(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0014】
[マタニティ用下半身衣類の全体構成]
はじめに、
図1から
図3を参照して、本発明の実施の形態に係るマタニティ用下半身衣類1の全体構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るマタニティ用下半身衣類1の全体構成を示す斜視図である。
図2は、本発明の実施の形態に係るマタニティ用下半身衣類1を示す正面図である。
図3は、本発明の実施の形態に係るマタニティ用下半身衣類1を示す背面図である。
【0015】
図1に示すように、マタニティ用下半身衣類1は、妊婦が妊娠初期から妊娠後期にかけて着用することが可能な布製のズボン型の下半身衣類である。このマタニティ用下半身衣類1は、妊婦(以下、着用者ともいう。)の下半身の正面側を覆う前身頃部12と、着用者の下半身の背面側を覆う後身頃部13と、着用者の腹部周りを覆うリブ部14とを備えている。
【0016】
また、マタニティ用下半身衣類1は、後述するように、前身頃部12と後身頃部13、前身頃部12又は後身頃部13とリブ部14とを縫い合わせた接ぎ目部分19(19a〜19f)を備えている。
【0017】
図2に示すように、前身頃部12は、着用者の前面右側を覆う右側前身頃部22と、着用者の前面左側を覆う左側前身頃部23とを備えている。
【0018】
右側前身頃部22の上端22a及び左側前身頃部23の上端23aには、リブ部14が縫い合わされて取り付けられている。また、右側前身頃部22の下端22bは着用者の右足首の近傍に位置する右前身頃裾部221、左側前身頃部23の下端23bは着用者の左足首の近傍に位置する左前身頃裾部231を有している。
【0019】
図3に示すように、後身頃部13は、着用者の背面側を覆う後身頃本体34と、着用者の腰部を、背骨を中心に部分的に覆う背当部35とを備えている。
【0020】
後身頃本体34は、着用者の背面右側を覆う右側後身頃部32と、着用者の背面左側を覆う左側後身頃部33とを備えている。
【0021】
右側後身頃部32の下端32bは着用者の右足首の近傍に位置する右後身頃裾部321、左側後身頃部33の下端33bは着用者の左足首の近傍に位置する左後身頃裾部331を有している。
【0022】
また、後身頃部13は、後身頃本体34と背当部35とを互いに縫い合わせることにより構成されており、具体的には、背当部35は、右側後身頃部32の上端32a及び左側後身頃部33の上端33aに縫い合わせられて取り付けられている。
【0023】
背当部35は、上端35aの幅方向の長さAが下端35bの幅方向の長さBより短く構成されている。具体的には、背当部35の上端35aの幅方向の長さAは、約16cm以上22cm以下、背当部35の下端35bの幅方向の長さBは、約33cm以上41cm以下である。このように、背当部35の上端35aの長さが下端35bの長さより短いため、着用者の臀部の近傍に位置する背当部35を右側後身頃部32の上端32a及び左側後身頃部33の上端33aより小さくすることが可能になり、視覚的に作用して小尻に見える効果を与えることができる。
【0024】
背当部35は、着用者の腰部の近傍に位置するバンド部351を備えている。バンド部351は、リブ部14の右端14dと左端14eとの間で、且つ、背当部35の上端35a側に設けられている。このバンド部351は、内部にリブ部14より伸縮性が小さい帯状のゴム板が挿通されており、着用者の腰部の近傍に位置することにより、腹部の重みを支えようとする着用者の腰部を支えて負担を軽減する。
【0025】
バンド部351の延び方向の長さCは、着用者の背骨を中心に腰部を部分的に覆うことが可能な長さとして、約16cm以上22cm以下であることが好ましい。また、バンド部15の延び方向に交差する幅方向の長さDは、約3cm以上5cm以下であることが好ましい。
【0026】
また、バンド部315の延び方向の長さCと、背当部35の上端35aの幅方向の長さAとは、概略同等の長さであることがより好ましい。このように、バンド部315の延び方向の長さCと、背当部35の上端35aの幅方向の長さAとを概略同等の長さにすることにより、背当部35とバンド部315とを一体的に見せることができる。
【0027】
リブ部14は、後述するように、右側前身頃部22の上端22a及び左側前身頃部23の上端23aにおいて背当部35と一体に取り付けられている(
図2参照)。また、リブ部14は、例えば、ポリエステル100%の伸縮性を有する生地で生成されており、着用者の腹部周りの大きさに追従して伸縮することにより腹部を覆う。なお、リブ部14は、ポリエステルに綿やポリウレタン等が配合された伸縮性を有する生地で生成されていてもよい。
【0028】
[マタニティ用下半身衣類のリブ部の構成]
次に、
図2及び
図3を参照して、上述したように構成されたマタニティ用下半身衣類1のリブ部14について説明する。
図2に示すように、リブ部14は、ウエスト周りのサイズを調整可能なウエスト調整部42を備えている。
【0029】
リブ部14は、上端14aが着用者の鳩尾に当接して胃もたれや胃のむかつき等の症状の悪化を防止するため、着用者の鳩尾より所定の長さだけ下方に位置するように形成されている。
【0030】
具体的には、リブ部14の上端14aは、着用者の鳩尾から例えば約2cm以上8cm以下だけ下方に位置していることが好ましく、鳩尾から約5cmだけ下方に位置していることがより好ましい。このため、リブ部14の上端14aが着用者の鳩尾から約5cm下方に位置するように、前身頃部12における股上の長さEを約38cm〜44cmとすることが好ましい。
【0031】
図3に示すように、リブ部14の右端14dは、背当部35の右端35dに縫い合わされて取り付けられており、リブ部14の左端14eは、背当部35の左端35eに縫い合わされて取り付けられている。このため、リブ部14の右端14d及び左端14eは着用者の背面側に位置する。
【0032】
図2に示すように、ウエスト調整部42は、リブ部14の上端14a側を裏側に折り返して縫い合わせることにより袋状に形成されている。この袋状の内部には、等間隔をおいた複数箇所でボタンホール422が形成された帯状ゴム423が挿通されている。
【0033】
また、ウエスト調整部42の左右側面側には、袋状の内部が外方に開口した開口部424が設けられており、この開口部424から袋状の内部に挿通された帯状ゴム423の一部を引き出すことにより、ウエスト周りのサイズを調整することが可能に形成されている。
【0034】
なお、開口部424の近傍にはボタン425が設けられており、開口部424から引き出された帯状ゴム423に複数形成されたボタンホール422のうちの任意のボタンホール422にボタン425を挿入して掛け止めることにより、調整したウエスト周りのサイズを固定することが可能である。
【0035】
具体的には、妊娠初期でウエスト周りがそれ程大きくない場合は、帯状ゴム423の引き出し量を多くしてボタンホール422にボタン425を通すことにより、ウエスト周りのサイズを小さく調整する。また、ウエスト周りが大きくなるにつれて引き出し量を少なくしてボタンホール422にボタン425を通すことにより、ウエスト周りのサイズを大きく調整して固定することができる。
【0036】
図3に示すように、ウエスト調整部42の右端42dは、バンド部351の右端351dに縫い合わされて取り付けられており、ウエスト調整部42の左端42eはバンド部351の左端351eに縫い合わされて取り付けられている。
【0037】
また、バンド部351の内部に挿通されたゴム板の両端と、ウエスト調整部42の内部に挿通された帯状ゴム423の両端とは、ウエスト調整部42の右端42d及び左端42eとバンド部351の右端351d及び左端351eとが縫い合わせされることにより環状に取り付けられている。このため、着用者の腹部の大きさに追従してウエスト調整部42の内部に挿通された帯状ゴム423が伸びるとともに、バンド部351の内部に挿通されたゴム板も伸びて着用者の腰部でマタニティ用下半身衣類1を固定する。
【0038】
そして、
図2に示すように、リブ部14は、着用者の腹部を包み込むように形成されており、後述するように、前身頃部12と後身頃部13、前身頃部12又は後身頃部13とリブ部14とを縫い合わせた接ぎ目部分19(19a〜19f)が着用者の腹部に位置しないように形成されている。
【0039】
[マタニティ用下半身衣類の接ぎ目部分]
次に、
図4及び
図5を参照して、上述したように構成されたマタニティ用下半身衣類1の接ぎ目部分19(19a〜19f)について説明する。
図4は、本発明の実施の形態に係るマタニティ用下半身衣類1を示す右側面図である。
図5は、本発明の実施の形態に係るマタニティ用下半身衣類1を示す左側面図である。
【0040】
上述したように構成されたマタニティ用下半身衣類1は、前身頃部12と後身頃部13、前身頃部12又は後身頃部13とリブ部14とを縫い合わせた接ぎ目部分19(19a〜19f)を備えている。
【0041】
図4及び
図5に示すように、リブ部14の右端14d又は左端14eは、背当部35の右端35d又は左端35eに縫い合わせて取り付けられており、当該縫い合わせられた部分である背中側接ぎ目部分19a,19bがいずれも着用者の背面側に位置する。
【0042】
具体的には、リブ部14の右端14dと背当部35の右端35dとの背中側接ぎ目部分19aと、リブ部14の左端14eと背当部35の左端35eとの背中側接ぎ目部分19bとは、いずれも着用者の腰部の近傍に位置する。
【0043】
上記のように、背中側接ぎ目部分19a,19bがいずれも着用者の腰部の近傍に位置するため、腹部周りにおいて、リブ部14と背当部35との切替部分が着用者の腹部に当たることがない。
【0044】
また、リブ部14の下端14bは、右側前身頃部22の上端22a及び左側前身頃部23の上端23aに縫い合わせて取り付けられており、当該縫い合わせられた部分である正面側接ぎ目部分19cが着用者の鼠蹊部の近傍に位置する(
図2参照)。
【0045】
具体的には、正面側接ぎ目部分19cは、着用者の股関節の近傍から恥骨の近傍に向かって湾曲して鼠蹊部の近傍に位置する。すなわち、腹部が膨出した妊婦の腹部の下方に正面側接ぎ目部分19cが位置するように、正面側接ぎ目部分19cと水平な線HLとの間の角度である傾斜角度αは約10度以上40度以下であることが好ましい。
【0046】
また、正面側接ぎ目部分19cが着用者の鼠蹊部の近傍に位置するように、右側前身頃部22、左側前身頃部23、右側後身頃部32及び左側後身頃部33が縫い合わされて交差する部分からリブ部14までの長さFは、従来のマタニティ用下半身衣類より短く、約10cm以上16cm以下であることが好ましい(
図2参照)。
【0047】
上記のように、正面側接ぎ目部分19cが着用者の鼠蹊部の近傍に位置するため、前身頃部12とリブ部14との切替部分が着用者の腹部に当ることがない。すなわち、正面側接ぎ目部分19cが着用者の腹部の下方に位置する。
【0048】
さらに、前身頃部12と後身頃部13とは、互いに縫い合わせて取り付けられており、当該縫い合わせた部分である側面側接ぎ目部分19d,19eが下方から上方に向かって背面側に傾斜している。
【0049】
具体的には、側面側接ぎ目部分19dは、右前身頃裾部221側から右側後身頃部32の上端32aに向かって背面側に傾斜している。また、側面側接ぎ目部分19eは、左前身頃裾部231側から左側後身頃部33の上端33aに向かって背面側に傾斜している。
【0050】
上記のように、側面側接ぎ目部分19d,19eが下方から上方に向かって背面側に傾斜しているため、着用者の臀部部分の後身頃部13を小さくすることができ、視覚的に作用して小尻に見える効果を与えることができる。
【0051】
なお、側面側接ぎ目部分19d,19eと、垂直な線VLとの間の角度である傾斜角度βは、臀部部分の後身頃部13を小さくするため、それぞれ約5度以上35度以下であることが好ましい。
【0052】
また、側面側接ぎ目部分19dの延長線上に背中側接ぎ目部分19aが位置し、側面側接ぎ目部分19eの延長線上に背中側接ぎ目部分19bが位置する。
【0053】
このため、後身頃部13が後身頃本体34と背当部35とで構成されているのにも拘わらず、後身頃本体34と背当部35とを一体的に見せることができるとともに、着用者の臀部部分の後身頃部13及び背当部35を小さくすることができるため、視覚的に作用して小尻に見える効果を与えることができる。
【0054】
そして、背当部35の下端35bは、右側後身頃部32の上端32a及び左側後身頃部33の上端33aに縫い合わせて取り付けられており、当該縫い合わせられた部分である背面側接ぎ目部分19fは、正面側接ぎ目部分19cの延長線上に位置する。
【0055】
具体的には、着用者の股関節の近傍から恥骨の近傍に向かって湾曲した正面側接ぎ目部分19cの一側及び他側が背面側接ぎ目部分19fの一側及び他側に繋がっている。
【0056】
上記のように、正面側接ぎ目部分19cの延長線上に背面側接ぎ目部分19fが位置するため、正面側接ぎ目部分19cと背面側接ぎ目部分19fとが一体的に繋がることにより、視覚的に作用して小尻効果や着やせ効果を与えることができる。
【0057】
上述したように、マタニティ用下半身衣類1は、背中側接ぎ目部分19a,19b及び正面側接ぎ目部分19cがいずれも着用者の腹部に位置しないように形成されている。すなわち、着用者の腹部を覆う部分であるリブ部14には、生地を重ねて縫い合わせることで硬い部分となった接ぎ目部分19が設けられていないため、腹部の大きさに拘わらず不快感を生じさせることがなく、良好な着用感を与えることができる。
【0058】
<作用効果>
以上のようなマタニティ用下半身衣類1は、下半身の正面側を覆う前身頃部12と、下半身の背面側を覆う後身頃本体34と、後身頃本体34の上端(右側後身頃部32の上端32a及び左側後身頃部33の上端33a)に取り付けられて着用者の腰部を背骨を中心に部分的に覆う背当部35とを有する後身頃部13と、前身頃部12の上端(右側前身頃部22の上端22a及び左側前身頃部23の上端23a)で、且つ、背当部35と一体に取り付けられて、着用者の腹部を覆う伸縮性を有するリブ部14とを備え、リブ部14は、上端14aが着用者の鳩尾から所定の長さだけ下方に位置し、且つ、リブ部14の右端14d又は左端14eと背当部35との背中側接ぎ目部分19a,19bがいずれも着用者の背面側に位置する。
【0059】
上述したマタニティ用下半身衣類1によれば、リブ部14は、上端14aが着用者の鳩尾から所定の長さだけ下方に位置する。所定の長さとは、例えば、約3cm以上8cm以下であり、特に、鳩尾から5cm以下だけ下方に位置していることがより好ましい。このように、リブ部14の上端14aが着用者の鳩尾より所定の長さだけ下方に位置するため、妊婦の胃もたれや胃のむかつき等の症状の悪化を防止することができる。すなわち、リブ部14の上端14aが妊婦の鳩尾に当接すると、妊婦の胃もたれや胃のむかつき等の症状を悪化させる場合がある。しかし、上端14aが鳩尾から所定の長さだけ下方に位置するため、リブ部14の上端14aが妊婦の鳩尾に当接せず、さらに、所定の長さだけ下方に位置することにより妊婦が屈む姿勢になった場合であってもリブ部14の上端14aが鳩尾に当接しないため、上記の症状を悪化させることを防止することができる。
【0060】
また、マタニティ用下半身衣類1のリブ部14の右端14d又は左端14eと背当部35との背中側接ぎ目部分19a,19bがいずれも着用者の背面側に位置する。従来のマタニティ用下半身衣類では、両脇腹に相当する位置である前身頃と後身頃との接ぎ目部分において、リブ部から後身頃部へと切り替わる。このため、腹部が左右方向へ大きく膨出した妊婦では、接ぎ目部分が両脇腹から腹部へ移動し、リブニット部からゴム部への切替部分が腹部に当って不快感を生じさせるおそれがあった。特に、接ぎ目部分は、生地を重ねて縫い合わせているため、硬く、腹部に当たると不快感を生じさせる。しかしながら、上述したマタニティ用下半身衣類1では、両脇腹に相当する位置にもリブ部14が位置するため、腹部が左右方向へ大きく膨出した場合でも接ぎ目部分が腹部に当たることがない。従って、妊娠初期から妊娠後期にかけて変化する妊婦の腹部の形状及び大きさに拘わらず良好な着用感を与えることができる。
【0061】
さらに、マタニティ用下半身衣類1のリブ部14の下端14bであって、前身頃部12の上端(右側前身頃部22の上端22a及び左側前身頃部23の上端23a)との正面側接ぎ目部分19cが着用者の鼠蹊部の近傍に位置する。このため、妊娠初期から妊娠後期にかけて腹部が膨出した場合であっても正面側接ぎ目部分19cが腹部に当ることがない。また、腹部が膨出した妊婦の腹部の下方に正面側接ぎ目部分19cが位置することにより、正面側接ぎ目部分19cにお腹を乗せる感覚になる。さらに、起立状態のみならず着席状態であっても、正面側接ぎ目部分19cが腹部の下に位置するため、正面側接ぎ目部分19cが腹部にあたらず、良好な着用感を与えることができる。
【0062】
また、マタニティ用下半身衣類1の前身頃部12と後身頃部13との側面側接ぎ目部分19d,19eが下方から上方に向かって背面側に傾斜する。このため,着用者の臀部に位置する後身頃部13が小さくなり、視覚的に作用して小尻に見える効果を与えることができる。
【0063】
さらに、マタニティ用下半身衣類1のリブ部14の右端14dと左端14eとの間には、リブ部14より伸縮率が小さく、着用者の腰部の近傍に位置するバンド部351が設けられている。このように、伸縮率が小さいバンド部351が腰部の近傍に位置することにより、妊婦の腹部の重みを支えようとする腰部を支えて負担を軽減することができる。
【0064】
[他の実施の形態]
なお、上述した実施の形態においては、マタニティ用下半身衣類1は、ズボン型である場合について説明したが、スカート型であってもよい。
【0065】
また、上述した実施の形態においては、バンド部351の延び方向の長さCと、背当部35の上端35aの幅方向の長さAとは、概略同等の長さである場合について説明した。しかしながら、背当部35の上端35aの幅方向の長さAと背当部35の上端35aの幅方向の長さAとは、異なる長さであってもよい。
【0066】
さらに、上述した実施の形態においては、背当部35の上端35aの幅方向の長さAは、背当部35の下端35bの幅方向の長さBより短い場合について説明した。しかしながら、背当部35の上端35aの幅方向の長さAと背当部35の下端35bの幅方向の長さBの長さは概略同一の長さでもよく、背当部35の上端35aの幅方向の長さAが下端35bの幅方向の長さBより長くてもよい。
【0067】
また、上述した実施の形態においては、側面側接ぎ目部分19dの延長線上に背中側接ぎ目部分19aが位置し、側面側接ぎ目部分19eの延長線上に背中側接ぎ目部分19bが位置する場合について説明した。しかしながら、側面側接ぎ目部分19d,19eの延長線の内側に背中側接ぎ目部分19a,19bが位置してもよい。また、側面側接ぎ目部分19d,19eの延長線の外側に背中側接ぎ目部分19a,19bが位置してもよい。
【0068】
さらに、上述した実施の形態においては、正面側接ぎ目部分19cの延長線上に背面側接ぎ目部分19fが位置する場合について説明した。しかしながら、背面側接ぎ目部分19fは、正面側接ぎ目部分19cの延長線より上側に位置してもよい。また、正面側接ぎ目部分19cの延長線より下側に位置してもよい。
【0069】
また、上述した実施の形態においては、ウエスト調整部42の左右側面側で、開口部424から帯状ゴム423の引き出し、ボタンホール422にボタン425を通すことによりウエスト周りのサイズを調整可能である場合について説明した。しかしながら、開口部424やボタン425は左右側面側のいずれか一側のみに設けられていてもよい。また、開口部424やボタン425が設けられていなくてもよい。
【0070】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に係るマタニティ用下半身衣類1に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
【解決手段】下半身の正面側を覆う前身頃部12と、下半身の背面側を覆う後身頃本体34と、後身頃本体34の上端に取り付けられて着用者の腰部を背骨を中心に部分的に覆う背当部35とを有する後身頃部13と、前身頃部12の上端で、且つ、背当部35と一体に取り付けられて、着用者の腹部を覆う伸縮性を有するリブ部14とを備え、リブ部14は、上端14aが着用者の鳩尾から所定の長さだけ下方に位置し、且つ、リブ部14の右端14d又は左端14eと背当部35との背中側接ぎ目部分19a,19bがいずれも着用者の背面側に位置する。