(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド電気自動車が、内燃エンジンと、主電池などのエネルギー貯蔵デバイスにより動力を供給される電気モータとを兼ね備え、自動車を推進させてもよい。そのような兼備により、内燃エンジンと電気モータとが各々効率性の高まったそれぞれの範囲内で作動することが可能になることにより、全体的な燃料効率が高まる。例えば、電気モータは、スタンディングスタートからの加速において効率的である可能性があり、一方、内燃エンジン(ICE)は、ハイウェイ運転などの一定のエンジン作動の持続時間中に効率的である可能性がある。電気モータの初期加速を上昇させることにより、ハイブリッド自動車の燃焼機関がより小さく、より低燃費であることが可能になる。
【0003】
純粋な電気自動車は、貯蔵された電気エネルギーを使用して電気モータに動力を供給し、それにより自動車を推進させ、また、補助駆動装置を作動させてもよい。純粋な電気自動車は、1つまたは複数の貯蔵電気エネルギー源を使用してもよい。例えば、第1の貯蔵電気エネルギー源を使用して、(低電圧電池などの)長持ちするエネルギーを供給してもよく、一方、第2の貯蔵電気エネルギー源を使用して、例えば加速のための、(高電圧電池またはウルトラキャパシタなどの)高出力エネルギーを供給してもよい。
【0004】
プラグイン電気自動車は、ハイブリッド電気タイプか純粋な電気タイプかに関わらず、外部電源からの電気エネルギーを使用して、エネルギー貯蔵デバイスを再充電するように構成されている。そのような自動車には、例として、路上走行車およびオフロード車、ゴルフカート、近隣用電気輸送機器、フォークリフト、ならびに小型トラックが含まれてもよい。これらの自動車は、非車載型固定充電器、車載型充電器、または非車載型固定充電器と車載型充電器との組合せのどれかを使用して、電気系統または再生可能エネルギー源から自動車の車載型主電池まで、電気エネルギーを移送してもよい。プラグイン自動車は、例えば電気系統または他の外部電源から主電池を再充電することを容易にするために、回路および接続を含んでいてもよい。
【0005】
電池充電器は、電気自動車(EV)の開発において重要な構成要素である。歴史的に、EV用途のための2種類の充電器が既知である。一方は、機能および様式が、迅速な充電を実施するガソリンスタンドに匹敵し得るスタンドアロン型である。他方は、家庭用差込み口からの、より遅い充電速度(C−rate)の充電に使用されると考えられる車載型である。EVは、通常、数例を挙げると、(例えば、一充電走行距離および走行のための)低電圧電池、(ブーストおよび加速のための)高電圧電池、ならびに(例えば、ブーストおよび加速のための)ウルトラキャパシタ、などのエネルギー貯蔵デバイスを含む。これらのエネルギー貯蔵デバイスは様々な電圧下で動作しかつ互いに異なって充電されるため、通常、各貯蔵デバイスは、それ自体の固有の充電システムを含む。貯蔵デバイスは、通常、他の貯蔵デバイス用の充電システムを使用して充電することができないため、このことは、複数の構成要素および充電システムをもたらす可能性がある。換言すれば、低電圧電池を充電するのに使用される充電デバイスは、通常、ウルトラキャパシタまたは高電圧電池を充電するのに使用することができない。
【0006】
いくつかの用途では、「ガソリンスタンド」式充電システムを使用して貯蔵デバイスを迅速に充電することが所望されており、一方、他の用途では、従来の家庭用差込み口を使用して貯蔵デバイスをゆっくり充電することが所望されていることを考慮すると、その影響(すなわち、多数のデバイス)は、一般に、さらに悪化する。このように、複数のエネルギー貯蔵デバイス型のためのかつ迅速な充電システムまたはゆっくりの充電システムのどちらかを使用する充電能力を実現するために、所望の機能の全てを実現するために、いくつかの充電器型が必要である可能性がある。各充電器型は電気構成要素のシステムを適宜含むため、この機能を実現するために使用される可能性がある多数の構成要素のせいで、全体的なシステムの信頼性が低下する可能性がある。電気的ストレスの程度が低いように、電気構成要素および電子構成要素を特定の大きさに作ることができるが、同様に、比較的高いオンデューティサイクルが、信頼性に大きく影響を及ぼす可能性がある。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施形態を組み込んでいる、例えば自動車、トラック、バス、もしくはオフロード車などのハイブリッド電気自動車(HEV)または電気自動車(EV)10の一実施形態を示す。自動車10は、エネルギー貯蔵管理システム(ESMS)11と、内燃エンジンまたはヒートエンジン12と、エンジン12に連結されているトランスミッション14と、差動装置16と、トランスミッション14と差動装置16との間に連結されているドライブシャフト組立体18とを含む。ESMS11がプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)内に示されているが、本発明の実施形態によれば、ESMS11は、HEVまたはEVまたはパルス負荷を作動させるのに使用される他のパワーエレクトロニクス駆動装置(power electronic drive)などのいかなる電気自動車にも適用可能であることが分かる。種々の実施形態によれば、エンジン12は、例として内燃ガソリンエンジン、内燃ディーゼルエンジン、外燃エンジン、またはガスタービンエンジンであってもよい。ESMS11は、エンジン12の作動を制御するために設けられているエンジンコントローラ20を含む。一実施形態によれば、エンジンコントローラ20は、エンジン12の作動状態を感知するように構成されている1つまたは複数のセンサ22を含む。センサ22には、例としてrpmセンサ、トルクセンサ、酸素センサ、温度センサが含まれてもよい。したがって、エンジンコントローラ20は、エンジン12からデータを受信または送信するように構成されている。自動車10はまた、エンジン12のクランクシャフトスピードを測定するエンジンスピードセンサ(図示せず)を含む。一実施形態によれば、スピードセンサは、1秒当たりのパルスでタコメータ(図示せず)からエンジンクランクシャフトスピードを測定してもよく、それは、1分当たりの回転数(rpm)信号に変換されてもよい。
【0016】
自動車10はまた、差動装置16の各端部に連結されている少なくとも2つのホイール24を含む。一実施形態では、自動車10は、差動装置16が自動車10の後端部近くに配置されておりかつホイール24の少なくとも1つを駆動するように構成されているように、後輪駆動車として構成されている。適宜、自動車10は、前輪駆動車として構成されていてもよい。
【0017】
一実施形態では、トランスミッション14は、エンジン12から受け取った入力トルクが複数のギア比により増大しかつドライブシャフト組立体18を介して差動装置16に伝達されるように複数のギアを含む、手動トランスミッションである。そのような実施形態によれば、自動車10は、エンジン12とトランスミッション14とを選択的に接続し切断するように構成されているクラッチ(図示せず)を含む。
【0018】
自動車10はまた、エンジン12により生成されたトルクがトランスミッション14および電気モータまたは電気モータ/発電機ユニット26を介して差動装置16へ伝達されるように、トランスミッション14と差動装置16との間にドライブシャフト組立体18に沿って連結されている電気モータまたは電気モータ/発電機ユニット26などの電子機械デバイスを含む。スピードセンサ(図示せず)が、電気モータ26の作動速度をモニタするために含まれていてもよい。一実施形態によれば、電気モータ26は、トランスミッション14に直接連結されており、ドライブシャフト組立体18は、差動装置16に連結されている1本の車軸またはドライブシャフトを含む。
【0019】
ハイブリッド駆動制御システムまたはトルクコントローラ28が、電気モータ26の作動を制御するために設けられており、モータ/発電機ユニット26に連結されている。エネルギー貯蔵システム30が、例としてトルクコントローラ28に連結されており、低電圧エネルギー貯蔵部またはエネルギー電池32と、高電圧エネルギー貯蔵部または出力電池(power battery)34と、ウルトラキャパシタ36とを含む。しかし、低電圧エネルギー貯蔵部32と、高電圧エネルギー貯蔵部34と、ウルトラキャパシタ36とが示されているが、エネルギー貯蔵システム30は、当該技術分野では理解される通り、例としてナトリウム金属ハロゲン化物電池、ナトリウム塩化ニッケル電池、ナトリウム硫黄電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミウム電池、複数のウルトラキャパシタセル、ウルトラキャパシタと電池との組合せ、または燃料電池などの、複数のエネルギー貯蔵ユニットを含んでいてもよいことを理解すべきである。また、アクセルペダル38とブレーキペダル40とが、自動車10に含まれていてもよい。アクセルペダル38は、スロットル命令信号またはアクセルペダル信号をエンジンコントローラ20およびトルクコントローラ28へ送信するように構成されている。
【0020】
本発明の実施形態によれば、システム10は、エネルギー貯蔵システム30のエネルギー貯蔵ユニット32〜36に連結されている充電器42を含む。本発明の実施形態によれば、充電器42は、図示の通り、複数のエネルギー貯蔵システム32〜36に連結されていてもよく、充電器42は、2つが示されている1つまたは複数の電力入力線44に連結されていてもよい。すなわち、充電器42は本発明の実施形態を例証しており、本発明の使用を例証している実施形態によれば、充電器42は、1つまたは複数のエネルギー貯蔵システムに連結されていてもよく、充電器42は、1つまたは複数の電力入力システム44に連結されていてもよい。充電器42は、検討される通り、充電器42のDC電気デバイスまたはバックブーストモジュールに選択的に係合しそれから外れるように構成されているコントローラ46を含む。
【0021】
充電器42がエネルギー貯蔵システム32〜36に連結されているように示されており、充電器42が1つまたは複数の電力入力線44に連結されているように示されているが、本発明の実施形態がそのように限定される訳ではないことを理解すべきである。代わりに、充電器42は、いくつかが後の図に示されている複数の様々な種類のエネルギー貯蔵システムおよび電力入力部に連結されていてもよいことを理解すべきである。さらに、1台の自動車につき複数の充電器42が並列接続で存在してもよいこと、またはそれぞれがそれに連結されている充電器42を有する自動車10の各ホイール24に適用される電力系統が存在してもよいことを理解すべきである。
【0022】
作動中、エネルギーが、内燃エンジンまたはヒートエンジン12からトランスミッション14を介してドライブシャフト組立体18に供給されてもよく、エネルギーが、エネルギー貯蔵システム32〜36を含む可能性があるエネルギー貯蔵システム30から引き出されたエネルギーを有する駆動制御システム28を介して、ドライブシャフト組立体18に供給されてもよいことが、当該技術分野では理解される。したがって、当該技術分野では理解される通り、エネルギーが、例として、例えば電池を含んでいてもよい高電圧貯蔵デバイス34から、またはウルトラキャパシタ36から、自動車10のブーストまたは加速のために取り出されてもよい。走行(すなわち、一般に非加速運転)中、エネルギーが、低電圧エネルギー貯蔵部32などの低電圧貯蔵デバイスを介して、自動車10のために取り出されてもよい。
【0023】
作動中、当該技術分野では理解される通り、エネルギーが、エネルギー貯蔵部30を充電するかまたはドライブシャフト組立体18に動力を供給するために、内燃またはヒートエンジン12から取り出されてもよい。さらに、いくつかのシステムは、エネルギーが制動動作から回収されかつエネルギー貯蔵部30を再充電するのに使用されてもよい、再生動作(regenerative operation)を含む。さらに、いくつかのシステムは、制動から再生エネルギーを回収しない可能性があり、いくつかのシステムは、内燃エンジンまたはヒートエンジン12などのヒートエンジンを設けない可能性がある。いくつかのシステムのエネルギー貯蔵部30を再充電する能力にも関わらず、エネルギー貯蔵部30は、例として115Vの家庭用供給源または230Vの3相電源などの外部電源からの再充電を、定期的に必要とする。エネルギー貯蔵部30を再充電する必要性は、動力を供給するヒートエンジンを有さず、かつ広い範囲の駆動動作を有するプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)では特に重大である。
【0024】
このように、本発明の実施形態は、複数のエネルギーポートを有して、融通性がありかつ構成可能であり、1つまたは複数のエネルギー貯蔵部型を充電するために、複数の電源および電源型に連結されていてもよい。さらに、例証される通り、本発明の実施形態は、完全に使い果たされておりかつ電源電圧より下の始動電圧を有するエネルギー貯蔵ユニットの充電を可能にし、本発明の実施形態は、電源電圧を超過している電圧までエネルギー貯蔵ユニットの充電を可能にする。
【0025】
最新のPHEVおよびEVの要求を満たすために、インフラは、2時間または3時間の充電時間(家庭充電)で、(25kWh電池を仮定して)80%の充電状態(SOC)ゲインを達成するために、通常7kWを供給すべきである。より強引な急停車急速充電の状況(例えば、「ガソリンスタンド」)では、著しくより高い電力レベルが、10分間で所望の80%のSOCを達成するために必要とされる可能性がある。車両インターフェース(vehicle interface)は、既存の基準に従って設計される必要がある。パイロット信号が、そのデューティサイクルにより最大許容電力を決定する。高度の統合に加えて、また、提案されているシステムにより、機器の単相または三相AC入力、高効率、低高調波、略単一の入力力率、低コスト、低重量、および安全インターロックがもたらされる。当該技術分野では既知の通り、力率補正(PFC)要件が、IEC/ISO/IEEE方針の高調波電流規則により強く推進される可能性がある。
【0026】
3つの双方向バックブースト段と充電器フロントエンドから成る統合充電器ユニットを備えたエネルギー管理システムが、後の図に示されている。システムはまた、高圧DCおよび標準ACの差込み口充電のための充電器モジュールを含む。
【0027】
本発明は、従来の電気自動車(EV)およびグリッド充電ハイブリッド電気自動車(PHEV)に適用可能である。グリッド充電HEVは、一定数のマイル(すなわち、PHEV20、PHEV40、PHEV60)だけ自動車を駆動させる選択肢を提供する。伝統的に、PHEVの目標は、高いオール電力走行(AER)能力を提供して運転コストを下げ、経営戦略を最適化することができることである。バックブースト段に関して、充電器のフロントエンドおよびインターフェースは、EVまたはPHEV用途のために設計される場合、一般に違いがない。DC/DCコンバータの役割は、継続的なピーク電力需要に対して信頼できる、2つ以上のエネルギー源間の効率的なエネルギー移送である。充電器ユニットの統合は、より少ない構成要素を備えたより高い出力密度の設計およびしたがってより高い信頼性に向かう次のステップである。したがって、本発明の実施形態は、例としてオール電力ハイブリッド電気自動車を含む、一般に広く「EV」と表される複数の電気自動車に適用可能である。そのようなEVには、自動車の動きを生じさせる電気構成要素を含む電気系統を有することができる路上走行車、ゴルフカート、列車等が含まれる可能性があるが、それらに限定されない。
【0028】
従来の実施では、一般に、別個の充電器、相互に接続されている電池管理制御ユニットを含むために、多数の別個のユニットが共存する。進化した電池を用いた自動車環境では、充電器と電池との間の通信または異なる供給メーカからの他の自動車システムのシームレス統合が、考慮すべき重要な事柄である。統合充電器を備えたエネルギー管理システムは、必要とされる統合の苦労が殆どなくかつより少ない構成要素によって信頼性が向上するという側面で有利である。
【0029】
ここで
図2を参照すると、充電器42などの、構成可能な複数ポート統合充電器アーキテクチャ、エネルギー貯蔵管理システム(ESMS、またはエネルギー管理システム(EMS)とも呼ばれる)100が、4つのエネルギーポート102と、それぞれモジュール1、2、3としての3つのDC電気変換デバイスまたはバックブーストコンバータ104、106、108とを有して示されている。当該技術分野では既知の通り、バックブーストコンバータ104〜108は、第1の方向110に、それに電気エネルギーを流すことによるバックモード(バックブーストコンバータ104に関して示されているが、コンバータ106および108にも等しく適用可能である)、または第2の方向112に、それに電気エネルギーを流すことによるブーストモード(やはり、バックブーストコンバータ104に関して示されているが、コンバータ106および108にも等しく適用可能である)のどちらかで動作するように構成されていてもよい。図示の通り、エネルギーポート102が、それに取り付けられているかまたは電気的に結合されている第1のユニット116を有するように構成可能な第1のエネルギーポート114を含む。同様に、エネルギーポート102は、それに取り付けられているかまたは電気的に結合されているそれぞれ第2のユニット124、第3のユニット126、および第4のユニット128を有するように構成可能なエネルギーポート118、120、122を含む。
【0030】
本発明によれば、充電器は、完全に自動車設計の一部であり、車載式に取り付けられている。統合車載型充電器は、例えば、充電するためにそれに接続されているデバイスの充電状態(SOC)の結果として、入力電流を継続的に調節することができる。統合充電器エネルギー管理システムには、最小数の標準構成要素が備え付けられており、したがって、最小コストで、複数のエネルギー貯蔵システムおよびシステム型を効率的に充電することができる。一実施形態では、図示の基本モジュールの各々には、以下に記載されている種々の機能を実施しかつポートの絶縁を可能にする付加的な接触器が1つだけ、さらに備え付けられている。適切な充電アルゴリズムと併せて、
図2の3つの個々のモジュールM1からM3の構成は、整流ACからまたは直接DC電源から、ESMSのポートに接続されている異なるエネルギー貯蔵ユニットまで、エネルギー移送を可能にする。
【0031】
例証される通り、
図2のESMS100は、同時にまたは一斉に、(例として、低電圧エネルギー電池、高電圧電池、ウルトラキャパシタを含む)最多3つのエネルギー源まで充電するように構成されていてもよい。ESMS100は、リップル電流を減少させるために、交互配置されるように構成されているモジュールを中に有していてもよい。ESMS100はまた、異なる電池技術および貯蔵デバイス型に対して、例として、SOCと温度の関数としての複数の充電プロファイルを有することができる。ESMS100は、
図1のコントローラ46などのコントローラにより集中的に制御される集中エネルギー流制御を含み、ESMS100は、広範な入力電圧および出力電圧を管理することができる。
【0032】
図1および
図2のESMS100は、表200として
図3に示されている複数の構成で構成可能である。ESMS100の各構成は、当該技術分野では理解される通り、接触器(図示せず)により選択可能であってもよく、ポート102に接続されているエネルギー貯蔵デバイスおよび充電デバイスの両方の存在を感知することができかつエネルギーの流れの方向を適宜調節することができる、ハイブリッド自動車10のコントローラ46において実施されるESMS制御アルゴリズムにより、エネルギーの流れが制御される。例えば、制御アルゴリズムは、エネルギー貯蔵デバイスまたは電気充電システム(例として、DCまたは調整AC)が連結されている各ポートの電圧を決定してもよく、(例として)決定された電圧および測定された周波数または両方に基づいて、ESMS100を適宜動作させてもよい。整流器を含む利点は、間違った極性を有してDCが接続された場合でも、整流器が保護を行ない、単相整流器が使用された場合でも、またはDC入力が3相整流器に3相入力のうちの2つに使用された場合でも、整流器が保護を行なうことである。
【0033】
統合広入力範囲充電器を備えたシングル電池
図4に示されている第1の構成202によれば、EMSまたはESMSは、ポート1に接続されているように示されている低電圧電池204と、ポート2に接続されているウルトラキャパシタバンク206とを含む。この構成では、EVの主エネルギー貯蔵ユニットを示すシングル低電圧電池が、ポート1に接続されている。高電圧ポート2は、ウルトラキャパシタバンクに、またはちょうどモータインバータに供給しているDCリンクコンデンサに接続されている。本発明の実施形態によれば、充電ユニット208が、DC電源または調整AC電源を含んでいてもよいポート3に接続されている。この事例では、ポート3における充電入力電圧がポート1のエネルギー電池204より高い場合、モジュール2は、バックモードで動作する。
【0034】
2つの事例が検討されてもよい。第1に、ポート1のエネルギー電池の公称電圧が最低充電器入力電圧より低い場合、充電アルゴリズムは、たった今記載された通りに作用する。第2に、電池204の公称電圧が充電器208の入力電圧より高い場合、モジュール2 210が永続的に伝導し、モジュール1 212がブーストモードで動作し、モジュール3 214がバックモードで動作して、電池204を充電する。
【0035】
この部分(図示せず)の第2の構成では、代わりに、エネルギー/出力電池がポート2に接続されていてもよい。ESMSの残りのポートは、浮いたままである。この場合、瞬間電圧レベル(SOC)に応じて、2つの事例が検討される。通常のSOCレベルでは、V
2(ポート2の電圧)がV
3(ポート3の電圧、充電器入力)より高く、モジュール2は永続的に伝導し、モジュール1はブーストモードで動作する。電池のSOCが低い(V
2<V
3)事例では、モジュール2はバックモードで動作し、モジュール1はブーストモードで動作する。
【0036】
統合広入力範囲充電器を備えたデュアル電池
ここで
図5を参照すると、この構成では、ポート1のエネルギー電池250が、EVの主エネルギー貯蔵ユニットを示し、高電圧または出力電池252が、ポート2に接続されている。統合広入力電圧範囲充電器により、両電池250、252の独立した充電または同時の充電が可能になる。ポート1のエネルギー電池250は、通常、出力(ブースト)電池252より低い公称電圧を有する。しかし、この構成では、ポート1またはポート2の電圧が非常に低い場合でも、やはり充電は可能である。これは、2つの電池(エネルギー側250または出力側252)のどちらか一方が完全に充電されている場合の事例であると考えられる。モジュール2 254はバックモードで動作し、モジュール1 256はブーストモードで動作する。充電入力258(DCまたは調整AC)の電圧がポート1の電圧より低い場合、モジュール2 210はいつでもオンになっており、モジュール1 256は、ポート2の電圧レベルに上昇し、モジュール3 260は、ポート1のエネルギー電池250を充電する。
【0037】
図5は調整AC電源からの充電構成を示しているが、単に充電に比較的低い電圧を使用することができるに過ぎないように誤解を招く恐れがある。実際、使用されたポート(充電に、ポート3)は、電圧レベルに関してわずかな制限しかない。例えば、ポート4は、やはりデバイス依存性の可能性がある全体的な充電システム262の最大までの電圧を可能にする。したがって、
図5の図示の構成は、比較的高い電圧で充電することができる(例えば、IECモード4:400VDC)。
【0038】
本発明の実施形態により、1つより多い充電源からエネルギー貯蔵デバイスを同時に充電することが可能になる。一例では、
図6Aに示されている通り、第2の充電システムがESMSに結合されていてもよい。このように、
図6Aは、ESMSの切り取った下部を示す。前段で例証されている実施形態では、EV用途には、ポート4が自由に使用できる2つのエネルギー貯蔵ユニットと、DC電源または調整AC電源264とが含まれる。しかし、本発明の実施形態によれば、図示の通り、調整AC電源266がポート4に連結されていてもよく、それにより、第2の差込み口からのより速い充電が可能になる。したがって、本発明の実施形態によれば、ポート3およびポート4は、例えば
図4および
図5のポート1およびポート2に連結されている貯蔵デバイスを充電するために、それに連結されている各電源を有するように構成されていてもよい。しかし、
図6Bは、それに連結されている調整AC電源266と、ポート3に連結されているDC電源268とを有する代替の実施形態を示す。
【0039】
AC電源およびDC電源などの複数電源を用いた同時充電の1つの利点は、既に標準である(または標準となる可能性があると期待される)もの以上に充電コネクタを一時的に増やす必要なく高出力の迅速な充電を実施することができることである。例えば、AC電源と関連の対となるコネクタとがレベル2、例えば22kW、用に設計され、かつDC電源と関連の対となるコネクタとが例えば約50kWでのレベル3またはもしかするとレベル4のDC迅速充電用に設計された場合、本発明の実施形態を用いる、AC電源およびDC電源の両方からの同時充電は、(充電ステーションがこれらの電力レベルを維持することができると仮定して)標準的な充電器コネクタユニットを使用することにより、72kWで実施することができる。この特徴がなくても、最大充電は、レベル2のAC充電コネクタにより約22kW、またはレベル3またはレベル4のDC充電コネクタにより50kWである可能性がある。さらに、自動車にレベル2の3相充電コネクタのみが備え付けられている場合、ESMS内部の制御を、コネクタに対する特定の電流能力に応じて、DC入力部が3つの入力端子のうちの2つに接続されておりかつレベル2で最大22kWの充電レベルまで動作するように制御されることを可能にするように実施することができると考えられる。例えば22kWでの3相レベル2AC入力および約7.4kWでの単相レベル2ACなど、自動車にAC充電コネクタのみが備え付けられている別の事例では、両ACコネクタを使用する同時充電は、約29.4kWレベルで実現され得ると考えられる。
【0040】
統合広入力範囲充電器を備えたトリプル電池
図7を参照すると、実施形態による、広電圧範囲入力部からの充電を可能にするトリプルエネルギー貯蔵構成が示されている。図示の構成によれば、EMSまたはESMS300が、ポート1に連結されている第1の低電圧電池302と、ポート4に連結されている第2の低電圧電池304と、ポート2に連結されている高電圧またはブースト電池306と、ポート3に連結されているDC電源または調整AC電源308とを含む。一例では、電源308は、不正な極性を有してポート3を横断して不注意に接続することに対して防護することができる調整DC電源である。一例では、第2の低電圧電池304は、セーフティクリティカルな用途のためのより高レベルの重複性を可能にする予備エネルギー電池であってもよい。
【0041】
低電圧充電器を備えたブースト電池
図8を参照すると、2つのブースト電池310、312が、ポート4に連結されているDC電源または調整AC電源314を使用して充電されてもよいそれぞれのポート2およびポート3に連結されていてもよい。このように、2つの高出力/高電圧エネルギー貯蔵ユニットを、ある程度のエネルギー管理が依然として維持されている一方で、最大ブースト性能を実現するために、並列接続することができる。但し、2つのユニットを単に並列接続する代わりに、電源供給能力が並列構成と類似している一方で、ESMS316が平衡段(balancing stage)の機能を果たす。
【0042】
統合広入力範囲充電器および交互配置を備えたデュアル電池
図9を参照すると、EMSまたはESMS350が、
図5を参照して前段で例証されているものと殆ど同様に、エネルギーデバイスに連結されている。したがって、低電圧電池352がポート1に連結されており、高電圧電池354がポート2に連結されており、調整AC電源またはDC電源356がポート3に連結されている。但し、このモードでは、モジュール3 358が、出力電流リップルを最小限にするために、ESMS350の動作中に交互配置するのに使用されている。
【0043】
すなわち、交互配置モードでは、出力が2つまたは3つのモジュール(モジュール1 360、モジュール2 362、およびモジュール3 358)を通って移送され、
図5のものと比較して、より小さい出力電流リップルを生じさせると同時に、磁性部品および他の構成要素のサイズが縮小される。2つのモジュールを用いた交互配置モードでは、モジュール1 360とモジュール3 358とが
図9に示されているように接続されている。さらに、
図10は、典型的なパルス幅変調(PWM)切替え364および電流波形366を示す。交互配置モードでは、モジュール2 362に対するPWMが、モジュール1 360のPWM信号に対してちょうど時間的にTs/2だけシフトされた周波数で略類似している。3つのモジュールは交互配置で動作し、モジュール2 362およびモジュール3 358に対するPWM信号はそれぞれ、Ts/3および2Ts/3だけシフトされる。
【0044】
図11は、本発明の実施形態による複数ポートESMSのブロック図を示す。したがって、上記の実施形態では、
図11に示されている接触器が、
図12に示されている表に基づいて制御されてもよい。
【0045】
最初に
図11を参照すると、簡単にするために、制御電子構成要素が省かれている。このように、ESMS400が、第1のバックブーストモジュール402と、第2のバックブーストモジュール404と、第3のバックブーストモジュール406とを例証する。ESMS400はまた、それに連結されている低電圧電池を有するポート1 408、それに連結されている高電圧ユニットを有するポート2 410と、それに連結されている調整AC電圧またはDC電圧を有するポート3 412と、それに連結されている高電圧ウルトラキャパシタを有するポート4 414とを例証する。このように、図示の例では、エネルギー貯蔵デバイスおよびエネルギー充電器が、一構成による動作を例証するために、ESMS400に連結されている。しかし、検討されている通り、ESMS400は、複数の充電器/エネルギー貯蔵装置に対応するために、多数の配置で構成されてもよい。したがって、上記の例証によれば、ESMS400は、充電するための構成を実現するために、選択的に係合されるかまたは解放される接触器KU416と、KV418と、KW420と、UPOS422と、M424とを含む。
【0046】
3つのバックブーストモジュール402、404、406の各々は、IGBTレッグ(上部および下部スイッチ)と、インダクタとを含む。高電圧DCバスは、複数の電力用コンデンサにより緩衝される。各バックブーストコンバータ段の出力部には、インダクタ電流を測定する電流センサが備え付けられている。ポート3における電圧制限の表示が、米国およびヨーロッパの両方において、典型的な単相AC差込み口電圧により生じる。
【0047】
ESMS400は、主要バスとしての接触器と個々のモジュールスイッチとを使用する。事前充電回路は、2つの電力抵抗器(例えば、120ohm、100W、RH−50)と接触器またはFETとを使用して実現される。付加的な接触器(
図11のUPOS422)が、2つの事例において役目を果たす。1つは、ポート1において電池の一定のSOC条件下にあり、2つ目は、モジュール1およびモジュール3の交互配置が可能になった場合である。
図11は、統合充電器を有するESMS400の電圧および電流の感知点(sense point)を示す。
【0048】
したがって、ここで
図12を参照すると、当業者は、特定の充電動作の制御が、接触器416〜424の選択的な係合および解放による可能性があることを理解するであろう。
【0049】
本明細書において例証されている構成では、複数ポートエネルギー管理が十分に機能的であることが分かるであろう。たとえ何らかの理由でシステムに別個の充電器を備え付けることが所望されている場合でも、複数ポートESMSは、依然として、ポート1、2、および4間の最小限のエネルギー管理程度であるその機能を実施する。DCリンクコンデンサの事前充電完了後、ESMSは、個々の相状態の機械を手動モードに設定し、電流命令を設定し、接触器の状態のサニティチェック後に調節を開始する。
【0050】
ここで
図13を参照すると、図示のESMS450のポート3が、1相AC電源452から充電されてもよく、したがって、本発明の実施形態による簡単な高力率ブースト前置調整器を実現することができる。
図13に示されている通り、ESMS450が例えばポート3 454の単相整流器に接続されている場合、モジュール1 456およびモジュール2 458が、高力率調整器モードで動作することにより使用される。したがって、
図13は、力率補正(PFC)前置調整器を有する調整AC電源の簡単な手法を示し、C
inは小さい高周波バイパスコンデンサであり、C
outは、大量貯蔵コンデンサまたはDCバスコンデンサである。
【0051】
このように、ACモードの制御が実施している2つの基本的な機能がある。第1は、断流器またはブレーカにより制限される特定の最大量まで電力系統から引き出される最大充電電流を制限することである。第2に、PFCブースト段が電流を成形して、入力電流と入力電圧との間の位相角を最小限にする。図示の回路は、基本的に、入力電流(電流成形)を正確に制御することができる広入力範囲を備えたブーストコンバータである。入力電圧に対する波形および位相が、瞬時に制御される。ブースト段の出力部の所の比較的大きなコンデンサが、短いピークエネルギー需要を満たす一方、入力コンデンサは、数マイクロファラッドまで低減される。
【0052】
任意の所望のEMIフィルタが、前の図面に示されていない。当該技術分野では理解される通り、EMIフィルタ構成要素は標準構成要素であり、対応するフロントエンドとHVSEに対する機械インターフェースとの間に連結される。
【0053】
ここで
図14を参照すると、ESMS450は、
図13に示されているものと同様に設計されている3相充電器入力部462のための調整器フロントエンド460を含むことができる。
【0054】
付加的な実施形態では、
図13および
図14のESMSポート3の統合充電器構成を、充電器入力部として使用することができる。ある種の充電制御が、対応する接触器状態KU=閉、KV=開、KW=開、UPOS=開、およびM=閉を有して、
図12に示されている電圧レベルによって決まる。
【0055】
図15および
図16を参照すると、2つの充電構成のエネルギーの流れが示されている。最初に
図15を参照すると、エネルギーは、ポート3 464に配置されている充電器(図示せず)から、モジュール2 466まで、かつブーストモードで動作しているモジュール1 468まで流れることになる。したがって、DC電源が、KVおよびKWが開いていることを確実にすることにより、ポート2 470の高電圧出力まで上げられてもよい。
【0056】
図16に示されている別の例では、ポート1 472およびポート4 474が、ポート3 476に連結されているDC電源(図示せず)から同時に充電されてもよい。例として、
図16に関して、2つの事例が検討されてもよい。
【0057】
事例1:ポート3 476の入力電圧が、ポート1 472の電池電圧より高い。この事例では、モジュール2 478がバックモードで動作し、LUの電流IL4 480が調節される。接触器KU482およびKV484が閉じている一方、M486、KW488およびUPOS490が開いている。
【0058】
事例2:ポート3 476の入力電圧が、ポート1 472の電池電圧より低い。この事例では、接触器KU482、M486およびUPOS490が閉じている一方、KV484およびKW488が開いている。モジュール2 478が動作しておらず(M2Uが永続的にオンであり)、モジュール1 492がブーストモードで動作して、低入力電圧を何らかのより高いレベルまで上昇させる。モジュール3 494が、この電圧を、ポート1 472のエネルギー電池の設定電圧まで戻して降下させる。LWの電流IL2 496が、閉ループ式に制御される。
【0059】
現在の市販のEV自動車およびPHEV自動車では、エネルギーおよびEモータのドライブトレーンが、通常、異なる供給メーカからの構成要素を含む。結果として、システムに多くの単一点障害の可能性を伴って、多数のユニットが重複する。したがって、本発明の実施形態によれば、3つまたは4つの管理ユニットの代わりに1つへ機能を統合することにより、信頼性の向上がもたらされる。例えば電池セル挙動の優れた知識が利用可能な電池製造業者のそれぞれによる、ESMSと充電器機能との統合が望ましい。さらに、言及された通り、EVが具体的に言及されているが、本発明の実施形態は、同様にPHEVまたはシリーズハイブリッドに用いられてもよい。この場合、左側のポートの1つを、充電維持モード(charge sustaining mode)で動作することができる補助電源装置(APU:Auxiliary Power Unit)からのエネルギーを移送するのに使用することができると考えられる。別の実施形態では、本発明の実施形態はまた、ICEのAPUが自動車(シリーズハイブリッドモード)を駆動させるのに十分に大きい厳密なシリーズハイブリッド構成において使用することができると考えられる。このように、ここで
図17を参照すると、実施形態によれば、ESMS500は、ポート1に連結されている内燃エンジン(ICE)502からの電気出力部と、ポート4に連結されているLV電池506または調整AC電源506のどちらかとを含む。例えば、一実施形態では、ICE502からの電気出力部は、DC電力を出力するオルタネータであってもよい。出力電池508が、ポート2に連結されており、AC電源またはDC電源510が、ポート3に連結されていてもよい。したがって、ICE502から生じる電力を得て、自動車の一充電走行距離が延長され、したがって、ESMS500は、別個のポートからエネルギー貯蔵システムを充電する能力をもたらすと同時に、自動車の一充電走行距離の延長のための融通性をもたらす。
【0060】
開示された装置の技術的な貢献は、それが、電気自動車のエネルギー貯蔵デバイスを充電するためのコントローラ実施型の技術を提供することである。
【0061】
本発明の一実施形態によれば、エネルギー貯蔵管理システム(ESMS)は、自動車のドライブトレーンに連結されておりかつDCエネルギーを貯蔵するように構成されている1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスと、複数のエネルギーポートを有するパワーエレクトロニクス変換システムであり、該パワーエレクトロニクス変換システムは、複数のDC電気コンバータを含み、各DC電気コンバータは、DC電圧を上げるかまたは下げるように構成されており、複数のエネルギーポートの各々は、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスの各々に連結可能であり、複数のエネルギーポートの各々は、電気充電システムに連結可能である、パワーエレクトロニクス変換システムと、を含む。EVは、DC電気コンバータの少なくとも1つが、各エネルギーポートの決定された電圧に基づいてDC電圧を上げるかまたは下げるかのどちらかをするように、エネルギー貯蔵デバイスまたはDC電気充電システムのどちらかをそれに連結させておりかつエネルギーポートの少なくとも2つの第1のエネルギーポートを第2のエネルギーポートへ電気的に接続させる各エネルギーポートの電圧を決定するように構成されているコントローラを含む。
【0062】
本発明の別の実施形態によれば、エネルギー貯蔵管理システム(ESMS)を製造する方法が、1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスを自動車のパワートレーンに連結させるステップと、複数のバックブーストコンバータを有する充電デバイスを製造するステップと、充電デバイスを自動車に取り付けるステップであり、充電デバイスは複数のエネルギーポートを含み、複数のエネルギーポートの各々は1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスの各々に連結可能である、取り付けるステップと、複数のエネルギーポートの各々を通る電圧を感知するステップと、感知された電圧に基づいて、エネルギー貯蔵デバイスおよび電気充電システムが複数のエネルギーポートのいずれかに連結されているかどうかを判定するステップと、電流を選択的に方向付けて、複数のバックブーストコンバータの1つまたは複数を通して流すことにより、エネルギー貯蔵デバイスを有する複数のエネルギーポートのいずれかに電気充電システムを電気的に接続するステップと、を含む。
【0063】
本発明のさらに別の実施形態によれば、エネルギー貯蔵管理システム(ESMS)上に配置されておりかつコンピュータプログラムをそれに格納した非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、コンピュータにより実行された場合にESMS上に配置されている複数ポートの電力変換システムの各エネルギーポートの電圧をコンピュータに決定させる命令を含み、少なくとも2つのエネルギーポートの第1から少なくとも2つのエネルギーポートの第2へ、少なくとも2つのバックブーストコンバータを通って電気エネルギーが通過するように、少なくとも2つのエネルギーポートを電気的に接続し、少なくとも2つのバックブーストコンバータの第1のバックブーストコンバータは、ブーストモードで動作するように構成されており、少なくとも2つのバックブーストコンバータの第2のバックブーストコンバータは、バックモードで動作するように構成されている。
【0064】
本発明は、限られた数の実施形態のみに関連して詳細に記載されてきたが、本発明はそのような開示された実施形態に限定されないことが、容易に理解されるはずである。むしろ、本発明は、前述されていないが本発明の精神および範囲に見合う、任意の数の変形形態、代替形態、置換形態、または等価の装置を援用するように修正することができる。さらに、本発明の種々の実施形態が記載されたが、本発明の態様は、記載された実施形態のいくつかのみを含んでもよいことを理解すべきである。したがって、本発明は、上記記載により限定されていると見なされるべきではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。