特許第6188841号(P6188841)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6188841リン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6188841
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】リン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20170821BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20170821BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20170821BHJP
   H01M 4/58 20100101ALI20170821BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20170821BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20170821BHJP
【FI】
   H02J7/02 H
   H01M10/44 P
   H01M10/48 P
   H01M4/58
   H01M2/10 E
   H02J7/00 B
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-20895(P2016-20895)
(22)【出願日】2016年2月5日
(65)【公開番号】特開2016-144398(P2016-144398A)
(43)【公開日】2016年8月8日
【審査請求日】2016年2月5日
(31)【優先権主張番号】201510060954.6
(32)【優先日】2015年2月5日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515295614
【氏名又は名称】青海時代新能源科技有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梅 敬瑤
(72)【発明者】
【氏名】胡 建国
(72)【発明者】
【氏名】黄 世霖
【審査官】 小池 堂夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−031012(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/160638(WO,A1)
【文献】 特開2005−341645(JP,A)
【文献】 特開2010−045963(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00−7/12
H02J 7/34−7/36
H01M 10/42−10/48
H01M 2/10
H01M 4/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルについて、電池残量を正確に検出しうる電圧範囲を確定し、電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係を確定することと、
静止状態での前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの開路電圧を収集することと、
前記開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かを判断することと、
前記開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあると、前記開路電圧及び前記の電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、前記開路電圧に対応するセルの電池残量を取得し、各々のセルの電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定し、セルの等化容量は各々のセルの容量と前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの容量のうち最小値との差であり、セルの容量はセルの定格容量とセルの電池残量との積であることと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの等化容量に基づいて、前記リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うことと
セルの前回の能動的等化前の等化容量と前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、前記セルの現在の等化容量を更新し、前記セルの現在の等化容量=セルの前回の能動的等化前の等化容量+前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量−前記セルの前記前回の能動的等化における放電容量という条件を満足することと、
を含み、
前記能動的等化処理は、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの更新された現在の等化容量に基づいて、前記リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うことを含むリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法であって、
前記のセルの前回の能動的等化前の等化容量と前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、前記セルの現在の等化容量を更新する前、
前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの等化容量がいずれも0であるか否かを継続して判断し、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおいて少なくとも一つのセルの等化容量が0ではない場合、前記リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあるか否か、及び、実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かをさらに判断し、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの等化容量がいずれも0である場合、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおいて少なくとも一つのセルの等化容量が0ではなくなるまで判断し続けることと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態になくて、あるいは、実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にないと、セルの前回の能動的等化前の等化容量と前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、前記セルの現在の等化容量を更新するステップを実行することとをさらに含むことを特徴とするリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法。
【請求項2】
前記リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあり、そして実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にないと、実時間に収集された開路電圧及び前記の電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、前記の実時間に収集された開路電圧に対応するセルの電池残量を取得し、各々のセルの前記の実時間に収集された開路電圧に対応する電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定するステップを実行することをさらに含むことを特徴とする、請求項に記載のリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法。
【請求項3】
前記の各々のセルの電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定することは、
前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの電池残量差を取得し、前記電池残量差はセルの電池残量と電池残量の最小値との差であり、前記電池残量の最小値は前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの電池残量のうち最小値を指すことと、
前記電池残量差に基づいて、対応するセルの等化容量を確定し、前記セルの等化容量はセルの定格容量と前記セルの電池残量差との積であることとを含むことを特徴とする、請求項1に記載のリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法。
【請求項4】
前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの等化容量に基づいて、前記リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うことは、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧をプリセットされた電圧閾値と比較することと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が前記電圧閾値より小さいと、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行い、Mは自然数であることと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が前記電圧閾値より大きいと、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行い、及び/又は、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も大きいQ個のセルに対して放電等化を行い、Qは自然数であることとを含むことを特徴とする、請求項1に記載のリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法。
【請求項5】
前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲は、2710ミリボルト〜3283ミリボルトの電圧区間と3299ミリボルト〜3317ミリボルトの電圧区間との合併集合であることを特徴とする、請求項1に記載のリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法。
【請求項6】
記憶モジュール、収集モジュール、判断モジュール、確定モジュール、等化モジュール、更新モジュール、第一判断モジュール、及び第二判断モジュールを含むリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムであって
前記記憶モジュールは、電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係を記憶するためのものであり、
前記収集モジュールは、静止状態での前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの開路電圧を収集するためのものであり、
前記判断モジュールは、前記開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かを判断するためのものであり、
前記確定モジュールは、前記開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にある時、前記開路電圧及び前記の電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、前記開路電圧に対応するセルの電池残量を取得し、各々のセルの電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定するためのものであり、セルの等化容量は各々のセルの容量と前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの容量のうち最小値との差であり、セルの容量はセルの定格容量とセルの電池残量値との積であり、
前記等化モジュールは、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの等化容量に基づいて、前記リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うためのものであり、
前記更新モジュールは、セルの前回の能動的等化前の等化容量と前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、前記セルの現在の等化容量を更新するためのものであり、且つ、前記セルの現在の等化容量=セルの前回の能動的等化前の等化容量+前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量−前記セルの前記前回の能動的等化における放電容量という条件を満足し、前記等化モジュールはさらに、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの更新された現在の等化容量に基づいて、前記リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うためのものであり、
前記第一判断モジュールは、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの等化容量がいずれも0であるか否かを継続して判断するためのものであり
前記第二判断モジュールは、前記第一判断モジュールによって、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおいて少なくとも一つのセルの等化容量が0ではないと判断された時、前記リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあるか否か、及び、実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かを判断するためのものであり、
前記第二判断モジュールは、それによって、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態になくて、あるいは、実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にないと判断された時、セルの前回の能動的等化前の等化容量と前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、前記セルの現在の等化容量を更新するよう前記更新モジュールに通知することを特徴とするリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システム。
【請求項7】
前記第二判断モジュールは、それによって、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあり、且つ、実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあると判断された時、実時間に収集された開路電圧及び前記の電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、前記の実時間に収集された開路電圧に対応するセルの電池残量を取得し、各々のセルの前記の実時間に収集された開路電圧に対応する電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定するよう前記確定モジュールに通知することを特徴とする、請求項に記載のリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システム。
【請求項8】
前記確定モジュールは、
リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの電池残量差を取得するための取得ユニットと、
前記電池残量差に基づいて、セルの等化容量を確定するための確定ユニットとを含み、
ここで、前記電池残量差はセルの電池残量と電池残量の最小値との差であり、前記電池残量の最小値は前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの電池残量値のうち最小値を指し、
前記セルの等化容量はセルの定格容量と前記セルの電池残量差との積であることを特徴とする、請求項に記載のリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システム。
【請求項9】
前記等化モジュールは、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧をプリセットされた電圧閾値と比較するための比較ユニットと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が前記電圧閾値より小さい時、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行うための第一等化ユニットと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が前記電圧閾値より大きい時、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行い、及び/又は、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も大きいQ個のセルに対して放電等化を行うための第二等化ユニットとを含み、
ここで、Mは自然数であり、Qは自然数であることを特徴とする、請求項に記載のリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システム。
【請求項10】
前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲は、2710ミリボルト〜3283ミリボルトの電圧区間と3299ミリボルト〜3317ミリボルトの電圧区間との合併集合であることを特徴とする、請求項に記載のリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電池の技術分野に関し、特にリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
リン酸鉄リチウム(Lithium Ion phosphate、LFP)電池は自然で環境に優しい電池である。一般的なリチウム電池に比べて、リン酸鉄リチウム電池は、安全性が高く、サイクル寿命が長く、迅速に充放電でき、同一のエネルギー密度では重量が小さく、高温に耐えるという利点を有するため、応用の将来性が高い。例えば、リン酸鉄リチウム電池パックは、電気自動車(electric vehicle、EV)、エ
ネルギー貯蔵システム(EnergyStorageSystem、ESS)等に応用することができる。よくある応用は電動自転車、電気バス等である。
【0003】
リン酸鉄リチウム電池パックは複数の単一セルを直列接続したものである。技術水準に限りがあるため、セルの間には一定のバラツキがあるとともに、セルの使用過程において、充放電サイクル回数の増加に従って、また、保管時間、温度等からの影響により、セルの自己放電が不一致になり、それにより、同一電池パック内のセルの荷電状態(State of Charge、SoC)が不一致になり、同一電池パック内のセルの不均衡を招いてしまう。SoCは電池残量とも称され、電池を一定時間使用した又は長期間に放置した後の余剰容量とその完全充電状態での容量との比を表し、百分率で示されている。電池残量SoCは、その値の範囲が0〜1であり、SoC=0の場合、電池が完全に放電されたことを表し、SoC=1の場合、電池が完全に充電されたことを表す。
【0004】
このようなリン酸鉄リチウム電池パックの不均衡は、リン酸鉄リチウム電池パックの性能を低下させ、リン酸鉄リチウム電池パックの寿命を低減するものとなる。このため、リン酸鉄リチウム電池パック内の各セルの電池残量SoC差を一定の誤差範囲内にするために、リン酸鉄リチウム電池パックに対して等化を行う必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、リン酸鉄リチウム電池パックの性能を高め、リン酸鉄リチウム電池パックの寿命を延ばすリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を実現するために、本発明は、
前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルについて、電池残量を正確に検出しうる電圧範囲を確定し、電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係を確定することと、
静止状態での前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの開路電圧を収集することと、
前記開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かを判断することと、
前記開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあると、前記開路電圧及び前記の電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、前記開路電圧に対応するセルの電池残量を取得し、各々のセルの電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定する(セルの等化容量は各々のセルの容量と前記リン酸鉄リチウム電
池パックにおけるすべてのセルの容量のうち最小値との差であり、セルの容量はセルの定格容量とセルの電池残量との積である)ことと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの等化容量に基づいて、前記リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うこととを含むリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法を提供する。
【0007】
さらに、前記のリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は、
セルの前回の能動的等化前の等化容量と前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、前記セルの現在の等化容量を更新する(前記セルの現在の等化容量=セルの前回の能動的等化前の等化容量+前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量−前記セルの前記前回の能動的等化における放電容量)ことをさらに含み、
前記能動的等化処理は、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの更新された現在の等化容量に基づいて、前記リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うことを含む。
【0008】
さらに、前記のリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は、前記のセルの前回の能動的等化前の等化容量と前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、前記セルの現在の等化容量を更新する前、
前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの等化容量がいずれも0であるか否かを継続して判断し、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおいて少なくとも一つのセルの等化容量が0ではないと、前記リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあるか否か、及び、実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かを判断し、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの等化容量がいずれも0である場合、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおいて少なくとも一つのセルの等化容量が0ではなくなるまで判断し続けることと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態になくて、あるいは、実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にないと、セルの前回の能動的等化前の等化容量と前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、前記セルの現在の等化容量を更新するステップを実行することとをさらに含む。
【0009】
さらに、前記のリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は、
前記リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあり、そして実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にないと、実時間に収集された開路電圧及び前記の電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、前記の実時間に収集された開路電圧に対応するセルの電池残量を取得し、各々のセルの前記の実時間に収集された開路電圧に対応する電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定するステップを実行することをさらに含む。
【0010】
さらに、前記の各々のセルの電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定することは、
前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの電池残量差を取得する(前記電池残量差はセルの電池残量と電池残量の最小値との差であり、前記電池残量の最小値は前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの電池残量のうち最小値を指す)ことと、
前記電池残量差に基づいて、対応するセルの等化容量を確定する(前記セルの等化容量はセルの定格容量と前記セルの電池残量差との積である)こととを含む。
【0011】
さらに、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの等化容量に基づいて、前記リ
ン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うことは、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧をプリセットされた電圧閾値と比較することと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が前記電圧閾値より小さいと、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行う(Mは自然数である)ことと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が前記電圧閾値より大きいと、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行い、及び/又は、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も大きいQ個のセルに対して放電等化を行う(Qは自然数である)こととを含む。
【0012】
さらに、前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲は、2710ミリボルト〜3283ミリボルトの電圧区間と3299ミリボルト〜3317ミリボルトの電圧区間との合併集合である。
【0013】
本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は、等化の根拠として正確なSoC差異を使用し、そしてLFP電池パックが高電圧側と低電圧側にある二つのタイミングで異なる等化動作を行うことにより、等化の判断と実行のタイミングは必ずしも同時に行われるものとならない。また、本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は、判断根拠の選別と等化動作の実行を分離させたものであり、このようにして、判断根拠の信頼性を高めたとともに、どんなタイミングでも等化を実行可能になった。本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は、LFP電池パックの性能を高め、LFP電池パックの寿命を延ばすことができる。
【0014】
上記の目的を実現するために、本発明は、記憶モジュール、収集モジュール、判断モジュール、確定モジュール、及び等化モジュールを含むリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムにおいて、
前記記憶ユニットは、電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係を記憶するためのものであり、
前記収集モジュールは、静止状態での前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの開路電圧を収集するためのものであり、
前記判断モジュールは、前記開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かを判断するためのものであり、
前記確定モジュールは、前記開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にある時、前記開路電圧及び前記の電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、前記開路電圧に対応するセルの電池残量を取得し、各々のセルの電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定する(セルの等化容量は各々のセルの容量と前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの容量のうち最小値との差であり、セルの容量はセルの定格容量とセルの電池残量値との積である)ためのものであり、
前記等化モジュールは、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの等化容量に基づいて、前記リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うためのものであるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムを提供する。
【0015】
さらに、前記リン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは、セルの前回の能動的等化前の等化容量と前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、前記セルの現在の等化容量を更新する(前記セルの現在の等化容量=セルの前回の能動的等化前の等化容量+前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量−前記セルの前記前回の能動的等化における放電容量)ための更新モジュールをさらに含み、前記等化モジュールはさらに、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの
更新された現在の等化容量に基づいて、前記リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うためのものである。
【0016】
さらに、前記リン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは、
前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの等化容量がいずれも0であるか否かを継続して判断するための第一判断モジュールと、
前記第一判断モジュールによって、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおいて少なくとも一つのセルの等化容量が0ではないと判断された時、前記リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあるか否か、及び、実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かを判断するための第二判断モジュールとをさらに含み、
前記第二判断モジュールは、それによって、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態になくて、あるいは、実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にないと判断された時、セルの前回の能動的等化前の等化容量と前記セルの前記前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、前記セルの現在の等化容量を更新するよう前記更新モジュールに通知する。
【0017】
さらに、前記第二判断モジュールは、それによって、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあり、そして実時間に収集された開路電圧が前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあると判断された時、実時間に収集された開路電圧及び前記の電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、前記の実時間に収集された開路電圧に対応するセルの電池残量を取得し、各々のセルの前記の実時間に収集された開路電圧に対応する電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定するよう前記確定モジュールに通知する。
【0018】
さらに、前記確定モジュールは、
リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの電池残量差を取得する(前記電池残量差はセルの電池残量と電池残量の最小値との差であり、前記電池残量の最小値は前記リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの電池残量値のうち最小値を指す)ための取得ユニットと、
前記電池残量差に基づいて、セルの等化容量を確定する(前記セルの等化容量はセルの定格容量と前記セルの電池残量差との積である)ための確定ユニットとを含む。
【0019】
さらに、前記等化モジュールは、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧をプリセットされた電圧閾値と比較するための比較ユニットと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が前記電圧閾値より小さい時、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行う(Mは自然数である)ための第一等化ユニットと、
前記リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が前記電圧閾値より大きい時、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行い、及び/又は、前記リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も大きいQ個のセルに対して放電等化を行う(Qは自然数である)ための第二等化ユニットとを含む。
【0020】
さらに、前記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲は、2710ミリボルト〜3283ミリボルトの電圧区間と3299ミリボルト〜3317ミリボルトの電圧区間との合併集合である。
【0021】
本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは、等化の根拠として正確なSoC差異を使用し、そしてLFP電池パックが高電圧側と低電圧側に
ある二つのタイミングで異なる等化動作を行うことにより、等化の判断と実行のタイミングは必ずしも同時に行われるものとならない。また、本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは、判断根拠の選別と等化動作の実行を分離させたものであり、このようにして、判断根拠の信頼性を高めたとともに、どんなタイミングでも等化を実行可能になった。本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは、LFP電池パックの性能を高め、LFP電池パックの寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法の一つのフロー図である。
図2】リン酸鉄リチウムセルの特性曲線図である。
図3】電圧のサンプリング精度が±5mVであり、電池残量誤差の閾値が3%である時、セルの特性曲線の分析による電池残量を正確に検出しうる電圧範囲を確定するための曲線図である。
図4】本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法のもう一つのフロー図である。
図5】本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法のさらに一つのフロー図である。
図6】本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化回路の模式図である。
図7】本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムの一つの構造ブロック図である。
図8】本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムのもう一つの構造ブロック図である。
図9】本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムのさらに一つの構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の主な構想は、等化の根拠として正確な電池残量SoC差異を使用し、そしてリン酸鉄リチウム電池パックが高電圧側と低電圧側にある二つのタイミングで異なる等化動作を行うことによって、等化の判断根拠の選別と等化動作の実行を分離させ、等化の判断と実行のタイミングは必ずしも同時に行われるものとならないことである。
【0024】
以下、図面に合わせて、本発明の原理と特徴について説明するが、挙げられる実施例は本発明の範囲を制限するためのものではなく、単に本発明を解釈するためのものである。当業者にとっては、創造的労働を費やしないながら、本発明の精神に基づいて得られたすべての実施例はいずれも本発明の保護範囲に属することは明らかである。
【0025】
図1は、本発明の一つの実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法のフロー図である。図1に示されるように、本実施例では、リン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は下記ステップを含んでもよい。
【0026】
リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの電池残量SoCを正確に検出しうる電圧範囲を確定し、電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係を確定するステップS101。
【0027】
一つの実施例では、電池残量SoCを正確に検出しうる電圧範囲は、セルの特性曲線、電圧のサンプリング精度、及び電池残量SoC誤差の閾値の三者により決定されることができる。以下、図2図3を例として、電池残量SoCを正確に検出しうる電圧範囲を確
定する方式を簡単に説明する。
【0028】
図2は、リン酸鉄リチウムセルの特性曲線図である。図3は、電圧のサンプリング精度が±5mVであり、電池残量誤差の閾値が3%である時、図2でのセルの特性曲線の分析による電池残量SoCを正確に検出しうる電圧範囲を確定するための曲線図である。図3では、「line」は所望の誤差の閾値を表す。図2図3を参照すれば、2710mV(ミリボルト)〜3283mVの電圧区間及び3299mV〜3317mVの電圧区間において、開路電圧と電池残量との対応関係により、開路電圧に基づいて、電池残量SoCの値を正確に検出しうることがわかった。このため、2710mV〜3283mVの電圧区間と3299mV〜3317mVの電圧区間との合併集合は、電池残量SoCを正確に検出しうる電圧範囲となる。上記の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲は、セルの特性曲線、電圧のサンプリング精度、及び電池残量誤差の閾値の三者のともにより決定されることができ、そして、電池残量を正確に検出しうる開路電圧と電池残量との関係表により、電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との間の対応関係を記録することができる。
【0029】
説明する必要があるのは、リン酸鉄リチウム電池の特性曲線は互いに似っており、異なるリン酸鉄リチウム電池のセル組成は、セルの特性曲線を変え、パラメータの変化をも招くため、上記パラメータは主に例示的説明に用いられていることである。
【0030】
また、各々のセルの材料、プロセス等は同じである時、各々のセルの特性曲線も同じであることにより、各々のセルは同一の電池残量を正確に検出しうる電圧範囲を有し、即ち、リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルは同一の電池残量を正確に検出しうる開路電圧と電池残量との関係表を有することができる。一つの実施例では、電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係は、図2での非プラトー領域230で示されてもよい。
【0031】
静止状態でのリン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの開路電圧を収集するステップS103。
【0032】
一つの実施例では、ステップS103は、具体的には、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあるか否かを判断することと、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあると、リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの開路電圧を収集することとを含む。
【0033】
一つの実施例では、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあるか否かを判断することは、リン酸鉄リチウム電池パックの電流が30min(分間)以上継続して0.03C(クーロン)又は3A(アンペア)より小さいか否かを判断し、そうであれば、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあると確認することを含んでもよい。
【0034】
収集された開路電圧が電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かを判断し、収集された開路電圧が電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあると、ステップS107を実行し、でないと、終了するステップS105。
【0035】
収集された開路電圧及び電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、収集された開路電圧に対応するセルの電池残量を取得し、各々のセルの電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定する(各々のセルの等化容量は各々のセルの容量とリン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの容量のうち最小値との差であり、セルの容量はセルの定格容量とセルの電池残量との積である)ステップS107。
【0036】
一つの実施例では、ステップS107での各々のセルの電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定することは、
電池パックにおける各々のセルの電池残量差を取得する(そのうち、電池残量差はセルの電池残量と電池残量の最小値との差であり、電池残量の最小値はリン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの電池残量のうち最小値を指す)ことと、電池残量差に基づいて、対応するセルの等化容量を確定する(セルの等化容量はセルの定格容量と該セルの電池残量差との積である)こととを含んでもよい。
【0037】
リン酸鉄リチウム電池パックにおける第x個のセルの電池残量をSoC(x)とし、リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの電池残量のうち最小値をSoCminとすれば、SoC(x)とSoCminとの差ΔSoC(x)はリン酸鉄リチウム電池パックにおける第x個のセルの電池残量差となり、ΔSoC(x)=SoC(x)−SoCmin。
【0038】
リン酸鉄リチウム電池パックにおける第x個のセルの容量をCap(x)とし、第x個のセルの等化する必要がある容量をΔCap(x)として、ΔCap(x)=第x個のセルの定格容量*ΔSoC(x)、該式における記号「*」は乗法記号である。
【0039】
リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの等化容量に基づいて、リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うステップS109。
【0040】
そのうち、リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うことは、
リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧をプリセットされた電圧閾値と比較することと、
リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が電圧閾値より小さいと、リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行う(Mは自然数である)ことと、
リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が電圧閾値より大きいと、リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行い、及び/又は、リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も大きいQ個のセルに対して放電等化を行う(Qは自然数である)こととを含んでもよい。
【0041】
そのうち、電圧閾値は、全体リン酸鉄リチウム電池パック全体の電圧を人為的に高電圧側と低電圧側に分けるためのものである。一般的に、リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの平均電圧のプラトー領域及び非プラトー領域での変曲点を電圧閾値として、Vgと表記する。リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの平均電圧がVgより大きいと、リン酸鉄リチウム電池パックが高電圧側にあると考えられ、でないと、低電圧側にあると考えられる。つまり、リン酸鉄リチウム電池パックに対して行われる能動的等化処理は、リン酸鉄リチウム電池パックが高電圧側にある時、リン酸鉄リチウム電池パックにおける一部のセルのみに対して補充電等化を行なってもよく、リン酸鉄リチウム電池パックにおける一部のセルのみに対して放電等化を行ってもよく、さらに、リン酸鉄リチウム電池パックにおける一部のセルに対して補充電等化を行うと同時に、残りのセルに対して放電等化を行ってもよい場合と、リン酸鉄リチウム電池パックが低電圧側にある時、リン酸鉄リチウム電池パックにおける一部のセルのみに対して補充電等化を行う場合とを含んでもよい。
【0042】
一つの実施例では、電圧閾値Vgは、
図2でのセルの特性曲線をプラトー領域210と非プラトー領域230に分け、非プラトー領域230とプラトー領域210との間の変曲点Dにおける変曲点電圧を取得して、Vと記述することと、変曲点電圧V及び補償量offsetに基づいて、電圧閾値V
gを算出する(電圧閾値Vg=変曲点電圧V+補償量offset)こととにより確定されることができる。
【0043】
そのうち、補償量offsetは、サンプリング誤差、電池残量SoC誤差の換算、わずかの時間帯における容量誤差の等化等により算出されることができる。一つの実施例では、補償量offsetとして50mVを取ってもよい。
【0044】
各々のセルの等化容量はいずれも0になると、等化は終了する。
【0045】
本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は、等化の根拠として正確な電池残量SoC差異を使用し、そしてリン酸鉄リチウム電池パックが高電圧側と低電圧側にある二つのタイミングで異なる等化動作を行うことにより、等化の判断と実行のタイミングは必ずしも同時に行われるものとならない。また、本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は、判断根拠の選別と等化動作の実行を分離させたものであり、このようにして、判断根拠の信頼性を高めたとともに、どんなタイミングでも等化を実行可能になった。本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は、リン酸鉄リチウム電池パックの性能を高め、リン酸鉄リチウム電池パックの寿命を延ばすことができる。
【0046】
図4は、本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法のもう一つのフロー図である。図4に示されるように、本実施例では、リン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は下記ステップを含んでもよい。
【0047】
ステップS401〜S409、それらは上記ステップS101〜S109と同様であるため、ここでは贅言しない。
【0048】
予定時間例えば30分間又は1時間毎に、各々のセルの等化容量がいずれも0であるか否かを判断し、リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの等化容量がいずれも0であると、ステップS415を実行し、でないと、即ち、リン酸鉄リチウム電池パックにおいて等化容量が0ではないセルがまだあると、ステップS413を実行するステップS411。
【0049】
セルの前回の能動的等化前の等化容量とセルの前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、セルの現在の等化容量を更新し、続いてステップS409を実行するステップS413。
【0050】
そのうち、セルの現在の等化容量=セルの前回の能動的等化前の等化容量+セルの前回の能動的等化における補充電容量−セルの前回の能動的等化における放電容量。
【0051】
セルの等化容量を更新してからステップS409を実行する時、ステップS409でのセルの等化容量は更新された最新の等化容量を指す。
【0052】
等化を終了するステップS415。
【0053】
本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法において、各々のセルの実際の補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、セルの現在の等化容量を更新することによって、過放電又は過充電に起因してリン酸鉄リチウム電池パックは性能が低下又は損壊することを回避でき、より一層リン酸鉄リチウム電池パックの性能を高め、リン酸鉄リチウム電池パックの寿命を延ばす。
【0054】
図5は、本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法のさらに一つのフロー図である。図5に示されるように、本実施例では、リン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法は下記ステップを含んでもよい。
【0055】
ステップS501〜S509、それらは上記ステップS101〜S109と同様であるため、ここでは贅言しない。
【0056】
予定時間例えば30分間又は1時間毎に、各々のセルの等化容量がいずれも0であるか否かを判断し、リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの等化容量が0であると、ステップS515を実行し、でないと、即ち、リン酸鉄リチウム電池パックにおいて等化容量が0ではないセルがまだあると、ステップS512を実行するステップS511。
【0057】
リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあるか否か、及び、実時間に収集された開路電圧が電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かを判断し、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあり、そして実時間に収集された開路電圧が電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあると、ステップS507を実行し、でないと、即ち、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態になくて、あるいは、実時間に収集された開路電圧が電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にないと、ステップS513を実行するステップS512。
【0058】
セルの前回の能動的等化前の等化容量とセルの前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、セルの現在の等化容量を更新し、続いてステップS509を実行するステップS513。
【0059】
等化を終了するステップS515。
【0060】
本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法において、予定時間例えば30分間又は1時間毎に判断し、電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、各々のセルの等化容量を新たに確定し、あるいは、各々のセルの実際の補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、セルの現在の等化容量を更新することによって、過放電又は過充電に起因してリン酸鉄リチウム電池パックは性能が低下し又は損壊することを回避でき、より一層リン酸鉄リチウム電池パックの性能を高め、リン酸鉄リチウム電池パックの寿命を延ばす。
【0061】
以下、具体的な応用シナリオの一つの例により、本発明にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法についてさらに説明する。
【0062】
当該具体的な例では、下記ステップが含まれている。
【0063】
電池管理システム(battery management system、BMS)によりリン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの電圧を実時間に収集し、静止状態で、すべてのセルの電圧はいずれも電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあると、電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、各セルの電池残量SoCを取得し、第x個のセルのSoCをSoC(x)と表記する(xはセルの下付き文字を表し、以下は同様にする)ステップa。
【0064】
リン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの電池残量SoCから最小値を選択してSoCminと表記し、SoC(x)とSoCminに基づいて、各セルと最小電池残量SoCminとの電池残量差を取得してΔSoCと記録するが、第x個のセルの電池
残量差をΔSoC(x)と記録する(ΔSoC(x)=SoC(x)−SoCmin)ステップb。
【0065】
第x個のセルの等化容量ΔCap(x)=第x個のセルの定格容量*ΔSoC(x)により換算して、各セルの等化する必要がある等化容量ΔCap(x)を取得し記録する(そのうち、各セルの定格容量は既知のものである)ステップc。
【0066】
電圧閾値Vgを境界として、リン酸鉄リチウム電池パック全体の電圧を人為的に高電圧側と低電圧側に分け、リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの平均電圧がVgより大きいと、リン酸鉄リチウム電池パックが高電圧側にあると考えられ、でないと、即ち、リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの平均電圧がVgより小さいと、リン酸鉄リチウム電池パックが低電圧側にあると考えられるステップd。
【0067】
リン酸鉄リチウム電池パックが低電圧側にあると、リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行い(Mは自然数である)、リン酸鉄リチウム電池パックが高電圧側にあると、リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行い、及び/又は、リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も大きいQ個のセルに対して放電等化を行う(Qは自然数であり、この時、外部電源による電流制限への要求を満たす必要がある)ステップf。
【0068】
図6に示される等化回路によりリン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルに対して補充電等化及び/又は放電等化を行ってもよい。図6は、本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化回路の模式図である。図6において、リン酸鉄リチウム電池パックは複数のモジュールを直列接続したものであり、モジュール毎は複数のセルを直列接続したものである。モジュール毎の内には一つの双方向直流/直流コンバータがあり、双方向直流/直流コンバータは、モジュール内のいずれかのセルに接続するように切り替えることができる。モジュール内のいずらかのセルは外部電源と双方向のエネルギー転移を行い、エネルギーが外部電源からあるセルに転移すると、セルを補充電することを意味し、エネルギーがセルから外部電源に転移すると、セルを放電することを意味している。そのうち、外部電源は12V又は24Vの鉛酸蓄電池であってもよく、リン酸鉄リチウム電池パック自体であってもよく、モジュール自体であってもよい。図6に示される回路は、等化放電と等化充電の電流及び外部電源の消費電流を測定することもできる。リン酸鉄リチウム電池パックのモジュール同士は、相互的な補充電等化と放電等化は互に制約されていない。
【0069】
補充電等化と放電等化過程において、各セルの補充電容量と放電容量を統計するステップg。
【0070】
一定時間(例えば30min又は1時間)毎に、各セルの実際の補充電容量と放電容量Capiece(n)に基づいて、セルの現在のΔCap(n)を更新する(ΔCap(n)=ΔCap(n)−Capiece(n)、そのうち、Capiece(n)について、補充電等化であれば、Capiece(n)が負の数であり、放電等化であれば、Capiece(n)が正の数である)ステップh。
【0071】
ΔCap(n)の最小値ΔCapmin=min(ΔCap(1)、ΔCap(2)、ΔCap(3)…ΔCap(n))を再度算出し、ΔCapminを基准としてΔCapを新たに算出する(ΔCap(n)=ΔCap(n)−ΔCapmin)ステップi。
【0072】
更新されたΔCapに基づいて、補充電し及び/又は放電する必要があるセルを新たに
選択して、対応する補充電及び/又は放電等化を行うステップj。
【0073】
ΔCap(n)がいずれも零になるまでステップg〜ステップjを繰り返す。
【0074】
新たにセルのSoC(x)が取得されると、ステップa〜ステップcを繰り返して、新しいΔCap(x)を取得する。連続的な静止状態であれば、一定時間毎に新しいSoC(x)の値を新たに取得してもよい。
【0075】
図7は、本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムの一つの構造ブロック図である。図7に示されるように、本実施例では、リン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは、記憶モジュール100、収集モジュール110、判断モジュール120、確定モジュール130、及び等化モジュール140を含んでもよい。
【0076】
そのうち、記憶モジュール100は、電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係を記憶するためのものである。
【0077】
収集モジュール110は、静止状態でのリン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの開路電圧を収集するためのものである。
【0078】
判断モジュール120は、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあるか否か、及び、収集された開路電圧が電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かを判断するためのものである。一つの実施例では、判断モジュール120は、リン酸鉄リチウム電池パックの電流が30min(分間)以上継続して0.03C(クーロン)又は3A(アンペア)より小さいか否かを判断し、リン酸鉄リチウム電池パックの電流が30min(分間)以上継続して0.03C(クーロン)又は3A(アンペア)より小さいと、判断モジュール120はリン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあると確認した。
【0079】
確定モジュール130は、収集された開路電圧が電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にある時、収集された開路電圧及び電池残量を正確に検出しうる電圧と電池残量との対応関係に基づいて、収集された開路電圧に対応するセルの電池残量を取得し、各々のセルの電池残量に基づいて、各々のセルの等化容量を確定する(セルの等化容量は各々のセルの容量とリン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの容量のうち最小値との差であり、セルの容量はセルの定格容量とセルの電池残量との積である)ためのものである。
【0080】
等化モジュール140は、リン酸鉄リチウム電池パックにおけるセルの等化容量に基づいて、リン酸鉄リチウム電池パックに対して能動的等化処理を行うためのものである。
【0081】
本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは、等化の根拠として正確な電池残量SoC差異を使用し、そしてリン酸鉄リチウム電池パックが高電圧側と低電圧側にある二つのタイミングで異なる等化動作を行うことにより、等化の判断と実行のタイミングは必ずしも同時に行われるものとならない。また、本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは、判断根拠の選別と等化動作の実行を分離させたものであり、このようにして、判断根拠の信頼性を高めたとともに、どんなタイミングでも等化を実行可能になった。本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは、リン酸鉄リチウム電池パックの性能を高め、リン酸鉄リチウム電池パックの寿命を延ばすことができる。
【0082】
図8は、本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムのもう一つの構造ブロック図である。図8に示されるように、図7に示される実施例に比べ
て、本実施例では、リン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは更新モジュール150をさらに含んでもよい。更新モジュール150は、セルの前回の能動的等化前の等化容量とセルの前回の能動的等化における補充電容量及び/又は放電容量に基づいて、セルの現在の等化容量を更新する(セルの現在の等化容量=セルの前回の能動的等化前の等化容量+セルの前回の能動的等化における補充電容量−セルの前回の能動的等化における放電容量)ためのものである。
【0083】
図9は、本発明の実施例にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムのさらに一つの構造ブロック図である。図9に示されるように、図7に示される実施例に比べて、本実施例では、リン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは、第一判断モジュール160、第二判断モジュール170、及び更新モジュール150をさらに含んでもよい。第一判断モジュール160は等化モジュール140に接続され、リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの等化容量がいずれも0であるか否かを判断するためのものである。第二判断モジュール170は第一判断モジュール160に接続され、第一判断モジュール160によって、リン酸鉄リチウム電池パックにおいて少なくとも一つのセルの等化容量が0ではないと判断された時、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあるか否か、及び、収集された開路電圧が電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあるか否かを判断するためのものである。第二判断モジュール170は、それによって、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態になくて、あるいは、収集された開路電圧が電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にないと判断された時、更新モジュール150に接続される。第二判断モジュール170は、それによって、リン酸鉄リチウム電池パックが静止状態にあり、そして収集された開路電圧が電池残量を正確に検出しうる電圧範囲内にあると判断された時、確定モジュール130に接続される。
【0084】
本発明の実施例では、確定モジュール130は取得ユニット及び確定ユニットを含んでもよい。そのうち、取得ユニットは、リン酸鉄リチウム電池パックにおける各々のセルの電池残量差を取得する(電池残量差はセルの電池残量と電池残量の最小値との差であり、電池残量の最小値はリン酸鉄リチウム電池パックにおけるすべてのセルの電池残量のうち最小値を指す)ためのものである。確定ユニットは、電池残量差に基づいて、セルの等化容量を確定する(セルの等化容量はセルの定格容量とセルの電池残量差との積である)ためのものである。
【0085】
本発明の実施例では、等化モジュール140は、比較ユニット、第一等化ユニット、及び第二等化ユニットを含んでもよい。そのうち、比較ユニットは、リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧をプリセットされた電圧閾値と比較するためのものである。第一等化ユニットは、リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が電圧閾値より小さい時、リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行う(Mは自然数である)ためのものである。第二等化ユニットは、リン酸鉄リチウム電池パックの平均電圧が電圧閾値より大きい時、リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も小さいM個のセルに対して補充電等化を行い、及び/又は、リン酸鉄リチウム電池パックにおける等化容量の最も大きいQ個のセルに対して放電等化を行う(Qは自然数である)ためのものである。
【0086】
本発明にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムは、本発明にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法に対応するシステムであり、本発明にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化方法における原理についての説明は、いずれも本発明にかかるリン酸鉄リチウム電池パックの能動的等化システムに適用される。
【0087】
上記は本発明を制限するためのものではなく、単に本発明の好ましい実施例であり、本発明の精神と原則内においてなされたあらゆる変更、等価取替、改良等は、本発明の保護
範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
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図9