特許第6187864号(P6187864)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープ株式会社の特許一覧

特許6187864デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法、システムおよび装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6187864
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法、システムおよび装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20170821BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20170821BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20170821BHJP
【FI】
   G06F3/0482
   G06F3/0488
   G06F3/041 630
【請求項の数】14
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2013-184905(P2013-184905)
(22)【出願日】2013年9月6日
(65)【公開番号】特開2014-63488(P2014-63488A)
(43)【公開日】2014年4月10日
【審査請求日】2016年2月25日
(31)【優先権主張番号】13/623,896
(32)【優先日】2012年9月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100153110
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100131037
【弁理士】
【氏名又は名称】坪井 健児
(74)【代理人】
【識別番号】100099069
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】ニール ジョセフ ランド
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ロドネイ ファーリッシュ
【審査官】 菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−186550(JP,A)
【文献】 特開2003−099196(JP,A)
【文献】 特開2001−265475(JP,A)
【文献】 特開2011−107823(JP,A)
【文献】 特開2010−049679(JP,A)
【文献】 特開2003−173237(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0132903(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0231796(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0120434(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/048−3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル・マーキング装置に関連する特性を設定するための方法であって、
デジタル・マーキング・サーフェス上で前記デジタル・マーキング装置のタッチを検し、
前記デジタル・マーキング・サーフェス上で前記デジタル・マーキング装置の前記タッチした位置の近傍に、第1のタッチジェスチャの検知範囲を明示する描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示し、
前記第1のタッチジェスチャを、前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータに関連する描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域内で検知した場合、
描画コンテキストに従って前記第1のタッチジェスチャを解釈し、
前記第1のタッチジェスチャの前記解釈に応じて、前記デジタル・マーキング装置に関連する特性を設定することを含む、方法。
【請求項2】
前記デジタル・マーキング装置に関連する特性は、マークの色、マークの不透明度、マークの濃さ、線種、マークの透明度、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、およびマークの消去からなるグループから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記特性を、前記デジタル・マーキング・サーフェス上の第1のデジタルマークに適用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のデジタルマークが、前記第1のタッチジェスチャを検知する前に前記デジタル・マーキング・サーフェス上に存在している、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のデジタルマークが、前記第1のタッチジェスチャを検知した後で前記デジタル・マーキング・サーフェス上に作成される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記デジタル・マーキング・サーフェスが、デジタル・ホワイトボード、サーフェイス・コンピュータおよびタブレット・コンピューティング装置からなるグループから選択された装置に関連する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第2のタッチジェスチャを検知したが、前記デジタル・マーキング装置のタッチを検知しない場合、
非描画コンテキストに従って前記第2のタッチジェスチャを解釈することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータは、前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域の周辺を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域は、デジタル・マーキング装置の作動ポイントを中心とする円形領域である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域は、1組のデジタルマークと前記デジタル・マーキング装置の作動ポイントを包含する多角形の閉じた領域である、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
タッチコンタクトを前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域内で検知した場合、前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを修正することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のタッチジェスチャの検知に応じて、前記修正された描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを修正することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のタッチジェスチャの検知に応じて、前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを修正することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
デジタル・マーキング装置に関連する特性を設定するための方法であって、
デジタル・マーキング・サーフェス上でデジタル・マーキング装置のタッチを検知し、
前記デジタル・マーキング・サーフェス上に、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域に関連する描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示し、
タッチコンタクトが前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域内に位置する場合に、前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを修正し、
タッチジェスチャを検知した場合には、
前記タッチジェスチャが有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャであるかどうかを判定し、
前記タッチジェスチャが有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャである場合、描画コンテキストに従って前記タッチジェスチャを解釈し、
前記タッチジェスチャの前記解釈に応じて、前記デジタル・マーキング装置に関連する特性を設定することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、デジタル・マーキング・サーフェス方法、システムおよび装置に関し、より詳細には、デジタル・マーキング装置の描画性を設定するための方法、システムおよび装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル・マーキング・サーフェス装置(電子黒板)は、ユーザがデジタルマークを付すことができ、また他のデジタルコンテンツを表示できる、デジタル・マーキング・サーフェスを備えることができる。デジタルマークは、ユーザがデジタル・マーキング装置(電子黒板用の電子ペン)を使用して付すことができる。
【0003】
通常、デジタル・マーキング・サーフェスの一部は、デジタル・マーキング装置の表示特性、例えば、デジタル・マーキング装置に関連する、線幅、色、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、不透明度、および他の描画性に関連するコマンドアイコンを備えたコマンドストリップを表示するために使用できる。
例えば、特許文献1には、2点タッチによりアイコンを表示させる電子黒板の技術が開示されている。これにより、メニューを探す時間を短縮できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−173237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デジタル・マーキング装置の特性を設定するためにコマンドストリップを起動する必要のない方法、システムおよび装置が望ましい場合がある。
詳しくは、上記特許文献1では、タッチしているペンの種類(例えば色、太さなど)を変更する場合、ペンの種類を変更するためのメニュー操作が必要になり、容易に変更できないという問題がある。
【0006】
そこで、タッチしているペンの近傍で別のタッチを検出すると、ペンの種類を容易に変更できるデジタル・マーキング装置の特性設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のいくつかの実施形態は、デジタル・マーキング装置の描画性を設定するための方法、システムおよび装置を含む。
【0008】
デジタル・マーキング装置がデジタルマーク・サーフェスと併せてタッチ(engagement)するのと同時にタッチジェスチャが検知されることにより、タッチジェスチャの描画コンテキストの解釈を実施できる。デジタル・マーキング装置の特性は、タッチジェスチャの描画コンテキストの解釈に応じて設定できる。なお、描画コンテキストとは描画関係の情報を管理する概念であり、本発明の「描画コンテキストに従って」とは例えば、タップ、フリック、円のような図形を描く動作の軌跡に対応付けされた描画に関する定義内容によってという意である。
【0009】
本発明の上記およびその他の目的、特徴、および利点は、後述する発明を実施するための形態を添付の図面と併せて考察することで、理解が容易になるであろう。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、デジタル・マーキング装置の作動とタッチジェスチャを同時に検知するので、描画コンテキストに従ってタッチジェスチャを解釈できる。これにより、例えば、タッチしているペンの近傍で別のタッチを検出すると、ペンの種類(色、太さほか)を容易に変更できるので、ペンソフトの操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明のいくつかの実施形態によるデジタル・マーキング・サーフェス・システムの例を説明する図である。
図2】デジタル・マーキング・サーフェス上のデジタルマークの例を説明する図である。
図3】本発明のいくつかの実施形態による、デジタル・マーキング装置と描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域との関係を説明する図である。
図4】本発明のいくつかの実施形態による、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域と描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータとの関係を説明する図である。
図5】本発明のいくつかの実施形態による、タッチジェスチャによる最初の接触に応じた描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータの修正を説明する図である。
図6】本発明のいくつかの実施形態によるタッチパッド・エミュレータを説明する図である。
図7】デジタル・マーキング装置がデジタル・マーキング・サーフェスと併せて作動している間にタッチジェスチャを行った際の描画コンテキストにおけるタッチジェスチャの解釈を含む本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図8】デジタル・マーキング装置の特性の遡及適用を含む本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図9】描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域の視覚フィードバックを表示することを含む本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図10】デジタル・マーキング装置の作動と同時のタッチコンタクトに応じた描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータの修正を含む本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図11】タッチジェスチャに応じたさらなる修正を伴うデジタル・マーキング装置の作動と同時のタッチコンタクトに応じた描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータの修正を含む本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図12】デジタル・マーキング装置がデジタル・マーキング・サーフェスと併せて作動している間にタッチジェスチャを行った際の描画コンテキストにおけるタッチジェスチャの解釈を含む本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図13】デジタル・マーキング装置がデジタル・マーキング・サーフェスと併せて作動している間にタッチジェスチャを行った際の描画コンテキストにおけるタッチジェスチャの解釈を含み、描画コンテキスト・タッチジェスチャの解釈に関連したデジタル・マーキング装置の特性を遡及的に適用する、本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図14】デジタル・マーキング装置がデジタル・マーキング・サーフェスと併せて作動している間にタッチジェスチャを行った際、およびデジタル・マーキング装置の現在の作動ポイントに関連した近接領域内でタッチジェスチャを行った際の描画コンテキストにおけるタッチジェスチャの解釈を含む本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図15】デジタル・マーキング装置がデジタル・マーキング・サーフェスと併せて作動している間にタッチジェスチャを行った際、およびデジタル・マーキング装置の現在の作動ポイントに関連した近接領域内でタッチジェスチャを行った際の描画コンテキストにおけるタッチジェスチャの解釈を含み、描画コンテキストにおけるタッチジェスチャの解釈に関連したデジタル・マーキング装置の特性を遡及的に適用する、本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図16A】タッチコンタクトに応じた視覚フィードバックを含む本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図16B】タッチコンタクトに応じた視覚フィードバックを含む本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図17A】タッチコンタクトに応じた視覚フィードバックを含み、描画コンテキスト・タッチジェスチャの解釈に関連したデジタル・マーキング装置の特性を遡及的に適用する、本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図17B】タッチコンタクトに応じた視覚フィードバックを含み、描画コンテキスト・タッチジェスチャの解釈に関連したデジタル・マーキング装置の特性を遡及的に適用する、本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図18A】タッチジェスチャに応じた視覚フィードバックを含む本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図18B】タッチジェスチャに応じた視覚フィードバックを含む本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図19A】タッチジェスチャに応じた視覚フィードバックを含み、描画コンテキスト・タッチジェスチャの解釈に関連したデジタル・マーキング装置の特性を遡及的に適用する、本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
図19B】タッチジェスチャに応じた視覚フィードバックを含み、描画コンテキスト・タッチジェスチャの解釈に関連したデジタル・マーキング装置の特性を遡及的に適用する、本発明の例示の実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態は、図面を参照することにより最もよく理解されるであろう。図面全体を通して、同一の部分には同一の符号を付すものとする。上記の図は、明白に、この発明を実施するための形態の一部として含まれる。
【0013】
本発明の構成要素が、概して本願の図において記載され説明されるように、様々な異なる構成において配置および設計可能であることは、容易に理解されるであろう。よって、以下に示す本発明の方法、システムおよび装置の実施形態のより詳細な説明は、本発明の範囲の限定を意図するものではなく、単に本発明の現在の好適な実施形態を表すものである。
【0014】
本発明の実施形態の要素は、ハードウェア、ファームウェアおよび/またはコンピューティング・システムをプログラムするために使用し得る命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えた非一時的なコンピュータプログラム製品において実現できる。本願で明らかにされる例示の実施形態は、これら形態の1つを記載しているに過ぎないが、当業者は、本発明の範囲内にありながら、これらの形態のいずれかにおいて、これらの要素を実施できるであろうと理解されるべきである。
【0015】
図におけるフローチャートおよびダイアグラムは、具体的な実行順序を示すことが可能であるが、実行順序は、図示されたものと異なってもよいことは理解されるであろう。例えば、ブロックの実行順序は、示された順序に対して変更したものであってよい。またさらなる例として、図中、連続して示された2つ以上のブロックを、同時に、または一部同時に実行できる。コンピューティング・システムをプログラムするために使用し得る命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えた非一時的なコンピュータプログラム製品、ハードウェアおよび/またはファームウェアを、本願に記載する種々の論理機能を実行するために当業者が作成し得ることは、当業者には理解されるであろう。
【0016】
デジタル・マーキング・サーフェス装置は、ユーザが1つまたは複数のデジタルマークを付すことができ、かつ他のデジタルコンテンツを表示できるデジタル・マーキング・サーフェスを備えることができる。デジタルマークは、ユーザがデジタル・マーキング装置を使用して付すことができる。
【0017】
通常、デジタル・マーキング・サーフェスの一部は、デジタル・マーキング装置の表示特性、例えば、デジタル・マーキング装置に関連する、線幅、色、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、不透明度、および他の描画性に関連するコマンドアイコンを備えたコマンドストリップを表示するために使用できる。
【0018】
デジタル・マーキング装置の特性を設定するためにコマンドストリップを起動する必要のない方法、システムおよび装置が望ましい場合がある。
【0019】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態によるデジタル・マーキング・サーフェス・システム100の例を説明する図である。このシステム100は、デジタル・マーキング・サーフェス102、例えば、対話型ホワイトボード、タッチスクリーン・ディスプレイ、タブレット・パーソナルコンピュータ(PC)、サーフェイス・コンピュータ、または他のデジタル・マーキング・サーフェスを備えることができる。本発明のいくつかの実施形態は、このサーフェス102上の対話を追跡する感知技術を含むことができる。感知技術の例として、抵抗感知技術、容量感知技術、能動電磁感知技術、受動電磁感知技術、例えば、赤外線ベース、レーザベース、カメラベースおよびその他光学式感知技術といった光学的感知技術、超音波感知技術、分散信号技術および他の感知技術が挙げられる。
【0020】
ユーザは、例えば、マウス、キーボード、スタイラス、専用のマーキング装置としてのペン等のデジタル入力装置、指、またはデジタル・マーキング・サーフェス102上にデジタルインクのマークを入力可能な他のマーキング装置を使用して、サーフェス102上にデジタルマークを付すことができる。サーフェス102はデジタル画像や他のデジタルコンテンツを表示することもできる。
【0021】
デジタル・マーキング・サーフェス・システム100は、このシステム100を制御するためのデジタル・マーキング・サーフェス・システム・コントローラ104を備えることができる。このコントローラ104は、デジタル・マーキング・サーフェス102を制御することと、このサーフェス102から計測することとを行い、かつシステム100に関連した他の制御機能を有するデジタル・マーキング・サーフェス電子装置106を備えることができる。コントローラ104は、電源108、コントローラメモリ110、コントローラプロセッサ112、およびデジタル/アナログ変換器(DAC)114を備えることができる。本発明のいくつかの実施形態(図示せず)において、コントローラ104は、サーフェス102を備えた単一の装置に物理的に組み入れることができる。他の実施形態において、コントローラ104は、サーフェス102と物理的には別個であるが、電子的に接続できる。
【0022】
デジタル・マーキング・サーフェス・システム100は、プロセッサ116およびアプリケーションメモリ118を備えることができる。本発明のいくつかの実施形態(図示せず)では、プロセッサ116およびアプリケーションメモリ118は、デジタル・マーキング・サーフェス102を備えた単一の装置に物理的に組み入れることができる。本発明の他の実施形態(図示せず)では、プロセッサ116およびアプリケーションメモリ118は、デジタル・マーキング・サーフェス・システム・コントローラ104を備えた単一の装置に物理的に組み入れることができる。本発明のさらに他の実施形態では、プロセッサ116およびアプリケーションメモリ118は、サーフェス102およびコントローラ104のうちの1つまたは両方と物理的には別個であるが、これらのうちの1つまたは両方に電子的に接続できる。本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ116およびアプリケーションメモリ118は、コンピューティング装置120に属することができる。
【0023】
例示のコンピューティング装置120は、読み出し専用メモリ(ROM)124およびランダム・アクセス・メモリ(RAM)126を有するシステムメモリ122を備えることができる。例示のコンピューティング装置120は、ROM124に属し、かつシステムバス130を介してコンピューティング装置120の構成要素間での情報の転送を制御するための基本入出力システム(BIOS)128を備えることができる。例示のコンピューティング装置120は、例えば、ハードディスク、光ディスク、磁気ディスクまたは他のコンピュータ読み取り可能な媒体といった、コンピュータ読み取り可能な媒体(図示)134に対して読み書きするための、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブまたは他のデータ記憶装置といった、1つまたは複数のデータ記憶装置(図示)132を備えることができる。例示のコンピューティング装置120は、データ記憶装置132をシステムバス130に接続するための関連データ記憶装置インタフェース136も含むことができる。
【0024】
デジタル・マーキング・サーフェス・アプリケーション・プログラムは、ROM124、RAM126、または、1つまたは複数のデータ記憶装置132に記憶することができる。このプログラムは、実行されるとデジタル・マーキング・サーフェス・システム100を制御し、このサーフェス102から入力を処理し、デジタル・マーキング・サーフェス102上に表示されているコンテンツ中の変更を実施し、およびその他の場合においては、このプログラムを実施できる命令を含むことができる。
【0025】
例示のコンピューティング装置120は、例えば、パラレルポート、ゲームポート、ユニバーサル・シリアル・バスまたは他のインタフェースといった、インタフェース140を介してシステムバス130に接続できる、例えば、マウス、キーボード、ジョイスティックまたは他の入力装置といった、入力装置138を含むことができる。
【0026】
例示のコンピューティング装置120は、ビデオアダプタ144を介してシステムバス130に接続できるディスプレイ142を含むことができる。
【0027】
例示のコンピューティング装置120は、ネットワーク・インタフェース146または他の通信接続を介してデジタル・マーキング・サーフェス・システム・コントローラ104と通信可能に接続できる。
【0028】
本発明のいくつかの実施形態を、図2に関連して理解することができる。デジタル・マーキング・ペンともみなされるデジタル・マーキング装置202は、例えば、対話型ホワイトボード、タブレットまたは他の装置におけるタッチスクリーン・ディスプレイ、サーフェイス・コンピュータおよび他のデジタル・マーキング・サーフェスといったデジタル・マーキング・サーフェス102上に、図示された2つのマーク204と206を付すために使用できる。マーキング装置202は、例えば、サーフェス102に接触して作動し、サーフェス102の近傍で感知されるか、またはその他の場合はサーフェス102にマークを付すことが可能になると、サーフェス102上のタッチジェスチャをマーキング装置202に関連して解釈することができ、これにより、デジタル・マーキング装置の表示特性、例えば、線幅、線種、線色、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、不透明度、およびデジタル・マーキング装置202に関連した他の描画性を変更する。
【0029】
本発明のいくつかの実施形態では、デジタル・マーキング・サーフェス102上の1本指でのタップを含むタッチジェスチャにより、デジタル・マーキング装置に関連して、線種を実線から点線に変更できる。他の実施形態では、サーフェス102上の1本指でのタップを含むタッチジェスチャにより、2つ以上の線種を切り替えることができる。本発明のさらに他の実施形態では、サーフェス102において1本指で何度もタップすることを含むタッチジェスチャを使用して、点線の種類を設定できる。
【0030】
本発明のいくつかの実施形態では、デジタル・マーキング・サーフェス102における2本指でのピンチイン/ピンチアウトジェスチャを含むタッチジェスチャにより、線幅を変更できる。いくつかの実施形態では、サーフェス102における2本指でのピンチインジェスチャにより、線幅を狭くできる。いくつかの実施形態では、サーフェス102における2本指でのピンチアウトジェスチャにより線幅を広くできる。
【0031】
本発明のいくつかの実施形態では、デジタル・マーキング・サーフェス102をこするジェスチャにより、サーフェス102からデジタルマークを削除できる。
【0032】
本発明のいくつかの実施形態では、デジタル・マーキング・サーフェス102において2本指で第1の方向へドラッグするジェスチャにより、マークの透明度を上げる設定ができる。また、2本指で反対方向へドラッグするジェスチャにより、マークの透明度を下げる設定ができる。
【0033】
本発明のいくつかの実施形態では、デジタル・マーキング・サーフェス102において1本指で渦を描くタッチジェスチャにより、カラーパレットに進み、渦を描き終わった所でマークの色を選択できる。本発明の他の実施形態では、サーフェス102において1本指を横に滑らせるタッチジェスチャにより、カラーパレットに進み、横に滑らせるジェスチャが終わった所でマークの色を選択できる。
【0034】
本発明のいくつかの実施形態では、デジタル・マーキング・サーフェス102において2本指で2回タップするタッチジェスチャにより、サーフェス102からデジタル・マーキング・ペンの直前の線を削除することを実施できる。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態では、タッチジェスチャは、例えば、デジタル・マーキング装置を持つ手を振るジェスチャを組み合わせた、デジタル・マーキング・サーフェス102において1本指で1回タップするタッチジェスチャといった、手のジェスチャを含むことができる。このようなジェスチャにより、サーフェス102から、デジタル・マーキング装置の特性の直前の設定を取り消すことができる。
【0036】
上記のタッチジェスチャと、そのタッチジェスチャによるデジタル・マーキング装置の特性に対する設定は例示であって、本発明の範囲の限定を意図するものではない。
【0037】
本発明のいくつかの実施形態では、デジタル・マーキング装置202が作動している間、タッチジェスチャの検知によって、その時点から他の特性変更のイベントが検知されるまで、デジタル・マーキング・サーフェス102上に付されたデジタルマークに対するマーキング装置の特性の変更を実行できる。本発明の他の実施形態では、マーキング装置202が作動している間、タッチジェスチャの検知によって、サーフェス102上に先に付されたデジタルマークに対するマーキング装置の特性の変更を実行できる。これらの実施形態の一部では、マーキング装置の特性を、マーキング装置が連続して作動している現在の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用できる。これらの実施形態の他の場合において、マーキング装置の特性を、例えば、現在のユーザに関連する期間、マーキング色に関連する期間、箇条書きや番号付きリストおよび他のマーキングパターン等のマーキングパターンに関連する期間等、他の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用できる。
【0038】
本発明のいくつかの実施形態を、図3に関連して理解することができる。デジタル・マーキング装置202は、図示された2つのデジタルマーク204と206をデジタル・マーキング・サーフェス102上に付すために使用できる。マーキング装置202が作動している間のタッチジェスチャの検知によって、サーフェス102上に付されたデジタルマークについてのマーキング装置の特性の変更を、現在のデジタル・マーキング装置の作動ポイント302の近傍でタッチジェスチャが検知される時に実行することができる。この場合、現在の作動ポイント302は、マーキング装置202が現在検知されているサーフェス102上の点である。よって、例えば、タッチジェスチャの最初の接触位置304等の、現在の作動ポイント302から遠い位置で検知されたタッチジェスチャは、非描画コンテキストで解釈できる。一方、例えば、タッチジェスチャの最初の接触位置306等の、現在の作動ポイント302の近傍で検知されたタッチジェスチャ(第1のタッチジェスチャに相当する)は、デジタル・マーキング装置の特性の変更を実行できる描画コンテキストで解釈できる。
【0039】
本発明のいくつかの実施形態では、タッチジェスチャは、タッチジェスチャに関連した最初の接触(タッチコンタクトともいう)が描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域308に位置する時、この近接領域308で検知されると考えることができる。例えば、2本指でのピンチインまたはピンチアウトのタッチジェスチャは、いずれかの指の最初の接触が近接領域308内で検知された時、ジェスチャの終わる位置または第2の指の最初の接触位置に関わらず、近接領域308にあると考えられる。本発明のいくつかの実施形態では、円形の近接領域308は、現在のデジタル・マーキング装置の作動ポイント302に関連して定義できる。近接領域308内で検知されたタッチジェスチャは、描画コンテキストに従って解釈できる。他の実施形態は、他の形の描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域を含むことができる。いくつかの実施形態において、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域は、1組のデジタルマークとデジタル・マーキング装置の作動ポイントとを包含する多角形の閉鎖領域であり得る。
【0040】
本発明のいくつかの実施形態では、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域は、現在のデジタル・マーキング装置の作動ポイントと関連して、淡色の周辺マーキングまたは他のインジケータによりデジタル・マーキング・サーフェス上に示すことができる。本発明の他の実施形態では、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域は、マーキング装置が作動して、タッチコンタクトが検知された場合のみ、現在のマーキング装置の作動ポイントと関連して、淡色の周辺マーキングまたは他のインジケータでサーフェス上に示すことができる。本発明の他の実施形態では、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域は、マーキング装置が作動して、タッチコンタクトが描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域内で検知された場合のみ、現在のマーキング装置の作動ポイントと関連して、淡色の周辺マーキングまたは他のインジケータにより、サーフェス上に示すことができる。本発明のいくつかの実施形態では、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを、マーキング装置のユーザのみに見えるようにレンダリングすることができる。
【0041】
本発明のいくつかの実施形態を、図4〜6に関連して理解することができる。デジタル・マーキング装置402は、404と示されたデジタルマークをデジタル・マーキング・サーフェス406上に付すために使用できる。描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域408を、現在のデジタル・マーキング装置の作動ポイント410に関連して定義することができ、近接領域408の周辺を示す描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータ412によって示すことができる。近接領域インジケータ412は、デジタルマークに相当し、例えば、図4で説明するような細い破線412等のタッチジェスチャを検知していないマーキング装置の作動に対応する最初の特性、または、例えば、点滅する細い縁または他の特性等の別の特性によってレンダリング可能である。
【0042】
しかしながら、最初の接触(上記タッチコンタクト)が、例えば、図5に示すタッチジェスチャの最初の接触位置502等の、近接領域408内の位置で検知された場合、線の太さ、破線の種類等の、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータ504の1つまたは複数の特性は、検知されたタッチコンタクトに応じて変化して、これによりユーザに視覚フィードバックを提供することができる。他の変化の例は、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータの色、濃さ、透明度、不透明度、動画(例えば、点滅および他の画像動画特性)および他の描画性における変化である。
【0043】
図6で説明する他の実施形態では、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータ602は変化しないかもしれないが、局所的なタッチパッドを視覚的にエミュレートする、淡色で塗られた矩形領域604を、タッチコンタクトの位置502の近傍に表示することができる。
【0044】
有効なタッチジェスチャを検知すると、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータは、さらに変化することができる。
【0045】
図7に関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法(700)を含むことができる。マーキング装置の作動とタッチジェスチャの同時検知(702)で、タッチジェスチャを描画コンテキストに従って解釈することができる(704)。タッチジェスチャに関連したマーキング装置の特性を、検知された時点以降、デジタル・マーキング・サーフェス上に付されたデジタルマークに適用することができる(706)。マーキング装置の特性の例は、線幅、線種、線色、不透明度、およびマーキング装置に関連した他の描画性を含むことができる。
【0046】
(実施形態2)
図8に関連して記載された本発明のいくつかの他の実施形態は、デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法(800)を含むことができる。マーキング装置の作動とタッチジェスチャの同時検知(802)で、タッチジェスチャを描画コンテキストに従って解釈することができる(804)。タッチジェスチャに関連したマーキング装置の特性を、デジタル・マーキング・サーフェス上に付されたデジタルマークに遡及的に適用することができる(806)。マーキング装置の特性の例は、線幅、線種、線色、不透明度、およびマーキング装置に関連した他の描画性を含むことができる。本発明のいくつかの実施形態では、特性の変更を、マーキング装置が連続して作動している現在の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用することができる。他の実施形態では、マーキング装置の特性を、例えば、現在のユーザに関連する期間、マーキング色に関連する期間、例えば箇条書き、番号付きリストおよび他のマーキングパターン等のマーキングパターンに関連する期間等、他の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用することができる。
【0047】
(実施形態3)
図9に関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域を示すための方法(900)を含むことができる。マーキング装置の作動を検知すると(902)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域に関する視覚フィードバックを表示できる(904)。本発明のいくつかの実施形態では、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを、現在のマーキング装置の作動ポイントに関連して表示できる。本発明のいくつかの実施形態において、円形の近接領域は、現在のマーキング装置の作動ポイントに関連して定義できる。近接領域内で検知されたタッチジェスチャは、描画コンテキストに従って解釈できる。他の実施形態は、他の形の描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域を含むことができる。いくつかの実施形態において、近接領域は、1組のデジタルマークとマーキング装置の作動ポイントとを包含する多角形の閉鎖領域であり得る。いくつかの実施形態において、近接領域インジケータは、現在のマーキング装置の作動ポイントに関連した淡色の周辺マーキングまたは他のインジケータを含むことができる。
【0048】
(実施形態4)
図10に関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域に関連してユーザにフィードバックを提供する方法(1000)を含むことができる。マーキング装置の作動を検知すると(1002)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域に関する視覚フィードバックを表示できる(1004)。本発明のいくつかの実施形態では、現在のマーキング装置の作動ポイントに関連して、最初の特性を有する描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示できる。本発明のいくつかの実施形態では、円形の近接領域は、現在のマーキング装置の作動ポイントに関連して定義できる。近接領域内で検知されたタッチジェスチャは、描画コンテキストに従って解釈することができる。他の実施形態は、他の形の描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域を含むことができる。いくつかの実施形態において、近接領域は、1組のデジタルマークとマーキング装置の作動ポイントとを包含する多角形の閉鎖領域であり得る。いくつかの実施形態において、近接領域インジケータは、現在のマーキング装置の作動ポイントに関連した淡色の周辺マーキングまたは他のインジケータを含むことができる。
【0049】
続いて、マーキング装置の作動とタッチコンタクトとの同時検知(1006)で、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域に関する視覚フィードバックを表示できる(1008)。いくつかの実施形態では、現在の描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータの特性を変更できる。例えば、線の太さ、破線の種類等の、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータの1つまたは複数の特性は、検知されたタッチコンタクトに応じて変化し、これによりユーザに視覚フィードバックを提供することができる。他の変化の例は、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータの色、濃さ、透明度、不透明度、動画(例えば、点滅および他の画像動画特性)および他の描画性における変化である。他の実施形態では、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータは変化しないかもしれないが、局所的なタッチパッドを視覚的にエミュレートする、淡色で塗られた矩形領域を、タッチコンタクトの位置の近傍に表示することができる。
【0050】
(実施形態5)
図11に関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域に関連したフィードバックをユーザに提供するための方法(1100)を含むことができる。マーキング装置の作動を検知すると(1102)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域に関する視覚フィードバックを表示できる(1104)。本発明のいくつかの実施形態では、現在のマーキング装置の作動ポイントに関連して、最初の特性を有する描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示できる。本発明のいくつかの実施形態では、円形の近接領域は、現在のマーキング装置の作動ポイントに関連して定義できる。近接領域内で検知されたタッチジェスチャは、描画コンテキストに従って解釈することができる。他の実施形態は、他の形の描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域を含むことができる。いくつかの実施形態において、近接領域は、1組のデジタルマークとマーキング装置の作動ポイントとを包含する多角形の閉鎖領域であり得る。いくつかの実施形態において、近接領域インジケータは、現在のマーキング装置の作動ポイントに関連した淡色の周辺マーキングまたは他のインジケータを含むことができる。
【0051】
続いて、マーキング装置の作動とタッチコンタクトとの同時検知(1106)で、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域に関する視覚フィードバックを表示できる(1108)。いくつかの実施形態では、現在の描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを修正できる。例えば、線の太さ、破線の種類等の、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータの1つまたは複数の特性は、検知されたタッチコンタクトに応じて変化し、これによりユーザに視覚フィードバックを提供することができる。他の変化の例は、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータの色、濃さ、透明度、不透明度、動画(例えば、点滅および他の画像動画特性)および他の描画性における変化である。他の実施形態では、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータは変化しないかもしれないが、局所的なタッチパッドを視覚的にエミュレートする、淡色で塗られた矩形領域を、タッチコンタクトの位置の近傍に表示できる。
【0052】
続いて、マーキング装置の作動とタッチジェスチャとの同時検知(1110)で、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域に関する視覚フィードバックを表示できる(1112)。いくつかの実施形態では、現在の描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを修正できる。例えば、線の太さ、破線の種類等の、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータの1つまたは複数の特性は、検知されたタッチジェスチャに応じて変化し、これによりユーザに視覚フィードバックを提供することができる。他の変化の例は、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータの色、濃さ、透明度、不透明度、動画(例えば、点滅および他の画像動画特性)および他の描画性における変化である。他の実施形態では、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータは変化しないかもしれないが、局所的なタッチパッドを視覚的にエミュレートする、淡色で塗られた矩形領域を、タッチコンタクトの位置の近傍に表示できる。
【0053】
(実施形態6)
図12に関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法(1200)を含むことができる。デジタル書き込みサーフェスにおいてタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するために、タッチジェスチャ検知ステップ(1202)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1204)、この方法ではタッチジェスチャの実行を待ち続けることができる。タッチジェスチャが検知された場合(1206)、マーキング装置が検知されたタッチジェスチャと同時に作動しているか否かを判定するために、マーキング装置の作動ステップ(1208)を実施することができる。マーキング装置が作動していない場合(1210)、検知されたタッチジェスチャは、非描画コンテキストに従って解釈可能であり(1212)、例えば、画像の両端をタッチしてドラッグすることはサイズ変更ジェスチャと解釈され、1本指でのドラッグは移動のジェスチャおよびマーキング装置に関連しない動きに関する他のタッチジェスチャと解釈され得る。この方法でタッチジェスチャの実行の監視(1202)を継続できる。マーキング装置が作動している場合(1214)、検知されたタッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャであるかどうかを判定するために、描画コンテキスト・タッチジェスチャ有効性チェック(1216)を行うことができる。有効性チェック(1216)は、受信したタッチジェスチャと有効なジェスチャのライブラリとの比較を含むことができ、タッチジェスチャがタッチジェスチャ近接領域で実行されたかどうかの判定を含むことができ、タッチジェスチャに関連した特性変更が現在のマーキング装置に対応しているかどうかの判定を含むことができ、または、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャの識別に関連した他の機能を含むことができる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャではない場合(1218)、この方法でタッチジェスチャの実行の監視(1202)を継続できる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャである場合(1220)、描画コンテキストに従ってタッチジェスチャを解釈できる(1222)。タッチジェスチャに関連したマーキング装置の特性を設定することができ(1224)、マーキング装置によって作成される次のデジタルマークは、新しいマーキング装置の特性と併せて作成されることになる。マーキング装置の特性の例は、線幅、線種、線色、不透明度、およびマーキング装置に関連した他の描画性を含むことができる。
【0054】
(実施形態7)
図13に関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法(1300)を含むことができる。デジタル書き込みサーフェスにおいてタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するためにタッチジェスチャ検知ステップ(1302)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1304)、この方法でタッチジェスチャの実行の監視(1302)を継続できる。タッチジェスチャが検知された場合(1306)、マーキング装置が検知されたタッチジェスチャと同時に作動しているか否かを判定するために、マーキング装置の作動ステップ(1308)を実施できる。マーキング装置が作動していない場合(1310)、検知されたタッチジェスチャは、非描画コンテキストに従って解釈可能であり(1312)、例えば、画像の両端をタッチしてドラッグすることはサイズ変更ジェスチャと解釈され、1本指でのドラッグは移動のジェスチャおよびマーキング装置に関連しない動きに関する他のタッチジェスチャと解釈され得る。この方法でタッチジェスチャの実行を待ち続けることができる。マーキング装置が作動している場合(1314)、検知されたタッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャであるかどうかを判定するために、描画コンテキスト・タッチジェスチャ有効性チェック(1316)を行うことができる。有効性チェック(1316)は、受信したタッチジェスチャと有効なジェスチャのライブラリとの比較を含むことができ、タッチジェスチャがタッチジェスチャ近接領域で実行されたかどうかの判定を含むことができ、タッチジェスチャに関連した特性変更が現在のマーキング装置に対応しているかどうかの判定を含むことができ、また、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャの識別に関連した他の機能を含むことができる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャではない場合(1318)、この方法でタッチジェスチャの実行の監視(1302)を継続できる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャである場合(1320)、描画コンテキストに従ってタッチジェスチャを解釈できる(1322)。タッチジェスチャに関連したマーキング装置の特性を設定することができる(1324)。マーキング装置の特性の例は、線幅、線種、線色、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、不透明度、およびデジタル・マーキング装置に関連した他の描画性を含むことができる。マーキング装置の特性を遡及的に適用することができる(1326)。本発明のいくつかの実施形態では、特性の変更を、マーキング装置が連続して作動する現在の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用することができる。他の実施形態では、マーキング装置の特性を、例えば、現在のユーザに関連する期間、マーキング色に関連する期間、箇条書きや番号付きリスト等のマーキングパターンおよび他のマーキングパターンに関連する期間等、他の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用することができる。
【0055】
(実施形態8)
図14に関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法(1400)を含むことができる。マーキング装置が作動しているか否かを判定するためにマーキング装置の作動ステップ(1402)を実施することができる。マーキング装置が作動していない場合(1404)、この方法によりマーキング装置の作動の監視(1402)を継続できる。マーキング装置が作動している場合(1406)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示できる(1408)。デジタル書き込みサーフェスにおいてタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するためにタッチジェスチャ検知ステップ(1410)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1412)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1402)を継続できる。タッチジェスチャが検知された場合(1414)、タッチジェスチャの位置の判定を行うことができる(1416)。タッチジェスチャがマーキング装置の作動ポイントに関連した近接領域内にない場合(1418)、検知されたタッチジェスチャは、非描画コンテキストに従って解釈され(1420)、例えば、画像の両端をタッチしてドラッグすることはサイズ変更ジェスチャと解釈可能であり、1本指でのドラッグは移動のジェスチャおよびマーキング装置に関連しない動きに関する他のタッチジェスチャと解釈され得る。この方法でマーキング装置の作動の監視を継続できる(1402)。タッチジェスチャが近接領域内にある場合(1422)、検知されたタッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャであるかどうかを判定するために、描画コンテキスト・タッチジェスチャ有効性チェック(1424)を行うことができる。有効性チェック(1424)は、受信したタッチジェスチャと有効なジェスチャのライブラリとの比較を含むことができ、タッチジェスチャに関連した特性変更が現在のマーキング装置に対応しているかどうかの判定を含むことができ、または、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャの識別に関連した他の機能を含むことができる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャではない場合(1426)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1402)を継続できる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャである場合(1428)、描画コンテキストに従ってタッチジェスチャを解釈できる(1430)。タッチジェスチャに関連したマーキング装置の特性を設定することができる(1432)。マーキング装置の特性の例は、線幅、線種、線色、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、不透明度、およびマーキング装置に関連した他の描画性を含むことができる。この方法でマーキング装置の作動の監視(1402)を継続できる。
【0056】
(実施形態9)
図15に関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法(1500)を含むことができる。マーキング装置が作動しているか否かを判定するために、マーキング装置の作動ステップ(1502)を実施することができる。マーキング装置が作動していない場合(1504)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1502)を継続できる。マーキング装置が作動している場合(1506)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示できる(1508)。デジタル書き込みサーフェス上でタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するためにタッチジェスチャ検知ステップ(1510)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1512)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1502)を継続できる。タッチジェスチャが検知された場合(1514)、タッチジェスチャの位置の判定を行うことができる(1516)。タッチジェスチャがマーキング装置の作動ポイントに関連した近接領域内にない場合(1518)、検知されたタッチジェスチャは、非描画コンテキストに従って解釈可能であり(1520)、例えば、画像の両端をタッチしてドラッグすることはサイズ変更ジェスチャと解釈され、1本指でのドラッグは移動のジェスチャおよびマーキング装置に関連しない動きに関する他のタッチジェスチャと解釈され得る。この方法でマーキング装置の作動の監視(1502)を継続できる。タッチジェスチャが近接領域内にある場合(1522)、検知されたタッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャであるかどうかを判定するために、描画コンテキスト・タッチジェスチャ有効性チェック(1524)を行うことができる。有効性チェック(1524)は、受信したタッチジェスチャと有効なジェスチャのライブラリとの比較を含むことができ、タッチジェスチャに関連した特性変更が現在のマーキング装置に対応しているかどうかの判定を含むことができ、または、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャの識別に関連した他の機能を含むことができる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャではない場合(1526)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1502)を継続できる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャである場合(1528)、描画コンテキストに従ってタッチジェスチャを解釈できる(1530)。タッチジェスチャに関連したマーキング装置の特性を設定することができる(1532)。マーキング装置の特性の例は、線幅、線種、線色、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、不透明度、およびマーキング装置に関連した他の描画性を含むことができる。マーキング装置の特性を遡及的に適用することができる(1534)。本発明のいくつかの実施形態では、特性の変更を、マーキング装置が連続して作動している現在の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用することができる。他の実施形態では、マーキング装置の特性を、例えば、現在のユーザに関連する期間、マーキング色に関連する期間、箇条書きや番号付きリスト等のマーキングパターンおよび他のマーキングパターンに関連する期間等、他の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用することができる。この方法でマーキング装置の作動の監視(1502)を継続できる。
【0057】
(実施形態10)
図16Aおよび図16Bに関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法(1600)を含むことができる。マーキング装置が作動しているか否かを判定するために、マーキング装置の作動ステップ(1602)を実施することができる。マーキング装置が作動していない場合(1604)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1602)を継続できる。マーキング装置が作動している場合(1606)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示できる(1608)。デジタル書き込みサーフェス上でタッチコンタクトが行われたか否かを判定するためにタッチコンタクト検知ステップ(1610)を実施することができる。タッチコンタクトが検知されない場合(1612)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1602)を継続できる。タッチコンタクトが検知された場合(1614)、タッチコンタクトの位置の判定を行うことができる(1616)。タッチコンタクトがマーキング装置の作動ポイントに関連した近接領域内にない場合(1618)、デジタル書き込みサーフェス上でタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するために、タッチジェスチャ検知ステップ(1620)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1622)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1602)を継続できる。タッチジェスチャが検知された場合(1624)、検知されたタッチジェスチャは、非描画コンテキストに従って解釈可能であり(1626)、例えば、画像の両端をタッチしてドラッグすることはサイズ変更ジェスチャと解釈され、1本指でのドラッグは移動のジェスチャおよびデジタル・マーキング装置に関連しない動きに関する他のタッチジェスチャと解釈され得る。この方法でマーキング装置の作動の監視(1602)を継続できる。タッチコンタクトがマーキング装置の作動ポイントに関連した近接領域内にある場合(1628)、インジケータを修正、例えば、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域の視覚フィードバックを提供することができ(1630)、デジタル書き込みサーフェス上でタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するためにタッチジェスチャ検知ステップ(1632)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1634)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1602)を継続できる。タッチジェスチャが検知されると(1636)、検知されたタッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャであるかどうかを判定するために、描画コンテキスト・タッチジェスチャ有効性チェック(1638)を行うことができる。有効性チェック(1638)は、受信したタッチジェスチャと有効なジェスチャのライブラリとの比較を含むことができ、タッチジェスチャに関連した特性変更が現在のマーキング装置に対応しているかどうかの判定を含むことができ、または、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャの識別に関連した他の機能を含むことができる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャではない場合(1640)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1602)を継続できる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャである場合(1642)、描画コンテキストに従ってタッチジェスチャを解釈できる(1644)。タッチジェスチャに関連したマーキング装置の特性を設定することができる(1646)。マーキング装置の特性の例は、線幅、線種、線色、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、不透明度、およびインジケータの修正のような、マーキング装置に関連した他の描画性を含むことができる。この方法でマーキング装置の作動の監視(1602)を継続できる。
【0058】
(実施形態11)
図17Aおよび図17Bに関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法(1700)を含むことができる。マーキング装置が作動しているか否かを判定するために、マーキング装置の作動ステップ(1702)を実施することができる。マーキング装置が作動していない場合(1704)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1702)を継続できる。マーキング装置が作動している場合(1706)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示できる(1708)。デジタル書き込みサーフェス上でタッチコンタクトが行われたか否かを判定するためにタッチコンタクト検知ステップ(1710)を実施することができる。タッチコンタクトが検知されない場合(1712)、この方法でデジタル・マーキング装置の作動の監視(1702)を継続できる。タッチコンタクトが検知された場合(1714)、タッチコンタクトの位置の判定を行うことができる(1716)。タッチコンタクトがマーキング装置の作動ポイントに関連した近接領域内にない場合(1718)、デジタル書き込みサーフェス上でタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するために、タッチジェスチャ検知ステップ(1720)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1722)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1702)を継続できる。タッチジェスチャが検知された場合(1724)、検知されたタッチジェスチャは、非描画コンテキストに従って解釈可能であり(1726)、例えば、画像の両端をタッチしてドラッグすることはサイズ変更ジェスチャと解釈され、1本指でのドラッグは移動のジェスチャおよびデジタル・マーキング装置に関連しない動きに関する他のタッチジェスチャと解釈され得る。この方法でデジタル・マーキング装置の作動の監視(1702)を継続できる。タッチコンタクトがマーキング装置の作動ポイントに関連した近接領域内にある場合(1728)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域の視覚フィードバックを提供することができ(1730)、デジタル書き込みサーフェス上でタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するためにタッチジェスチャ検知ステップ(1732)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1734)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1702)を継続できる。タッチジェスチャが検知されると(1736)、検知されたタッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャであるかどうかを判定するために、描画コンテキスト・タッチジェスチャ有効性チェック(1738)を行うことができる。有効性チェック(1738)は、受信したタッチジェスチャと有効なジェスチャのライブラリとの比較を含むことができ、タッチジェスチャに関連した特性変更が現在のマーキング装置に対応しているかどうかの判定を含むことができ、または、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャの識別に関連した他の機能を含むことができる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャではない場合(1740)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1702)を継続できる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャである場合(1742)、描画コンテキストに従ってタッチジェスチャを解釈できる(1744)。タッチジェスチャに関連したマーキング装置の特性を設定することができる(1746)。マーキング装置の特性の例は、線幅、線種、線色、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、不透明度、およびマーキング装置に関連した他の描画性を含むことができる。マーキング装置の特性を遡及的に適用することができる(1748)。本発明のいくつかの実施形態では、特性の変更を、マーキング装置が連続して作動している現在の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用することができる。他の実施形態では、マーキング装置の特性を、例えば、現在のユーザに関連する期間、マーキング色に関連する期間、箇条書きや番号付きリスト等のマーキングパターンおよび他のマーキングパターンに関連する期間等、他の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用することができる。この方法でマーキング装置の作動の監視(1702)を継続できる。
【0059】
(実施形態12)
図18Aおよび図18Bに関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法(1800)を含むことができる。マーキング装置が作動しているか否かを判定するために、マーキング装置の作動ステップ(1802)を実施することができる。マーキング装置が作動していない場合(1804)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1802)を継続できる。マーキング装置が作動している場合(1806)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示できる(1808)。デジタル書き込みサーフェス上でタッチコンタクトが行われたか否かを判定するためにタッチコンタクト検知ステップ(1810)を実施することができる。タッチコンタクトが検知されない場合(1812)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1802)を継続できる。タッチコンタクトが検知された場合(1814)、タッチコンタクトの位置の判定を行うことができる(1816)。タッチコンタクトがマーキング装置の作動ポイントに関連した近接領域内にない場合(1818)、デジタル書き込みサーフェス上でタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するために、タッチジェスチャ検知ステップ(1820)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1822)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1802)を継続できる。タッチジェスチャが検知された場合(1824)、検知されたタッチジェスチャは、非描画コンテキストに従って解釈可能であり(1826)、例えば、画像の両端をタッチしてドラッグすることはサイズ変更ジェスチャと解釈され、1本指でのドラッグは移動のジェスチャおよびマーキング装置に関連しない動きに関する他のタッチジェスチャと解釈され得る。この方法でマーキング装置の作動の監視(1802)を継続できる。タッチコンタクトがマーキング装置の作動ポイントに関連した近接領域内にある場合(1828)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域の視覚フィードバックを提供することができ(1830)、デジタル書き込みサーフェス上でタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するためにタッチジェスチャ検知ステップ(1832)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1834)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1802)を継続できる。タッチジェスチャが検知されると(1836)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域の視覚フィードバックを提供することができ(1838)、検知されたタッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャであるかどうかを判定するために、描画コンテキスト・タッチジェスチャ有効性チェック(1840)を行うことができる。有効性チェック(1840)は、受信したタッチジェスチャと有効なジェスチャのライブラリとの比較を含むことができ、タッチジェスチャに関連した特性変更が現在のマーキング装置に対応しているかどうかの判定を含むことができ、または、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャの識別に関連した他の機能を含むことができる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャではない場合(1842)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1802)を継続できる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャである場合(1844)、描画コンテキストに従ってタッチジェスチャを解釈できる(1846)。タッチジェスチャに関連したマーキング装置の特性を設定することができる(1848)。マーキング装置の特性の例は、線幅、線種、線色、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、不透明度、およびデジタル・マーキング装置に関連した他の描画性を含むことができる。この方法でマーキング装置の作動の監視(1802)を継続できる。
【0060】
(実施形態13)
図19Aおよび図19Bに関連して記載された本発明のいくつかの実施形態は、デジタル・マーキング装置の特性を設定するための方法(1900)を含むことができる。マーキング装置が作動しているか否かを判定するために、マーキング装置の作動ステップ(1902)を実施することができる。マーキング装置が作動していない場合(1904)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1902)を継続できる。マーキング装置が作動している場合(1906)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示できる(1908)。デジタル書き込みサーフェス上でタッチコンタクトが行われたか否かを判定するためにタッチコンタクト検知ステップ1910を実施することができる。タッチコンタクトが検知されない場合(1912)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1902)を継続できる。タッチコンタクトが検知された場合(1914)、タッチコンタクトの位置の判定を行うことができる(1916)。タッチコンタクトがデジタル・マーキング装置の作動ポイントに関連した近接領域内にない場合(1918)、デジタル書き込みサーフェス上でタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するために、タッチジェスチャ検知ステップ(1920)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1922)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1902)を継続できる。タッチジェスチャが検知された場合(1924)、検知されたタッチジェスチャは、非描画コンテキストに従って解釈可能であり(1926)、例えば、画像の両端をタッチしてドラッグすることはサイズ変更ジェスチャと解釈され、1本指でのドラッグは移動のジェスチャおよびマーキング装置に関連しない動きに関する他のタッチジェスチャと解釈され得る。この方法でマーキング装置の作動の監視(1902)を継続できる。タッチコンタクトがマーキング装置の作動ポイントに関連した近接領域内にある場合(1928)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域の視覚フィードバックを提供することができ(1930)、デジタル書き込みサーフェス上でタッチジェスチャが実行されたか否かを判定するためにタッチジェスチャ検知ステップ(1932)を実施することができる。タッチジェスチャが検知されない場合(1934)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1902)を継続できる。タッチジェスチャが検知されると(1936)、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域の視覚フィードバックを提供することができ(1938)、検知されたタッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャであるかどうかを判定するために、描画コンテキスト・タッチジェスチャ有効性チェック(1940)を行うことができる。有効性チェック(1940)は、受信したタッチジェスチャと有効なジェスチャのライブラリとの比較を含むことができ、タッチジェスチャに関連した特性変更が現在のマーキング装置に対応しているかどうかの判定を含むことができ、または、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャの識別に関連した他の機能を含むことができる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャではない場合(1942)、この方法でマーキング装置の作動の監視(1902)を継続できる。タッチジェスチャが、有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャである場合(1944)、描画コンテキストに従ってタッチジェスチャを解釈できる(1946)。タッチジェスチャに関連したマーキング装置の特性を設定することができる(1948)。マーキング装置の特性の例は、線幅、線種、線色、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、不透明度、およびマーキング装置に関連した他の描画性を含むことができる。マーキング装置の特性を遡及的に適用することができる(1950)。本発明のいくつかの実施形態では、特性の変更を、マーキング装置が連続して作動している現在の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用することができる。他の実施形態では、マーキング装置の特性を、例えば、現在のユーザに関連する期間、マーキング色に関連する期間、箇条書きや番号付きリスト等のマーキングパターンおよび他のマーキングパターンに関連する期間等、他の期間中に作成されたデジタルマークに遡及的に適用することができる。この方法でマーキング装置の作動の監視(1902)を継続できる。
【0061】
本発明のいくつかの実施形態は、本願に記載の特徴および方法のいずれかを実施するためのコンピューティング・システムをプログラムするために使用し得る命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えたコンピュータプログラム製品を含むことができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体の例として、フラッシュメモリ装置、例えば、フロッピーディスク(フロッピー:登録商標)、光ディスク、光磁気ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、マイクロドライブおよび他のディスク記憶媒体、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM)、消去プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、ビデオ・ランダム・アクセス・メモリ(VRAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)や、命令および/またはデータを記憶するのに適したあらゆる種類の媒体または装置が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0062】
以上、本願において用いられている用語および表現は、説明のための用語として用いられており、何ら限定を伴うものではない。かかる用語および表現の使用において、本願に示されかつ記載された特徴またはその一部の均等物を除外することを意図するものではない。本発明の範囲は、続く特許請求の範囲によってのみ定義され限定されるものとする。
【0063】
以上、実施例について説明したが、本発明は、(1)デジタル・マーキング装置に関連する特性を設定するための方法であって、デジタル・マーキング・サーフェスと併せたデジタル・マーキング装置のデジタル・マーキング装置作動の検知、および第1のタッチジェスチャの検知は、前記デジタル・マーキング装置作動および前記第1のタッチジェスチャを同時に行い、描画コンテキストに従って前記第1のタッチジェスチャを解釈し、および、前記第1のタッチジェスチャの前記解釈に応じて、前記デジタル・マーキング装置に関連する特性を設定することを含む。
【0064】
また、(2)前記特性は、マークの色、マークの不透明度、マークの濃さ、線種、マークの透明度、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、およびマークの消去からなるグループから選択される。
また、(3)前記特性を、前記デジタル・マーキング・サーフェス上の第1のデジタルマークに適用することをさらに含む。さらに、(4)前記第1のデジタルマークが、前記検知する前に前記デジタル・マーキング・サーフェス上に存在している。あるいは、(5)前記第1のデジタルマークが、前記検知した後で前記デジタル・マーキング・サーフェス上に作成される。
【0065】
また、(6)前記デジタル・マーキング・サーフェスが、デジタル・ホワイトボード、サーフェイス・コンピュータおよびタブレット・コンピューティング装置からなるグループから選択された装置に関連する。
また、(7)第2のタッチジェスチャの検知であって、デジタル・マーキング装置が、前記第2のタッチジェスチャの前記検知と同時には作動せず、非描画コンテキストに従って前記第2のタッチジェスチャを解釈することをさらに含む。
【0066】
もしくは、(8)デジタル・マーキング装置に関連する特性を設定するための方法であって、デジタル・マーキング・サーフェスと併せたデジタル・マーキング装置のデジタル・マーキング装置作動を検知し、前記デジタル・マーキング・サーフェス上に、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示し、前記デジタル・マーキング装置が前記デジタル・マーキング・サーフェスと併せて作動したままでの、第1のタッチジェスチャの検知であって、前記第1のタッチジェスチャを、前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータに関連する描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域内で検知し、描画コンテキストに従って前記第1のタッチジェスチャを解釈し、および、前記第1のタッチジェスチャの前記解釈に応じて、前記デジタル・マーキング装置に関連する特性を設定することを含む。
【0067】
また、(9)前記特性は、マークの色、マークの不透明度、マークの濃さ、線種、マークの透明度、色塗りつぶし、パターン塗りつぶし、縁の種類、およびマークの消去からなるグループから選択される。
また、(10)前記特性を、前記デジタル・マーキング・サーフェス上の第1のデジタルマークに適用することをさらに含む。さらに、(11)前記第1のデジタルマークが、前記第1のタッチジェスチャを前記検知する前に前記デジタル・マーキング・サーフェス上に存在している。あるいは、(12)前記第1のデジタルマークが、前記第1のタッチジェスチャを前記検知した後で前記デジタル・マーキング・サーフェス上に作成される。
【0068】
また、(13)前記デジタル・マーキング・サーフェスが、デジタル・ホワイトボード、サーフェイス・コンピュータおよびタブレット・コンピューティング装置からなるグループから選択された装置に関連する。
また、(14)第2のタッチジェスチャの検知であって、デジタル・マーキング装置が、前記第2のタッチジェスチャの前記検知と同時には作動せず、非描画コンテキストに従って前記第2のタッチジェスチャを解釈することをさらに含む。
【0069】
また、(15)前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータは、前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域の周辺を示す。さらに、(16)前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域は、デジタル・マーキング装置の作動ポイントを中心とする円形領域である。あるいは、(17)前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域は、1組のデジタルマークと前記デジタル・マーキング装置の作動ポイントを包含する多角形の閉じた領域である。
【0070】
また、(18)第1のタッチコンタクトの検知であって、前記第1のタッチコンタクトは、前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域内にあり、前記第1のタッチコンタクトの前記検知に応じて、前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを修正することをさらに含む。さらに、(19)前記第1のタッチジェスチャの検知に応じて、前記修正された描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを修正することをさらに含む。
【0071】
また、(20)前記第1のタッチジェスチャの検知に応じて、前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを修正することをさらに含む。
【0072】
もしくは、(21)デジタル・マーキング装置に関連する特性を設定するための方法であって、デジタル・マーキング・サーフェスと併せたデジタル・マーキング装置のデジタル・マーキング装置作動を検知し、前記デジタル・マーキング・サーフェス上に、描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域に関連する描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを表示し、前記デジタル・マーキング装置が前記デジタル・マーキング・サーフェスと併せて作動したままで、第1のタッチコンタクトを検知し、前記第1のタッチコンタクトが前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域内に位置する場合に、前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを修正し、前記デジタル・マーキング装置が前記デジタル・マーキング・サーフェスと併せて作動したままで、第1のタッチジェスチャを検知し、および、前記第1のタッチジェスチャが前記描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域内に位置する場合には、前記修正された描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータを修正し、前記第1のタッチジェスチャが有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャであるかどうかを判定し、前記第1のタッチジェスチャが有効な描画コンテキスト・タッチジェスチャである場合、描画コンテキストに従って前記第1のタッチジェスチャを解釈し、および、前記第1のタッチジェスチャの前記解釈に応じて、前記デジタル・マーキング装置に関連する特性を設定することを含む。
【符号の説明】
【0073】
100…デジタル・マーキング・サーフェス・システム、102,406…デジタル・マーキング・サーフェス、104…デジタル・マーキング・サーフェス・システム・コントローラ、106…デジタル・マーキング・サーフェス電子装置、108…電源、110…コントローラメモリ、112…コントローラプロセッサ、114…デジタル/アナログ変換器(DAC)、116…プロセッサ、118…アプリケーションメモリ、120…コンピューティング装置、122…システムメモリ、124…ROM、126…RAM、128…基本入出力システム(BIOS)、130…システムバス、132…データ記憶装置、134…コンピュータ読み取り可能な媒体、136…データ記憶装置インタフェース、138…入力装置、140…インタフェース、142…ディスプレイ、144…ビデオアダプタ、146…ネットワーク・インタフェース、202,402…デジタル・マーキング装置、204,206,404…デジタルマーク、302,410…デジタル・マーキング装置の作動ポイント、304,306,502…タッチジェスチャの最初の接触位置、308,408…描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域、412,504,602…描画コンテキスト・タッチジェスチャ近接領域インジケータ、604…タッチパッド・エミュレータ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B