【文献】
Peter Lehmann,Systematic effects in coherence peak and phase evaluation of signals obtained with a vertical scanning white-light Mirau interferometer,Proc. SPIE, Optical Micro- and Nanometrology in Microsystems Technology,SPIE,2006年 4月28日,Vol. 6188,618811-1 〜 618811-11,doi:10.1117/12.660892
【文献】
S. K. Debnath and M. P. Kothiyal,Optical profiler based on spectrally resolved white light interferometry,Optical Engineering,SPIE,2004年12月23日,Vol.44(1),013606-1 〜 013606-5,doi:10.1117/1.1828468
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記高さ検出部は、サンプリングした画像の各画素毎に、干渉縞強度のコントラスト値を計算し、計算値がピークとなる画像のサンプリング位置を1次高さとし、さらに干渉縞強度から位相を求め、前記1次高さに最寄りの0点を対応する画素の2次高さとし、さらに各画素毎に前記1次高さと前記2次高さを比較して位相飛びの発生を検出し、位相飛びが検出された場合は前記2次高さを修正し、位相飛びが修正された3次高さを測定結果とする、請求項4または請求項5に記載の塗布装置。
前記高さ検出部は、前記液状材料の塗布条件に応じて前記1次高さおよび前記3次高さのうちのいずれかを選択して測定する、請求項6または請求項7に記載の塗布装置。
前記検査部は、前記高さ検出部によって検出された前記塗布部の高さから前記基板の表面のうちの前記液状材料が塗布されていない基準部の高さを減算して前記塗布部の相対高さを求め、その相対高さに基づいて前記塗布部が正常か否かを判定する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の塗布装置。
前記検査部は、前記塗布部の画像を構成する前記複数の画素の相対高さの合計値、最大値、最小値、平均値、分散値のうちの少なくとも1つに基づいて前記塗布部が正常か否かを判定する、請求項9に記載の塗布装置。
対物レンズを介して基板の表面を観察するための観察光学系と、前記観察光学系を介して前記基板の表面の画像を撮像する撮像装置と、前記基板の表面に塗布針を用いて液状材料を塗布する塗布機構とを含むヘッド部と、前記ヘッド部と前記基板とを相対移動させて前記ヘッド部を前記基板の表面の上方の所望の位置に位置決めする位置決め装置とを備えた塗布装置において、前記基板の表面に塗布された前記液状材料からなる塗布部の高さを検出する高さ検出方法であって、
前記位置決め装置および前記撮像装置を制御し、前記塗布部の上方に前記対物レンズを位置決めした後、前記塗布部と前記対物レンズとを上下方向に相対移動させながら画像を撮像し、
撮像した画像を構成する複数の画素の各々について焦点位置を求め、
求めた焦点位置に基づいて前記塗布部の高さを求め、
塗布針毎に登録された検査条件を用いて、求めた前記塗布部の高さに基づいて前記塗布部が正常か否かを検査する、高さ検出方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施の形態1]
[装置構成]
この発明の実施の形態1による欠陥修正装置1は、
図1に示すように、観察光学系2、CCDカメラ3、カット用レーザ装置4、インク塗布機構5、およびインク硬化用光源6から構成される修正ヘッド部と、この修正ヘッド部を修正対象の液晶カラーフィルタ基板7に対して垂直方向(Z軸方向)に移動させるZステージ8と、Zステージ8を搭載してX軸方向に移動させるXステージ9と、基板7を搭載してY軸方向に移動させるYステージ10と、装置全体の動作を制御する制御用コンピュータ11と、CCDカメラ3によって撮影された画像などを表示するモニタ12と、制御用コンピュータ11に作業者からの指令を入力するための操作パネル13とを備える。
【0015】
観察光学系2は、照明用の光源を含み、基板7の表面状態や、インク塗布機構5によって塗布された修正インクの状態を観察する。観察光学系2によって観察される画像は、CCDカメラ3により電気信号に変換され、モニタ12に表示される。カット用レーザ装置4は、観察光学系2を介して基板7上の不要部にレーザ光を照射して除去する。
【0016】
インク塗布機構5は、基板7に発生した白欠陥に修正インクを塗布して修正する。インク硬化用光源6は、たとえばCO
2レーザを含み、インク塗布機構5によって塗布された修正インクにレーザ光を照射して硬化させる。
【0017】
なお、この装置構成は一例であり、たとえば、観察光学系2などを搭載したZステージ8をXステージに搭載し、さらにXステージをYステージに搭載し、Zステージ8をXY方向に移動可能とするガントリー方式と呼ばれる構成でもよく、観察光学系2などを搭載したZステージ8を、修正対象の基板7に対してXY方向に相対的に移動可能な構成であればどのような構成でもよい。
【0018】
次に、複数の塗布針を用いたインク塗布機構の例について説明する。
図2は、観察光学系2およびインク塗布機構5の要部を示す斜視図である。
図2において、この欠陥修正装置1は、可動板15と、倍率の異なる複数(たとえば5個)の対物レンズ16と、異なる色のインクを塗布するための複数(たとえば5個)の塗布ユニット17とを備える。
【0019】
可動板15は、観察光学系2の観察鏡筒2aの下端と基板7との間で、X軸方向およびY軸方向に移動可能に設けられている。また、可動板15には、それぞれ5個の対物レンズ16に対応する5個の貫通孔15aが形成されている。
【0020】
5個の貫通孔15aは、Y軸方向に所定の間隔で配置されている。各対物レンズ16は、その光軸が対応する貫通孔15aの中心線に一致するようにして、可動板15の下面に固定されている。なお、観察鏡筒2aの光軸および各対物レンズ16の光軸は、X軸方向およびY軸方向に垂直なZ軸方向に配置されている。可動板15を移動させることにより、所望の倍率の対物レンズ16を観察鏡筒2aに下方に配置することが可能となっている。
【0021】
また、5個の塗布ユニット17は、Y軸方向に所定の間隔で、可動板15の下面に固定されている。5個の塗布ユニット17は、それぞれ5個の対物レンズ16に隣接して配置されている。可動板15を移動させることにより、所望の塗布ユニット17を修正対象の白欠陥の上方に配置することが可能となっている。
【0022】
図3(a)〜(c)は、
図2のA方向から要部を見た図であって、インク塗布動作を示す図である。塗布ユニット17は、塗布針18とインクタンク19を含む。まず
図3(a)に示すように、所望の塗布ユニット17の塗布針18を修正対象の白欠陥の上方に位置決めする。このとき、塗布針18の先端部は、インクタンク19内の修正インク内に浸漬されている。
【0023】
次いで
図3(b)に示すように、塗布針18を下降させてインクタンク19の底の孔から塗布針18の先端部を突出させる。このとき、塗布針18の先端部には修正インクが付着している。次に
図3(c)に示すように、塗布針18およびインクタンク19を下降させて塗布針18の先端を白欠陥に接触させ、白欠陥に修正インクを塗布する。この後、
図3(a)の状態に戻る。
【0024】
複数の塗布針を用いたインク塗布機構は、この他にも様々な技術が知られているため詳細な説明を省略する。たとえば特許文献1(特開2009−122259号公報)などに示されている。欠陥修正装置1は、例えば
図2に示すような機構をインク塗布機構5として用いることにより、複数のインクのうちの所望の色のインクを用いて欠陥を修正することができ、また、複数の塗布針のうち所望の塗布径の塗布針を用いて欠陥を修正することができる。
【0025】
[欠陥検出工程]
図4は、液晶カラーフィルタ基板7の表面を示す図である。
図4において、液晶カラーフィルタ基板7は、ガラス基板の表面に形成された複数個の絵素PCを含む。縦横に形成されているブラックマトリックス部BMの交差位置に、絵素PCの始まりDSおよび絵素PCの終わりDEが存在する。また、絵素PCの始まりDSをカラーフィルタの位置と称する。制御用コンピュータ11は、このカラーフィルタの位置を特定する。また、同図において四角で囲まれた絵素PCの始まりDSから絵素の終わりDEまでの範囲が絵素PCを構成する。
【0026】
2値画像において絵素PCにおける値1の画素の集合が絵素のカラーフィルタ部(同図中にカラーフィルタ部CFで示す)であり、値0(同図のハッチング部分)の画素の集合が絵素PCのブラックマトリックス部(同図中にブラックマトリックス部BMで示す)である。また、各絵素PCは互いに異なるRGB(Red,Green,Blue)のうちのいずれかの色を有し、一定の周期で繰り返し形成されている。
【0027】
図5(a)および(b)は、制御用コンピュータ11が入力画像の水平方向に欠陥検出を行なう際の動作を示す図である。制御用コンピュータ11は、カラーフィルタの画素の明るさに基づいて欠陥箇所を検出する。より詳細には、制御用コンピュータ11は、周期的に、すなわち等間隔で配置されている絵素の間隔をPとすると、入力画像における位置(x,y)の輝度f(x,y)に対して、以下の数式(1)で示されるように比較検査を行なう。
【0029】
上記のように、制御用コンピュータ11は、輝度f(x,y)と、1周期前の輝度f(x−P,y)および1周期後の輝度f(x+P,y)とを比較する。ここで、s-p(x,y)はf(x,y)とf(x−P,y)との比較結果を、s+p(x,y)はf(x,y)とf(x+P,y)との比較結果を示す。
【0030】
制御用コンピュータ11は、s-p(x,y)およびs+p(x,y)の符号が一致している場合にsH(x,y)をスライスレベルTdと比較する。また、制御用コンピュータ11は、s-p(x,y)およびs+p(x,y)の符号が一致していない場合には、位置(x−P,y)または位置(x+P,y)における画素欠陥として誤検出する可能性が高く、検査の信頼性が低いため、位置(x,y)を検査対象から除外する。このような構成により、入力画像のノイズによる欠陥検出の誤りを防ぐことができる。
【0031】
そして、制御用コンピュータ11は、sH(x,y)がTd以上の場合は位置(x,y)における画素を欠陥と判断し、結果をdH(x,y)に格納する。dH(x,y)において、値1の画素は欠陥であることを、値0の画素は正常であることを示す。
【0032】
次に制御用コンピュータ11は、値が1である部分(すなわち白欠陥)の重心位置を計算し、計算した重心位置の座標がモニタ12の画面の中心に一致するようにXステージ9およびYステージ10を制御する。さらに制御用コンピュータ11は、白欠陥に塗布すべきインクの色を判定する。また、制御用コンピュータ11は、白欠陥内のインク塗布位置を計算する。このような欠陥検出工程は、たとえば特開2007−233299号公報に開示されている。
【0033】
この後、制御用コンピュータ11は、判定した色のインクを塗布するための塗布ユニット17を選択し、その塗布ユニット17の塗布針18の先端を計算したインク塗布位置に接触させ、判定した色の修正インクを白欠陥に塗布する。インク硬化用光源6の光を照射して白欠陥に塗布した修正インクを硬化させて、白欠陥の修正が終了する。
【0034】
[高さ検出工程]
この工程では、制御用コンピュータ11が欠陥修正装置1を制御し、白欠陥に塗布して硬化させた修正インクからなるインク塗布部の高さを求める。本実施の形態1の高さ検出方法は、対物レンズ16の焦点深度よりも高いインク塗布部の高さの検出に適している。
【0035】
この高さ検出方法では、焦点位置で画像のコントラストが最大になることを利用し、Zステージ8をインク塗布部に対して相対的に移動させ、画像の各画素毎にコントラストが最大になるZステージ位置を求め、その位置を当該画素の高さ情報とする。
【0036】
最初に、探索手順を示す。Zステージ8を探索開始位置に移動させる。現在位置をZp、探索範囲をΔとおくと、例えばZp−Δ/2に移動する。ここで、Zステージ8のマイナス方向は基板7に近づく方向とし、探索は初期位置からプラス方向、すなわち基板7から遠ざかる方向に行うこととする。したがって、初期位置Zp−Δ/2からプラス方向にΔの範囲を探索する。なお、探索方向は必ずしも基板7から遠ざかる方向である必要はなく、近づく方向であってもよい。
【0037】
Zステージ8が移動を始め、定速状態になってから制御用コンピュータ11は画像のサンプリングを始める。サンプリングは一定周期で行なう。好ましくはCCDカメラ3の垂直同期信号の周期で行なうとより正確にサンプリングを行なえる。Zステージ8は予め定められた速度v(μm/秒)で移動する。速度vは、使用する対物レンズ16の焦点深度をD(μm)とし、CCDカメラ3の垂直同期信号の周波数をF(Hz)とすると、D≦(1/F)×vの条件を満足することが望ましい。焦点深度は焦点が合っているように見える領域の長さであるから、サンプリング周期の間に少なくともD(μm)以上移動しないと画像の変化が得られないからである。
【0038】
以上のように探索範囲内でZステージ8を移動させながら画像をサンプリングし、取得した画像の各画素毎に画像のコントラスト値Cを計算する。コントラスト値Cは、
図6に示すように注目画素(x,y)の輝度fi(x,y)に対して縦横に(a,b)だけ離れた画素(x+a,y+b)の輝度fi(x+a,y+b)との減算結果をdx
xy、dy
xyとすると、以下に示す数式(2)で算出される。
【0040】
この数式(2)において、(H,W)は画像の水平方向および垂直方向の画素数を示す。また、fi(x,y)はi番目にサンプリングした画像の画素の輝度であることを示し、iは取得した順に付けられた画像番号でありi=1,2,…,Nの値を取る。
【0041】
図7(a)はZステージ位置とコントラスト値Cの関係を示す図であり、
図7(b)はZステージ位置とその速度の関係を示す図である。コントラスト値Cは、
図7(a)に示すように山型の形状を示し、山のピークが焦点位置である。画像処理で一般的に用いられているPrewittオペレータやSobelオペレータを画像に適用し、適用後の画像の輝度平均値をプロットしても
図7(a)と同様の傾向を示す。すなわち、数式(2)と同様の傾向を示す画像特徴であればよい。画像は少なくともD(μm)毎にサンプリングされるため、真の焦点位置はサンプルとサンプルの間に存在する可能性が高い。このため、コントラスト値Cが最大となる位置近傍のデータを用いて補間し、近似により正確な焦点位置を求める。
【0042】
焦点位置近傍のデータは、焦点位置を中心とする左右対称の山型傾向を示すため、2次関数あるいはガウス関数により近似することができる。焦点位置近傍のZステージ座標およびコントラスト値を用いてニュートン法などにより関数近似を行ない、求めた関数からピーク位置を内挿し、該当する画素の高さとする。また、関数近似以外に、ピーク周辺のコントラスト値を用いて重心位置を求め、求めた重心位置を該当する画素の高さとしてもよい。
【0043】
[高さ検査工程]
この工程では、塗布前後の画像に基づいてインク塗布部を抽出し、抽出したインク塗布部と基準部との高さを比較する。たとえば特許文献2(特開2009−237086号公報)に記載されているように、塗布前後の画像の明るさを比較し、比較結果に基づいてインク塗布部を抽出する。インク塗布部の抽出結果をb(x,y)とする。b(x,y)は位置(x,y)の画素がインク塗布部ならば1、それ以外なら0を返す関数である。
【0044】
基準部は、基板7のうちの修正インクが塗布されていない正常な部分であり、塗布前または塗布後のいずれかの画像から抽出される。予め塗布開始点に対する基準部の中心座標(Δx,Δy)と、縦横のサイズ(w,h)を決めておく。ここで、高さ検出工程で求めた高さ情報が格納されている画像をh(x,y)、塗布開始点の座標を(xs,ys)とおき、基準部の高さを(xs+Δx,ys+Δy)を中心とする(±w/2,±h/2)の範囲内の高さの平均値とする。なお、基準部は上記手法に限らず、たとえば、基板7の特徴的な部分をパターンマッチングなどにより検出してその内部としたり、パターンマッチングにより求めた検出位置からオフセットした領域に設定してもよい。
【0045】
以上のようにして求めた基準部の高さ平均値をh0とおく。高さ画像h(x,y)からh0を減算し、減算結果をh’(x,y)とおく。続けて、先に抽出したインク塗布部位b(x,y)の値1を示す画素のh’(x,y)の合計値、最大値、最小値、分散値、平均値を算出する。なお、1画素の縦横寸法を(mx,my)とおく。単位はnmとする。
【0046】
合計値は、インク塗布部の体積に相当し、所定のインク塗布量が確保できているか、または上限を超えていないかなどの検査に有効である。合計値は次式を用いて計算する。
【0048】
最大値は、b(x,y)の値が1なる画素のh’(x,y)の内の最大値であり、インク塗布部の高さが上限を超えているか否かの検査に有効である。
【0049】
最小値は、b(x,y)の値が1なる画素のh’(x,y)の内の最小値であり、一定の厚みを確保できているか否かの検査に有効である。
【0050】
分散値は、インク塗布部の高さの均一性を評価したい場合に有効である。分散値は次式(4)に従って計算する。
【0052】
平均値は、インク塗布部全体に渡り一定以上の高さを確保できているか否かの検査に有効である。平均値は次式(5)に従って計算する。
【0054】
制御用コンピュータ11は、計算した合計値、最大値、最小値、分散値、平均値のうちの少なくとも1つの値に基づいて、インク塗布部が正常か否かを判定する。
【0055】
本実施の形態1の欠陥修正装置1では、検査項目を適用順に事前に登録する機能を持ち、塗布針、基板7、修正インクの種類によって検査項目や許容範囲を変更することが可能となっている。
【0056】
図8は、
図2で示したインク塗布機構5によってインク塗布を行なったときの検査条件を示す図である。インク塗布機構5は5本の塗布針を持っており、塗布針毎に検査条件を登録することができる。該当する塗布針で塗布を行なったときに、登録内容が参照される。ANDは指定したすべての条件が成立したときに合格とし、ORはいずれか1つの条件が成立したときに合格とする。
【0057】
「合計値」「最大値」「最小値」「分散値」「平均値」の欄に数値が指定されているときに適用され、それぞれの判定を「最終判定」でまとめる。本例では、「最終判定」には「AND」または「OR」の2種類の設定が可能となっている。数値欄は(下限値,上限値)のペアで指定する。下限値および上限値がともに数値指定されているときは、該当する検査項目の値が下限値以上、上限値未満で条件が成立する。下限値が「−」のときは値が上限値以下のとき条件が成立する。上限値が「−」のときは値が下限値以上のとき条件が成立する。両者が空欄のときは判定しない。
【0058】
この実施の形態1では、インク塗布部と対物レンズ16とを上下方向に相対移動させながら画像を撮像し、撮像した画像を構成する複数の画素の各々について焦点位置を求め、求めた焦点位置に基づいてインク塗布部の高さを求める。したがって、インク塗布部の高さを容易かつ正確に定量的に検出することができる。その結果、修正インクの粘度の変化や、インク塗布機構5の異常状態の検出など正確な検査が可能となり、製造工程の歩留まりの向上に寄与することができる。
【0059】
なお、この実施の形態1では、本願発明が液晶カラーフィルタ基板7に塗布された修正インクからなるインク塗布部の高さの検出に適用された場合について説明したが、これに限るものではなく、本願発明は基板に塗布された液状材料からなる塗布部の高さの検出に適用できることは言うまでもない。たとえば、TFT基板やプリント基板などの基板表面の配線の断線欠陥部に塗布された導電性ペーストからなるペースト塗布部の高さの検出に適用可能である。
【0060】
[実施の形態2]
図9は、この発明の実施の形態2による欠陥修正装置の要部を示す図であって、
図2と対比される図である。
図9を参照して、この欠陥修正装置が実施の形態1の欠陥修正装置1と異なる点は、塗布ユニット17が静電インクジェット装置20と置換されている点である。静電インクジェット装置20は、可動板15の下面に固定される。
【0061】
図10は、静電インクジェット装置20の要部を示す図である。
図10において、静電インクジェット装置20は、インクジェットノズル21、パルス電圧発生装置22、および制御装置23を含む。ノズル21は、ガラス管を引き伸ばして先端径を微小に形成したものである。ノズル21の内部には導電性の修正インク24が注入され、パルス電圧発生装置22から出力されるパルス電圧VPが修正インク24に印加可能になっている。基板7は、Yステージ10の上に水平に固定される。ステージ8〜10を駆動させることによって基板7の表面の所望の目標位置をノズル21の下方に位置決めすることが可能となっている。
【0062】
描画動作時にはノズル21の先端21aと基板7の表面とは、微小な描画距離dを開けて対峙する。この状態でノズル21に注入した修正インク24にパルス電圧VPを印加すると、ノズル21の先端21aから基板7に向かって円錐状のテーラーコーン24aが形成され、テーラーコーン24aの頂部から基板7の表面に達するジェット流(液柱)24bが生じ、修正インク24の一部が基板7の表面上に移動して液滴24cが形成される。Xステージ9およびYステージ10によって基板7を移動させることにより、基板7の表面に所望の形状のインク塗布部を形成することができる。他の構成および動作は実施の形態1と同じであるので、その説明は繰り返さない。この実施の形態2でも、実施の形態1と同じ効果が得られる。
【0063】
なお、他の塗布機構としては、図示しないがディスペンサがある。どの塗布機構を用いるかは、対象物や液状材料に応じて適切に選択すればよい。
【0064】
[実施の形態3]
本実施の形態3の欠陥修正装置では、実施の形態1で説明した高さ検出方法とは異なる高さ検出方法が採用されている。この高さ検出方法では、対物レンズ16の代わりに二光束干渉対物レンズを使用し、焦点位置で干渉縞強度が最大になることを利用し、Zステージ8を基板7に対して相対的に移動させながら干渉縞の画像を撮像し、各画素毎に干渉強度が最大になるZステージ位置を求め、その位置を当該画素の高さとする。この高さ検出方法は、数μm以下の微小な高さの検出に適している。
【0065】
二光束干渉対物レンズは、光源から出射された白色光を二光束に分離して一方を対象物表面に照射すると共に、他方を参照面に照射し、これら両面からの反射光を干渉させるものである。本実施の形態3では、ミラウ型干渉対物レンズを用いるが、マイケルソン型やリニーク型の干渉対物レンズを用いてもよい。
【0066】
また、光源としては白色光源を用いる。干渉縞の明るさは、レーザなどの単一波長の光源と異なりレンズの焦点位置でのみ最大になるため、高さを測定するのに適しているからである。
【0067】
図11は、ミラウ型干渉対物レンズ30を用いたときの観察光学系2の光学素子の配置図を示す。ミラウ型干渉対物レンズ30は、レンズ31、参照鏡32、およびビームスプリッタ33を含む。対物レンズ16をミラウ型干渉対物レンズ30に切換えると同時に、落斜光源34の出射部にフィルタ切換装置35によってフィルタ36を挿入する。フィルタ36を光が通過すると中心波長λ(nm)の白色光が得られる。
【0068】
フィルタ36を通過した光は、ハーフミラー37でレンズ31の方向に反射される。レンズ31に入射した光は、ビームスプリッタ33で基板7の方向に通過する光と参照鏡32の方向に反射する2つの光に分けられる。基板7および参照鏡32の表面で反射した光は再びビームスプリッタ33で合流し、レンズ31で集光される。この後、レンズ31から出た光は、ハーフミラー37を通過した後、結像レンズ38を経てCCDカメラ3の撮像面3aに入射する。
【0069】
通常は、Zステージ8によりミラウ型干渉対物レンズ30を光軸方向に移動させて基板7の表面反射光と参照鏡32の表面反射光との間に光路長差を生じさせ、Zステージ8によりミラウ型干渉対物レンズ30を移動させながら上記光路長差により発生する干渉縞をCCDカメラ3で撮像する。この干渉縞の強度、すなわち明るさは基板7からの反射光と参照鏡32から反射光の光路長が等しいとき最大となる。また、このとき基板7の表面に焦点が合っている。
【0070】
なお、Zステージ8の他に、基板7自身をテーブルで上下させたり、ミラウ型干渉対物レンズ30と観察光学系2の連結部にピエゾテーブルなどを取り付けてミラウ型干渉対物レンズ30の上下位置を調整してもよい。
【0071】
実施の形態1と同様に、探索範囲をΔとし、初期位置Zp−Δ/2からプラス方向、すなわちZステージ8が基板7から遠ざかる方向に探索する。なお、実施の形態1と同様、探索方向は必ずしも基板7から遠ざかる方向である必要はなく、近づく方向であってもよい。
【0072】
画像のサンプリングも実施の形態1と同様に、Zステージ8が移動を始め、定速状態になってから始める。また、CCDカメラ3の垂直同期信号の周期でサンプリングすれば、より正確に干渉縞の画像をサンプリングすることができる。
【0073】
Zステージ8は予め定められた速度v(μm/秒)で移動するが、移動速度は次のように定める。速度vは、白色光の中心波長をλ(μm)とし、CCDカメラ3の垂直同期信号の周波数をF(Hz)とすると、画像のサンプルリング周期(1/F)秒の間に(λ/8)μmだけ移動する速度とする。すなわち、v=(λ/8)×Fとなる。この速度vは白色光の位相増分でπ/2に相当する。位相をπ/2ずつ変化させることにより、干渉縞強度のピーク点を容易に検出できることが知られている。
【0074】
位相をπ/2ずつ変化させながら画像をサンプリングしたとき、5枚の画像を用いて干渉縞強度のコントラスト値Miを次式(6)を用いて算出する。
【0076】
ここで、fi(x,y)は画像fiの位置(x,y)の画素の値を示す。また、iは取得した順に画像に付けられた番号でありi=1,2,…,Nの値を取る。
【0077】
図12(a)は画像番号iと画素値fi(x,y)の関係を示す図であり、
図12(b)は画素番号iとコントラスト値Miの関係を示す図であり、
図12(c)はZステージ8の位置と速度の関係を示す図である。
図12(a)〜(c)においてfi(x,y)とMiは画像pの近傍でピークを示している。このピーク点が画素(x,y)の焦点位置である。Miはピーク点を中心とする左右対称の山型傾向を示すので、実施の形態1と同様に2次関数あるいはガウス関数によりMiを示す曲線を近似することができる。
【0078】
Miの最大値が格納される画像をMmax(x,y)とし、最大値を示す画像の番号が格納される画像をI(x,y)とする。測定を開始する前に、Mmax(x,y)のすべての画素に0がセットされる。また、I(x,y)のすべての画素に−1がセットされる。測定中はMi(x,y)を算出するたびにMi(x,y)とMmax(x,y)を比較し、Mi(x,y)の方が大きければMmax(x,y)にMi(x,y)を、I(x,y)にiをセットする。探索範囲内のすべての画像取得が完了すると、I(x,y)には各画素のピーク点近傍の画像番号が格納されている。
【0079】
最後に、ピーク点近傍の画像pを中心とする前後±n枚の合計(2n+1)枚の画像を用いて関数近似により正確なピーク点を求める。(2n+1)枚の画像の番号をjとおく。各画像の干渉縞の振幅値Mj(x,y)は測定中に求められているので、(2n+1)個の振幅値Mj(x,y)と画像番号jを用いてニュートン法などにより2次関数あるいはガウス関数で近似し、求めた関数からピーク位置を内挿する。また、関数近似以外に、ピーク周辺のコントラスト値を用いて重心位置を求め、求めた重心位置をピーク位置としてもよい。
【0080】
ここで、内挿により求めたピーク位置をA、番号0の画像を撮影したときのZステージ座標をz0とおくと、ピーク位置Pの高さh(x,y)はh(x,y)=z0+A×(λ/8)となる。
【0081】
この実施の形態3でも、実施の形態1と同じ効果が得られる。
[実施の形態4]
実施の形態4は、実施の形態3の高さ検出方法の検出精度を高める方法に関するものである。まず、実施の形態3の問題点について説明する。
【0082】
光源の波長をλとすると、干渉縞波形の強度値g
λは次式(7)で表すことができる。
【0084】
ここで、sはサンプリング位置、hはインク塗布部の高さ、αとγは白色光の振幅から決まる係数である。白色光は実際にはある帯域幅を持つため、中心波長をλとし、λ1≦λ≦λ2の波長の光が照射される。この帯域幅を持つ光の強度は、次式(8)で表わされる。
【0086】
ここで、g
λは数式(7)で与えられる。Gは、波長λをλ1からλ2の間で変化させてg
λを加算し、加算した回数Nで除算して平均化したものである。
【0087】
数式(7)において、s=hすなわち基板7からの反射光の光路長と参照鏡32からの参照光の光路長が同じとき、cos(2π(2s−2h)/λ)は最大となり、g
λも最大値をとる。このことは任意の波長で同様であるから、g
λと同様にGも最大値をとる。
【0088】
図13は、サンプリング位置sと干渉縞強度Gの関係を示す図である。
図13中の干渉縞強度Gは数式(8)を用いて計算したものである。●は、サンプリング点を示している。サンプリング点は、基板7とミラウ型干渉対物レンズ30との相対位置を調整するZステージ8を制御し、基板7と対物レンズ30の相対距離を位相増分でπ/2に相当するλ/8(nm)ずつ変化させながら画像を撮影したときの画像上の位置(x,y)の輝度値Gをプロットしたものである。なお、画像のサンプリングはナイキスト原理を満たしており、サンプリング点を用いて元信号を再現することができる。
【0089】
実施の形態3では、サンプリング点の輝度値から干渉縞波形のコントラスト値Miを求め、そのピーク位置を該当する画素の高さとしている。コントラスト値Miは、位相増分でπ/2ずつ変化させながら画像を撮影したとき、求めたい画像サンプルの前後2枚を含む合計5枚の画像を用いて数式(6)により算出される。
【0090】
Miの平方根の1/2は干渉縞波形の包絡線に相当する。
図13に包絡線を重ねると
図14のようになる。実際の測定では、数式(7)のαやγが雑音の影響を受けて一定にはならないため、実際のサンプリング点は干渉縞波形に一致せず、最終的にはこの不一致がピーク点の位置ずれを生じる。
【0091】
[位相を用いることのメリット]
位相情報は、数式(7)のαやγの影響なしに求めることができる。ここでは説明を分かり易くするため、中心波長λの光について考える。干渉縞波形の位相2π(2s−2h)/λをδとすると、数式(7)はg
λ=α(1+γcosδ)となる。ここで、オイラーの公式より、次式(9)が得られる。
【0093】
ここで、数式(9)をフーリエ変換し、右辺の第2項のスペクトルだけをバンドパスフィルタにより抽出して逆フーリエ変換すると次式(10)が得られる。
【0095】
数式(10)をオイラーの公式により三角関数で表すと次式(11)が得られる。
【0097】
ここで、位相δは、次式(12)で表わされ、αやγの影響を受けずに算出できることが分かる。
【0099】
[ピーク点と位相との関係]
ところで、反射光と参照光は再度合流するまでにそれぞれ異なる光路を経由するため、厳密には数式(7)において位相差を考慮する方が好ましい。この理由は、参照鏡32と基板7の表面の反射特性が異なるためである。この位相差をφとすると、次式(13)が得られる。
【0101】
ここで、位相差φの影響について検証する。
図15は、高さh=0、位相差φ=0である場合におけるサンプリング位置sとコントラスト値Miおよび位相δとの関係を示す図である。
図15の横軸はサンプリング位置sを示し、凸な曲線はMiを示し、のこぎり状の線分は位相δを示している。位相δはπから−πまでは線形に右下がりに変化し、−πからπに変化するところで不連続となる。この不連続部分は垂直線分で示している。また、
図13と同様に、基板7とミラウ型干渉対物レンズ30との相対距離を位相増分でπ/2に相当するλ/8(nm)ずつ変化させながら画像を撮影している。
【0102】
図15から分かるように、Miはs=0でピークを迎え、位相は0となる。すなわち、コントラスト値Miのピーク点および位相δの0点はs=0で一致している。
【0103】
図16は、高さh=0、位相差φ=π/2である場合におけるサンプリング位置sとコントラスト値Miおよび位相δとの関係を示す図であって、
図15と対比される図である。コントラスト値Miのピーク点は変化せずs=0のときにMiがピーク点となるが、位相δの0点は
図15と比べて右に移動している。移動量は位相差φに等しく、λ/8である。λ/8は位相増分でπ/2に相当する。
図16からコントラスト値Miのピークは位相差φの影響を受けないが、位相δの0点は位相差φの影響を受けることが分かる。
【0104】
[ピーク点と位相の併用]
コントラスト値Miのピークは雑音の影響で位置ずれが生じる可能性がある反面、前述したように位相差φの影響を受けずに対象物の高さを示すことができる。また、位相δは理論的には雑音の影響を最小限に止めることが可能であり、コントラスト値Miのピークと比較して高精度な検出が可能である。そこで、本発明では、コントラスト値Miのピークと位相δの双方を利用してインク塗布部の高さを検出することとした。
【0105】
[位相飛びの発生]
位相差φを予め求めておくことは難しいので、初期値としてコントラスト値Miのピークに最寄りの位相δの0点を該当する画素の高さとする。コントラスト値Miのピークを1次高さと呼び、コントラスト値Miのピークに最寄りの位相δの0点を2次高さと呼ぶものとする。
【0106】
図15および
図16から分かるように、位相δの0点はピークの左右に1箇所ずつ存在する。2次高さを求めるためにピーク点に最寄りの0点を採用するが、雑音によりピーク位置がずれると0点の選択ミスを招く。この選択ミスが発生した場合、位相δが−π〜πの値を取るために隣接画素間で2πの位相飛びが発生する。
【0107】
図17は、画像上のある1ラインのピーク位置を示す図である。
図17は、傾斜のある平面を測定した場合における水平方向の1ライン分のデータを示している。
図17の横軸は画素位置を示し、縦軸は画像のサンプリング番号を示している。サンプリング番号が大きくなるにつれて高くなる。なお、サンプリング番号が1変化すると高さはλ/8変化する。
【0108】
また、
図17で示したピーク位置に最寄りの位相δの0点を
図18に示す。
図18のDやEで位相飛びが発生している。また、
図17と
図18を比較すると、位相δの0点の方がばらつきが少ないことも分かる。
【0109】
[位相飛びの検出と修正]
位相飛びが発生する要因はコントラスト値Miのピーク点の左右にある位相δの0点の選択ミスであるから、最終的に、どの画素においても左または右のいずれか一方を統一して選択するように修正すればよい。
【0110】
そこで、後処理として、コントラスト値Miのピーク点と位相δの0点とのずれ量を求め、画像上のほぼすべての画素についてずれ量の符号が一致するような修正処理を実施し、位相飛びを修正する。なお、この処理により画素の高さが変化するが、本検査方法では高さの評価に相対高さを用いるため問題はない。
【0111】
最初に、ピーク点と位相δの0点とのずれ量をΔとし、しきい値をTとし、しきい値の修正量をtとし、修正回数をMとする。画像上の位置(x,y)のコントラスト値MiのピークをJ(x,y)、位相の0点をK(x,y)とおくと、ずれ量Δ(x,y)は、Δ(x,y)=K(x,y)−J(x,y)となる。
【0112】
ここで、
図17と同一箇所のΔ(x,y)を
図19に示す。
図19の横軸は画素位置を示し、縦軸はΔ(x,y)を示し、値1の変化がλ/8に相当する。次に、Δ(x,y)をしきい値Tと比較し、Δ(x,y)<Tである場合は、K(x,y)をK′(x,y)=K(x,y)+2πとする。また、Δ(x,y)>Tである場合はK′(x,y)=K(x,y)とする。
【0113】
この後、すべての画素(x,y)の修正後のK′(x,y)を、(x,y)に隣接する少なくとも1画素以上と比較し、差分値の総和Sを求める。なお、差分値は隣接する画素のK′(x,y)との差分の絶対値とする。例えば、(x+1,y)との差分値は、|K′(x,y)−K′(x+1,y)|である。また、求めた総和値Sはしきい値Tと関連付けて保持しておく。次に、しきい値Tに修正量tを加算し、新たなしきい値Tを求める。再度、画像上のすべての画素(x,y)についてK′(x,y)を求め、総和値Sを求める。
【0114】
以上の処理をM回繰り返し、最後に、求めた総和値Sの最小値を求め、最小値を示したときのしきい値Tを用いて再度K′(x,y)を求め、求めたK′(x,y)を各画素の3次高さとする。
【0115】
図19の最終的なK′(x,y)を
図21に示す。また、このときのΔ(x,y)を
図20に示す。
図21ではしきい値Tは−4から始め、修正量tを0.1として合計80回の修正を行なった。しきい値Tは4まで変化する。
図21から位相飛びが修正されていることが分かる。
【0116】
[検出方法の切り替え]
1回当たりのインク塗布量はインクの粘度によって異なる。高粘度のインクは表面張力が大きいため、低粘度のインクと比較すると厚膜となる。なお、インクの性質に関しては、予め行なうサンプル試験で事前に明らかとなっている場合が多い。
【0117】
また、インク塗布量の判定基準は塗布対象とするパターンによって異なり、フラットパネルディスプレイや半導体のような薄膜の場合はサブミクロン以下であるが、プリント基板の電極など膜厚が必要な場合はミクロン単位である。
【0118】
このように塗布するインクや、塗布対象のパターンに応じて必要検出精度も異なってくることから、本検出方法では、塗布するインクに応じて使用する高さ情報を切り替えられるようにした。
【0119】
塗布するインクは、たとえば
図2に示すインク塗布機構5を用いた場合、塗布針毎に変更することができる。そこで、
図22に示す「針−検査項目対応表」に「高さ種別」の選択欄を設け、該当する針で塗布したときに使用する高さ種別を登録する。例えば、塗布針Aで塗布したときは3次高さを使用し、塗布針Bで塗布したときは1次高さを使用する。
【0120】
また、インク毎に膜厚も異なるため、塗布針毎にスキャン範囲を設定できるようにした。これにより、インクに適したタクトタイムを設定でき、検査時間の効率化も可能である。
【0121】
この実施の形態4では、実施の形態3よりも高い精度でインク塗布部の高さを検出することができる。
【0122】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。