特許第6189096号(P6189096)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6189096
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】空気吹き出し装置
(51)【国際特許分類】
   B60H 1/34 20060101AFI20170821BHJP
【FI】
   B60H1/34 611B
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-122345(P2013-122345)
(22)【出願日】2013年6月11日
(65)【公開番号】特開2014-240207(P2014-240207A)
(43)【公開日】2014年12月25日
【審査請求日】2016年4月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000229955
【氏名又は名称】日本プラスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】阿部 翔太
【審査官】 河野 俊二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−083518(JP,A)
【文献】 特開2011−079374(JP,A)
【文献】 実開平03−082209(JP,U)
【文献】 特開2009−023530(JP,A)
【文献】 特開2004−051064(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第02303205(GB,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0045758(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60H 1/34
F24F 13/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気誘導路を形成する筒体内の先端側の部位に設けたスペーサーに回動可能に支持されて互いに並列して位置する前側風向き調整板を備える空気吹き出し装置であって、
前記スペーサーの内面と、最端側の前側風向き調整板の先端との間に形成される隙間をほぼ同一に形成すると共に、
前記スペーサーは、前側から見た場合にJ字状に形成され、下側の角部が湾曲していることを特徴とする空気吹き出し装置。
【請求項2】
請求項1記載の空気吹き出し装置であって、
前記スペーサーは、前記筒体の前側に配設したガーニッシュと同一面となるよう徐変してなることを特徴とする空気吹き出し装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の空気吹き出し装置であって、
前記スペーサーは、前記筒体の内面と同一面となるように形成された凹部内に配設してなることを特徴とする空気吹き出し装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、自動車、航空機、船舶、鉄道車両、家屋、劇場などに配される空気吹き出し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の空気吹き出し装置としては、例えば、空気誘導路を形成する筒体内の先端側の部位に回動可能に支持されて互いに並列して位置する複数の前側風向き調整板と、筒体内における前側風向き調整板の後方側の部位に回動可能に支持されて互いに並列し且つ前側風向き調整板に対して直交状態で位置する後側風向き調整板とを備える空気吹き出し装置であって、後側風向き調整板による吹き出し空気流をポイント的に指向可能とするため、筒体の内面における各後側風向き調整板の最端側の後側風向き調整板が沿う内面に、後側風向き調整板が一方向へ最大限回動した際に後側風向き調整板の先端と内面との間に形成される隙間を閉塞する断面三角形状で最端側の後側風向き調整板に沿う方向に延びる閉塞部を設けたものがある(例えば、特許文献1参照。)。尚、ここでいう前側、後側の言葉の意味は、例えば自動車における前側、後側のことでは無く、例えば、自動車に搭載されたインストルメントパネルに、通常に着座した乗員の顔に向けて空気を吹き出すように設けられた空気吹き出し口における手前側、つまり、通常に着座した乗員にとっての手前側(自動車では後側)のことを前側と言い、通常に着座した乗員にとって手前より離れる側(自動車では前側)のことを後側と言う。以下、この明細書、特許請求の範囲、要約書では、同じ意味として使うものとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−023530号公報(要約書、図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、かかる従来技術は、筒体の内面における各後側風向き調整板の最端側の後側風向き調整板が沿う内面に、後側風向き調整板が一方向へ最大限回動した際に後側風向き調整板の先端と内面との間に形成される隙間を閉塞する断面三角形状で最端側の後側風向き調整板に沿う方向に延びる閉塞部を設けてなるので、閉塞部が空気誘導路を形成する筒体に立ちはだかる抵抗体となってしまう恐れがある。
【0005】
上記の課題を解決するために、本願発明は、空気誘導路を形成する筒体の空気の流れをよりスムーズに案内可能なる空気吹き出し装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本願発明の請求項1記載の空気吹き出し装置は、空気誘導路を形成する筒体内の先端側の部位に設けたスペーサーに回動可能に支持されて互いに並列して位置する前側風向き調整板を備える空気吹き出し装置であって、前記スペーサーの内面と、最端側の前側風向き調整板の先端との間に形成される隙間をほぼ同一に形成すると共に、前記スペーサーは、前側から見た場合にJ字状に形成され、下側の角部が湾曲していることを特徴とする。
【0007】
本願発明の請求項2記載の空気吹き出し装置は、請求項1に記載の前記スペーサーは、前記筒体の前側に配設したガーニッシュと同一面となるよう徐変してなることを特徴とする。
【0008】
本願発明の請求項3記載の空気吹き出し装置は、請求項1又は請求項2に記載の前記スペーサーは、前記筒体の内面と同一面となるように形成された凹部内に配設してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によれば、空気誘導路を形成する筒体内の先端側の部位に回動可能に支持されて互いに並列して位置する前側風向き調整板を備える空気吹き出し装置であって、前記筒体の内面と、最端側の前側風向き調整板との間に形成される隙間をほぼ同一とするスペーサーを設けたことを特徴とするため、空気誘導路を形成する筒体の空気の流れをよりスムーズに案内可能となる、という効果を奏する。
【0010】
また、請求項2記載の発明によれば、前記スペーサーは、前記筒体の前側に配設したガーニッシュと同一面となるよう徐変してなるため、前記筒体の前側に配設したガーニッシュにより意匠性が著しく向上したにも関わらず、空気誘導路を形成する筒体の空気の流れをよりスムーズに案内可能となる、という効果を奏する。
【0011】
更に、請求項3記載の発明によれば、前記スペーサーは、前記筒体の内面と同一面となるように形成された凹部内に配設してなるため、前記筒体の内面を流れる空気の流れをよりスムーズに案内可能となる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本願発明の実施例1に係る空気吹き出し装置の斜視図。
図2図1のSA−SA線に沿った断面図。
図3図1の矢視Bに係る空気吹き出し装置の斜視図。
図4図3の前側風向き調整板を取り外した状態におけるスペーサーを示した斜視図。
図5】本願発明の実施例2に係る空気吹き出し装置の図2相当断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本願発明の実施の形態について、詳細に説明する。本願発明において、空気誘導路を形成する筒体の空気の流れをよりスムーズに案内可能なる空気吹き出し装置を提供する、という目的を、空気誘導路を形成する筒体内の先端側の部位に回動可能に支持されて互いに並列して位置する前側風向き調整板を備える空気吹き出し装置であって、前記筒体の内面と、最端側の前側風向き調整板の先端との間に形成される隙間をほぼ同一とするスペーサーを設けたことで、実現した。以下、本願発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0014】
本願発明の実施例1に係る構造を、図1図4を用いて説明する。自動車のセンタレジスタ、サイドレジスタ、ロアレジスタ等の空気吹き出し装置1は、図示しない空気調整装置などに図示しない周知のダクトを介して開口2cに接続されることで、空気誘導路を形成する筒体2と、筒体2内の先端2a側の部位に軸3により回動可能に支持されて互いに上下に並列して位置する複数(この実施例では4枚)の前側風向き調整板4と、前記筒体2内における前側風向き調整板4の後方側の部位に軸5により回動可能に支持されて互いに並列し且つ前側風向き調整板4に対して略直交状態で位置する後側風向き調整板6と、前記筒体2の内面2bにおける各前側風向き調整板4の最端側の前側風向き調整板4aが沿う内面2bに、前側風向き調整板4aの先端4a1と前記内面2bとの間に形成される隙間7をほぼ同一とする板状のスペーサー8と、前記筒体2の先端2aの前側に配設したガーニッシュ9とを備えてなる。符号6aは、前記後側風向き調整板6から突出したガイド部であり、図示しない左右風向き調整操作手段により移動される操作部材14により空気吹き出し左右方向を制御可能としている。符号15は、前記前側風向き調整板4に設けたノブであり、図示しない上下風向き調整操作手段により移動されることにより空気吹き出し上下方向を制御可能としている。
【0015】
前記スペーサー8は、前記ガーニッシュ9の開口端部9aと同一面となるよう徐変してなると共に、前記筒体2の内面2bと同一面となるように形成された凹部10内に配設してなる。
【0016】
符号11は、前記空気吹き出し装置1を設けた開口12を有するインストルメントパネルである。図4に示す符号13は、前記各前側風向き調整板4の軸3が回転自在に係合可能な軸孔であって、最端側の軸孔13aの近辺を前記スペーサー8が配されてなるが、該スペーサー8と各前側風向き調整板4の最端側の前側風向き調整板4aとは、干渉しない位置関係にある。
【0017】
従って、本実施例1によれば、空気吹き出し装置1は、空気誘導路を形成する筒体2内の先端2a側の部位に回動可能に支持されて互いに並列して位置する複数の前側風向き調整板4と、筒体2内における前側風向き調整板4の後方側の部位に回動可能に支持されて互いに並列し且つ前側風向き調整板4に対して略直交状態で位置する後側風向き調整板6とを備え、前記筒体2の内面2bにおける各前側風向き調整板4の最端側の前側風向き調整板4aが沿う内面2bに、前側風向き調整板4aの先端4a1と内面2bとの間に形成される隙間7をほぼ同一とするスペーサー8を設けたことにより、空気誘導路を形成する筒体2の空気の流れをよりスムーズに案内可能となる、という効果を奏する。
【0018】
また、前記スペーサー8は、前記筒体2の前側に配設したガーニッシュ9の開口端部9aと同一面となるよう徐変してなるため、前記筒体2の前側に配設したガーニッシュ9により意匠性が著しく向上したにも関わらず、空気誘導路を形成する筒体2の空気の流れをよりスムーズに案内可能となる、という効果を奏する。
【0019】
更に、前記スペーサー8は、前記筒体2の内面2bと同一面となるように形成された凹部10内に配設してなるため、前記筒体2の内面2bを流れる空気の流れをよりスムーズに案内可能となる、という効果を奏する。
【実施例2】
【0020】
本願発明の実施例2に係る構造を、図5を用いて説明する。自動車のセンタレジスタ、サイドレジスタ、ロアレジスタ等の空気吹き出し装置20は、図示しない空気調整装置などに図示しない周知のダクトを介して開口2cに接続されることで、空気誘導路を形成する筒体2と、筒体2内の先端2a側の部位に軸3により回動可能に支持されて互いに上下に並列して位置する複数(この実施例では4枚)の前側風向き調整板4と、前記筒体2内における前側風向き調整板4の後方側の部位に軸5により回動可能に支持されて互いに並列し且つ前側風向き調整板4に対して略直交状態で位置する後側風向き調整板6と、前記筒体2の内面2bにおける各前側風向き調整板4の最端側の前側風向き調整板4aが沿う内面2bに、前側風向き調整板4aの先端4a1と前記内面2bとの間に形成される隙間7をほぼ同一とする板状のスペーサー22を一体に形成したガーニッシュ21とを備えてなる。前記ガーニッシュ21は、筒体2の先端2aの前側に配設してなる。符号6aは、前記後側風向き調整板6から突出したガイド部であり、図示しない左右風向き調整操作手段により移動される操作部材14により空気吹き出し左右方向を制御可能としている。
【0021】
前記スペーサー22は、前記ガーニッシュ21の開口端部21aと同一面となるよう徐変してなると共に、前記筒体2の内面2bと同一面となるように形成された凹部10内に配設してなる。
【0022】
従って、本実施例2によれば、空気吹き出し装置20は、空気誘導路を形成する筒体2内の先端2a側の部位に回動可能に支持されて互いに並列して位置する複数の前側風向き調整板4と、筒体2内における前側風向き調整板4の後方側の部位に回動可能に支持されて互いに並列し且つ前側風向き調整板4に対して略直交状態で位置する後側風向き調整板6とを備え、前記筒体2の内面2bにおける各前側風向き調整板4の最端側の前側風向き調整板4aが沿う内面2bに、前側風向き調整板4aの先端4a1と内面2bとの間に形成される隙間7をほぼ同一とするスペーサー22を設けたことにより、空気誘導路を形成する筒体2の空気の流れをよりスムーズに案内可能となる、という効果を奏する。また、前記スペーサー22は、前記筒体2の前側に配設したガーニッシュ21と一体に形成したことにより、部品点数が減ると共に、組み付け作業性が向上する、という効果を有する。
【0023】
そして、前記スペーサー22は、前記筒体2の前側に配設したガーニッシュ21の開口端部21aと同一面となるよう徐変してなるため、前記筒体2の前側に配設したガーニッシュ21により意匠性が著しく向上したにも関わらず、空気誘導路を形成する筒体2の空気の流れをよりスムーズに案内可能となる、という効果を奏する。
【0024】
更に、前記スペーサー22は、前記筒体2の内面2bと同一面となるように形成された凹部10内に配設してなるため、前記筒体2の内面2bを流れる空気の流れをよりスムーズに案内可能となる、という効果を奏する。
【0025】
前記実施例1及び2では、前側風向き調整板4と、この前側風向き調整板4に対して略直交状態で位置する後側風向き調整板6とを設けたことを例にして説明したが、これに限定せず、後側風向き調整板6が無い空気吹き出し装置1、20としても良い。
【0026】
また、前記実施例1及び2では、前側風向き調整板4を4枚設けたことを例にして説明したが、これに限定せず、最端側の前側風向き調整板4aのみとしても良いし、最端側の前側風向き調整板4aと、1枚または複数の前側風向き調整板4との組み合わせでも良い。
【0027】
前記実施例1及び2では、空気吹き出し装置1、20は、自動車に配されてなることを例にして説明したが、これに限定せず、航空機、船舶、鉄道車両、家屋、劇場などに配される空気吹き出し装置でも良い。
【符号の説明】
【0028】
1、20 空気吹き出し装置
2 筒体
2a 筒体の先端
2b 筒体の内面
4 前側風向き調整板
4a 最端側の前側風向き調整板
4a1 最端側の前側風向き調整板の先端
7 隙間
8、22 スペーサー
9、21 ガーニッシュ
9a、21a ガーニッシュの開口端部
10 凹部
図1
図2
図3
図4
図5