【文献】
Jpn Pharmacol Ther (病理と治療), 2005, Vol.33, No.12, p.1217-1223
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書中の用語「治療薬」、「薬剤」および「活性薬剤」は、生体系における状態の治療、予防または改変を目的とする物質を意味する。本発明の方法の場合では、治療薬は、疾患の症候または炎症反応に関連する状態に影響を及ぼす。
【0022】
本明細書で用いられる用語「医薬組成物」は、症候の軽減または予防を含む治療中の対象に対して効果を有する1つまたは複数の治療薬を、1つまたは複数の薬学的に許容できる賦形剤または担体とともに含む、全ての組成物を含む。したがって、用語「医薬組成物」は、特定の疾患または状態を治療するために調製される組成物、およびまた、健康の様々な側面を改善するためにデザインされた栄養補助剤または栄養補助食品を含む。
【0023】
本明細書において用いられる用語「薬学的に許容できる」は、ヒトまたは動物の組織と接触させるのに適切な化合物、組成物および剤形を指す。薬学的に許容できる賦形剤または担体は、治療薬を作用部位に送達するのに適切なビヒクルである。賦形剤または担体は、治療薬と適合し、そして、治療される対象に対してネガティブな効果を全く引き起こさないか、または最小限でなければならない。薬学的に許容できる賦形剤および担体は、脂質、固体充填剤、希釈剤、溶媒および封入材料を含む。
【0024】
用語「治療すること(treating)」、「治療する(treat)」および「治療(treatment)」は、望ましくない物理的または精神的/感情的状態の兆候または症候、または病状を、それが進行し始める前または後のいずれかに改善する、治療的介入を指す。また、これらの用語は:対象の望ましくない物理的または精神的/感情的状態または病状を治すよりむしろ、症候を軽減するためにデザインされた治療;予防的治療、すなわち、対象の望ましくない物理的または精神的/感情的状態または病状の予防を目的とする治療;および、支持的な治療、すなわち、対象の物理的または精神的/感情的状態または病状の改善を目的とした別の特定の治療を支持するために用いられる治療を含む。
【0025】
本明細書において用いられる「予防すること(preventing)」(または「予防する(prevent)」または「予防(prevention)」)は、症候、態様、または特徴を予防または低減するために、症候、態様、または、望ましくない物理的または精神的/感情的状態または病状の特徴の発症の前に始められる一連の行為を指す。
【0026】
「投与」とは、選択される経路による対象への、(例えば医薬組成物中の)治療薬の導入を意図する。
【0027】
用語「治療的に有効量」は、その薬剤で治療される対象において所望の効果を達成するのに十分な、特定の治療薬の量をいう。望ましくない物理的または精神的/感情的状態または病状を治療または予防するのに有用な薬剤の有効量は、治療される対象、状態または症状の種類および重症度、および、組成物の投与様式に依存する。
【0028】
用語「対象」は、ヒトおよび獣医学的対象の両方を含む。例えば、対象への投与は、ヒト対象または獣医学的対象への投与を含み得る。一実施態様では、対象はヒトである。しかしながら、本発明による組成物は、ネコおよびイヌのような飼育動物、および、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウシおよびウマなどのような農業的動物の、治療のための獣医学的製剤として用いてよい。
【0029】
用語「誘導体」は、メチルスルホニルメタン、グルコサミンおよびグリシンから生じ、本発明による必要な治療活性の観点からこれらの化合物と類似する化合物を含む。誘導体は、限定されないが、エステルおよびアミド、例えばグリシンエチルエステルおよびN−アセチル(aceyl)グルコサミンを含む。
【0030】
本発明者らは、メチルスルホニルメタン、グルコサミンおよびグリシンの組み合わせが、驚くべきことに、炎症性疾患の治療に有効であると判定した。
【0031】
理論に束縛されることを望むものではないが、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体の組み合わせは、炎症促進性サイトカインの産生を制御する異なる態様のパスウェイを標的とすると考えられる。したがって、異なる作用メカニズムが、メチルスルホニルメタン グルコサミンおよびグリシンの組み合わせの相乗効果をもたらすと考えられる。したがって、メチルスルホニルメタン、グルコサミンおよびグリシンの組み合わせは、相対的に低用量で、炎症性または他の機能障害性の免疫反応により仲介される症候に影響を及ぼし得る。
【0032】
固体組成物の場合では、本発明の方法で用いられる治療薬は、異なる形態で存在し得ることが理解される。例えば、化合物は、安定性および準安定性の結晶形態および非晶質形態で存在してよく、それらは全て、本発明の範囲内であることが意図される。
【0033】
本発明による組成物は、任意の適切な薬学的に許容できる賦形剤または担体を含んでよい。薬学的に許容できる賦形剤または担体は、当技術分野で公知であるような任意の薬学的成分を含むことができる。適切な賦形剤または担体の例は、Handbook of Pharmaceutical Excipients(Rowe,Ray C;Sheskey,Paul J;Quinn,Marian eds,6
th Edition 2009,Pharmaceutical Press)に記載されている。薬学的に許容できる賦形剤および担体は、限定されないが:タルク;アカシアゴム;ゼラチン;三ケイ酸マグネシウム;ケラチン;コロイドシリカ;尿素;リン酸、クエン酸、酢酸、および他の有機酸塩などのバッファー;アスコルビン酸などの抗酸化剤;ペプチド;タンパク質、例えば、制限されないが、血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えば、制限されないが、ポリビニルピロリジノン;セルロースまたはその誘導体、ラクトース、グルコースおよびマンノースを含む炭水化物;デキストリン;ジャガイモデンプンまたはコーンスターチまたはデンプンのり;キレート剤、例えば、制限されないが、EDTA;糖アルコール類、例えばマンニトールまたはソルビトール;および、非イオン性界面活性剤、例えば、制限されないが、ツイーン、プルロニックまたはポリエチレングリコールを含む。加えて、組成物は、補助薬剤、例えば、制限されないが、味覚向上剤、安定化剤、増粘剤、着色料などを含んでよい。
【0034】
一部の用途のために、例えば、治療薬の経皮または経粘膜の送達が必要な場合、ジメチルスルホキシド(DMSO)を、本発明で用いられる医薬組成物中の賦形剤として用いてよい。特定の製剤中にDMSOを含むことは、細胞膜を横切って細胞内に治療薬が送達されるのを助け得る。
【0035】
したがって、一実施態様では、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を含む医薬組成物は、さらにDMSOを含む。
【0036】
別の態様では、本発明は、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体の、そのような治療を必要とする対象での炎症性または免疫性疾患の治療のための医薬の製造における使用を提供する。
【0037】
一実施態様では、薬剤は、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を、唯一の治療薬として含む。
【0038】
一実施態様では、薬剤は、メチルスルホニルメタン、グリシンおよびグルコサミン硫酸塩またはN−アセチルグルコサミンを含む。
【0039】
別の実施態様では、薬剤は、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体に加えて、さらなる治療薬を含む。
【0040】
一実施態様では、さらなる治療薬は、ニコチンアミドまたはその誘導体である。
【0041】
炎症性または免疫性疾患は、炎症性の機能障害性の免疫反応に関連する任意の疾患、特に、腫瘍壊死因子α(TNF−α)、インターロイキン−1(IL−1)およびインターロイキン−6(Il−6)などの炎症促進性サイトカインにより仲介される全身性の炎症性反応に関連する疾患であってよい。そのような疾患は、限定されないが:虫刺されに対するアレルギー性反応およびアレルギー性鼻炎を含むアレルギー;制限されないが、日焼け、乾癬および皮膚炎を含む皮膚疾患;脳卒中;アルツハイマー病;および、高血圧症などの心疾患を含んでよい。
【0042】
一実施態様では、炎症性または免疫性疾患は、炎症性皮膚疾患;鼻道または鼻腔の炎症および副鼻腔炎からなる群より選択される。
【0043】
本発明者は、メチルスルホニルメタン、グルコサミンおよびグリシンの組み合わせを含む組成物が、特定の皮膚疾患の治療に驚くべき効能を有することを見いだした。特に、本発明による組成物を用いた局所治療は、炎症性皮膚疾患、例えば、乾癬、頭皮皮膚炎、湿疹(汗疱を含む)、脂漏性皮膚炎、日光角化症、口唇ヘルペス、および昆虫刺咬症と関連する症状を、治療または低減するのに効果的であることが示された。炎症性皮膚症状の一部に関しては、局所治療の代わりに、または局所治療に加えて、本発明による組成物を用いた経口治療もまた用いてよい。
【0044】
本発明による組成物を用いて治療され得るさらなる炎症性皮膚疾患は、限定されないが、尋常性座蒼、脱毛、毛包炎、漆かぶれ、面皰炎症および日焼けを含んでよい。
【0045】
したがって、さらなる実施態様では、炎症性皮膚疾患は:乾癬;頭皮皮膚炎;湿疹(汗疱を含む);脂漏性皮膚炎;日光角化症;口唇ヘルペス;昆虫刺咬症に対する反応;尋常性座蒼;脱毛;毛包炎;漆かぶれ;面皰炎症および日焼けからなる群より選択される。
【0046】
また、本発明者は、メチルスルホニルメタン、グルコサミンおよびグリシンの組み合わせを含む組成物が、鼻道および鼻腔の炎症と関連する症状の治療において、驚くべき効能を有することを見いだした。そのような症状は、ウイルス感染、アレルギー、または、低湿状態および閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療のための持続的気道陽圧(CPAP)機の使用に対する反応と関連し得る。特に、本発明による組成物を用いた鼻噴霧治療は、鼻咽頭感染;CPAP機を用いた鼻呼吸困難;アレルギー性鼻炎;非アレルギー性の鼻炎および鼻詰まりと関連する症候を治療または低減するのに効果的であることが示された。また、本発明による組成物を用いた治療は、風邪ウイルスまたはインフルエンザウイルスの感染と関連する、または、その結果として生じる、症候の持続時間および/または重症度を低減し得る。
【0047】
したがって、さらなる実施態様では、鼻道の炎症は:アレルギー性鼻炎;非アレルギー性の鼻炎;低湿環境への曝露;持続的気道陽圧機の使用;および感染からなる群より選択される状態に起因する。
【0048】
また、本発明による組成物は、眼の炎症性疾患、例えば翼状片の局所治療において有用であり得る。
【0049】
また、本発明者は、本発明による組成物が、心疾患の治療においても有用であり得ることを見いだした。
【0050】
したがって、さらなる実施態様では、炎症性または免疫性疾患は、心疾患である。さらなる実施態様では、心疾患は高血圧症である。
【0051】
さらなる実施態様では、炎症性または免疫性疾患は、関節に影響を及ぼす炎症性疾患ではない。
【0052】
さらなる実施態様では、炎症性または免疫性疾患は関節炎でない。
【0053】
治療的有効量の本発明による医薬組成物は、一連の治療の間、単回投与で、または数回投与で、例えば毎日、投与してよい。しかしながら、投与頻度は、適用する製剤、治療される対象、望ましくない物理的または精神的/感情的状態または病状の重症度および種類、および、治療または組成物の投与様式に依存する。
【0054】
治療的に有効量のメチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体に加えて、当業者に知られる1つまたは複数のさらなる治療薬の様々な組み合わせが、炎症性または免疫性疾患の治療および/または予防のために、それを必要とする対象に投与されてよい。一部の実施態様では、メチルスルホニルメタン、グルコサミンおよびグリシンを1つまたは複数のさらなる治療薬とともに含む組み合わせは、炎症性疾患の治療および/または予防において相乗効果を生じる。したがって、本発明はまた、炎症性または免疫性疾患の治療において、治療薬の治療効能を高める方法も含む。
【0055】
一部の炎症性または免疫性疾患、例えば炎症性皮膚疾患の治療は、本発明による医薬組成物中にビタミンB
12を含有することにより補助されてよい。
【0056】
したがって、さらなる態様では、本発明は、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、およびビタミンB
12を含む医薬組成物を、そのような治療を必要とする対象に投与するステップを含む、炎症性皮膚疾患の治療方法を提供する。
【0057】
本発明の本態様の一実施態様では、炎症性皮膚疾患は皮膚炎である。
【0058】
本発明の本態様のさらなる一実施態様では、炎症性皮膚疾患はアトピー性皮膚炎である。
【0059】
特定の適用のために、特定の炎症性または免疫性疾患の症候を治療または軽減するのを助けるさらなる治療薬を用いてよい。
【0060】
したがって、さらなる態様では、本発明は、治療的に有効量のメチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を、さらなる治療薬とともに、そのような治療を必要とする対象に投与するステップを含む、炎症性皮膚疾患の治療方法を提供する。
【0061】
一実施態様では、さらなる治療薬は、ニコチンアミドまたはその誘導体である。好ましい一実施態様では、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、およびグリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体は、局所製剤で投与され、ニコチンアミドは経口投与される。さらに好ましい実施態様では、ニコチンアミドは、局所製剤中に、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体とともに包含される。
【0062】
一実施態様では、さらなる治療薬は、ビタミンB
12ではない。
【0063】
本開示の治療薬は、医薬組成物に利用可能な任意の従来法により投与することができる。
【0064】
医薬組成物は、例えば、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を含む、エアロゾル、固体、半固体、または液体の形態であることができる。さらに、組成物は、適切な薬学的に許容できる賦形剤または担体との混合で用いてよい。そのような薬学的に許容できる担体は、限定されないが、医薬用途に適切な有機または無機の担体、賦形剤、または希釈剤を含む。活性成分は、例えば、通常の非毒性で薬学的に許容できる担体、賦形剤または希釈剤とともに、錠剤、丸薬、カプセル、吸入剤、坐薬、溶液、エマルション、懸濁液、エアロゾル、および、使用に適した任意の他の形態に調合してよい。
【0065】
組成物は、所望の純度をそれぞれ有する活性成分を、当技術分野で知られているように、生理的に許容できる担体、賦形剤、安定剤、補助剤などとともに混合して、保管または投与のために調製してよい。そのような組成物は、徐放性または時間放出性製剤として提供され得る。
【0066】
本発明による組成物は、カプセル、錠剤、および粉体などの固体剤形で、または、エリキシル剤、シロップ剤および懸濁液などの液体剤形で、経口投与してよい。さらに、治療薬を含む組成物は、滅菌液体剤形で、固体、液体、またはエアロゾルの形態での経粘膜送達により、または、パッチ機能または軟膏を介して経皮的に、非経口的に投与してよい。様々なタイプの経粘膜投与は、気道粘膜投与、鼻粘膜投与、経口経粘膜(例えば舌下および口腔)投与、および直腸経粘膜投与を含む。
【0067】
制限されないが、錠剤またはカプセルなどの固体組成物の調製のために、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体は、適切な薬学的に許容できる担体、例えば従来の打錠成分(例えば、ラクトース、スクロース、マンニトール、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸、微結晶セルロース、アカシア、ゼラチン、ガム、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、タルク、ソルビトール、ステアリン酸ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、およびリン酸二カルシウム)、他の賦形剤、着色剤、希釈剤、緩衝剤、崩壊剤、湿潤剤、防腐剤、香味料、および薬理学的に適合する担体、ならびに、希釈剤(例えば、水、生理食塩水、または緩衝液)と混合して、実質的に均質な組成物を形成してよい。実質的に均質な組成物とは、組成物が、均等に有効な単位剤形、例えば錠剤、丸薬、およびカプセルに、容易に細分され得るように、構成要素が組成物全体にわたって均一に分散されていることを意味する。
【0068】
記載の固体組成物はコーティングされてよく、またはさもなければ、持続性作用の利益を与える剤形を提供するように混合される。例えば、錠剤または丸薬は、内部用量および外部用量の構成要素を含むことができ、後者は前者を覆う膜の形態である。2つの構成要素は腸溶性の層により分離することができ、それは、胃の中での分解に耐性であるために役立ち、内部の構成要素を無傷で胃を通過させ、または放出を遅延させる。様々な物質をそのような腸溶性の層またはコーティングに用いることができ、そのような物質は、多くのポリマー酸、および、ポリマー酸とシェラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースなどの物質との混合物を含む。
【0069】
また、活性成分は、ココアバターまたは他のグリセリドのような従来の坐薬基剤を含む、坐薬または停留浣腸などの直腸組成物で処方してよい。また、固体組成物は、例えば、界面活性剤、潤滑剤、および不活性充填剤、例えばラクトース、スクロース、リン酸カルシウム、およびコーンスターチを含む、硬殻または軟殻のタイプのゼラチンなどのカプセルを含んでよい。
【0070】
鼻腔内投与、肺内投与、または他の吸入法による投与に関しては、医薬組成物は、ポンプスプレー容器から溶液または懸濁液の形態で、または、適切な噴霧剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、窒素、プロパン、二酸化炭素、または他の適切なガス)を使用して、加圧された容器または噴霧器からのエアロゾルスプレーの提供として、または、乾燥パウダーとして、送達してよい。エアロゾルまたは乾燥パウダーの形態の場合には、送達される組成物の量(投与量)は、計量された量を送達する値を規定することにより決定してよい。
【0071】
液体の形態は、経口で、非経口で、または経粘膜投与で投与してよい。液体の投与に適切な形態は、水溶液、適切に風味付けたシロップ剤、水性または油性の懸濁液、および、綿実油、ゴマ油、ココナッツ油、またはピーナッツ油などの食用油で風味付けたエマルション、ならびに、エリキシル剤および同様の製剤ビヒクルを含む。水性懸濁液に適切な分散剤または懸濁剤は、合成天然ガム、例えばトラガカント、アカシア、アルギン酸、デキストラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、およびゼラチンを含む。そのような液体製剤は、懸濁剤のような薬学的に許容できる添加剤(例えば、ソルビトールシロップ剤、メチルセルロースまたは水素化された食用脂肪)、乳化剤(例えば、レシチンまたはアカシア)、非水性ビヒクル(例えばアーモンド油、油性エステル、またはエチルアルコール)、防腐剤(例えば、メチルまたはプロピルp−ヒドロキシ安息香酸またはソルビン酸)、および、人工または天然の色素および/または甘味料とともに、従来法により調製してよい。
【0072】
液体製剤は、薬学的に許容できる界面活性剤、懸濁剤、または乳化剤を添加して、または添加せずに、希釈剤、例えば水およびアルコール類(例えばエタノール、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、グリセリン、およびポリエチレンアルコール類)を含んでよい。
【0073】
口腔または舌下の投与に関しては、本発明による組成物は、従来様式で製剤化される錠剤またはトローチ剤の形態をとってよい。トローチ形態は、香料(通常はスクロースおよびアカシアまたはトラガカント)中に活性成分を含むことができ、同様に、錠剤は、不活性基剤、例えばゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカディア中に活性成分を含み、乳剤およびゲルは、活性成分に加えて、当該技術分野で知られる担体を含む。
【0074】
医薬組成物は、非経口投与用に製剤化してよい。非経口投与は、制限されないが、静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、皮内投与、髄腔内投与、関節内投与、心臓内投与、眼球後投与、および、徐放性移植などの移植を介した投与を含む。
【0075】
本発明による組成物は、アンプルおよびバイアルのような、単位用量または複数回用量の密封容器で提供してよく、使用の直前に水(注射用)などの滅菌液体賦形剤の添加のみ必要な、凍結し乾燥した(凍結乾燥)状態で保管することができる。即時の注射溶液および懸濁液は、滅菌粉体、顆粒、および錠剤から調製することができる。注射可能な組成物のための効果的な薬学的に許容できる担体の要件は、当技術分野でよく知られている。
【0076】
治療的な処置は、望ましくない物理的または精神的/感情的状態または病状を予防または治療するのに必要な、または認知能力を改善するための、治療的に有効量のメチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を含むことができる。理想的には、治療的に有効量の薬剤は、対象において実質的に細胞傷害性の作用を起こさせずに、所望の結果を生じさせるのに十分な量である。望ましくない物理的または精神的/感情的状態または病状を予防または治療するため、または、認知能力を改善するために、有用な薬剤の有効量は、治療される対象、状態または症状の重症度、および治療組成物の投与様式に依存する。有効量は、標準的な臨床技術により決定することができる。
【0077】
例えば、本発明に従って正確な用量を含む組成物を投与する場合、製剤中に用いるべき正確な用量は投与経路に依存し、医療熟練者の判断および各対象の状況に従って決定されるべきである。局所組成物(例えば、軟膏、クリーム、ジェル、ローション、シャンプーまたはリップバーム)中の活性成分の濃度は、典型的に、約0.1%〜約10%(局所組成物の全重量に対する重量%);例えば、約0.5%〜約8%、約1%〜約6%、および約2%〜約5%である。その範囲内で、より高い濃度は、ローション、軟膏、ジェル、またはクリームをより少ない量または少ない頻度で適用しながら適切な用量を達成するのを可能にする。
【0078】
他の実施態様では、本発明による組成物の非局所投与(例えば経口投与、または静脈内または腹腔内注射)のための用量の範囲は、単一または分割の用量中のそれぞれの活性薬剤に関して約0.1mg/kg体重〜約200mg/kg体重;例えば、約1mg/kg〜約100mg/kg、約2mg/kg〜約50mg/kg、約3mg/kg〜約25mg/kg、または約5mg/kg〜約10mg/kgである。
【0079】
本発明の組成物の活性成分の許容できる1日の用量は、100mg〜6,000mgのメチルスルホニルメタン(例えば、150mg、200mg、250mg、500mg、600mg 800mg、1,000mg、1,500mg、2,000mg、2,500mg、3,000mg、3,500mg、4,000mg、4,500mg、5,000mg、および5,500mg)、100mg〜6,000mgのグルコサミン(例えば、150mg、200mg、250mg、500mg、600mg 800mg、1,000mg、1,500mg、2,000mg、2,500mg、3,000mg、3,500mg、4,000mg、4,500mg、5,000mg、および5,500mg)、および、100mg〜6,000mgのグリシン(150mg、200mg、250mg、500mg、600mg 800mg、1,000mg、1,500mg、2,000mg、2,500mg、3,000mg、3,500mg、4,000mg、4,500mg、5,000mg、および5,500mg)を含む。
【0080】
本開示の組成物は、治療期間全体を通してほぼ同じ用量で、増加する用量の投与レジメンで、または付加用量の投与レジームで(例えば、付加用量は維持用量の約2〜5倍である)、投与することができる。一部の実施態様では、用量は、治療される対象の状態、治療に対する見かけ上の反応、および/または、当業者の一人により判断される他の因子に基づいて、治療の経過中に変化する。一部の実施態様では、開示の医薬組成物を用いた長期の治療が意図される。
【0081】
一実施態様では、組成物は、100mg〜6,000mgのメチルスルホニルメタン(例えば、150mg、200mg、250mg、500mg、600mg 800mg、1,000mg、1,500mg、2,000mg、2,500mg、3,000mg、3,500mg、4,000mg、4,500mg、5,000mg、および5,500mg)、100mg〜6,000mgのグルコサミン(例えば、150mg、200mg、250mg、500mg、600mg 800mg、1,000mg、1,500mg、2,000mg、2,500mg、3,000mg、3,500mg、4,000mg、4,500mg、5,000mg、および5,500mg)、および、100mg〜6,000mgのグリシン(150mg、200mg、250mg、500mg、600mg 800mg、1,000mg、1,500mg、2,000mg、2,500mg、3,000mg、3,500mg、4,000mg、4,500mg、5,000mg、および5,500mg)を含む。
【0082】
一実施態様では、組成物は、100mg〜1000mgのメチルスルホニルメタン(MSM)、100mg〜1000mgのグリコサミン、および、100mg〜1000mgのグリシンを含む。
【0083】
本発明に従って、治療される状態および投与方法に応じて、異なる比の活性成分を医薬組成物中に用いてよい。一実施態様では、グルコサミン:MSM:グリシンの比は、重量ベースで0.5〜4:0.5〜4:0.5〜4の範囲である。さらなる実施態様では、グルコサミン:MSM:グリシンの比は、重量ベースで1〜3:1〜3:1〜3である。好ましい実施態様では、グルコサミンは、MSMおよびグリシンのそれぞれの量よりも多い割合で存在する。さらなる好ましい実施態様では、MSMは、グルコサミンおよびグリシンのそれぞれの量よりも多い割合で存在する。
【0084】
一実施態様では、グルコサミン:MSM:グリシンの比は、重量ベースで2.0:1.5:1.5である。
【0085】
さらなる実施態様では、グルコサミン:MSM:グリシンの比は、1.5:2.0:1.5である。
【0086】
また、さらなる実施態様では、本発明による組成物は、400mg〜500mgのグルコサミン、200mg〜300mgのMSM、および、200mg〜300mgのグリシンを含む。
【0087】
さらなる実施態様では、本発明による組成物は、200mg〜300mgのグルコサミン、400mg〜500mgのMSM、および、200mg〜300mgのグリシンを含む。
【0088】
さらなる実施態様では、医薬組成物は、450mgのグルコサミン、225mgのMSM、および225mgのグリシンを含む、固体経口剤形の形態である。
【0089】
さらなる実施態様では、医薬組成物は、225mgのグルコサミン、450mgのMSM、および225mgのグリシンを含む、固体経口剤形の形態である。
【0090】
さらなる実施態様では、医薬組成物は、1gのローション、クリーム、または溶液あたり、20mgのグルコサミン;15mgのMSM、および15mgのグリシンを含む、局所剤形の形態である。
【0091】
さらなる実施態様では、医薬組成物は、1mlの液体噴霧製剤あたり、0.8mgのグルコサミン;0.6mgのMSM、および、0.6mgのグリシンを含む、鼻噴霧剤形の形態である。
【0092】
以下の表は、本発明による組成物の好ましい用量を提供する。
【表1】
【0095】
特定の用途のために、ニコチンアミドが局所製剤中にさらなる活性成分として含まれてよい。
【0096】
ニコチンアミドは、重量ベースで、2.0:1.0:1.5:1.5のニコチンアミド:グルコサミン:MSM:グリシンの比で含まれてよい。ニコチンアミドを含む局所製剤は、1gのクリームまたはローションあたり、5〜30mgのニコチンアミドを含んでよい。
【0097】
炎症性または機能障害性免疫反応に起因する皮膚状態を治療するために、本発明による医薬組成物は、クリーム、ローション(スプレーローションを含む)、溶液(噴霧による適用に適切な溶液を含む)、シャンプーまたはリップバームの形態であってよい。
【0098】
したがって、別の態様では、本発明は、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を含む、皮膚の炎症性または免疫性疾患を治療するための医薬組成物を提供し、ここで、組成物は局所投与に適切である。
【0099】
一実施態様では、組成物は、ローション;溶液;クリーム;シャンプー;およびリップバームからなる群より選択される製剤中に存在する。
【0100】
本発明による医薬組成物の使用は、炎症性または免疫性疾患による影響を受けていないエリアにおける皮膚の健康の改善をもたらし得る。
【0101】
したがって、さらなる態様では、本発明は、現在または過去に炎症性皮膚疾患を患った対象において皮膚の健康を改善する方法を提供し、その方法は、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、およびグリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を含む、治療的に有効量の医薬組成物を対象に投与するステップを含み、ここで、組成物は局所投与に適切である。
【0102】
一実施態様では、炎症性皮膚疾患は、脂漏性皮膚炎、脂漏性角化症、乾癬、アトピー性皮膚炎、口唇ヘルペス(単純ヘルペス)、帯状疱疹(帯状ヘルペス)、尋常性座蒼、刺咬傷に対する炎症性反応、日焼け、および日光角化症からなる群より選択される。
【0103】
さらなる実施態様では、炎症性皮膚疾患は乾癬である。
【0104】
さらなる実施態様では、クリーム、ローション、またはスプレーは、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、およびグリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を、唯一の治療薬として含む。
【0105】
さらなる実施態様では、局所投与に適切な組成物は、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、およびグリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、ニコチンアミドまたはその誘導体を含む。
【0106】
別の態様では、本発明は、炎症性皮膚疾患を治療する方法を提供し、その方法は、1つまたは複数の薬学的に許容できる賦形剤および/または希釈剤とともに、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体からなる、治療的に有効量の医薬用クリーム、ローションまたはスプレーを、そのような治療を必要とする対象に投与するステップを含む。
【0107】
特定の疾患に関し、本発明による医薬組成物は、経口で、唯一の治療として、または局所治療に対するアジュバントとして、患者に投与してよい。一実施態様では、本発明は、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を、炎症性または免疫性疾患の組み合わせ治療のために、局所および経口の両方の処方で提供する。一実施態様では、炎症性または免疫性疾患は、乾癬などの皮膚疾患である。さらなる実施態様では、炎症性または免疫性疾患は、乾癬性関節炎である。
【0108】
アレルギー性または非アレルギー性の鼻炎および副鼻腔炎のような、鼻道または鼻腔の炎症性または機能障害性の免疫反応の状態を治療するために、本発明による医薬組成物は、鼻噴霧の形態であってよい。噴霧は、スプレーポンプまたは加圧されたエアロゾルにより投与してよい。鼻道または鼻腔の炎症性または免疫性疾患は、感染、アレルギー、または、低湿環境への曝露に起因し得る。
【0109】
したがって、別の態様では、本発明は、鼻道または鼻腔の炎症性または免疫性疾患の治療での使用のための、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を含む医薬組成物を提供し、ここで、組成物は、噴霧またはエアロゾルによる投与に適切な形態である。
【0110】
本発明による組成物を用いた治療は、鼻道を広げることができ、それにより鼻道を経由した空気の通路を改善させる。
【0111】
さらなる実施態様では、鼻道の炎症性または免疫性疾患は、風邪またはインフルエンザウイルス感染に関連し、またはその結果である。本発明による組成物を用いた治療は、風邪またはインフルエンザと関連する症候の重症度または持続時間を減少し得る。
【0112】
さらなる実施態様では、鼻道または鼻腔の炎症性または免疫性疾患は、アレルギー反応に起因する。
【0113】
さらなる実施態様では、アレルギー反応に起因する鼻道または鼻腔の炎症性または免疫性疾患は、アレルギー性鼻炎である。
【0114】
一実施態様では、鼻噴霧は、メチルスルホニルメタン、グリシンおよび硫酸グルコサミンまたはN−アセチルグルコサミンを含む。
【0115】
さらなる実施態様では、鼻噴霧は、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を、さらなる治療薬とともに含む。一実施態様では、さらなる治療薬は鬱血除去薬である。適切な鬱血除去薬の例は、限定されないが、オキシメタゾリン;ナファゾリン;フェニレフリン;フェニルプロパノールアミン;プロピルヘキセドリン;シネフリン;テトラヒドロゾリンおよびキシロメタゾリンを含む。
【0116】
炎症性反応または機能障害性免疫系から生じる心臓の状態、例えば高血圧症を治療するために、本発明による医薬組成物は、経口または非経口的に与えてよい。
【0117】
一実施態様では、炎症性反応または機能障害性免疫系から生じる心臓の状態、例えば高血圧症を治療するために、本発明による医薬組成物は、錠剤またはカプセルの形態で、経口で与えられる。
【0118】
本発明による治療は、一般的な心臓の健康を、例えば血圧を下げることにより、改善し得る。
【0119】
したがって、さらなる態様では、本発明は、炎症性または機能障害性の免疫反応から生じる心疾患を現在または過去に患った対象での心臓の健康を改善する方法を提供し、その方法は、メチルスルホニルメタンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、グルコサミンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体、および、グリシンまたは薬学的に許容できるその塩または誘導体を含む、治療的に有効量の医薬組成物を、対象に投与するステップを含む。
【0120】
本明細書において用いられる用語「薬学的に許容できる塩」は、生物学的有効性および本発明の化合物の特性を保持する塩を指し、そして、典型的に、生物学的であろうとなかろうと、望ましくないものでない。多くの場合、本発明の化合物は、アミノ基および/またはカルボキシル基またはそれらに類似する基の存在により、酸および/または塩基の塩を形成することが可能である。
【0121】
薬学的に許容できる酸付加塩は、無機酸および有機酸とともに形成することができ、例えば、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化塩/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩(camphorsulfornate)、塩化物塩/塩酸塩、クロロテオフィロン酸塩(chlortheophyllonate)、クエン酸塩、エタン二スルホン酸塩(ethandisulfonate)、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、馬尿酸塩、、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフトエ酸塩(naphthoate)、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロ酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩およびトリフルオロ酢酸塩である。
【0122】
塩を生じることのできる無機酸は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などを含む。
【0123】
塩を生じることのできる有機酸は、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などを含む。薬学的に許容できる塩基付加塩は、無機および有機の塩基と形成することができる。
【0124】
塩を生じることのできる無機塩基は、例えば、アンモニウム塩および周期表のカラムI〜XII由来の金属を含む。特定の実施態様では、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛、および銅に由来し;特に適切な塩は、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムの塩を含む。
【0125】
塩を生じることのできる有機塩基は、例えば、一級、二級、および三級アミン、天然起源の置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、塩基イオン交換樹脂などを含む。特定の有機アミンは、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリネート(cholinate)、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リジン、メグルミン、ピペラジンおよびトロメタミンを含む。
【0126】
本発明の薬学的に許容できる塩は、元となる化合物、塩基部分または酸部分から、従来の化学的方法により合成することができる。一般に、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸形態を、化学量論的な量の適切な塩基(例えばナトリウム、カルシウム、マグネシウム、またはカリウム水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩など)と反応させることにより、または、これらの化合物の遊離塩基形態を、化学量論的な量の適切な酸と反応させることにより、調製することができる。そのような反応は、典型的に、水中または有機溶媒中、またはその2つの混合物中で行なわれる。一般に、実行可能な場合は、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性培地の使用が望ましい。さらなる適切な塩のリストは、例えば、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」第20版、Mack Publishing Company,Easton,Pa.,(1985);および、StahlとWermuthによる「Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use」(Wiley−VCH,Weinheim,Germany,2002)に見ることができる。
【0127】
また、本明細書中で言及する任意の化合物は、化合物の非標識形態および同位体標識形態を表すことが意図される。同位体標識化合物は、1つまたは複数の原子が、選択された原子質量または質量数を有する原子により置換されている点を除き、公知の構造を有する。本発明の化合物中に取り込むことのできる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体、例えばそれぞれ、
2H、
3H、
11C、
13C、
14C、
15N、
18F
31P、
32P、
35S、
36Cl、
125Iを含む。本発明は、様々な同位体標識化合物、例えば、放射性同位体、例えば
3H、
13C、および
14Cがその中に存在するものを含む。そのような同位体標識化合物は、代謝試験(
14Cを用いる)、反応速度論試験(例えば
2Hまたは
3Hを用いる)、薬または基質組織の分配アッセイを含む陽電子放射断層撮影(PET)、または単一光子放出型コンピュータ断層撮影(SPECT)などの検出またはイメージング技術において、または、患者の放射性治療において、有用である。特に、
18Fまたは標識化合物が、PETまたはSPECT試験に特に望ましくあり得る。本発明の同位体標識化合物およびそのプロドラッグは、一般に、容易に利用可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬の代わりに用いることにより、公知技術により調製することができる。
【0128】
さらに、より重い同位体、特に重水素(すなわち、
2HまたはD)での置換は、より優れた代謝安定性、例えばインビボでの半減期の増加または必要な用量の減少、または、治療インデックスの改善から生じる、特定の治療的優位性を提供し得る。そのような、より重い同位体、特に重水素の濃度は、同位体富化係数(isotopic enrichment factor)により定められ得る。本明細書において用いられる用語「同位体富化係数」は、特定の同位体の同位体存在度と天然存在度との間の比を意味する。本発明の化合物における置換基が重水素である場合、そのような化合物は、各指定の重水素原子の少なくとも3500(各指定の重水素原子において52.5%の重水素取り込み)、少なくとも4000(60%の重水素取り込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素取り込み)、少なくとも5000(75%の重水素取り込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素取り込み)、少なくとも6000(90%の重水素取り込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素取り込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素取り込み)、少なくとも6600(99%の重水素取り込み)、または少なくとも6633.3(99.5%の重水素取り込み)に関する同位体富化係数を有する。
【0129】
同位体標識化合物は、一般に、当業者に公知の従来技術により調製することができる。
【0130】
本発明の化合物は、フリーの形態で、その塩として、またはそのプロドラッグ誘導体としてのいずれかで得られる。さらに、化合物は、水和形態または溶媒和形態であってよい。そのような形態では、化合物は、1つまたは複数の水分子および/または1つまたは複数の溶媒分子と結合してよい。化合物またはその塩が結晶形態である場合、水分子および/または溶媒分子(単数または複数)は、結晶格子内に取り込まれてよい。
【0131】
本発明がより容易に理解され実用化され得るためには、当業者は以下の非限定的な実施例を参照する。
【実施例】
【0132】
実施例1:局所製剤
以下の局所製剤を調製した:
【表4】
【0133】
臨床的に乾癬と診断された患者に、上記リストの局所製剤を、3つの濃度(0%、2%または5%)のうちの1つで、どの患者がどの濃度を受け取るかを決めるのに無作為システムを用いて与えた。患者は、3つの同じ皮膚領域、すなわち腕/腕または足/足に、クリームを自由に塗布し、1週間を通して病変における任意の改善を観察することにより、変更しないよう指示を受けた。1週間塗布した後、0%クリームを用いた患者はそれらの症状に改善は示さず、2%クリームを用いた患者は少しの改善を示した。5%クリームを用いた患者は、このグループの67%がそれらの症状の有意な解消を示して、それらの状態が良好に改善された。
【0134】
さらなる試験を、他の炎症性の皮膚状態を有する患者に対して行なった。虫刺され、ヒル咬傷および脂漏性皮膚炎に関連する炎症、脂漏性角化症、アトピー性皮膚炎および座瘡などの状態は、2%および5%の治療の両方に対して良好に反応した。
【0135】
実施例2:鼻噴霧製剤
鼻噴霧製剤を、塩化ベンザルコニウムを防腐剤として用いて、0.9%生理食塩水中、MSM、グルコサミンおよびグリシンの0.2%製剤(硫酸グルコサミン:グリシン:メチルスルホニルメタンの比が2:1.5:1.5)を用いて調製した。このスプレーを、アレルギー性および非アレルギー性鼻炎と診断された患者に与えた。鼻孔あたり2噴霧した鼻噴霧治療の10分後、患者の大部分(およそ90%)が、すっきりして解放された鼻気道を報告した。
【0136】
実施例3:経口製剤
本発明による医薬組成物の固体経口製剤は、錠剤あたり以下の割合で調製してよい:
【表5】
【0137】
一部の用途のために、例えば、高血圧症の治療および/または予防のために、本発明による医薬組成物の固体経口製剤は、錠剤あたり以下の配合で調製してよい:
【表6】
【0138】
高血圧症と診断された6人の患者が、MSM、グルコサミンおよびグリシンの組み合わせを用いた治療を受けた。治療後、これらの患者はそれぞれ、血圧の有意な低下を示した。血圧の低下は、患者のさらなる降圧薬服用の低減を可能にするのに十分であった。
【0139】
実施例4:0.2%鼻噴霧
アレルギー性および非アレルギー性鼻炎
塩化ベンザルコニウムを防腐剤として用いて、0.9%生理食塩水中、MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンの混合物の0.2%製剤(硫酸グルコサミン:グリシン:メチルスルホニルメタンの比が2:1.5:1.5)を用いて鼻噴霧を調製した。
【0140】
この0.2%鼻噴霧製剤の、アレルギー性および非アレルギー性鼻炎の状態に対する効果を試験した。
【0141】
噴霧は、ネガティブコントロール群で報告される無副作用によって耐容性良好であった。このグループは、アレルギー性または非アレルギー性鼻炎の病歴が無い10人の成人で構成された。そのグループは、1日あたり2回、各鼻孔に2噴霧を注入することにより、スプレーを1日2回、28日間使用した。被験者は、症候の日記をつけ、試験期間中、いかなる副作用の報告もなかった。そのような試験に関して予測される経鼻鬱血除去薬の副作用と比較すると、これは重大な知見であった。
【0142】
治療群は、鼻炎状態を有する9人の成人で構成された。治療群では、影響された(effected)鼻孔内へのスプレー注入後、短時間で、良い症候性のクリアランスが獲得された。中隔損傷に関連する慢性的炎症に起因して、または季節性鼻炎があり、効果的に呼吸できないと慢性的に訴えている人々は、症候の有意な低減および/または空気の流れの改善があると報告した。被験者の何人かは、手術またはステロイドによってさえ、ほとんど解放が無いことに関連する経鼻の空気の流れの減少を、何年も有していた。
【0143】
鬱血除去薬との組み合わせ治療
MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンの0.2%鼻噴霧は、鬱血除去薬との組み合わせ治療に用いてよい。MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンの鼻噴霧と組み合わせた鬱血除去薬の使用は、粘液産生を減少させ、それにより膜を覆う粘液を減少させることにより、MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンの鼻噴霧と、粘膜との間の接触を促進させ得る。
【0144】
MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンの0.2%鼻噴霧および0.5%のオキシメタゾリン鬱血除去薬の50/50溶液を用いた、4人の患者の試験は、まず初めに、粘液産生、および、粘液産生を引き起こす炎症の両方を低減することができた。得られた臨床的改善は、鬱血除去薬、または、MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンの鼻噴霧の、いずれか単独で達成される効果よりも優れていた。
【0145】
CPAP使用者および低湿条件での症候の改善
飛行機旅行の間中に乾燥環境を経験する人々、持続的気道陽圧(CPAP)機を用いる人々、または、鼻道および副鼻腔道を刺激し得る他の環境条件を経験する人々は、関連する炎症を有する可能性がある。乾燥した空気は、鼻腔に炎症を生じさせる可能性があり、正常に呼吸する能力を遮断する。湿度を上げるための生理食塩水スプレーの使用は、スプレーは炎症過程を低減させず、一過的な改善があるだけなので、成功は限定されている。
【0146】
CPAP機を用いる人々や長距離を飛行する人々での試験は、MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンの0.2%鼻噴霧を用いる恩恵を示した。最良の結果は、CPAPでは夜の始まりに、または飛行では離陸前に、スプレーを用いて見られた。恩恵は両方の場合で長続きした。
【0147】
実施例5:乾癬および日光角化症の治療のための5%スプレー
0.9%生理食塩水中、MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンの5%の混合物(硫酸グルコサミン:グリシン:メチルスルホニルメタンが2:1.5:1.5の比)の使用は、クリームまたはローションを用いて治療することが困難な治療状態において、担体が非常に有用であることがわかっている。例えば、クリームまたはローションは、頭皮領域の治療のために、髪の毛に浸透することが困難な場合がある。頭皮乾癬および日光角化症の取扱いにおける噴霧製剤を用いた試験は有望である。
【0148】
MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンの5%スプレーを用いた試験は耐容性良好であり、掻痒、紅斑、痛み、および鱗屑性などの症候の取扱いにおいて良好な効能をもたらした。スプレーは、クリーム単独よりも効率的に、影響を受けた領域に向かって髪の毛に浸透することが可能であった。
【0149】
スプレーは良好な被覆を与え、マッサージが簡単で、MSM、グルコサミンおよびグリシンの5%局所クリームと全く同様に有効であることが分かった。
【0150】
実施例6:昆虫刺咬の5%スプレー治療
昆虫刺咬に対するアレルギーは、多くの人が皮膚下への毒液または他の刺激物質の注入に伴う重度の不快感を経験している重大な問題である。典型的に、腫れ、掻痒、痛み、および痒みが生じ、これらは全て、これらの物質に対する防御として起きる炎症過程と関連する。
【0151】
MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンの5%スプレーを用いた治療は、ミドリアリ(green ant)の刺咬、蚊およびスナバエの刺咬、また、マダニおよびヒルの刺咬において、短時間の間に反応を著しく減少させた。治療に対する反応は、適用の10分以内に認識できた。数多くの蚊の刺咬を治療された被験者の一人は、治療の1時間後に、認識可能な刺咬の形跡が無かったが、治療されなかった多くの刺咬では、大きな炎症性反応がなお存在した。
【0152】
実施例7:5%スプレーは、鼻咽頭感染の症候を低減させる
MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンの5%スプレーは、鼻咽頭感染を有する5人の患者のうち、多くの被験者で症候を減少させた。スプレーは、口を経由して噴霧および吸入により投与した。これらの人々では、治療群と同時に感染の初期症状を経験しているがMSM、グルコサミンおよびグリシンの治療を受けなかった人々の群と比較して、感染の症候および持続時間の低減が見られた。したがって、MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンのスプレーは、急性鼻咽頭感染の持続時間および重症度を低減し得ると考えられる。
【0153】
実施例8:5%局所クリームを用いた治療
不活性担体中、5%の、硫酸グルコサミン、グリシンおよびMSM(2:1.5:1.5の比)からなるクリームを、様々な炎症性皮膚疾患(ISD)の治療において試験した。この試験は、以下の疾患を有する29人の被験者で構成された:
・湿疹(6)
・脂漏性皮膚炎(3)
・乾癬(7)
・日光角化症(5)
・他の不特定の皮疹(8)
【0154】
湿疹は、イギリスなどの国で20%に至るような有病率を有する、一般的な炎症性皮膚疾患である。ほとんどのISDと同様に、治療は困難な可能性があり、そして重大な副作用がある可能性がある。これらの治療の多くは毒性であるため、通常、短期の使用が推奨される。このことは、症状の解消を乏しくさせ、通常の間隔で再発をもたらす。
【0155】
硫酸グルコサミン、グリシンおよびMSMのクリームを用いた試験は、既存の治療と比較すると、最小限の副作用を示し、結果として、長時間使用することができ、再発する回数を減らす方法としても、使用することができる。
【0156】
困難で持続的な症例の汗疱(異汗性湿疹または手の小水疱性湿疹)を有し、以前に多くのクリームおよびローションを試した患者。この被験者は、硫酸グルコサミン、グリシン、およびMSMクリームの5%クリームの最初の治療の適用の24時間以内に、その人の症状の好適な解消があった。
【0157】
湿疹を治療するために硫酸グルコサミン、グリシンおよびMSMの5%クリームを試した全ての被験者は、多くのクリームおよび皮膚軟化剤を過去に試し、ほとんど成功しなかった。被験者全員が、このように迅速で良い結果での治療を経験したことはないと結論付けた。被験者は、最初の1〜2日に、硫酸グルコサミン、グリシンおよびMSMの5%クリームを頻繁に使用することによって、症候の解消を報告した。彼らは、あらゆることを試したが同じ結果は得られなかったと報告することが多い。
【0158】
乾癬は、多くの社会的および医学的合併症を有する重度のISDである。人々は、正常な社会的相互作用から彼らを遠ざけ得る様々な醜い皮膚病変を報告する。高価な治療を用いてさえ、病変は典型的に、良好な解消があったと利用者に示すレベルまでは解消しない。たとえ病変が解消したように見えても、皮膚は患者にとって、凸凹していて荒い感じのままである。
【0159】
このレベルの効能はまた、混合型ISD、例えば、脂漏性皮膚炎の乾癬においても、顕著であった。また、虫刺されに、硫酸グルコサミン、グリシンおよびMSMの5%クリームを用いた試験においても、硫酸グルコサミン、グリシンおよびMSMの5%スプレーを用いたのと同様の効能であった。
【0160】
実施例9:局所/経口の組み合わせの治療を用いた、乾癬性関節炎の治療
2つのケースにおいて、乾癬性関節炎を伴う乾癬は、硫酸グルコサミン、グリシンおよびMSMの5%クリームを用いて制御することが可能であり、治療を開始した数週間後に乾癬性病変の解消を可能にした。さらに、MSM、硫酸グルコサミンおよびグリシンを用いた、経口および局所の組み合わせの治療は、乾癬病変を低減させるだけでなく、乾癬性関節炎を有する患者における関節の可動性の改善もすることが分かった。
【0161】
実施例10:眼の疾患である翼状片の治療
長期にわたる左右の翼状片の症例を示す患者。これは痛みを伴い、羞明のため色の濃い眼鏡の着用が必要であった。患者にとって、手術以外の選択肢がなかった。手術は良い結果をもたらすが、この治療を受ける者の大部分で再発が一般的であり、再発性の翼状片は、眼全体にわたって、より激しく成長する。
【0162】
ニコチンアミド、MSM、グリシン、および硫酸グルコサミンを2.0:1.5:1.5:1.0の比で含む点眼組成物を、眼の洗浄液(人工流液)中に0.025%w/vとして患者に与えた。
【0163】
1日1回の治療の2週間後、赤みがほとんどすべて消え、翼状片自体がおよそ50%消えていることが分かった。
【0164】
記載された本発明の意図を逸脱せずに、様々な変更、改変および/または追加がされ得ることが理解されよう。
【0165】
本明細書で引用する文献は単に参照目的であり、それらの内容は、関連分野における一般知識の一部を形成すると認めるものではない。
【0166】
【表7】