特許第6186616号(P6186616)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6186616
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/447 20060101AFI20170821BHJP
   B41J 2/45 20060101ALI20170821BHJP
   H04N 1/036 20060101ALI20170821BHJP
【FI】
   B41J2/447 101A
   B41J2/447 101P
   B41J2/45
   H04N1/036 A
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-63762(P2013-63762)
(22)【出願日】2013年3月26日
(65)【公開番号】特開2014-188719(P2014-188719A)
(43)【公開日】2014年10月6日
【審査請求日】2016年3月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000165136
【氏名又は名称】桂川電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075959
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 保
(72)【発明者】
【氏名】橘高 英治
(72)【発明者】
【氏名】仁科 義治
(72)【発明者】
【氏名】三浦 彰
【審査官】 小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−052757(JP,A)
【文献】 特開2011−081078(JP,A)
【文献】 特開2012−108198(JP,A)
【文献】 特開2001−125347(JP,A)
【文献】 特開2005−088371(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0068439(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0228027(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/447
B41J 2/45
H04N 1/036
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLED素子を主走査方向にアレイ状に並べたLEDヘッドを複数本有し、該複数本のLEDヘッドを副走査方向に千鳥状に配置してなる撮像手段と、
ドラム形状に形成されるとともに、この表面に前記撮像手段により静電潜像が形成される像担持体と、
像担持体に形成された前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像が転写される転写ベルトと、
該転写ベルトに転写された前記トナー像を記録媒体まで搬送するため前記転写ベルトを駆動する転写ベルト駆動部と、
を構成に含む画像形成装置において、
前記像担持体に形成された前記トナー像、前記転写ベルトに転写された前記トナー像、及び前記記録媒体に転写された前記トナー像のいずれかを検知対象としてこれを検知する検知手段と、
前記像担持体に対する前記撮像手段の前記複数のLEDヘッドの位置を調整する調整機構と、
該調整機構を制御するとともに、前記検知手段により検知された前記トナー像の検知結果から前記複数のLEDヘッドの位置調整量を求め、該位置調整量に基づいて前記像担持体に対する前記複数のLEDヘッドの位置を決定する調整機構制御手段と、
を更に構成に含み、
このような構成の当該画像形成装置では、
前記複数のLEDヘッドの各LEDヘッド端部に保持手段と付勢手段とを設けるとともに、前記保持手段を、前記付勢手段からの付勢力を受ける部分として形成し、且つ、前記付勢手段を、前記像担持体側へ向けた外力が加わると前記保持手段を介して前記複数のLEDヘッドを引き戻すことができるような状態に取り付けし、
更に前記調整機構を、前記複数のLEDヘッドの前記各LEDヘッド端部の近傍で前記保持手段に対し独立した状態に設けるとともに、前記調整機構を、偏心カムと該偏心カムを駆動するための駆動手段とを含んで構成し、且つ、前記偏心カムを、前記駆動手段の駆動力を伝達する伝達ギアと、前記複数のLEDヘッドに接する押圧ローラとを備えて構成し、且つ、該押圧ローラを、前記複数のLEDヘッドの前記各LEDヘッド端部の近傍でこの上方において前記接するよう配置するとともに、前記押圧ローラを、前記複数のLEDヘッドの前記副走査方向となる幅と略同じ幅に形成し、且つ、前記押圧ローラの幅の方向と前記複数のLEDヘッドの幅の方向とを同じに合わせた状態に配置する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記検知手段による前記検知対象としての前記トナー像を、複数のラインからなるピント調整パターンとする
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像形成装置において、
前記検知手段として前記ピント調整パターンの濃度を測定する濃度センサーを含むとともに、測定された前記濃度を前記検知結果とする
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像形成装置において、
前記調整機構と前記調整機構制御手段とにより前記複数のLEDヘッドを一定量移動させ、この移動毎に前記検知手段にて前記ピント調整パターンの前記濃度を測定する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像形成装置において、
前記ピント調整パターンの前記濃度が最も薄くなる前記検知結果に基づいて前記位置調整量を求める
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1、2、3、4又は5に記載の画像形成装置において、
前記検知手段を、前記複数本のLEDヘッドの前記各LEDヘッド端部位置に合わせて配置する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5又は6に記載の画像形成装置において、
前記検知手段を前記トナーの色の数だけ備えるとともに、前記検知手段を前記色毎に前記検知対象としての前記トナー像に合わせて配置する
ことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものであり、特に撮像手段の焦点を調整する調整機構を備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置として、下記特許文献1、2に開示されたものが知られる。先ず、特許文献1に開示された画像形成装置について説明をすると、この画像形成装置は、撮像手段として露光装置31を備える。また、調整機構を備える。露光装置31は、LEDヘッド31a、31b、31cを備え、感光体ドラム11の軸心方向に沿ってLEDヘッド31a、31b、31cを複数配置することにより形成される。このような露光装置31は、調整機構により、感光体ドラム11の移動経路に沿って回動可能に支持される。
【0003】
次に、下記特許文献2に開示された画像形成装置について説明をすると、画像形成装置は、撮像手段と、この撮像手段の焦点を調整する調整機構とを備える。撮像手段は、第1のLEDヘッド1aと第2のLEDヘッド1bと第3のLEDヘッド1cとを備え、これら第1のLEDヘッド1a〜第3のLEDヘッド1cは、交互に配置される。一方、調整機構は、第1の調整機構と第2の調整機構とを備える。第1の調整機構は、第1のLEDヘッド1a及び第3のLEDヘッド1cに対し副走査方向の移動を規制して主走査方向の配列位置を調整することができるように形成される。一方、第2の調整機構は、第2のLEDヘッド1bに対し主走査方向の移動を規制して副走査方向の配列位置を調整することができるように形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−93876号公報
【特許文献2】特許第4082037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
露光装置内に配設される複数のLEDヘッドの調整は、予め専用の調整治具を用いてLEDヘッド単体毎に行われる。そして、調整後のLEDヘッドは露光装置内に組み付けられ、その後、露光装置は装置本体に取り付けられる。
【0006】
ところで、露光装置の装置本体への取り付けにあっては、露光装置を所定の正確な位置に取り付けることが困難であるという問題点を有する。それは、装置本体を構成する部品の公差や組み付け(取り付け)誤差があるからでる。そのため、露光装置を装置本体に取り付けた状態で作業者が調整用パターンを印字し、この印字結果を見ながら調整を行わなければならないという問題点も有する。
【0007】
また、調整用パターンの印字結果を見ながら各LEDヘッド位置の調整を行わなければならないことから、作業者の熟練度により調整時間や調整精度等の品質にバラツキが生じてしまうという問題点も有する。
【0008】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、作業者の熟練度の有無に関係なく、各LEDヘッドの位置を正確に調整することが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明は、複数のLED素子を主走査方向にアレイ状に並べたLEDヘッドを複数本有し、該複数本のLEDヘッドを副走査方向に千鳥状に配置してなる撮像手段と、ドラム形状に形成されるとともに、この表面に前記撮像手段により静電潜像が形成される像担持体と、該像担持体に形成された前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像が転写される転写ベルトと、該転写ベルトに転写された前記トナー像を記録媒体まで搬送するため前記転写ベルトを駆動する転写ベルト駆動部と、を構成に含む画像形成装置において、前記像担持体に形成された前記トナー像、前記転写ベルトに転写された前記トナー像、及び前記記録媒体に転写された前記トナー像のいずれかを検知対象としてこれを検知する検知手段と、前記像担持体に対する前記撮像手段の前記複数のLEDヘッドの位置を調整する調整機構と、該調整機構を制御するとともに、前記検知手段により検知された前記トナー像の検知結果から前記複数のLEDヘッドの位置調整量を求め、該位置調整量に基づいて前記像担持体に対する前記複数のLEDヘッドの位置を決定する調整機構制御手段と、を更に構成に含み、このような構成の当該画像形成装置では、前記複数のLEDヘッドの各LEDヘッド端部に保持手段と付勢手段とを設けるとともに、前記保持手段を、前記付勢手段からの付勢力を受ける部分として形成し、且つ、前記付勢手段を、前記像担持体側へ向けた外力が加わると前記保持手段を介して前記複数のLEDヘッドを引き戻すことができるような状態に取り付けし、更に前記調整機構を、前記複数のLEDヘッドの前記各LEDヘッド端部の近傍で前記保持手段に対し独立した状態に設けるとともに、前記調整機構を、偏心カムと該偏心カムを駆動するための駆動手段とを含んで構成し、且つ、前記偏心カムを、前記駆動手段の駆動力を伝達する伝達ギアと、前記複数のLEDヘッドに接する押圧ローラとを備えて構成し、且つ、該押圧ローラを、前記複数のLEDヘッドの前記各LEDヘッド端部の近傍でこの上方において前記接するよう配置するとともに、前記押圧ローラを、前記複数のLEDヘッドの前記副走査方向となる幅と略同じ幅に形成し、且つ、前記押圧ローラの幅の方向と前記複数のLEDヘッドの幅の方向とを同じに合わせた状態に配置することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記検知手段による前記検知対象としての前記トナー像を、複数のラインからなるピント調整パターンとすることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記検知手段として前記ピント調整パターンの濃度を測定する濃度センサーを含むとともに、測定された前記濃度を前記検知結果とすることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、前記調整機構と前記調整機構制御手段とにより前記複数のLEDヘッドを一定量移動させ、この移動毎に前記検知手段にて前記ピント調整パターンの前記濃度を測定することを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、前記ピント調整パターンの前記濃度が最も薄くなる前記検知結果に基づいて前記位置調整量を求めることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の本発明は、請求項1、2、3、4又は5に記載の画像形成装置において、前記検知手段を、前記複数本のLEDヘッドの前記各LEDヘッド端部位置に合わせて配置することを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の本発明は、請求項1、2、3、4、5又は6に記載の画像形成装置において、前記検知手段を前記トナーの色の数だけ備えるとともに、前記検知手段を前記色毎に前記検知対象としての前記トナー像に合わせて配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載された本発明によれば、像担持体に対する複数のLEDヘッドの位置を調整する調整機構を備え、この調整機構を検知手段の検知結果に基づいて調整機構制御手段にて制御することから、作業者によらずに複数のLEDヘッドの位置を調整することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、検知手段により検知されたトナー像の検知結果から複数のLEDヘッドの位置調整量を求め、そして、この位置調整量に基づいて複数のLEDヘッドの位置を決定することから、正確に位置を調整することができるという効果を奏する。従って、本発明によれば、作業者の熟練度の有無に関係なく、各LEDヘッドの位置を正確に調整することができるという効果を奏する。
【0017】
請求項2に記載された本発明によれば、検知手段による検知対象となるトナー像を、複数のラインからなるピント調整パターンとすることから、検知し易くすることができるという効果や、正確に検知することができるという効果を奏する。
【0018】
請求項3に記載された本発明によれば、検知手段として濃度センサーを用いることから、センサーであれば正確に検知することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、ピント調整パターンの濃度を測定してこれを検知結果とすることから、濃度であれば検知し易くすることができるという効果や、正確に検知することができるという効果を奏する。
【0019】
請求項4に記載された本発明によれば、複数のLEDヘッドを一定量移動させ、この移動毎に検知手段にてピント調整パターンの濃度を測定してこれを検知結果とすることから、正確に検知することができるという効果を奏する。
【0020】
請求項5に記載された本発明によれば、ピント調整パターンの濃度が最も薄くなる検知結果に基づいて複数のLEDヘッドの位置調整量を求め、そして、この位置調整量に基づいて複数のLEDヘッドの位置を決定することから、検知精度を高めることができるという効果や、正確に位置を調整することができるという効果を奏する。
【0021】
請求項6に記載された本発明によれば、複数本のLEDヘッドの各LEDヘッド端部位置に合わせて検知手段を配置することから、精度良く検知することができるという効果を奏する。これにより、正確に位置を調整することができるという効果も奏する。
【0022】
請求項7に記載された本発明によれば、検知手段をトナーの色の数だけ備えるとともに、検知手段を色毎に検知対象としてのトナー像に合わせて配置することから、トナーの色毎に正確な調整をすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の画像形成装置の概略図である(実施例1)。
図2】調整機構制御手段の構成図である。
図3】調整機構の制御に係るフローチャートである。
図4】ピント位置検出に係る説明図である。
図5】本発明の他の例となる画像形成装置の概略図である(実施例2)。
図6】撮像手段の詳細を示す図であり、図5の矢視A方向から見た図である。
図7】撮像手段の詳細を示す図であり、図6の矢視B方向から見た図である。
図8図7から取付部材を取り外した図である。
図9】調整機構の詳細を示す図である。
図10】検知手段の配置を示す簡略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
画像形成装置は、像担持体と、複数のLEDヘッドと、像担持体に対する複数のLEDヘッドの位置を調整する調整機構と、トナー像を検知する検知手段と、この検知手段の検知結果に基づいて調整機構を制御する調整機構制御手段とを含んで構成される。
【実施例1】
【0025】
以下、図面を参照しながら実施例1を説明する。図1は本発明の画像形成装置の概略図である。また、図2は調整機構制御手段の構成図、図3は調整機構の制御に係るフローチャート、図4はピント位置検出に係る説明図である。
【0026】
本発明に係る画像形成装置は、複写機やプリンター、ファクシミリ等の画像形成装置を対象としており、給紙部と、本体部と、排出部とを含んで構成される。給紙部は、転写材としての記録媒体を本体部へ供給するための図示しない手段を含んで構成される。また、排出部は、本体部における定着部(図示省略)を通過した記録媒体を排出する図示しない手段を含んで構成される。
【0027】
図1において、画像形成装置の本体部は、作像手段300と、転写手段330と、図示しない定着部と、ピント検出システム400とを含んで構成される。尚、本体部の上記作像手段300及び転写手段330等は、中間媒体と呼ばれることもある。
【0028】
作像手段300は、像担持体310と、除電手段340と、帯電手段350と、撮像手段100と、現像手段320と、図示しない制御部とを含んで構成される。像担持体310は、所定の回転速度で回転する所謂感光ドラムであって、アルミニウム等のドラム状の基体の表面に電子写真感光体を有するように形成される。尚、感光体としては、OPC感光体やアモルファスシリコン感光体等の公知の感光体が用いられるものとする。このような像担持体310の周辺の適宜位置には、除電手段340、帯電手段350、撮像手段100、及び現像手段320がそれぞれ配置される。本実施例における除電手段340、帯電手段350、及び現像手段320は、公知のものが用いられる。以下、簡単に説明をする。
【0029】
除電手段340は、像担持体310の表面に残留する電荷を消去して像担持体310の表面を中和するものであり、具体的にはイレーサランプがこれに該当する。帯電手段350は、除電手段340で中和された像担持体310の表面を特性極性に一様に帯電するものであり、具体的にはコロナ帯電器がこれに該当する。現像手段320は、後述する撮像手段100により像担持体310に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成するものであり、具体的には、トナーが充填されたトナーカートリッジ321と、このトナーカートリッジ321から供給されたトナーが収容される現像容器322と、現像ローラ323とを備えて構成されたものが該当する。
【0030】
撮像手段100は、複数本のLEDヘッドを有する。撮像手段100は、例えばスキャナーにより読み込まれたデータや、その他外部から入力されたデータ等をLEDヘッドにより投射して、像担持体310上に潜像を形成するように構成される。潜像を形成するにあたっては、図示しない制御部により撮像手段100は制御される。尚、制御部は、撮像手段100に限らず、像担持体310等の他の構成も制御するものとする。撮像手段100の具体的な構成及び構造に関しては、後述する実施例2で詳細に説明をするものとする。
【0031】
転写手段330は、像担持体310に現像されたトナー像が転写される転写ベルト331と、この転写ベルト331に転写されたトナー像を記録媒体まで搬送するため、転写ベルト331を駆動する転写ベルト駆動部333と、転写ベルト331の裏側に配置され転写部332として機能する転写ローラとを含んで構成される。
【0032】
転写ベルト331は、無端状の合成樹脂フィルムから形成される。転写ベルト駆動部333は、駆動ローラ333aと、従動ローラ333bと、テンションローラ333cとを有し、これら3つのローラ(333a〜333c)により転写ベルト331は張架される。
【0033】
転写ベルト331の上の適宜位置には、作像手段300が配置される。また、転写ベルト331の上の適宜位置には、ピント検出システム400の後述する検知手段410も配置される。
【0034】
ピント検出システム400は、像担持体310に対する撮像手段100の焦点を調整することができるように、具体的には、撮像手段100の各LEDヘッドの位置を正確に調整することができるように構成される。ピント検出システム400は、調整機構200と、検知手段410と、調整機構制御手段420とを含んで構成される。
【0035】
調整機構200は、撮像手段100に作用する機構であって、特に限定するものでないが、偏心カムやこの偏心カムを駆動する駆動手段等を含んで構成される(詳細な構成及び構造は実施例2で説明するものとする)。調整機構200は、偏心カムを駆動することにより、像担持体310に対しLEDヘッドを近づけたり遠ざけたりすることができるような機構(一定量移動させることができるような機構)を有する。また、調整機構200は、後述するが調整機構制御手段420による制御可能な機構を有する。
【0036】
検知手段410は、本実施例において、転写ベルト331に転写されたトナー像を検知対象としてこれを検知することができるものである。検知手段410における検知部分の具体的な一例としては、濃度センサーがこれに該当する。濃度センサーは、本実施例において、後述するドット径や濃度を測定することができるセンサーであって、転写ベルト331に対しては作像手段300よりも下流側(排出部側)に配置される。検知手段410は、特に図示しないが、調整機構制御手段420へ検知結果を出力したり、濃度センサーを所定位置に固定したりする構成を有する。
【0037】
検知手段410による検知対象に関し、上記のような転写ベルト331に転写されたトナー像でなくてもよいものとする。例えば、像担持体310に形成されたトナー像や、録媒体(転写材)に転写されたトナー像などを検知対象としてもよいものとする(具体的な配置の説明は省略するものとする)。
【0038】
検知手段410は、本実施例において、濃度を検知してこれを撮像手段100の各LEDヘッドの位置調整に活用することができる構成であるが、位置調整、言い換えればピント調整に活用できる構成であれば特に上記のような濃度センサーを含む構成に限定されないものとする。
【0039】
調整機構制御手段420は、調整機構200を制御するとともに、検知手段410により検知されたトナー像の検知結果から各LEDヘッドの位置調整量を求め、そして、この位置調整量に基づいて像担持体310に対する各LEDヘッドの位置を決定することができるように構成される。
【0040】
尚、調整機構制御手段420は、本実施例において専用の構成部分の如く図示されるが、撮像手段100を制御するための上記制御部に含まれてもよいものとする。
【0041】
図2において、調整機構制御手段420は、CPU421(中央処理装置)と、ROM422(リードオンリーメモリ)と、RAM423(ランダムアクセスメモリ)と、インターフェース424(I/F)とを含んで構成される(必要に応じて他の記憶手段やタイマー等を含んでもよいものとする)。CPU421は、ROM422に記憶されたプログラムに従い処理を行う部分として用いられる。具体的には、撮像手段100及び検知手段410に対する制御や、検知手段410からの検知結果に基づく各種演算を行う部分として用いられる。
【0042】
RAM423は、CPU421の制御処理中や演算処理中に発生するデータを読み書きする部分として用いられる。インターフェース424は、入力や出力のインターフェースであって、本実施例においては調整機構200や検知手段410との接続部分として用いられる。また、インターフェース424は、例えば外部操作を行うための操作部425との接続分としても用いられる。
【0043】
ここで、調整機構制御手段420による処理、具体的には調整機構200への制御やピント位置検出について、図3及び図4を参照しながら説明をする。
【0044】
尚、図3のフローチャートに示してはいないが、予め初期設定等の処理がなされているものとする。
【0045】
ステップS1の処理では、先ず検知対象を検知することが行われる。具体的には、検知手段410を構成する濃度センサーを用いてトナー像の濃度を検知することが行われる。検知対象となるトナー像としては、複数のラインからなるピント調整パターンPである。ピント調整パターンPの濃度(や径)が検知されると、この濃度に関するデータが記憶されるとともに、撮像手段100を構成する各LEDヘッドの位置に関するデータ等も記憶される。
【0046】
尚、本実施例において、初回となる検知の場合には、各LEDヘッドの位置に関するデータが初期位置のデータで記憶されるものとする。そして、この初期位置のデータが基準となって後の処理が順に進むと、どれだけ各LEDヘッドの位置が増減したのかが分かるような方法が本実施例では採用されるものとする(一例であるものとする。他の方法例は後述する)。
【0047】
ピント調整パターンPの濃度の検知に関し、もう少し具体的に説明すると、ピント調整パターンPの各ラインは、ミクロ的に見るとドットの集合で形成される。このドットを濃度センサーにて検知した時に、ピントが合っていればドット径が最小になり(図4中の二等辺三角形をピントに見立てると、二等辺三角形の頂点にドットが一致する状態がピントの合っている状態になる)、また、その時の濃度は最も薄くなる。一方、ピントが合ってない状態においては、ドット径が大きくなり、その時の濃度はピントが合った状態よりも濃くなる。本実施例においては、このような濃度に関してデータ化し、利用するものとする。
【0048】
ステップS2の処理では、ピント調整パターンPの濃度の検知を所定回数行ったか否かの判定が行われる。まだ1回目の検知であれば、当然に各LEDヘッドの位置調整をすることができないことから、ステップS2での判定は「行ってない」の「N」判定となり、ステップS3の処理へ移行する。尚、所定回数とは、各LEDヘッドの位置調整のために必要十分な回数であり、図4では一例として9回の例が図示される。一方、ステップS2での判定で「所定回数行った」の「Y」判定となると、この場合はステップS4の処理へ移行する。
【0049】
ステップS3の処理では、調整機構制御手段420の制御により調整機構200を作動させて各LEDヘッドを一定量移動させることが行われる。尚、一定量とは、上記ピント合わせを何段階かで行う程度の量に相当し、具体的には、調整機構200の上記偏心カムを微少に駆動する程度の量である。
【0050】
ステップS3の処理が完了すると、再度ステップS1の処理へ移行する。ステップS1の処理では、上記一定量移動させた後の新たなピント調整パターンPの濃度が検知され、この濃度に関するデータが記憶されるとともに、上記一定量移動させた後の各LEDヘッドの位置に関するデータ等も記憶される。
【0051】
ステップS4の処理では、ピント調整パターンPの濃度が最も薄くなる検知結果に基づいて各LEDヘッドの位置調整量を求める処理が行われる。具体的には、記憶された複数の濃度に係るデータを比較して濃度が最も薄くなるデータを求め、この時の各LEDヘッドの位置に関するデータ等と、現在の位置に関するデータ等との差から、この後に調整機構制御手段420が調整機構200に対して制御すべき位置調整量を決定する処理が行われる。ステップS4で位置調整量が求められると、ステップS5の処理へ移行する。
【0052】
ステップS5の処理では、上記位置調整量に基づいて像担持体310に対する各LEDヘッドの位置調整が行われる。ステップS5の処理が行われることにより、各LEDヘッドは像担持体310に対し最適な位置に配置される。
【0053】
尚、上記ステップS1〜S5の処理の説明において、初回となる検知の場合には、各LEDヘッドの位置に関するデータが初期位置のデータで記憶されるようになるが、初回の時点で像担持体310から各LEDヘッドまでの距離が分かっている場合には、この距離を基準にして以降の処理を進めるようにしてもよいものとする。
【0054】
この他、ステップS1〜S5の処理は一例であり、例えば次のような処理に変更してもよいものとする。すなわち、上記ステップS1〜S3の処理では、ピント調整パターンPの濃度検知を所定回数行っていたが、例えば一つ前に検知した濃度データに対し、薄いか濃いかの比較をしながら処理を進めて行き、最も薄いデータを見つけた時点でステップS4の処理へ移行するようにしてもよいものとする。
【0055】
以上、図1ないし図4を参照しながら説明してきたように、本発明の画像形成装置によれば、像担持体310に対する各LEDヘッドの位置を調整する調整機構200を備え、この調整機構200を検知手段410の検知結果に基づいて調整機構制御手段420にて制御することから、作業者によらずに各LEDヘッドの位置を調整することができるという効果を奏する。
【0056】
また、本発明の画像形成装置によれば、検知手段410により検知されたトナー像の検知結果から各LEDヘッドの位置調整量を求め、そして、この位置調整量に基づいて各LEDヘッドの位置を決定することから、正確に位置を調整することができるという効果を奏する。
【0057】
従って、以上のことから、本発明の画像形成装置によれば、作業者の熟練度の有無に関係なく、各LEDヘッドの位置を正確に調整することができるという効果を奏する。
【0058】
この他、本発明の画像形成装置によれば、検知手段410による検知対象となるトナー像を、複数のラインからなるピント調整パターンPとすることから、検知し易くすることができるという効果や、正確に検知することができるという効果を奏する。
【0059】
また、本発明の画像形成装置によれば、検知手段410の構成として濃度センサーを含むことから、センサーであれば正確に検知することができるという効果を奏する。また、本発明の画像形成装置によれば、ピント調整パターンPの濃度を測定してこれを検知結果とすることから、濃度であれば検知し易くすることができるという効果や、正確に検知することができるという効果を奏する。
【0060】
また、本発明の画像形成装置によれば、各LEDヘッドを一定量移動させ、この移動毎に検知手段410にてピント調整パターンPの濃度を測定してこれを検知結果とすることから、検知精度を高めることができるという効果や、正確に位置を調整することができるという効果を奏する。
【0061】
また、本発明の画像形成装置によれば、ピント調整パターンPの濃度が最も薄くなる検知結果に基づいて各LEDヘッドの位置調整量を求め、そして、この位置調整量に基づいて各LEDヘッドの位置を決定することから、正確に位置を調整することができるという効果を奏する。
【実施例2】
【0062】
以下、図面を参照しながら実施例2を説明する。図5は本発明の他の例となる画像形成装置の概略図である。また、図6図5の矢視A方向から見た撮像手段の詳細を示す図、図7図6の矢視B方向から見た撮像手段の詳細を示す図、図8図7から取付部材を取り外した図、図9は調整機構の詳細を示す図、図10は検知手段の配置を示す簡略図である。
【0063】
図5において、本実施例の画像形成装置は、転写材としての例えば記録媒体にカラー画像を形成することができるように構成される。図中の引用符号において、「K」が付くのはブラック、「C」が付くのはシアン、「M」が付くのはマゼンダ、「Y」が付くのはイエローのトナー像を形成する構成部分を示すものとする。
【0064】
尚、本実施例においては、後述する転写ベルト331の移動方向に合わせて上記順番に上記色のトナー像が形成されるものとするが、これに限定されるものではなく、「Y」〜「K」の順番であってもよいものとする。
【0065】
先ず、画像形成装置の構成について説明をする。画像形成装置は、転写ベルト331、転写ベルト駆動部333、及び転写部332を備える転写手段330と、転写ベルト331の移動方向に合わせて配置される作像手段300K、300C、300M、及び300Yと、図示しない制御部及び定着部と、調整機構200、検知手段410、及び調整機構制御手段420を備えるピント検出システム400とを含んで構成される。
【0066】
転写手段330は、実施例1と同様であり、これを構成する転写ベルト331は、無端状の合成樹脂フィルムから形成される。このような転写ベルト331の裏側には、転写部332(332K〜332Y)としての転写ローラが配置され、上記色のトナー像が転写される。転写ベルト駆動部333は、駆動ローラ333aと、従動ローラ333bと、テンションローラ333cとを有する。転写ベルト331は、駆動ローラ333a、従動ローラ333b、及びテンションローラ333cにより張架される。
【0067】
作像手段300Kは、像担持体310Kと、除電手段340Kと、帯電手段350Kと、撮像手段100Kと、現像手段320Kとを含んで構成される。除電手段340K、帯電手段350K、撮像手段100K、及び現像手段320Kは、像担持体310Kの周辺の適宜位置に配置される。除電手段340Kは、イレーサランプである。また、帯電手段350Kは、コロナ帯電器である。
【0068】
現像手段320Kは、像担持体310Kに形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成するものであり、ブラックのトナーが充填されたトナーカートリッジ321Kと、このトナーカートリッジ321Kから供給されたトナーが収容される現像容器322Kと、現像ローラ323Kとを備えて構成される。
【0069】
撮像手段100Kは、複数本のLEDヘッドを有する。撮像手段100Kは、例えばスキャナーにより読み込まれたデータや、その他外部から入力されたデータ等をLEDヘッドにより投射して、像担持体310K上に潜像を形成するように構成される。撮像手段100Kは、図示しない制御部により制御されるとともに、ピント検出システム400の調整機構200や調整機構制御手段420によっても制御される。
【0070】
以上のような構成の作像手段300Kの隣には、作像手段300Cが配置される。作像手段300Cは、像担持体310Cと、除電手段340Cと、帯電手段350Cと、撮像手段100Cと、現像手段320Cとを含んで構成される。現像手段320Cは、トナーカートリッジ321Cと、現像容器322Cと、現像ローラ323Cとを備えて構成される。
【0071】
作像手段300Cの隣には、作像手段300M、Yが順に配置される。作像手段300M、Yは、像担持体310M、Yと、除電手段340M、Yと、帯電手段350M、Yと、撮像手段100M、Yと、現像手段320M、Yとを含んで構成される。現像手段320M、Yは、トナーカートリッジ321M、Yと、現像容器322M、Yと、現像ローラ323M、Yとを備えて構成される。
【0072】
従動ローラ333bの近傍で、尚かつ転写ベルト331の上の適宜位置には、ピント検出システム400の検知手段410を構成する濃度センサーが配置される。尚、ピント検出システム400の機能は実施例1と同じであり、ここでの説明は省略するものとする。
【0073】
次に、図6ないし図9を参照しながら、撮像手段100(100K、100C、100M、100Y)の構成及び構造について説明をする。尚、以下説明及び図面上では、引用符号に「K」〜「Y」を付けるのを省略するものとする。
【0074】
図6において、撮像手段100は、所謂露光装置であって、複数のLED素子を主走査方向にアレイ状に並べたLEDヘッド110を複数本(本実施例では3本)有する。この複数本のLEDヘッド110は、副走査方向に千鳥状に配置される。LEDヘッド110は、公知のものが用いられる。
【0075】
各LEDヘッド110は、取付部材111を介して(露光装置内に)組み付けられる。取付部材111は、金属製の薄状の板材からなり、これを折り曲げ加工することにより形成される。尚、取付部材111を金属製とするのは、各LEDヘッド110に生じた熱を伝えて外部へと放出し易くするためである。
【0076】
取付部材111に組み付けられた各LEDヘッド110の両端部には、保持手段112及び付勢手段113が設けられる。また、上記両端部の近傍位置で取付部材111の側部には、調整機構200がそれぞれ設けられる。
【0077】
保持手段112は、ロッドからなり、各LEDヘッド110の両端部にそれぞれ固定される。保持手段112は、付勢手段113からの付勢力を受ける部分として形成される。付勢手段113は、例えばコイルスプリング等の弾性部材であって、像担持体310(図5参照)側へ向けた外力が加わると、保持手段112を介してLEDヘッド110を引き戻すことができるような状態に取り付けられる。
【0078】
付勢手段113の付勢力が作用するLEDヘッド110は、取付部材111の図示しない規制部に当接して、像担持体310に対し必要以上に近づかないように組み付けられる。すなわち、LEDヘッド110は、上記外力が加わっても像担持体310との距離が一定に保たれるように組み付けられる。
【0079】
図6ないし図9において、調整機構200は、本実施例において、LEDヘッド110の上方に配置される。また、調整機構200は、保持手段112に対して独立した状態に設けられる。調整機構200は、偏心カム210と、駆動手段220とを含んで構成される。
【0080】
調整機構200は、LEDヘッド110の焦点を調整する機構として設けられる。具体的には、像担持体310(図5参照)との距離を一定に保たせた状態において、各LEDヘッド110及び取付部材111の寸法誤差、付勢手段113の付勢力のバラツキ、LEDヘッド110の組み付け等による機械精度誤差、さらには、LEDヘッド110を作動させた時に生じる発光熱によるLED素子の膨張等により生じる、LEDヘッド110と像担持体310とのズレを微調整する機構として調整機構200は設けられる。
【0081】
偏心カム210は、駆動手段220の駆動力を伝達する伝達ギア211と、LEDヘッド110に接する押圧ローラ212とを備えて構成される。伝達ギア211と押圧ローラ212は、取付部材111に設けられた取付軸213に、偏心して回転可能に支持される。押圧ローラ212は、LEDヘッド110と略同じ幅に形成される(図9参照)。すなわち、押圧ローラ212は、LEDヘッド110を効果的に押圧することができるように形成される。このような押圧ローラ212は、LEDヘッド110上に配置される(そのため、調整機構200を設置する余分なスペースをなくし、装置自体の小型化を図ることができるという利点を有する)。
【0082】
駆動手段220は、回転軸221が設けられた駆動源222と、ピニオンギア223とを備えて構成される。ピニオンギア223は、回転軸221に直結して設けられ、駆動源222からの駆動力を伝達ギア211に伝達することができるように構成される。駆動源222は、図5に示す検知手段410の検知結果に基づいて調整機構制御手段420により制御され、所定量、作動するように構成される。すなわち、駆動源222の作動により、LEDヘッド110の焦点(位置)が調整される。
【0083】
続いて、図10を参照しながら検知手段410を構成する濃度センサーの具体的な配置について説明をする。尚、図中では濃度センサーを検知手段410として図示するものとする。検知手段410の機能は実施例1と同じである。
【0084】
検知手段410は、副走査方向に千鳥状に配置された複数本のLEDヘッド110に対し、これらが重なった部分110aと、両側110b(LEDヘッド110が重なってない部分)とに対応して配置される。すなわち、検知手段410は、各LEDヘッド110の各端部の位置(各LEDヘッド端部位置)に合わせて配置される。もう少し具体的に説明すると、重なった部分110aにおいては、重なりの中央位置で、各端部から距離Lとなる位置に合わせて配置される。また、両側110bにおいては、端部から距離Lとなる位置に合わせて配置される。
【0085】
検知手段410は、本実施例において4箇所に配置される。このように4箇所にてピント調整パターンP(図4参照)が検知され、そして、この検知結果から各LEDヘッド110の位置調整量が求められることから、各LEDヘッド110の位置を正確に調整することができるという効果を奏する。
【0086】
以上、図5ないし図10を参照しながら説明してきたように、実施例2も実施例1と同様の効果を奏する。すなわち、実施例2の画像形成装置によれば、作業者の熟練度の有無に関係なく、各LEDヘッド110の位置を正確に調整することができるという効果を奏する。
【0087】
また、実施例2の画像形成装置によれば、トナーの色毎に正確な調整をすることができるという効果も奏する。
【0088】
この他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0089】
100…撮像手段
110…LEDヘッド
200…調整機構
210…偏心カム
220…駆動手段
300…作像手段
310…像担持体
320…現像手段
330…転写手段
331…転写ベルト
332…転写部
333…転写ベルト駆動部
340…除電手段
350…帯電手段
400…ピント検出システム
410…検知手段
420…調整機構制御手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10