【実施例】
【0043】
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の各例に何ら制限されるものではない。
【0044】
「実施例1」クロロゲン酸エチルエステルの合成
エタノール50mLと試薬級クロロゲン酸0.1g、希硫酸1mLを混合し、暗中条件下、40℃で3時間加熱、反応させた。酢酸エチル50mLと精製水50mLを添加して攪拌後酢酸エチル層を採取した。酢酸エチル層を精製水を用いて3回洗浄し、得られた酢酸エチル層の溶媒を留去し、濃縮物を凍結乾燥することにより、化学式(1)においてR
1位にエチル基を導入したクロロゲン酸エチルエステルを合成した。収率は48.6%であった。
クロロゲン酸エチルエステルの確認
LC/MS 直接MSに注入して
ESI+ 水素付加イオンである383.1を確認
ESI− 水素脱離イオンである381.1を確認
NMR (100MHz、CD3OD)
13.0, 36.4, 36.6, 36.6, 61.3, 69.0, 70.8, 71.2, 74.4, 113.7, 113.7, 115.2, 121.7, 126.3, 145.5, 145.9, 148.4, 167.0, 173.6
【0045】
「実施例2」クロロゲン酸2−エチルヘキシルエステルの合成
2−エチルヘキサノール125mLと試薬級クロロゲン酸0.1g、希硫酸1mLを混合し、暗中条件下、40℃で3時間加熱、反応させた。酢酸エチル50mLと精製水50mLを添加して攪拌後酢酸エチル層を採取した。酢酸エチル層を精製水を用いて3回洗浄し、得られた酢酸エチル層の溶媒を留去し、濃縮物を凍結乾燥することにより、化学式(1)においてR
1位に2−エチルヘキシル基を導入したクロロゲン酸2−エチルヘキシルエステルを合成した。収率は42.8%であった。
エチルヘキシルクロロゲン酸の確認
LC/MS 直接MSに注入して
ESI+ 水素付加イオンである467.2を確認
ESI− 水素脱離イオンである465.2を確認
NMR(100MHz、C5D5N)
10.8, 10.9, 14.0, 23.0, 23.7, 28.9, 28.9, 30.3, 30.4, 38.5, 38.8, 67.4, 67.4, 72.0, 114.9, 115.6, 116.5, 121.9, 126.6, 145.9, 147.5, 150.4, 166.8, 174.5
【0046】
「実施例3」クロロゲン酸アセチルエステルの合成
試薬級クロロゲン酸0.1gと無水酢酸−ピリミジン混液(1:2)1mLを混合し、暗中条件下室温で12時間反応させた。精製水10mLと酢酸エチル10mLを攪拌後酢酸エチル層を採取した。酢酸エチル層を精製水を用いて3回洗浄し、得られた酢酸エチル層の溶媒を留去し、濃縮物を凍結乾燥することにより、クロロゲン酸アセチルエステルを合成した。収率は68.6%であった。
アセチルクロロゲン酸の確認
LC/MS 直接MSに注入して
ESI+ 水素付加イオンである565.0を確認
ESI− 水素脱離イオンである563.0を確認
NMR(100MHz、CD3OD)
19.1, 19.1, 19.3, 19.6, 19.9, 31.3, 36.4, 67.0, 68.1, 71.6, 79.1, 118.1, 122.9, 123.9, 126.4, 133.1, 142.8, 143.9, 144.1, 165.7, 168.3, 168.5, 170.2, 170.3, 170.4, 172.2
【0047】
「ヒアルロニダーゼ阻害作用」
市販のヒアルロン酸カリウム塩(ヒト臍の緒由来)を0.9mg/mLになるように、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、基質溶液とした。市販のヒアルロニダーゼ(ウシ精巣由来)を5,3000unit/mLとなるように、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、酵素溶液とした。なお酵素溶液は用時調製とした。試験管に、緩衝液で各濃度に調製したサンプル溶液0.1mL、及び酵素溶液0.03mLをとり、37℃で20分間反応させた。次に活性化剤を0.06mL加え、37℃で20分間反応させた。さらに基質溶液を0.15mL加え、37℃で1時間反応させた。0.4規定のNaOHを0.06mL加え反応を停止させた後すぐに氷冷し、ホウ酸緩衝液(pH9.1)を0.06mL添加し、3分間煮沸した後さらに氷冷した。p−ジメチルベンズアルデヒド(p−DABA)溶液溶液を2.0mL添加し、37℃で20分間反応させた後、各試験管から96ウェルマイクロプレートに移しかえ、マイクロプレートリーダーを用いて585nmにおける吸光度を測定した。コントロールには、サンプルを溶かすのに用いた緩衝溶液のみを加えたものを用いた。ヒアルロニダーゼの活性が阻害されると分解産物であるN−アセチルグルコサミンが減少し。p−DABAによる吸光度が低くなる。このことを利用し、阻害活性は次式より求めた。結果を表2にまとめる。
阻害率(%)=(コントロール吸光度−サンプル吸光度)/コントロール吸光度×100
【0048】
【表1】
【0049】
表1に示した通り、本発明の実施例1〜3は、高いヒアルロニダーゼ阻害作用を示した。これに対し、クロロゲン酸においては有意なヒアルロニダーゼ阻害作用は認められなかった。したがって、本願発明の化学式(1)に示した化合物は、高いヒアルロニダーゼ阻害作用をを示し、抗炎症剤、ヒアルロニダーゼ阻害剤、抗アレルギー剤として有用である。