(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
泡の吐出部及び非通液性の材料からなる押圧変形部を備えた容器の内部に、軟質多孔性材料からなり、起泡性を有する液体を含有した起泡部材を収容してなる起泡具であって、
前記起泡部材が前記容器の内部に複数個収容されており、
前記容器は、前記泡の吐出部に前記起泡部材が移動するのを阻止する手段として、前記吐出部から離間した位置に、複数の流路を備えた仕切りを有している、起泡具。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明(第1発明)の起泡具の一実施形態を示す図である。
図1及び
図3に示すように、第1実施形態の起泡具1Aは、泡の吐出部21及び非通液性の材料からなる押圧変形部22を備えた容器2内に、軟質多孔性材料からなる起泡部材3を収容してなる。起泡部材3は、起泡性を有する液体(図示せず)を含有している。
【0014】
本実施形態の起泡具1Aにおける容器2は、
図1及び
図2に示すように、チューブ容器2Aである。チューブ容器2Aは、合成樹脂製の筒状のチューブ体からなる胴部23と、該チューブ体の長手方向の一端における内面間を熱融着させて形成したエンドシール部24と、該チューブ体の長手方向の他端に口首部形成部材25aを固定して形成した口首部25とを備えた容器本体20を備えている。口首部形成部材25aは、胴部23に接続された一端と口首部25に接続された他端と、前記一端と前記他端との間を繋ぐ円錐台状の肩部25bとを有している。
また、チューブ容器2Aは、容器本体20に固定されたキャップ部材26を備えている。キャップ部材26は、容器本体20の口首部25と螺合する内筒27a、内筒27aとの間に間隔を有する外筒27b、及び中央部に泡の吐出部21を有する天面部27cを備えたキャップ基部27と、ヒンジ部28を介して、キャップ基部27に対して回動可能に結合した開閉キャップ29とを備えている。開閉キャップ29は、泡の吐出部21の内面に密着して該吐出部21を液密に閉鎖可能な突起29aを備えている。チューブ容器2は、開閉キャップ29により、吐出部21を開閉自在である。なお、
図2においては、チューブ容器2A内に収容された起泡部材3及び液体の図示を省略してある。
【0015】
本実施形態におけるチューブ容器2Aは、チューブ体からなる胴部23が、非通液性の材料からなる押圧変形部22となっている。押圧変形部22は、手で押圧することにより変形して、容器の内部に収容された起泡部材3を圧縮変形させ得る。また、押圧変形部22は、非通液性の材料である合成樹脂の筒状成形体からなるため、押圧変形部22を押圧させる際に、内部に収容した液体が手に付着することもない。
押圧変形部22を構成する胴部23は、変形性の向上の点から、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン等の柔軟な樹脂からなることが好ましい。胴部23等を構成するチューブ体は、合成樹脂の押出成形により製造されたものが好ましいが、シート状の成形体を円筒状に丸めて重ねた側縁同士を融着させて製造したものであっても良い。
また、胴部23(押圧変形部2)の外壁の肉厚は、手で押圧することによる容易に変形可能とする観点等から、好ましくは1.0mm以下、より好ましくは0.5mm以下である。下限は、好ましくは0.1mm以上である。
【0016】
本実施形態の起泡具1Aにおいては、前述したチューブ容器2A内に、軟質多孔性材料からなる起泡部材3及び起泡性を有する液体6が収容されている。
軟質多孔性材料としては、発泡ポリウレタンや、架橋型や無架橋型ポリエチレン等の軟質樹脂の発泡体、海綿動物から得られた多孔体(骨格)、合成樹脂等からなる網を積層、巻回等により立体形状としたもの等が挙げられるが、きめの細かい泡を効率よく発生させる観点の観点から、軟質樹脂の発泡体又は海綿動物の骨格からなるスポンジを用いることが好ましい。
また、軟質樹脂の発泡体(軟質多孔性材料)の目の細かさは、25mm中の孔の数である、セル数で表すことができる。ある程度細かい目の方が、もっちりした泡を立てられるが、細かすぎると、空気を取り込みにくく発泡し難いため、セル数は、20〜70個/25mmが好ましく、より好ましくは30〜70個/25mm、更に好ましくは30〜35個/25mmである。
セル数は、JIS K6400−1:2004に記載の方法で求める。
【0017】
また、起泡部材3は、
図3(a)に示すように、全体が均質な軟質多孔性材料からなるものであっても良いが、本実施形態における起泡部材3は、
図3(b)に示すように、均質な多孔質部分31に加えて、貫通孔又は一端のみが開口した穴からなる空洞部32を有する。均質な多孔質部分31と空洞部32とを有すると、空洞部32内に入り込んだ気体と多孔質部分31に含浸した液体とが混ざり合いやすくなって、きめの細かい泡を一層確実に生じさせることができる。
一端のみが開口した穴は、貫通することなく途中で止まっている穴である。
貫通孔又は一端のみが開口した穴からなる空洞部32は、一つの起泡部材3当たり複数個形成されていることが好ましく、総ての起泡部材3に複数個の空洞部32が形成されていることがより好ましい。
貫通孔又は一端のみが開口した穴は、その深さ方向(軸方向)に直交する断面の面積が、好ましくは0.78mm
2以上、より好ましくは1.77mm
2以上であり、また、好ましくは7.06mm
2以下、より好ましくは3.14mm
2以下である。一端のみが開口した穴は、該穴が開口する面と該面と対向する対向面との間の距離の1/3以上の深さを有することが好ましく、1/2以上の深さを有することが好ましい。
【0018】
また、起泡部材3は、チューブ容器2A等の一つの容器2に一つのみ収容されていても良いが、
図1に示すように、一つの容器2に複数の起泡部材3が収容されていることが、きめの細かい泡を一層効果的に生じさせる点から好ましい。
一つの容器内に収容する起泡部材3の数は、好ましくは3以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上であり、また、好ましくは300以下、更に好ましくは200以下である。
起泡部材3を容器内に一つのみ収容する場合の起泡部材3としては、例えば、その容器の内面形状に沿う大きさ及び外形を有するもの等が挙げられる。
【0019】
また、起泡部材3の形状としては、例えば、
図3に示すように、直方体(立方体を含む)であることが好ましいが、それに制限されるものではなく、起泡部材3の形状は、任意の形状とすることができる。例えば、円柱状、円錐状、円錐台状、角柱状、角錐状、角錐台状、球状、半球状等とすることもできる。また、形状が異なる起泡部材3を組み合わせて用いることもできる。
【0020】
起泡部材3の大きさは、吐出部21を通って外部に漏れ出さない大きさであることが好ましい。また、個々の起泡部材3の大きさが、あまりに小さいと、泡の生成力が低下する。そのため、個々の起泡部材3の体積は、好ましくは0.785cm
3以上、より好ましくは1cm
3以上である。上限は特にないが、例えば、125cm
3以下であることが好ましい。個々の起泡部材3の体積には、その起泡部材3を構成する多孔性材料の孔の内部の容積や前述した空洞部32の内部の容積も含める。
【0021】
起泡性を有する液体6は、起泡部材3と接触させた状態で、該起泡部材3とともに圧縮されることにより多数の泡を生じうるものである。起泡性を有する液体は、少なくとも1種類以上の界面活性剤を有していることが好ましい。
界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤の何れでも良い。また、界面活性剤は、起泡性を有する液体の用途に応じて、特に制限なく用いることができる。また、界面活性剤以外の成分についても、起泡性を有する液体の用途に応じて、その用途に従来用いられている各種の成分を特に制限なく配合することができる。泡立ち性の向上の観点等から、起泡性を有する液体中、界面活性剤の含有割合は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上であり、また、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下であり、また、好ましくは10〜40質量%、より好ましくは15〜30質量%である。
【0022】
起泡性を有する液体の用途としては、洗顔料、ハンドソープ、食器用洗剤、シャンプー、眼鏡拭き剤等が挙げられる。
液体の用途が洗浄剤である場合、少なくとも、該液体には、少なくとも以下の表1に示す洗浄基材が、例えば、表1に示す割合(質量%)で含まれていることが更に好ましい。
【0024】
本実施形態の起泡具1Aによれば、容器本体20を片手で持つことができ、片手で持ちながら、押圧変形部22である胴部23をその手の指で押圧して、押圧変形部22を変形させると共に内部の起泡部材3を圧縮させることができる。胴部23の押圧は、2回以上繰り返すことが好ましく、3回以上繰り返すことが、泡質が均一になること等からより好ましい。
起泡部材3には起泡性を有する液体が含浸されており、液体が含浸した状態で起泡部材3を圧縮することにより、容器2の内部に、きめの細かい多数の泡が発生する。圧縮を複数回繰り返すことにより、一層確実に、きめの細かい多数の泡を発生させることができる。
そして、吐出部21を解放した状態で、容器2の押圧変形部22を再度押圧することにより、
図4に示すように、容器の内部に発生した、きめの細かい泡4を、解放された吐出部21から手の平5の上などに吐出させることができる。
【0025】
本実施形態の起泡具1Aによれば、このようにして、きめの細かい泡を容易に発生させることができる。しかも、泡を生じさせる際に、内部の液体や発生した泡が手に付くこともない。そのため、例えば、泡状の洗顔料を用いて洗顔する場合にも、手の平の最低限必要な範囲に洗顔料を乗せて洗顔することができ、洗顔後に手に付着した洗顔料を容易に水やお湯で洗い流すことができる。
また、道具である起泡具1Aについても、使用後の処理は、開閉キャップ29で吐出部21を閉鎖するだけで良い。従って、道具に付着した洗顔料等を洗い流す必要もなく、洗顔後の道具の後片付け等の負担も軽減される。
また、吐出部21の近傍に起泡部材3を存在させ、内部に発生した泡を、その起泡部材3内を通過させて外部に押し出すことによって泡のサイズを揃えることもできる。
【0026】
また、本実施形態の起泡具1Aによれば、チューブ容器2Aの内部に起泡部材3が収容されており、起泡性を有する液体が、起泡部材3内に含浸されて保持されている。
そのため、容器2内に収容する液体が、従来、粘度が低くて、チューブ容器に適さない液状製品等である場合であっても、チューブ容器に収容しての市販等が可能となる。例えば、チューブ容器内に収容する液体は、比重が、1.1以下であっても良く、更には1.0以下であっても良い。但し、当該比重は0.9以上であることが好ましい。尚、チューブ容器は、従来、ペースト状のものの収容容器として使用されている。
【0027】
容器2の内部に泡を発生させるためには、容器2の内部に空気も存在する必要がある。そのため、吐出部21を閉鎖した状態で泡立て作業を行えるようにするためには、例えば、本実施形態の起泡具1Aを、チューブ容器入り洗顔料等として市販する場合、消費者が吐出部を解放させる前の状態から、内部に空気が入っていることが好ましい。
また、吐出部21を解放した状態で泡立て作業を行っても良く、例えば、解放された吐出部21を上方に向けて押圧操作を行えば、容器内の液体や泡が意図せずに漏れることを防止しつつ容器内に泡を発生させることができる。このように使用することを想定すると、消費者が吐出部を解放させることによって、初めて内部に空気が取り込まれるようにしても良い。
【0028】
本発明の起泡具においては、泡の吐出部が開放されていない未使用状態(例えば、店舗における棚等に商品として陳列されている状態)において、容器2内に空気等の気体が含まれていることが好ましい。
【0029】
図5及び
図6は、本発明の第2及び第3実施形態の起泡具を示す図である。
第2実施形態の起泡具1Bは、第2発明の一実施形態であり、第3実施形態の起泡具1Cは、第2及び第3発明の一実施形態である。
第2及び第3実施形態の起泡具1B,1Cにおける容器2は、開閉キャップ69の脱着により開閉可能な泡の吐出部21を備えたスタンディングパウチ2B,2Cである。
スタンディングパウチ2B,2Cは、合成樹脂製のシートの所定箇所をヒートシール等により接合して袋状に形成した袋本体60と、袋本体60の上部に固定された吐出部形成部材62とからなり、袋本体60の底部60cを棚の上面等に接地させて自立させることが可能である。袋本体60の上端部においては、袋本体60の相対向する2面を形成する2枚の前後シート61,62間が、一部を除いて接合されており、それによって形成された流路形成シール部63,63間に挟まれた非シール部が、泡を泡の吐出口に導く袋本体側の流路64となっている。吐出部形成部材62は、袋本体60の上端部に、前後シート61,62間に挟まれた状態で固定された本体部67を備え、該本体部67に、泡の流路となる貫通孔(図示せず)が形成されており、該貫通孔と袋本体側の流路64とが、液の吐出部21を形成している。また、開閉キャップ69は、本体部67に、螺合、嵌合等の任意の手段により脱着自在に取り付けられ、泡の吐出部21を開閉する。
【0030】
袋本体60を構成するシートどうしの接合の態様は、従来の各種のスタンディングパウチと同様とすることができる。例えば、袋本体60の底部60cにおいては、前後シート61,62が直接接合されていてもよいし、前後シート61,62間に他のシートが介在して、該他のシートによりスタンディングパウチ2B,2Cの底部が形成されていてもよい。また、袋本体60の両側部についても、同様であり、前後シート61,62が直接接合されていてもよいし、前後シート61,62間に他のシートが介在していてもよい。前後シート61,62間に介在させるシートは、前後シート61,62間に折り込まれた状態で介在していても良い。
また、
図5及び
図6に示す例においては、泡の吐出部21は、スタンディングパウチ2B,2Cの上端部における幅方向(図の左右方向)の中央部に形成されているが、幅方向の端部等に形成されていても良い。
【0031】
第2及び第3実施形態の起泡具1B,1Cにおけるスタンディングパウチ2B,2Cの内部にも、第1実施形態における容器2Aと同様に、軟質多孔性材料からなり、起泡性を有する液体を含有した起泡部材3及び空気が収容されている。
そして、スタンディングパウチ2B,2Cの袋本体60(押圧変形部)を手で押圧して、起泡部材3を押圧すること、好ましくは複数回繰り返して圧縮することにより、内部に、きめの細かい多数の泡を発生させることができ、その後、適宜のタイミングで吐出部21を解放して、再度押圧することにより、きめの細かい泡を、解放された吐出部から吐出させることができる。
また、起泡部材3として、ポリウレタン発泡体からなる起泡部材のような弾力性のある起泡部材を用いることで、スタンディングパウチ2B,2Cは、押圧したときの復元性にも優れたものとなり、起泡操作が容易であるとともに、目の細かい弾力性のある泡を生じさせることも容易となる。
【0032】
第2及び第3実施形態の起泡具1B,1Cは、スタンディングパウチ2B,2Cにおける泡の吐出部21と底部60cとの間に、泡の吐出部21に起泡部材3が移動するのを阻止する手段として、中段間欠シール部70を備えている。中段間欠シール部70は、起泡部材3の移動は阻止するが、液体及び泡の移動は許容する。
中段シール部70は、前後シート61,62間をヒートシール等により間欠的に接合して形成されており、スタンディングパウチ2Bの内部に、泡や液体は通過し得るが、起泡部材3が通過できない複数の流路71を備えた仕切りを形成している。
容器2に、泡の吐出部21に起泡部材3が移動するのを阻止する手段を設けることにより、起泡部材3が吐出部21を通って漏れ出すことを効果的に防止でき、例えば、泡の吐出部21を下方に向けて泡を吐出させることも容易となる。
【0033】
また、第3実施形態におけるスタンディングパウチ2Cは、泡の吐出部21と底部60cとの間、より具体的には、前述した中段間欠シール部70と底部60cとの間に、スタンディングパウチ2Cの幅又は断面積が減少した括れ部72を有する。スタンディングパウチ2Cの幅又は断面積は、スタンディングパウチ2Cを水平面上に自立させたときに該水平面と平行な方向の長さ又は水平面と平行な平面による断面積である。
スタンディングパウチ2Cに括れ部72を形成することにより、手で把持しやすくなり、把持しながら起泡操作を行うことも容易となる。
【0034】
また、第3実施形態の起泡具1Cは、泡の吐出部21に、泡の目を細かくする泡調整部材73を有している。泡調整部材73は、好ましくは、メッシュ、スポンジ、多孔セラミックス又は焼結PEからなる。泡調整部材73を設けることにより、起泡部材により生じた泡を、より濃密な泡として外部に吐出させることができる。
【0035】
また、第3実施形態の起泡具1Cにおいては、スタンディングパウチ2Cからなる容器2内に、起泡部材3として、軟質多孔性材料の目の細かさが異なる2種類の起泡部材3A,3Bが収容されている。より具体的には、スタンディングパウチ2Cの底部60cに近い側に、目の細かい起泡部材3Bが配置され、泡の吐出部21に近い側に、起泡部材3Bに比して目の粗い起泡部材3Aが配置されている。目の細かい起泡部材3Bにより濃密な泡を発生させることができる一方、目が相対的に粗い起泡部材3Aにより泡の吐出性や容器2を押圧して圧縮させたときの復元性等を向上させることができる。
【0036】
本発明においては、通常、起泡部材、起泡性を有する液体、空気が、容器内に存在するが、全ての起泡部材が、起泡性を有する液体に満たされている必要は無い。起泡部材内部を、空気が通過できるように、液体が充填されていないところを有することで、起泡性を高めることができる。
即ち、本発明の起泡具における容器2は、起泡性を有する液体に完全には浸漬しない起泡部材が存在することが好ましい。例えば、第1〜第3実施形態における容器2は、液体の吐出部21を上方に向けて静置した状態において、起泡性を有する液体に浸漬された起泡部材と、該液体に完全には浸漬されない起泡部材とが生じていることが好ましい。液体に浸漬された起泡部材とは、液体中に全体が浸っているものであり、完全には浸漬されない起泡部材とは、液体から全体又は一部が露出しているものである。完全には浸漬されない起泡部材は、気体を含んでおり、起泡部材に含ませ得る最大量の液体を含んでいないものである。
液体に浸漬された起泡部材と完全には浸漬されない起泡部材とを含むことにより、液体と気体とが一層良好に混合して、目の細かい濃密な泡を生じさせることができる。
【0037】
本発明では、容器を一回使いきりの容量とすることが好ましい。それにより、洗顔時の機能性を上げることが可能となる。適切な量の洗顔料を、容器内に入れておくことで、適切な起泡と洗顔効果を得ることができる。また、使用場所を選ばず、起泡を得ることができる。特に手がふさがっていた際に、片手操作で起泡、洗顔を行うことが可能となる。ここで、容器を一回使いきりの容量とは、例えばメイク落としの場合、洗顔を始めて終わるまでに一度で使うメイク落としの使用量を言い、使用法として能書に記載された内容を言う。
【0038】
本発明は、上述した実施形態に制限されない。
例えば、本発明におけるチューブ容器2Aは、胴部23を構成する筒状のチューブ体と口首部形成部材25aが一体成形により形成されていても良い。また、チューブ容器は、容器本体20の口首部25に、螺合、嵌合、係合等により直接、口首部25を開閉可能な開閉キャップが取り付けられていても良い。キャップ部材26におけるキャップ基部27と開閉キャップ29とは、ヒンジ部28を介して連結されておらず、完全に分離可能なものであっても良い。
【0039】
また、本発明における容器は、
図7に示すようにボトル容器2Dであっても良いし、
図8に示すような、樹脂フィルムからなる簡易な袋2Eであっても良い。
図7に示すボトル容器2Dは、口首部、胴部及び底部を備えたボトル状の容器本体20と、該容器本体の口首部に螺合により脱着自在に取り付けられて口首部上端の開口部を開閉するキャップ26Dとからなる。
【0040】
図7に示すボトル容器2D又は
図8に示す袋2Eに、
図3(b)に示すような起泡部材3を収容したものは、第1発明の一実施形態であり、
図7に示すボトル容器2D又は
図8に示す袋2Eに、泡の吐出部に起泡部材が移動するのを阻止する手段、例えば、泡や液体は通過するが、起泡部材が通過できない程度の大きさの開口を有する仕切り壁や、第2又は第3実施形態と同様の中段間欠シール部を設けたものは、第2発明の一実施形態である。
図7に示すボトル容器2D又は
図8に示す袋2Eに、目の細かさが相互に異なる複数種類の起泡部材を収容したものは、第3発明の一実施形態である。
また、本発明における容器は、泡の吐出部をキャップ等で繰り返し開閉自在であることが好ましいが、
図8に示す袋2Eのように、一度開封したら再度閉鎖する手段を持たないワンウェイタイプの容器であっても良い。
図8に示す袋2Eは、2枚の樹脂フィルム、あるいは二つ折りした1枚の樹脂フィルムを、袋の周縁部において熱融着してなる。
【0041】
また、起泡部材3は、
図9(a)〜
図9(c)に示すように、各種の容器2に一つのみ収容されていてもよい。また、その場合の起泡部材3は、
図9(a)〜
図9(c)に示すように、容器2の内面形状に沿う大きさ及び外形を有するものであっても良いし、容器2の内面形状に沿う大きさ及び外形を有しないものであっても良い。
図9(a)〜
図9(c)に示す各容器2内の起泡部材3は、起泡性を有する液体(図示せず)を含有している。
【0042】
図8及び
図9(c)に示す容器2Eは、破断予定線61を備えた吐出部6を有しており、該吐出部21は、容器の一部を破断予定線61に沿って切断して除去することで、該容器の内外を連通する開口部(吐出口)を形成可能である。破断予定線61としては、例えば、レーザー光線やカッター刃等により、容器を構成するシートに線状の溝を設けることができる。また、破断予定線61として、ハサミ等を用いて切断すべきラインを印刷等により表示しても良い。
上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件(より好ましい構成等を含む)は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件(より好ましい構成等を含む)は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。例えば、第1実施形態で用いた空洞部32を有する起泡部材3を他の実施形態で用いても良いし、第1実施形態におけるチューブ容器2Aに、泡の吐出部に起泡部材が移動するのを阻止する手段、例えば、泡や液体は通過するが、起泡部材が通過できない程度の大きさの開口を有する仕切り壁を設け、該仕切り壁に対して泡の吐出部とは反対側に起泡部材を収容しても良い。その収容する起泡部材は、空洞部を有する起泡部材でも良いし、空洞部を有しない起泡部材であっても良い。また、第1実施形態におけるチューブ容器2Aに、軟質多孔性材料の目の細かさが異なる複数種類の起泡部材を収容しても良いし、また、その場合、泡の吐出口から遠い側に目の細かい起泡部材を配し、泡の吐出口に近い側に目の粗い起泡部材を配しても良い。