(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記グレア抑制部材を、前記レンズからの制御光の内、鉛直角で70°乃至90°の領域を所要な輝度値に規制可能な位置に配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の照明器具。
前記レンズで配光された照射エリアを往来する人の目の高さよりも高い位置に設置され、前記レンズが前記放射光を横長に配光して横長の前記照射エリアを形成し、前記横長の方向に配光された制御光が通過する位置に前記グレア抑制部材を配置したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の照明器具。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本実施形態に係る防犯灯1の設置態様を示す図である。
照明器具たる防犯灯1は、
図1に示すように、街路8の街路脇8Aに立設された支柱9に取り付けられ、夜間に点灯し、街路8が延びる街路方向Gに広い範囲を照らす器具である。防犯灯1は、その照射範囲の全域において、街路8の路面8Rの水平面照度および路面8Rから所定高さ(例えば1.5メートル)の鉛直面照度で規定の明るさが得られるように設計されている。
本実施形態の防犯灯1は、配光された光のグレアを抑制する後述のグレア抑制部材50を有しているが、まず、グレア抑制部材50以外の構成について図面を参照しつつ説明する。
【0014】
図2は防犯灯1の上方斜視図である。また
図3は防犯灯1の構成を示す図であり、
図3(A)は平面図、
図3(B)は側面図、
図3(C)は底面図、
図3(D)は正面図、
図3(E)は背面図である。
なお、
図2及び
図3では、グレア抑制部材50の図示を省略している。
防犯灯1は、
図1〜
図3に示すように、器具本体30と、支持アーム部3とを備えている。器具本体30は概略板状に形成され、その底面30Aの略全域から照明光を照射する。
支持アーム部3は、器具本体30の天面30Bに設けられ、
図1に示すように、この器具本体30の底面30Aを路面8Rに対して、20°程度傾斜させる姿勢で器具本体30を支柱9に支持する。
この支持アーム部3は、
図2、及び
図3に示すように、アーム本体3Aと、ブラケット7とを有する。アーム本体3Aは中空の柱状体であり、その一端部3Bが器具本体30の天面30Bに接続され、他端部3Cには、支柱9への固定用のブラケット7が取り付けられている。
【0015】
図4は
図3(C)のIV−IV線断面図、
図5は
図3(C)のV−V線断面図、また
図6は防犯灯1の分解斜視図、
図7はグローブ6を基板ベース部2に向けられる面から見た斜視図である。なお、
図4、
図5、及び
図7では、グレア抑制部材50の図示を省略している。
器具本体30は、これらの図に示すように、基板ベース部2と、LED基板21と、グローブ6とを備えている。
基板ベース部2は、略矩形の厚さT(
図4)が薄い板状に形成されており、
図6に示すように、その底面には、出射開口2Aが形成され、出射開口2Aの底部の主要部が、LED基板21を取り付ける取付面10とされている。出射開口2Aは、基板ベース部2の縁部近傍を残して、基板ベース部2の底面の略全域に形成されている。また基板ベース部2の上面は、器具本体30の天面30Bを構成し、この上面に、
図4、及び
図5に示すように、上記アーム本体3Aが一体に形成されている。
【0016】
LED基板21は、略矩形の回路実装基板であり、例えば、その通電部(不図示)は、高熱伝導性の銅箔からなり、その他の絶縁部(不図示)は樹脂からなる基板が用いられている。
図6に示すように、LED基板21の実装面21Aには、発光素子たる複数のLED22が載置(実装)されている。LED22には、リフレクターの中にLEDチップを配置し、樹脂で封止した、いわゆる表面実装型LEDが用いられている。LED22は、実装面21A内に整列配置されており、特に、各々の発熱によって実装面21Aの全面が略均一な温度となる間隔で配置されている。
【0017】
また、基板ベース部2の取付面10は、このLED基板21と略同じ、或いは若干大きく構成され、この取付面10にLED基板21の裏面全体を密着させて取り付けられる。この基板ベース部2は、少なくとも取付面10の熱を天面30Bに伝達可能な高熱伝導性を有する、例えばアルミニウム合金等の材料で形成されている。したがって、LED22の発熱はLED基板21、及び取付面10を通じて天面30Bに伝わり外気に放熱される。このとき、天面30Bには、少なくともLED基板21を含む広範囲に熱が伝えられるから、天面30Bの略全面を使ってLED22の発熱が効率良く放熱される。
【0018】
この天面30Bには、上述のアーム本体3Aを一体成型して設けており、
図5、及び
図6に示すように、このアーム本体3Aの中に、電源装置34が収められている。電源装置34は、商用電力を直流電力に変換してLED22の点灯電力を生成する電源回路35を備え、アーム本体3Aの他端部3Cから引き出された電線38を通じて商用電力が供給されている。
アーム本体3Aの内部には、
図1に示すように、一端部3B側の上部に、センサ用遮光窓を構成するブッシング39が挿入されている。また、
図4に示すように、アーム本体3Aの内部には、明るさセンサ40がブッシング39に対応する位置に設けられている。明るさセンサ40には、センサ用遮光窓を介して外部の光が入射され、明るさセンサ40は、アーム本体3Aの周囲の明るさを検知可能となっている。電源装置34には、明るさセンサ40の検知信号に基づき、周囲の明るさに応じて電源回路35を制御し点灯/消灯を行う点灯回路が設けられており、これにより、自律的な点灯制御が行われる。
【0019】
グローブ6は、基板ベース部2の底面の側を覆って閉塞する板状の透明部材であり、例えば樹脂材やガラスで形成されている。
図6に示すように、この防犯灯1ではグローブ6が基板ベース部2の底面と略同じ大きさの板状に形成されており、その左右両側の縁部6Aには、複数の爪部25が設けられている。基板ベース部2の天面30Bには、
図5に示すように引掛孔26が設けられている。引掛孔26にグローブ6の爪部25が引っ掛かけられて、グローブ6が基板ベース部2の出射開口2Aを覆って取り付けられる。さらに、グローブ6は、
図3及び
図4に示すように、その外周部を、基板ベース部2にねじ17により締結されて、基板ベース部2に本固定される。
【0020】
この天面30Bに設けた引掛孔26は、
図5に示すように、基板ベース部2の底面側に貫通するため、引掛孔26から水が浸入し取付面10に至る虞がある。そこで、この基板ベース部2は、引掛孔26と取付面10との間を通って、当該取付面10を取り囲むようにパッキン嵌込溝13が設けられており、このパッキン嵌込溝13にパッキン14(
図6には図示せず)が嵌め込まれている。
また、グローブ6には、
図7に示すように、このパッキン嵌込溝13に挿入される環状のパッキン押圧リブ27が設けられている。
図4及び
図5に示すように、このパッキン押圧リブ27とパッキン14とが密着することで取付面10がシールされ防水が図られる。
このとき、取付面10とグローブ6の間の空間、すなわち、LED基板21が配置されている空間は、パッキン14によって断熱されることからグローブ6の側からLED22の発熱が放熱されず、その発熱の大部分が取付面10を通じて天面30Bに伝達されて放熱されることとなる。また、グローブ6には、パッキン押圧リブ27を囲む環状の強化リブ28が形成されて、グローブ6の剛性が高められている。
【0021】
また、この防犯灯1のグローブ6には、その外側の面内に、LED22の各々に対応した位置に光学素子たるレンズ部(レンズ)5が一体に設けられている。各々のレンズ部5は、LED22の放射光を配光する透過型の光学部材であり、これらのレンズ部5をグローブ6の外側に設けることで、LED基板21とグローブ6の間の隙間を縮め、器具本体30の底面30Aから天面30Bまでの厚みTが抑えられる。
また、全てのレンズ部5は、グローブ6の同一平面(以下、レンズ突出面6Bとする)に一体に設けられて、レンズ突出面6Bから突出されている。このレンズ突出面6Bは、出射開口2Aと概略面一に配置されており、レンズ部5の全部が出射開口2Aから突出されている。このため、レンズ部5から出射される光が、出射開口2Aを構成する基板ベース部2の壁面に遮られることがなくなり、器具効率が向上する。また、出射開口2Aと平行な方向に光をレンズ部5から出射することが可能となる。
また、レンズ部5によりLED22が放射する光を配光することから、LED22とレンズ部5とは、精度よく所定の位置関係に配置する必要がある。
LED22及びレンズ部5のそれぞれは、光学設計の基準位置となる光学基準点位置を有している。LED22の光学基準点位置は、発光点の光軸であり、レンズ部5の発光基準点位置は、光学中心である。
本実施形態は、LED22の光学基準点位置と、レンズ部5の光学基準点位置とが一致する位置で、LED基板21とグローブ6を基板ベース部2に対して精度よく位置決めする位置決め機構を有している。
【0022】
位置決め機構は、
図6に示すように、基板ベース部2に設けられる突体としての棒状の位置決めピン31と、LED基板21に形成された一対の貫通穴32と、
図7に示すように、グローブ6に設けられ、位置決めピン31を受ける筒状受け部46と、によって構成されている。
位置決めピン31は、
図4に示すように、基板ベース部2の取付面10に一対立設されている。位置決めピン31の立設方向は、LED22の光軸方向K(
図8、
図9参照)に一致させている。
LED基板21の貫通穴32には、位置決めピン31が嵌められて、位置決めピン31は、LED基板21を貫通している。貫通穴32の内形は、位置決めピン31の外形に略一致している。LED基板21は、取付面10に平行な方向に移動することが規制されて、基板ベース部2に対して所定位置に精度よく位置決めされる。なお、LED基板21は、その中央をねじ16により一か所固定されている。
【0023】
また、グローブ6の筒状受け部46の穴には、
図7に示すように、LED基板21の貫通穴32を貫通した位置決めピン31が嵌められている。
筒状受け部46の穴の内形は、位置決めピン31の外形に略一致しており、グローブ6が取付面10に平行な方向に移動することが規制されて、基板ベース部2に対して所定の位置に精度よく位置決めされる。
ここで、LED基板21とグローブ6が基板ベース部2に位置決めされたときに、LED22の光学基準点位置と、レンズ部5の光学基準点位置とが重なるように、LED22のLED基板21上の位置、及びレンズ部5のグローブ6での形成位置が設計されている。このため、LED基板21とグローブ6とが、LED22の光学基準点位置とレンズ部5の光学基準点位置を一致させる位置に精度よく位置決めされる。また、光軸方向Kを、位置決めピン31の立設する方向に一致させているので、特に、LED22の光軸に対するレンズ部5の位置を精度よく合わせることができる。
【0024】
また、グローブ6は、
図3、
図4、及び
図7に示すように、LED基板21の外周を押圧する基板押圧部44を備えている。
ここでは、基板押圧部44は、すべてのLED22を取り囲んで押圧する枠状となっている。基板押圧部44は、LED22を一つずつ取り囲むように複数を設けてもよいし、LED22を複数のグループに分けてグループごとにLED22を取り囲むように設けてもよい。
また、筒状受け部46は、レンズ部5に対応する箇所を避けてグローブ6に形成された溝36に突設されており、基板押圧部44よりもLED基板21側に突出していない。このため、基板押圧部44をLED基板21に押し付けてグローブ6を配置することができ、LED基板21が反っていた場合でも、ねじ17により、グローブ6を基板ベース部2に締め付けることによって、LED基板21の外周部が基板押圧部44に押圧されるので、LED基板21の反りは強制的に解消される。即ち、基板押圧部44でLED基板21を押圧することにより、LED基板21の反りが解消され、LED22の光学基準点位置と、レンズ部5の光学基準点位置とが一致して重ね合わされる位置にLED基板21とグローブ6とが精度よく位置決めされる。
【0025】
次いで、レンズ部5とLED22の構成の詳細について説明する。
図8はグローブ6及びLED基板21の構成を示す図であり、
図8(A)はレンズ部5の平面図、
図8(B)は
図8(A)のD1−D1矢視断面図、
図8(C)は
図8(A)のD2−D2矢視断面図、
図8(D)はレンズ部5の斜視図である。
レンズ部5とLED22のそれぞれは、
図6に示すように、平行な列線L1,L2に沿って二列に配列されている。レンズ部5とLED22の数は、合計12個であり、各列にそれぞれ6個が並べられている。なお、防犯灯1は、列線L1、L2の延びる方向を、高さ方向から見て
図1に示す街路幅方向Wに一致させて街路脇8Aに設けられる。
【0026】
図8(B)、及び
図8(C)に示すように、基板押圧部44の内周側では、グローブ6とLED基板21との間に空洞29が形成されている。空洞29は、グローブ6とLED基板21との間に形成される隙間Sと、隙間Sに開口するLED挿入部29Aと、を有している。LED挿入部29Aは、
図7に示すように、矩形形状の開口を有するとともに、
図8(B)に示すように、断面放物線状の内面を有している。この内面は、
図8(C)に示すように、一様な形状を保って列線L1,L2の方向に延在し、LED22が放射する光の入射面29Bとなっている。LED挿入部29Aは、両端部近傍で浅く形成されており、LED挿入部29Aの両端近傍でのレンズ部5の厚みが確保されて、レンズ部5の強度の低下が抑制されている。
また、隙間Sは、特にレンズ部5とLED基板21との間のスペースを保つものであり、LED基板21とレンズ部5との干渉を回避する。LED22は、この隙間Sよりわずかに厚い高さ調整部材たるセラミック基板37に搭載されて、LED挿入部29A内に配置されている。なお、高さ調整部材は、セラミック基板37に代え、樹脂基板などを用いてもよい。
【0027】
また、LED22は、
図8の(A)に示すように、電圧印加により光を放射するLEDチップ23を蛍光体と透明の樹脂24で封止した構成である。LEDチップ23には、電圧が印加される一対の電極23Aが設けられている。一対の電極23Aの対面方向は、高さ方向から見て街路方向Gに直交する方向に設定されている。LEDチップ23が放射する光は、一対の電極23Aに進路を妨げられるので、一対の電極23Aが対面する方向に関し、一対の電極23Aの外側に向かう光が少なくなる。一方、街路方向Gに対しては、LEDチップ23から放射する光の進路を妨害するものがない。そこで、一対の電極23Aが対面する方向を、街路幅方向Wに一致させることで、LEDチップ23が放射する光のうち、街路方向Gに向かう光は、電極23Aに妨げられることがなくない。このため、LED22が放射する光の照度分布は、街路方向Gに沿った方向への広がりを有し、街路方向Gの両側に向かう光を放射するのに好適となる。
【0028】
次いで、レンズ部5の形状及びレンズ部5による光の配光制御について説明する。
レンズ部5の外面5C(出射面)には、
図8に示すように、適宜にカットされた光の制御面20(光学制御部の形成面)が配置されている。制御面20は、街路方向Gに沿った方向についてのレンズ部5の中心の両側で対称に形成される。
制御面20は、街路方向G(ここでは、列線L1,L2と直交する方向)に向かう光を制御する第1制御面20A、20Bと、街路幅方向Wで、かつ路面8Rに向かう光を制御する第2制御面20Cと、を備えている。また、第1制御面20A、20Bの延長面上には、街路方向Gに向かう光を制御する第3制御面20D、20Eが形成されている。
制御面20A〜20Eは、LED22と相対する位置に配置されており、LED22の光軸方向から見た光出射面内において、LED22が放射する光が入射される屈折部を構成する。
また、制御面20A〜20Eを通る光は、ここで屈折して
図1に示す街路8の路面8Rに拡散される。拡散された光は、防犯灯1の設置箇所を中心として、街路方向Gに沿った方向について、防犯灯1の両側に広がるエリアEを含む照射エリアを照射する。複数の制御面20A〜20Eにより、路面8Rにおける器具の近傍の照射エリア8R1(
図11参照)での水平面照度が確保される。
【0029】
ここで、第3制御面20D、20Eは、レンズ部5の突出端側から側面にかかる部位に位置する肩部の表面を構成するが、小さな曲率半径で面形状を変化させると配光制御が困難となる。本実施形態では、第3制御面20D、20Eは、
図8(B)、
図8(D)に示しように、レンズ部5の側面に向かってレンズ部5の基端側に傾斜する平面により構成されている。これにより、第3制御面20D、20Eから出射される照射光の配光制御が容易となり、照射先でのムラを抑制できる。
【0030】
また、光の制御面20は、街路8の内側と逆側(器具本体30の背後側)に向かう光を遮蔽する一対の第4制御面20F、20Gを備えている。第4制御面20F、20Gは、LED22の光軸方向Kの外縁部から投影されるLED22の範囲の外側に外れた位置で、しかも、街路8の内側とは逆側に外れた位置に配置される。
第4制御面(以下、第1全反射面部という)20F、20Gは、その下方の内面5Bから入射した光を全反射して街路8側に光を配光する。
第1全反射面部20F、20Gは、
図8(A)、
図8(B)に示すように、レンズ部5の幅方向の中央の両側に、器具本体部の背後に向かって延びるように設けられた概略断面台形状の一対の柱状レンズ部19の対向面により構成されている。また、投影面内において、第1全反射面部20F、20Gは、
図8(A)に示すように、器具本体30の背後側に向かうにつれて外広がりのV字状であり、その開き角θが大きい程、街路8の正面側に光が配光され、その開き角θが小さい程、街路方向Gに光が配光される。
図8(B)に示すように、第1全反射面部20F、20Gの断面形状は、光軸方向Kの前方に向かって口開き状となっている。
【0031】
一対の第1全反射面部20F、20Gの夫々の外方には、屈折部である第5制御面20H、20Iが配置されている。第5制御面20H、20Iは、柱状レンズ部19の外面のうち、第1全反射面部20F、20Gから連続する凸状の壁面により構成されている。特に、第5制御面20H、20Iは、第1全反射面部20F、20Gを介して入射された光を遠方の照射エリアに向けて屈折させる。以下、第5制御面20H、20Iを、凸状屈折部20H、20Iとして説明する。
また、第6制御面20J、20Kの夫々が、柱状レンズ部19の基端側から外側に延在している。第6制御面20J、20Kの夫々は、LED22の光軸方向Kに略平行で、列線L1,L2の方向に略直交する壁面であり、街路方向Gに沿った方向に延在し、第2全反射面部を構成する。以下、第6制御面20J、20Kを第2全反射面部20J、20Kとする。
【0032】
次いで、第1全反射面部20F、20G及び第2全反射面部20J、20Kで反射される光について説明する。
図9は第2全反射面部20J、20Kに反射される光の配光を説明する図、
図10は第1全反射面部20F、20Gに反射される光の配光を説明する図である。
図9及び
図10とも、一つのレンズ部5に特化して光線を図示しているが、他のレンズ部5も同様に配光している。
図9において、光軸方向Kは紙面垂直な方向になっている。LED22から防犯灯1の背後に向かう光のうち、第2全反射面部20J、20Kに到達した光は、反射して街路8の内側に向かう光成分41を有する。このため、防犯灯1の背後へ向かう光が抑制される。
【0033】
また、
図10において、LED22から防犯灯1の背後に向かう光のうち、第1全反射面部20F、20Gに到達した主な成分は反射される。この光は、概略街路方向Gに沿った方向に向かい、凸状屈折部20H、20Iから出射される。凸状屈折部20H、20Iで屈折して出射される光成分42は、LED22の光軸に対し、主として鉛直角80°以上の照射光を配光する。凸状屈折部20H、20Iから照射される光成分42は、防犯灯1の近傍の照射エリア8R1から街路方向Gの遠方に離れた照射エリア8R2(
図11参照)を照射し、そこでの鉛直面照度を高める成分となる。
以上のように、レンズ部5は、防犯灯1の近傍の照射エリア8R1と、照射エリア8R1から街路方向Gの遠方に離れた照射エリア8R2にLED22の放射光を配光して、
図1に示すように、街路方向Gの方向に延びる横長の照射エリアEを照明する。
【0034】
図11は街路8に沿った方向に隣接して設置された防犯灯1の設置態様を示す図であり、凸状屈折部20H、20Iで屈折して出射される光の光線図を併せて図示している。なお、同図において、符号8R1、8R2は、右側の防犯灯1についての近傍のエリア、及び、その近傍のエリアより遠方での照射エリアを示している。
図11に示すように、防犯灯1が街路方向Gに取付間隔Dをあけて複数設けられる場合、設置台数の削減の観点からは、防犯灯1は、街路8での規定の照度が保たれる範囲で、できるだけ互いの間隔を広くあけて取り付けることが要求される。
前述したように、各防犯灯1は、照射範囲の全域で、路面8Rの上方に位置し、街路幅方向Wに直交する鉛直面EAにおいて、路面8Rから所定高さ(例えば1.5メートル)での照度(鉛直面照度)が、人の顔を認識できる程度の規定の明るさを得られるように設計されている。
基本的には、防犯灯1から離れるほど防犯灯1の光が届きにくくなり、鉛直面照度が下がる。街路方向Gに関し、各防犯灯1が、規定の鉛直面照度を満足する照射領域の範囲が広がるほど、
図11に示す防犯灯1の取付間隔Dを広げることができる。
複数の防犯灯1を隣接して設ける場合、街路方向Gに関し、規定の鉛直面照度を満たす照射範囲の両端同士が重なるように、防犯灯1の互いの間隔を調整して設置することで、防犯灯1の取付間隔Dが最も広くなる。
以下では、鉛直面照度の規定を満たす範囲にある鉛直面EAのうち、防犯灯1から最も離れた鉛直面EAを遠方の照射エリア8R2とする。
なお、路面8Rの近傍の照射エリア8R1の水平面照度は、設置された複数の防犯灯1の光を足し合わせた照度が、規定する照度以上になるように規定されている。この規定を満足するように、各防犯灯1から路面8Rに向かう光が制御されている。
【0035】
また、防犯灯1が設置される周囲環境としては、例えば、街路8の外側に隣接して家屋が建てられていたり、街路8の外側に隣接して田んぼや畑があったりする場合がある。防犯灯1の光が家屋に光が入り込むと、住人の生活サイクルを乱す要因となる。また、街路8の外側に隣接して田んぼや畑に光が漏れると、漏れた光が農作物の生長に悪影響を及ぼしたり、光に集まってくる害虫が、農作物に被害を及ぼしたりする要因となる。このような光害を回避するため、防犯灯1の背後への光の照射を抑制したいという要求がなされる場合がある。
前述したように、LED22から防犯灯1の背後に向かって放射された光の多くの成分が、第1全反射面部20F、20G及び第2全反射面部20J、20Kに反射され、防犯灯1の背後に向かう光が抑制される。また、第1全反射面部20F,20Gに反射された光の配光は、凸状屈折部20H、20Iでの屈折によって、遠方の照射エリア8R2に向かうように制御される。つまり、本実施の形態の防犯灯1では、背後に向かう不要な光を抑制するだけでなく、
図11に示すように、遠方の照射エリア8R2を照射する光成分42として有効に利用することで、遠方の照射エリア8R2の鉛直面照度が高められている。
【0036】
ところで、本発明の防犯灯1は、前述の通り、出射開口2Aからレンズ部5を突出させているため、器具効率が向上する。また、防犯灯1は、出射開口2Aの壁面にレンズ部5により配光された光(制御光)が遮られないことから、所定の配光を得るためのレンズ部5の設計が容易となる。この一方で、レンズ部5の配光や、歩行者の往来する箇所によっては、歩行者が防犯灯1の照射光により眩しさ(グレア)を感じてしまう場合がある。防犯灯1のような屋外照明では、本来目的とする夜間の安全、快適さ、防犯等を実現すると同時に、屋外照明の設置によるグレア(眩しさ)を抑制することが推奨される。
防犯灯1は、このグレアを抑制するグレア抑制部材50を備えている。
以下、グレア抑制部材50について、図面を参照しつつ説明する。
図12は
図1のXII−XII矢視要部断面図、
図13はグレア抑制部材50の構成を示す図であり、
図13(A)は底面図、
図13(B)は側面図、
図13(C)は
図13(A)のC−C矢視断面図である。
グレア抑制部材50は、通過する制御光を拡散させてグレアを抑制するものであり、ここでは乳白色の樹脂により構成されている。
図1、
図6においてグレア抑制部材50は、
図1に示すように、グローブ6の長辺縁部の略全域に亘って一対設けられている。
一対のグレア抑制部材50の間には、列線L1上に並べられた第1列のレンズ部5と、列線L2上に並べられた第2列のレンズ部5が位置している。
これにより、レンズ部5で横長方向に配光された制御光がグレア抑制部材50を通過する。ここでは、横長方向は、街路方向Gに一致しており、前述の通り、防犯灯1が、街路方向Gに広い横長の照射エリアEを照明する。
【0037】
以下、一方のグレア抑制部材50の詳細について説明する。
図1、
図12、及び
図13に示すように、グレア抑制部材50は、グレア抑制本体部51と、グレア抑制本体部51から延出される取付フランジ部52とを備えている。
グレア抑制本体部51は、グレア抑制壁部53Aと、グレア抑制壁部53Aの両側に配置されるグレア抑制壁部53Bとにより構成される。
グレア抑制壁部53Aは、
図12、及び
図13(C)に示すように、断面アーチ状の長尺体であり、グローブ6の長手方向の略全域に亘って延在している。グレアを制御するグレア抑制壁部53A(グレア抑制部材50の制御部)は、レンズ部5の制御面20に合わせて形成されている。制御面20に合わせてグレア抑制壁部53Aを形成するとは、レンズ部5の各々から所定方向に出射される光が通過するように、制御面20の形状に応じてグレア抑制壁部53Aを形成することである。この実施形態の防犯灯1では、レンズ部5で配光された制御光が入射されるアーチ状の通過面54が、レンズ部5を臨むようにグローブ6のレンズ突出面6Bの長辺縁部に設けられている。グレア抑制壁部53Aの通過面54が、湾曲してレンズ部5の一部に被る。このとき、グレア抑制壁部53Aは、2列に配列されたレンズ部5のうち、グローブ6の一方の長辺縁部に近い列に配列された各レンズ部5の中心近傍にまで延出している。
グレア抑制壁部53Bは、グレア抑制壁部53Aの長手方向の両側の端部とグローブ6との間を遮るように一対形成されている。即ち、グレア抑制壁部53Bは、1列目に配列された複数のレンズ部5の両側に配置される。
【0038】
取付フランジ部52は、グレア抑制部材50から、グローブ6のレンズ突出面6Bに沿って延出され、基板ベース部2にグローブ6とともに共締めされる。
なお、他方のグレア抑制部材50も同様の構成を有している。他方のグレア抑制部材50は、そのグレア抑制壁部53Aの先端を、一方のグレア抑制部材50のグレア抑制壁部53Aの先端に対向させて設けられている。即ち、一対のグレア抑制部材50は、グローブ6の長辺縁部の略全域に亘って一対設けられ、短辺に直交する断面(短辺断面視)で一対となって内側に延び、各レンズ部5の中心近傍にまで延出している。このとき、一対のグレア抑制部材50のグレア抑制壁部53Aの先端間は、間隔Uをあけて配置されている。横長の方向に配光された制御光がグレア抑制部材50を通過する一方で、レンズ部5の正面に配光された制御光の主要部が、この間隔Uの間を通過して、レンズ部5の前方の周辺に位置する路面8Rに向かう。即ち、
図12に示すように、レンズ部5により配光された制御光の出射範囲Oには、グレア抑制部材50による拡散によってグレアが抑制されるグレア抑制領域Qと、当該グレア抑制部材50を通過せずに制御光が出射する直接光出射領域Pとが含まれる。直接光出射領域Pは、レンズ部5の前方に位置する、一対のグレア抑制壁部53Aの先端間Uを通過して広がる出射領域である。このため、レンズ部5の前方に配光した主要な制御光は、グレア抑制部材50を通過しないため、光量を落とすことなく、路面8Rに向かう。
ここで、グレアを抑制したい照射領域に向かう制御光の光量を単純に減じて(カットして)グレアを抑制した場合には、器具効率が低下してしまう。防犯灯1では、グレア抑制部材50により拡散された制御光が直接光出射領域に入り込み、当該領域での制御光の光量が補われる構成となっている。このため、グレア抑制部材50を設けたことによる器具効率の低下を抑制できる。このように、防犯灯1では、グレア抑制部材50の拡散も含めて、LED22の放射光を制御している。
【0039】
ここで、防犯灯1などの屋外照明では、鉛直角θAで70°〜90°の照射範囲(グレアゾーン)に出射される制御光は、歩行者の視界に入りやすい。このため、夜間の車両と歩行者の視認性を阻害する事のない適切な屋外の照明の基準おいて、グレアゾーンでのグレアを抑制する適切な対策をとることが推奨されている。そこで、本実施形態の防犯灯1では、グレア抑制部材50のグレア抑制壁部53Aを、横長方向に配光されるレンズ部5からの制御光の内、鉛直角θAで70°〜90°の領域での制御光の輝度値を所要な輝度値に規制可能な位置に配置している。
【0040】
上記構成において、グレア抑制部材は、乳白色などの透過性を有する樹脂で構成し、光を拡散させてグレアを抑制するものとして説明したが、このものに限定されない。
また、グレア抑制部材は、乳白色などの透過性を有する樹脂シートであって、このシートをレンズ部5の表面一部に張り付けてもよい。別部材としての上記グレア抑制部材50が不必要となり、コンパクト化が図れる。
また、レンズ部5の全部を出射開口2Aから突出させる構成としたが、レンズ部5の全部を出射開口2Aから突出させる必要はなく、少なくとも実質的に、照射エリアEを形成するための配光に寄与する部位が突出していれば、本発明を適用できる。
【0041】
本実施形態の防犯灯1は、街路を往来する人の目の高さより高い位置に設置され、街路方向Gに沿った横長方向にLED22が放射する光を配光して、横長の照射エリアEを照明する構成となっている。このような防犯灯1がグレア抑制部材50を備えることによる有用性について以下に説明する。
図14は防犯灯1がグレア抑制部材50を備えることの有用性を説明する図であり、街路幅方向Wから見たときの防犯灯1の出射角度θ1を、横長方向に配光しない防犯灯61の出射角度θ2とともに示している。
図14において、防犯灯1では、街路方向Gに沿った横長方向に離れた遠方での鉛直面照度を確保すべく、横長方向に配光した光を出射している。
ここで、街路幅方向Wから見て、路面8Rに直交する方向(ここでは鉛直方向)と、防犯灯1から出射される光が向かう方向との間の角度を光の出射角度とする。ここでは、路面8Rは水平であるものとする。
所定の鉛直面照度を確保する条件を満たす防犯灯1の出射光のうちで、最も遠方に向かう光の出射角度θ1は、水平に近い角度となる。歩行者が、街路8に沿って前を向いて歩く場合、歩行者60Aの高さ方向の視界は、
図14に示す通り、歩行者の目の位置から前方に延ばした水平線を略中心とする比較的狭い角度範囲の領域となる。
【0042】
ところで、防犯灯1において、照度を高めようとする場合、LED22の光量を増大させれば、レンズ部5の配光によって、防犯灯1の背後に向かう光の光量を抑えながらレンズ部5の前方への照度が高められる。しかしながら、このレンズ部5は、前方以外にも、横長の方向(側方)に配光して遠方を照明する。
仮に、防犯灯1において、グレア抑制部材50を設けない場合、歩行者60Aが防犯灯1の側方から防犯灯1に近づくと、歩行者が眩しく感じ易くなる。即ち、
図14に示すように、防犯灯1の高さ位置が高くても、レンズ部5によって、遠方に向けて配光される光は、水平に近い角度で出射されるため、歩行者60Aの目にダイレクトに届く。このため、歩行者60Aが眩しさを感じてしまう虞がある。
本実施形態では、防犯灯1は、この光のグレアを抑制するグレア抑制部材50を備えるので、防犯灯1から横長方向に配光された光が、歩行者60Aの目に届く場合、グレア抑制部材50により拡散された光が、歩行者60Aに届く。従って、歩行者60Aが眩しさを感じることが抑制される。
【0043】
一方、レンズ部が、LED22が放射した光を横長方向に配光しない防犯灯61を、防犯灯1の代わりに設置した場合を想定する。
図14に示すように、防犯灯61は、歩行者より高い位置に設けられているものの、横長に配光しないので、防犯灯1の照射エリアEに比べ、防犯灯61の照射エリアが狭くなる。このため、出射される光の出射角度θ2は、出射角度θ1より小さな角度となる。
防犯灯61の照射エリアに歩行者60Bが入った場合、出射角度θ2が小さいため、防犯灯1の光は、歩行者60Bの頭上に近い方向から歩行者60Bに届く。このため、歩行者60Bが、防犯灯61の照射エリアに入ったときには、防犯灯61は、歩行者60Bの視界から外れる、もしくは、視界の中央から大きく外れた位置にくる。つまり、防犯灯61が出射した光が、ダイレクトに歩行者60Bの目に届きにくくなる。このため、LED22が放射した光を横長方向に配光しない場合には、予めグレアが発生する可能性が低い状況にあり、グレア抑制部材50を設けずとも歩行者60Bが眩しさを感じないことも多い。
本実施形態では、歩行者60Aの頭上に設けられる防犯灯1から、横長方向の遠方に光を配光したため、この遠方に向かう光が、水平に近い角度で進むことから、グレア抑制部材50を採用したことによる効果が顕著に現れる。即ち、グレア抑制部材50により、歩行者60Aに向かって水平に近い角度で進む光が、ダイレクトに光が届くことが抑制されるので、グレアにより歩行者60Aが不快感を感じることが著しく抑制される。
【0044】
以上説明したように、本実施形態の防犯灯1は、器具本体30の出射開口2Aに、LED22と、LED22の放射光を配光するレンズ部5と、を設けた防犯灯1において、レンズ部5を出射開口2Aの開口面から突出した位置に配置し、レンズ部5により配光された光が通過する位置に、拡散によりグレアを抑制するグレア抑制部材50を配置している。
この構成によれば、レンズ部5で配光される光が出射開口2Aの壁面に遮られることがなくなるので、器具効率を向上させることができる。この上、レンズ部5を出射開口2Aの開口面から突出した位置に配置し、レンズ部5により配光された光が通過する位置に、光を拡散するグレア抑制部材50を配置したので、レンズ部5の設計を変えることなく、簡単にグレアを抑制できる。
【0045】
また、出射開口2Aから出射される制御光の出射範囲Oには、グレア抑制部材50の拡散によってグレアが抑制されるグレア抑制領域Qと、当該グレア抑制部材50を通過せずに制御光が出射する直接光出射領域Pとを含み、グレア抑制領域Qで拡散した制御光が直接光出射領域Pの制御光の光量を補っている。
この構成によれば、グレア抑制離領域を通過する出射光は、拡散によりグレア直接光出射領域に入り込むので、LED22の放射光が有効に利用され、グレア抑制部材50の設置により、グレアを抑制できる上、防犯灯1の器具効率が低下することも抑制できる。
【0046】
グレア抑制部材50が、レンズ部5の制御面20の形状に応じて形成され、出射開口2Aに配置したレンズ部5からの制御光の内、鉛直角70°〜90°の領域を所要な輝度値に規制可能な位置に配置されている。
防犯灯1などの屋外照明では、鉛直角70°〜90°で出射される光の照射範囲(グレアゾーン)に出射される制御光は、人の視界に入りやすく、グレア抑制部材50をこのように設けることで、グレアの抑制効果が大きく得られる。また、このグレアゾーンに出射される制御光によるグレアを抑制することが推奨されることも多く、利用者のニーズに見合った防犯灯1を提供できる。
【0047】
また、レンズ部5で配光された照射エリアEを往来する人の目よりも高い位置に設置され、レンズ部5が放射光を横長に配光して横長の照射エリアEを形成し、横長の方向に配光された制御光が通過する位置にグレア抑制部材50を配置している。
この構成によれば、横長の照射エリアEの中央側での光量が確保される。また、横長方向に配光された制御光は、水平に近い角度で人の目に向かうため、グレアを抑制することができる。
【0048】
レンズ部5は、LED22を覆う透過型のレンズであり、グレア抑制部材50は、グローブ6の長辺縁部の略全域に亘って一対設けられ、短辺断面視で一対となって内側に延び、各レンズ部5の中心近傍にまで延出している。
即ち、グレア抑制部材50は、レンズ部5に配光された光が通過する通過面54が、レンズ部5の一部に被るように配置されている。
この構成では、グレア抑制部材50の通過面54が、レンズ部5を湾曲して覆って、各レンズ部5の中心近傍にまで延出するため、グレア抑制部材50の高さを抑えることができる。また、二列に亘るレンズ部5のグレアをほぼ抑制できる。
【0049】
また、レンズ部5は、LED22を覆い、LED22の光軸方向Kから見た光出射範囲内において、少なくともLED22に相対する位置に複数の曲率または面で形成された複数の屈折部を配置し、且つ、光出射範囲内でLED22の光軸方向Kの外縁部から投影される範囲の外側に外れた位置に第1全反射面部20F、20Gを配置している。
この構成によれば、照射が不要な方向への光をレンズ部5の第1全反射面部20F、20Gにより反射させて、反射させた光を、照度を高めたい照射エリアに向けることで、LED22の消費電力を増大させずに、例えば、LED22から遠くに離れた遠方の照射エリア8R2での鉛直面照度を高めることができる。これに伴い、防犯灯1を複数設置する場合には、互いの間の取付間隔Dを広げて設置できる。
【0050】
また、第1全反射面部20F、20Gが一対で略V字状に配置され、且つ一対の第1全反射面部20F、20Gの夫々の外方に、凸状に形成したレンズの光軸に対して主として80°以上の照射光を配光するための凸状屈折部20H、20Iが配置されている。
この構成によれば、LED22から外れた位置に、例えば、V字状の第1全反射面部20F、20Gに反射された光を含むLED22の光を、レンズ部5の光軸に対して主として80°以上の照射光を配光して、凸状屈折部20H、20Iから放射できるので、遠方の照射エリア8R2での鉛直面照度を効率よく高めることができる。
例えば、防犯灯1の高さ位置としては、4〜5m程度であることも多い。このような場合、LED22を光源とする防犯灯1に対し、LED22が放射する光の配光をレンズ部5で制御する場合、光の光軸に対する鉛直角として、主として80°以上を狙うことで、LED22が、防犯灯1で標準的に利用されるものであっても、防犯灯1の鉛直面照度の規定を満たす街路方向Gについての照射範囲を防犯灯1の両側に30m程度とすることも可能となる。
【0051】
また、凸状屈折部20H、20Iの夫々の外側に、LED22の光軸方向Kに略平行な、LED22からの光を遮る第2全反射面部(他の全反射面部)20J、20Kをさらに備えている。
この構成によれば、例えば、LED22から放射される光のうち、LED22の光軸方向Kから見て、例えば、LED22を照射したい正面とは逆側の背面側に向かう方向に第1全反射面部20F、20Gと第2全反射面部20J、20Kを配置することで、LED22の背後に照射される光を一層抑制できる。
【0052】
また、防犯灯1は、LED22を覆うレンズ部5が、LED22の光軸方向Kから見た光出射範囲内において、少なくともLED22に相対する位置に複数の曲率または面で形成され、主として防犯灯1の近傍の照射エリア8R1での水平面照度を確保する複数の屈折部を配置し、且つ、光出射範囲内でLED22の光軸方向Kの外縁部から投影される範囲の外側に、主として防犯灯1の近傍より遠方の照射エリア8R2での鉛直面照度を確保する第1全反射面部20F、20Gを配置している。
したがって、例えば、防犯灯1を街路8の照明に用いる場合には、屈折部により、照射が必要な領域の水平面照度を確保しつつ、防犯灯1の背後など、照射が不要な方向への光を第1全反射面部20F、20Gにより反射させることで、防犯灯1の近傍の照射エリア8R1より遠方の照射エリア8R2での鉛直面照度が確保される。防犯灯1の照射が不要な方向への光の漏れを抑制しつつ、LED22の消費電力を増大させずに、遠方の照射エリア8R2での鉛直面照度を高めることができる。このため、防犯灯1の光により、防犯灯1の背後の住人や農作物に対して光害を与ることを防止できるとともに、街路方向Gに沿って防犯灯1を複数設置する場合には、互いの間隔を広くあけることができ、防犯灯1の設置数を削減できる。
【0053】
また、防犯灯1では、第1全反射面部20F、20Gが一対で略V字状に配置され、且つ一対の第1全反射面部20F、20Gの夫々の外方に凸状とした、レンズ部5の光軸に対して主として鉛直角80°以上の照射光を配光するための凸状屈折部20H、20Iを配置し、防犯灯1の近傍の照射エリア8R1より遠方の照射エリア8R2における鉛直面照度を高めている。
上述したように、防犯灯1の高さ位置としては、4〜5m程度であることも多い。このような場合、光の光軸に対する鉛直角を主として80°以上を狙うことで、LED22が、防犯灯1で標準的に利用されるものであっても、防犯灯1の遠方の照射エリア8R2での鉛直面照度の規定を満たす街路方向Gについての照射範囲を防犯灯1の両側に30m程度とすることも可能となる。
【0054】
また、防犯灯1では、凸状屈折部20H、20Iの夫々の外側に、LED22の光軸に略平行な、LED22からの光を遮る第2全反射面部20J、20Kをさらに備えている。
第2全反射面部20J、20Kを、防犯灯1の背後に漏れる光を遮る全反射面として利用することで、防犯灯1の背後に漏れる光を一層抑制できる。
【0055】
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
例えば、照明器具の一例として防犯灯1を例示したが、これに限らず、頭上配置の各種照明器具に本発明を採用することで同様の効果が得られる。
例えば、防犯灯1に限らず、歩行者の頭上から路面8Rの正面及びその両側を照明する街路灯や道路灯であってもよい。
また、例えば、天井などの高所から直下及びその側方を照明する天井灯であってもよい。
【0056】
また、レンズ部5で配光された光が入射されるグレア抑制壁部53Aの通過面54は、各レンズ部5の中心近傍にまで延出して、レンズ部5に被るものとして説明したが、このものに限定されない。通過面54は、レンズ部5の中心近傍まで延出していなくてもよく、また、レンズ部5に被ることなく延出されているものでもよい。
また、発光素子の一例としてLED22を例示したが、これに限らず、有機EL等の他の発光素子でも良い。
また、発光素子たるレンズを、グローブ6に一体に形成されて、グローブ6の一部をなすレンズ部5として記載したが、レンズは、グローブ6の一部をなすものによらず、例えば、単体のレンズを、LED22毎に設けてもよい。