(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
台紙レスラベルロールからラベル用紙を繰り出し、少なくとも品名、値段等の印字を行い、前記印字したラベル用紙を切断手段により切断して、枚葉状の台紙レスラベルを発行するラベル発行部と、
前記ラベル発行部より発行される前記台紙レスラベルを吸着保持して、該台紙レスラベルを貼付対象物に貼付する貼付手段と、
前記台紙レスラベルに印字される、少なくとも品名と単価とバーコードを含む印字する行の数に基づいて、その台紙レスラベルのラベル長および略中心位置を算出する算出手段と、
前記ラベル発行部、および、前記貼付手段を制御する制御部と、を有し、
前記切断手段は、前記算出手段が算出した前記台紙レスラベルのラベル長に基づいて、前記用紙を切断し、
前記制御部は、前記算出手段が算出した前記台紙レスラベルのラベル長と前記台紙レスラベルの略中心位置に基づいて、前記貼付手段が前記ラベル発行部から発行される前記台紙レスラベルの印字発行方向のラベル長の略中心位置を吸着保持するように制御することを特徴とするラベル貼付装置。
前記制御部は、前記貼付手段により前記台紙レスラベルを貼付対象物に貼付後、次に発行させる台紙レスラベルのラベル長に基づいて、該ラベル長の略中心位置上に移動制御させることを特徴とする請求項1に記載のラベル貼付装置。
前記制御部は、前記貼付手段が前記ラベル発行部から発行される台紙レスラベルを吸着保持するタイミングと、前記発行された台紙レスラベルが前記切断手段により切断されるタイミングとが略同一となるように、制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のラベル貼付装置。
前記制御部は、前記ラベル発行部から発行された台紙レスラベルを前記切断手段により切断するタイミングを、前記ラベル発行部から発行された台紙レスラベルを前記貼付手段が吸着した後に切断するように、制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のラベル貼付装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態に係るラベル貼付装置を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100の概念図である。詳細には、
図1(a)は短いラベル長のラベルLを発行する場合、ラベル貼付手段(貼付手段)500の吸着位置の一例を示す図、
図1(b)は長いラベル長のラベルLを発行する場合、ラベル貼付手段500の吸着位置の一例を示す図である。
【0014】
本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100は、一方の面に印字面、他方面に粘着面を形成した台紙レスラベルロール1からラベル用紙1’を繰り出し、切断手段6としてのカッターにより所定長さにラベル用紙1’を切断して、枚葉状の台紙レスラベルLを発行するラベル発行部400と、ラベル発行部400により発行される台紙レスラベルLを吸着保持して、その台紙レスラベルLを貼付対象物に貼付する貼付手段500としてのアプリケータと、貼付手段500を移動機構により移動制御する制御部と、を有する。
制御部は、台紙レスラベルLのラベル長に基づいて、貼付手段500を移動機構により、ラベル発行部400から発行される台紙レスラベルLの印字発行方向Ldに沿ったラベル長の略中心位置Lcを吸着保持するように移動制御する。
そして、ラベル貼付装置100の制御部は、可変長に断裁発行される台紙レスラベルLの略中心位置Lcを吸着保持し、貼付対象物としての商品の所定位置に台紙レスラベルLを貼付する処理を行う。
【0015】
詳細には、比較的短いラベル長の台紙レスラベルLを発行する場合、貼付手段500の吸着位置は、
図1(a)に示したように、台紙レスラベルLの略中心位置Lcである。
比較的長いラベル長の台紙レスラベルLを発行する場合、貼付手段500の吸着位置は、
図1(b)に示したように、台紙レスラベルLの略中心位置Lcであり、
図1(a)と比較して、ラベル印字発行方向Ldに、ラベル長の差の1/2だけずれた位置である。
具体的には、ラベル切断時、切断手段6としてのカッターによる台紙レスラベルLの切断端部の位置は基準位置に固定されている。このため、台紙レスラベルLのラベル長の中心位置Lcは、切断手段6によるラベル切断位置から、ラベル印字発行方向に、台紙レスラベルLのラベル長の1/2だけ離れた位置である。
【0016】
図2は本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100を組み付けた包装装置101の一例を示す正面図である。
図3はラベル貼付装置100の拡大正面図である。
【0017】
包装装置101は、
図2に示したように、ストレッチ包装機102とラベル貼付装置100とを有する。ストレッチ包装機102は、貼付対象物としての商品Wが搬入されると、その商品Wをストレッチフィルムで自動的に包装を行い、排出路に包装済みの商品Wを排出する。
【0018】
ラベル発行部(プリンタ)400とラベル貼付手段を備えたラベル貼付装置100は、ストレッチ包装機102で包装を完了した商品Wが排出される排出路の近傍に配置され、包装済みの商品Wに台紙レスラベルLを貼付し得るように構成されている。
【0019】
ストレッチ包装機102は、商品Wを搬入コンベアで包装部の直下に配置されたエレベータまで搬送し、その商品をエレベータの上昇によって包装部に張架されたフィルムに対し下方より突き上げて、その商品の上面をフィルムで覆い、更にフィルムの周縁を折り込み板及び折り込みローラ等で該商品の底部に折り込み、その折り込まれたフィルムの重合部分をヒートシールして包装を完了する突き上げ方式の包装機構を備えた包装機である。ストレッチ包装機102の詳細な説明は省略する。以下、ラベル貼付装置100について、図面に基づき説明する。
【0020】
図3に示したように、ラベル発行部(プリンタ)400は、ラベル用紙として一方面が印字面で他方面が粘着層を有する貼付面である長尺帯状の台紙レスラベル用紙1’がロール巻きされた台紙レスラベルロール1を用いる台紙レスラベル発行部である。
【0021】
ラベル発行部400は、ケース2内にロール装填部3が設けられ、そのロール装填部3にセットされる台紙レスラベルロール1のラベル用紙の繰り出し方向前方位置に、印字部5と、印字された台紙レスラベル用紙を所定長さに切断する切断手段6と、が配置されている。台紙レスラベルロール1は、ロール装填部3に回転可能に支持される。
【0022】
印字部5は、ラベル用紙1’の下方(貼付面側)に位置するプラテンローラ5aと、ラベル用紙1’の上方(印字面側)に位置するサーマルヘッド5bとを有する。プラテンローラ5aは後述するステッピングモータ48によって駆動回転するように構成されている。
ラベル用紙1’の上方に位置するサーマルヘッド5bとプラテンローラ5aは、それぞれラベル用紙1’を下側のローラ(プラテンローラ5a)とで挾着するように下方に付勢され、それによりラベル用紙1’を安定して送出し得るように構成されている。
【0023】
また、印字部5のプラテンローラ5aは、それぞれの表面に剥離剤がコーティングされており、ラベル用紙1’の印字面とは反対側面に塗着されている粘着剤が付着しないように構成され、それによってラベル用紙1’の送出が円滑に行われるようになっている。尚、ラベル用紙1’の粘着層が上記ローラに付着しにくくする構成は上記構成に限らず、上記ローラ自体又はローラの最外周部分を易剥離性の部材で構成してもよい。
【0024】
図4は本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100の切断手段6の一例を示す図であり、詳細には、
図4(a)は切断手段6の側面図、
図4(b)は切断手段6の正面図である。
図5は本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100の切断手段6とラベル発行部400の保持手段9の一例を示す図であり、詳細には、
図5(a)は平面図、
図5(b)は縦断側面図である。
図6は本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100のラベル発行部400と貼付手段500との相対関係を示す一部縦断面図である。
【0025】
図4(a)、
図4(b)に示したように、切断手段6は、印字部5で商品などの情報が印字され、ラベル送出口7に向けて送出されるラベル用紙1’を所定長さの枚葉状に切断する。切断手段6は、ラベル送出口7より水平状に送出されるラベル用紙1’を挟むように配置した上下一対の可動刃6aと固定刃6bとを有する。
【0026】
可動刃6aは、ラベル用紙1’の印字面側(上方)に配置され、その刃部が正面視逆V字形に形成されている。固定刃6bは、ラベル用紙1’の貼付面側(下方)に配置され、その刃部が同一幅に形成された帯刃で形成されている。切断手段6は、可動刃6aが固定刃6bに対して進退することにより、ラベル用紙1’を剪断作用によって切断するように構成されている。詳細には、この可動刃6aは、モータ8によって進退動作するように構成されている。
尚、可動刃6aの刃部が正面視逆V字形に形成されている。このため、ラベル用紙1’は該ラベル用紙1’の幅方向両側から中央方向に向かって切断され、最後に中央部が切断されて、台紙レスラベルLが切離される。これにより、ラベル用紙1’の全幅が一挙に切断される切断方式と比べて、本実施形態に係るラベル貼付装置100の切断手段6は、切離される台紙レスラベルLが飛翔、スキューするのを軽減することができる。
【0027】
保持手段9は、切断手段6の下流側に設けられている。この保持手段9は、切断手段6で切断形成された枚葉状の台紙レスラベルLを、貼付手段500の吸着部が吸着するまで待機保持する。また、保持手段9は、切断手段6で切断され発行送出される台紙レスラベルLを略水平状に保持するラベル保持体(レシーバ)10と、発行送出される台紙レスラベルLをラベル保持体10の下面に当接させる空気吹出し部11と、を有する。
【0028】
ラベル保持体(レシーバ)10は、切断手段6で切断送出される台紙レスラベルLの送出方向に沿って突出し、且つ、その台紙レスラベルLの送出方向と交叉するラベル幅方向に、所定間隔をおいて対向配置される一対の保持枠としての平行枠10a,10bを有する。ラベル保持体10の一対の平行枠10a,10bは、台紙レスラベルLの幅寸法に応じて該平行枠10a,10bの間隔を広狭調節し得るよう移動可能に構成されている。
【0029】
空気吹出し部11は、一対の平行枠10a,10bの下面に設けられている。空気吹出し部11は、発行送出される台紙レスラベルLの貼付面(下面)に対して下方から空気を吹き付けて、該台紙レスラベルLを上方に押し上げ、台紙レスラベルLの貼付面とは反対側の面(印字面)を、一対の平行枠10a,10bに当接させる。空気吹出し部11は、小型の送風ファンなどで構成されている。
【0030】
空気吹出し部11は、ラベル発行部400のケース2における底板2’の突出部上面に載置固定されている。ラベル発行部400を、貼付手段500による自動貼付の状態から反時計回り方向に90度水平回動し、そのラベル発行部400から発行される台紙レスラベルLの送出方向を、ストレッチ包装機102の包装済み商品の排出方向と同方向となる手貼り状態に切替えた場合であっても、空気吹出し部11は、発行される台紙レスラベルLを、ラベル保持体10の下面に確実に当接保持するように構成されている。
【0031】
空気吹出し部11を構成する送風ファンは、一対の保持枠としての平行枠10a,10bの間の略中央に配置され、送出される台紙レスラベルLの略中央部分に吹出し空気が当たり、その台紙レスラベルLを略鉛直上方に押し上げるように構成されている。
また、空気吹出し部11の近傍に、センサ12が配置されている。このセンサ12は、ラベル保持体10に台紙レスラベルLが存在するか否かを検知する。ラベル貼付装置100の制御部は、センサ12の検知信号に基づいて、台紙レスラベルLの発行タイミングを制御するように構成されている。
尚、空気吹出し部11は、送風ファンを底板2’上に載置して構成する形態に限らず、吐出空気の発生源を該当箇所以外の場所に配置し、その発生源にホース等を接続して構成してもよい。
【0032】
ラベル貼付手段(アプリケータ)500は、ラベル保持体10に保持された台紙レスラベルLを吸着保持するラベル吸着部(吸着部)13を有する。貼付手段500は、移動機構(不図示)により移動自在に構成されている。この移動機構は、制御部の制御により、吸着部13を、台紙レスラベルLの略中心位置Lcと、その位置Lcから台紙レスラベルLを貼付する包装済み商品W(貼付対象物)の貼付位置との間を移動させる。
【0033】
台紙レスラベルLを吸着保持する吸着部13は、吸引ファンの回転によってラベル吸着面に負圧による吸引力が生じるように構成されている。この吸引ファンは、保持手段9を構成する空気吹出し部11の送風ファンと同様のタイミングでON/OFFするように構成されている。
貼付手段500の吸着部13が、保持手段9のラベル保持体10に保持された台紙レスラベルLを吸着保持する場合、ラベル保持体10の直上位置(初期位置)に移動する。その際、吸着部13がラベル保持体10の直上位置(初期位置)に位置するか否かはセンサ30で検知される。この初期位置は基準ラベル長のラベルの中心位置に相当する。
【0034】
制御部は、ラベル発行部400による台紙レスラベルの発行時、基準ラベル長のラベルの中心位置に対応する初期位置上に貼付手段500を待機させた後、その台紙レスラベルのラベル長と基準ラベル長との差に基づいて、貼付手段500を初期位置から移動させて、その台紙レスラベルLの略中心位置を吸着保持するように移動制御してもよい。
この基準長ラベルのラベルとしては、例えば、ラベル発行部400で発行する可変長ラベルのうち、最小のラベル長のラベルとしてもよいし、発行される頻度の高いラベル長のラベルとしてもよい。
また、制御部は、貼付手段500を、ラベル貼付後、初期位置に可変長のラベルの中心位置上に直接移動させて、ラベルの中心位置を吸着するように制御してもよい。
【0035】
図7は、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100の切断手段6と吸着部13との位置関係の一例を示す図であり、詳細には、
図7(a)は切断開始前の位置関係を示す図、
図7(b)は切断時の位置関係を示す図、
図7(c)は切断後の位置関係を示す図である。
【0036】
次に、台紙レスラベルLの切断とラベル吸着のタイミングを説明する。
図7に示したように、ラベル貼付手段(アプリケータ)500の吸着部13が、保持手段9のラベル保持体(レシーバ)10直上で、印字部5の作動で台紙レスラベル用紙1’への印字及び送出が行なわれ、切断手段6が駆動されて台紙レスラベル用紙1’の切断が開始され、台紙レスラベル用紙1’の切断を完了と略同時にラベル貼付手段500の吸着部13が下降して、台紙レスラベルLを吸着する。
その後、台紙レスラベルLを吸着した吸着部13は、包装済み商品Wの真上位置まで水平移動され、垂直下方に降下して貼付対象物である商品に台紙レスラベルLを貼付する。
【0037】
図8は、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100の電気的構成を示すブロック図である。
【0038】
ラベル貼付装置100は、ラベル発行貼付部40と包装機構制御部102Eとを備えている。ラベル発行貼付部40は、主としてラベル発行部400と貼付手段500などの制御を行なうもので、制御部(CPU)41によって制御される。包装機構制御部102Eは、主としてストレッチ包装機102の機構部の制御を行うもので、CPU61によって制御される。
【0039】
<包装機構制御部102E>
次に、包装機構制御部102Eについて説明する。
包装機構制御部102Eは、CPU61、通信用インタフェース回路(INF)65、ROM62、RAM63、操作部64、及び、機構駆動部66を有する。各構成要素はバス(データ通信線など)61aを介して接続されている。
【0040】
通信用インタフェース回路(INF)65は、ラベル発行貼付部40と各種データ、指令の通信を行なうための回路である。
【0041】
ROM62は、CPU61が実行する制御プログラムを記憶している。
RAM63は、CPU61がROM62の制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ及びフラグのエリアの他に、商品の形状データ(縦、横、高さ)に基づいて制御データを決定するための各種テーブル等が記憶されている。
操作部64は、装置の起動、停止等のためのスイッチである。
【0042】
機構駆動部66は、包装を実行する場合に包装機の各機構部を駆動するための回路で、具体的にはエレベータを駆動するモータ67、被包装物を搬入するプッシャコンベアの搬入モータ68、フィルムフィード機構のフィルム移送モータ69等がある。尚、包装機の詳細については説明を省略する。
また、機構駆動部66には、被包装物の横幅を検出する商品幅検出センサー17aと、被包装物の高さ、奥行きを検出する商品高さ奥行き検出センサ17bが接続されており、検出データをCPU61へ供給するようになっている。
【0043】
ラベル発行貼付部40から包装機構制御部102Eへ、商品載置部上に載置された被包装物の計量が安定したことを報知する信号が送信される。また、包装機構制御部102Eからラベル発行貼付部40へ、ラベル貼付位置決定のためのデータとして、商品幅検出センサー17aで検出された一方の長さデータ(商品の中央から幅方向端部までの長さデータ)と、検出センサ17bにより検出された高さデータと奥行きデータとなどが送信される。
【0044】
<ラベル発行貼付部40>
次に、ラベル発行貼付部40について説明する。
ラベル発行貼付部40は、制御部41、記憶部420、表示操作部(コンソール部)44、計量部45、通信用のインタフェース回路(INF)46、サーマルヘッド(印字手段)47、プラテンローラを駆動するステッピングモータ48、サーマルヘッド47で印字した台紙レスラベル用紙1’を切断する切断手段6としてのカッター、吸着部13を移動させる水平モータM1駆動回路50、水平基準位置センサーF1(51)、上下モータM2駆動回路52、上下基準位置センサーF2(53)、回転モータM3駆動回路54、回転基準位置センサーF3(55)、ラベル貼付センサーF4(56)、送風ファン57、ラベル吸着駆動部58、商品検出センサー59、水平モータM1、上下モータM2、回転モータM3、などを有する。各構成要素は、バス41a(データ通信線)などを介して接続されている。
サーマルヘッド(印字部)47、ステッピングモータ48、切断手段6としてのカッターなどは、インタフェース41bを介して、制御部41に接続されている。
【0045】
記憶部420は、台紙レスラベルのラベル長などを記憶する。
記憶部420は、ROM42、RAM43などの記憶装置を有する。
ROM42には、制御部41が実行する各種制御プログラムが記憶されている。
RAM43は、制御部41がROM42の制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ、フラグ等のエリアと、商品毎に予め各種データが記憶されたプリセットデータエリアとを備えている。
プリセットデータエリアには、被包装物(商品番号)に対応して、値段計算及びラベル印字用のデータである「品名」、「単価」、「バーコード」等の各種商品データが記憶された商品ファイル、ラベル印字のフォーマットが定義されたラベルフォーマットファイル、トレイファイルなどが記憶されている。
【0046】
表示操作部(コンソール部)44は、キーボードとタッチパネルからなる操作部と、液晶表示器で構成された表示部と、を有する。表示操作部(コンソール部)44は、各種データ及び指令の入力、或いは制御部41の指令に基づいて入力データの表示、プリセットデータの表示、各種メッセージの表示を行う。
本発明における台紙レスラベルLの貼付に関する各種データの入力等は、この表示操作部44の操作部を操作することで行うことができる。
計量部45は、商品載置部に載置された被包装物の計量信号を制御部41へ供給するものである。
【0047】
通信用のインタフェース回路(INF)46は、包装機構制御部102Eと各種データ、指令の通信を行う。
サーマルヘッド47、プラテンローラを駆動するステッピングモータ48、切断手段6としてのカッターは、ラベル発行部400の印字部を構成し、制御部41の指令に基づいて台紙レスラベルテープに品名、値段、単価、バーコード等の印字を行い、印字したラベルテープを切断手段6としてのカッターで枚葉状に切断して、台紙レスラベルLをラベル発行口に発行する。
【0048】
吸着部13を移動させる水平モータM1駆動回路50は、吸着部13を水平、即ち貼付対象物である包装物の搬送方向と直交する方向に移動させる水平モータM1を駆動する。水平モータM1としては、ステッピングモータが使用されている。ステッピングモータの駆動パルス数をカウントすることで吸着部13の位置を検出することができる(例えば、右回転の時はプラスカウント、左回転の時はマイナスカウントなど)。
【0049】
水平基準位置センサーF1(51)は、吸着部13が水平方向の基準位置に位置したことを検出する。この基準位置からの駆動パルスのカウント値によって吸着部13の水平方向の位置決めが行われる。
上下モータM2駆動回路52及び上下基準位置センサーF2(53)は、モータM2が吸着部13を上下方向へ移動させるものである以外は水平モータM1と同様である。
回転モータM3駆動回路54及び回転基準位置センサーF3(55)は、モータM3が吸着部13を包装物の排出路面と平行な面で回転させるモータで、モータM3の駆動パルスで位置決めされるのは距離ではなく、回転角度である点を除くと水平モータM1の場合と同じである。
【0050】
ラベル貼付センサーF4(56)は、台紙レスラベルLが貼付対象物である包装物に貼付されたこと、つまり吸着部13の吸着面18が包装物に当接されたことを検出するセンサーであり、吸着部13に上側方向の力が一定以上加わったことにより、上側の平行アームが支持腕から離間したことを検出している。
【0051】
送風ファン57は、空気吹出し部11に設けられたファンであり、制御部41の制御により回転し、台紙レスラベルLの貼付面(下面)に対して下方から空気を吹き付けて、該台紙レスラベルLを上方に押し上げ、台紙レスラベルLの印字面を一対の平行枠10a,10bに当接させる。
【0052】
ラベル吸着駆動部58は、制御部41の制御により、貼付手段500の吸着部13に設けられた吸引ファンを回転駆動する。
商品検出センサー59は、排出路の側方で、吸着部13が貼付のために垂直下降する位置の若干手前(包装部寄り)に配置され、該排出路に包装物の有無を検出して、ラベル貼付のための信号を発生する。商品検出センサー59は、包装物がラベル貼付場所、即ち排出路(ヒートシール部)へ位置した場合、その旨を制御部41へ出力する。
【0053】
制御部41は、台紙レスラベルLのラベル長に基づいて、貼付手段500を移動機構510により、ラベル発行部400から発行される台紙レスラベルLの印字発行方向のラベル長の略中心位置を吸着保持するように移動制御する。
また、制御部41は、記憶部420から読み出した台紙レスラベルLのラベル長に基づいて、貼付手段500を移動機構510により、台紙レスラベルLのラベル長の略中心位置上に移動させる処理を行う。
【0054】
また、制御部41は、台紙レスラベルLに印字される印字項目の印字発行方向の印字データの量に基づいて、その台紙レスラベルLのラベル長および略中心位置Lcを算出し、記憶部420に記憶する処理を行う。
【0055】
また、制御部41は、設定部としての表示操作部44により設定された、ラベル発行部400で次に発行する矩形状の台紙レスラベルLの印字発行方向に沿ったラベル長に基づいて、貼付手段500を移動機構510により、台紙レスラベルLのラベル長の略中心位置上に移動させる処理を行う。
【0056】
また、制御部41は、貼付手段500により台紙レスラベルLを貼付対象物に貼付後、台紙レスラベルLのラベル長に基づいて、台紙レスラベルの印字発行方向のラベル長の略中心位置上に移動制御させる。
【0057】
また、制御部41は、貼付手段500により貼付対象物に台紙レスラベルLを貼付する位置と、ラベル発行部400で発行される台紙レスラベルLの略中心位置と、ラベル発行部400による台紙レスラベルLを発行する所要時間とに基づいて、移動機構510による貼付手段500の移動を制御する。
【0058】
また、制御部41は、貼付手段500により貼付対象物に台紙レスラベルを貼付したのち、ラベル発行部400で発行される台紙レスラベルLの略中心位置上に移動するタイミングと、ラベル発行部400により台紙レスラベルを発行して切断手段6により台紙レスラベルLを切断するタイミングと、が略同じタイミングとなるように、ラベル発行部400による台紙レスラベルの発行の開始タイミングを制御する。
【0059】
また、制御部41は、切断手段6による台紙レスラベルLを切断する処理と、貼付手段500による台紙レスラベルLを吸着保持する処理と、を略同時に行う。
【0060】
また、制御部41は、切断手段6による台紙レスラベルの切断端部を基準に、台紙レスラベルのラベル長の中心位置を規定する。
【0061】
制御部41は、ラベル発行部400により、次に発行する台紙レスラベルのラベル長と、直前に発行した台紙レスラベルのラベル長との差が、0より大きい、または、0より小さい場合、貼付手段500を予め規定された初期位置に移動させた後、次に発行する台紙レスラベルのラベル長の略中心位置に移動制御してもよい。
【0062】
図9は、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100の台紙レスラベルLの一例を示す図であり、詳細には、
図9(a)は短いラベル長の台紙レスラベルL1、
図9(b)は中長の台紙レスラベルL2、
図9(c)は長いラベル長の台紙レスラベルL3の一例を示す図である。
【0063】
各台紙レスラベルL1、L2、L3の幅Yは一定値に規定されている。各台紙レスラベルL1、L2、L3は、それぞれ印字発行方向に沿った各長さ(ラベル長)Xa、Xb、Xcが規定されている。各台紙レスラベルL1、L2、L3の中心位置Lcは、幅Yの1/2(固定値)、且つ、ラベル印字発行方向に沿った各長さXa、Xb、Xcの1/2である。
【0064】
<ラベル貼付装置100の動作>
図10は、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
図11を参照しながら、ラベル貼付装置100の動作の一例を説明する。尚、ストレッチ包装機に貼付対象物としての商品Wを搬入し、フィルムで包装する包装動作については、説明を省略する。
図9に示したように、台紙レスラベルLのラベルの印字デー
タなどは、操作者(オペレータ)などにより表示操作部44から操作入力され、記憶部420に記憶されている。
尚、本実施形態では、制御部41は、貼付手段500により台紙レスラベルを貼付対象物に貼付後、貼付手段500が初期位置に戻って待機することなく、台紙レスラベルのラベル長に基づいて、台紙レスラベルLの印字発行方向のラベル長の略中心位置上に直接移動制御させる。
【0065】
ステップST11において、制御部41は、表示操作部44からラベル発行指示を受けた場合や、ラベルの連続発行の場合、次のステップST13の処理に進む。
【0066】
ステップST13において、制御部41は、記憶部420から読み出した台紙レスラベルLのラベル長に基づいて、貼付手段500を移動機構510により、ラベル発行部400から発行される台紙レスラベルLの印字発行方向のラベル長の略中心位置を吸着保持するように移動制御する。詳細には、制御部41は、貼付手段500の移動のみ行い、発行されるラベルの略中心位置上に移動制御を行う。
【0067】
ステップST15において、制御部41は、印字部5の作動で台紙レスラベル用紙1’への印字及び送出の処理を行う。
【0068】
ステップST17において、制御部41は、切断手段6を駆動して、台紙レスラベル用紙1’の切断を開始する。
【0069】
ステップST19において、制御部41は、台紙レスラベル用紙1’の切断が完了したかを判断し、切断が完了していない場合は、切断完了が確認されるまで判断動作を繰り返し、台紙レスラベル用紙1’の切断が完了した場合、次のステップST21に進む。
【0070】
ステップST21において、制御部41は、ラベルの切断完了と略同時に貼付手段500で台紙レスラベルLを吸着する処理を行う。
【0071】
ステップST23において、制御部41は、台紙レスラベルLを吸着した貼付手段500を、移動機構510により、貼付対象物としての包装済み商品Wの貼付位置上まで水平移動させた後、所定のタイミングで垂直下方に降下して商品Wの貼付位置に台紙レスラベルLを貼付する処理を行う。
【0072】
ステップST25において、制御部41は、ラベル貼付の一工程が終了した後、次のラベル貼付の指示があるか否かを判断し、次のラベル貼付の指示がある場合、ステップST27に進み、次のラベル貼付の指示がない場合、ラベル貼付の動作を終了する。
【0073】
ステップST27において、制御部41は、次回のラベルと直前のラベルのラベル長が同じか否かを判断する。詳細には、制御部41は、ラベル発行部400により、次に発行する台紙レスラベルのラベル長と、直前に発行した台紙レスラベルLのラベル長との差が0か否かを判断し、その差が0の場合、ステップST29の処理に進み、それ以外の場合、ステップST31の処理に進む。
【0074】
ステップST29において、制御部41は、次に発行する台紙レスラベルのラベル長と、直前に発行した台紙レスラベルLのラベル長との差が0の場合、前回の吸着位置上に水平移動する処理を行う。詳細には、制御部41は、前回のラベルの吸着位置と貼付位置との間の距離と同じだけ、貼付位置から吸着位置まで進むように水平モータM1を制御する。そして、制御部41は、ステップST11の処理に進む。
【0075】
ステップST31において、制御部41は、次回のラベルが直前のラベルよりも長いか否かを判断し、そのラベル長が長い場合、ステップST33の処理に進み、ラベル長が短い場合、ステップST35の処理に進む。
【0076】
ステップST33において、制御部41は、次回のラベルが直前のラベルよりも長い場合、貼付手段500により貼付対象物に台紙レスラベルLを貼付する位置と、次回、ラベル発行部400で発行される台紙レスラベルLの略中心位置とに基づいて、貼付手段500の移動距離を算出し、ステップST11の処理に進む。
【0077】
ステップST35において、制御部41は、次回のラベルが直前のラベルよりも短い場合、貼付手段500により貼付対象物に台紙レスラベルLを貼付する位置と、次回、ラベル発行部400で発行される台紙レスラベルLの略中心位置とに基づいて、貼付手段500の移動距離を算出し、ステップST11の処理に進む。
【0078】
尚、ステップST29、ST33、ST35において、制御部41は、貼付手段500により貼付対象物に台紙レスラベルLを貼付したのちラベル発行部400で発行される台紙レスラベルLの略中心位置上に移動するタイミングと、ラベル発行部400により台紙レスラベルLを発行して切断手段6により台紙レスラベルLを切断するタイミングと、が略同じタイミングとなるように、ラベル発行部400による台紙レスラベルLの発行の開始タイミングを制御してもよい。こうすることで、ラベル発行、ラベル吸着、ラベル貼付を高効率で行うことができる。
【0079】
図11は、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100のラベルの吸着位置、ラベルの貼付位置、貼付手段500の移動距離の一例を説明する図であり、
図11(a)は中サイズの発行ラベルの吸着位置から貼付位置までの移動距離、
図11(b)は中サイズのラベルの貼付位置から中サイズの発行ラベルの吸着位置までの移動距離、
図11(c)は中サイズのラベルの貼付位置から長サイズの発行ラベルの吸着位置までの移動距離、
図11(d)は長サイズのラベルの吸着位置からラベル貼付位置までの移動距離、
図11(e)は中サイズのラベルの貼付位置から短サイズの発行ラベルの吸着位置までの移動距離、
図11(f)は短サイズのラベルの吸着位置からラベル貼付位置までの移動距離をそれぞれ示す図である。尚、切断手段6によるラベルのカット位置は固定位置である。
【0080】
図11(a)に示したように、中サイズの発行ラベルの吸着位置(ラベルの中心位置Lc)から、貼付対象物としての包装物(商品W)の貼付位置までの移動距離Xは、
図11(b)に示したように、中サイズのラベルの貼付位置から中サイズの発行ラベルの吸着位置までの移動距離Xと同じである。
【0081】
図11(c)に示したように、直前に貼付した中サイズのラベルの貼付位置から次回の長サイズの発行ラベルの吸着位置までの移動距離Xは、ラベル長の差の1/2だけ短くなるように、制御部41は貼付手段500の移動制御を行う。
図11(d)に示したように、長サイズのラベルの吸着位置からラベル貼付位置までの移動距離Xは、ラベルの貼付位置により規定される。
【0082】
図11(e)に示したように、直前に貼付した中サイズのラベルの貼付位置から次回の短サイズの発行ラベルの吸着位置までの移動距離Xは、ラベル長の差の1/2だけ長くなるように、制御部41は貼付手段500の移動制御を行う。
図11(f)に示したように、短サイズのラベルの吸着位置からラベル貼付位置までの移動距離Xは、ラベルの貼付位置により規定される。
【0083】
制御部41は、上述したように可変長の台紙レスラベルLの吸着位置(中心位置Lc)と、台紙レスラベルの貼付位置との間の距離を、記憶部420から読み出したラベル長や印字データなどに基づいて決定する。
【0084】
以上、説明したように、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100は、台紙レスラベルロール1からラベル用紙1’を繰り出し、切断手段6により所定長さにラベル用紙1’を切断して、枚葉状の台紙レスラベルLを発行するラベル発行部400と、ラベル発行部400により発行される台紙レスラベルLを吸着保持して、その台紙レスラベルLを貼付対象物に貼付する貼付手段500としてのアプリケータと、貼付手段500を移動機構により移動制御する制御部41と、を有する。
制御部41は、台紙レスラベルLのラベル長に基づいて、貼付手段500を移動機構により、ラベル発行部400から発行される台紙レスラベルLの印字発行方向のラベル長の略中心位置を吸着保持するように移動制御する。
すなわち、簡単な構造で、可変長に断裁発行される台紙レスラベルLの略中心位置を吸着保持し、貼付対象物としての商品の所定位置に台紙レスラベルLを貼付することができるラベル貼付装置100を提供することができる。
【0085】
また、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100は、制御部41が、貼付手段500により台紙レスラベルLを貼付対象物に貼付後、次に発行させる台紙レスラベルLのラベル長に基づいて、台紙レスラベルLのラベル長の略中心位置上に移動制御させる。
すなわち、台紙レスラベルを貼付対象物に貼付後、貼付手段500が初期位置に戻って待機することなく、台紙レスラベルLの印字発行方向のラベル長の略中心位置上に直接移動するので、貼付手段500の動きに無駄がなく、高効率で貼付作業を行うことができるラベル貼付装置100を提供することができる。
【0086】
また、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100は、制御部41が、ラベル発行部400による台紙レスラベルLの発行時、基準ラベル長のラベルの中心位置に対応する初期位置上に貼付手段500を待機させた後、その台紙レスラベルLのラベル長と基準ラベル長との差に基づいて、貼付手段500を初期位置から移動させて、その台紙レスラベルLの略中心位置を吸着保持するように移動制御してもよい。
すなわち、初期位置上に貼付手段500を待機させた後、その台紙レスラベルのラベル長と基準ラベル長との差に基づいて、貼付手段500を初期位置から移動させて、その台紙レスラベルLの略中心位置を吸着保持するので、貼付手段500を台紙レスラベルの吸着位置(中心位置)に高精度に移動させることができる。
【0087】
また、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100は、台紙レスラベルLのラベル長を記憶する記憶部420を有する。制御部41は、記憶部420から読み出した、次に発行させる台紙レスラベルLのラベル長と貼付手段500の移動距離とに基づいて次に発行する台紙レスラベルLを発行し、貼付手段500を移動機構510により、台紙レスラベルLのラベル長の略中心位置上に移動させる処理を行う。
このように、制御部41は、記憶部420に記憶されている台紙レスラベルLのラベル長の略中心位置上に、貼付手段500を移動制御するので、簡単な構造で、可変長に断裁発行される台紙レスラベルLの略中心位置を吸着保持することができるラベル貼付装置100を提供することができる。
【0088】
また、制御部41は、台紙レスラベルLに印字される印字項目の印字発行方向の印字データの量に基づいて、その台紙レスラベルLのラベル長および略中心位置を算出し、略中心位置データを記憶部420に記憶する処理を行う。
すなわち、制御部41は、記憶部420から読み出した台紙レスラベルLのラベル長の略中心位置データに基づいて、発行口から可変長に断裁発行される台紙レスラベルLの略中心位置の距離を算出し、該算出した距離を貼付手段500が初期位置へ戻る移動距離から減算した距離が次に発行される台紙レスラベルを貼付手段500が受け取る位置とするので、発行された台紙レスラベルの略中心位置を吸着保持し、貼付対象物としての商品の所定位置に台紙レスラベルLを、貼付することができる、簡単な構成のラベル貼付装置100を提供することができる。
【0089】
また、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100は、ラベル発行部400で発行する矩形状の台紙レスラベルLの印字発行方向に沿ったラベル長を設定する設定部としての表示操作部44を有する。制御部41は、表示操作部44により設定された台紙レスラベルのラベル長に基づいて、貼付手段500を移動機構510により、台紙レスラベルLのラベル長の略中心位置上に移動させ、ラベル吸着駆動部58により台紙レスラベルLの略中心位置を吸着保持する処理を行う。
すなわち、操作者(オペレータ)が表示操作部44の操作により、台紙レスラベルLのラベル長を簡単に設定することができる。このため、簡単な構成により、台紙レスラベルLのラベル長に基づいて、貼付手段500により台紙レスラベルLのラベル長の略中心位置を吸着することができるラベル貼付装置100を提供することができる。
【0090】
また、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100の制御部41は、貼付手段500により台紙レスラベルLを貼付対象物に貼付後、台紙レスラベルLのラベル長に基づいて、台紙レスラベルLの印字発行方向のラベル長の略中心位置上に移動制御させる。
例えば、台紙レスラベルLを対象物に貼付後、吸着位置近傍の予め設定された初期位置に移動させた後、台紙レスラベルのラベル長の略中心位置上に移動する比較例の貼付装置と比べて、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100は、台紙レスラベルLを貼付対象物に貼付後、短時間に、次の台紙レスラベルLの略中心位置に移動することができる。
すなわち、簡単な構造で、短時間に、ラベル貼付を行うことができるラベル貼付装置を提供することができる。
【0091】
また、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100は、制御部41が、貼付手段500により貼付対象物に台紙レスラベルLを貼付する位置と、ラベル発行部400で発行される台紙レスラベルLの略中心位置と、ラベル発行部400による台紙レスラベルLを発行する所要時間とに基づいて、移動機構510による貼付手段500の移動を制御する。
すなわち、可変長の台紙レスラベルの吸着位置と貼付位置との間を、貼付手段が短時間に移動することが可能であり、ラベル発行部400による台紙レスラベルの発行時間の開始や終了のタイミングを最適とすることができ、高効率で可変長の台紙レスラベルを発行および貼付することができるラベル貼付装置100を提供することができる。
【0092】
また、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100の制御部41は、可変長の台紙レスラベルの吸着位置と貼付位置との間の距離と、ラベル発行部400による台紙レスラベルの発行時間などに基づいて、ラベル発行部400による台紙レスラベルLの発行の開始タイミングを制御する。
詳細には、制御部41は、貼付手段500により貼付対象物としての商品に台紙レスラベルLを貼付した後、ラベル発行部400で発行される台紙レスラベルLの略中心位置上に移動するタイミングと、ラベル発行部400により台紙レスラベルLを発行して切断手段6としてのカッターによりその台紙レスラベルLを切断するタイミングと、が略同じタイミングとなるように、ラベル発行部400による台紙レスラベルLの発行の開始タイミングを制御する。
すなわち、可変長の台紙レスラベルを発行および貼付するラベル貼付装置100であって、ラベル発行部400により最適な開始タイミングで台紙レスラベルの発行を行うことで、貼付位置と吸着位置との間の距離が変化する場合であっても、高効率で可変長の台紙レスラベルを発行および貼付することができるラベル貼付装置100を提供することができる。
【0093】
また、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100の制御部41は、切断手段6による台紙レスラベルLを切断する処理と、貼付手段500による台紙レスラベルLを吸着保持する処理と、を略同時に行う。
すなわち、ラベルの位置ずれを防止するとともに、高精度に台紙レスラベルの端部となる位置を切断することができるラベル貼付装置100を提供することができる。
【0094】
また、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100の制御部41は、切断手段6による台紙レスラベルLの切断端部を基準に、台紙レスラベルLのラベル長の中心位置を規定する。
すなわち、台紙レスラベルLの切断端部を基準に、台紙レスラベルLのラベル長の中心位置を規定することで、貼付手段500が高精度に台紙レスラベルLの略中心位置を高精度に吸着することができるラベル貼付装置100を提供することができる。
【0095】
また、本発明の実施形態に係るラベル貼付装置100は、制御部41は、ラベル発行部400により、次に発行する台紙レスラベルのラベル長と、直前に発行した台紙レスラベルのラベル長との差が、0より大きい、または、0より小さい場合、貼付手段500を予め規定された待機位置に移動させた後、次に発行する台紙レスラベルのラベル長の略中心位置に移動制御する。
すなわち、直前に発行されたラベルと次に発行するラベルとを比較して、次に発行する台紙レスラベルのラベル長が異なる場合であっても、複雑な計算をすることなく、簡単な処理により、確実に可変長の台紙レスラベルの発行および貼付を行うことができるラベル貼付装置100を提供することができる。
【0096】
尚、上記実施形態では、ラベル貼付装置100は、貼付手段500による台紙レスラベルLの吸着のタイミングと、切断手段6としてのカッターによる切断のタイミングが略同じとして制御したが、この形態に限られるものではない。例えば、ラベル貼付装置100は、印字済み待機状態の台紙レスラベルを吸着してから切断してもよいし、ラベル切断後、規定時間経過の後、貼付手段500により台紙レスラベルを吸着してもよい。
【0097】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、本発明の実施形態において、一方の面に印字面、他方面に粘着面を形成した台紙レスラベルロールを用いているがこれに限らず、例えば、他方面が加熱により粘着性を生じさせるラベルや、他方面が切手のように湿度を帯びると粘着性を生じさせるラベルであってもよい。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、本発明の実施形態において、可変長に発行される台紙レスラベルの略中央位置で貼付手段500が吸着保持させるための演算は、各距離に基づく演算結果で制御を行なうように例示しているがこれに限らない。例えば、貼付手段500を駆動制御する各モーターにエンコーダーを設け、このエンコーダーが発するパルスカウントにより貼付手段500がラベル受け取りのための初期位置に戻るまでの移動時間を算出し、可変長に発行される台紙レスラベルの発行に要する時間の略半分の時間を算出し、該算出された貼付手段500の移動時間から台紙レスラベルの発行に要する時間の略半分の時間を減算して、次に発行される台紙レスラベルを受け取るための貼付手段500の移動時間を算出し、該算出された移動時間に基づいて貼付手段500を駆動制御するモーターに設けられたエンコーダーのパルスカウントでもって制御を行い、可変長に発行される台紙レスラベルの略中央位置へ移動させるようにしてもよい。この場合、貼付手段500を移動制御するためのX軸およびY軸の座標は、貼付手段500を駆動制御する各モーターのエンコーダーが発するパルスカウントにて制御を行なうものとする。また、距離および時間の両方を用いて貼付手段500が次に発行される台紙レスラベルの略中央位置を吸着保持するように制御してもよい。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。