特許第6188105号(P6188105)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッドの特許一覧

特許6188105信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機
<>
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000002
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000003
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000004
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000005
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000006
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000007
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000008
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000009
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000010
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000011
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000012
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000013
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000014
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000015
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000016
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000017
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000018
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000019
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000020
  • 特許6188105-信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機 図000021
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6188105
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】信号源の位置及び速度を決定するシステム、方法、コンピュータプログラム、回避する方法、及び無人航空機
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/28 20060101AFI20170821BHJP
   G01S 15/93 20060101ALI20170821BHJP
   G08G 5/04 20060101ALI20170821BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20170821BHJP
【FI】
   G01S5/28
   G01S15/93
   G08G5/04 A
   B64C39/02
【請求項の数】30
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2016-540520(P2016-540520)
(86)(22)【出願日】2015年2月3日
(65)【公表番号】特表2017-515092(P2017-515092A)
(43)【公表日】2017年6月8日
(86)【国際出願番号】CN2015072160
(87)【国際公開番号】WO2016123746
(87)【国際公開日】20160811
【審査請求日】2016年6月30日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513068816
【氏名又は名称】エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SZ DJI TECHNOLOGY CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】シエ、ジエビン
(72)【発明者】
【氏名】ザオ、コン
【審査官】 ▲高▼場 正光
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−142335(JP,A)
【文献】 特開2014−025786(JP,A)
【文献】 特開2010−095246(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第102682765(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0271221(US,A1)
【文献】 国際公開第2016/029469(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 1/72 − G01S 1/82
G01S 3/80 − G01S 3/86
G01S 5/18 − G01S 5/30
G01S 7/52 − G01S 7/64
G01S 11/14
G01S 15/00 − G01S 15/96
G08G 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、前記筐体に回転可能に接続される複数のロータと、前記筐体の第1の面上に配置され、第1の方向を向く主マイクロフォンアレーと、前記筐体の前記第1の面とは異なる第2の面上に配置され、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く副マイクロフォンとを備える無人航空機(UAV)に対する信号源の位置及び速度を決定する方法であって、
前記主マイクロフォンアレーから複数の音声信号の第1のセットを取得するステップと、
前記副マイクロフォンから第1のノイズ音声信号を取得するステップと、
前記第1のセットの複数の音声信号から前記第1のノイズ音声信号を除去するステップと、
前記除去するステップに基づいて、前記複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成するステップと、
前記第1の処理されたセットに含まれる複数の音声信号に対する方向解析を実行するステップと、
前記第1の処理されたセットに含まれる前記複数の音声信号に対して強度解析を実行するステップと、
前記方向解析及び前記強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記方向解析を実行するステップ及び前記強度解析を実行するステップの少なくとも1つは、ドップラー解析に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の方向は、第1の方向と反対の方向である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の処理されたセットに含まれる前記複数の音声信号は、複数の周波数のピークを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
複数の音声信号の前記第1の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップをさらに含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の音声信号の第1の処理されたセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記除去するステップに基づいて、複数の音声信号の第2の処理されたセットを生成するステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
複数の音声信号の前記第2の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
複数の音声信号の前記第2の処理されたセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するステップは、複数の音声信号の前記第1の処理されたセット及び前記第2の処理されたセットのドップラー解析を実行することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ドップラー解析を実行する前記ステップと、複数の音声信号に対して前記方向解析を実行するステップと、前記複数の音声信号に対して周波数解析を実行する前記ステップとに基づいて、信号源の将来的な位置及び速度を予測するステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1項に記載の方法によって決定された、信号源の決定された位置及び速度に基づいて、信号源が、前記UAVの検出位置と衝突する進路上にあると決定するステップと、
前記UAVの前記進路を変更することによって、前記信号源を回避するステップと、
を備える、信号源を回避する方法。
【請求項14】
前記UAVの前記進路を変更するステップは、前記信号源の決定された位置から反対方向または直交方向に移動することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記UAVの前記進路を変更するステップは、前記信号源の決定された位置の周囲を移動することを含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記UAVの前記進路を変更するステップは、移動を停止することと、定位置でホバリングすることとを含む、請求項13から15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
信号源の位置及び速度を決定するためのコンピュータプログラムであって、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項18】
信号源を回避するためのコンピュータプログラムであって、請求項13から16のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項19】
筐体と、前記筐体に回転可能に接続される複数のロータと、前記筐体の第1の面上に配置され、第1の方向を向く主マイクロフォンアレーと、前記筐体の前記第1の面とは異なる第2の面上に配置され、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く副マイクロフォンとを備える無人航空機(UAV)に対する信号源の位置及び速度を決定するためのコンピュータプログラムであって、
前記主マイクロフォンアレーから取得された複数の音声信号の第1のセットの複数の音声信号の各々から、前記副マイクロフォンから取得されたノイズ音声信号を除去することにより、複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成することと、
複数の音声信号の前記第1の処理されたセットに対して周波数推定を実行することと、
複数の音声信号の前記第1の処理されたセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定することと、
前記主マイクロフォンアレーから取得された複数の音声信号の第2のセットの複数の音声信号の各々から、前記副マイクロフォンから取得されたノイズ音声信号を除去することにより、複数の音声信号の第2の処理されたセットを生成することと、
複数の音声信号の前記第2の処理されたセットに対して周波数推定を実行することと、
複数の音声信号の前記第2の処理されたセットに基づいて、第2の信号源の信号の方向を決定することと、
複数の音声信号の前記第1の処理されたセット及び前記第2の処理されたセットに対してドップラー解析を実行することにより、前記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定することと、
前記ドップラー解析、方向解析及び周波数解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定することと、
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項20】
筐体と、前記筐体に回転可能に接続される複数のロータと、前記筐体の第1の面上に配置され、第1の方向を向く主マイクロフォンアレーと、前記筐体の前記第1の面とは異なる第2の面上に配置され、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く副マイクロフォンとを備える無人航空機(UAV)に対する信号源の位置及び速度を決定する方法であって、
前記主マイクロフォンアレーから取得された複数の音声信号の第1のセットの複数の音声信号の各々から、前記副マイクロフォンから取得されたノイズ音声信号を除去することにより、複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成するステップと、
複数の音声信号の第1の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップと、
複数の音声信号の前記第1の処理されたセットに基づいて、信号源の第1の信号の方向を決定するステップと、
前記主マイクロフォンアレーから取得された前記主マイクロフォンアレーから取得された複数の音声信号の第2のセットの複数の音声信号の各々から、前記副マイクロフォンから取得されたノイズ音声信号を除去することにより、複数の音声信号の第2の処理されたセットを生成するステップと、
複数の音声信号の前記第2の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップと、
複数の音声信号の前記第2の処理されたセットに基づいて、前記信号源の第2の信号の方向を決定するステップと、
複数の音声信号の前記第1の処理されたセット及び前記第2の処理されたセットのドップラー解析を実行することによって、前記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するステップと、
前記ドップラー解析、方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するステップと、
を含む、信号源の位置及び速度を決定する方法。
【請求項21】
前記ドップラー解析、前記方向解析及び前記強度解析に基づいて、信号源の将来的な位置及び速度を予測するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
信号源の位置及び速度を決定する請求項20または21に記載の方法によって決定された、信号源の決定された位置及び速度に基づいて、信号源が、前記UAV上の検出位置と衝突する進路上にあると決定するステップと、
前記UAVの前記進路を変更することによって、前記信号源を回避するステップと、
を備える、信号源を回避する方法。
【請求項23】
筐体と、前記筐体に回転可能に接続される複数のロータと、前記筐体の第1の面上に配置され、第1の方向を向く主マイクロフォンアレーと、前記筐体の前記第1の面とは異なる第2の面上に配置され、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く副マイクロフォンとを備える無人航空機(UAV)に対する信号源の位置及び速度を決定するためのシステムであって、
前記主マイクロフォンアレーから取得された複数の音声信号の第1のセットの複数の音声信号の各々から、前記副マイクロフォンから取得されたノイズ音声信号を除去することにより、複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成するステップと、
前記第1の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップと、
記第1の処理されたセットに基づいて、信号源の第1の信号の方向を決定するステップと、
前記主マイクロフォンアレーから取得された複数の音声信号の第2のセットの複数の音声信号の各々から、前記副マイクロフォンから取得されたノイズ音声信号を除去することにより、複数の音声信号の第2の処理されたセットを生成するステップと、
複数の音声信号の前記第2の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップと、
複数の音声信号の前記第2の処理されたセットに基づいて、前記信号源の第2の信号の方向を決定するステップと、
を備える方法を実装するように構成される、システム。
【請求項24】
筐体と、前記筐体に回転可能に接続される複数のロータと、前記筐体の第1の面上に配置され、第1の方向を向く主マイクロフォンアレーと、前記筐体の前記第1の面とは異なる第2の面上に配置され、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く副マイクロフォンとを備える無人航空機(UAV)に信号源を回避させるためのシステムであって、
前記主マイクロフォンアレーから取得された複数の音声信号の第1のセットの複数の音声信号の各々から、前記副マイクロフォンから取得されたノイズ音声信号を除去することにより、複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成するステップと、
複数の音声信号の前記第1の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップと、
複数の音声信号の前記第1の処理されたセットに基づいて、信号源の第1の信号の方向を決定するステップと、
前記主マイクロフォンアレーから取得された複数の音声信号の第2のセットの複数の音声信号の各々から、前記副マイクロフォンから取得されたノイズ音声信号を除去することにより、複数の音声信号の第2の処理されたセットを生成するステップと、
複数の音声信号の第2の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップと、
複数の音声信号の前記第2の処理されたセットに基づいて、前記信号源の第2の信号の方向を決定するステップと、
複数の音声信号の前記第1の処理されたセット及び第2の処理されたセットのドップラー解析を実行することによって、前記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するステップと、
前記ドップラー解析、方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するステップと、
信号源の決定された位置及び速度に基づいて、信号源が、前記UAV上の検出位置と衝突する進路上にあると決定するステップと、
前記UAVの前記進路を変更することによって、前記信号源を回避するステップと、
を備える方法を実装するように構成される、システム。
【請求項25】
筐体と、前記筐体に回転可能に接続される複数のロータと、前記筐体の第1の面上に配置され、第1の方向を向く主マイクロフォンアレーと、前記筐体の前記第1の面とは異なる第2の面上に配置され、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く副マイクロフォンとを備える無人航空機(UAV)に対する信号源の位置及び速度を決定するシステムであって、
前記主マイクロフォンアレーから複数の音声信号の第1のセットを取得するステップと、
前記副マイクロフォンから第1のノイズ音声信号を取得するステップと、
前記第1のセットの複数の音声信号から前記第1のノイズ音声信号を除去するステップと、
前記除去するステップに基づいて、前記複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成するステップと、
前記第1の処理されたセットに含まれる複数の音声信号に対する方向解析を実行するステップと、
前記第1の処理されたセットに含まれる前記複数の音声信号に対して強度解析を実行するステップと、
前記方向解析及び前記強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するステップと
を備える方法を実装するように構成される、システム。
【請求項26】
前記第2の方向は、第1の方向と反対の方向である、請求項23から25のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項27】
前記第1の処理されたセットに含まれる前記複数の音声信号は、複数の周波数のピークを含む、請求項23から26のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項28】
請求項23から27のいずれか1項に記載のシステムを備える無人航空機。
【請求項29】
信号源の位置及び速度を決定するためのコンピュータプログラムであって、請求項20または21に記載の方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項30】
信号源を回避するためのコンピュータプログラムであって、請求項22に記載の方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、対象の検出に関し、より詳細には、限定的ではないが、信号源の位置及び速度の決定に関する。
【背景技術】
【0002】
無人航空機の進歩に伴って、空中における安全性の問題が、より注目を集めている。空の領域には、飛行機及び無人航空機を含む多数の航空機が見られることが多い。多くの状況において、これらの航空機は、互いに直接通信を行うことができず、そのため、選択された航空機が、そのエリアにおける他の航空機の速度及び位置を知ることが困難である。従来的な複数の解決策は、航空機の位置及び速度を検出する領域レーダの利用、または、他の航空機を回避する複数の航空機オペレータの視覚に依存することを含む。しかしながら、これらのアプローチは、レーダによって容易に観測されることが不可能であり、人間のオペレータの視覚に依存できない複数の小型無人航空機には、容易に適用することができない。残念ながら、現在の複数の解決策は、自己決定及び自己検出(すなわち、他の航空機の自律的決定及び検出)が可能な複数の航空機への適切な提供がなされていない。
【0003】
前述の内容を考慮すると、従来の複数のシステムの前述された複数の障害及び複数の欠点を克服する試みとして、改良された航空機の位置及び速度検出システムが必要である。
【発明の概要】
【0004】
[概要]
【0005】
一態様は、信号源の位置及び速度を決定する方法を含み、これは、複数の音声信号に対する方向解析を実行するステップと、複数の音声信号に対して強度解析を実行するステップを含む。一実施形態において、方向解析を実行するステップ及び強度解析を実行するステップの少なくとも1つは、ドップラー解析に基づく。他の実施形態は、主マイクロフォンアレーから複数の音声信号の第1のセットを取得するステップをさらに含む。他の実施形態は、副マイクロフォンから第1のノイズ音声信号を取得するステップをさらに含む。さらなる実施形態は、第1のセットの各音声信号からノイズ音声信号を除去するステップを含む。またさらなる実施形態は、除去するステップに基づいて、複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成するステップを含む。
【0006】
一実施形態は、複数の音声信号の第1の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップを含む。他の実施形態は、複数の音声信号の第1の処理されたセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するステップを含む。さらなる実施形態は、除去するステップに基づいて、複数の音声信号の第2の処理されたセットを生成するステップを含む。またさらなる実施形態は、複数の音声信号の第2の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップを含む。さらに他の実施形態は、複数の音声信号の第2の処理されたセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するステップを含む。
【0007】
一実施形態は、信号源が、検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するステップを含む。他の実施形態は、信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するステップを含み、これは、複数の音声信号の第1及び第2の処理されたセットのドップラー解析を実行するステップを含む。さらなる実施形態は、検出位置からの信号源の距離を決定することを含む。またさらなる実施形態において、検出位置からの信号源の距離を決定するステップは、受信された信号強度に基づいて決定することを含む。さらに他の実施形態は、複数の音声信号のドップラー解析を実行するステップに基づいて、方向解析を実行するステップに基づいて、かつ、強度解析を実行するステップに基づいて、信号源の将来的な位置及び速度を予測するステップを含む。
【0008】
他の態様は、信号源を回避する方法を含み、これは、上述された方法の実施形態によって決定される、信号源の決定された位置及び速度に基づいて、信号源が移動プラットフォームの検出位置と衝突する進路上にあると決定するステップと、移動プラットフォームの進路を変更することによって信号源を回避するステップと、を含む。
【0009】
一実施形態において、移動プラットフォームの進路を変更するステップは、信号源の決定された位置から反対方向に移動することを含む。他の実施形態において、移動プラットフォームの進路を変更するステップは、信号源の決定された位置から直交方向に移動することを含む。さらなる実施形態において、移動プラットフォームの進路を変更するステップは、信号源の決定された位置の周りを移動することを含む。またさらなる実施形態において、移動プラットフォームの進路を変更するステップは、移動を停止することと、定位置でホバリングすることとを含む。一実施形態において、移動プラットフォームは、航空機である。他の実施形態において、航空機は、無人航空機である。
【0010】
さらなる態様は、信号源の位置及び速度を決定するコンピュータプログラム製品を含み、コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数の機械可読記憶媒体上でエンコードされ、上述された複数の実施形態を実行するための命令を備える。またさらなる態様は、信号源を回避するコンピュータプログラム製品を含み、コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数の機械可読記憶媒体上でエンコードされ、上述された複数の実施形態を実行するための命令を備える。
【0011】
一態様は、コンピュータプログラム製品を含み、上述されたように信号源の位置及び速度を決定する複数の実施形態は、非一時的記憶媒体に格納された一連の命令として提供される。他の態様は、コンピュータプログラム製品を含み、上述されたように信号源を回避する複数の実施形態は、非一時的記憶媒体に格納された一連の命令として提供される。
【0012】
さらなる態様は、物理的空間におけるオプティカルフローを決定するコンピュータプログラム製品を含み、コンピュータプログラム製品は、非一時的機械可読記憶媒体上でエンコードされ、複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成するために、複数の音声信号の第1のセットの複数の音声信号の各々からノイズ音声信号を除去するための命令と、複数の音声信号の第1の処理されたセットに対して周波数推定を実行するための命令と、複数の音声信号の第1の処理されたセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するための命令と、複数の音声信号の第2の処理されたセットを生成するための命令と、複数の音声信号の第2の処理されたセットに対して周波数推定を実行するための命令と、複数の音声信号の第2の処理されたセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するための命令と、複数の音声信号の第2の処理されたセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するための命令と、信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するための命令であって、複数の音声信号の第1及び第2の処理されたセットのドップラー解析を実行することを含む、信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するための命令と、ドップラー解析、方向解析及び距離解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するための命令と、を含む。
【0013】
さらなる態様は、物理的空間におけるオプティカルフローを決定するコンピュータプログラム製品を含み、コンピュータプログラム製品は、非一時的機械可読記憶媒体上でエンコードされ、複数の音声信号の第1のセットに対して周波数推定を実行するための命令と、複数の音声信号の第1のセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するための命令と、複数の音声信号の第2のセットに対して周波数推定を実行するための命令と、複数の音声信号の第2のセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するための命令と、複数の音声信号の第2のセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するための命令と、信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するための命令であって、複数の音声信号の第1及び第2のセットのドップラー解析を実行することを含む、信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するための命令と、ドップラー解析、方向解析及び距離解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するための命令と、を含む。
【0014】
一態様は、信号源の位置及び速度を決定する方法を含み、これは、複数の音声信号の第1のセットに対して周波数推定を実行するステップと、複数の音声信号の第1のセットに基づいて、信号源の第1の信号の方向を決定するステップと、複数の音声信号の第2のセットに対して周波数推定を実行するステップと、複数の音声信号の第2のセットに基づいて、信号源の第2の信号の方向を決定するステップと、複数の音声信号の第1及び第2のセットのドップラー解析を実行することによって、信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するステップと、複数の音声信号の第1及び第2のセットの信号強度に基づいて、検出位置からの信号源の距離を決定するステップと、ドップラー解析、方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するステップと、を含む。一実施形態は、ドップラー解析、方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の将来的な位置及び速度を予測するステップをさらに含む。
【0015】
他の態様は、信号源を回避する方法を含み、これは、上述の態様に従って信号源の位置及び速度を決定する方法によって決定される、信号源が信号源の決定された位置及び速度に基づいて、移動プラットフォーム上の検出位置に衝突する進路上にあると決定するステップと、移動プラットフォームの進路を変更することによって信号源を回避するステップと、を含む。一実施形態において、移動プラットフォームは、航空機である。他の実施形態において、航空機は、無人航空機である。
【0016】
さらなる態様は、信号源の位置及び速度を決定するシステムを含み、システムは、上述された実施形態を実装する。さらに他の態様は、信号源を回避するシステムを含み、システムは、上述された実施形態を実装する。
【0017】
一態様は、信号源の位置及び速度を決定するコンピュータプログラム製品を含み、コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数の機械可読記憶媒体上でエンコードされ、上述された実施形態を実行するための命令を備える。他の態様は、信号源を回避するコンピュータプログラム製品を含み、コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数の機械可読記憶媒体上でエンコードされ、上述された実施形態を実行するための命令を備える。
【0018】
さらなる態様は、コンピュータプログラム製品を含み、信号源の位置及び速度を決定する方法は、上述の実施形態において説明されたように、非一時的記憶媒体上に格納された一連の命令として提供される。またさらなる実施形態は、コンピュータプログラム製品を含み、上述された実施形態の信号源を回避する方法は、非一時的記憶媒体上に格納された一連の命令として提供される。
【0019】
一態様は、音声検知システムを含み、これは、第1の主マイクロフォンアレーと、副マイクロフォンと、複数の音声信号のドップラー解析、方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度決定する処理装置とを含む。
【0020】
他の態様は、音声検知システムを含み、これは、筐体と、筐体上に位置し、複数のマイクロフォンを備える第1の主マイクロフォンアレーと、筐体上に位置する第1の副マイクロフォンであって、第1の主マイクロフォンアレーと動作可能に接続される第1の副マイクロフォンと、複数の音声信号の方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定する処理デバイスと、を含む。
【0021】
一実施形態において、信号源の位置及び速度を決定することは、さらに、ドップラー解析に基づく。他の実施形態において、第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンは、平行だが、筐体上の異なる複数の平面に位置する。さらなる実施形態において、第1の主マイクロフォンアレーは、第1の方向を向き、第1の副マイクロフォンは、第1の方向と異なる第2の方向を向く。またさらなる実施形態において、第1の方向は、第2の方向の反対である。さらに他の実施形態において、第1の方向は、第2の方向と実質的に直交する。
【0022】
一実施形態において、第1の主マイクロフォンアレーの複数のマイクロフォンは、複数の行及び列を有するマトリックス構成の基板上に位置する。他の実施形態において、第1の主マイクロフォンアレーの複数のマイクロフォンは、実質的に同じ平面に位置する。
【0023】
一実施形態は、プロセッサ及びメモリを含み、これらは、筐体内に位置し、第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンと動作可能に接続される。他の実施形態は、第2の主マイクロフォンアレーを含み、これらは、筐体上に位置し、第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンと動作可能に接続される。さらなる実施形態は、筐体上に位置し、第1及び第2の主マイクロフォンアレーと第1の副マイクロフォンとに動作可能に接続される第2の副マイクロフォンを含む。
【0024】
一実施形態において、第1の主マイクロフォンアレーは、第1の方向を向き、第1の副マイクロフォンは、第2の方向を向き、第2の主マイクロフォンアレーは、第3の方向を向き、第2の副マイクロフォンは、第4の方向を向き、第1、第2、第3及び第4の方向のうち少なくとも2つは、複数の異なる方向である。他の実施形態において、第1の方向は、第2の方向の反対であり、第3の方向は、第4の方向の反対である。
【0025】
一実施形態において、第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンは、平行だが、筐体上の複数の異なる平面に位置し、第2の主マイクロフォンアレー及び第2の副マイクロフォンは、平行だが、第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンの位置と実質的に直交する、筐体上の複数の異なる平面に位置する。他の実施形態において、第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンは、超音波を検出するように構成される。さらなる実施形態において、第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンは、亜音速音声を検出するように構成される。
【0026】
一実施形態において、処理デバイスは、複数の音声信号の第1のセット及び複数の音声信号の各々から、副マイクロフォンによって取得されたバックグラウンドノイズ音声信号を除去するようにさらに構成されることにより、複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成する。他の実施形態において、処理デバイスは、複数の音声信号の第1の処理されたセットに対して周波数推定を実行するようにさらに構成される。さらなる実施形態において、処理デバイスは、複数の音声信号の第1の処理されたセットに基づいて、信号源の信号の方向を決定するようにさらに構成される。さらに他の実施形態において、処理デバイスは、複数の音声信号の第2の処理されたセットを生成するようにさらに構成される。
【0027】
一実施形態において、処理デバイスは、複数の音声信号の第2の処理されたセットに対して周波数推定を実行するようにさらに構成される。他の実施形態において、処理デバイスは、複数の音声信号の第2の処理されたセットに基づいて、信号源の第2の信号の方向を決定するようにさらに構成される。さらなる実施形態において、処理デバイスは、信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するようにさらに構成される。またさらなる実施形態において、処理デバイスは、検出位置からの信号源の距離を決定するようにさらに構成される。さらに他の実施形態において、処理デバイスは、複数の音声信号のドップラー解析、方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の将来的な位置及び速度を予測するようにさらに構成される。
【0028】
他の態様は、移動プラットフォームを含み、これは筐体と、筐体上に位置し、複数のマイクロフォンを備える第1の主マイクロフォンアレーと、筐体上に位置する第1の副マイクロフォンであって、第1の主マイクロフォンアレーと動作可能に接続される第1の副マイクロフォンと、音声検知システムの複数の音声信号の方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定する処理デバイスと、を含む。一実施形態において、移動プラットフォームは、無人航空機である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
[図面の簡単な説明]
【0030】
図1】信号源の位置及び速度を決定するシステムの実施形態を示す例示的なネットワーク図である。
【0031】
図2】システムの代替的な実施形態を示す例示的なネットワーク図であり、システムは、副マイクロフォンをさらに備える。
【0032】
図3図2の信号源の位置及び速度を決定するシステムの実施形態を示す例示的な側面図であり、システムは、筐体上に位置する。
【0033】
図4図2の信号源の位置及び速度を決定するシステムの代替的な実施形態を示す例示的なネットワーク図であり、システムは、モバイルプラットフォームと動作可能に接続される。
【0034】
図5】第2のモバイルプラットフォームが図4のモバイルプラットフォームに向かって移動する場合に、ドップラー効果によって生成されるより高い信号周波数を示す例示的な詳細図である。
【0035】
図6図4の第2のモバイルプラットフォームが図4のモバイルプラットフォームに向かって移動する場合に、ドップラー効果によって生成されるより低い信号周波数を示す例示的な詳細図である。
【0036】
図7】航空機の検出及び回避の方法の実施形態を示す例示的なフロー図である。
【0037】
図8】航空機の検出及び回避の方法の他の実施形態を示す例示的なフロー図である。
【0038】
図9】航空機のような信号源の位置及び速度を特定する方法を示す例示的なフロー図である。
【0039】
図10】航空機のような信号源の位置及び速度を特定する他の方法を示す例示的なフロー図である。
【0040】
図11】航空機のような信号源の位置及び速度を特定するさらなる方法を示す例示的なフロー図である。
【0041】
図12】複数の航空機の音声シグネチャの複数の例を示す3つのグラフのセットである。
【0042】
図13図1または2のシステムによって受信された複数の音声信号の複数の例を示す3つのグラフのセットであり、システムは、複数の信号が図12のそれぞれの航空機の音声シグネチャに対応することを決定する。
【0043】
図14】MUSICアルゴリズムの実装中の周波数に基づいて、内積の逆数の変化間の関係を示す例示的なグラフである。
【0044】
図15】信号空間が、MUSICアルゴリズムの実装中の信号の入射角の変化によって変化可能であることを示す例示的なグラフである。
【0045】
図16】ネットワークを介して基地局と動作可能に接続される第1の航空機を示す例示的なネットワーク図である。
【0046】
図17図2の検出システムの代替的な実施形態を示す詳細図であり、システムは、第1の航空機上に位置し、航空機と対向する複数の側に位置し、複数の反対方向を向く、第1及び第2のマイクロフォンアレーと、第1及び第2の副マイクロフォンとを含む。
【0047】
図18図17の検出システムの代替的な実施形態を示す詳細図であり、第1及び第2のマイクロフォンアレーと第1及び第2の副マイクロフォンとは、航空機上で垂直に位置し、外側を向く。
【0048】
図19図1の検出システムの他の代替的な実施形態を示す詳細図であり、検出システムは、単一のマイクロフォンアレーを含む。
【0049】
図20図19の検出システムのまたさらなる代替的な実施形態を示す詳細図であり、検出システムは、航空機上に位置する4つの別個のマイクロフォンアレーを含む。
【0050】
複数の図面は、縮尺通りに示されるものではなく、同様の複数の構造または複数の機能の複数の構成要素は、例示目的のために、複数の図面を通して、概して、同様の複数の参照番号によって表されることを理解されたい。複数の図面は、複数の好ましい実施形態の説明を容易にすることのみを意図するものであることをさらに理解されたい。複数の図面は、複数の説明された実施形態のあらゆる態様を示すものではなく、本開示の範囲を限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0051】
現在入手可能な複数の航空機の位置及び速度検出システムは、不完全なため、音声を用いて信号源の位置及び速度を決定するシステムは、複数の接近する航空機の検出及び回避のような、広い範囲の用途の基礎を提供することができる。この結果は、本明細書において開示される一実施形態に従って、図1に示されるように、信号源の位置及び速度検出システム100によって達成可能である。
【0052】
図1を参照すると、航空機の位置及び速度検出システム100は、一実施形態に係る検知デバイス120と動作可能に接続される主マイクロフォンアレー110を備えるものとして示される。図1に示されるように、検知デバイス120は、プロセッサ121及び/または(図1に示されるように)プロセッサ121とは別個でもよく、またはこれと少なくとも部分的に一体化されてもよいメモリ122を含んでもよい。様々な実施形態において、主マイクロフォンアレー110は、複数のマイクロフォン112を含んでもよく、これらは、複数の音声信号を受信し、複数の行R及び列Cによって定義されるマトリックス構成114の基板111上に位置するように構成される。例示目的のみのために、マトリックス構成114に20個のマイクロフォン112を備えるものとして示されるが、アレー110は、任意の適した構成に位置する任意の適した数のマイクロフォン112を含んでもよい。例えば、図1に示されるように、アレー110の複数のマイクロフォン112は、実質的に同じ平面に位置してもよく、及び/または、マトリックス構成114において均等に離間してもよい。
【0053】
図2を参照すると、航空機の位置及び速度検出システム100は、主マイクロフォンアレー110及び副マイクロフォン130を備えるものとして示され、これらの各々は、他の実施形態に係る検知デバイス120と動作可能に接続される。副マイクロフォン130は、基板131上に位置するマイクロフォン112を含んでもよい。本明細書で説明されるように、副マイクロフォン130は、環境音のような複数の音声ノイズ信号を受信するように構成されてもよい。
【0054】
例示目的のみのため、単一のマイクロフォン112を備えるものとして示されるが、副マイクロフォン130は、任意の適した構成に位置する任意の適した数のマイクロフォン112を含んでもよい。アレー110の複数のマイクロフォン112及び副マイクロフォン130の複数のマイクロフォン112は、同じ及び/または異なるタイプのマイクロフォンであってもよい。追加的に、各マイクロフォン112は、亜音速、可聴及び/または超音波周波数を含む任意の適した周波数の複数の音波を検出するように動作可能であってもよい。複数の適切なタイプのマイクロフォン112は、コンデンサマイクロフォン、動的マイクロフォン、リボンマイクロフォン、カーボンマイクロフォン、圧電マイクロフォン、光ファイバマイクロフォン、レーザマイクロフォン、液体マイクロフォン、MEMSマイクロフォン等を、限定的ではなく含んでもよい。各マイクロフォン112は、全方向、双方向性、サブカージオイド、カージオイド、ハイパーカージオイド、スーパーカージオイド、ショットガン等を含む任意の適した検知パターンを有してもよい。
【0055】
図2において、例示目的のみのため、1つの主マイクロフォンアレー110及び1つの副マイクロフォン130を含むものとして示されるが、位置及び速度検出システム100は、任意の適した数の主マイクロフォンアレー110及び/または副マイクロフォン130を含んでもよい(例えば、図17および18参照)。主マイクロフォンアレー110は、換言すると、1つまたは複数のマイクロフォンアレーを含んでもよく、主マイクロフォンアレー110の各マイクロフォンアレーは、別個であってもよく、及び/または、他のマイクロフォンアレーと少なくとも部分的に一体化されてもよい。追加的に、及び/または代替的に、主マイクロフォンアレー110または副マイクロフォン130は、存在しなくてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、副マイクロフォン130を用いたノイズ低減は、実行されなくてもよく、ゆえに、副マイクロフォン130は、存在しなくてもよい(例えば、図1、19および20参照)。
【0056】
図3に示されるように、位置及び速度検出システム100は、筐体240上に位置してもよい。例えば、主マイクロフォンアレー110は、第1の方向211Aを向く筐体240の第1の面241上に位置してもよく、副マイクロフォン130は、第2の方向211Bを向く筐体240の第2の面242上に位置してもよい。第2の方向211Bは、第1の方向211Aと反対であり、換言すると、第1の方向211Aは、第2の方向211Bに実質的に直交する。
【0057】
図3は、例示目的のみのため、筐体240の対向する側にある平行な複数の平面に位置し、反対方向211A、111Bを向く主マイクロフォンアレー110及び副マイクロフォン130を示すが、主アレー110及び副マイクロフォン130は、垂直な複数の平面等を含む任意の適した関係で位置してもよい。換言すると、第1及び第2の方向111A、111Bの間に形成された角度(不図示)は、180°、90°、45°等を含む任意の適した角度及び/または任意の適した範囲の角度を含んでもよい。追加的に、いくつかの実施形態は、任意の適した複数のアレー110及び/または副マイクロフォン130を任意の適した関係で含んでもよい。
【0058】
本明細書で説明される複数の例は、無人航空機(UAV)または他の航空機のような信号源の位置及び速度を、システム100を用いて音声を介して検出することに関する。しかしながら、複数のさらなる実施形態は、車両、人間、動物、デバイス等を含む他の静止及び/または移動式の対象の位置及び速度を検出することに関してもよく、開示された複数の例及び複数の例示的実施形態は、開示されたシステム100の範囲を限定するものと解されてはならない。
【0059】
追加的に、システム100が航空機上に位置するいくつかの実施形態において、システム100は、対象から反射された航空機の音声シグネチャを検出し、この検出結果を用いることによって対象を回避してもよい。例えば、システム100は、複数のエコー位置決定技術を用いることにより、システム100が位置する航空機からの音声のエコーに基づいて、複数の対象を回避してもよい。
【0060】
様々な実施形態は、少なくとも1つの第2の航空機305(図16に示される)の位置及び速度を検出する地上のアセンブリ1105(図16に示される)を含んでもよい。複数の他の実施形態において、図4−6に示されるように、システム100は、無人航空機(UAV)を含第1の航空機200と動作可能に接続されてもよく、及び/またはこの上に位置してもよい。例えば、図5および6に示されるように、アレー110は、第1の航空機200の第1の面315上に位置してもよく、副マイクロフォン130は、第1の航空機200の第2の面320上に位置してもよい。
【0061】
図4に示されるように、第1の航空機200は、筐体201と、筐体201に回転可能に接続される複数のロータ202とを含んでもよい。複数のロータ202は、回転することにより、第1の航空機200に推進及び回転性能を付与する。第1の航空機200は、複数のロータ202の回転及び/または複数のロータ202を駆動するモータ(不図示)によって生じる音を発することがある。この音は、第1の航空機200の動作中は実質的に一定なことがあり、複数の環境音と比較して、固有なことがある。異なるタイプの第1及び/または第2の航空機200、305に対して固有であることにより、第1及び/または第2の航空機200、305から発せられた複数の音は、第1の航空機200に固有の音声シグネチャを与えることができる。従って、動作中の第1及び/または第2の航空機200、305のこの固有の音声シグネチャは、本明細書で説明されるように、検出システム100に対するその位置及び速度を決定するために利用可能である。追加的に、検出システム100が第1の航空機200の一部である場合、複数の他の航空機305の位置及び速度を検出することは、本明細書で説明されるように、これら他の航空機305の回避を提供することができる。
【0062】
第1の航空機200は、例示目的のみのため、本明細書においてクワッドロータUAVとして示されるが、任意の適したタイプの第1の航空機200が検出システム100を含み得ることは明らかである。追加的に、第1の航空機200及び/またはモバイルプラットフォームはUAVを含んでもよく、航空機及び/またはモバイルプラットフォームは、追加的に及び/または代替的に、飛行機、ジェット機、ヘリコプタ等を含んでもよい。
【0063】
図7および8は、実施形態に係る航空機の検出及び回避方法400、500を示すフロー図である。図7および8を参照すると、ブロック420において、少なくとも1つの航空機に対応する少なくとも1つの音声信号が特定される。1つまたは複数の航空機に対応する1つまたは複数の信号の特定は、任意の適した態様で実行されてもよい。例えば、上述されたように、航空機は、周囲の複数の他の音から区別するものとして特定可能な音声シグネチャを発してもよい。音声シグネチャは、周波数範囲、一組の周波数のピーク、単一の周波数ピーク及び/または1つまたは複数の周波数のピークもしくは周波数範囲のパターンを備えてもよい。
【0064】
例えば、図12は、例示的な音声シグネチャ901、902、903の3つのグラフ900A、900B、900Cを含む。第1のグラフ900Aは、単一の周波数ピークからなる音声シグネチャ901を示す。第2のグラフ900Bは、複数の周波数のピークのグループ化された範囲からなる音声シグネチャ902を示す。第3のグラフ900Cは、3つの別個の複数の周波数のピークからなる音声シグネチャ903を示す。いくつかの実施形態において、選択された航空機に関連付けられた信号を特定することは、選択された航空機の既知の音声シグネチャ901、902、903に直接(及び/またはほぼ)一致する信号を特定することを含んでもよい。
【0065】
しかしながら、本明細書で説明されるように、第2の航空機305(図5および6に示される)の音声シグネチャは、ドップラー効果に応じて、より高くまたはより低く認識され得る。換言すると、第1の航空機200に対する信号源及び/または検出システム100の運きは、検出システム100によって受信された音の認識される周波数を変化させ得る。従って、いくつかの実施形態において、航空機に関連付けられた信号を特定することは、所与の音声シグネチャに一致するが、周波数がより高くまたはより低くシフトされた信号を特定することを含んでもよい。例えば、図13は、グラフ900D、900E、900Fを示し、これらは、図12に示される音声シグネチャ901、902、903に一致し得る受信された信号904、905、906をそれぞれ示す。
【0066】
グラフ900Dは、音声シグネチャ901に対応するものとして特定可能な受信された信号904(破線)を示す。この例では、第2の航空機305がシステム100に接近するため(例えば、図5参照)、受信された信号904の周波数は、ベースライン周波数901と比較して、より高い周波数へシフトされる。
【0067】
グラフ900Eは、音声シグネチャ902に対応するものとして特定可能な受信された信号905(複数の破線)を示す。この例では、第2の航空機305がシステム100から遠ざかるため(例えば、図6参照)、受信された信号905の周波数は、ベースライン周波数902と比較して、より低い周波数へシフトされる。この例では、ベースライン周波数902と受信された信号905との間の対応は、シグネチャピークの数、同様の強度のシグネチャ及び/または各シグネチャピークの同じシフト距離に基づいて特定可能である。
【0068】
グラフ900Fは、音声シグネチャ903に対応するものとして特定可能な受信された信号906(複数の破線)を示す。この例では、第2の航空機305がシステム100に接近するため(例えば、図5参照)、受信された信号906の周波数は、ベースライン周波数903と比較して、より高い周波数へシフトされる。この例では、ベースライン周波数903と受信された信号906との間の対応も、シグネチャピークの数、同様の強度のシグネチャ及び/または各シグネチャピークの同じシフト距離に基づいて特定可能である。
【0069】
複数の航空機の自然に発生する複数の音声シグネチャは、特定可能だが(例えば、モータ及び/または複数のロータの音声シグネチャ)、いくつかの実施形態において、複数の航空機は、音声シグネチャ及び/またはシリアルナンバー等の他の固有の特定信号をブロードキャストするスピーカを含んでもよい。このような音声シグネチャは、上述されたように、パターンを含む音声シグネチャであってもよい。例えば、一実施形態において、音声シグネチャは、シグネチャ901、902および903の間で、各々が1秒間を有するようなサイクルで変化してもよい。他の例において、音声シグネチャ903は、(例えば、モールス信号と同様の)パターンを生成するために、1つまたは複数の選択された時間長にわたって、オン及びオフでブロードキャストされてもよい。このような音声シグネチャは、亜音速、可聴及び/または超音速であってもよい。いくつかの実施形態において、各航空機がその関連付けられた固有の音声シグネチャに基づいて特定可能なように、(例えば、MACアドレスと同様の)複数の固有の音声シグネチャが、所与の航空機の各々に対して付与されてもよい。
【0070】
図7および8に戻ると、方法400、500は、第2の航空機305の位置及び速度が特定されるブロック600に続く。決定ブロック430において、第2の航空機305(図5および6に示される)が第1の航空機200(図5および6に示される)と衝突する進路上にあるか否かが決定される。例えば、第1の航空機200の速度及び位置は、衝突が起こり得るか否かを決定するために、第2の航空機305の決定された速度及び位置と比較されてもよい。
【0071】
衝突する進路が存在しないと決定された場合、方法400、500は、現在の進路が維持されるブロック440に続く。しかしながら、衝突する進路が存在すると決定された場合、方法400は、回避操縦が実行されるブロック450に続く。回避操縦は、衝突を防止可能な任意の適した進路修正または移動を含んでもよく、これは、接近する第2の航空機305と反対方向への移動、接近する第2の航空機305と直交方向への移動、接近する第2の航空機305の周囲での移動、または接近する第2の航空機305の通過を可能とする位置でのホバリングを含む。
【0072】
決定ブロック460において、第2の航空機305が飛行を終了したか否かが決定され、終了した場合、方法400、500は、ブロック499において完了する。しかしながら、第2の航空機305の飛行が終了されていない場合、より詳細に後述されるように、方法400のサイクルは、ブロック420(図7に示される)に戻ってもよく、または代替的に、方法500のサイクルは、ブロック410(図8に示される)に戻ってもよい。従って、第1の航空機200が接近または近接する他の航空機305を連続的に検出及び回避することができるように、第1の航空機200が飛行する間、方法400、500は継続する。
【0073】
いくつかの実施形態において、複数の音声信号は、ノイズを除去するために、事前に処理されてもよい。例えば、図8を参照すると、方法500は、ブロック410において開始し、ここで、複数の音声信号は、ノイズ除去のために処理される。様々な実施形態において、アレー110の複数のマイクロフォン112の各々は、それぞれの音声信号を受信してもよく、副マイクロフォン130から受信されたノイズ音声信号は、アレー110の複数のマイクロフォン112によって受信されたそれぞれの音声信号から除去されてもよい。
【0074】
様々な実施形態において、副マイクロフォン130から受信されたノイズ信号は、バックグラウンドノイズを実質的に表すものと仮定され、アレー110の複数のマイクロフォン112からの音声信号は、望ましいターゲット信号にバックグラウンドノイズが加えられたものを表す。従って、アレー110の複数のマイクロフォン112からのそれぞれの音声信号から、副マイクロフォン130からの音声信号を除去することによって、望ましいターゲット信号が残り得る。
【0075】
従って、副マイクロフォン130が位置するUAV筐体201の部分に対向する及び/またはその遠位にある、UAV筐体201(図4に示される)の選択された部分に、アレー110を位置させることが有利となり得る。副マイクロフォン130は、それにより、バックグラウンドノイズ及びターゲット信号の代わりに、周囲のバックグラウンドノイズを主に(及び/またはそれのみを)受信する。例えば、図5および6を参照すると、第2の航空機305は、第1の航空機200に接近し(図5に示されるように)、またはこれから遠ざかる(図6に示されるように)。より詳細には、第2の航空機305は、第1の航空機200の筐体205の第1の面315上に位置するアレー110に接近するか、またはこれから遠ざかる。第2の航空機305からの音310は、ゆえに、最初にアレー110に遭遇し、副マイクロフォン130に達する前に、実質的に弱められ及び/またはブロックされる。換言すると、第2の航空機305からの複数の音声信号または音310は、副マイクロフォン130と比較して実質的により高いレベルで検出可能である。アレー110及び副マイクロフォン130の相対的な配置は、アレー110の複数のマイクロフォン112の音声信号からの、副マイクロフォン130のノイズ信号の除去を可能とし得るものであり、その結果、音310は、第2の航空機305から発せられる。
【0076】
対照的に、いくつかの実施形態において、副マイクロフォン130のノイズ信号は、アレー110によって取得された複数の音声信号から除去されない。アレー110によって取得された複数の音声信号は、それにより、処理されてもよく、さもなければ、410において、ノイズ除去を行うことなく、本明細書で説明されたように取り扱われてもよい。いくらか異なるように説明される、いくつかの実施形態において、システム100は、副マイクロフォン130を省略してもよい。例えば、上述されたように、図7は、代替的な実施形態に係る航空機の検出及び回避方法400を示すフロー図であり、ここで、ノイズは、複数の受信された音声信号から除去されなくてもよい。
【0077】
図9は、第2の航空機305のような信号源の位置及び速度を決定する方法600の例示的な実施形態600Aを示す。ブロック610において、複数の音声信号に対して方向解析が実行され、ブロック620において、複数の音声信号に対して強度解析が実行される。方向解析は、610において、さらに詳細に後述される複数の方法を含む、任意の適した態様で実行されてもよい。強度解析は、620において、複数の音声信号の相対的な強度を決定することを含んでもよい。例えば、複数の受信された音声信号が、信号源のタイプと関連付けられ得るベースライン強度と比較されてもよい。強度解析は、システム100からの、第2の航空機305のような信号源の相対的な距離を決定するように構成されてもよい。
【0078】
様々な実施形態において、信号源の位置及び速度は、信号源の距離及び/または方向を含む信号源の決定された位置の複数の変化を観察することによって決定されてもよい。
【0079】
図10は、第2の航空機305のような信号源の位置及び速度を決定する方法600の例示的な実施形態600Bを示す。方法600は、ブロック710において開始し、ここで、第1の信号サンプルの周波数推定が実行される。
【0080】
例えば、マトリックスAが複数の信号源の属性を示すと仮定すると((A={a,a,…,a})という)、aは、周波数(f)及び/または入射角(θ)の関数である。さらに、Fは、複数のソース信号を表し、Wは、ノイズを示すものと仮定する。受信されたソース及びノイズ信号の合成は、X=AF+Wとして示されてもよい。RがXの共分散マトリックスを示すと仮定すると、Rマトリックスの固有値は、{λ,λ,…,λ}である。複数の信号源が、複数の固有値の中に複数のD信号を有する場合、N−D固有値は、等しい。換言すると、{λD+1,λD+2,…,λD+N}は、ノイズ空間に対応し、他の複数のD固有値は、信号空間に対応する。さらに、Eは、Rマトリックスの固有値{λD+1,λD+2,…,λ}に対応する複数の固有ベクトルを示すと仮定する。これらの固有ベクトルは、ノイズ空間を示す。ノイズ空間及び信号空間は、必ず直交してもよい。ゆえに、信号空間及びノイズ空間が直交する場合、信号空間及びノイズ空間の内積は0となる。追加的に、P(ω)=1/a(ω)Ea(ω)は、内積の逆数を示すと仮定する。角周波数ωによる信号パワーPの変化間の関係は、図14に示され、ここで、図中の各ピークに対応する周波数は、それぞれの音源の周波数を示す。
【0081】
ブロック720において、第1の信号サンプル源の信号の方向が決定されてもよい。例えば、一実施形態において、信号空間及びノイズ空間の内積は、算出されてもよい。上述された周波数推定と対照的に、ここで、信号空間は、P(θ)=1/a(θ)Ea(θ)によって表される入射角の変化と共に変化してもよい。図15に示されるように、各ピークに対応する角度は、それぞれの音源の方向を示す。信号強度は、このピーク値に比例する。
【0082】
さらなる実施形態において、周波数推定及び信号方向の決定は、任意の適した態様で実行されてもよい。例えば、周波数推定及び信号方向の決定は、Multiple Signal Classificationアルゴリズム(MUSICアルゴリズム)実装の一部として行われてもよい(例えば、全目的のためにその全体が本明細書に組み込まれる、Schmidt, IEEE Transactions On Antennas And Propagation, Vol. AP−34. No. 3, March 1986を参照)。
【0083】
ブロック730において、第2の信号サンプルの周波数推定が実行され、ブロック740において、第2の信号サンプル源の信号の方向が決定される。ブロック750において、信号源が第1の航空機200に接近するか、またはこれから遠ざかるかが決定される。例えば、図5に示されるように、信号源(すなわち、第2の航空機305)が検知する航空機200に向かって移動する場合、ドップラー効果によって、第2の航空機350からの音310Aの周波数は、第2の航空機350が静止するまたは検知する航空機200から遠ざかる場合より高いと認識される。
【0084】
対照的に、図6に示されるように、信号源(すなわち、第2の航空機305)が検知する航空機200から遠ざかる場合、ドップラー効果によって、第2の航空機350からの音310Aの周波数は、第2の航空機350が静止するまたは検知する航空機200に向かって移動する場合より低いと認識される。
【0085】
換言すると、検知する航空機200に向かって移動する第2の航空機305の信号源は、複数の音波310Aを圧縮させ、ゆえに、より高い周波数またはより高いピッチを有するものと認識させる。一方、検知する航空機200から遠ざかって移動する第2の航空機305の信号源は、複数の音波310Aを拡張させ、ゆえに、より低い周波数またはより低いピッチを有するものと認識させる。従って、連続的な信号源の複数のサンプルの周波数を比較することによって、信号源が接近するかまたはこれから遠ざかるかが決定可能である。
【0086】
追加的に、及び/または代替的に、信号強度も、信号源が接近するかまたはこれから遠ざかるかを確認するために利用可能である。例えば、信号の信号強度及びピッチが増大する場合、信号源が接近すると決定されてもよい。同様に、信号の信号強度及びピッチが低減する場合、信号源が遠ざかると決定されてもよい。
【0087】
ゆえに、ドップラー効果に従って、信号源が接近するかまたはこれから遠ざかるかが決定されてもよい。信号源の強度は、このような決定の助けとなり得る。例えば、周波数が増大し、強度が向上する場合、信号源が接近すると決定されてもよい。さもなければ、信号源が遠ざかると決定されてもよい。
【0088】
ブロック760において、主マイクロフォンアレー110からの信号源の距離が、決定される。例えば、いくつかの実施形態において、信号強度に基づいて、このような決定がなされてもよい。換言すると、よりうるさい信号は、より静かな信号より近いと決定されてもよい。いくつかの実施形態において、距離は、所与の信号源に対応する既知のまたは仮定された距離及び強度値に基づいて、算出されてもよい。例えば、信号源が「タイプA」のUAVと決定された場合、様々な距離におけるこのUAVの動作強度は既知のことがあり、受信された信号の強度は、これら既知の値と比較されることにより、距離の値を推定してもよい。複数の他の実施形態において、複数の距離の値は、所与の信号源の仮定された複数の動作強度に基づいて推定されてもよい。いくつかの実施形態において、複数の距離は、距離の単位(例えば、メートル)であってもよく、または、概して記述的な距離範囲(例えば、非常に遠い、遠い、近い、非常に近い等)であってもよい。
【0089】
ブロック770において、信号源の現在の位置及び速度は、決定される。例えば、このような決定は、本明細書で説明されるように、1つまたは複数の信号の方向の決定、距離の決定及び/または接近/遠ざかることの決定に基づいてなされてもよい。
【0090】
ブロック780において、信号源の方位は、任意に決定されてもよい。例えば、ブロック770に関して上述されたように、信号源の現在位置を算出することに加えて、信号源の方位または将来的な位置及び/または速度/複数の速度を推定することも有利となり得る。このような決定は、本明細書で説明されるように、1つまたは複数の速度決定、位置決定、信号の方向の決定、距離の決定及び/または接近/遠ざかることの決定に基づいてもよい。
【0091】
様々な実施形態において、780における信号源の方位の決定は、行われない。例えば、図11は、第2の航空機305のような信号源の位置及び速度を決定する方法600の例示的な実施形態600Cを示し、ここで、信号源の方位の決定は、行われない。
【0092】
追加的に、本明細書で説明される複数の方法のいずれかは、非一時的機械可読記憶媒体上でエンコードされるコンピュータ製品において具現されてもよい。例えば、非一時的機械可読記憶媒体は、フラッシュドライブのようなポータブルメモリデバイス、または、図1および2に示される検知デバイス120の一部であるメモリ122のようなデバイスに関連付けられたメモリを含んでもよい。このようなコンピュータ製品は、任意の適した処理デバイスによって実行されてもよく、これは、図1および2に示される検知デバイス120の一部であるプロセッサ121を含んでもよい。
【0093】
追加的に、本明細書で説明される様々な実施形態は、第2の航空機305(図5および6に示される)を検出する第1の航空機200に関するが、いくつかの実施形態においては、複数の地上用車両、複数のステーションまたは複数のデバイスも、検出システム100を含んでもよい。複数のさらなる実施形態において、複数の地上用車両、複数のステーションまたは複数のデバイスは、1つまたは複数の第1の航空機200と動作可能に接続されてもよく、このことは、データを共有するように構成されていない可能性のある複数の他の航空機305の位置を含むデータを、第1の航空機200と共有するために有利となり得る。
【0094】
例えば、図16は、ネットワーク1110を介して基地局1105と動作可能に接続される第1の航空機200を含むシステム1100を示す例示的なネットワーク図である。基地局1105及び第1の航空機200の各々は、それぞれの検出システム100を備えてもよい。従って、様々な実施形態において、基地局1105及び第1の航空機200の1つまたは両方は、第2の航空機305を含む様々な対象の位置及び速度を検出することができる。第2の航空機305の位置及び速度を基地局1105及び第1の航空機200の両方によって検出することは、このような複数の検出がネットワーク1110を介して共有可能であり、かつ、第2の航空機305の決定された位置及び速度の精度向上に利用可能であるため、有利となり得る。追加的に、基地局1105が第1の航空機200の位置及び速度を検出することは、このような位置及び速度がネットワーク1110を介して第1の航空機200に提供可能であり、それにより、第1の航空機200が自己の位置及び速度についてのデータを有することができるため、有利となり得る。
【0095】
図17−20は、複数の主マイクロフォンアレー110及び複数の副マイクロフォン130の複数の選択された組み合わせを含む航空機の4つの代替的な実施形態1210、1220、1230、1240の複数の例を示す。図17は、第1の航空機1210上に位置する検出システム100の例示的な代替的実施形態であり、ここで、検出システム100は、第1及び第2の主マイクロフォンのアレー110と、航空機1210の対向する複数の側に位置し、反対方向を向く第1及び第2の副マイクロフォン130とを含む。このような実施形態は、航空機1210の対向する複数の側から接近する複数の信号源の検出の向上に有利となり得る。
【0096】
図18は、第1の航空機1220上に位置する検出システム100の他の例示的な代替的実施形態であり、ここで、検出システム100は、第1及び第2の主マイクロフォンの複数のアレー110と、航空機1220上に垂直に位置し、外側を向く第1及び第2の副マイクロフォン130とを含む。このような実施形態は、航空機1220の異なる複数の側から接近する複数の信号源の検出の向上に有利となり得る。
【0097】
従って、図17および18に示されるように、いくつかの実施形態において、検出システム100は、第1の方向を向く第1の主マイクロフォンアレーと、第2の方向を向く第1の副マイクロフォンと、第3の方向を向く第2の主マイクロフォンアレーと、第4の方向を向く第2の副マイクロフォンとを含んでもよい。様々な実施形態において、第1、第2、第3及び第4の方向のうち少なくとも2つは、複数の異なる方向であってもよい。
【0098】
図19は、航空機1230上に位置する検出システム100のさらなる例示的な代替的実施形態であり、ここで、検出システム100は、単一の主マイクロフォンアレー110を含む。このような実施形態は、副マイクロフォン130を介してのノイズ低減が不要の場合に有利となり得る。
【0099】
図20は、第1の航空機1240上に位置する検出システム100のまたさらなる例示的な代替的実施形態であり、ここで、検出システム100は、航空機1240上に位置する4つの別個の主マイクロフォンアレー110を含む。このような実施形態は、副マイクロフォン130を介してのノイズ低減が不要の場合に、航空機1240の様々な側から接近する複数の信号源の検出の向上に有利となり得る。
【0100】
複数の説明された実施形態は、様々な複数の変更及び代替的な複数の形式の対象たり得るものであり、これらの複数の具体例は、複数の図面において、例示を目的として示されたものであり、本明細書において詳細に説明されている。しかしながら、複数の説明された実施形態は、開示された複数の特定の形式または方法に限定されるものではなく、反対に、本開示は、全ての変更、均等物及び代替物を包含するものであることを理解されたい。
[項目1]
対象の少なくとも一部に電力供給を行うために用いられるバッテリアセンブリを放電する方法であって、
上記対象への電力供給がオフにされたときを検出するステップと、
タイマにより、上記対象への上記電力供給がオフにされてから経過した時間長を検出するステップと、
上記時間長が時間長の閾値を超える場合に、上記バッテリアセンブリの制御された自己放電を開始するステップと、
を含む、方法。
[項目2]
上記速度変化を推定するステップは、ドップラー解析に基づく、項目1に記載の方法。
[項目3]
主マイクロフォンアレーから複数の音声信号の第1のセットを取得するステップをさらに含む、項目1または2に記載の方法。
[項目4]
副マイクロフォンから第1のノイズ音声信号を取得するステップをさらに備える、項目3に記載の方法。
[項目5]
上記第1のセットの各音声信号から上記ノイズ音声信号を除去するステップをさらに含む、項目4に記載の方法。
[項目6]
上記除去するステップに基づいて、複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成するステップをさらに含む、項目5に記載の方法。
[項目7]
複数の音声信号の上記第1の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップをさらに含む、項目4から6のいずれか1項に記載の方法。
[項目8]
上記複数の音声信号の第1の処理されたセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するステップをさらに含む、項目7に記載の方法。
[項目9]
上記除去するステップに基づいて、複数の音声信号の第2の処理されたセットを生成するステップをさらに含む、項目8に記載の方法。
[項目10]
複数の音声信号の上記第2の処理されたセットに対して周波数推定を実行するステップをさらに含む、項目9に記載の方法。
[項目11]
複数の音声信号の上記第2の処理されたセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するステップをさらに含む、項目10に記載の方法。
[項目12]
上記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するステップをさらに含む、項目11に記載の方法。
[項目13]
上記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するステップは、複数の音声信号の上記第1及び第2の処理されたセットのドップラー解析を実行することを含む、項目12に記載の方法。
[項目14]
上記ドップラー解析を実行する上記ステップと、複数の音声信号に対して上記方向解析を実行するステップと、上記複数の音声信号に対して上記周波数解析を実行する上記ステップとに基づいて、信号源の将来的な位置及び速度を予測するステップをさらに含む、項目1から13のいずれか1項に記載の方法。
[項目15]
項目1から14のいずれか1項に記載の方法によって決定された、信号源の決定された位置及び速度に基づいて、信号源が、移動プラットフォームの検出位置と衝突する進路上にあると決定するステップと、
上記移動プラットフォームの上記進路を変更することによって、上記信号源を回避するステップと、
を備える、信号源を回避する方法。
[項目16]
上記移動プラットフォームの上記進路を変更するステップは、上記信号源の決定された位置から反対方向に移動することを含む、項目15に記載の方法。
[項目17]
上記移動プラットフォームの上記進路を変更する上記ステップは、上記信号源の決定された位置から直交方向に移動することを含む、項目15に記載の方法。
[項目18]
上記移動プラットフォームの上記進路を変更するステップは、上記信号源の決定された位置の周囲を移動することを含む、項目15に記載の方法。
[項目19]
上記移動プラットフォームの上記進路を変更するステップは、移動を停止することと、定位置でホバリングすることとを含む、項目15に記載の方法。
[項目20]
上記移動プラットフォームは、航空機である、項目15から19のいずれか1項に記載の方法。
[項目21]
上記航空機は、無人航空機である、項目20に記載の方法。
[項目22]
信号源の位置及び速度を決定するためのコンピュータプログラム製品であって、1つまたは複数の機械可読記憶媒体上でエンコードされ、項目1から14のいずれか1項に記載の方法を実行するための命令を備える、コンピュータプログラム製品。
[項目23]
信号源を回避するためのコンピュータプログラム製品であって、1つまたは複数の機械可読記憶媒体上でエンコードされ、項目15から21のいずれか1項に記載の方法を実行するための命令を備える、コンピュータプログラム製品。
[項目24]
信号源の位置及び速度を決定する項目1から14のいずれか1項に記載の方法が、非一時的記憶媒体に格納された一連の命令として提供される、コンピュータプログラム製品。
[項目25]
信号源を回避する項目15から21のいずれか1項に記載の方法が、非一時的記憶媒体に格納された一連の命令として提供される、コンピュータプログラム製品。
[項目26]
物理的空間における信号源の位置及び速度を決定するためのコンピュータプログラム製品であって、非一時的機械可読記憶媒体上でエンコードされ、
複数の音声信号の第1のセットの複数の音声信号の各々からノイズ音声信号を除去することにより、複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成するための命令と、
複数の音声信号の上記第1の処理されたセットに対して周波数推定を実行するための命令と、
複数の音声信号の上記第1の処理されたセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するための命令と、
複数の音声信号の第2の処理されたセットを生成するための命令と、
複数の音声信号の上記第2の処理されたセットに対して周波数推定を実行するための命令と、
複数の音声信号の上記第2のセットに基づいて、第2の信号源の信号の方向を決定するための命令と、
複数の音声信号の上記第1及び第2の処理されたセットに対してドップラー解析を実行することにより、上記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するための命令と、
上記ドップラー解析、上記方向解析及び上記周波数解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するための命令と、
を含む、コンピュータプログラム製品。
[項目27]
信号源の位置及び速度を決定するためのコンピュータプログラム製品であって、非一時的機械可読記憶媒体上でエンコードされ、
複数の音声信号の第1のセットに対して周波数推定を実行するための命令と、
複数の音声信号の第1のセットに基づいて、第1の信号源の信号の方向を決定するための命令と、
複数の音声信号の第2のセットに対して周波数推定を実行するための命令と、
複数の音声信号の上記第2のセットに基づいて、第2の信号源の信号の方向を決定するための命令と、
複数の音声信号の上記第1及び第2のセットのドップラー解析を実行することにより、上記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するための命令と、
上記ドップラー解析、上記方向解析及び上記周波数解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するための命令と、
を含む、コンピュータプログラム製品。
[項目28]
複数の音声信号の第1のセットに対して周波数推定を実行するステップと、
複数の音声信号の上記第1のセットに基づいて、信号源の第1の信号の方向を決定するステップと、
複数の音声信号の第2のセットに対して周波数推定を実行するステップと、
複数の音声信号の上記第2のセットに基づいて、上記信号源の第2の信号の方向を決定するステップと、
複数の音声信号の上記第1及び第2のセットのドップラー解析を実行することによって、上記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するステップと、
上記ドップラー解析、方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するステップと、
を含む、信号源の位置及び速度を決定する方法。
[項目29]
上記ドップラー解析、上記方向解析及び戦記強度解析に基づいて、信号源の将来的な位置及び速度を予測するステップをさらに含む、項目28に記載の方法。
[項目30]
信号源の位置及び速度を決定する項目28または29に記載の方法によって決定された、信号源の決定された位置及び速度に基づいて、信号源が、移動プラットフォーム上の検出位置と衝突する進路上にあると決定するステップと、
上記移動プラットフォームの上記進路を変更することによって、上記信号源を回避するステップと、
を備える、信号源を回避する方法。
[項目31]
上記移動プラットフォームは、航空機である、項目30に記載の方法。
[項目32]
上記航空機は、無人航空機である、項目31に記載の方法。
[項目33]
信号源の位置及び速度を決定するためのシステムであって、
複数の音声信号の第1のセットに対して周波数推定を実行するステップと、
複数の音声信号の上記第1のセットに基づいて、信号源の第1の信号の方向を決定するステップと、
複数の音声信号の第2のセットに対して周波数推定を実行するステップと、
複数の音声信号の上記第2のセットに基づいて、上記信号源の第2の信号の方向を決定するステップと、
を備える方法を実装するように構成される、システム。
[項目34]
信号源を回避するためのシステムであって、
複数の音声信号の第1のセットに対して周波数推定を実行するステップと、
複数の音声信号の上記第1のセットに基づいて、信号源の第1の信号の方向を決定するステップと、
複数の音声信号の第2のセットに対して周波数推定を実行するステップと、
複数の音声信号の上記第2のセットに基づいて、上記信号源の第2の信号の方向を決定するステップと、
複数の音声信号の上記第1及び第2のセットのドップラー解析を実行することによって、上記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するステップと、
上記ドップラー解析、方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するステップと、
信号源の決定された位置及び速度に基づいて、信号源が、移動プラットフォーム上の検出位置と衝突する進路上にあると決定するステップと、
上記移動プラットフォームの上記進路を変更することによって、上記信号源を回避するステップと、
を備える方法を実装するように構成される、システム。
[項目35]
信号源の位置及び速度を決定するためのコンピュータプログラム製品であって、1つまたは複数の機械可読記憶媒体上でエンコードされ、項目28または29に記載の方法を実行するための命令を備える、コンピュータプログラム製品。
[項目36]
信号源を回避するためのコンピュータプログラム製品であって、1つまたは複数の機械可読記憶媒体上でエンコードされ、項目30から32のいずれか1項に記載の方法を実行するための命令を備える、コンピュータプログラム製品。
[項目37]
信号源の位置及び速度を決定する項目28から29のいずれか1項に記載の方法が、非一時的記憶媒体に格納された一連の命令として提供される、コンピュータプログラム製品。
[項目38]
信号源を回避する項目30から32のいずれか1項に記載の方法が、非一時的記憶媒体に格納された一連の命令として提供される、コンピュータプログラム製品。
[項目39]
第1の主マイクロフォンアレーと、
副マイクロフォンと、
複数の音声信号のドップラー解析、方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するための処理装置と、
を備える、音声検知システム。
[項目40]
筐体と、
上記筐体上に位置し、複数のマイクロフォンを含む第1の主マイクロフォンアレーと、
上記筐体上に位置する第1の副マイクロフォンであって、上記第1の主マイクロフォンアレーと動作可能に接続される、第1の副マイクロフォンと、
複数の音声信号の方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するための処理デバイスと、
を備える、音声検知システム。
[項目41]
信号源の位置及び速度の上記決定は、ドップラー解析にさらに基づく、項目40に記載の音声検知システム。
[項目42]
上記第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンは、平行だが、上記筐体上の複数の異なる平面に位置する、項目40または41に記載の音声検知システム。
[項目43]
上記第1の主マイクロフォンアレーは、第1の方向を向き、上記第1の副マイクロフォンは、上記第1の方向と異なる第2の方向を向く、項目40から42のいずれか1項に記載の音声検知システム。
[項目44]
上記第1の方向は、上記第2の方向の反対である、項目43に記載の音声検知システム。
[項目45]
上記第1の方向は、上記第2の方向に実質的に直交する、項目43に記載の音声検知システム。
[項目46]
上記第1の主マイクロフォンアレーの上記複数のマイクロフォンは、複数の行及び列を有するマトリックス構成の基板に位置する、項目40から45のいずれか1項に記載の音声検知システム。
[項目47]
上記第1の主マイクロフォンアレーの上記複数のマイクロフォンは、実質的に同じ平面に位置する、項目40から46のいずれか1項に記載の音声検知システム。
[項目48]
上記筐体内に位置し、上記第1の主マイクロフォンアレー及び上記第1の副マイクロフォンと動作可能に接続されるプロセッサ及びメモリをさらに備える、項目40から47のいずれか1項に記載の音声検知システム。
[項目49]
上記筐体上に位置し、上記第1の主マイクロフォンアレー及び上記第1の副マイクロフォンと動作可能に接続される第2の主マイクロフォンアレーをさらに備える、項目40から48のいずれか1項に記載の音声検知システム。
[項目50]
上記筐体上に位置し、上記第1及び第2の主マイクロフォンアレー及び上記第1の副マイクロフォンと動作可能に接続される第2の副マイクロフォンをさらに備える、項目49に記載の音声検知システム。
[項目51]
上記第1の主マイクロフォンアレーは、第1の方向を向き、
上記第1の副マイクロフォンは、第2の方向を向き、
上記第2の主マイクロフォンアレーは、第3の方向を向き、
上記第2の副マイクロフォンは、第4の方向を向き、
上記第1、第2、第3及び第4の方向のうち少なくとも2つは、複数の異なる方向である、項目50に記載の音声検知システム。
[項目52]
上記第1の方向は、上記第2の方向と反対であり、上記第3の方向は、上記第4の方向と反対である、項目51に記載の音声検知システム。
[項目53]
上記第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンは、平行だが、上記筐体上の複数の異なる平面に位置し、
上記第2の主マイクロフォンアレー及び第2の副マイクロフォンは、平行だが、上記第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンの位置と実質的に直交する上記筐体上の複数の異なる平面に位置する、項目50に記載の音声検知システム。
[項目54]
上記第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンは、超音波を検出するように構成される、項目40から53のいずれか1項に記載の音声検知システム。
[項目55]
上記第1の主マイクロフォンアレー及び第1の副マイクロフォンは、亜音速音を検出するように構成される、項目40から54のいずれか1項に記載の音声検知システム。
[項目56]
上記処理デバイスは、複数の音声信号の上記第1のセットの複数の音声信号の各々から、上記第1の副マイクロフォンによって取得されたバックグラウンドノイズ音声信号を除去することにより、複数の音声信号の第1の処理されたセットを生成するようにさらに構成される、項目40から55のいずれか1項に記載の音声検知システム。
[項目57]
上記処理デバイスは、複数の音声信号の上記第1の処理されたセットに対して周波数推定を実行するようにさらに構成される、項目56のいずれかに記載の音声検知システム。
[項目58]
上記処理デバイスは、複数の音声信号の上記第1の処理されたセットに基づいて、信号源の信号の方向を決定するようにさらに構成される、項目57に記載の音声検知システム。
[項目59]
上記処理デバイスは、複数の音声信号の第2の処理されたセットを生成するようにさらに構成される、項目58に記載の音声検知システム。
[項目60]
上記処理デバイスは、複数の音声信号の上記第2の処理されたセットに対して周波数推定を実行するようにさらに構成される、項目59に記載の音声検知システム。
[項目61]
上記処理デバイスは、複数の音声信号の上記第2の処理されたセットに基づいて、上記信号源の第2の信号の方向を決定するようにさらに構成される、項目60に記載の音声検知システム。
[項目62]
上記処理デバイスは、上記信号源が検出位置に接近するかまたはこれから遠ざかるかを決定するようにさらに構成される、項目61のいずれか1項に記載の音声検知システム。
[項目63]
上記処理デバイスは、複数の音声信号の上記ドップラー解析、上記方向解析及び上記強度解析に基づいて、信号源の将来的な位置及び速度を予測するようにさらに構成される、項目62のいずれか1項に記載の音声検知システム。
[項目64]
筐体と、
上記筐体上に位置し、複数のマイクロフォンを備える第1の主マイクロフォンアレーと、
上記筐体上に位置する第1の副マイクロフォンであって、上記第1の主マイクロフォンアレーと動作可能に接続される、第1の副マイクロフォンと、
上記音声検知システムの複数の音声信号の方向解析及び強度解析に基づいて、信号源の位置及び速度を決定するための処理デバイスと、
を備える、移動プラットフォーム。
[項目65]
上記移動プラットフォームは、無人航空機である、項目64に記載の移動プラットフォーム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20