(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記固定部は、前記側壁部の前記内側面の全面に固着するように前記側壁部の前記天板部側とは反対側に位置する端部にまで達している、請求項1または2に記載の医療用キャップ。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係る医療用キャップを示す概略平面図である。
図2は、
図1に示すII−II線に沿った断面図である。
図1および
図2を参照して、本実施の形態に係る医療用キャップ1について説明する。
【0018】
図1および
図2に示すように、本実施の形態に係る医療用キャップ1は、プルトップ構造を有する蓋部10および枠体20を含む外枠体30と、固定部40と、弾性栓体50とを備える。
【0019】
枠体20は、内部に収容空間27を含み、当該収容空間27に弾性栓体50を収容する。また、枠体20は、内部に収容された弾性栓体50に穿刺針を穿刺可能にするための挿入予定経路26が形成された天板部21と、弾性栓体50の周面を囲うように天板部21の周縁部22から立設された側壁部23と、側壁部23の内側面23aに設けられた凹部25と、側壁部23における天板部21の反対側に位置する端部から外側に向けて径方向に突出する環状の鍔部24を含む。なお、鍔部24および凹部25は、必要に応じて省略してもよい。
【0020】
プルトップ型構造を有する蓋部10は、挿入予定経路26の周囲に接続され、挿入予定経路26における天板部21の外表面21b側に位置する開口を弾性栓体50の反対側から開封可能に覆う。
【0021】
蓋部10は、プルトップ11と、プルトップ11に接続されるとともに挿入予定経路26の上記の開口を覆う膜部12とを含む。
【0022】
プルトップ11を引っ張ることにより、挿入予定経路26の周囲から膜部12が切除される。これにより、プルトップ型の蓋部10が開封されて、挿入予定経路26が天板部21を貫通する。この結果、穿刺針を挿入予定経路26に挿入することができる。
【0023】
プルトップ型の蓋部10および枠体20は、たとえば射出成形によって予め一体に成形されている。プルトップ型の蓋部10および枠体20を構成する材料としては、医療用途として一般的に用いられる安全性の確立した合成樹脂を採用することができる。具体的には、上記の合成樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET(Polyethylene terephthalate)等の熱可塑性樹脂や、オレフィン系、スチレン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラストマーを採用することができる。特に、上記の合成樹脂として、オレフィン系熱可塑性エラストマーを採用することが好ましい。
【0024】
弾性栓体50は、略円柱形状を有する。弾性栓体50の軸線方向に沿った一端51側の部分は、挿入予定経路26における天板部21の内表面21a側に位置する開口を塞ぐ。また、弾性栓体50の軸線方向に沿った他端52側の部分は、収容空間27内に位置する。
【0025】
具体的には、弾性栓体50の軸線方向に沿った一端51側の部分が挿入予定経路26に嵌め込まれることにより、弾性栓体50の軸線方向に沿った他端52側の部分が、側壁部23における天板部21と反対側の端部と天板部21の内表面21aとの間に位置する。
【0026】
また、弾性栓体50の周面53には、径方向において外側に突出する突出部54が形成されている。突出部54の天板部21側の主面は、弾性栓体50の一端51側が挿入予定経路26に嵌め込まれた際に天板部21の内表面21aに接する。
【0027】
なお、弾性栓体50の一端51側は、膜部12に接していてもよいし、離れていてもよく、突出部54は、必要に応じて省略することができる。
【0028】
弾性栓体50は、たとえば射出成形によって予め上述のような形状に成形されている。弾性栓体50を構成する材料としては、ゴムや熱可塑性エラストマー樹脂を採用することができる。具体的には、ゴムとしては、たとえば天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレン−イソブチレンゴム等を採用することができる。また、熱可塑性エラストマー樹脂としては、オレフィン系、スチレン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラストマーを採用することができる。
【0029】
固定部40は、弾性栓体50の周面53よりも外側において弾性栓体50および側壁部23の間の隙間に後述する溶融樹脂が充填され、これが硬化することによって形成された樹脂成形体である。固定部40は、側壁部23の内側面23aの全面に固着するように側壁部23の天板部21側とは反対側に位置する端部にまで達している。
【0030】
固定部40は、内周面42、外周面43、および、内周面42の天板部21側に位置する端部と外周面43の天板部21側に位置する端部とを接続する接続面41を有する。また、固定部40の内周面42には、凹部46が形成されており、固定部40の外周面43には、凸部45が形成されている。
【0031】
固定部40の凸部45は、側壁部23に形成された凹部25に嵌り込んでいる。また、固定部40の凹部46には、弾性栓体50の突出部54が嵌り込んでいる。このような構成とすることにより、溶融樹脂と、側壁部23および弾性栓体50との接触面積が増加して、固定部40は、外枠体30と弾性栓体50とに強固に固着することができる。
【0032】
なお、凹部25および突出部54が省略される場合には、固定部40の凸部45および凹部46も省略される。
【0033】
固定部40の外周面43は、側壁部23の内側面23aのうちの弾性栓体50に対向する部分に固着し、固定部40の接続面41は、天板部21の内表面21aのうちの側壁部23と弾性栓体50との間に位置する部分に固着し、固定部40の内周面42は、弾性栓体50の周面53のうちの弾性栓体50の他端52側の部分から弾性栓体50の周面53と天板部21の内表面21aとの境界部に亘る部分に固着する。このように、固定部40が枠体20および弾性栓体50に固着されることによって、固定部40は、外枠体30と弾性栓体50とを固定する。
【0034】
固定部40を構成する材料としては、プルトップ型の蓋部10および枠体20と同様の合成樹脂を採用することができ、特に、オレフィン系熱可塑性エラストマーを採用することが好ましい。
【0035】
以上のような構成とすることにより、弾性栓体50の周面53の大部分を固定部40に固着することができ、弾性栓体50が非融着状態で外枠体30に接触する部分を低減させることができる。これにより、穿刺針を突き刺す際に弾性栓体が穿刺針に追従して動く範囲を抑制でき、穿刺針の押し込み量を低減させることができる。この結果、弾性栓体の撓み変形量を抑制して、穿刺抵抗を低減することができる。
【0036】
図3から
図6は、
図1に示す医療用キャップの製造方法の第1工程から第4工程を示す図である。
図3から
図6を参照して、本実施の形態に係る医療用キャップ1の製造工程について説明する。
【0037】
図3に示すように、医療用キャップ1の製造方法の第1工程においては、まず、外枠体30を載置可能な第1金型60と、第1金型60に対向して配置され、第1金型60との間に固定部40に対応する形状を有するキャビティ80(
図5参照)を形成するための第2金型70とを準備する。第2金型70の型面71には、第1金型60に対向配置された際に第1金型60に向けて突出する突出面72が形成されている。
【0038】
続いて、天板部21の外表面21bおよび側壁部23の外側面23bが第1金型60に接するように予め成形された外枠体30を第1金型60に載置する。第1金型60は、複数の金型により構成されていてもよい。
【0039】
図4に示すように、次に、医療用キャップ1の製造方法の第2工程においては、挿入予定経路26における天板部21の内表面21a側に位置する開口を塞ぐように予め成形された弾性栓体50を枠体20の収容空間27内に配置する。具体的には、弾性栓体50の一端51側の部分が挿入予定経路26に嵌め込まれる。
【0040】
図5に示すように、続いて、医療用キャップ1の製造方法の第3工程においては、弾性栓体50が枠体20の収容空間27に配置された状態で、第1金型60および第2金型70を近接させる。これにより、弾性栓体50の周面53よりも外側において弾性栓体50および側壁部23の間に固定部40に対応する形状を有するキャビティ80を形成する。この際、第2金型70の型面71は鍔部24に接し、第2金型70の突出面72は弾性栓体50の他端52側に接する。
【0041】
図6に示すように、次に、医療用キャップ1の製造方法の第4工程においては、固定部40を構成する材料となる合成樹脂を溶融した溶融樹脂を上記のキャビティ80内に充填する。
【0042】
キャビティ80内に充填された溶融樹脂は、側壁部23の内側面23aの弾性栓体50の周面53に対向する部分、天板部21の内表面21aのうちの側壁部23と弾性栓体50との間に位置する部分、および、弾性栓体50の周面53のうちの弾性栓体50の他端52側の部分から弾性栓体50の周面53と天板部21の内表面21aとの境界部に亘る部分に接触することによって、これらを溶融して軟化させる。
【0043】
これにより、側壁部23の内側面23a、天板部21の内表面21aのうち側壁部23と弾性栓体50との間に位置する部分、および、弾性栓体50の周面53のうち弾性栓体50の他端から弾性栓体50の周面53と天板部21の内表面21aとの境界部に亘る部分は、固定部40とその界面において融着して固着する。
【0044】
このように、溶融樹脂が弾性栓体50との接触面および外枠体30との接触面を溶融させて、かつ、硬化することによって、弾性栓体50および外枠体30は、固定部40に固定される。
【0045】
第1金型60および第2金型70を離型して、固定部40によって外枠体30と弾性栓体50とが固定された医療用キャップ1を取り出す。以上のような製造工程を経て本実施の形態に係る医療用キャップ1が製造される。
【0046】
以上のように、弾性栓体50の周面53の大部分を固定部40に固着することができ、弾性栓体50が非融着状態で枠体20に接触する部分を低減させることができる。この結果、上述のように、穿刺針を突き刺す際に弾性栓体が穿刺針に追従して動く範囲を抑制でき、穿刺針の押し込み量を低減させることができる。
【0047】
(実施の形態2)
図7は、本実施の形態に係る医療用キャップを示す断面図である。
図7を参照して、本実施の形態に係る医療用キャップ1Aについて説明する。
【0048】
図7に示すように、本実施の形態に係る医療用キャップ1Aは、実施の形態1に係る医療用キャップ1と比較した場合に、枠体20Aの天板部21Aの形状および固定部40Aの形状が相違し、その他の構成についてはほぼ同様である。
【0049】
具体的には、天板部21Aは、内表面21a側に窪み部28を有し、天板部21Aの内表面21aが、径方向において外側から内側に向かうにつれて、天板部21Aの外表面に21b近づくように傾斜している。
【0050】
固定部40Aは、溶融樹脂が弾性栓体50の周面53の外側において弾性栓体50と側壁部23との間に位置し窪み部28を含む隙間に充填されることによって形成された樹脂成形体である。
【0051】
固定部40Aの外周面43Aは、側壁部23の内側面23aに固着し、固定部40の接続面41Aは、天板部21Aの内表面21aに固着し、固定部40の内周面42Aは、弾性栓体50の周面53のうち弾性栓体50の他端から弾性栓体50の周面53と天板部21Aの内表面21aとの境界部に亘る部分に固着する。
【0052】
以上のように構成することにより、本実施の形態に係る医療用キャップ1Aにおいては、実施の形態1に係る医療用キャップ1と比較して、固定部40を構成する材料である溶融樹脂と、枠体20および弾性栓体50との接触面積が増加するため、固定部40Aが、外枠体30と弾性栓体50とをより強固に固定することができる。
【0053】
したがって、本実施の形態に係る医療用キャップ1Aは、弾性栓体50が非融着状態で外枠体30に接触する部分をさらに低減させることができ、これにより、穿刺針を突き刺す際に弾性栓体が穿刺針に追従して動く範囲をさらに抑制できる。この結果、弾性栓体の撓み変形量を抑制して、さらに穿刺抵抗を低減することができる。
【実施例】
【0054】
以下に、本発明の効果を検証するために行なった穿刺試験およびその結果について説明する。
【0055】
穿刺試験を実施するにあたり、比較例1として、後述の比較の形態における医療用キャップ1Bを準備し、実施例1および実施例2における医療キャップとして、実施の形態1に係る医療用キャップ1および実施の形態2に係る医療用キャップ1Aをそれぞれ4個ずつ準備した。
【0056】
この際、比較例1、実施例1および比較例2における弾性栓体としては、直径を17mmとし、厚みを6.6mmとする弾性栓体を使用した。また、弾性栓体の材料としては、オレフィン系エラストマーを選定し、外枠体および固定部の材料としては、オレフィン系熱可塑性樹脂を使用した。
【0057】
穿刺試験として、テルフージョン輸血セットTK−U200L(テルモ株式会社製)に具備される穿刺針を用いて、比較例1、実施例1および比較例2における医療用キャップのそれぞれの弾性栓体に穿刺した。その際に、穿刺針が各弾性栓体を刺通するまでの移動距離および刺通した際の荷重を測定した。なお、穿刺速度は、200mm/minとした。
【0058】
図8は、比較の形態における医療用キャップを示す断面図である。
図8を参照して、比較の形態における医療用キャップ1Bについて説明する。
【0059】
図8に示すように、比較の形態における医療用キャップ1Bは、実施の形態1に係る医療用キャップ1と比較した場合に、固定部40Bおよび弾性栓体50Bの形状が相違し、その他の構成についてはほぼ同様である。
【0060】
具体的には、弾性栓体50Bは、略中央に周面53から径方向において外側に突出し、側壁部23にまで達するように設けられた環状の突出部57を有する。突出部57は、天板部21側に位置する第1主面57c、側周面57b、および、鍔部24側に位置する第2主面57aを有する。
【0061】
また、突出部57における天板部21と反対側の端部には、環状の溝部58が形成されている。これにより、突出部57の第2主面57aには、段差が形成されている。突出部57の第1主面57cは、天板部21の内表面21aに非融着状態で接する。突出部57の側周面57bは、側壁部23の内側面23aのうち天板部21側に位置する部分に非融着状態で接する。
【0062】
固定部40Bは、溶融樹脂が弾性栓体50の周面53の外側において弾性栓体50と側壁部23との間に位置し、溝部58を含む隙間に充填されることによって形成された樹脂成形体である。
【0063】
固定部40Bの外周面43Bは、側壁部23の内側面23aのうち突出部57の側周面57bが接しない鍔部24側に位置する部分に固着し、固定部40の接続面41Bは、突出部57の第2主面57aに固着し、固定部40Bの内周面42Bは、弾性栓体50の周面53のうち弾性栓体50の他端から突出部57の第2主面57aと弾性栓体50の周面53との境界部に亘る部分に固着する。
【0064】
なお、比較の形態に係る医療用キャップ1Bは、上述の製造工程に準じて製造することができる。具体的には、まず、外枠体30に突出部57を有する弾性栓体50Bが載置された状態で第1金型および第2金型を近接させる。次に、第1金型および第2金型を近接させることによって形成される固定部40Bに対応する形状を有するキャビティ内に溶融樹脂を充填する。これにより、弾性栓体50Bおよび側壁部23は、固定部40Bにその界面において融着して固着する。
【0065】
上記のような構成においては、突出部57の側周面57bから弾性栓体50の周面53のうち天板部21側に位置する部分にかけて、弾性栓体50が非融着状態で外枠体30に接することになる。このため、穿刺針を突き刺す際に弾性栓体が穿刺針に追従して動く範囲が増大し、穿刺針の押し込み量が増加することになる。この結果、比較の形態における医療用キャップ1Bにおいては、弾性栓体の撓み変形量を抑制できず、穿刺抵抗を抑制することができなくなることが危惧される。
【0066】
図9から
図11は、比較例1、実施例1および実施例2における医療用キャップを用いて実施した穿刺試験の結果を示す図である。
図9から
図11を参照して、穿刺試験の結果について説明する。
【0067】
図9に示すように、比較例1における医療用キャップにおいては、穿刺針が弾性栓体を刺通するまでの移動距離は、24.06mm以上30.54mm以下となり、穿刺栓が弾性栓体を刺通する際の試験力(荷重)は、6kgf以上8.6kgf以下となった。
【0068】
図10に示すように、実施例1における医療用キャップにおいては、穿刺針が弾性栓体を刺通するまでの移動距離は、22.42mm以上24.24mm以下となり、穿刺栓が弾性栓体を刺通する際の試験力(荷重)は、4.2kgf以上4.8kgf以下となった。
【0069】
図11に示すように、実施例2における医療用キャップにおいては、穿刺針が弾性栓体を刺通するまでの移動距離は、20.34mm以上22.56mm以下となり、穿刺栓が弾性栓体を刺通する際の試験力(荷重)は、3.9kgf以上4.8kgf以下となった。
【0070】
図9と、
図10および
図11との結果を比較して、実施例1および実施例2における医療用キャップにおいては、比較例1における医療用キャップと比較して、穿刺針が弾性栓体を刺通するまでの移動距離が短くなっているとともに、穿刺栓が弾性栓体を刺通する際の試験力(荷重)が小さくなっている。
【0071】
以上の結果から、実施の形態1および実施の形態2に係る医療用キャップのように弾性栓体50の周面53の大部分を固定部40、40Aに固着して弾性栓体50が非融着状態で外枠体30に接触する部分を低減させることによって、穿刺針を突き刺す際に弾性栓体が穿刺針に追従して動く範囲を抑制でき、穿刺針の押し込み量を低減できることが実験的にも確認されたと言える。
【0072】
また、実施の形態1および実施の形態2に係る医療用キャップのように穿刺針の押し込み量を低減させることによって、弾性栓体の撓み変形量を抑制して、穿刺抵抗を低減できることが実験的にも確認されたと言える。
【0073】
図10と
図11との結果を比較して、実施例2における医療用キャップにおいては、実施例1における医療用キャップと比較して、穿刺針が弾性栓体を刺通するまでの移動距離が短くなっているとともに、穿刺栓が弾性栓体を刺通する際の試験力(荷重)が小さくなっている。
【0074】
以上の結果から、実施の形態2に係る医療用キャップのように、天板部21Aに窪み部28を設けて弾性栓体50が融着状態で外枠体30に接触する部分を増加させることによって、穿刺針を突き刺す際に弾性栓体が穿刺針に追従して動く範囲を抑制でき、穿刺針の押し込み量をさらに低減できることが実験的にも確認されたと言える。また、この結果、弾性栓体の撓み変形量を抑制して、穿刺抵抗をさらに低減できることが実験的にも確認されたと言える。
【0075】
上述のように本発明の実施の形態1および実施の形態2においては、側壁部23が天板部21,21Aの周縁部22から立設される場合を例示して説明したが、これに限定されず、側壁部23が天板部21,21Aの端部の内側から立設されていてもよい。
【0076】
上述のように本発明の実施の形態1および実施の形態2においては、外枠体30がプルトップ構造を有する蓋部10と枠体20,20Aによって構成される場合を例示して説明したが、これに限定されず、外枠体30が枠体20,20Aのみによって構成されていてもよい。
【0077】
上述のように本発明の実施の形態1および実施の形態2においては、弾性栓体50の軸線方向に沿った一端51側の部分が挿入予定経路26に嵌め込まれることにより、弾性栓体50の一端51側の部分が挿入予定経路26における天板部21,21Aの内表面21a側に位置する開口を塞ぐ場合を例示して説明したが、これに限定されず、弾性栓体50の軸線方向に沿った一端51側の部分が挿入予定経路26における天板部21,21Aの内表面21a側に位置する開口を跨いで覆うことにより、弾性栓体50の一端51側の部分が挿入予定経路26における天板部21,21Aの内表面21a側に位置する開口を塞いでもよい。
【0078】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。