特許第6188468号(P6188468)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6188468画像認識装置、ジェスチャ入力装置及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6188468
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】画像認識装置、ジェスチャ入力装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20170821BHJP
   B62D 1/06 20060101ALI20170821BHJP
   G06T 7/20 20170101ALI20170821BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20170821BHJP
【FI】
   B60R16/02 630Z
   B62D1/06
   G06T7/20 300A
   G06F3/01 570
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-152217(P2013-152217)
(22)【出願日】2013年7月23日
(65)【公開番号】特開2015-20677(P2015-20677A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2016年2月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099748
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 克志
(72)【発明者】
【氏名】小幡 喜重郎
【審査官】 佐々木 智洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−134090(JP,A)
【文献】 特開2005−250785(JP,A)
【文献】 特開2006−312346(JP,A)
【文献】 特開2006−312347(JP,A)
【文献】 特開2011−121554(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
B62D 1/06
G06F 3/01
G06T 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像に写り込んだ手を認識する、自動車に搭載される画像認識装置であって、
前記自動車のステアリングホイール周辺のようすを撮影するカメラと、
前記ステアリングホイールのステアリングリム上の異なる複数の位置の各々について、当該位置への手の接近もしくは接触を検知することにより、手が接近もしくは接触した前記ステアリングリム上の位置を検出するステアリングリムセンサと、
前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置に応じて、認識対象画像に設定する前記カメラが撮影した画像中の画像部分を、当該カメラが撮影した画像中の前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置が写り込む位置周辺の領域の画像部分に限定する認識対象画像設定手段と、
前記認識対象画像設定手段が設定した認識対象画像を対象として手の画像認識を行う画像認識手段とを有することを特徴とする画像認識装置。
【請求項2】
画像に写り込んだ手を認識する、自動車に搭載される画像認識装置であって、
前記自動車のステアリングホイール周辺のようすを撮影するカメラと、
手が接近もしくは接触した、前記ステアリングホイールのステアリングリム上の位置を検出するステアリングリムセンサと、
前記カメラが撮影した画像中の、前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置が写り込む位置周辺の領域の画像部分を認識対象画像に設定する認識対象画像設定手段と、
前記認識対象画像設定手段が設定した認識対象画像を対象として手の画像認識を行う画像認識手段と、
前記ステアリングホイールの回転角を検出する回転角センサを有し、
前記認識対象画像設定手段は、前記回転角センサが検出した回転角と、前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置とに基づいて、前記カメラが撮影した画像中の、前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置が写り込む位置を算定することを特徴とする画像認識装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の画像認識装置であって、
前記ステアリングリムセンサは、前記ステアリングリムに、当該ステアリングリムの周に沿って配置された、前記手の接近もしくは接触を検出する複数のセンサを含んで構成されることを特徴とする画像認識装置。
【請求項4】
請求項1、2または3記載の画像認識装置を備えた、手のジェスチャによるジェスチャ入力を受け付けるジェスチャ入力装置であって、
前記画像認識手段が画像認識した手の形状より、当該手のジェスチャを識別し、識別したジェスチャに応じたユーザ操作を受け付けるジェスチャ入力受付手段とを有することを特徴とするジェスチャ入力装置。
【請求項5】
請求項1、2または3記載の画像認識装置を備えた、手のジェスチャによるジェスチャ入力を受け付けるジェスチャ入力装置であって、
前記ステアリングリム上の位置を検出していない状態にあった前記ステアリングリムセンサが前記ステアリングリム上の位置を検出したときに、前記画像認識手段が認識した手を基準として、前記カメラが撮影した画像中の手をトラッキングして画像認識し、画像認識した手の形状もしくは認識した手の形状の推移より、当該手のジェスチャを識別し、識別したジェスチャに応じたユーザ操作を受け付けるジェスチャ入力受付手段とを有することを特徴とするジェスチャ入力装置。
【請求項6】
自動車のステアリングホイール周辺のようすを撮影するカメラと、前記ステアリングホイールのステアリングリム上の異なる複数の位置の各々について、当該位置への手の接近もしくは接触を検知することにより、手が接近もしくは接触した前記ステアリングリム上の位置を検出するステアリングリムセンサとを備えたコンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
当該コンピュータを、
前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置に応じて、認識対象画像に設定する前記カメラが撮影した画像中の画像部分を、当該カメラが撮影した画像中の前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置が写り込む位置周辺の領域の画像部分に限定する認識対象画像設定手段と、
前記認識対象画像設定手段が設定した認識対象画像を対象として手の画像認識を行う画像認識手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項7】
自動車のステアリングホイール周辺のようすを撮影するカメラと、手が接近もしくは接触した、前記ステアリングホイールのステアリングリム上の位置を検出するステアリングリムセンサと、前記ステアリングホイールの回転角を検出する回転角センサとを備えたコンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
当該コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、
前記カメラが撮影した画像中の、前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置が写り込む位置周辺の領域の画像部分を認識対象画像に設定する認識対象画像設定手段と、
前記認識対象画像設定手段が設定した認識対象画像を対象として手の画像認識を行う画像認識手段として機能させるコンピュータプログラムであって、
前記認識対象画像設定手段は、前記回転角センサが検出した回転角と、前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置とに基づいて、前記カメラが撮影した画像中の、前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置が写り込む位置を算定することを特徴とするコンピュータプログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、手のジェスチャによる入力を受け付ける情報システムにおいて、ジェスチャ入力の処理を効率化する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
手のジェスチャによる入力を受け付ける情報システムとしては、ユーザの手を撮影するカメラを設け、カメラで撮影した画像からユーザの手のジェスチャを認識し、認識したジェスチャに応じた処理を行うシステムが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-204019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動車のステアリングホイールを握った運転者の手のジェスチャによる入力の受け付けを行う場合、ステアリングホイール上の手の位置は個々の運転者やその時々の状況によって異なるため、カメラでステアリングホイール周辺の広い範囲を撮影し、カメラの撮影画像の全体を対象として撮影画像中に写り込んだ手の画像領域を特定する処理を行った上で、手のジェスチャを認識する必要がある。
【0005】
そして、このように手が写り込む画像領域のサイズに比べてサイズの大きなカメラの撮影画像の全体に対して手の画像領域を特定する処理を行う必要があるため、その処理負荷は比較的大きなものとなる。また、カメラの撮影画像中に手の画像と特徴が類似する手ではない被写体の画像領域が生じる可能性が大きくなるため、手の画像領域の誤認識も生じやすくなる。
そこで、本発明は、カメラで撮影したステアリングホイール周辺の画像に含まれる、自動車のステアリングホイールを握った運転者の手の画像認識を、より効率的に精度良く行うことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題達成のために、本発明は、画像に写り込んだ手を認識する、自動車に搭載される画像認識装置に、前記自動車のステアリングホイール周辺のようすを撮影するカメラと、手が接近もしくは接触した、前記ステアリングホイールのステアリングリム上の位置を検出するステアリングリムセンサと、前記カメラが撮影した画像中の、前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置が写り込む位置周辺の領域の画像部分を認識対象画像に設定する認識対象画像設定手段と、前記認識対象画像設定手段が設定した認識対象画像を対象として手の画像認識を行う画像認識手段とを備えたものである。
【0007】
ここで、このような画像認識装置は、当該画像認識装置に、さらに、前記ステアリングホイールの回転角を検出する回転角センサを設け、前記認識対象画像設定手段において、前記回転角センサが検出した回転角と、前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置とに基づいて、前記カメラが撮影した画像中の、前記ステアリングリムセンサが検出した前記ステアリングリム上の位置が写り込む位置を算定するように構成してもよい。
また、これらの画像認識装置において、前記ステアリングリムセンサは、前記ステアリングリムに、当該ステアリングリムの周に沿って配置された、前記手の接近もしくは接触を検出する複数のセンサを含んで構成するようにしてもよい。
【0008】
また、本発明は併せて、以上の画像認識装置を備えた、手のジェスチャによるジェスチャ入力を受け付けるジェスチャ入力装置として、前記画像認識手段が画像認識した手の形状より、当該手のジェスチャを識別し、識別したジェスチャに応じたユーザ操作を受け付けるジェスチャ入力受付手段を備えたジェスチャ入力装置も提供する。
【0009】
また、本発明は併せて、以上の画像認識装置を備えた、手のジェスチャによるジェスチャ入力を受け付けるジェスチャ入力装置として、前記ステアリングリム上の位置を検出していない状態にあった前記ステアリングリムセンサが前記ステアリングリム上の位置を検出したときに、前記画像認識手段が認識した手を基準として、前記カメラが撮影した画像中の手をトラッキングして画像認識し、画像認識した手の形状もしくは認識した手の形状の推移より、当該手のジェスチャを識別し、識別したジェスチャに応じたユーザ操作を受け付けるジェスチャ入力受付手段を備えたジェスチャ入力装置も提供する。
【0010】
これらの画像認識装置やジェスチャ入力装置によれば、ステアリングリムセンサでユーザのステアリングリムに接近または接触した手の位置を検出し、検出した前記ステアリングリム上の位置が写り込む位置周辺の領域の画像部分を認識対象画像とし、当該認識対象画像のみを対象として、手の画像認識を行う。
【0011】
したがって、カメラが撮影した画像全体を対象として手の画像を認識する画像認識処理を行う場合に比べ、手の画像認識を、より少なく処理負荷で効率的に行うことができる。また、ステアリングリムセンサで手の接近または接触を検出した位置が写り込む位置周辺の画像部分、すなわち、手の画像が写り込んでいることが強く見込まれる画像部分のみを対象として手の画像認識を行うことになるので、手の画像の誤認識も抑制される。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明によればカメラで撮影したステアリングホイール周辺の画像に含まれる、自動車のステアリングホイールを握った運転者の手の画像認識を、より効率的に精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る情報システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態に係るステアリングホイールセンサとカメラの配置を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係るカメラの配置を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るジェスチャ入力受付処理を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施形態に係るジェスチャ入力受付処理の処理例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係る情報システムの構成を示す。
ここで、情報システムは、自動車に搭載されるシステムであり、当該情報システムは、たとえば、空調制御システムやAVシステムやナビゲーションシステムなどの各種用途の情報システムをであってよい。
図示するように、情報システムは、回転角度センサ1、ステアリングリムセンサ2、カメラ3、表示装置4、音声出力装置5、ジェスチャ認識装置6、制御装置7、1つまたは複数の周辺装置8を備えている。
ただし、このような情報システムは、CPUやメモリを備えたコンピュータを用いて構成されるものであってよく、この場合、ジェスチャ認識装置6や制御装置7は、コンピュータが所定のコンピュータプログラムを実行することにより実現されるものであってよい。
【0015】
ここで、回転角度センサ1は、自動車のステアリングホイールの中立位置(自動車が直進する位置)からの回転角度を検出するセンサである。
また、ステアリングリムセンサ2は、図2aに示すような自動車のステアリングホイールに設けられた、手が接触または接近したステアリングリム上の位置を検出するセンサであり、ステアリングリムセンサ2は、図2bに示すように、ステアリングリムの表面下に埋め込まれた形態で、当該ステアリングリムの周方向に沿って配置された、ユーザの手の接触や接近を検出する複数のセンサ21より構成される。ここで、複数のセンサ21としては、たとえば、静電容量式のタッチセンサを用いることができる。
【0016】
次に、表示装置4は、たとえば液晶表示装置であり、図3aに示すように、ダッシュボード上の、左右方向について運転席と助手席の中間の位置に配置される。
また、カメラ3は、可視光を撮影するカメラまたは赤外カメラであり、図3aに示すように、自動車のメータクラスタ内に配置され、ステアリングホイールの裏側から、ステアリングホイール周辺を撮影した、図3bに示すような撮影画像を出力する。
以下、このような情報システムにおいて、ジェスチャ認識装置6が行うジェスチャ入力受付処理について説明する。
図4に、このジェスチャ入力受付処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、ステアリングリムセンサ2による手が接近または接触した位置の検出を監視し(ステップ402)、ステアリングリムセンサ2による位置の検出が発生したならば(ステップ402)、回転角度センサ1が検出している自動車のステアリングホイールの回転角度を参照し、ステアリングリムセンサ2が接近または接触を検出したステアリングリム上の位置が現在カメラの撮影画像中に写り込む位置周辺に検出領域を設定する(ステップ404)。
【0017】
ここで、ステアリングリムセンサ2が検出したステアリングリム上の位置が現在カメラの撮影画像中に写り込む位置は、ステアリングホイールが中立位置にあるときの、ステアリングリムセンサ2が検出したステアリングリム上の位置を、ステアリングホイールの回転軸を中心として、回転角度センサ1が検出している回転角度分、回転させた位置が、カメラの撮影画像中に写り込む位置として求める。
また、検出領域は、たとえば、ステアリングリムセンサ2が接近または接触を検出したステアリングリム上の位置が現在カメラの撮影画像中に写り込む位置を基準位置として、基準位置を中心とする領域として設定する。また、検出領域のサイズは、たとえば、縦横のそれぞれについて、ステアリングを握った標準的な大きさ手がカメラ3の撮影画像に写り込む大きさのn倍(nはたとえば2)の大きさとする。
【0018】
すなわち、たとえば、回転角度センサ1が検出している自動車のステアリングホイールの回転角度が0すなわちステアリングホイールが中立位置にあるときに、図5aに示すようにステアリングリムセンサ2のユーザから見て右上のセンサAがユーザの手の接近または接触を検知した場合には、図5bに示すカメラ3の撮影画像中の位置Xが、センサAが現在カメラの撮影画像中に写り込む位置となるので、位置Xを基準位置として、基準位置周辺の領域501を検出領域とする。
【0019】
なお、ステアリングリムセンサ2が同時に複数の位置を検出している場合には、ステアリングリム上の、接近または接触が検出されたステアリングリム上の複数の位置の中央となる位置が、現在カメラの撮影画像中に写り込む位置を基準位置とする。
【0020】
次に、このようにした検出領域を設定したならば、撮影画像中の検出領域の画像部分を認識対象画像として、認識対象画像内の手の画像認識を行う画像認識処理を行う(ステップ406)。
すなわち、図5bに示したように検出領域501が設定されている場合には、図5cに示すように得られるカメラ3の撮影画像の検出領域501の画像部分を、認識対象画像として図5dに示すように抽出し、抽出した図5dの認識対象画像に対して、手を画像認識する画像認識処理を行う。
【0021】
ここで、認識対象画像に対して行う手の画像認識処理は、カメラ3としてカラーカメラを用いる場合には、たとえば、認識対象画像内の肌色の領域が、手の少なくとも一部の形状を有している場合に、当該手の一部の形状を有している肌色の領域を、手として認識することにより行う。また、当該画像認識処理は、カメラ3として赤外カメラを用いる場合には、たとえば、認識対象画像内の高輝度色の領域が、手の少なくとも一部の形状を有している場合に、当該手の一部の形状を有している高輝度色の領域の領域を、手として認識することにより行う。
【0022】
そして、ステップ406で行った画像認識処理で、認識対象画像内の手の認識が成功したかどうかを判定し(ステップ408)、成功しなかった場合、すなわち、手の画像を認識できなかった場合には、手特徴履歴データをクリアし(ステップ422)、ステップ402からの処理に戻る。なお、手特徴履歴データについては後述する。
【0023】
一方、ステップ406で行った画像認識処理で、認識対象画像内の手の認識が成功した場合には(ステップ408)、ステップ406で行った画像認識処理で認識した手の形状の特徴(たとえば、何本の指が立っているかや、手が開かれているかなど)を、手特徴履歴データに登録する(ステップ410)。
【0024】
そして、手特徴履歴データを用いてユーザの手のジェスチャを認識するジェスチャ認識処理を行う(ステップ412)。
ここで、ジェスチャ認識処理におけるジェスチャの認識は、たとえば、次のように行う。
すなわち、ジェスチャ認識装置6に、予め定めた入力として受け付けるジェスチャのジェスチャパターンとして、そのジェスチャ行っている手の形状の特徴や、手の形状の特徴の変化を予め登録しておく。そして、手特徴履歴データより求まる、最新の手の形状の特徴や、現在までの手の形状の特徴の変化などが、いずれかのジェスチャパターンとマッチしている場合に、マッチしたジェスチャパターンのジェスチャを認識する。
【0025】
次に、このようにしてジェスチャ認識処理を行ったならば(ステップ412)、ジェスチャの認識が成功したかどうかを判定し(ステップ414)、成功した場合には、認識したジェスチャに対して予め定められている入力コードを制御装置7に出力し(ステップ416)、手特徴履歴データをクリアし(ステップ418)、ステップ420に進む。一方、ジェスチャの認識が成功しなかった場合には(ステップ414)、そのままステップ420に進む。
【0026】
そして、ステップ420に進んだならば、前回のステップ406において認識した手に基づいて、カメラ3の撮影画像中の手を追跡して認識するトラッキングを行うために、以降のステップ406において画像認識処理の対象とする認識対象画像を切り出すために用いる上述の検出領域を更新し、ステップ406からの処理に戻ることにより行う。
【0027】
ここで、ステップ420における検出領域の更新は、以下のように行う。
すなわち、ステップ406で認識した認識対象画像中の手の位置や当該位置の現在までの変化や、現在までの検出領域の位置の変化や、回転角センサが検出したステアリングホールの回転角の変化から、現在カメラが撮影している撮影画像中でユーザの手が写り込んでいる領域を推定し、推定した領域に検出領域を変更する。
ただし、ステップ420の検出領域の更新はこれを行なわずに、ステップ420に進む代わりにステップ406に戻るようにしてもよい。または、ステップ420を行わずに、ステップ420の検出領域の更新はこれを行なわずに、ステップ420に進む代わりにステップ404に戻って、その時点で、回転角度センサ1が検出している自動車のステアリングホイールの回転角度と、ステアリングリムセンサ2が検出している位置より検出領域を再設定することにより、検出領域の更新を行うようにしてもよい。
【0028】
以上、ジェスチャ認識装置6が行うジェスチャ入力受付処理について説明した。
さて、図1に戻り、情報システムがAVシステムを構成するものであれば、周辺装置8は、放送受信機や、CD/DVDなどの記録ディスクを再生するディスクドライブや、スピーカを備えた音声出力装置5などである。そして、制御装置7は、表示装置4に適当なGUI画面を表示しつつ、上述のジェスチャ入力受付処理によってジェスチャ認識装置6からジェスチャの認識の結果として入力する入力コードをユーザ操作を表す値として受け付け、放送受信機やディスクドライブの動作を制御する処理や、放送受信機で受信した音声やディスクドライブ装着された記録ディスクに記録されている音声を音声出力装置5に出力する処理や、放送受信機で受信した映像や、ディスクドライブ装着された記録ディスクに記録されている映像を表示装置4に出力する処理などを行う。
【0029】
また、情報システムがナビゲーションシステムを構成するものであれば、周辺装置8は、地図データを記憶した記憶装置や、GPS受信機や、自動車の車速や角速度を検出するセンサ21などである。そして、制御装置7は、表示装置4に適当なGUI画面を表示しつつ、上述のジェスチャ入力受付処理によってジェスチャ認識装置6からジェスチャの認識の結果として入力する入力コードをユーザ操作を表す値として受け付け、現在位置の算出や、目的地の設定や、目的地までのルートの設定や、地図上に現在位置や目的地やルートを表したナビゲーション画像の表示装置4への表示や、ナビゲーション画像のスクロール表示などの処理を行う。
また、情報システムが空調制御システムを構成するものであれば、周辺装置8は、エアコンディショナーである。そして、制御装置7は、表示装置4に適当なGUI画面を表示しつつ、上述のジェスチャ入力受付処理によってジェスチャ認識装置6からジェスチャの認識の結果として入力する入力コードをユーザ操作を表す値として受け付け、エアコンディショナーの温度や風量や吹き出し口を変更するなどの処理を行う。
【0030】
以上、本発明の実施形態について説明した。
以上のように、本実施形態によれば、ステアリングリムセンサ2で手の接近または接触を検出した位置が写り込む位置周辺の画像部分、すなわち、手の画像が写り込んでいることが強く見込まれる画像部分のみを対象として手の画像認識を行うことになるので、カメラ3が撮影した画像全体に対して手の画像の認識処理を行う場合に比べ、より低負荷に効率的な手の画像の認識を行うことができると共に、手の画像の誤認識も抑制することができる。
【0031】
なお、以上の実施形態は、ステアリングホイールが中立位置にあるとき、すなわち、自動車が旋回動作をしていない期間のみ、情報システムにおいてジェスチャ入力を受け付けるようにしてもよく、この場合には、回転角センサは省略してよい。
また、以上の実施形態におけるステアリングリムセンサ2の検出位置に基づいて設定した、カメラ3の撮影画像中の検出領域の画像部分を対象認識画像とする技術は、ユーザ識別などにも適用することができる。すなわち、この場合には、対象認識画像に対して、対象認識画像に含まれる手の画像の個人的な特徴を認識する画像認識処理を行って、画像認識処理で認識した特徴より、運転者であるユーザが誰であるのかを識別するようにすればよい。
【符号の説明】
【0032】
1…回転角度センサ、2…ステアリングリムセンサ、3…カメラ、4…表示装置、5…音声出力装置、6…ジェスチャ認識装置、7…制御装置、8…周辺装置、21…センサ。
図1
図2
図3
図4
図5