(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記自走式掃除装置は、前記清掃領域内を自走する自走ユニットと、当該自走ユニットによる自走中に前記清掃領域内のゴミを吸引するゴミ吸引ユニットと、掃除装置側通信ユニットと、を備え、前記制御装置は、前記掃除装置側通信ユニットとの間で前記掃除動作の制御信号を少なくとも送信すると共に、前記自走式掃除装置から出力される前記掃除動作後の報告信号を少なくとも受信する制御装置側通信ユニットを備えている請求項1に記載のクリーニングシステム。
前記清掃領域内に生体の存在を検知する生体検知装置を更に備え、前記制御装置は、前記生体検知装置からの検知結果に基づいて前記清掃領域内に前記生体が存在するか否かを判定し、前記生体が存在しない場合に前記自走式掃除装置の掃除動作を開始させる請求項1又は請求項2に記載のクリーニングシステム。
前記清掃領域が複数設定されると共に、当該複数の前記清掃領域内に各々生体の存在を検知する生体検知装置を更に備え、前記制御装置は、前記生体検知装置からの検知結果に基づいて前記清掃領域内に前記生体が存在するか否かを判定し、前記生体が存在しない前記清掃領域に前記自走式掃除装置を移動して前記掃除動作を開始させる請求項1又は請求項2に記載のクリーニングシステム。
前記清掃領域が複数設定されており、前記空気清浄装置は、複数の前記清掃領域にダクトを介して接続されている請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のクリーニングシステム。
前記清掃領域が複数設定されており、前記空気清浄装置は、前記清掃領域毎に設けられ、前記制御装置は、前記清掃領域毎に設けられた空気清浄装置の運転を個別に制御する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のクリーニングシステム。
前記制御装置は、前記自走式掃除装置の前記掃除動作中における前記空気清浄装置の運転状態及び運転強度を検知し、当該運転状態が停止状態又は休止状態の場合に前記空気清浄装置の運転を開始させ、当該運転強度が前記掃除動作後の運転強度以上の場合に当該運転強度を前記掃除動作後の運転強度よりも弱く制御する請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のクリーニングシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記自走式掃除機及びプログラムでは、掃除中に巻上げられたゴミ、特に埃や目に見えない微小な砂等の粒子を含む塵について配慮がなされていない。自走式掃除機による掃除の大半が密閉空間となる清掃領域内で行われているので、掃除後に巻上げられた塵は床面に積もる。このため、掃除後の清掃状態が良好なものとは言えず、改善の余地があった。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、掃除中に巻上げた少なくとも塵を効率良く取除き、掃除後の清掃状態を良好とすることができるクリーニングシステムを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明に係るクリーニングシステムは、清掃領域内を自走して掃除する自走式掃除装置と、清掃領域内における空気中の少なくとも塵を取除く空気清浄装置と、清掃領域内における自走式掃除装置の掃除動作を制御すると共に、空気清浄装置の掃除動作中の
空気を清浄にしている運転強度よりも掃除動作後の運転強度を強く制御する制御装置と、を備えている。
【0007】
請求項1に係るクリーニングシステムでは、自走式掃除装置が設けられており、この自走式掃除装置により清掃領域内が掃除される。一方で、空気清浄装置が設けられており、この空気清浄装置により清掃領域内における空気中の少なくとも塵が取除かれる。
【0008】
ここで、クリーニングシステムには制御装置が設けられている。この制御装置により、清掃領域内における自走式掃除装置の掃除動作が制御されると共に、空気清浄装置の掃除動作中の運転強度よりも掃除動作後の運転強度が強く制御される。このため、自走式掃除装置の掃除動作中では、空気清浄装置の運転強度が掃除動作後よりも弱いので、清掃領域内において少なくとも塵が巻上がり難い。仮に、掃除動作中に巻上げられた少なくとも塵は、掃除動作後に運転強度を強く制御した空気清浄装置により効果的に取除かれる。
【0009】
請求項2に記載された発明に係るクリーニングシステムでは、請求項1において、自走式掃除装置は、清掃領域内を自走する自走ユニットと、自走ユニットによる自走中に清掃領域内のゴミを吸引するゴミ吸引ユニットと、掃除装置側通信ユニットと、を備え、制御装置は、掃除装置側通信ユニットとの間で掃除動作の制御信号を少なくとも送信すると共に、自走式掃除装置から出力される掃除動作後の報告信号を少なくとも受信する制御装置側通信ユニットを備えている。
【0010】
請求項2に係るクリーニングシステムによれば、自走式掃除装置では自走ユニット及びゴミ吸引ユニットが設けられているので、自走式掃除装置により清掃領域内を自走して掃除が可能とされる。また、自走式掃除装置では掃除装置側通信ユニットが設けられ、制御装置では制御装置側通信ユニットが設けられているので、制御装置からの無線通信により自走式掃除装置の掃除動作が制御可能とされる。
【0011】
請求項3に記載された発明に係るクリーニングシステムでは、請求項1又は請求項2において、清掃領域内に生体の存在を検知する生体検知装置を更に備え、制御装置は、生体検知装置からの検知結果に基づいて清掃領域内に生体が存在するか否かを判定し、生体が存在しない場合に自走式掃除装置の掃除動作を開始させている。
【0012】
請求項3に係るクリーニングシステムによれば、生体検知装置が設けられており、生体検知装置により清掃領域内の生体の存在が検知される。ここで、制御装置は、生体検知装置からの検知結果に基づいて清掃領域内に生体が存在するか否かを判定し、生体が存在しない場合に自走式掃除装置の掃除動作を開始させる。生体とは、例えば、人と、人以外の犬、猫等の動物とが含まれる。このため、清掃領域内に生体が存在しない場合に自走式掃除装置による掃除動作が行われるので、生体の移動等による掃除動作中の少なくとも塵の巻上がりが抑制される。また、仮に、掃除動作中に少なくとも塵が巻上げられたとしても、掃除動作後に運転強度が強く制御された空気清浄装置により少なくとも塵は効果的に取除かれる。
【0013】
請求項4に記載された発明に係るクリーニングシステムでは、請求項1又は請求項2において、清掃領域が複数設定されると共に、複数の清掃領域内に各々生体の存在を検知する生体検知装置を更に備え、制御装置は、生体検知装置からの検知結果に基づいて清掃領域内に生体が存在するか否かを判定し、生体が存在しない清掃領域に自走式掃除装置を移動して掃除動作を開始させている。
【0014】
請求項4に係るクリーニングシステムによれば、制御装置により、生体が存在しない清掃領域に自走式掃除装置を移動して掃除動作が開始される。このため、生体の移動等による掃除動作中の少なくとも塵の巻上がりが抑制された状態において掃除が行われる。仮に、掃除動作中に少なくとも塵が巻上げられたとしても、掃除動作後に運転強度が強く制御された空気清浄装置により少なくとも塵は効果的に取除かれる。
【0015】
請求項5に記載された発明に係るクリーニングシステムでは、請求項1〜請求項4のいずれか1項において、清掃領域が複数設定されており、空気清浄装置は、複数の清掃領域にダクトを介して接続されている。
【0016】
請求項5に係るクリーニングシステムによれば、空気清浄装置が複数の清掃領域にダクトを介して接続されており、空気清浄装置は複数の清掃領域に対して共用されている。このため、空気清浄装置の設置台数が減少されるので、クリーニングシステムを構築する設備費用が削減される。
【0017】
請求項6に記載された発明に係るクリーニングシステムでは、請求項1〜請求項4のいずれか1項において、清掃領域が複数設定されており、空気清浄装置は、複数の清掃領域毎に設けられており、制御装置は、清掃領域毎に設けられた空気清浄装置の運転を個別に制御している。
【0018】
請求項6に係るクリーニングシステムによれば、複数の清掃領域毎に空気清浄装置が設けられており、空気清浄装置の運転が制御装置により個別に制御される。このため、清掃領域の目的とする清掃状態に応じて、空気清浄装置の運転が調整可能とされる。例えば、塵に対してアレルギーを持つ人の部屋、花粉症の人の部屋等を清掃領域とする場合に、この清掃領域に設けられた空気清浄装置の運転強度を特別に強くすれば、塵、花粉等が効果的に取除かれた清掃状態とすることが可能となる。また、このような特別な清掃領域以外の清掃領域では、空気清浄装置の運転強度を普通に強くすれば良いので、空気清浄装置の運転に必要とされる電力が節約される。
【0019】
請求項7に記載された発明に係るクリーニングシステムでは、請求項1〜請求項6のいずれか1項において、制御装置は、自走式掃除装置の掃除動作中における空気清浄装置の運転状態及び運転強度を検知し、運転状態が停止状態又は休止状態の場合に空気清浄装置の運転を開始させ、運転強度が掃除動作後の運転強度以上の場合に運転強度を掃除動作後の運転強度よりも弱く制御している。
【0020】
請求項7に係るクリーニングシステムによれば、制御装置により自走式掃除装置の掃除動作中における空気清浄装置の運転状態及び運転強度が検知される。運転状態が停止状態又は休止状態の場合に、制御装置により空気清浄装置の運転が開始される。また、運転強度が掃除動作後の運転強度以上の場合に、制御装置により運転強度が掃除動作後の運転強度よりも弱く制御される。このため、空気清浄装置の運転強度が掃除動作中に弱く制御されているので、掃除動作中の少なくとも塵の巻上げが抑制されると共に、掃除動作中の巻上げられた少なくとも塵は効果的に取除かれる。また、仮に、掃除動作中に少なくとも塵が巻上げられたとしても、掃除動作後に運転強度が強く制御された空気清浄装置により少なくとも塵は効果的に取除かれる。
【発明の効果】
【0023】
請求項1に記載された発明に係るクリーニングシステムは、掃除中に巻上げた少なくとも塵を効率良く取除き、掃除後の清掃状態を良好とすることができるという優れた効果を有する。
【0024】
請求項2に記載された発明に係るクリーニングシステムは、制御装置と自走式掃除装置との間に壁等の障害物が存在しても、制御装置からの遠隔操作により清掃領域内を自動的に掃除することができるという優れた効果を有する。
【0025】
請求項3に記載された発明及び請求項4に記載された発明に係るクリーニングシステムは、清掃中の少なくとも塵の巻上げを抑制しつつ、たとえ巻上げたとしても塵を効率良く取除き、掃除後の清掃状態を良好とすることができるという優れた効果を有する。
【0026】
請求項5に記載された発明に係るクリーニングシステムは、安価な設備費用で構築することができるという優れた効果を有する。
【0027】
請求項6に記載された発明に係るクリーニングシステムは、清掃領域に応じて最適な清掃状態とすることができると共に、低消費電力化を実現することができるという優れた効果を有する。
【0028】
請求項7に記載された発明に係るクリーニングシステムは、掃除中の少なくとも塵の巻上げを抑制しつつ、たとえ巻上げたとしても掃除中及び掃除後に塵を効率良く取除き、掃除後の清掃状態を良好とすることができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0031】
[第1実施の形態]
以下、
図1〜
図3を用いて、一般住宅に適用された本発明の第1実施の形態に係るクリーニングシステムを説明する。
【0032】
(クリーニングシステムの構成)
図1に示されるように、本実施の形態に係るクリーニングシステム10は、住宅12に構築されている。特に構造が限定されるものではないが、住宅12はここでは2階建ての一軒家である。住宅12の一階部分14には、複数の区分けされた清掃領域としての部屋14A、部屋14B及び部屋14Cが設けられている。同様に、住宅12の二階部分16にも、複数の区分けされた清掃領域としての部屋16A、部屋16B及び部屋16Cが設けられている。各階の部屋14A〜14C及び部屋16A〜16Cは、ドア、天窓、空気口等は作られているものの、これらを閉じれば殆どの空気の流れが遮断可能な密閉空間とされている。なお、本実施の形態では、クリーニングシステム10を住宅12に適用した例が説明されているが、クリーニングシステム10は清掃領域としてのオフィスを設けたビル等の建物にも構築可能である。
【0033】
クリーニングシステム10は、
図1及び
図2に示されるように、清掃領域内を自走して掃除する自走式掃除装置20、22と、清掃領域内における空気中のゴミ、特に少なくとも塵、更には花粉等を取除く空気清浄装置30、34と、清掃領域内における自走式掃除装置20、22の掃除動作を制御する制御装置50とを備えている。本実施の形態における制御装置50は、住宅管理システム(HMS(Home Management System))により、又はその一部を兼用して構築されている。また、制御装置50は、住宅エネルギ管理システム(HEMS(Home Energy Management System))を利用しても構築可能である。なお、住宅12以外の建物のクリーニングシステム10を構築する場合には、制御装置50は建物エネルギ管理システム(BEMS(Building Energy Management System))を利用して構築可能である。
【0034】
図1に示されるように、自走式掃除装置20は、一階部分14に配備されており、一階部分14の各部屋14A〜14Cのそれぞれを自動で掃除する構成とされている。自走式掃除装置22は、二階部分16に配備されており、二階部分16の各部屋16A〜16Cのそれぞれを自動で掃除する構成とされている。
【0035】
図2に示されるように、自走式掃除装置20は、清掃領域となる床面に存在するゴミを吸引して回収するゴミ吸引ユニット202と、少なくとも清掃領域内で自走するための自走ユニット204と、障害物を検知する障害物検知ユニット206と、各ユニットに電力を供給する電源ユニット210と、制御装置50との間で制御信号等の送受信を行う掃除装置側通信ユニットとしての通信ユニット212と、制御ユニット208とを備えている。ゴミ吸引ユニット202等の各ユニットは、内部バス配線214を介して制御ユニット208に接続されており、この制御ユニット208により動作を制御される構成とされている。通信ユニット212と制御装置50との間は無線通信により接続される構成とされている。電源ユニット210には図示を省略したバッテリィが内蔵されており、自走式掃除装置20の掃除動作に必要とされる電力が蓄えられる。電源ユニット210は、掃除動作が行われない待機時等に、一階部分14に設置された充電装置24に接続され、この充電装置24からバッテリィへ充電される構成とされている。自走式掃除装置22の構成は自走式掃除装置20の構成と同様とされている。なお、自走式掃除装置20と制御装置50との間の信号の送受信が充電装置24を介して行われる場合、通信ユニット212は必ずしも必要とされない。この場合、制御装置50と充電装置24との間は、信号配線、電源配線等の有線により接続される。
【0036】
図1に示されるように、空気清浄装置30は、一階部分14の床下に設置されており、一階部分14の各部屋14A〜14Cのそれぞれの空気を清浄する構成とされている。空気清浄装置30と部屋14Aとの間はダクト30Aを介して接続されている。同様に、空気清浄装置30と部屋14Bとの間はダクト30Bを介して接続され、空気清浄装置30と部屋14Cとの間はダクト30Cを介して接続されている。つまり、空気清浄装置30は一階部分14の各部屋14A〜14Cに共用の空気清浄装置として構成されている。また、空気清浄装置30は住宅12の外に設置された室外機32に接続されている。
【0037】
空気清浄装置34は、二階部分16の天井裏に設置されており、二階部分16の各部屋16A〜16Cのそれぞれの空気を清浄する構成とされている。空気清浄装置34と部屋16A〜16Cのそれぞれとの間は、各々、ダクト34A〜34Cを介して接続されている。空気清浄装置30と同様に、空気清浄装置34は二階部分16の各部屋16A〜16Cに共用の空気清浄装置として構成されている。また、空気清浄装置34は住宅12の外に設置された室外機36に接続されている。
【0038】
図2に示されるように、空気清浄装置30は、空気中のゴミ、特に少なくとも塵を取除く清浄ユニット302と、空気中に存在する塵の量を検知する塵センサ部304と、住宅12に供給された商用電源に接続され動作に必要な電力を各ユニットに供給する電源ユニット308と、制御装置50との間で制御信号等の送受信を行う入出力(I/O)ポート310と、制御ユニット306とを備えている。清浄ユニット302等の各ユニットは、内部バス配線312を介して制御ユニット306に接続されており、この制御ユニット306により動作を制御される構成とされている。入出力ポート310と制御装置50との間は、本実施の形態では有線による接続とされており、住宅12の壁や床下に配線された配線ケーブル38Aを介して接続されている。二階部分16に設けられた空気清浄装置34の構成は、図示を省略しているが、一階部分14に設けられた空気清浄装置30の構成と同様とされている。空気清浄装置34の入出力ポートと制御装置50との間は、同様に有線による接続とされており、住宅12の壁や天井裏に配線された配線ケーブル38Bを介して接続されている。
【0039】
本実施の形態に係るクリーニングシステム10は、
図1に示されるように、清掃領域内に人と、犬、猫等のペットとして飼われた動物とを含む生体の存在を検知する生体検知装置40A〜40C、42A〜42Cを更に備えている。ここでは、生体検知装置40A〜40C、42A〜42Cには人感センサが使用されている。生体検知装置40Aは一階部分14の部屋14Aの壁に取付けられており、生体検知装置40B、40Cのそれぞれは部屋14B、14Cの各々の天井に取付けられている。生体検知装置42A〜42Cのそれぞれは二階部分16の部屋16A〜16Cの各々の天井に取付けられている。
【0040】
図2に示されるように、生体検知装置40A〜40C、42A〜42Cは、生体の存在を検知するセンサ部402と、住宅12に供給された商用電源に接続され動作に必要な電力を各ユニットに供給する電源ユニット406と、制御装置50との間で制御信号等の送受信を行う検知装置側通信ユニットとしての通信ユニット408と、制御ユニット404とを備えている。センサ部402等の各ユニットは、内部バス配線410を介して制御ユニット404に接続されており、この制御ユニット404により動作を制御される構成とされている。通信ユニット408と制御装置50との間は無線通信により接続される構成とされている。
【0041】
図1に示されるように、制御装置50は、特に配置箇所が限定されるものではないが、ここでは一階部分14の部屋14Bに設置されている。
図2に示されるように、制御装置50は、コンピュータを構築する中央演算処理ユニット(CPU)502、不揮発性記憶装置(ROM、RAM等)504及び大容量記憶装置506と、自走式掃除装置20、22の掃除動作を管理する管理ユニット508と、制御装置側通信ユニットとしての通信ユニット512と、入出力ポート510と、タイマ514と、操作部518とを備えている。不揮発性記憶装置504では、制御装置50の動作、管理ユニット508の動作等の制御手順を含むプログラムや各種制御条件等を含むデータが格納されている。また、不揮発性記憶装置504では、中央演算処理ユニット502が実行する上記プログラムやデータを一時的に格納する。大容量記憶装置506では、上記プログラムやデータが格納可能とされている。中央演算処理ユニット502は、上記プログラムが実行され、又必要に応じて各種制御条件等のデータが参酌され、自走式掃除装置20、22、空気清浄装置30、34、生体検知装置40A〜40C、42A〜42C等の動作制御を含む、制御装置50全体の動作を制御する。中央演算処理ユニット502等の各ユニットは内部バス配線516を介して接続されている。通信ユニット512は、生体検知装置40A〜40C、42A〜42Cのそれぞれ、自走式掃除装置20、22のそれぞれとの間で制御信号等の送受信を無線通信で行う。入出力ポート510は、空気清浄装置30、34のそれぞれとの間で制御信号等の送受信を有線通信で行う。タイマ514では、住宅管理システムによる管理に必要な日時、クリーニングシステム10の動作に必要な日時が刻まれている。操作部518では、住宅管理システムによる管理に必要な操作や設定、クリーニングシステム10の動作に必要な操作や設定が行える構成とされている。操作部518はここではタッチパネルにより形成されている。
【0042】
(クリーニングシステムの第1動作)
本実施の形態に係るクリーニングシステム10の第1動作手順は
図3に示される通りである。まず、クリーニングシステム10の動作が開始されると、
図1及び
図2に示される制御装置50では、予め設定された掃除時間になったか否かが判定される(S10)。例えば、操作部518から「毎週、月曜日〜土曜日」の「午前10時〜午前11時」の間に「一階部分14の部屋14A〜14C」を掃除するという設定がなされた場合に、制御装置50のタイマ514で刻まれた日時が参酌され、該当日時か否かが判定される。
【0043】
該当日時であると判定された場合には、清掃領域内としての部屋14A〜14Cのそれぞれに人、動物等の生体の存在があるか否かが判定される(S12)。部屋14Aでは生体検知装置40Aのセンサ部402により生体の存在が検知されて、この検知結果が通信ユニット408から制御装置50の通信ユニット512へ送信される。同様に、部屋14Bでは生体検知装置40Bにより、部屋14Cでは生体検知装置40Cにより、それぞれ生体の存在が検知されて、この検知結果が制御装置50へ送信される。制御装置50では、生体検知装置40A〜40Cのそれぞれからの検知結果に基づき、生体の存在、不存在が判定され、生体が存在しない(人や動物が居ない)部屋が特定される(S14)。例えば、
図1に示されるように、部屋14Aには生体の存在が無く、部屋14Bには人H1が、部屋14Cには人H2及び人H3の存在が確認されると、清掃対象としての部屋14Aが特定される。人H1〜H3の存在が確認された部屋14B及び部屋14Cは、今回の清掃対象から外されるか、又は掃除時間内であれば生体の存在が確認されない時点から掃除を開始する。
【0044】
生体が存在しない部屋、ここでは部屋14Aが特定されると、この部屋14Aの掃除が開始される(S16)。制御装置50は、通信ユニット512から自走式掃除装置20の通信ユニット212へ制御信号を送信する。この制御信号に基づいて、自走式掃除装置20は、生体が存在しない部屋14Aへ移動し、移動した後にこの部屋14Aの掃除動作を開始する。自走式掃除装置20では、制御装置50の管理ユニット508に予め格納された部屋14Aのマップデータ、清掃条件データ等が送信されることで、或いは自走式掃除装置20にこれらのデータが予め格納されることで、部屋14Aの掃除が自動で行われる。
【0045】
ここで、自走式掃除装置20の制御ユニット208では、掃除開始から一定の設定時間内であるか否かが判定され(S18)、設定時間内である場合に掃除が終了したか否かが判定される(S20)。掃除が終了したと判定された場合に、掃除が終了した旨の報告が通信ユニット212から制御装置50の通信ユニット512へ送信される(S22)。
【0046】
上記ステップS18において、設定時間内に掃除が終了しないと判定された場合に、その旨の報告が住宅12の居住者に対して行われる(S24)。この居住者への報告は、通信ユニット212から制御装置50の通信ユニット512へ送信され、操作部518で報知される。報知方法としては、ここでは操作部518のタッチパネルに表示する方法と、操作部518に内蔵された図示を省略したスピーカから報知音を発する方法とが併用される。この報知に基づいて、居住者は、掃除を続行するか否かを判断し(S26)、掃除を続行する場合には掃除時間を再度設定するか否かを判断する(S28)。掃除時間が再度設定された場合には、ステップS18以降の処理が実行される。また、掃除時間が再度設定されない場合には、掃除が終了するまで掃除が続行され(S30)、ステップS20以降の処理が実行される。一方、ステップS26において、居住者が掃除を続行しないと判断した場合には、ステップS20以降の処理が実行される。
【0047】
一方、ステップS16の掃除開始に伴い、制御装置50では、一階部分14の空気を清浄する空気清浄装置30が運転中であるか否かが判定される(S32)。空気清浄装置30が運転中でない(停止状態又は休止状態の)場合には、制御装置50はその入出力ポート510から配線ケーブル38Aを介して空気清浄装置30の入出力ポート310へ運転開始の制御信号を送信し、空気清浄装置30の運転が開始される(S36)。
【0048】
そして、空気清浄装置30の運転中の運転強度が「弱」設定であるか否かが判定される(S34)。運転強度が「弱」設定の場合には、その運転強度が維持される。運転強度が「弱」設定でない場合には、運転強度が「弱」設定に調整される(S38)。ここで、運転強度の「弱」設定とは、後に説明される掃除終了後の空気清浄装置30の運転強度(ここでは「強」設定)よりも弱い「中」設定及び「弱」設定を含む運転強度という意味である。つまり、掃除動作中に清掃領域内の塵が空気清浄装置30の清浄動作でできる限り巻上がらず、又たとえ巻上がったとしても効果的に取除ける運転強度の設定が選択される。
【0049】
制御装置50では、上記ステップS22の掃除が終了した旨の報告があったか否かが判定される(S40)。報告が無い場合にはこの報告があるまで待機する。
【0050】
報告があった場合には、制御装置50では、空気清浄装置30の塵センサ部304による検知結果に基づき、清掃領域としての部屋14Aの塵の量が判定される(S42)。ここで、本実施の形態では、空気清浄装置30の塵センサ部304による塵の量の検知結果が、図示を省略した「赤色」、「黄色」、「緑色」の3色のいずれかのインジケータにより表示されると共に、制御装置50に送信される。ここで、「赤色」のインジケータが点灯(若しくは点滅)した場合には、空気中の塵の量が多いレベルである。「黄色」のインジケータが点灯した場合には、空気中の塵の量が多いレベルに近づく注意レベルである。これに対して、「緑色」のインジケータが点灯した場合には、空気中の塵の量が少ない清浄化レベルである。
【0051】
ステップS42では、部屋14Aの塵の量が「赤色」のインジケータ又は「黄色」のインジケータが点灯するレベルであるか否かが判定される。制御装置50では、点灯するレベルであると判定した場合には、運転強度が「強」設定で空気清浄装置30が運転される(S44)。これにより、自走式掃除装置20による掃除動作により部屋14A内に巻上げられた塵は、空気清浄装置30の清浄ユニット302の動作により効果的に取除かれる。
【0052】
そして、再度、塵センサ部304による塵の量が検知され、「緑色」のインジケータが点灯するレベルであるか否かが判定される(S46)。すなわち、このステップS46では、部屋14A内に巻上げられた塵が綺麗に取除かれたか否かが判定される。点灯するレベルであると判定された場合には、空気清浄装置30が掃除を開始する前の運転強度の設定に戻され(S48)、そしてクリーニングシステム10による掃除動作が終了する。また、ステップS42において、「赤色」又は「黄色」のインジケータが点灯するレベルでないと判定された場合にはステップS46以降の処理が実行される。
【0053】
(クリーニングシステムの第2動作)
本実施の形態の変形例に係るクリーニングシステム10の第2動作手順は
図4に示される通りである。なお、クリーニングシステム10の第2動作手順において、第1動作手順のステップと同一のステップには同一符号が付されており、同一のステップの説明は重複するので省略する。
【0054】
クリーニングシステム10の第2動作手順は、開始からステップS14の生体が存在しない部屋の特定まで、第1動作手順と同様である。次に、生体が存在しない部屋、ここでも第1動作手順の例示と同様に、部屋14Aが特定されると、この部屋14Aへ自走式掃除装置20が移動し、自走式掃除装置20により
部屋14Aの掃除が開始される(S16)。
【0055】
引き続き、第2動作手順では、第1動作手順と同様に、掃除開始から一定の設定時間内であるか否かが判定され(S18)、設定時間内である場合に掃除が終了したか否かが判定される(S20)。掃除が終了したと判定された場合に、掃除が終了した旨の報告が通信ユニット212から制御装置50の通信ユニット512へ送信される(S22)。ステップS18において、設定時間内に掃除が終了しないと判定された場合のステップS24からステップS30までの各処理の流れは、第1動作手順と同様である。
【0056】
ここで、第2動作手順では、掃除動作が開始された時点で、空気清浄装置30の運転が停止状態又は休止状態(スタンバイ状態)とされている。この停止状態又は休止状態とは、掃除動作が開始された時点よりも前に既に空気清浄装置30の運転が停止状態又は休止状態とされている場合と、掃除動作が開始されたタイミングに合わせて運転中であった空気清浄装置30の運転が停止状態又は休止状態とされる場合との双方が含まれる。つまり、空気清浄装置30が運転されていない状態において、部屋14A内が自走式掃除装置20により清掃される。
【0057】
そして、制御装置50では、上記ステップS22の掃除が終了した旨の報告があったか否かが判定される(S40)。報告が無い場合にはこの報告があるまで待機する。報告があった場合には、制御装置50では、空気清浄装置30の塵センサ部304による検知結果に基づき、清掃領域としての部屋14Aの塵の量が判定される(S42)。ここで、部屋14Aの塵の量が「赤色」又は「黄色」のインジケータが点灯するレベルであるか否かが判定される。制御装置50は、点灯するレベルであると判定した場合に、空気清浄装置30の運転を開始し、運転強度を「強」設定とする(S50)。これにより、自走式掃除装置20による掃除動作で部屋14A内に巻上げられる塵の量が最大限に減少されると共に、巻上げられたとしてもこの塵は空気清浄装置30の清浄ユニット302の動作により効果的に取除かれる。
【0058】
再度、塵センサ部304による塵の量が検知され、「緑色」のインジケータが点灯するレベルであるか否かが判定される(S46)。点灯するレベルであると判定された場合には、空気清浄装置30が掃除を開始する前の運転状態に戻され(S52)、そしてクリーニングシステム10による掃除動作が終了する。
【0060】
以上説明したように、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、自走式掃除装置20、22が設けられており、この自走式掃除装置20、22により清掃領域内としての部屋14A等が掃除される。一方で、空気清浄装置30、34が設けられており、この空気清浄装置30、34により部屋14A等における空気中の少なくとも塵が取除かれる。
【0061】
ここで、クリーニングシステム10には制御装置50が設けられている。この制御装置50により、部屋14A等における自走式掃除装置20、22の掃除動作が制御されると共に、空気清浄装置30、34の掃除動作中の運転強度よりも掃除動作後の運転強度が強く制御される。例えば、掃除動作中の運転強度が「弱」設定又は「中」設定の場合、掃除動作後の運転強度が「強」設定に制御される。このため、自走式掃除装置20、22の掃除動作中では、空気清浄装置30、34の運転強度が掃除動作後よりも弱いので、部屋14A等内において少なくとも塵が巻上がり難い。仮に、掃除動作中に巻上げられた少なくとも塵は、掃除動作後に運転強度を強く制御した空気清浄装置30、34により効果的に取除かれる。巻上げられた塵が効果的に取除かれることにより、一定時間経過後に塵が降積もることが殆ど無くなる。つまり、部屋14Aの特に床面では掃除直後の綺麗な状態が維持される。
【0062】
従って、本実施の形態に係るクリーニングシステム10によれば、掃除中に巻上げた少なくとも塵を効率良く取除き、掃除後の清掃状態を良好とすることができる。
【0063】
また、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、自走式掃除装置20、22に自走ユニット204及びゴミ吸引ユニット202が設けられているので、自走式掃除装置20、22により部屋14A等を自走して掃除が可能とされる。また、自走式掃除装置20、22では通信ユニット212が設けられ、制御装置50では通信ユニット512が設けられているので、制御装置50からの無線通信により自走式掃除装置20、22の掃除動作が制御可能とされる。
【0064】
従って、本実施の形態に係るクリーニングシステム10によれば、制御装置50と自走式掃除装置20、22との間に壁等の障害物が存在しても、制御装置50からの遠隔操作により部屋14A等を自動的に掃除することができる。
【0065】
更に、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、生体検知装置40A〜40C、42A〜42Cが設けられており、これらの生体検知装置40A等により部屋14A等内の人、動物等の生体の存在が検知される。ここで、制御装置50は、生体検知装置40A等からの検知結果に基づいて部屋14A等内に生体が存在するか否かを判定し、生体が存在しない場合に自走式掃除装置20、22による掃除動作を開始させる。このため、部屋14A等内に生体が存在しない場合に自走式掃除装置20、22による掃除動作が行われるので、生体の移動等による掃除動作中の少なくとも塵の巻上がりが抑制される。また、仮に、掃除動作中に少なくとも塵が巻上げられたとしても、掃除動作後に運転強度が強く制御された空気清浄装置30、34により少なくとも塵は効果的に取除かれる。
【0066】
また、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、制御装置50により、生体が存在しない部屋14A等に自走式掃除装置20、22を移動して掃除動作が開始される。このため、生体の移動等による掃除動作中の少なくとも塵の巻上がりが抑制された状態において掃除が行われる。仮に、掃除動作中に少なくとも塵が巻上げられたとしても、掃除動作後に運転強度が強く制御された空気清浄装置30、34により少なくとも塵は効果的に取除かれる。
【0067】
従って、本実施の形態に係るクリーニングシステム10によれば、掃除中の少なくとも塵の巻上げを抑制しつつ、たとえ巻上げたとしても塵を効率良く取除き、掃除後の清掃状態を良好とすることができる。
【0068】
更に、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、一階部分14の空気清浄装置30が複数の部屋14A〜14Cにダクト30A〜30Cを介して接続されており、空気清浄装置30は複数の部屋14A〜14Cに対して共用されている。同様に、二階部分16の空気清浄装置34が複数の部屋16A〜16Cにダクト34A〜34Cを介して接続されており、空気清浄装置34は複数の部屋16A〜16Cに対して共用されている。このため、空気清浄装置30、34の設置台数が部屋14A〜14C、16A〜16Cの数に対して減少されるので、クリーニングシステム10を構築する設備費用が削減可能とされる。ここでは、3つの部屋14A〜14Cに対して一台の空気清浄装置30が設置されると共に、3つの部屋16A〜16Cに対して一台の空気清浄装置34が設置されている。
【0069】
従って、本実施の形態に係るクリーニングシステム10によれば、安価な設備費用で構築することができる。
【0070】
また、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、
図3に示される第1動作手順で説明した通り、制御装置50により自走式掃除装置20、22の掃除動作中における空気清浄装置30、34の運転状態及び運転強度が検知される。運転状態が停止状態又は休止状態の場合に、制御装置50により空気清浄装置30、34の運転が開始される。また、運転強度が掃除動作後の運転強度以上の場合に、制御装置50により運転強度が掃除動作後の運転強度よりも弱く制御される。このため、空気清浄装置30、34の運転強度が掃除動作中に弱く制御されているので、掃除動作中の少なくとも塵の巻上げが抑制されると共に、掃除動作中の巻上げられた少なくとも塵は効果的に取除かれる。また、仮に、掃除動作中に少なくとも塵が巻上げられたとしても、掃除動作後に運転強度が強く制御された空気清浄装置30、34により少なくとも塵は効果的に取除かれる。
【0071】
従って、本実施の形態に係るクリーニングシステム10によれば、掃除中の少なくとも塵の巻上げを抑制しつつ、たとえ巻上げたとしても掃除中及び掃除後に塵を効率良く取除き、掃除後の清掃状態を良好とすることができる。
【0072】
更に、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、
図4に示される第2動作手順で説明した通り、自走式掃除装置20、22の掃除動作中に空気清浄装置30、34の運転が停止又は休止されているので、掃除動作中の少なくとも塵の巻上げが最大限に抑制される。また、仮に、掃除動作中に少なくとも塵が巻上げられたとしても、掃除動作後に運転強度が強く制御された空気清浄装置30、34により少なくとも塵は効果的に取除かれる。
【0073】
従って、本実施の形態に係るクリーニングシステム10は、掃除中の少なくとも塵の巻上げを最大限に抑制しつつ、たとえ巻上げたとしても塵を効率良く取除き、掃除後の清掃状態を良好とすることができる。
【0074】
[第2実施の形態]
次に、
図5を用いて、本発明の第2実施の形態に係るクリーニングシステム10を説明する。なお、本実施の形態の説明並びに後述する本発明の第3実施の形態の説明において、第1実施の形態に係るクリーニングシステム10の構成要素と同一機能を有する構成要素には同一符号を付し、同一符号が付された構成要素の説明は重複するので省略する。
【0075】
(クリーニングシステムの構成)
図5に示されるように、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、清掃領域としての複数の部屋14C、16A、16C毎に空気清浄装置60、62、64がそれぞれ設けられている。詳細には、一階部分14の部屋14Cには壁面固定式(特に形式に限定されるものではない)の空気清浄装置60が設けられており、この空気清浄装置60は配線ケーブル66Aを介して制御装置50に接続されている。二階部分16の部屋16Aには同様に壁面固定式の空気清浄装置62が設けられており、この空気清浄装置62は配線ケーブル66Bを介して制御装置50に接続されている。二階部分16の部屋16Cには壁面固定式の空気清浄装置64が設けられており、この空気清浄装置64は配線ケーブル66Cを介して制御装置50に接続されている。
【0076】
本実施の形態に係るクリーニングシステム10は、前述の第1実施の形態に係るクリーニングシステム10の第1動作手順又は第2動作手順と同様の動作手順により、自動的に掃除する構成並びに空気中の少なくとも塵を取除く構成とされている。そして、制御装置50により、空気清浄装置60、62、64のそれぞれが個別に制御される構成とされている。例えば、一階部分14の部屋14Cが掃除の対象として特定された場合に、制御装置50により部屋14Cに設けられた空気清浄装置60の運転強度が掃除終了後に「強」設定よりも更に強い「極強」設定とされる。また、二階部分16の部屋16Cが掃除の対象として特定された場合に、制御装置50により部屋16Cに設けられた空気清浄装置64の運転強度が掃除終了後に「強」設定と「中」設定との間の「弱強」設定とされる。
【0077】
(本実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、複数の清掃領域としての部屋14C、16A、16C毎に空気清浄装置60、62、64がそれぞれ設けられており、この空気清浄装置60、62、64の運転が制御装置50により個別に制御される。このため、複数の部屋14C、16A、16Cの目的とする清掃状態に応じて、空気清浄装置60、62、64の運転が調整可能とされる。例えば、塵に対してアレルギーを持つ人の部屋、花粉症の人の部屋等を清掃領域とする場合に、この清掃領域に設けられた空気清浄装置60、62の運転強度を特別に強くすれば、塵、花粉等が効果的に取除かれた清掃状態とすることが可能となる。また、このような特別な清掃領域以外の部屋では、空気清浄装置64の運転強度を普通に強くすれば良いので、空気清浄装置64の運転に必要とされる電力が節約される。
【0078】
従って、本実施の形態に係るクリーニングシステム10によれば、清掃領域に応じて最適な清掃状態とすることができると共に、低消費電力化を実現することができる。
【0079】
[第3実施の形態]
次に、
図6を用いて、本発明の第3実施の形態に係るクリーニングシステム10を説明する。本実施の形態に係るクリーニングシステム10は、前述の第2実施の形態に係るクリーニングシステム10の変形例である。
【0080】
(クリーニングシステムの構成)
図6に示されるように、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、前述の第2実施の形態に係るクリーニングシステム10と同様に、清掃領域としての複数の部屋14C、16A、16C毎に空気清浄装置60、62、64がそれぞれ設けられている。詳細には、一階部分14の部屋14Cには例えば床置き式で移動可能な空気清浄装置70が設けられている。空気清浄装置70には通信ユニット70Aが設けられており、通信ユニット70Aは制御装置50の通信ユニット512(
図2参照)との間で無線通信により接続される構成とされている。二階部分16の部屋16Aには同様に床置き式で移動可能な空気清浄装置72が設けられている。空気清浄装置72には通信ユニット72Aが設けられており、通信ユニット72Aは制御装置50の通信ユニット512との間で無線通信により接続される構成とされている。二階部分16の部屋16Cにも床置き式で移動可能な空気清浄装置74が設けられている。空気清浄装置74には通信ユニット74Aが設けられており、通信ユニット74Aは制御装置50の通信ユニット512との間で無線通信により接続される構成とされている。
【0081】
本実施の形態に係るクリーニングシステム10は、前述の第1実施の形態に係るクリーニングシステム10の第1動作手順又は第2動作手順と同様の動作手順により、自動的に掃除する構成並びに空気中の少なくとも塵を取除く構成とされている。そして、制御装置50により、空気清浄装置70、72、74のそれぞれが個別に制御される構成とされている。
【0082】
(本実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、前述の第2実施の形態に係るクリーニングシステム10により得られる作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
【0083】
また、本実施の形態に係るクリーニングシステム10では、空気清浄装置70、72、74が移動可能とされているので、余分な空気清浄装置を設ける必要がない。また、空気清浄装置70、72、74の設置箇所が自由になる。このため、クリーニングシステム10の構築費用を減少することができると共に、構築レイアウトの自由度を高めることができる。
【0084】
[上記実施の形態の補足説明]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、前述の実施の形態では、住宅が二階建ての一軒家とされているが、本発明は、平屋建て一軒家や三階建て一軒家等の住宅、アパートやマンション等の集合住宅等に構築されたクリーニングシステムであってもよい。また、本発明は、住宅管理システムを利用して制御装置を設けるのではなく、住宅管理システムとは別に制御装置を設けてもよい。
【0085】
また、前述の空気清浄装置は最低限の機能として空気中の塵を取除く機能とされていたが、本発明は、温度、湿度等を調整する空調装置としての機能を併せ持つ空気清浄装置によりクリーニングシステムを構築してもよい。