(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0004】
式(I)の化合物は、様々な結晶形態および溶媒和物で存在し得る。式(I)の化合物は、257℃(多形体I)、253℃(多形体II)、247℃(多形体III)、246℃(多形体IV)、234℃(多形体V)で融点を有する5つの多形体、ジメチルホルムアミド/水の溶媒和物(DMF含量13.6%、水含量0.9%)、ジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物(化学量論値:26.8%DMSO)、三酢酸溶媒和物(29.7%酢酸塩)、一水和物(4.1%水)および二水和物(7.8%水)にて存在する。先行技術文献であるWO2011/147809は、物質として実施例1において式(I)の化合物を記述している。
【0005】
多形体(I)の式(I)の化合物の結晶多形体は、安定性に対して優れており、特に、それが微粒子化過程でさえ安定であり、そのために転化や再結晶化がおこらないという事実に注目すべきである。
【0006】
式(I)の化合物のジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物は、先行技術の物質以上に、より良好な濾過性に関する利点を持っている。さらに、式(I)の化合物のジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物を介する製造方法は、非常に高純度の式(I)の化合物をもたらす。
【0007】
WO03/095451、WO2011/064156およびWO2011/064171は、ピリジン環上で置換されていないピラゾロピリジンの合成を開示する。これらの開示では、該二環式環系は、エチルシアノピルベートとフェニルベンジルヒドラジンとの反応により形成される。この合成方法は、5−フルオロ−1H−ピラゾロピリジンの形成に好適でない。
【0008】
WO2009/018415は、5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−アミン Eの合成を記述している。化合物Bを得るためにニコチン酸Aの選択的脱塩素化、その後のアミドCへの変換、ニトリルへのその還元、ヒドラジン水和物との最終環化により、5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンコアが形成される。下記のスキーム1はその合成を図示している。
【0009】
スキーム1:
【化3】
[i)Pd(OAc)
2、PPh
3、NEt
3、HCO
2H;ii)1)(COCl)
2、CH
2Cl
2、触媒DMF、2)NH
3(g)、ジオキサン、iii)TFAA、NEt
3;iv)H
2NNH
2xH
2O、n-BuOH]。
【0010】
この過程の欠点は、5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンEから開始して、さらなる工程、例えば、ジアゾ化反応、ヨード化合物への変換、続くベンジル誘導体を用いるアルキル化、その後のシアノ基導入のための官能化などが、目的とする式(VI)の5−フルオロ−1H−ピラゾロピリジンを得るためには必要であるという点である。スキーム2に一例として図示する。
【0012】
さらなる欠点は、ジアゾ化を無水条件下で実施し、該ジアゾニウム塩を単離せねばならない点である。これには、工業的規模で変換するためには高い安全上の注意が必要となり、そのため高い製造コストの原因となる。
【0013】
さらなる欠点は、ベンジル誘導体を用いるアルキル化は非選択的に進行して、複雑な精製および異性体分離の後には該生成物が低収率でしか得ることができないという点である。
【0014】
さらなる欠点は、シアン化過程において毒性のシアン化銅を処理せねばならない点である。これには、さらなる安全上の注意が製造中ならびに母液および水相の廃棄において必要となり、そのため高い製造コストの原因となる。
【0015】
さらなる欠点は、スキーム1に記述した過程に従うと、式(VI)の5−フルオロ−1H−ピラゾロピリジンの製造は、7つの中間体の製造および精製を必要とし、かつ低い全収率しか提供できない点である。
【0016】
本発明の目的は、式(I)の化合物:
【化5】
、ならびにそのN−オキシド、塩、溶媒和物、該N−オキシドの塩、該N−オキシドの溶媒和物およびそれらの塩を高収率にて製造するための有効な方法のための重要な成分として、式(VI):
【化6】
(VI)
の5−フルオロ−1H−ピラゾロピリジンを高効率にて製造するための有効な方法を提供することである。
【0017】
本発明の目的は、下記のとおり本発明に従って達成される。スキーム3は、一例として個々の反応工程を下記に図示する。
【0018】
スキーム3:
【化7】
[a):LiCl、MeSO
3H、EtOH;b)ホルムアミド、NaOMe/MeOH、EtOH;c)POCl
3、CH
3CN、スルホラン;d)1.NaOMe/MeOH、2.NH
4Cl/EtOH;e)DMF、NEt
3、フェニルアゾマロノニトリル;f)Pd/C、H
2、DMF;g)iPrOH、メチルクロロホルメート、NEt
3]。
【0019】
工程a)は、
【化8】
[aa):CF
3SO
3H、3日間還流、クロマトグラフィー、49.9%収率]
(WO03/004503(実施例IIIb)およびWO03/095451(実施例2A))から、非置換ピラゾロピリジンとして既に知られている。
【0020】
先行技術(WO03/004503、実施例IIIbおよびWO03/095451、実施例2A)と比較して、IVの製造は、より高い収率にて進行する。
【0021】
さらなる利点は、腐食性トリフルオロ酢酸よりもむしろ、より低価格のエタノールを、溶媒として使用することである。
【0022】
さらなる利点は、反応時間が、先行技術と比較して十分に短時間であることである。
【0023】
さらなる利点は、IVの製造が高い選択性で進行すること、大量の副生成物を形成せずに該生成物が高純度で形成されること、および複雑な精製方法が必要ないことである。
【0024】
さらなる利点は、IVが高収率かつ高純度の結晶体により得ることができる点である。
【0025】
工程d)−g)は、WO03/095451、WO2011/064156およびWO2011/064171から非置換ピラゾロピリジンとして既に知られており、同じように使用され得る。
【0026】
特に、式(VI)の化合物:
【化9】
(VI)
を製造するための本発明の方法は、5−アミノピラゾール誘導体(IIa):
【化10】
(IIa)
(式中、T
1は、(C
1−C
4)−アルキルである)を、好適な酸の存在下で、
アルデヒド(III):
【化11】
(III)
(式中、R
1およびR
2は、各々独立してメチル、エチル、イソプロピル、フェニルまたは、それらが結合している窒素原子と一緒になった、
【化12】
である)
を用いて環化して、
式(IVa)のエステル:
【化13】
(IVa)
(式中、T
1は、上記に規定したとおりである)
を得て、アンモニアまたはホルムアミドを用いるその後の反応により、式(V)のアミド:
【化14】
(V)
を得て、その後の脱水により、ニトリル(VI)を得ること、を含む。
【0027】
本発明は、式(I)の化合物:
【化15】
(I)
、ならびにそのN−オキシド、塩、溶媒和物、該N−オキシドの塩、該N−オキシドの溶媒和物およびそれらの塩の製造のために、式(VI)の化合物:
【化16】
(VI)
の使用をさらに提供する。
【0028】
本発明は、式(I)の化合物:
【化17】
(I)
、ならびにそのN−オキシド、塩、溶媒和物、該N−オキシドの塩、該N−オキシドの溶媒和物およびそれらの塩を製造するための、
式(III)の化合物:
【化18】
(III)
(式中、R
1およびR
2は、各々独立してメチル、エチル、イソプロピル、フェニルまたは、それらが結合している窒素原子と一緒になった、
【化19】
である)の使用をさらに提供する。
【0029】
本発明は、上記したとおりの式(I)の化合物を製造するための、式(VI)の化合物の使用をさらに提供し、
ここで、式(VI)の化合物を、式(VII)の化合物:
【化20】
(VII)
に変換して、式(VII)の化合物を、不活性溶媒中で、好適な塩基の存在下に、式(VIIIa)の化合物:
【化21】
(VIIIa)
と反応させて、
式(VIII)の化合物:
【化22】
(VIII)
を得て、次いで式(VIII)の化合物を、不活性溶媒中で、好適な還元剤の存在下に還元して、
該化合物(IX):
【化23】
(IX)
を得て、次いで化合物(IX)を、好適な塩基の存在下で、溶媒の存在下または非存在下で、メチルクロロホルメートまたは二炭酸ジメチルと反応させて、式(I)の化合物:
【化24】
(I)
を得て、得られる式(I)の化合物を、所望により、好適な(i)溶媒および/または(ii)酸または塩基を用いて、その溶媒和物、塩および/または該塩の溶媒和物に変換してもよい。
【0030】
変換(VI)→(VII)を、最初に0℃〜+40℃でメタノール中のナトリウムメトキシドを用いてイミノエステルを形成し、次いで酢酸またはアルコール中で1当量アンモニア、例えばアンモニアまたは塩化アンモニウムの求核付加により、+50〜+150℃でアミジン(VII)を形成する2段階方法で当業者には既知の方法により実施する。
【0031】
変換(VI)→(VII)のための好適なアルコール類は、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールまたはtert−ブタノールである。
【0032】
方法の工程(VII)+(VIIIa)→(VIII)のための不活性溶媒は、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールまたはtert−ブタノール、エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジメチルエーテル、炭化水素類、例えば、ベンゼン、キシレン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサンまたは鉱油画分、または他の溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン(sulpholane)、N,N'−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)、N−メチルピロリドン(NMP)、ピリジン、アセトニトリルまたは水などである。同様に、列挙した溶媒の混合物を使用することができる。好ましいものとして、DMFおよびスルホランを示す。該方法の工程(VII)+(VIIIa)→(VIII)のための好適な塩基は、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸セシウム、アルカリ金属炭酸水素塩、例えば、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水素カリウム、アルカリ金属アルコキシド、例えば、ナトリウムメトキシドまたはカリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドまたはカリウムエトキシドまたはカリウム tert−ブトキシド、または有機アミン類、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)または1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)である。好ましいものとして、トリエチルアミンを示す。
【0033】
反応(VII)+(VIIIa)→(VIII)を、一般的には、+20℃〜+150℃の温度範囲内、好ましくは+80℃〜+120℃で、所望によりミクロウェーブ内にて行う。変換を、標準、高圧または減圧下(例えば0.5〜5bar)で実施できる。
【0034】
式(VIIIa)の化合物を、文献 L. F. Cavalieri, J. F. Tanker, A. Bendich, J. Am. Chem. Soc., 1949, 71, 533と同様にして製造できる。
【0035】
還元(VIII)→(IX)を、好適な触媒の存在下で、不活性溶媒中で、+20℃〜+100℃の温度範囲内、水素圧下(例えば、1〜100 bar)で実施する。好ましいものとしては、40℃〜80℃の温度範囲および5〜70barの水素圧範囲である。
【0036】
還元(VIII)→(IX)のための不活性溶媒は、例えば、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールまたはtert−ブタノールなど、エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジメチルエーテル、または他の溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N'−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)、N−メチルピロリドン(NMP)、ピリジン、アセトニトリルまたは水などである。同様に、列挙した溶媒の混合物を使用できる。好ましいものとしては、DMFおよびピリジンを示す。
【0037】
変換(VIII)→(IX)のための好適な触媒は、例えば、活性炭素パラジウム、炭素プラチナ、水酸化パラジウムまたはレニーニッケルである。
【0038】
あるいは、還元(VIII)→(IX)を、好適な酸、例えば、塩化水素/塩酸、硫酸、リン酸または酢酸中で、+20℃〜+140℃の温度範囲内で、金属または金属塩、例えば、鉄、亜鉛または塩化スズ(II)を用いて実施できる。
【0039】
方法の工程(IX)→(I)のための不活性溶媒は、例えば、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールまたはtert−ブタノール、エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジメチルエーテル、炭化水素ハロゲン化物類、例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレンまたはクロロベンゼン、炭化水素類、例えば、ベンゼン、キシレン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサンまたは鉱油分画類、または他の溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N'−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)、N−メチルピロリドン(NMP)、アセトニトリル、酢酸エチルまたは水などである。同様に、列挙した溶媒の混合物を使用できる。好ましいものとして、イソプロパノールおよびテトラヒドロフラン、ならびにイソプロパノールおよびテトラヒドロフランの混合物を示す。
【0040】
方法の工程(IX)→(I)のための好適な塩基は、アルカリ金属水素化物類、例えば、水素化ナトリウム、アルカリ金属水酸化物類、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、アルカリ金属炭酸塩類、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸セシウム、アルカリ金属炭酸水素塩類、例えば、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水素カリウム、アルカリ金属アルコキシド類、例えば、ナトリウムメトキシドまたはカリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドまたはカリウムエトキシドまたはカリウム tert−ブトキシド、または有機アミン類、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)または1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)である。好ましいものとしては、トリエチルアミンを示す。
【0041】
反応(IX)→(I)を、−10℃〜+70℃、好ましくは0℃〜+50℃の温度範囲内で一般的に行う。該変換を、標準、高圧または減圧(例えば、0.5〜5bar)で実施できる。一般的に、標準圧力を用いた。
【0042】
式(IIa)の化合物は、文献から知られており、WO00/06569の実施例20Aと同様に製造できる。
【0043】
式(III)の化合物は、文献 H. Yamanaka, S. Yamashita and T. Ishihara, Synlett 353-354(1993)から知られている。その文献に開示された合成を、スキーム4に図示する。
【0044】
スキーム4:
【化25】
[k)3等量のジメチルベンジルアミン、130−140℃;l)10等量のCH
3I、還流、m)1M NaOH、20℃;n)DMSO−H
2O(1:1)、モルホリン、40℃、3h]。
【0045】
この工程の欠点は、H. Yamanaka, M. Kuwabara, M. Okudo, K. Fukunishi and M. Nomura, Nippon Kagaku Kaishi(10)1988-1994(1985)による(XVIb)の製造では、66%の収率が達成されるのみであり、この方法では非常に大量の副生成物(ジメチルジベンジルニトロベンゼンスルホネート)(2.79kg/(XVIb)kg)が得られ、これを除去および廃棄せねばならない点である。
【0046】
この方法のさらなる欠点は、H. Yamanaka, H. Ganbayashi, M. Kuwabara, K. Fukunishi and M. Nomura, Nippon Kagaku Kaishi(7)1036−1043(1988)によれば、(XVIb)から進行すると、該アルキル化が、10当量の発がん性物質であるアルキル化剤のヨウ化メチルを必要とする点である。
【0047】
この方法のさらなる欠点は、H. Yamanaka, S. Yamashita and T. Ishihara, Synlett 353-354(1993)によれば、モルホリンとOとの反応は、所望の生成物(IIIb)のみならず、11%の副生成物(IIIa)も形成するため、複雑な精製が必要となり、結果として(IIIb)を製造するための全合成は、低い全収率でしか提供せず、高い製造コストの原因となる点である。
【0048】
そこに記述された合成は、工業的規模にて式(III)のアルデヒドの製造のためには好適でなく、そのため新規かつ効率的な合成が開発されてきている。これをスキーム5に一例として図示する。
【0049】
スキーム5:
【化26】
[o)溶媒なし;p)ジクロロメタンまたは溶媒なし、モルホリン;q)溶媒なし、メタンスルホン酸メチル;r)NaOH、水;s)モルホリン/トリエチルアミン]。
【0050】
式(XIII)の化合物は、文献 Markovskii, L. N.;Kolesnik, N. P.;Shermolovich, Yu. G Zhurnal Obshchei Khimii (1980), 50(4), 826−829から知られる。ここに開示された合成を、スキーム6に図示する。
【0051】
スキーム6:
【化27】
(XIII)
そこに記述された合成は、例えば低収率を含む理由のために、工業的規模で式(III)のアルデヒドの製造のためには不適切である。
【0052】
本発明は、さらに式(III)の化合物:
【化28】
(III)
(式中、R
1およびR
2は、各々独立してメチル、エチル、イソプロピル、フェニルまたは、それらが結合している窒素原子と一緒になった、
【化29】
である)
を製造するための方法を提供するものであり、この方法では、
式(X)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物を、溶媒なしで式(XI)の2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールと反応させて、得られる式(XII)の2,2,3,3−テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートを、式(XIIa)の化合物:
【化30】
(XIIa)
(式中、R
1およびR
2は、各々上記に規定したとおりである)と反応させて、
式(XIIIa)の化合物:
【化31】
(XIIIa)
(式中、R
1およびR
2は、各々上記に規定したとおりである)を得て、メタンスルホン酸メチルを用いて、式(XIVa)の化合物:
【化32】
(XIVa)
(式中、R
1およびR
2は、各々上記に規定したとおりである)を得て、水酸化ナトリウムを用いて、式(XVa)の化合物:
【化33】
(XVa)
(式中、R
1およびR
2は、各々上記に規定したとおりである)を得て、
最終的に塩基性条件下で変換して、式(III)の化合物を得る。
【0053】
本発明は、さらに優先的に式(IIIa)の化合物:
【化34】
(IIIa)
を製造するための方法を提供するものであり、この方法において、
式(X)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物を、溶媒なしで式(XI)の2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールと反応させて、得られる式(XII)の2,2,3,3−テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートをモルホリンと反応させて、式(XIII)の化合物:
【化35】
(XIII)
を得て、メタンスルホン酸メチルを用いて、式(XIV)の化合物:
【化36】
(XIV)
を得て、水酸化ナトリウムを用いて、式(XV)の化合物:
【化37】
(XV)
を得て、最終的にモルホリンの付加により、式(III)の化合物を得る。
【0054】
この新規合成は、現在まで知られていない中間体(XII)および中間体(XIV)および(XV)を単離する必要がないという先行技術を超える利点を有し、この利点は合成に関する工業的複雑性を大きく低下させる。
【0055】
得られる式(III)のアルデヒドの収率は、先行技術よりも新規合成過程にて、より高かった。
【0056】
方法の工程(XIVa)〜(XVa)のための本発明における「塩基性条件」とは、該反応で形成した酸が、対応する塩を形成させるために、補助的な塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、またはトリエチルアミンにより捕捉されることを意味する。
【0057】
先行技術と比較すると、(XIII)の製造はより高い収率にて進行する。また、(XII)の製造のためには溶媒が必要ないということ、そして次の段階でさらなる精製なしに中間体XIIを使用して、(XIII)を得ることも有利である。
【0058】
この工程のさらなる利点は、大量の不要物が(XIII)の製造において形成しないことである。また、該トリフルオロメタンスルホン酸およびモルホリンを、形成したモルホリニウムトリフルオロメタンスルホネートから回収できるという点も有利である。
【0059】
先行技術と比較すると、(XIV)の製造は、一当量のアルキル化剤しか必要としない。該反応は、溶媒なしで行われ、見かけ上、定量的に進行して、高い空時収量を達成する。
【0060】
この工程のさらなる利点は、生成物(XIV)を単離せずに、(XIV)を水に溶解して、この溶液を水酸化ナトリウム溶液と反応させて、(XV)を得る点である。
【0061】
この工程のさらなる利点は、生成物(XV)も単離しないことである;モルホリンとこの水溶液の反応により、高収率にて唯一の生成物として(IIIa)を得る点である。
【0062】
この工程のさらなる利点は、結晶化により、(IIIa)を高い全収率および純度で得られる点である。
【0063】
式(IV)の化合物を得るために、化合物(III)のアルデヒドを用いる化合物(IIa)の5−アミノピラゾール誘導体の環化を、不活性溶媒中で、所望により酸の存在下で、所望によりアルカリ金属塩の存在下で、+10℃〜+200℃、好ましくは+20℃〜+100℃の温度範囲内で、標準圧力で、例えば2〜50時間、好ましくは2〜20時間以内で実施した。
【0064】
酸は、例えば、塩酸、トリフルオロ酢酸およびメタンスルホン酸である。好ましいものとしては、メタンスルホン酸および塩酸を示す。
【0065】
アルカリ金属塩は、塩化ナトリウムまたは塩化リチウムである。好ましいアルカリ金属塩は、塩化リチウムである。
【0066】
不活性溶媒は、例えば、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノールまたはイソプロパノール、n−ブタノール、エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジメチルエーテル、炭化水素類、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンまたは鉱油分画類または他の溶媒類、アセトニトリルまたはN,N−ジメチルホルムアミド、または溶媒混合物である。好ましいものとして、エタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルまたはジオキサンを示す。
【0067】
アミド(IVa)→(V)の好ましい形成を、塩基の存在下で、0℃〜+150℃、好ましくは+20℃〜+130℃の温度範囲内、標準圧または高圧で、2〜24時間以内で、不活性溶媒において、ホルムアミドを用いる反応により実施した。
【0068】
不活性溶媒は、例えば、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノールまたはイソプロパノールである。好ましいものとしては、エタノールを示す。
【0069】
好ましい方法の工程(IVa)→(V)のための好適な塩基は、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸セシウム、アルカリ金属炭酸水素塩類、例えば、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水素カリウム、アルカリ金属アルコキシド類、例えば、ナトリウムメトキシドまたはカリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドまたはカリウムエトキシドまたはカリウム tert−ブトキシド、または有機アミン類、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)または1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)である。好ましいものとしては、ナトリウムメトキシドおよびナトリウムエトキシドを示す。
【0070】
あるいは、アミド(IVa)→(V)の形成を、アンモニアとの反応により、0℃〜+50℃、好ましくは+20℃〜+30℃の温度範囲内で、標準圧力または高圧で、24〜72時間以内で実施する。
【0071】
不活性溶媒は、例えば、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノールまたはイソプロパノールである。好ましいものとして、5N〜7Nの濃度でメタノール中のアンモニア溶液を用いることを示す。
【0072】
アミド(V)からニトリル(VI)の脱水を、不活性溶媒中で、所望により好適な塩基の存在下で、好適な脱水剤(例えば、オキシ塩化リン、トリフルオロ酢酸無水物、酢酸無水物またはトリフルオロメタンスルホン酸無水物)を用いて、0℃〜+150℃、好ましくは+50℃〜+110℃、1〜12時間の温度範囲内で実施する。
【0073】
好ましいものとしては、オキシ塩化リンを示す。
【0074】
不活性溶媒は、エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、グリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジメチルエーテル、炭化水素類、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンまたは鉱油分画類または他の溶媒類、ピリジン、スルホラン、アセトニトリルまたはN,N−ジメチルホルムアミド、または溶媒混合物である。好ましいものとしては、スルホランおよびアセトニトリルを示す。
【0075】
好適な塩基は、例えば、有機アミン類、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)または1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)である。好ましいものとしては、ピリジンを示す。
【0076】
本発明の方法に記述した化合物は、塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物の形態であってもよい。
【0077】
本発明の方法に記述した化合物は、構造によっては、その互変異性体の形態で存在していてもよい。
【0078】
本発明の内容において好ましい
塩は、本発明の方法において使用および製造した化合物の生理学的に許容し得る塩である。
【0079】
本発明の方法において使用および製造した化合物の生理学的に許容し得る塩は、無機酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩を包含する。
【0080】
本発明の方法で使用および製造した化合物の生理学的に許容し得る塩は、慣習の塩基類の塩、例示および好ましいものとして、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩)ならびにアンモニアまたは有機アミンから得られる1〜16個の炭素原子を有するアンモニウム塩、例示および好ましいものとして、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、ジヒドロアビエチルアミン、アルギニン、リシン、エチレンジアミンおよびメチルピペリジンを包含する。
【0081】
本発明の内容において、
溶媒和物とは、固体または液体状態にて、溶媒分子と配位して複合体を形成する本発明の方法において使用および製造した化合物の形態を指す。水和物とは、溶媒和物の特定形態であり、これは水との配位である。
【0082】
本発明の内容において、置換基は、別途記載がなければ、以下のように各々定義される:
本発明の内容において
アルキルとは、1〜4個の炭素原子を有する直線状または分枝鎖アルキル基である。好ましい例示は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルである。
【0083】
本発明を、非限定的な好ましい実施例および比較例により以下に詳細に記述する。別途記載がなければ、提示した全量は重量パーセントを示す。
【0084】
本発明は、式(VI)の化合物:
【化38】
(VI)
を製造するための方法を提供するものであり、この方法は、
式(V)の化合物:
【化39】
(V)
を、ホルムアミドと式(IVa)のエステル:
【化40】
(IVa)
(式中、T
1は、(C
1−C
4)−アルキルである)
と反応させて製造することを特徴とする。
【0085】
本発明は、上記したとおりの方法をさらに提供するものであり、この方法は、式(IVa)のエステルを、
酸およびアルカリ金属塩の存在下で、式(III)のアルデヒド:
【化41】
(III)
(式中、R
1およびR
2は、各々独立してメチル、エチル、イソプロピル、フェニル、または、それらが結合している窒素原子と一緒になった、
【化42】
である)
を用いて、5−アミノピラゾール誘導体(IIa):
【化43】
(IIa)
(式中、T
1は、(C
1−C
4)−アルキルである)
を環化することにより、製造することを特徴とする。
【0086】
本発明はさらに、該環化反応において使用するアルデヒドが、式(IIIa)の化合物:
【化44】
(IIIa)
であることを特徴とする、上記したとおりの方法をさらに提供するものである。
【0087】
本発明は、式(III)のアルデヒド:
【化45】
(III)
(式中、R
1およびR
2は、各々独立してメチル、エチル、イソプロピル、フェニル、または、それらが結合している窒素原子と一緒になった、
【化46】
である)を製造するための方法をさらに提供するものであり、この方法は、トリフルオロメタンスルホン酸無水物を、溶媒なしで2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールと反応させて、得られる2,2,3,3−テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートを、式(XIIa)の化合物:
【化47】
(XIIa)
(式中、R
1およびR
2は、各々上記に規定したとおりである)
と反応させて、式(XIIIa)の化合物:
【化48】
(XIIIa)
(式中、R
1およびR
2は、各々上記に規定したとおりである)
を得て、メタンスルホン酸メチルを用いて、式(XIVa)の化合物:
【化49】
(XIVa)
(式中、R
1およびR
2は、各々上記に規定したとおりである)
を得て、水酸化ナトリウムを用いて、式(XVa)の化合物:
【化50】
(XVa)
(式中、R
1およびR
2は、各々上記に規定したとおりである)を得て、最終的に塩基性条件下で変換して、式(III)の化合物を得ることを特徴とする。
【0088】
本発明は、式(IIIa)の化合物:
【化51】
(IIIa)
を製造するための方法をさらに提供するものであり、この方法は、式(X)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物を、溶媒なしで式(XI)の2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールと反応させて、得られる式(XII)の2,2,3,3−テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートをモルホリンと反応させて、式(XIII)の化合物:
【化52】
(XIII)
を提供し、メタンスルホン酸メチルを用いて、式(XIV)の化合物:
【化53】
(XIV)
を得て、水酸化ナトリウムを用いて、式(XV)の化合物:
【化54】
(XV)
を得て、最終的にモルホリンの付加により、式(IIIa)の化合物を提供する。
【0089】
本発明は、式(I)の化合物:
(I)
を製造するための方法をさらに提供するものであり、この方法は、上記特定した方法により製造される式(VI)の化合物:
【化55】
(VI)
を使用すること、および得られる式(I)の化合物を、所望により好適な(i)溶媒および/または(ii)酸または塩基を用いて、その溶媒和物、塩および/または該塩の溶媒和物に変換してもよいことを特徴とする。
【0090】
本発明は、式(I)の化合物を製造するための方法をさらに提供するものであり、この方法は、上記に特定した方法により製造される式(VI)の化合物:
【化56】
(VI)
を使用すること、および得られる式(I)の化合物を、所望により好適な(i)溶媒および/または(ii)酸または塩基を用いて、その溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物に変換してもよいことを特徴とする。
【0091】
本発明は、式(I)の化合物を製造するための方法をさらに提供するものであり、この方法は、上記に特定した方法により製造される式(VI)の化合物:
【化57】
(VI)
を使用すること、および得られる式(I)の化合物を、所望により好適な(i)溶媒および/または(ii)酸または塩基を用いて、その溶媒和物、塩および/または該塩の溶媒和物に変換してもよいことを特徴とする。
【0092】
本発明は、化合物(I)を製造するための方法をさらに提供するものであり、この方法は、上記に特定した方法により製造される式(VI)の化合物を使用することを特徴とし、式(VI)の化合物を、式(VII)の化合物:
【化58】
(VII)
に変換して、次に式(VII)の化合物を、不活性溶媒中で、好適な塩基の存在下で、式(VIIIa)の化合物:
【化59】
(VIIIa)
と反応させて、式(VIII)の化合物:
【化60】
(VIII)
を得て、その後に式(VIII)の化合物を、不活性溶媒中で、好適な還元剤の存在下で還元して、化合物(IX):
【化61】
(IX)
を得て、その後に化合物(IX)を、好適な塩基の存在下で、溶媒の存在下または非存在下で、メチルクロロホルメートまたは二炭酸ジメチルと反応させて、式(I)の化合物を得ること、および所望により得られる式(I)の化合物を、好適な(i)溶媒および/または(ii)酸または塩基を用いて、その溶媒和物、塩および/または該塩の溶媒和物に変換することを特徴とする。
【0093】
本発明は、化合物のX線回析データが、5.9、6.9、22.7の2θ角度の最大ピークを示すことを特徴とする、多形体Iの結晶形態にある式(I)の化合物:
【化62】
(I)
をさらに提供する。
【0094】
本発明は、化合物のX線回析データが、5.9、6.9、16.2、16.5、24.1、22.7、24.7の2θ角度の最大ピークを示すことを特徴とする、上記したとおりの多形体(I)の式(I)の化合物をさらに提供する。
【0095】
本発明は、化合物のIRスペクトルが、1707、1633、1475 cm
−1でバンドの最大値を示すことを特徴とする、多形体Iの結晶形態にある式(I)の化合物:
【化63】
(I)
をさらに提供する。
【0096】
本発明は、化合物のIRスペクトルが、1707、1633、1566、1475、1255、1223 cm
−1でバンドの最大値を示すことを特徴とする、上記したとおりの多形体(I)の式(I)の化合物をさらに提供する。
【0097】
本発明は、多形体Iの結晶形態にある式(I)の化合物を製造するための方法をさらに提供するものであり、この方法は、不活性溶媒中で1以上の多形体または溶媒和物として存在する式(I)の化合物を、20℃−120℃の温度で攪拌すること、および式(I)の化合物を、結晶多形体Iで単離することを特徴とする。
【0098】
多形体Iの結晶形態の式(I)の化合物を製造する方法のために好ましい溶媒は、酢酸エチル/エタノール/水の混合物、イソプロパノール、イソプロパノール/水の混合物、メタノール、メタノール/水の混合物、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフランおよびメチル tert−ブチルエーテルである。
【0099】
多形体Iの結晶形態の式(I)の化合物を製造する方法のための好ましい温度範囲は、20℃〜90℃である。
【0100】
本発明は、障害の処置のために、上記した多形体(I)の式(I)の化合物をさらに提供する。
【0101】
本発明は、上記したとおりの多形体Iの式(I)の化合物を含み、かつ上記したとおりの多形体(I)にある式(I)の化合物のその他の形態の割合を殆ど含まない医薬をさらに提供する。本発明は、上記したとおりの多形体(I)で存在する式(I)の化合物の全量を基準にして90重量%以上で、上記したとおりの多形体Iの式(I)の化合物を含む医薬をさらに提供する。
【0102】
本発明は、心血管障害の処置のための医薬製造における、上記したとおりの多形体(I)の式(I)の化合物の使用をさらに提供する。
【0103】
本発明は、上記したとおりの有効量の多形体(I)の式(I)の化合物を投与することによる、心血管障害の処置のための方法をさらに提供する。
【0104】
本発明は、化合物のX線回析データが、18.8、20.3、21.7で2θ角度の最大ピークを示すことを特徴とする、式(I)の化合物:
【化64】
(I)
をジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物としてさらに提供するものである。
【0105】
本発明は、化合物のX線回析データが12.0、16.6、17.8、18.8、20.3、21.7で2θ角度の最大ピークを示すことを特徴とする、式(I)の化合物をジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物としてさらに提供する。
【0106】
本発明は、化合物のIRスペクトルが1720、1628、1481cm
−1でバンドの最大値を示すことを特徴とする、ジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物としての式(I)の化合物:
【化65】
(I)
をさらに提供する。
【0107】
本発明は、IRスペクトルが、1720、1628、1481、1234、1041、1017cm
−1でバンドの最大値を示すことを特徴とする、ジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物としての式(I)の化合物をさらに提供する。
【0108】
本発明は、結晶形態においてジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物として式(I)の化合物を製造するための方法をさらに提供するものであり、この方法は、1以上の多形体、あるいはジメチルスルホキシド中またはジメチルスルホキシドと不活性溶媒(例えば、酢酸エチル)との混合物中の溶媒和物として存在する式(I)の化合物を、20−120℃の温度で攪拌して、該ジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物を単離することを特徴とする。好ましいものとして、20〜90℃の温度範囲を示す。
【0109】
本発明は、式(XIV)の化合物:
【化66】
(XIV)
、ならびにその塩、溶媒和物および該塩の溶媒和物をさらに提供する。
【0110】
本発明は、式(XV)の化合物:
【化67】
(XV)
、ならびにその塩、溶媒和物および該塩の溶媒和物をさらに提供する。
【実施例】
【0111】
A.実施例
略語:
【表1】
【0112】
全てのX線回析データを、以下の取得パラメーターを用いて得た:
【表2】
【0113】
全ての赤外分光法データを、以下の取得パラメーターを用いて得た:
分光計:ダイアモンドATRユニットを有するPerkin Elmer Spectrum One
パラメーター:32スキャン
分解:2cm
−1
【0114】
実施例1
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネート
【化68】
方法A:
トリフルオロメタンスルホン酸無水物[252.5g(0.895mol)]を、40℃に加熱して、この温度で2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール[130.0g(0.984mol)]を、冷却しながら計り入れた。計量添加(metered addition)が終了した後に、該反応混合物を、70〜75℃に加熱して、2時間攪拌した。該混合物を、20℃に冷却して、該反応溶液を、実施例2に対する反応においてさらなる精製なしに使用した。
【0115】
方法B:
2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール[50.0g(0.379mol)]を、0℃に冷却して、トリフルオロメタンスルホン酸無水物[106.8g(0.379mol)]を、0〜4℃で滴加した。次に、該反応混合物を、25℃で2時間攪拌して、70〜75℃に加熱して、2時間攪拌した。該混合物を、20℃に冷却して、該反応溶液を、116〜118℃で蒸留した。これにより、表題化合物[85.1g(理論値の85.1%)]を得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl
3):δ4.69 (t, J=11.86 Hz, 2H) 5.54−6.23(m, 1H) ppm.
【0116】
実施例2
4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)モルホリン
【化69】
方法A:
モルホリン[311.9g(3.58mol)]を、ジクロロメタン(290ml)に溶解して、−15℃に冷却した。−15°−0℃で、実施例1からの反応溶液[371.4g(最大0.895mol)]を冷却しながら滴加して、次いで該混合物を0°−5℃で30分間攪拌した。該反応混合物を、40℃に加熱して、4.5時間攪拌した。20℃に冷却した後に、水(320ml)を添加し、該相を分離した。該有機相を、各回に190mlの水を用いて3回洗浄し、ロータリーエバポレーターで30℃/30mbarで濃縮した。該残渣(160.7g)を、67°−68℃/18mbarにて蒸留した。これにより、表題化合物[151.7g(理論値の84.3%)]を得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl
3):δ=2.53−2.70(m, 4H) 2.89 (tt, J=14.03, 1.74 Hz, 2H) 3.61−3.78(m, 4H) 5.83−6.22(m, 1H)ppm.
【0117】
方法B:
モルホリン[158.5g(1.82mol)]を、5℃に冷却した。5°−10℃で、実施例1からの反応溶液[189.5g(最大0.455mol)]を、冷却しながら滴加して、次いで該混合物を5°−10℃で30分間攪拌した。該反応混合物を、40℃に加熱して、1時間攪拌した。20℃に冷却した後に、水(160ml)およびトルエン(160ml)を添加して、該相を分離した。該有機相を、水(160ml)を用いて洗浄して、ロータリーエバポレーターで50℃/50mbarにて濃縮した。該残渣(81.0g)を、67°−68℃/18mbarで蒸留した。これにより、表題化合物[77.0g(理論値の84.1%)]を得た。
【0118】
実施例3
4−メチル−4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)モルホリン−4−イウム メタンスルホネート
【化70】
方法A:
メタンスルホン酸メチル[143.7g(1.31mol)]を、135℃に加熱して、この温度で実施例2からの化合物[250.0g(1.243mol)]を滴加した。次に、該混合物を100℃で22時間攪拌した。該反応混合物を、85℃に冷却して、イソプロパノール(375ml)を添加した。0°−5℃に冷却した後に、該混合物をさらに30分間攪拌して、該生成物を吸引濾取した。該生成物を、各回に125mlのイソプロパノールで3回洗浄して、穏やかな窒素流下に45℃にて真空乾燥棚内で乾燥させた。これにより、表題化合物[336.8g(理論値の87.1%)]を得た。
1H NMR(400 MHz, D
2O):δ=2.81 (s, 3H) 3.55 (s, 3H) 3.68−3.93(m, 4H) 4.01−4.24(m, 4H) 4.33−4.51(m, 2H) 6.13−6.48(m, 1H) ppm.
【0119】
方法B:
メタンスルホン酸メチル[20.0g(181.3mmol)]を、135℃に加熱して、この温度で実施例2からの化合物[35.1g (172.7mmol)]を滴加した。該混合物を135℃で3時間攪拌して、次いで水(40ml)を添加した。50℃に冷却した後に、表題化合物の水溶液を、次の段階に使用した(実施例4を参照されたい)。
【0120】
実施例4
4−メチル−4−[2,3,3−トリフルオロプロパ−1−エン−1−イル]モルホリン−4−イウム メタンスルホネート
【化71】
45% 水酸化ナトリウム溶液[16.9g(189.9mmol)]を、50°−55℃で実施例3、方法B(最大172.7mmol)からの化合物の水溶液に計り入れ、該混合物を50℃で1時間攪拌した。該反応混合物を、20℃に冷却して、沈殿した塩を、吸引濾取して、水(5ml)を用いて洗浄した。生成物の水溶液(102.1g;最大172.7mmol)を、次の段階で使用した(実施例5を参照)。
【0121】
分析目的のために、試料を濃縮して、乾燥させた。
【0122】
1H NMR(400 MHz, D
2O):δ=2.81 (s, 3H) 3.59 (s, 3H) 3.76−3.85(m, 2H) 3.97−4.09(m, 4H) 4.12−4.20(m, 2H) 6.39−6.69(m, 1H) 6.74−6.83(m, 1H) ppm.
【0123】
実施例5
2−フルオロ−3−(モルホリン−4−イル)アクリルアルデヒド
【化72】
【0124】
方法A:
実施例4(最大251.5mmol)からの化合物の水溶液を、75℃に加熱した。次いで、モルホリン[43.8g(503mmol)]およびトリエチルアミン[76.3g(755mmol)]を滴加した。該混合物を75℃で2時間攪拌して、23℃に冷却して、ジクロロメタン(290ml)およびトリエチルアミン(100ml)を添加した。該相を、分離して、該水相を、ジクロロメタン(290ml)およびトリエチルアミン(100ml)の混合物で洗浄して、合わせた有機相を濾過して、40℃で飽和炭酸カリウム水溶液(250ml)を用いて洗浄して、ロータリーエバポレーターにて濃縮した。トルエン(50ml)を添加し、該混合物をさらに濃縮した。これにより、表題化合物[34.2g(理論値の81.9%)]を得た。
方法B:
モルホリン[43.8g(503mmol)]およびトリエチルアミン[76.3g(755mmol)]の混合物を、75℃に加熱して、実施例4(最大251.5mmol)からの化合物の水溶液を、25分以内で滴加した。次に、該混合物を75℃で2時間攪拌して、23℃に冷却して、ジクロロメタン(290ml)およびトリエチルアミン(100ml)を添加した。該混合物を濾過し、該相を分離して、該水相を、ジクロロメタン(290ml)およびトリエチルアミン(100ml)の混合物を用いて洗浄して、合わせた有機相を、飽和炭酸カリウム水溶液(250ml)を用いて洗浄して、40℃でロータリーエバポレーターにて濃縮した。トルエン(50ml)を添加して、該混合物をさらに濃縮した。これにより、表題化合物[35.3g(理論値の83.4%)]を得た。
1H NMR(500 MHz, CDCl
3):δ=3.51−3.60(m, 4H) 3.72−3.83(m, 4H) 6.16 (d, J=27.1 Hz, 1H) 8.59 (d, J=18.9 Hz, 1H) ppm.
【0125】
方法C:
モルホリン[30.2g(345.3mmol)およびトリエチルアミン[52.5g(518.0mmol)]の混合物を、75℃に加熱して、実施例4、方法B(最大172.7mmol)からの化合物の水溶液を、75°−80℃で滴加した。該混合物を、還流下に2時間攪拌して、23℃に冷却して、ジクロロメタン(100ml)で洗浄した。該水相を、ジクロロメタン(100ml)およびトリエチルアミン(15ml)の混合物を用いて2回洗浄して、合わせた有機相を、飽和炭酸カリウム水溶液(85ml)で洗浄し、減圧下に45°−50℃で濃縮した。トルエン(120ml)およびトルエン(60ml)を留去した。該懸濁液を、室温にて終夜攪拌して、該生成物を、吸引濾取して、穏やかな窒素流下で乾燥棚内にて真空下にて50℃で乾燥させた。これにより表題化合物[19.2g(理論値の68.3%)]を得た。
【0126】
実施例6
エチル 5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−カルボキシレート
【化73】
方法A:
エチル 5−アミノ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(WO00/06569の実施例20Aに記述した製造)[22.3g(84.8mmol)]を、最初にエタノール(59.5ml)およびメタンスルホン酸[11.0ml (169.6mmol)]に入れて、塩化リチウム[9.0g(212.1mmol)]および実施例5からの化合物[15.0g(84.8mmol)]を室温で添加した。該混合物を、4.5時間の還流温度で攪拌した。室温に冷却した後に、該生成物を、吸引濾取して、エタノール(4.5ml)を用いて2回洗浄して、水(325ml)と共に1時間攪拌した。該固体を、吸引濾取して、水(11.5ml)で2回洗浄して、穏やかな窒素流下に、50℃で、乾燥棚内で真空乾燥させた。これにより表題化合物[21.8g(理論値の81.0%)]を得た。
MS(ESIpos):m/z=318(M+H)
+
1H NMR(400 MHz, DMSO−d
6):δ=1.37(t, 3H), 4.40(q, 2H), 5.86(s, 2H), 7.15−7.27(m, 3H), 7.36−7.41(m, 1H), 8.25 (d, 1H), 8.78 (s br., 1H) ppm.
【0127】
方法B:
塩化リチウム[27.0g(635.2mmol)]および実施例5からの化合物[42.2g(254.1mmol)]を、はじめにエタノール(75ml)に入れて、還流温度に加熱した。この温度で、エタノール(180ml)中のエチル 5−アミノ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(WO00/06569の実施例20Aに記載の製造)[66.9g(254.1mmol)]およびメタンスルホン酸[33.0ml (508.2mmol)]の溶液を10分以内で添加した。該混合物を、2時間還流温度で攪拌して、次いでイソプロパノール(120ml)を添加して、該混合物を、62℃に冷却して、表題化合物(0.6g)を種晶として用い、該混合物を、4時間以内で5℃に冷却した。該生成物を、吸引濾取して、イソプロパノール(120ml)と共に攪拌して、吸引濾取し、水(180ml)を用いて洗浄して、0.5時間、水(300ml)と共に攪拌して、吸引濾取し、水(300ml)を用いて洗浄して、穏やかな窒素流下に50℃で、真空乾燥棚内で乾燥させた。これにより、表題化合物[65.1g(理論値の80.7%)]を得た。
【0128】
方法C:
エチル 5−アミノ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(WO00/06569の実施例20Aについて記述した製造)[5.42g(20.6mmol)]を、最初にエタノール(20ml)に入れて、塩化水素[1.5g(41.1mmol)]を導入した。この溶液を、還流温度で10分間、エタノール(50ml)中の実施例5の化合物[3.42g(20.6mmol)]に計り入れた。該混合物を、還流温度で2時間攪拌して、次いでイソプロパノール(10ml)を添加し、該混合物を5℃に冷却した。該生成物を、吸引濾過して、イソプロパノール(10ml)を用いて洗浄し、穏やかな窒素流下に50℃で、真空乾燥棚内で乾燥させた。これにより表題化合物[4.84g(理論値の74.2%)]を得た。
【0129】
実施例7
5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−カルボキサミド
【化74】
エタノール(10ml)、ホルムアミド[14.9ml(441.2mmol)]およびメタノール(30%)中のナトリウムメトキシド溶液[3.6g(66.2mmol)]を、実施例6で得られた化合物[7.0g(22,1mmol)]に添加した。反応混合物を、95°−100℃に加熱して、低沸点物質を留去した。該混合物を125℃で1.5時間攪拌して、水(30ml)を添加して、該混合物を、室温に冷却して、1時間攪拌した。該沈殿した固体を、吸引濾取して、各回に8.5mlの水を用いて3回洗浄して、45℃で穏やかな窒素流下に真空乾燥棚内で乾燥させた。これにより、表題化合物[6.2g(理論値の97.5%)]を得た。
MS(ESIpos):m/z=289(M+H)
+
1H NMR(400 MHz, DMSO−d
6:δ=5.87 (s, 2H), 7.12−7.26(m, 3H), 7.34−7.40(m, 1H), 7.60 (s br., 1H), 7.87 (s br., 1H), 8.28 (dd, 1H), 8.72 (dd, 1H) ppm.
【0130】
実施例8
5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−カルボニトリル
【化75】
実施例7において得られる化合物[17.3g(60.0mmol)]を、スルホラン(40.5ml)およびアセトニトリル(5.4ml)中で103°−107℃に加熱した。その後、オキシ塩化リン[6.9g(45.0mmol)]を、攪拌しながらゆっくりと滴加して、滴加漏斗を、アセトニトリル(2.8ml)で洗浄して、次いで該混合物を、変換が完了するまで(HPLC)、107℃で1.5時間攪拌した。その後、該混合物を、室温に冷却して、スルホラン/アセトニトリル(5:1vol/vol)(2.8ml)、次いで水(17.8ml)を滴加した。該混合物を、0.5時間攪拌して、水(22.7ml)中のアンモニア水溶液(28%)(9.4g)の溶液を滴加して、該混合物をさらに2時間攪拌した。該沈殿した固体を、吸引濾取して、各回に20.5mlの水を用いて3回洗浄し、穏やかな窒素流下に50℃で、真空乾燥棚内において乾燥させた。これにより、表題化合物[14.7g(理論値の91.9%)]を得た。
MS(ESIpos):m/z=271(M+H)
+
1H NMR(400 MHz, DMSO−d
6):δ=5.87 (s, 2H), 7.17−7.42(m, 4H), 8.52 (dd, 1H), 8.87 (dd, 1H) ppm.
【0131】
実施例9
5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−カルボキシイミドアミド塩酸塩
【化76】
実施例8からの化合物[406.0g(1.50mol)]を、エタノール(2.08 l)に懸濁した。次に、メタノール(30%)中のナトリウムメトキシド[54.1g(0.30mol)]を添加し、該混合物を、室温にて終夜攪拌した。塩化アンモニウム[88.4g(1.65mol)]を添加して、該混合物を、65℃に加熱し、65℃で3.5時間攪拌した。該溶媒を、留去して、該残渣を、酢酸エチル(1.6 l)と共に、終夜攪拌した。該沈殿した固体を、吸引濾取して、各回に140mlの酢酸エチルを用いて2回洗浄して、穏やかな窒素流下で真空乾燥棚内において50℃で乾燥させた。これにより、表題化合物[441.4g(理論値の90.7%)]を得た。
MS(ESIpos):m/z=288(M+H)
+
1H NMR(400 MHz, DMSO−d
6):δ=5.90 (s, 2H), 7.15−7.20(m, 1H), 7.22−7.28(m, 1H), 7.29−7.35(m, 1H), 7.36−7.43(m, 1H), 8.48 (dd, 1H), 8.86 (dd, 1H), 9.35 (br. s, 3H) ppm.
【0132】
実施例10
[(E)−フェニルジアゼニル]マロノニトリル
【化77】
方法A:
濃塩酸[2.59mol(262g)]および水(117.5ml)を、0°−5℃で水(1525ml)およびアニリン[117.5g(1.26mol)]に滴加した。次に、水(222.5ml)中の亜硝酸ナトリウム[87.1g(1.26mol)]の溶液を、1時間で滴加し、水(60ml)で濯ぎ洗いし、該混合物を0°−5℃で15分間攪拌した。その後、この温度で、水(665ml)中の酢酸ナトリウム塩[131.4g(1.60mol)]溶液(19ml)を、45分内で滴加し、水(60ml)を用いて濯ぎ流して、エタノール(233ml)中のマロノニトリル[83.4g(1.26mol)]の溶液を、1時間内で滴加した。エタノール(68.5ml )を使用して濯ぎ流して、該混合物を0°−5℃で2時間攪拌した。黄色固体を、吸引濾過して、各回に625mlの水および冷トルエン(488ml)により3回洗浄した。依然湿気を含む残渣を、DMF(872g)に溶解した。これにより、表題化合物のDMF溶液[1117.0g]を得た。
【0133】
方法B:
濃塩酸(0.86mol, 87.4g)および水(39.5ml)を添加し、0°−5℃で、水(508.5ml)およびアニリン[39.2g(0.42mol)]に滴加した。次いで、水(74.5ml)中の亜硝酸ナトリウム[29.0g(0.42mol)]の溶液を、1時間以内で滴加して、水(20ml)を用いて濯ぎ流し、該混合物を15分間0°−5℃で攪拌して、その後、この温度で、水(221.5ml)中の酢酸ナトリウム塩[43.8g(0.54mol)]溶液を、45分間以内で滴加して、水(20ml)を用いて濯ぎ流して、エタノール(77.5ml)中のマロノニトリル[27.8g(0.42mol)]溶液を、1時間滴加した。エタノール(23ml)を用いて、それを濯ぎ流し、該混合物を、0°−5℃で2時間攪拌した。黄色の固体を、吸引濾取して、各回に208.5mlの水および冷トルエン(162.5ml)を用いて3回洗浄した。湿潤生成物(103.1g)を得た。この湿潤生成物(13.8g)を、スルホラン(13.9g)に溶解した。これにより、表題化合物のスルホラン溶液(27.7g)を得た。
【0134】
実施例11
2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]−5−[(E)−フェニルジアゼニル]ピリミジン−4,6−ジアミン
【化78】
方法A:
実施例9からの化合物[448.2g(1.38mol)]を、DMF(1059ml)に懸濁した。該混合物を、85℃に加熱して、トリエチルアミン(212ml (1.52mol))をこの温度で滴加した。次に、実施例10からのDMF溶液(1751g)を、20分以内で滴加して、DMF(490ml)を用いて濯ぎ流して、該混合物を、100℃で終夜攪拌した。該反応混合物を、RTに冷却して、水(656ml)を滴加して、該混合物をRTで0.5時間攪拌し、次いで0℃〜5℃に冷却して、さらに1時間攪拌した。該固体を、吸引濾取して、各回に水(1443g)およびメタノール(236g)の溶液を用いて2回洗浄して、次いでメタノール(586ml)を用いて洗浄し、吸引乾燥させて、穏やかな窒素流下に50℃で、真空乾燥棚内において乾燥させた。これにより、表題化合物[522.2g(理論値の82.5%)]を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO−d
6):δ=5.84 (s, 2H) 7.14−7.28(m, 3H) 7.34−7.41(m, 2H) 7.46−7.52(m, 2H) 7.95 (br. s, 2H) 8.02 (dd, 2H) 8.50 (br. s, 2H) 8.70−8.73(m, 1H) 9.02−9.06(m, 1H) ppm.
【0135】
方法B:
実施例9からの化合物[30.0g(92.7mmol)]を、DMF(72ml)に懸濁した。該混合物を、100℃に加熱して、トリエチルアミン[14.2ml (101.9mmol)]および実施例10からのDMF溶液[150g]の混合物を、30分間以内にこの温度で滴加した。DMF(30ml)を、使用してそれを濯ぎ流して、該混合物を、100℃で20時間攪拌した。該反応混合物を、95°−90℃に冷却して、水(24ml)を10分以内で滴加し、次いで該混合物を1.5時間以内で0℃〜5℃に冷却して、1時間攪拌した。該固体を、吸引濾取して、水(60g)およびジメチルホルムアミド(60g)の溶液を用いて洗浄して、各回に水(50g)およびメタノール(50g)溶液、次いでメタノール(40ml)を用いて2回洗浄して、吸引乾燥させて、穏やかな窒素流下で真空乾燥棚内において50℃で乾燥させた。これにより、表題化合物[35.5g(理論値の83.7%)]を得た。
【0136】
方法C:
実施例9の化合物[11.7g(36.0mmol)]を、スルホラン(15.6ml)に懸濁した。該混合物を、100℃に加熱して、トリエチルアミン[5.5ml (39.6mmol)]および実施例10の方法Bからのスルホラン溶液(27.7g)の混合物を、この温度で35分以内に滴加した。スルホラン(2ml)を使用して、それを濯ぎ流して、該混合物を100℃で2.5時間攪拌した。該反応混合物を、60℃に冷却して、イソプロパノール(90ml)を滴加して、次いで該混合物を、15分間以内で0℃〜5℃に冷却して、2.5時間攪拌した。該固体を、吸引濾取して、各回に水(50g)およびイソプロパノール(24ml)を用いて3回洗浄して、吸引濾過し、穏やかな窒素流下で真空乾燥棚内において50℃で乾燥させた。これにより、表題化合物[14.2g(理論値の85.9%)]を得た。
【0137】
実施例12
2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]ピリミジン−4,5,6−トリアミン
【化79】
方法A:
実施例11からの化合物[182.0g(0.39mol)]を、はじめにDMF(1.82 l)に入れて、次いでパラジウム(4.2g)(炭素上で5%, 50%湿度)を添加した。終夜攪拌しながら、水素化を、60℃、水素圧力60 barで行った。該混合物を、珪藻土により濾過して、DMF(150ml)、次いでメタノール(150ml)により洗浄して、60°−70℃で、蒸留残渣(425g)の重量に至るまで濃縮した。該残渣を、75°−80℃に加熱して、メタノール(300ml)をこの温度で滴加して、該混合物を15分間攪拌した。該混合物を、1時間内にRTに冷却して、次いで水(1290ml)を滴加して、該混合物を終夜攪拌した。該固体を、吸引濾取して、各回に500mlの水を用いて2回洗浄して、吸引乾燥させて、穏やかな窒素流下に真空乾燥棚内において50℃で乾燥させた。これにより、表題化合物(159.7g)を得た。該生成物は、73.7重量%および12.4重量%のDMF(理論値の80.3%)含量を有しており、そのため次の段階で使用した。水洗の強度に従って、DMF含量は、10〜17重量%の範囲内であった。
【0138】
方法B:
方法AからのDMF含有固体(25.0g)を、水(220ml)に懸濁して、吸引フィルターを通して吸引濾過した。固体を、95℃で各回に水(100ml)を用いて吸引フィルター上で4回洗浄して、吸引乾燥して、穏やかな窒素流下に、真空乾燥棚において50℃で乾燥させた。これにより、DMFを含まない表題化合物(21.2g)を得た。
【0139】
MS(ESIpos):m/z=369(M+H)
+
分析的目的のために、試料をシリカゲル濾過により精製した:
1H NMR(400 MHz, DMSO−d
6):δ=4.04 (br. s, 2H) 5.75 (s, 2H) 5.86 (br. s, 4H) 7.10−7.26(m, 3H) 7.32−7.39(m, 1H) 8.61−8.64(m, 1H) 8.85 (dd, 1H) ppm.
【0140】
実施例13
メチル {4,6−ジアミノ−2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]ピリミジン−5−イル}カルバメート
【化80】
方法A:
イソプロパノール(37.9ml)中の実施例12からの化合物[4.0g(77.0重量%, 8.36mmol)]を、35℃に加熱して、次いでメチルクロロホルメート[0.84ml(10.87mmol)]を滴加した。該混合物を、35°−40℃で20時間攪拌して、50℃に加熱して、メタノール(9.5ml)を添加した。次に、トリエチルアミン(1.9ml)を、0.5時間以内で滴加して、メタノール(1.3ml)で洗浄して、該混合物を50℃で1時間攪拌した。その後、該反応混合物を、RTに冷却して、RTで1時間攪拌して、該固体を吸引濾取して、各回に8mlのエタノールを用いて3回洗浄し、吸引乾燥し、穏やかな窒素流下に真空乾燥棚内において50℃で乾燥させた。これにより、粗生成物(3.4g)を得た。粗生成物(3.0g)を、DMSO(8ml)中で5分間攪拌して、酢酸エチル(13.0ml)および活性炭素(50mg)を加えて、該混合物を、15分間還流加熱した(84℃)。該懸濁を、熱濾過して、フィルター残留物を、酢酸エチル(1.9ml)を用いて洗浄した
1)。酢酸エチル(60ml)およびエタノール(16ml)を、60℃に加熱して、合わせた濾液を滴加して、60℃で1.5時間攪拌した。該懸濁液を、25分間以内でRTに冷却し、さらに1.5時間攪拌して、0°−5℃冷却して、さらに1時間攪拌した。該固体を、吸引濾取して、各回に6.4mlの酢酸エチルにより2回洗浄して、吸引乾燥し、穏やかな窒素流下に、真空乾燥棚内において50℃で乾燥させた。これにより、表題化合物[2.2g(理論値の70.0%)]を得た。
MS(ESIpos):m/z=427(M+H)
+
1H NMR(400 MHz, DMSO−d
6):δ=3.62 (br s, 3H), 5.79 (s, 2H), 6.22 (br s, 4H), 7.10−7.19(m, 2H), 7.19−7.26(m, 1H), 7.32−7.40(m, 1H), 7.67および7.99(2 br s, 1H), 8.66(m, 1H), 8.89 (dd, 1H) ppm.
1)
記載した製造方法に従って、ジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物を、この時点で得て、これをX線回析データの回析角およびIRスペクトルのバンドにより、表2および4において特徴付けを行った。
【0141】
式(I)の化合物のジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物は、従来技術の物質よりもさらに良好な濾過性という利点を有する。さらに、式(I)の化合物のジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物を介する製造方法は、高純度の式(I)の化合物とする。
【0142】
方法B:
イソプロパノール(37.9ml)中の実施例12の方法Bからの化合物[4.0g(10.8mmol)]を、35℃に加熱して、次いでメチルクロロホルメート[1.1ml(14.1mmol)]を滴加した。該混合物を35°−40℃で16.5時間攪拌して、RTに冷却して、アンモニア水溶液(28%)(2.1ml)を添加した。次に、水(4.2ml)を添加し、該混合物を2.5時間攪拌した。該固体を、吸引濾取して、各回に5mlの水で2回洗浄して、吸引乾燥し、穏やかな窒素流下に真空乾燥棚内において50℃で乾燥させた。これにより、粗生成物(4.4g)を得た。
【0143】
方法C:
イソプロパノール(37.9ml)中の実施例12の方法Bからの化合物[4.0g(10.8mmol)]を、35℃に加熱して、次いでメチルクロロホルメート[1.1ml(14.1mmol)]を滴加した。該混合物を、35°−40℃で16.5時間攪拌して、メタノール(9.5ml)を50℃で添加した。次に、トリエチルアミン(2.42ml)を、20分間以内で滴加して、メタノール(1.3ml)で濯ぎ流して、該混合物を、50℃で1時間攪拌した。その後、該反応混合物を、RTに冷却して、RTで1時間攪拌して、該固体を吸引濾取して、各回に8mlのメタノールで3回洗浄して、吸引乾燥させて、穏やかな窒素流下に、真空乾燥棚内において50℃で乾燥させた。これにより、粗生成物(4.3g)を得た。
【0144】
方法D:
粗生成物(6.9g)を、DMSO(18.4ml)中で5分間攪拌して、酢酸エチル(30.0ml)および活性炭素(115mg)を添加して、該混合物を、15分間還流加熱した(84℃)。該懸濁液を、熱濾過して、フィルター残留物を、酢酸エチル(4.4ml)を用いて洗浄した。酢酸エチル(138ml)を、50℃に加熱して、合わせた濾液を滴加して、45−50℃で1時間攪拌した。該懸濁を、1.5時間、0℃〜5℃に冷却して、さらに1時間攪拌した。該固体を、吸引濾取して、各回に14.8mlの酢酸エチルを用いて2回洗浄して、1時間吸引乾燥した。ジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物(6.4g)を、湿潤生成物
1)として得た。
【0145】
方法E:
ジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物(2.0g)を、還流温度で、酢酸エチル(40ml)およびエタノール(11.1ml)中で17時間攪拌して、RTに冷却して、さらに1時間攪拌した。該固体を、吸引濾取して、各回に1.4mlの酢酸エチルを用いて4回洗浄し、穏やかな窒素流下に真空乾燥棚内において50℃で乾燥させた。これにより、多形体I(1.4g)で存在する表題化合物を得た。
【0146】
方法F:
ジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物(0.5g)を、還流温度で17時間、溶媒(12.5ml)中で攪拌して、RTに冷却して、さらに1時間攪拌した。該固体を、吸引濾取し、溶媒(2ml)を用いて洗浄して、30分間吸引乾燥した。これにより、多形体Iで存在する表題化合物(0.3g)を得た。
以下の溶媒を使用した:
1.) 酢酸エチル(9ml)/エタノール(3.5ml)/水(0.3ml)
2.) イソプロパノール(12.5ml)
3.) イソプロパノール(12.5ml)/水(0.3ml)
4.) メタノール(12.5ml)
5.) メタノール(12.5ml)/水(0.3ml)
6.) アセトニトリル(12.5ml)
7.) アセトン(12.5ml)
8.) テトラヒドロフラン(12.5ml),
9.) メチル tert−ブチルエーテル(12.5ml)
表1は、X線回析データの回析角(reflections)を示す。表3は、IRスペクトルのバンドを示す。
【0147】
結晶多形体Iの化合物(I)は、高い安定性に優れており、特に、微粒子化過程で安定であり、そのために変換および再結晶が起こらなないという事実に注目すべきである。
【0148】
式(I)の化合物を、上記した方法により製造できる。これにより、以後多形体Iとして示される結晶多形体にある式(I)の化合物を得る。多形体Iは、257℃の融点を有し、回折角(2θ)5.9、6.9、16.2、16.5、24.1および24.7を特徴とする特徴的なX線回析図を有し、ならびバンドの最大値(cm
−1で)1707、1633、1566、1475、1255および1223(表1および3、
図1および5)を特徴とする特徴的なIRスペクトルを有する。
【0149】
驚くべきことに、4つのさらなる多形体、一水和物、二水和物、DMF/水の溶媒和物およびジ−ジメチルスルホキシド溶媒和物、ならびに式(I)の化合物の三酢酸溶媒和物を見出した。多形体IIにある式(I)の化合物は、およそ253℃で溶融した;多形体IIIの式(I)の化合物は、およそ127℃の融点を有する。式Iの化合物の多形体IVは、246℃の温度で溶融するが、多形体Vは234℃の融点を有する。一水和物は、およそ4.1%の水を含有し、二水和物は、7.8%の水を含有し、DMF/水溶媒和物は、13.6%のジメチルホルムアミドおよび0.9%の水を含有し、ジ−DMSO溶媒和物は、26.8%のジメチルスルホキシドを含有し、三酢酸溶媒和物は、29.7%の酢酸塩を含有する。記載した各結晶形態は、特徴的なX線回析データおよびIRスペクトル(表2および3、
図1−4、6−14)を有する。
【0150】
表1:多形体IからVに対するX線回析データ
【表3】
【0151】
表2:多形体水和物および溶媒和物に対するX線回析データ
【表4-1】
【表4-2】
【0152】
表3:多形体IからVのIRスペクトル
【表5】
【0153】
表4:水和物および溶媒和物のIRスペクトル
【表6】