110を輸送管102から経
皮的切開部119内に取り出し、圧縮装填部材112を露出させる。図4に示すように完
全に露出した圧縮装填部材112により、コラーゲンパッドを手動で圧縮装填し、アンカ
ー108とコラーゲンパッド110とを一緒に締め付けて、縫合糸104上の自ずと締ま
る引き結びにより適所に保持する。組織穿刺部はアンカー108とコラーゲンパッド11
0との間に挟まれ、これにより組織穿刺部118を閉鎖する。そして、縫合糸104を切
断して経皮的切開部119を閉鎖することができる。縫合糸104、アンカー108、及
びコラーゲンパッド110は、一般に吸収性材料製であり、従って、組織穿刺部118が
治癒する間は適所に留まる。
【0035】
上述した一般的な組織穿刺部閉鎖装置100を用いてコラーゲンパッド110を取り出
して圧縮装填することは、困難なことがある。挿入シース116は、コラーゲンパッド1
10を輸送管から取り出す際に変形に抵抗し、挿入シース116を除去して圧縮装填部材
112を露出させて手掴みするまでは、圧縮装填が始まらない。特定条件下では、コラー
ゲンパッド110を圧縮装填する前の挿入シース116の除去が、コラーゲンパッド11
0を組織穿刺部118からその付近に引き戻すか移動させて、コラーゲンパッド110と
組織穿刺部118との間に不所望なギャップ(間隙)を生成する。
【0036】
皮膚の切開部を通って到達可能な内部組織壁の組織穿刺部を閉鎖するために使用する組
織穿刺部閉鎖装置の一般的構造及び機能は、現在技術において周知である。本明細書に説
明する原理を実現するものを含む閉鎖装置の応用は、血管、管または管腔、胆嚢、肝臓、
心臓、等における穿刺部または切開部のような、生体の2つの内部部分を分離する、組織
内の経皮的な穿刺部または切開部を閉鎖することを含む。
【0037】
ここで図5〜15を参照し、これらの図は、本発明の一実施形態による装置、例えば組
織穿刺部閉鎖装置200を示す。図5A〜5Bの分解斜視図では、閉鎖装置200をアセ
ンブリとして示している。図5C〜5Hは、閉鎖装置200を組み立て、処置シース21
6を介して管腔232内に挿入した様子を例示する。
【0038】
閉鎖装置200は、血管造影剤注射、心臓カテーテル法、バルーン血管形成、及び他の
種類のアテローム性動脈硬化症血管の再疎通、等のような血管内処置に関連して使用する
際に特に有用である、というのは、閉鎖装置200は、血管(例えば動脈)穿刺部の即時
の止血をもたらすからである。しかし、以下の好適な実施形態の説明は、動脈の経皮的穿
刺部の閉鎖に指向したものであるが、こうした装置は、ずっと広範な用途を有し、他の種
類の組織壁の穿刺部または切開部を閉鎖するために同様に用いることができることは明ら
かである。従って、本明細書に示す動脈の経皮的穿刺部の閉鎖は、本発明の原理による閉
鎖装置200の1つの特定用法の例示に過ぎない。
【0039】
閉鎖装置200は、第1端部または近位端部206及び第2端部または遠位端部207
を含む。輸送管202は、近位端部206から遠位端部207まで延び、遠位端部207
に出口213を含む。遠位端部207は、スリット209を含むことができる。
【0040】
輸送管202は、プラスチックまたは他の材料製とすることができ、処置シース216
を通した挿入用に設計されている。処置シース216は、組織層230内の経皮的切開部
219を通した管腔232への挿入用に設計されている。図5C〜5Hによれば、管腔2
32は、大腿動脈228の内側部分を含む。
【0041】
輸送管202の遠位端部207に、アンカー208及び填塞プラグ210が存在する。
本実施形態のアンカー208は、細長くて堅い薄型の部材であり、動脈228の内部で、
組織穿刺部218と連続した動脈壁234上に位置するように構成されている。アンカー
208は、生体吸収性ポリマー製であることが好ましい。填塞プラグ210は、圧縮性ス
ポンジ、発泡体、またはコラーゲンのような非止血性の生体吸収性材料製の繊維マットで
形成され、任意形状に構成して組織穿刺部218の閉鎖を促進することができる。
【0042】
填塞プラグ210とアンカー208は、フィラメントまたは縫合糸204のようなコネ
クタによって互いに接続され、このコネクタも生体吸収性である。以下、アンカー208
、填塞プラグ210、及び縫合糸204をまとめて「閉鎖要素」と称することがある。図
5A〜5Bに示すように、アンカー208は最初に、輸送管202の遠位端部207の外
側に隣接して配置されるのに対し、填塞プラグ210は最初に、閉鎖管202内に配置さ
れる。図5A〜5Bには、アンカー208が、管腔232内への挿入を容易にするための
薄型形状で輸送管202に沿って入る様子を示し、図5C〜5Hには、動脈壁234に接
して展開している様子を示す。
【0043】
縫合糸204は、閉鎖装置200の近位端部から遠位向きに延びる。縫合糸204は、
填塞プラグ210内の1つ以上の穿孔を通って進み、アンカー208内の孔を通って、輸
送管202に向かって近位向きに、填塞プラグ210まで戻る。縫合糸204は再び、填
塞プラグ210内の穿孔または一連の穿孔を通って進むことが好ましい。縫合糸204は
、それ自体の周りを縫って進んで、自ずと締まる引き結びを形成することもできる。縫合
糸204はこうして、アンカー208と填塞プラグ210とを結び付けて滑車状の構成に
して、輸送管202がアンカー208及び填塞プラグ210から離れるように引かれると
、アンカー208と填塞プラグ210とを一緒に締め付ける。アンカー208と填塞プラ
グ210とが一緒に重なり固定されて、組織穿刺部218を閉鎖する。
【0044】
輸送管202は、填塞プラグ210を縫合糸204に沿ってアンカー208に向けて前
進させるための、圧縮装填管212のような圧縮装填装置または圧縮装填部材を収容する
ことができる。圧縮装填管212は、部分的に輸送管202内にあり、かつ填塞プラグ2
10に近接して配置されているように示している。しかし、圧縮装填管212は、閉鎖装
置200のハンドルまたは筐体252も通って延びる。圧縮装填管212は、剛体にもフ
レキシブル(可撓性)にもすることができ、あらゆる適切な材料で形成することのできる
細長い管状または半管状の部材であることが好ましい。例えば、一実施形態によれば、圧
縮装填管212はポリウレタン製とすることができる。縫合糸204は、圧縮装填管21
2の少なくとも一部分を通って延びる。例えば、図5A〜5Hに示すように、縫合糸20
4は、圧縮装填管212に沿って近位端部206と遠位端部207との間に延びる。しか
し、縫合糸204は圧縮装填管212には直接結び付けられない。従って、縫合糸204
と圧縮装填管212とは、互いに摺動しながら通り過ぎることができる。
【0045】
図5A〜5Hの実施形態によれば、縫合糸204は自動駆動アセンブリ260に取り付
けられている(図6〜15も参照)。自動駆動アセンブリ260は、基部(ベース)26
2、駆動板264、糸巻きアセンブリ266、軸受268、解放部材270、コイル27
2、及びバイアス部材274を含むことができる。一部の構成では、自動駆動アセンブリ
260が、圧縮装填管212及び輸送管202も含むことができる。他の構成では、自動
駆動アセンブリ260の機能要素、例えばコイル272を除外するか、閉鎖装置200の
個別の機能要素として設けることができる。
【0046】
基部262は、遠位端275、コネクタ凹部276、コイル凹部278、糸巻き凹部2
80、戻り止め凹部281、及び車軸(アクスル)279を含むことができる。基部26
2は、筐体252内で可動である。図5Eに示すように、基部262は、遠位端275が
筐体252の内面に接触するまで、筐体252内を摺動して前進することができる。
【0047】
コネクタ凹部276は、輸送管202を自動駆動アセンブリに固定するために使用する
コネクタ機能要素を受け入れるような大きさにすることができる。コイル凹部278は、
コイル272の一部分を受け入れるような大きさにすることができる。糸巻き凹部280
は、自動駆動アセンブリ260の駆動板264、糸巻きアセンブリ266、解放部材27
0、及び他の機能要素を受け入れるような大きさにすることができる。戻り止め凹部28
1は、基部262を筐体252内の引き戻し位置に一時的に保持することを支援する載荷
戻り止め255の一部分を受け入れるような大きさ及び構成にすることができる。載荷戻
り止め255の動作に関する他の詳細は、以下に含める。車軸279は、軸受開口282
を通って延びることによって軸受268を支持し、駆動板264及び糸巻きアセンブリ2
66を糸巻き凹部280内に配向させるように構成されている。
【0048】
駆動板264は、複数のポスト開口240、ハブ開口242、軸受ハブ243、上面2
44、底面246、コイルトラック248、及びコイル止め具249を含むことができる
図5B、7、及び13参照)。ポスト開口240は、糸巻きアセンブリ266の縫合糸
ポスト(例えば、後述するポスト290、292)を受け入れるような大きさにすること
ができる。ポスト開口240どうしが異なる形状及び大きさを有するようにして、種々の
形状及び大きさの縫合糸ポストを受け入れることができる。一部の構成では、ポスト開口
240を、少なくとも一部のポスト部材と駆動板264とのスナップ接続または締まり接
続をもたらすような大きさ及び構成にすることができる。
【0049】
軸受開口241は、軸受268を受け入れる大きさにすることができる。一部の構成で
は、軸受268は、例えば圧入接続を用いて、軸受開口241内で駆動板264に固定さ
れている。軸受ハブ243が軸受開口241を規定することができる。軸受ハブ243は
、糸巻きアセンブリ266を駆動板264と位置合わせする構造を提供することができる
【0050】
コイルトラック248は、コイル272の一部分を受け入れるような大きさにすること
ができる。コイルトラック248は、駆動板264の外周上に規定することができる。1
つの構成では、コイルトラック248は、駆動板264の全周にわたって延びる。1つの
構成では、コイルトラック248は、駆動板264の他の部分によって規定することがで
き、例えば駆動板の上面244または底面246内の凹部として、あるいは基部262、
糸巻きアセンブリ266、または解放部材270の表面内に規定される凹部またはトラッ
クとして規定することができる。
【0051】
コイル止め具249は、コイルトラック248内に配置することができる。コイル止め
具249が接触面を規定して、この接触面に、圧縮装填管アセンブリの一部分(例えばコ
イル272の近位端)が接触して、駆動板264からの回転力を圧縮装填管アセンブリの
縦運動に伝達することができる。一般に、駆動板264の回転が、圧縮装填管アセンブリ
の近位端(例えば、コイル272または圧縮装填管212の近位端)に力を加えることに
よって、圧縮装填管アセンブリを前進させる。他の構成では、駆動板264の他の機能要
素、例えばコイル272とコイルトラック248との間の圧縮継手を用いて、駆動板26
4の回転力を伝達して圧縮装填管アセンブリを前進させることができる。
【0052】
糸巻きアセンブリ266は、上面284、底面286、開口288、少なくとも1つの
中実ポスト290、及び少なくとも1つのコネクタポスト292を含むことができる(図
10〜12参照)。中実ポスト290及びコネクタポスト292は、上面284から延び
ることができる。一部の構成では、中実ポスト290及びコネクタポスト292を、上面
284と一体に形成することができる。他の構成では、中実ポスト290及びコネクタポ
スト292が、底面286から糸巻きアセンブリ266を通って延びて、上面284から
突出する。
【0053】
開口288は、駆動板264の軸受ハブ243の上方に延びる大きさにすることができ
る。一部の構成では、糸巻きアセンブリ266を、開口288と軸受ハブ243との間の
境界面によって駆動板264に接続することができる。他の構成では、中実ポスト290
及びコネクタポスト292の少なくとも一部が、駆動板264と糸巻きアセンブリ266
との接続を行うことができる。
【0054】
糸巻きアセンブリ266と共に使用するポストの数及び種類は変化させることができる
。一般に、縫合糸204が当該経路上に巻かれる縫合糸経路を提供するためには、少なく
とも2〜3個のポストが必要である。一部の実施形態では、糸巻きアセンブリ内で縫合糸
ポストを規定するために、ポストの数を2〜20ポストの範囲にすることができ、約5〜
10ポストの範囲にすることが、より好ましい。
【0055】
中実ポスト290及びコネクタポスト292は、糸巻きアセンブリ266上にカム形縫
合糸経路291を提供するパターンに配置することができる(図12参照)。縫合糸経路
291は可変の半径を有することができ、この半径は、開口288付近のR1から、縫合
糸204が糸巻きアセンブリ266から出る出口に向かって進むと共にR2,R3へと変化
する。縫合糸経路291は、可変半径の縫合糸経路として規定することができる。縫合糸
204は、固定ピン290及びコネクタピン292のいずれか一方の周りに少なくとも完
全に一周巻き付いて、縫合糸204を固定することができる。一部の構成では、縫合糸2
04が、糸巻きアセンブリ266の他の部分、例えば解放部材270のハブ296の周り
に固定されている。
【0056】
中実ポスト290は一般に、中実で連続した構成を有することができる。中実ポスト2
90を、駆動板264のポスト開口240より小さい大きさにして、固体ポスト290の
駆動板264に対する無制限の軸方向の動きを許容することができる。
【0057】
コネクタポスト292は、駆動板264と糸巻きアセンブリ266との間のある程度の
接続を行うように構成することができる。一例では、コネクタポスト292が、少なくと
も1つのフレキシブルアーム、タブ、リップ、あるいは、コネクタポスト292をポスト
開口240の1つに通して挿入した際に、駆動板264と糸巻きアセンブリ266との少
なくとも一時的な接続を生じさせる他の構造を含む。少なくとも図10に示すコネクタポ
ストは、各々が4つのアーム292A〜Dに分かれている。アーム292A〜Dの各々は
、フレキシブルにすることができ、コネクタポスト292をポスト開口240内に挿入す
ることを可能にし、コネクタポスト292をポスト開口240から除去することに抵抗す
るように動くことができる。リップまたは突起293は、コネクタポスト292の少なく
とも一部分の周りに延びて、コネクタポスト292と駆動板264とのさらなる接続を行
うことができる。コネクタポスト292は駆動板264に対して軸方向に移動するので、
コネクタポスト292の動作は、いくらかの感触のある感覚を操作者に提供することがで
きる。
【0058】
コネクタポスト292は、休止状態で、ポスト開口240の大きさ(例えば直径)と同
じか、より大きい大きさ(例えば直径)を有することができる。一部の構成では、コネク
タポスト292がポスト開口240より小さい大きさを有して、駆動板264と糸巻きア
センブリ266との間で、無制限の軸方向の動きを行うことができる。
【0059】
解放部材270は、アクチュエータ部294、ハブ296、及びポスト接触面298を
含むことができる(図14〜15参照)。アクチュエータ部294は、筐体252の解放
部材開口またはスロット251を通って延びて、閉鎖装置200の操作者が筐体252の
外部から触れることができる。解放部材開口251は、解放部材270の筐体252に対
する縦方向の(例えば、アンカー208に向かう)ある程度の移動を可能にする大きさに
することができる。
【0060】
ハブ296は、駆動板のハブ開口242を通って延びるような大きさ及び構成にするこ
とができる。ハブ296の外面は、縫合糸204の近位端の一部分が巻かれた部分を有し
て、縫合糸204用のアンカーを提供するように構成することができる。ポスト接触面2
98は、アクチュエータ部294に圧縮力を加えると、中実ポスト290及びコネクタポスト292の少なくとも一方に接触して、これを駆動板264に対して移動させるように構成することができる(図7〜8参照)。バイアス部材274は、解放部材270を、図9に示す圧縮位置から図8に示す休止位置まで移動させるように動作することができる。
【0061】
コイル272は、遠位端271及び近位端273を含む(図6参照)。遠位端271は
、圧縮装填管212(例えば、圧縮装填管212の近位端)に接することができる。近位
端273は、駆動板264のコイル止め具249に接することができる。糸巻きアセンブ
リ266が回転する際に縫合糸204が追従するカム形縫合糸経路291のカム構成は、
可変の直線力を、駆動板264を通してコイル272に与え、コイル272は、圧縮装填
管212を填塞プラグ210に向けて前進させる。
【0062】
一部の構成では、自動駆動アセンブリ260が圧縮装填管212を含む。圧縮装填管2
12とコイル272とが一緒に、圧縮装填管アセンブリを規定することができる。圧縮装
填管アセンブリは、填塞プラグ210の近位に、填塞プラグ210に隣接して配置するこ
とができる。図5C及び5Eに示すように、自動駆動アセンブリ260全体は、圧縮装填
管212を含めて一緒に、筐体内を縦方向に移動することができる。
【0063】
自動駆動アセンブリ260は、筐体252内で、閉鎖装置200の近位端部206に配
置することができる。自動駆動アセンブリ260の具体例は、選択的に解放可能にするこ
とができる。例えば、筐体252内の解放部材開口251を通って突出する解放部材27
0は、糸巻きアセンブリ266を解放して、縫合糸204をほどくことを可能にする。解
放部材270を動作させることによって、ある程度の長さの縫合糸204を、筐体252
から解放することができる。填塞プラグ210の圧縮装填後に、ある程度の長さの縫合糸
204をほどくか解放することによって、操作者は、填塞プラグ210をさらに圧縮装填
することなしに、閉鎖装置200を引き抜くことができる。操作者は、閉鎖装置200を
経皮的切開部219からさらに引き抜いて、縫合糸204を填塞プラグ210に近接した
位置で、より容易に切断することができる。
【0064】
図7〜9に示すように、駆動板264は、糸巻きアセンブリ266に接続することがで
きる。縫合糸204は糸巻きアセンブリ266に接続され、少なくとも一部分が糸巻きア
センブリ266に巻かれている。駆動板264と糸巻きアセンブリ266との、中実ポス
ト290及びコネクタポスト292による接続の結果として、駆動板264は、糸巻きア
センブリ266と同じ角速度で回転しやすくなる。
【0065】
(アンカー208が展開し、自動駆動アセンブリ260が止め具に接触している場合に
図5E及び5G参照)、)閉鎖装置200を組織穿刺部218から引き抜くことによっ
て、縫合糸204が糸巻きアセンブリ266からほどかれる。縫合糸204がほどけると
共に糸巻きアセンブリ266が回転して、ねじり推進力を与え、このねじり推進力は直線
圧縮力に変換される。
【0066】
糸巻きアセンブリ266によって与えられるねじり推進力は、駆動板264、コイル2
72、及び圧縮装填管212によって直線圧縮力に変換される。駆動板264は、糸巻き
アセンブリ266と同軸に配置することができる。糸巻きアセンブリ266が回転すると
、駆動板264を駆動し、駆動板264はコイル272を駆動する。コイル272は圧縮
装填管212を駆動し、圧縮装填管212は填塞プラグ210を圧縮装填する。
【0067】
圧縮装填管212は、管状または半管状にして、部分的に長軸に沿って縫合糸204の
周りに配置することが好ましい。コイル272も圧縮装填管212で構成される一部の構
成では、コイル272は、略U字形の断面を有する半管状の形状を具えて溝を提供し、こ
の溝を通って、縫合糸204が横方向に出入りすることができる。開放された溝構造によ
って、糸巻きアセンブリ266がほどける際に、縫合糸204とコイル272とが合わさ
ることができる。従って、アンカー208が展開していれば、閉鎖装置200が第1の近
位向きに引き戻される際に、縫合糸204が糸巻きアセンブリ266からほどけ、糸巻き
アセンブリ266が駆動板264を駆動する。駆動板264はコイル272を駆動し、コ
イル272は、圧縮装填管212を、第2の反対または遠位向きに駆動する。圧縮装填管
212は、填塞プラグ210をアンカー208に向けて圧縮装填する。
【0068】
実際には、(上述した閉鎖要素を含む)閉鎖装置200の輸送管202を処置シース2
16内に挿入し、処置シース216は既に、動脈228内に挿入されている(図5C〜5
D参照)。閉鎖装置200及びこれに関連する閉鎖要素が処置シース216内に挿入され
ると、アンカー208が処置シース216の遠位端を通過して出て、管腔232内に挿入
される。上述し、図5A〜5Bに示すように、アンカー208は最初に、輸送管202と
ほぼ同一面上に配置されて、アンカー208の経皮的切開部219を通した管腔232内
への挿入を容易にする。
【0069】
アンカー208が処置シース216の遠位端を通過して出た後に、アンカー208は、
図5C〜5Dに示す位置に展開または回転しやすくなる。閉鎖装置200は、一対のバイ
アス(偏在)フィンガー215を含むことが好ましく、これらは、処置シース216内の
適合する一対の凹部217によって固定的に受け入れられる。バイアスフィンガー215
と適合する凹部217とのこうした固定構成によって、筐体252の位置を処置シース2
16に対して固定することができる。
【0070】
アンカー208の展開に続いて、筐体252及び処置シース216を一緒に引き抜く。
図5C〜5Dに示すように、筐体252を引き抜くことによって、アンカー208が、動
脈228内で動脈壁234に対して固定される。図5E〜5Fに示すように、筐体252
をさらに引き抜くことによって、駆動アセンブリ260が筐体252内で前方へ摺動する
。機能的には、このように筐体252をさらに引き抜く際に、アンカー208、填塞プラ
グ210、輸送管202、処置シース216、及び自動駆動アセンブリ260は同じ軸上
(アキシャル)位置を維持し、処置シース216及び筐体252は近位側に移動する。
【0071】
図5E〜5Fを参照すれば、筐体252及び処置シース216を引き戻す際に、輸送管
202の遠位端部207は、経皮的穿刺部219内で露出する。筐体252及び処置シー
ス216が所定距離だけ引き戻されるまでは、輸送管202は、組織穿刺部218に対す
るその位置を保つことができる。筐体252/処置シース216と輸送管202との間の
相対移動は、自動駆動アセンブリ260と筐体252との間の装着構成を摺動させること
によって促進される。しかし、一部の実施形態によれば、自動駆動アセンブリ260は筐
体252に固定されている。
【0072】
図5C〜5Hの組合せによって示すように、輸送管202に取り付けられた自動駆動ア
センブリ260は、自由に動くようにするか移動可能にすることができ、筐体252及び
処置シース216が引き戻される際に、筐体252に対して摺動する。しかし、図5C
示すように、自動駆動アセンブリ260は最初に、筐体252に対する第1位置に保持す
ることができる。例えば、図5Cに示すように、閉鎖装置200は、解放可能な様式で自
動駆動アセンブリ260に接触する載荷戻り止め255のような一時的保持装置を具える
ことができる。載荷戻り止め255は、筐体252に装着することができる。載荷戻り止
め255が突起付きのフィンガー257を含み、フィンガー257を基部262の戻り止
め凹部281に挿入することによって、自動駆動装置260を少なくとも一時的に、図5
Cに示す第1位置に保持することができる。フィンガー257を戻り止め凹部281内に
置くことによって、筐体252内での時期尚早の摺動を制限することができる。他の構成
では、載荷戻り止め255を自動駆動アセンブリ260に装着し、かつ解放可能な様式で
筐体252に、例えば筐体252のウェビング部材に接続することができる。さらに他の
構成では、載荷戻り止め255を基部262の背面側に配置して、筐体252内に配置さ
れた機能要素と相互作用させることができる。1つ以上のトラック部材及びはめ合い溝を
、基部262及び筐体252上に用いて、自動駆動アセンブリ260の筐体252に対す
る位置合わせを、これらの相対移動中に維持することを支援することができる。
【0073】
フィンガー257は、自動駆動アセンブリ260を、図5Cに示す第1位置に保持また
は一時的にロックしやすいが、筐体252と自動駆動アセンブリ260との間に十分な所
定の力が加わると、フィンガー257は解放される。例えば、アンカー208が展開して
いれば、ユーザによって筐体252に与えられる反動力が、フィンガー257を屈折させ
て解放する。その後に、フィンガー257は、自動駆動アセンブリ260と筐体252と
の間で摺動する動きに、少し抵抗力を与える。従って、筐体252の引き戻しによって、
筐体252に固定接続された処置シース216を引き戻すことができるが、自動駆動アセ
ンブリ260及び輸送管202は、筐体252に対して摺動することができ、従って、組
織穿刺部218に対して適所に留まることができる(図5E参照)。自動駆動アセンブリ
260が止め具(例えば、筐体252の遠位側の内壁)に達するまで、自動駆動アセンブ
リ260は、筐体252に対して所定距離だけ摺動することができる。この所定距離は、
少なくとも、輸送管202内のスリット209を露出させるのに十分なほど長くして、後
に填塞プラグ210を輸送管202から除去することを促進する。
【0074】
図5G〜5Hに示すように、自動駆動アセンブリ260が止め具に達すると、筐体25
2のさらなる引き戻しが輸送管202も引き抜いて、填塞プラグ210を自動的に取り出
す。一般に、糸巻きアセンブリ266と共に回転する駆動板264が、ある量だけ巻き戻
って、コイル272及び圧縮装填管212を前進させて填塞プラグ210を圧縮装填する
。筐体252のさらに一層の引き戻しが、糸巻きアセンブリ266及び駆動板264をさ
らに回転させて、コイル272及び圧縮装填管を前進させて、填塞プラグ210の圧縮装
填を完了する(図5G〜5H参照)。閉鎖プラグ210の圧縮装填を完了すると、操作者
は解放部材270を作動させて、縫合糸204を中実ポスト290及びコネクタポスト2
92から切り離して、縫合糸204を糸巻きアセンブリ266からほどくことを可能にす
る。その結果、縫合糸204をより良好に露出させて、組織層230の付近で切断して、
筐体252をアンカー208/填塞プラグ210から解放することができる。
【0075】
填塞プラグ210の配置に続く別個の、手動での圧縮装填処置を必要とする以前の閉鎖
装置とは異なり、本発明の閉鎖装置200は、単に引き戻し力を筐体252に加えること
によって、填塞プラグ210を自動的に圧縮装填する。輸送管202の引き抜き中または
引き抜き後に填塞プラグ210を圧縮装填して、さもなければ填塞プラグ210と動脈2
28の組織穿刺部218との間に生じ得るあらゆるギャップを、低減または解消すること
ができる。
【0076】
これに加えて、縫合糸204に張力を加えるか、縫合糸204を経皮的切開部219か
ら引き離すことによって、縫合糸204が、アンカー208と填塞プラグ210とを一緒
に(引き結び等で)締め付けて、動脈壁234をアンカー208と填塞プラグ210との
間に挟む。また、図5G〜5Hに示すように、圧縮装填管212、及び縫合糸204によ
るアンカー208と填塞プラグ210との締め付けによって働く力は、経皮的切開部21
9内で填塞プラグ210を半径方向外向きに変形させて、組織穿刺部218の近位側のア
ンカーとしても機能させる。
【0077】
閉鎖装置200の機能要素の、多数の変形が可能である。一部の構成では、コイル27
2を駆動板264に永久接続することができる。駆動板264は、圧縮装填管212に直
接接続することができる。一般に、(縫合糸が巻かれる)糸巻き部材の回転によって駆動
される解放可能なカム構造を用いて、圧縮装填部材を前進させて填塞プラグを圧縮装填す
るあらゆる装置または構成が、本発明の範囲内に入る。
【0078】
図5A〜5Hの実施形態の動作は、次の通りである。図5Cに示すように、閉鎖装置2
00の筐体252が経皮的切開部219から引き戻される際に、載荷戻り止め255が解
放される。自動駆動アセンブリ260及び輸送管202は静止したままにすることができ
、従って筐体252に対して浮かせることができる。筐体252が引き戻されると共に処
置シース216が引き抜かれて、輸送管202の遠位端207を露出させる。自動駆動ア
センブリ260は最終的に止め具に接触して(あるいは、一部の実施形態では、自動駆動
アセンブリが固定されている)、さらなる引き戻しは、自動駆動アセンブリ及び輸送管2
02も引き戻す。自動駆動アセンブリ260が引き戻される際に、アンカー208を通っ
て進む縫合糸204が、糸巻きアセンブリからカム形縫合糸経路に沿ってほどけて、糸巻
きアセンブリ266及び駆動板264の可変の回転力による回転を生じさせる。
【0079】
駆動板264が回転すると共に、コイル272が前進して、圧縮装填管212を駆動し
て前進させる。一部の構成では、コイル272が圧縮装填管212として機能するように
、コイル272を十分長くして構成することができる。圧縮装填管212は填塞プラグ2
10を圧縮装填する。従って、閉鎖装置200が経皮的切開部219から引き戻される際
に、処置シース216を引き戻すことができ、填塞プラグ210は自動的に圧縮装填され
る(図5G〜5H参照)。填塞プラグ210は、アンカー208に対するギャップのない
、十分な動脈閉鎖をより生成しやすくなり、さもなければ、こうしたギャップは、別個の
手動圧縮装填処置で発生し得る。
【0080】
さらに、填塞プラグ210が十分に圧縮装填されると、自動駆動アセンブリを解放して
、追加的圧縮装填なしで、閉鎖装置200をさらに引き戻すことが可能になる。填塞プラ
グ200が十分に圧縮装填されることにより、組織層230外に延びて操作者に対して露
出している縫合糸204の部分は、少ししか、あるいは全く存在しない。従って、操作者
が填塞プラグ210及びアンカー208を、閉鎖装置200の残り部分から分離すること
が困難なことがある。これに加えて、自動化の選択可能な自動駆動アセンブリ260を有
効にしての過度の引き戻しは、填塞プラグ210を動脈228内に過度に圧縮装填する可
能性がある。従って、自動駆動アセンブリ260は、解放部材270を作動させることに
よって無効にすることができることが有利である。解放部材270を作動させることによ
って、圧縮装填管212を駆動せずに、縫合糸204を、少なくとも部分的に糸巻きアセ
ンブリ266からほどくことができる。糸巻きアセンブリ266をほどいて十分な長さの
縫合糸204を露出させて、操作者が、縫合糸204を切断して、填塞プラグ210及び
アンカー208を閉鎖装置200の残り部分から分離することを可能にする。
【0081】
以上の説明は、本発明の好適な実施形態を例示して説明するために提示したに過ぎない
。排他的であること、あるいは、発明を開示された厳密な形態に限定することを意図する
ものではない。以上の教示を踏まえて、多数の変更及び変形が可能である。本発明の範囲
は、次の特許請求の範囲によって規定される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15