特許第6189322号(P6189322)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6189322ロケーション/イベントトリガ型ナビゲーションの休止および起動
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6189322
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】ロケーション/イベントトリガ型ナビゲーションの休止および起動
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20170821BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20170821BHJP
   G01S 19/34 20100101ALI20170821BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20170821BHJP
【FI】
   G01C21/26 A
   H04M1/00 U
   G01S19/34
   G09B29/10 A
【請求項の数】15
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-547300(P2014-547300)
(86)(22)【出願日】2012年12月6日
(65)【公表番号】特表2015-510580(P2015-510580A)
(43)【公表日】2015年4月9日
(86)【国際出願番号】US2012068279
(87)【国際公開番号】WO2013090121
(87)【国際公開日】20130620
【審査請求日】2015年11月20日
(31)【優先権主張番号】13/325,698
(32)【優先日】2011年12月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】ガム、アーノルド・ジェイ.
【審査官】 相羽 昌孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−187620(JP,A)
【文献】 特開2005−268891(JP,A)
【文献】 特開2010−122058(JP,A)
【文献】 特開2011−038775(JP,A)
【文献】 特開2006−284218(JP,A)
【文献】 特開平11−098435(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0050503(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0125408(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0224316(US,A1)
【文献】 特開2001−280990(JP,A)
【文献】 特開2009−092506(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00−21/36
G01C 23/00−25/00
G08G 1/00−99/00
G09B 23/00−29/14
H04M 1/00
H04M 1/24− 1/82
H04M 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルデバイス上のナビゲーションプロセスを管理するための方法であって、
前記ナビゲーションプロセスをアクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移させることであって、ここにおいて、前記ナビゲーションプロセスが、音声および視覚の出力命令を備え、前記アクティビティ低下状態が、低減レートで音声および視覚の出力命令を提供することを備える、遷移させることと、
前記ナビゲーションプロセスが前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移すべき所定の経路上の遷移ロケーションを決定することと、
少なくとも1つの条件が満たされたことを示す1つまたは複数の信号を受信したことに応答して、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移させることであって、前記少なくとも1つの条件が、少なくとも部分的に、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションによって決定され、前記少なくとも1つの条件が、前記遷移ロケーションに対応する基地局識別子、すなわちBSIDまたはBSIDのセットを示す1つまたは複数のワイヤレス信号の獲得を備える、遷移させることと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記所定の経路上の前記遷移ロケーションが、前記経路の目的地に少なくとも部分的に基づき、前記1つまたは複数の信号が、前記モバイルデバイスのロケーションを示し、前記少なくとも1つの条件が、前記モバイルデバイスが前記目的地に接近しているという推測を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記条件のうちの前記少なくとも1つが、移動した距離を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記条件のうちの前記少なくとも1つが、サービスセット識別子、すなわちSSIDまたはSSIDのセットを示す1つまたは複数のワイヤレス信号の獲得を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記条件のうちの前記少なくとも1つが、少なくとも部分的に、有界領域またはジオフェンスによって決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ナビゲーションプロセスを前記アクティブ状態から前記アクティビティ低下状態に遷移させることが、前記モバイルデバイスが特定の時間または移動した距離にわたって依然として特定の道路またはハイウェイにあると予想されることを示す1つまたは複数の条件に応答して、前記アクティビティ低下状態に遷移させることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
経路命令内の選択されたステップに少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記所定の経路のマップのディスプレイをオーバーレイするタッチスクリーン上で受信した選択肢に少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記所定の経路に沿った選択された名前付きの中間地点のロケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ナビゲーションプロセスが前記アクティビティ低下状態にある間、少なくとも1つのセンサー監視プロセスを維持することであって、前記少なくとも1つのセンサー監視プロセスが、少なくとも部分的に、前記少なくとも1つの条件が満たされたことを示す前記1つまたは複数の信号を前記受信したことに応答することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記モバイルデバイスが音声出力デバイスとディスプレイとを備え、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティブ状態から前記アクティビティ低下状態に前記遷移させることに応答して、前記音声出力デバイスと前記ディスプレイとを他のプロセスで利用可能にすることをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ナビゲーションプロセスを前記アクティブ状態から前記アクティビティ低下状態に前記遷移させることに応答して、前記ナビゲーションプロセスに起因するプロセッサアクティビティを低減することをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
モバイルデバイス上のナビゲーションプロセスを管理するための装置であって、
前記ナビゲーションプロセスをアクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移させるための手段であって、ここにおいて、前記ナビゲーションプロセスが、音声および視覚の出力命令を備え、前記アクティビティ低下状態が、低減レートで音声および視覚の出力命令を提供することを備える、手段と、
前記ナビゲーションプロセスが前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移すべき所定の経路上の遷移ロケーションを決定するための手段と、
少なくとも1つの条件が満たされたことを示す1つまたは複数の信号を受信したことに応答して、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移させるための手段であって、前記少なくとも1つの条件が、少なくとも部分的に、前記ナビゲーションプロセスが前記アクティブ状態に遷移すべき前記所定の経路上の前記遷移ロケーションによって決定され、前記少なくとも1つの条件が、前記遷移ロケーションに対応する基地局識別子、すなわちBSIDまたはBSIDのセットを示す1つまたは複数のワイヤレス信号の獲得を備える、手段と
を備える装置。
【請求項14】
前記装置は、無線周波信号を受信するための受信機を備えるモバイルデバイスであり、決定するための前記手段、前記ナビゲーションプロセスをアクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移させるための前記手段、および前記ナビゲーションプロセスを前記アクティブ状態に遷移させるための前記手段は、プロセッサを備える、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか1項に記載の方法のステップをすべて実現するようにコンピュータ実行可能なプログラム命令を備える、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2011年12月14日に出願された米国非仮特許出願第13/325,698号の優先権を主張するPCT出願である。
【0002】
[0001]本明細書で開示する主題は、モバイルデバイス上のナビゲーション機能の制御に関する。
【背景技術】
【0003】
[0002]全地球測位システム(GPS)および他の衛星測位システム(SPS)、ならびに地上ベースの測位システムは、モバイルデバイス上のナビゲーション性能を可能にしている。たとえば、SPS信号を処理して、既知のロケーションにおける測定送信機までの擬似距離測定値を取得することによって、モバイルデバイスはそのロケーションを推定し、ナビゲーション目的で利用され得る「位置フィックス(position fix)」を取得し得る。
【0004】
[0003]ナビゲーションプロセスは、視覚および/または音声の合図を与えることによって、経路に沿って事前指定された目的地にユーザを案内するために使用される。これらのアプリケーションは、ユーザがナビゲーションシステムのユーザインターフェースによって目的地を指定することを可能にし得る。(たとえば、最近の位置フィックスから決定された)現在の推定ロケーションに少なくとも部分的に基づいて、ナビゲーションシステムは、指定された目的地までの、既知の小道(path)、歩道(walkway)、道路(road)などに沿った経路を計算し得る。次いで、ナビゲーションシステムは、時々(たとえば、特定の周期レートで)追加の位置フィックスを取得して、目的地までのターンバイターン方向を与え得る。モバイルデバイスが経路からそれた場合、ナビゲーションデバイスは、必要に応じて、ナビゲーション経路を再計算することが可能であり得る。アクティブにナビゲートしている間、ナビゲーションプロセスは、いつどこで曲がるか、いつどこで入口車線または出口車線に入るか、所与のハイウェイに進むまでどのくらいの距離があるか、次の動作に近いこと、方向転換など、運転、歩行または他のナビゲーション関連の命令をモバイルデバイスユーザに与え得る。そうするために、ナビゲーションシステムは、ユーザを案内するための視覚および音声の合図を与えて、目的地へナビゲートするための操作を行う。
【発明の概要】
【0005】
[0004]特定の一実施形態では、モバイルデバイス上のナビゲーションプロセスを管理するための方法は、前記ナビゲーションプロセスをアクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移させることと、少なくとも1つの条件が満たされたことを示す1つまたは複数の信号を受信したことに応答して、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移させることであって、前記少なくとも1つの条件が、少なくとも部分的に、前記ナビゲーションプロセスが前記アクティブ状態に遷移すべき所定の経路上の遷移ロケーションによって決定されることとを備える。
【0006】
[0005]別の特定の実施形態では、モバイルデバイスは、無線周波信号を受信するための受信機と、ナビゲーションプロセスをアクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移させて、前記受信信号の処理に影響を及ぼすことと、少なくとも1つの条件が満たされたことを示す1つまたは複数の信号を受信したことに応答して、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移させることであって、前記少なくとも1つの条件が、少なくとも部分的に、前記ナビゲーションプロセスが前記アクティブ状態に遷移すべき所定の経路上の遷移ロケーションによって決定されることとを行うためのプロセッサとを備える。
【0007】
[0006]別の特定の実施形態では、モバイルデバイス上のナビゲーションプロセスを管理するための装置は、前記ナビゲーションプロセスをアクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移させるための手段と、少なくとも1つの条件が満たされたことを示す1つまたは複数の信号を受信したことに応答して、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移させるための手段であって、前記少なくとも1つの条件が、少なくとも部分的に、前記ナビゲーションプロセスが前記アクティブ状態に遷移すべき所定の経路上の遷移ロケーションによって決定される、手段とを備える。
【0008】
[0007]さらに別の特定の実施形態では、物品は、モバイルデバイス上の前記ナビゲーションプロセスをアクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移させることと、少なくとも1つの条件が満たされたことを示す1つまたは複数の信号を受信したことに応答して、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移させることであって、前記少なくとも1つの条件が、少なくとも部分的に、前記ナビゲーションプロセスが前記アクティブ状態に遷移すべき所定の経路上の遷移ロケーションによって決定されることとを行うように、専用コンピューティング装置によって実行可能である、その上に記憶された機械可読命令を備える非一時的記憶媒体を備える。
【0009】
[0008]上記の特定された実施形態は例示的な例にすぎず、請求する主題はこれらの例に限定されないことを理解されたい。
【0010】
[0009]以下の図を参照しながら非限定的で非網羅的な態様について説明し、様々な図の全体を通して、同様の参照番号は同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】[0010]一実施形態による、ナビゲーション機能の動作をスケジューリングすることが可能なモバイルデバイスの一部分の図。
図2A】[0011]一実施形態によるネットワークトポロジーの概略図。
図2B】[0012]一実施形態による、ディスプレイデバイス上に表示される画像を示す図。
図2C】[0013]一実施形態による、ナビゲーションプロセスの遷移を制御するためのプロセスを示す流れ図。
図3】[0014]一実装形態による、デバイスにおけるナビゲーション機能をスケジューリングするプロセスを示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0015]アクティビティ低下状態または非アクティブ状態からアクティブ状態へのナビゲーションアプリケーションの遷移をトリガするためにモバイルデバイスで実装され得る方法、構成要素、およびシステムが提供される。特定の実施形態では、モバイルデバイスにおける音声および視覚の出力命令を含むナビゲーションサービスの提供と組み合わせて、(たとえば、SPS信号を獲得し、処理することによって)位置フィックスを取得することは、モバイルデバイスのバッテリーリソースのかなりの量を消費し得る。限られたバッテリー容量および非常に長いまたは時間のかかるナビゲーション経路により、モバイルデバイスは、目的地に到達する前に、そのバッテリーリソースを切らす場合がある。この問題は、デバイスのための充電がすぐに利用できない、ハイウェイまたはオフロード移動における長いロードトリップ(road trip)の場合、より深刻になり得る。また、ナビゲーションアプリケーションソフトウェアがスクリーンおよび音声にアクセスしている間、音声通信サービス、カレンダー性能、個人情報マネージャなどの他のアプリケーションは、時として、所与の場合に代替のアプリケーションまたは機能がユーザにとって非常に興味深いものである場合でも、スワップアウトされるか、またはさもなければ利用不能になり得る。
【0013】
[0016]本明細書で使用する場合、以降のセクションでより詳細に説明するように、ナビゲーションプロセスによって利用されるような、様々なよく知られている位置フィックス技法は、請求する主題の範囲内にあるものとして企図される。したがって、いくつかの実装形態は、たとえば、SPSを含む様々なブロードキャストからの信号を獲得し、処理することによって取得される位置フィックスを含み得る。いくつかの例示的な実装形態では、SPSは、1つまたは複数の全地球航法衛星システム(GNSS)もしくは他の同様の衛星位置特定サービスを含み得る。他の実装形態では、位置フィックスは、到着時刻、三角測量、アドバンストフォワードリンク三辺測量(AFLT)、および地上ベースの送信機/トランシーバに対する他の三辺測量技法を使用することによってなど、地上ベースのシステム、デバイスおよびプロセスによって取得され得る。いくつかの実施形態では、位置フィックスは3Gまたは4G準拠のシステムを介して取得され得るか、または、ほんの数例を挙げると、SPSと、CDMA、LTE、GSM(登録商標)およびWCDMA(登録商標)などのワイドエリアネットワーク(WAN)信号と、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)ネットワーク、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)、worldwide interoperability for microwave access(WiMAX(登録商標))システムなどのパーソナルエリアおよび中距離ネットワーク信号と、商用ブロードキャスト信号とを含む、モバイルデバイスによって受信され得る多数の信号タイプのうちのいずれか1つを処理することによって取得され得る。位置決定はまた、加速度計、ジャイロ、および磁力計などのセンサーを単独でまたは上述の信号ソース(たとえば、WLAN、WAN、WiFi、PAN、およびSPS)からのワイヤレス信号の処理と組み合わせて使用することによって達成または支援され得る。
【0014】
[0017]いくつかの実施形態では、ナビゲーションプロセスのために受信機の位置の推定値を取得するプロセスの一部として、位置決定は、少なくとも部分的に、モバイルデバイス上の1つまたは複数の受信機(たとえば、SPS受信機、WAN受信機、およびWiFi受信機)で受信した信号を処理することによって、達成され得る。測定値も、走行距離計、加速度計、ジャイロ、磁力計、および高度計などの様々なセンサーから獲得され得る。そのような測定値は、ナビゲーションプロセスまたはアプリケーションの動作の一部として、受信機の推定されたもしくは予測されたロケーション(もしくは位置フィックス)、または推定されたもしくは予測された速度を与える様々な技法に従って処理され得る。
【0015】
[0018]ナビゲーションプロセスの特定の実装形態では、ユーザはモバイルデバイスのユーザインターフェースと対話して、ユーザ選択された目的地を特定し得る。この文脈では、ナビゲーションプロセスは、コンピューティングアプリケーションの一部として、専用コンピューティング装置による順次実行のために非一時的メモリに記憶された機械可読命令として実施され得る。以下で説明する特定の例では、ナビゲーションプロセスはいくつかの「アクティビティ状態」のうちのいずれか1つに存在し得る。モバイルデバイスがユーザ選択された目的地から比較的遠い場合、位置フィックスは、頻繁な位置フィックスが必要でない目的地までの経路の部分において、低減レートで(たとえば、低い頻度で)実行されるか、またはまったく実行されないようにスケジュールされ得、それによって、バッテリー電力を節約するおよび/またはモバイルデバイスユーザインターフェースを他の用途のために利用可能にする。ここで、低減レートで位置フィックスを実行することは、バッテリーリソースを節約し、モバイルデバイスを他のアプリケーションのために利用可能にし得る。頻繁な位置フィックスが必要でない経路のそのような部分としては、たとえば、長く伸びたハイウェイが挙げられ得る。
【0016】
[0019]位置フィックスを低減レートで実行するようにスケジューリングするモバイルデバイスは、アクティビティ低下状態または非アクティブ状態にあると見なされ得る。そのような実装形態では、モバイルデバイス上で動作するナビゲーションプロセスは非アクティブ化されるか、または低電力状態に置かれ得、いくつかの実施形態では、ナビゲーションプロセスの非アクティブ化は他のアプリケーションのためにユーザインターフェースを開放し得る。しかしながら、選択されたセンサー出力信号の監視は、ナビゲーションプロセスが非アクティブ化されるか、または低電力状態に置かれた後に継続して、ナビゲーションアプリケーションが再アクティブ化されるか、またはフル電力状態に戻されるべき条件を検出し得る。他の実施形態では、ナビゲーションプロセスは別個のセンサー監視プロセスをスポーン(spawn)して、センサー出力信号を監視し得、センサー監視プロセスによって再アクティブ化されるか、またはフル電力に戻されるまで、ナビゲーションプロセスが休止状態に入ることを可能にする。別の実施形態では、モバイルデバイスが、たとえば、センサー出力信号の監視から検出されたようにナビゲーションが所望されるおよび/または必要とされる地理的エリアに入った場合、ナビゲーションプロセスが再アクティブ化され得る。次いで、再アクティブ化されたナビゲーションプロセスは、増加レートでまたはアクティブなナビゲーションをサポートするのに十分なレートで位置フィックスのスケジューリングを再開し得る。いくつかの実施形態では、ナビゲーションプロセスがアクティブな動作を再開すべきかどうかを判断するための条件は、少なくとも部分的に、周期的なロケーションフィックスから検出され得る。たとえば、SPS信号または地上信号を介して、ナビゲーションプロセスがより長い間隔で非アクティブ化されている間にフィックスが実行されるか、または取得されて、おおよその近接度を判定し、また、ナビゲーションプロセスが再アクティブ化されるか、またはフル電力に戻されるべき経路上の所定のロケーションに対するモバイルデバイスの近接度を判定し得る。他の実施形態では、特定の送信機からのWAN、LAN、および/またはWiFiネットワーク信号などの特定の信号、またはその組合せの存在など、局地的条件の存在は、トリガイベントを開始して、フル電力動作を再開するようにナビゲーションプロセスを再アクティブ化し得る。さらに他の実施形態では、高度計、加速度計、磁力計、クロック、走行距離計、または他のセンサーによって導出されたものなど、特定の高度、動作角度、方位、時間または推定された距離を示すセンサー出力信号は、ナビゲーションプロセスを再アクティブ化するまたはナビゲーションプロセスをフル電力動作に戻すための条件を示し得る。一例では、そのような条件は、現在の出力信号または値を、アクティブなナビゲーションが再開すべきロケーションまたはロケーションの範囲を示す所定の出力信号または値と比較することによって判断され得る。別の実施形態では、非アクティブ状態の間、ユーザがモバイルデバイスを振り動かしているか、またはキーパッドにキーストロークを送っていることを示すセンサー出力信号は、アクティブ状態への遷移をトリガし得る。
【0017】
[0020]いくつかの実施形態では、監視プロセスがバックグラウンドプロセスとして実行して、ナビゲーションプロセスがアクティブ状態に戻されるべき条件についてセンサーおよび/または受信機出力信号を監視している間、モバイルデバイスは、モバイルデバイスが目的地に接近するまでナビゲーションプロセスを非アクティブ化することによって、電力を節約し得る。代替として、ナビゲーションプロセスは、ナビゲーションプロセスがもはやマップおよび音声出力を継続的に更新していないが、センサーおよび/または受信機出力信号を場合によっては低減レートで監視し続けているアクティビティ低下モードで実行し続けて、ナビゲーションプロセスがアクティブ状態に戻されるべき条件を検出し得る。したがって、ユーザは、ユーザが途上で立ち止まってナビゲーションプロセスを手動で再び開始することなく、ナビゲーション支援の恩恵を受けるものとしてユーザが指定した、目的地に向かうユーザの移動(travel)の最終部分の間、または移動(trip)の一部分の間に利用可能な、モバイルデバイス上のナビゲーションプロセス機能の恩恵を受け得る。
【0018】
[0021]いくつかの実装形態では、モバイルデバイスの第1の構成要素は位置フィックスを生成し得る。例示的な一実装形態では、第1の構成要素は、セルラー通信信号を変調および復調し、モバイルデバイスの個別の物理処理構成要素を備え得るベースバンドプロセッサとして機能することが可能であり得る。モバイルデバイスの第2の構成要素はナビゲーションプロセスをホストし得、モバイルデバイスの第1の構成要素の個別の物理処理構成要素とは別個の個別の物理処理構成要素を備え得る。第2の構成要素は、特に、更新された位置フィックスおよびナビゲーションステータスが表示され得るように、ユーザインターフェースを制御し得る。さらに他の実装形態では、信号処理とアプリケーションプロセスの両方は、共有プロセッサ上で動作し得る。
【0019】
[0022]いくつかの実施形態では、第2の構成要素が低電力状態に置かれているまたは完全に非アクティブ化されている可能性がある間、位置フィックスおよび/または他のセンサー出力を取得するためのスケジューリング機能は第1の構成要素によって実行され得る。そのような実装形態は、たとえば、スケジューリング機能の制御を第1の構成要素から第2の構成要素に遷移させるために使用され得る割込み信号のアサーション(assertion)またはデアサーション(deassertion)を含み得る。一実装形態では、第1の構成要素による位置フィックスのスケジューリングは、第2の構成要素のアクティブ化に応答してナビゲーションプロセスが迅速に開始されることを可能にし得る。したがって、第2の構成要素のアクティブ化に応答して、マップ上にプロットされたモバイルデバイスの現在の推定ロケーション、目的地までの時間、およびナビゲーションステータスがユーザに対して迅速に表示され得る。第2の構成要素のアクティブ化の際、位置フィックスは、第2の構成要素上で動作するナビゲーションアプリケーションの特定のタイミング制約に従って、増加レートで(たとえば、高い頻度で)要求され得る。
【0020】
[0023]他の実装形態では、モバイルデバイスの第1および第2の構成要素は、個別の物理構成要素の代替である方法で構成され得る。一実装形態では、第1および第2の構成要素は、監視制御プログラムの制御下で共有の中央処理装置によって実行されるコンピュータ実装方法を実行する、第1および第2の論理またはソフトウェアモジュールを備え得る。いくつかの実装形態では、ナビゲーション機能の休止中など、計算需要が減少している間、共有の中央処理装置は低下した動作レベルで利用され得る。一実装形態では、第1および第2の構成要素は、(たとえば、単一のダイ上に配置されたマルチコアプロセッサの)第1および第2の論理エンティティに対応し得る。特定の実装形態では、スケジューリング遷移は、スケジューリング機能の制御を第1の構成要素から第2の構成要素に移すことを開始するようにポストされたイベントに対応し得る。ただし、第1および第2の構成要素のこれらの特定の実装形態は特定のシステムアーキテクチャ手法を反映するものにすぎず、請求する主題はこの点について限定されないことを理解されたい。
【0021】
[0024]ここで、一実装形態による、ナビゲーションプロセスを動作させることと、ロケーション決定とが可能であるモバイルデバイス100の一部分の図である図1を参照する。モバイルデバイス100は、アンテナ158とSPS受信機155とを介し、インターフェース150とバス101とを経由したSPS信号159、WAN(たとえば、CDMA、LTE、WCDMA、UMTS、GSM、AMPSなど)、WiFi、WiMAXまたは商用ブロードキャスト信号、またはワイヤレストランシーバ121とワイヤレスアンテナ122とを介し、インターフェース120とバス101とを経由した、既知のロケーションに配置された他の送信機からの信号、また、パーソナルエリアネットワーク(PAN)トランシーバ130と、バス101とインターフェースし得るPANアンテナ131とを介した、Bluetooth信号などのパーソナルエリアネットワーク信号の獲得に少なくとも部分的に基づいて、モバイルデバイス100に関する位置ロケーション性能を提供することが可能な様々なコンピューティングおよび通信リソースを含み得る。ただし、これらは位置フィックスを取得するために獲得され得る信号の例にすぎず、請求する主題はこの点について限定されないことを理解されたい。上述のトランシーバおよび受信した関連する信号はまた、遷移エリアまたはロケーションに対するモバイルデバイス100の近接度を判断するために利用され得る。ここで、そのような信号の1つまたは組合せの存在は、最近の位置フィックスがない場合でも、そのような遷移エリアまたはロケーションを示し得る。いくつかの実施形態では、モバイルデバイス100は、スタンドアロンナビゲーション回路またはデバイスの形態をとり得る。他の実装形態では、モバイルデバイス100は、一時的にまたは永続的に、自動車、ボート、または飛行機などの別の移動構造物に組み込まれ得る。さらに、モバイルデバイス100によって実行される機能は電源160からの電力を利用する。
【0022】
[0025]いくつかの実施形態では、モバイルデバイス100は、プロセッサ111または複数のプロセッサを利用して、メモリ140上で動作するおよび/またはメモリ140に記憶されたセンサー管理プロセス142、ナビゲーションプロセス141、および/または(1つまたは複数の)位置ロケーションプロセスを実行する。また、いくつかの実施形態では、DSP112は、位置ロケーションプロセス、センサー処理、音声および/またはグラフィカル処理の一部またはすべてを実行するか、またはさもなければプロセッサ111とともに動作して、ナビゲーションプロセス、センサー管理プロセス、および/または他のサポートプロセスの動作を可能にするために利用され得る。
【0023】
[0026]いくつかの実施形態では、モバイルデバイス100は、加速度計、速度計、走行距離計、ジャイロ、磁力計、クロック、傾斜計、および高度計などの様々なセンサー143を含み得る。特定の実施形態では、センサー143は、検知された条件またはイベントに応答して信号を生成し得る。例示的な一実装形態では、センサーによって生成されたそのような信号は、以下で説明するように特定の条件が存在するかどうかを推測または判断する際に(たとえば、それだけでまたは他の測定値と組み合わせて)使用する測定値を表す値(たとえば、電圧値または電流値)を有し得る。センサー143の出力信号は、たとえば、ロケーション決定の信頼度および精度を強化することによって、位置決定プロセスとナビゲーションプロセスとを強化または増強するために利用され得る。センサー143はまた、たとえば、移動した距離、経過した時間、高度、加速もしくは減速、速度、方位、またはトリガ角度など、ナビゲーションアプリケーションのアクティブ状態への遷移を開始する条件の存在を検出するために利用され得る。
【0024】
[0027]いくつかの実施形態では、モバイルデバイス100は、モバイルデバイス100が他のプロセスを実行またはサポートすることを可能にする他の回路を含み得る。限定ではなく、例として、モバイルデバイス100は、ワイヤレスまたは有線通信ネットワーク内の1つまたは複数のリソースと通信することも可能であり得る、モバイルもしくはポータブルコンピューティングデバイスまたは機械の形態をとり得る。したがって、たとえば、モバイルデバイス100は、セルラー電話、スマートフォン、携帯情報端末、ポータブルコンピューティングデバイス、ナビゲーションユニットなど、またはそれらの任意の組合せなどの移動局を備え得る。
【0025】
[0028]プロセッサ111およびDSP112は、たとえば、ほんの数例を挙げると、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)、3G、4G、またはLTE(ロングタームエボリューション)ネットワークなどの様々なワイヤレス通信ネットワークとともに使用することが可能であり得る。モバイルデバイス100は、ワイヤレストランシーバ121およびワイヤレスアンテナ122、パーソナルエリアネットワークトランシーバ130およびアンテナ131、ならびに/またはモバイルデバイス100に位置する他のアンテナトランシーバを介してワイヤレス通信ネットワークにアクセスし得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、本明細書では互換的に使用されることがある。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワークなどおよび/または上記の組合せであり得る。CDMAネットワークは、ほんのいくつかの無線技術を挙げると、cdma2000、広帯域CDMA(W−CDMA(登録商標))などの1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実装し得る。ここで、cdma2000は、IS−95規格、IS−2000規格、およびIS−856規格に従って実装される技術を含み得る。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM)、Digital Advanced Mobile Phone System(D−AMPS)、または何らかの他のRATを実装し得る。GSMおよびW−CDMAは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の団体からの文書に記載されている。cdma2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称の団体からの文書に記載されている。3GPPおよび3GPP2の文書は公的に入手可能である。たとえば、WLANは、IEEE802.11xネットワークを含み得、WPANは、Bluetoothネットワーク、IEEE802.15xを含み得る。
【0026】
[0029]特定の実装形態では、プロセッサ111、または他のアプリケーションプロセッサは、プロセッサ111上で実行されている特定のナビゲーションアプリケーションによって要求された際に位置決定を開始し得る。位置決定が要求された場合、ワイヤレスアンテナ122、131、および/または158を介してそれぞれ受信した信号123、132、および/または159は、ワイヤレストランシーバ121、パーソナルエリアネットワークトランシーバ130、および/またはSPS受信機155によってそれぞれ処理され得る。DSP112および/またはプロセッサ111は、1つまたは複数の信号123、132、および159を解析した結果として、位置フィックスを計算し得る。そのような位置フィックスは、プロセッサ111によるナビゲーションサービスを提供するために、バス/メモリインターフェース110を経由してバス101とインターフェースし得るプロセッサ111、DSP112、または他のプロセッサによって利用され得る。いくつかの実施形態では、位置フィックスは、経路を計算することと、経路に沿った進行状況とロケーションとを判断することと、経路からはずれたことを検出し、推奨経路を再計算することとを行うために、ナビゲーションアプリケーションによって使用され得る。
【0027】
[0030]一実施形態では、モバイルデバイス100は、音声出力デバイス170およびディスプレイデバイス180などの、ユーザインターフェースを介して出力するための、ナビゲーションプロセス141によって提供されるマップと、ナビゲーション方向と、進行状況の更新と、他の情報とを表示するディスプレイデバイス180を含む。モバイルデバイス100は、可聴命令をモバイルデバイス100のユーザに送信するために使用され得る音声出力デバイス170を含む。いくつかの実施形態では、振動デバイスを使用することによる触覚フィードバックなど、他のユーザインターフェースデバイスも利用され得る。また、いくつかの実施形態では、追加のまたは異なるナビゲーションパラメータが表示され得、請求する主題はこの点について限定されない。
【0028】
[0031]図2Aに示す実施形態では、モバイルデバイス100はSPS衛星260などの1つまたは複数のSPSコンスタレーションからSPS信号261を受信することが可能であり得る。
【0029】
[0032]一実施形態では、モバイルデバイス100は、WANネットワーク信号211を介してWANネットワーク210からWAN信号を受信し、処理することが可能である。WANネットワークは、限定はしないが、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、WiMAX(IEEE802.16)ネットワークなどを含み得る。CDMAネットワークは、たとえば、cdma2000、広帯域CDMA(W−CDMA)などの1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実装し得る。cdma2000は、IS−95規格と、IS−2000規格と、IS−856規格とを含み得る。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM)、Digital Advanced Mobile Phone System(D−AMPS)、または何らかの他のRATを実装し得る。GSMおよびW−CDMAは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の団体からの文書に記載されている。cdma2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称の団体からの文書に記載されている。3GPPおよび3GPP2の文書は公的に入手可能である。
【0030】
[0033]一実施形態では、モバイルデバイス100は、WiFi/PAN信号236を介して、IEEE802.11xネットワークまたは何らかの他のタイプのネットワークなどのWiFiおよびパーソナルエリアネットワーク(PAN)235を介して通信することが可能である。WPANは、たとえば、Bluetoothネットワーク、IEEE802.15xネットワーク、または何らかの他のタイプのネットワークであり得る。本明細書で開示する本技法はまた、WWAN、WLAN、および/またはWPANの任意の組合せに関して実装され得る。
【0031】
[0034]図2Bに示す実施形態では、モバイルデバイス100は、地上送信機220によって送信されたデジタル無線ブロードキャストなどの地上送信機信号221を受信することが可能である。
【0032】
[0035]一実施形態では、SPS信号261、WANネットワーク信号211、WiFi/PAN信号236および/または地上送信機信号221は、位置フィックスを取得する、ナビゲーションプロセスを支援するおよび/または経路中の特定の中間地点に到達したかどうかを判断するために処理され得る。たとえば、一実施形態では、地上送信機信号221、たとえば、特定の無線局によって送信された信号の存在は、ナビゲーションがアクティブ状態に遷移すべきナビゲーション経路のエリアまたは部分内にモバイルデバイスがあると判断するために処理され得る。同様に、特定のSSIDもしくは特定の組合せのSSIDを有するWiFi/PAN信号236の存在および/または特定の基地局ID(BSID)もしくはその組合せを有するWANネットワーク信号211の存在は、ナビゲーションがアクティブ状態に遷移すべきナビゲーション経路のエリアまたは部分内にモバイルデバイスがあると判断するために処理され得る。
【0033】
[0036]一実施形態では、ロケーションサーバ240、マップおよび/またはナビゲーションサーバ250あるいは他の情報サーバは、それぞれ通信リンク245または255を介して、インターネット230を経由して、ロケーション関連の情報をモバイルデバイス100に送り得る。一実施形態では、ロケーション関連の情報は、ナビゲーションプロセスがアクティブ状態に遷移されるべきナビゲーション経路の(1つもしくは複数の)有界領域、または(1つもしくは複数の)部分、または(1つもしくは複数の)ジオフェンス(geofence(s))で検出可能な信号を識別する送信機アルマナック(almanac)を含み得る。特定の例示的な一実装形態では、ロケーション関連の情報は、目的地までの経路に沿って検出可能な信号を識別する送信機アルマナックを含み得る。さらに別の実施形態では、ロケーション関連の情報は、モバイルデバイスの目的地ロケーションで認識できる(visible)信号を含む、広い地理的エリアにわたって検出可能な信号を識別する送信機アルマナックを含み得る。
【0034】
[0037]特定の一実装形態では、ユーザは、モバイルデバイス100のユーザインターフェースと対話することによって目的地を取り囲む地理的エリアを画定することを選択し得る。たとえば、ユーザはタッチスクリーンと対話して、円(もしくはそれに近似したもの)または他の形を描いて(draw or portray)、少なくとも部分的に目的地290を取り囲むことができ得る(図2B)。一実装形態では、一定のサイズの半径が選択され得るメニューがユーザに提示され得、または、別の実装形態では、デフォルトサイズの地理的エリアがユーザに提示され得る。しかしながら、これらはユーザが目的地を取り囲むエリアをどのように画定し得るかの例示的な実装形態にすぎず、請求する主題はこの点について限定されない。
【0035】
[0038]特定の実施形態によれば、ナビゲーションプロセス141は、本明細書の他の場所で示すように、バッテリーリソースを節約するおよび/またはモバイルデバイス上の処理リソースを他のプロセスで利用可能にするために、複数の「アクティビティ状態」のうちのいずれか1つに置かれ得る。この文脈では、ナビゲーションプロセス141は、ナビゲーションプロセス141の特定の機能が有効になる「アクティブ状態」に置かれ得る。そのような機能は、限定ではなく例として、ターンバイターン方式のナビゲーション、ディスプレイデバイスもしくは音声デバイスの完全制御、またはアクティブなSPSナビゲーション機能を含み得る。アクティブ状態にあることとは対照的に、ナビゲーションプロセス141は、アクティブ状態で有効な1つまたは複数の機能が無効になるまたはオフにされる「アクティビティ低下状態」に置かれ得る。アクティビティ低下状態の特定の一例は、少なくともいくつかの機能(たとえば、ターンバイターン方式のナビゲーション、SPSナビゲーション、ディスプレイデバイスまたは音声デバイスの使用)は休止状態になるが、他の機能(たとえば、センサー監視、遷移点に対する近接度に関するまれな更新など)は有効になる「非アクティブ状態」を含み得る。別の特定の例では、アクティビティ低下状態への遷移は、モバイルデバイスがハイウェイの特定の区間(stretch)に位置するという推測に応答して生じ得る。ここで、SPS受信機は低電力状態に置かれ得るが、別の受信機(たとえば、セルラー通信受信機)は時々、(たとえば、基地局アルマナックまたは他の信号アルマナックで示すような)既知のロケーションにおける地上送信機からの信号の獲得に少なくとも部分的に基づいて、目的地に対する近接度に関する更新を取得する。
【0036】
[0039]一実施形態では、モバイルデバイス100は、遷移ロケーション280に到達するまで、ナビゲーションプロセス141をアクティビティ低下状態または休止状態に遷移させる。アクティビティ低下状態または休止状態にある間、ナビゲーションプロセス141は、ワイヤレストランシーバ121、パーソナルエリアネットワークトランシーバ130、SPSトランシーバ155および/またはセンサー143から受信した出力信号を監視して、遷移ロケーション280に到達したかどうかを判断し得る。一実施形態では、センサー管理プロセス142がワイヤレストランシーバ121、パーソナルエリアネットワークトランシーバ130、SPSトランシーバ155および/またはセンサー143から受信した出力信号を監視して、遷移ロケーション280に到達したかどうかを判断する間、ナビゲーションプロセス141は休止状態に置かれ得る。一実施形態では、アクティビティ低下状態または休止状態の間、ナビゲーションプロセス141は、音声出力デバイス170および/またはディスプレイデバイス180へのアクセスを低減するか、または一時停止する、ならびに/あるいはそうでなければプロセッサ111のアクセスとローディングとを低減することができ得る。一実施形態では、アクティビティ低下状態または休止状態にある間、ナビゲーションプロセス141は位置決定サイクルのレートを低減するか、または位置決定動作を完全に一時停止し得る。一実施形態では、ナビゲーションプロセス141がアクティビティ低下状態または休止状態にある間、プロセッサ111、音声出力デバイス170、およびディスプレイデバイス180は他のプロセスまたはアプリケーションに割り振られるか、または他のプロセスまたはアプリケーションによって使用され得る。
【0037】
[0040]一実施形態では、ナビゲーションプロセス141がアクティビティ低下状態にあるか、またはモバイルデバイス100が遷移ロケーション280に到達したとセンサー管理プロセス142が判断する間、プロセッサ111はナビゲーションプロセス141をアクティブ状態に戻し得る。一実施形態では、センサー管理プロセス142は、遷移ロケーション280に到達したことを、ハードウェア割込みまたはプログラマチック呼を介してプロセッサ111に通知し得る。
【0038】
[0041]図2Cは、一実施形態による、ナビゲーションプロセスの遷移を制御するためのプロセスを示す流れ図である。ステップ292において、ナビゲーションプロセスは、アクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移する。続いて、ステップ294において、ナビゲーションプロセスは、少なくとも1つの条件が満たされたことを示す1つまたは複数の信号を受信したことに応答して、アクティビティ低下状態からアクティブ状態に遷移する。ここで、少なくとも1つの条件は、少なくとも部分的に、ナビゲーションプロセスがアクティブ状態に遷移すべき所定の経路上の遷移ロケーションによって決定され得る。
【0039】
[0042]図3は、一実施形態による、デバイスにおいて位置フィックスを取得するプロセスを示すフローチャートである。図1の実施形態は図3の方法を実行するのに適したものであり得るが、請求する主題から逸脱することなく、他の構造物またはデバイスが図3の方法を実行し得る。図3の方法は、モバイルデバイスがそのロケーションの推定値を取得して、原点270を与えるステップ300で開始する。一実施形態では、推定ロケーションは、上記で説明した例で指摘したように、SPS信号261、WANネットワーク信号211、WiFi/PAN信号236、地上送信機信号221、センサー143を介しておよび/またはユーザ入力を介してなど、様々な手段によって決定され得る。一実施形態では、経路に沿った開始時間は、原点270の決定に応答して決定され得る。代替として、開始時間は、経路に沿ったモバイルデバイスの動きを検出したことに応答して決定され得る。
【0040】
[0043]ステップ310は、一実施形態に従って、ユーザによって事前指定された目的地までの経路を決定する。ユーザによる目的地のそのような指定は、ステップ300の前に生じ得る。ステップ300で決定されたロケーションと事前指定された目的地との間の経路が計算され得る。ここで、そのような経路は、記憶されたマップデータを利用するモバイルデバイス100によって計算され得る。代替として、そのような経路は、経路を計算し、計算された経路をモバイルデバイス100に返す経路サーバ上で外部から計算され得る。一実施形態では、経路は原点270と目的地290との間のターンバイターン方式のステップとして指定されるか、または表され得る。計算された経路は、計算された経路に沿って移動されるべきエリアと、原点270と目的地290との間の周囲のエリアとのマップ情報とともに与えられ得る。
【0041】
[0044]ステップ320は、ナビゲーションプロセス141がアクティブ状態に入るべき、目的地までの計算された経路上のロケーションを決定し得る。ここで、ユーザはナビゲーションプロセス141をアクティブ状態に遷移させるために満たされるべきロケーションまたは条件として遷移ロケーション280を指定し得る。たとえば、一実施形態では、ユーザは、「出口240でハイウェイを出る」などの、計算された経路を指定する命令内のステップを指定し得る。一実施形態では、計算された経路を指定する命令内のステップは、ナビゲーションプロセス141が経路命令内のステップが行われることになるロケーションに少なくとも部分的に基づいてアクティブ状態に遷移すべき、経路に沿ったロケーションを決定するために使用され得る。
【0042】
[0045]ナビゲーションプロセス141がアクティブ状態に入るべき計算された経路上のロケーションを決定する際、ステップ320は、一実施形態によれば、計算された経路のマップを表示するスクリーンをオーバーレイするタッチスクリーンにおいて選択肢を受信し得る。たとえば、計算された経路、またはその一部は、ディスプレイデバイス180上に表示され得る。ユーザは、場合によってはコマンドまたはキー押下と組み合わせて、計算された経路の表示された部分におけるタッチスクリーンの一部分をタッチして、ナビゲーションプロセス141がアクティブ状態に入るべき(たとえば、アクティブなナビゲーションおよび/またはターンバイターン方式のナビゲーションが所望される)経路上のロケーションを指定してもよい。他の実施形態では、ナビゲーションプロセス141がアクティブ状態に入るべき経路上のロケーションは、タッチスクリーンを使用することなく、キーパッド入力によって制御され得る。他の実施形態では、ナビゲーションプロセス141がアクティブ状態に入るべき経路上のロケーションは、ユーザコマンドの音声認識によって制御され得る。
【0043】
[0046]ナビゲーションプロセス141がアクティブ状態に入るべき計算された経路上のロケーションを決定する際、ステップ320は、代替実施形態では、計算された経路に沿った名前付きの中間地点のユーザ選択肢を受信し得る。たとえば、計算された経路が複数の都市を通って伸びる場合、ユーザは、ターンバイターン方式のナビゲーションが所望され、また、ナビゲーションプロセス141がアクティブ状態に戻るべき1つの都市、複数の都市、または他の中間地点を指定し得る。別の代替実施形態では、ステップ320は、モバイルデバイス100がハイウェイを離れる、町を通過する、および/またはハイウェイの出口に接近するなどのデフォルト条件に応答して、ナビゲーションプロセス141がアクティブ状態に入るべき計算された経路上のロケーションを決定し得る。
【0044】
[0047]一実施形態では、ナビゲーションプロセス141は、遷移ロケーション280に到達したときに完全にアクティブになるように、遷移ロケーション280に到達すると見込んでアクティブ状態に遷移し得る。たとえば、走行距離計の測定値または横断した距離の他の測定値が移動した距離を計算するために使用される場合、原点270から遷移ロケーション280までの距離を除いた距離は、ナビゲーションプロセス141のアクティブ状態への遷移をトリガするために利用され得る。同様に、遷移ロケーション280で認識できると予想される信号の検出は、遷移ポイントに実際に到達する前に、ナビゲーションプロセス141のアクティブ状態への先行遷移を開始し得る。遷移ロケーション280に到達したかどうかを判断するために特定のロケーションが使用される場合、遷移ロケーション280に到達する前のまたは所定の距離の近傍内の経路に沿ったロケーションは、ナビゲーションプロセス141がアクティブ状態に遷移すべき(1つまたは複数の)ロケーションを画定し得る。特定の実施形態では、遷移ロケーション280に到達したかどうかを判断するために、遷移ロケーション280の厳密なロケーションの代わりに、遷移ロケーション280のおおよそのロケーションを指定することは、休止状態中の位置フィックスの低減レートに対するより大きい許容差を可能にし得る。ステップ330は、モバイルデバイス100のロケーションおよび/または監視対象のセンサーもしくは受信機から取得された測定値の値もしくは値の範囲に少なくとも部分的に基づいて決定された、ナビゲーションプロセス141のアクティブ状態への遷移をトリガする(1つまたは複数の)条件を決定し得る。したがって、モバイルデバイス100のロケーションがそのような条件のうちの1つを定義した場合、遷移ロケーション280の固定された近傍内のロケーションまたはエリアは、ナビゲーションプロセス141のアクティブ状態への遷移を開始する条件として指定され得る。
【0045】
[0048]特定の実施形態では、アクティブ状態への遷移はまた、モバイルデバイス100が遷移ロケーション280に到達したことに応答してまたはその後に起こり得る。ただし、遷移ロケーション280に到達する前、到達したとき、または到達した後にナビゲーションプロセス141がアクティブ状態に遷移すべきかどうかについて、アプリケーションがユーザに気づかせることまたはユーザに選択肢を与えることは有益であり得る。一実施形態では、遷移ロケーション280の近くに存在するワイヤレス信号は、ワイヤレス送信機のアルマナックから選択されるか、またはさもなければ指定され、かつ遷移ロケーション280の近くのエリアを少なくともカバーし得る。遷移ロケーション280の近くのこれらのワイヤレス信号の検出は、一実施形態では、ナビゲーションプロセス141のアクティブ状態への遷移を開始し得る。上述したように、走行距離計、歩数計、加速度計、ジャイロから受信したセンサー出力信号または様々なセンサーから入力された変化は、ナビゲーションプロセス141のアクティブ状態への遷移をトリガする条件を示し得る。
【0046】
[0049]ステップ340では、計算された経路−遷移ロケーション280および関連するトリガ条件が決定されると、ナビゲーションプロセス141またはセンサー管理プロセス142のいずれかが、受信したワイヤレス信号、センサー出力信号、クロック信号および/または遷移ロケーション280に到達したか、もしくはまもなく到達するかどうかを判断する他のトリガ条件を監視している間、ナビゲーションプロセス141はアクティビティ低下状態および/または休止状態に遷移し得る。休止状態および/またはアクティビティ低下状態の間、ナビゲーションプロセス141は音声出力デバイス170、ディスプレイデバイス180および/またはプロセッサ111へのアクセスを低減するか、または停止し得る。このことはまた、ターンバイターン方式のナビゲーションに所望されることに対する位置ロケーションのレートを低減することを含み得る。たとえば、ターンバイターン方式のナビゲーションに1秒当たり1つの位置フィックスが所望される場合、休止状態にある間、位置ロケーション/フィックスのレートは5分以上に1回に低減され得る。ロケーションフィックスのレートはまた、モバイルデバイス100が遷移ロケーション280に接近すると、増加され得る。ナビゲーションプロセス141のアクティビティ低下状態への遷移は、一実施形態では、ユーザ入力によってトリガされ得ることに留意されたい。しかしながら、一実施形態では、ナビゲーションプロセス141のアクティビティ低下状態への遷移はまた、自動的に実行され得る。たとえば、モバイルデバイス100がハイウェイにあり、モバイルデバイス100が長い時間および/または長い距離にわたって依然としてハイウェイにある可能性が高いことを計算された経路が示す場合、モバイルデバイス100は低アクティビティ状態に自動的に遷移し得、代替使用のためにディスプレイデバイス180、音声出力デバイス170、およびプロセッサ111、またはその一部などのリソースを開放する。
【0047】
[0050]ステップ350では、アクティビティ低下状態で動作するナビゲーションプロセス141または(ナビゲーションプロセス141の代わりに)センサー管理プロセス142は、センサー、トランシーバおよび/またはクロック出力信号を監視し得る。ステップ360は、受信した出力信号をステップ330で決定されたトリガ条件値または値の範囲と比較し得る。ステップ360では、センサー、トランシーバおよび/またはクロック出力信号が、ナビゲーションプロセスのアクティブ状態への遷移をトリガする(1つまたは複数の)条件値と一致する場合、ナビゲーションプロセス141はアクティブ状態に遷移し得る。センサー管理プロセス142は、アクティブである場合、終了され得る。ステップ360では、センサー、トランシーバおよび/またはクロック出力信号が、ナビゲーションプロセス141のアクティブ状態への遷移をトリガするための(1つまたは複数の)条件値と一致しない場合、ステップ350における監視プロセスが継続され得る。ステップ360では、センサー、トランシーバおよび/またはクロック出力信号が、ナビゲーションプロセス141のアクティブ状態への遷移をトリガするための(1つまたは複数の)条件値と一致する場合、ステップ370でナビゲーションプロセスはアクティブ状態に遷移し得る。
【0048】
[0051]本明細書で説明する技法は、いくつかのGNSSまたはGNSSの組合せのうちのいずれか1つを含むSPSを用いて使用され得る。SPSは、送信機から受信した信号に少なくとも部分的に基づいて地球上または地球上空のエンティティのロケーションをそれらのエンティティが判断できるように配置された送信機のシステムを含み得る。そのような送信機は、設定された数のチップの反復する擬似雑音(PN)コードでマーキングされた信号を送信し得、地上ベースの制御局、ユーザ機器および/または宇宙ビークル上に配置され得る。特定の例では、そのような送信機は地球周回軌道衛星ビークル(SV)上に配置され得る。たとえば、全地球測位システム(GPS)、Galileo、GlonassまたはCompassなどの全地球航法衛星システム(GNSS)のコンスタレーション中のSVは、(たとえば、GPSの場合のように各衛星について異なるPNコードを使用して、またはGlonassの場合のように異なる周波数上の同じコードを使用して)コンスタレーション中の他のSVによって送信されたPNコードとは区別可能なPNコードでマーキングされた信号を送信し得る。いくつかの態様によれば、本明細書で提示する技法は、SPSのための全地球システム(たとえば、GNSS)に限定されない。たとえば、本明細書で提供する技法は、たとえば、日本の準天頂衛星システム(QZSS)、インドのIndian Regional Navigational Satellite System(IRNSS)、中国のBeidouなどの様々な地域システム、ならびに/または、1つまたは複数の全地球航法衛星システムおよび/もしくは地域航法衛星システムに関連付けること、もしくは場合によってはそれらのシステムとともに使用することが可能であり得る様々な補強システム(たとえば、Satellite Based Augmentation System(SBAS))に適用すること、または場合によってはそれらのシステムにおいて使用することが可能であり得る。限定ではなく例として、SBASは、たとえば、Wide Area Augmentation System(WAAS)、European Geostationary Navigation Overlay Service(EGNOS)、Multi−functional Satellite Augmentation System(MSAS)、GPS Aided Geo Augmented NavigationまたはGPSおよびGeo Augmented Navigation System(GAGAN)などの、完全性情報、差分補正などを行う(1つまたは複数の)補強システムを含み得る。したがって、本明細書で使用するように、SPSは、1つまたは複数の全地球航法衛星システムおよび/もしくは地域航法衛星システム、ならびに/または、1つまたは複数の全地球補強システムおよび/もしくは地域補強システムの任意の組合せを含んでよく、SPS信号は、SPS信号、SPS様の信号、および/またはそのような1つまたは複数のSPSに関連する他の信号を含み得る。さらに、そのような技法は、「擬似衛星(pseudolite)」として働く地上送信機、またはSVとそのような地上送信機との組合せを利用する測位システムとともに使用され得る。本明細書で使用する「SPS信号」という用語は、擬似衛星または擬似衛星の等価物として働く地上送信機を含む、地上送信機からのSPS様の信号を含むものとする。
【0049】
[0052]本明細書全体にわたる「一例」、「例」、「いくつかの例」、または「例示的な実装形態」という言及は、特徴または例に関して説明する特定の特徴、構造、または特性が、請求する主題の少なくとも1つの特徴または例の中に含まれ得ることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な場所における「一例では」、「例」、「いくつかの例では」もしくは「いくつかの実装形態では」という句、または他の同様の句の出現は、必ずしもすべてが同じ特徴、例、または限定を指すとは限らない。さらに、それらの特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例もしくは特徴において組み合わせられ得る。
【0050】
[0053]本明細書で説明した方法は、特定の特徴または例に従って適用例に応じて様々な手段によって実装され得る。たとえば、そのような方法は、ソフトウェアとともにハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組合せで実装され得る。ハードウェア実施態様では、たとえば、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明する機能を実行するように設計された他のデバイスユニット、またはその組合せ内で実装され得る。
【0051】
[0054]上記の詳細な説明では、請求する主題の完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細を記載した。ただし、請求する主題は、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者には理解されよう。他の事例では、請求する主題を不明瞭にしないように、当業者には既知であろう方法および装置については詳細に説明していない。
【0052】
[0055]上記の詳細な説明のいくつかの部分は、特定の装置または専用コンピューティングデバイスまたはプラットフォームのメモリ内に記憶された2値デジタル電子信号の演算のアルゴリズムまたは記号表現に関して提示した。この特定の明細書の文脈では、特定の装置などの用語は、プログラムソフトウェアからの命令に従って特定の関数を実行するようにプログラムされた後の汎用コンピュータを含む。アルゴリズムの説明または記号表現は、信号処理または関連技術において当業者が、彼らの仕事の本質を他の当業者に伝達するために使用する技法の例である。アルゴリズムは、本明細書では、また一般に、所望の結果をもたらす自己無撞着な一連の演算または同様の信号処理であると考えられる。この文脈では、演算または処理は物理量の物理操作に関係する。必ずしもそうとは限らないが、一般に、電子信号は情報を表すので、そのような量は、記憶、転送、組合せ、比較、または他の操作が可能な、電気信号または磁気信号の形態をとり得る。主に一般的な用法という理由で、そのような信号をビット、データ、値、要素、記号、文字、項、数、数字、情報などと呼ぶことは時々便利であることがわかっている。ただし、これらまたは同様の用語はすべて、適切な物理量に関連すべきものであり、便利なラベルにすぎないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、以下の説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理する」、「計算する」、「遷移する」、「スケジューリングする」、「アクティブ化する」、「非アクティブ化する」、「受容する」、「伝達する」、「導出する」、「更新する」、「判断する」、「確立する」、「取得する」などの用語を利用する説明は、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスなど、特定の装置の動作またはプロセスを指すことを諒解されたい。したがって、本明細書の文脈では、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、または他の情報記憶デバイス、送信デバイス、またはディスプレイデバイス内の電子的または磁気的な物理量として一般に表される信号を操作または変換することが可能である。この特定の特許出願の文脈では、「特定の装置」という用語は、プログラムソフトウェアからの命令に従って特定の関数を実行するようにプログラムされた後の汎用コンピュータを含み得る。
【0053】
[0056]現在例示的な特徴と考えられていることを例示し説明したが、請求する主題を逸脱することなく、他の様々な変更が行われ得ること、均等物が代用され得ることが、当業者には理解されよう。さらに、本明細書で説明する中心概念から逸脱することなく、請求する主題の教示に特定の状況を適合させるために多くの変更が行われ得る。したがって、請求する主題は、開示した特定の例に限定されず、そのような請求する主題は、添付の特許請求の範囲の範囲内に入るすべての態様、およびその均等物をも含むものとする。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
モバイルデバイス上のナビゲーションプロセスを管理するための方法であって、
前記ナビゲーションプロセスをアクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移させることと、
少なくとも1つの条件が満たされたことを示す1つまたは複数の信号を受信したことに応答して、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移させることであって、前記少なくとも1つの条件が、少なくとも部分的に、前記ナビゲーションプロセスが前記アクティブ状態に遷移すべき所定の経路上の遷移ロケーションによって決定されることとを備える方法。
[C2]
前記所定の経路上の前記遷移ロケーションが、前記経路の目的地に少なくとも部分的に基づく、C1に記載の方法。
[C3]
前記1つまたは複数の信号が、前記モバイルデバイスのロケーションを示し、前記少なくとも1つの条件が、前記モバイルデバイスが前記目的地に接近しているという推測を備える、C2に記載の方法。
[C4]
前記条件のうちの前記少なくとも1つが、移動した距離を備える、C1に記載の方法。
[C5]
前記条件のうちの前記少なくとも1つが、サービスセット識別子(SSID)またはSSIDのセットを示す1つまたは複数のワイヤレス信号の獲得を備える、C1に記載の方法。
[C6]
前記条件のうちの前記少なくとも1つが、基地局識別子(BSID)またはBSIDのセットを示す1つまたは複数のワイヤレス信号の獲得を備える、C1に記載の方法。
[C7]
前記条件のうちの前記少なくとも1つが、少なくとも部分的に、有界領域またはジオフェンスによって決定される、C1に記載の方法。
[C8]
前記ナビゲーションプロセスを前記アクティブ状態から前記アクティビティ低下状態に遷移させることが、前記モバイルデバイスが特定の時間または移動した距離にわたって依然として特定の道路またはハイウェイにあると予想されることを示す1つまたは複数の条件に応答して、前記アクティビティ低下状態に遷移させることをさらに備える、C1に記載の方法。
[C9]
経路命令内の選択されたステップに少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C10]
前記所定の経路のマップのディスプレイをオーバーレイするタッチスクリーン上で受信した選択肢に少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C11]
前記所定の経路に沿った選択された名前付きの中間地点のロケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C12]
前記ナビゲーションプロセスが前記アクティビティ低下状態にある間、少なくとも1つのセンサー監視プロセスを維持することであって、前記少なくとも1つのセンサー監視プロセスが、少なくとも部分的に、前記少なくとも1つの条件が満たされたことを示す前記1つまたは複数の信号を前記受信したことに応答することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C13]
前記モバイルデバイスが音声出力デバイスとディスプレイとを備え、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティブ状態から前記アクティビティ低下状態に前記遷移させることに応答して、前記音声出力デバイスと前記ディスプレイとを他のプロセスで利用可能にすることをさらに備える、C12に記載の方法。
[C14]
前記ナビゲーションプロセスを前記アクティブ状態から前記アクティビティ低下状態に前記遷移させることに応答して、前記ナビゲーションプロセスに起因するプロセッサアクティビティを低減することをさらに備える、C13に記載の方法。
[C15]
無線周波信号を受信するための受信機と、
ナビゲーションプロセスをアクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移させて、前記受信信号の処理に影響を及ぼすことと、
少なくとも1つの条件が満たされたことを示す1つまたは複数の信号を受信したことに応答して、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移させることであって、前記少なくとも1つの条件が、少なくとも部分的に、前記ナビゲーションプロセスが前記アクティブ状態に遷移すべき所定の経路上の遷移ロケーションによって決定されることとを行うためのプロセッサとを備えるモバイルデバイス。
[C16]
前記所定の経路上の前記遷移ロケーションが、前記経路の目的地に少なくとも部分的に基づく、C15に記載のモバイルデバイス。
[C17]
前記1つまたは複数の信号が、前記モバイルデバイスのロケーションを示し、前記少なくとも1つの条件が、前記モバイルデバイスが前記目的地に接近しているという推測を備える、C16に記載のモバイルデバイス。
[C18]
ディスプレイデバイスと、前記ディスプレイデバイスをオーバーレイするタッチスクリーンとをさらに備え、前記プロセッサがさらに、前記ディスプレイデバイス上の前記所定の経路のマップのディスプレイをオーバーレイする前記タッチスクリーン上で受信した選択肢に少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定する、C16に記載のモバイルデバイス。
[C19]
前記プロセッサがさらに、前記ナビゲーションプロセスが前記アクティビティ低下状態にある間、少なくとも1つのセンサー監視プロセスを維持し、前記少なくとも1つのセンサー監視プロセスが、少なくとも部分的に、前記少なくとも1つの条件が満たされたことを示す前記1つまたは複数の信号を前記受信したことに応答する、C15に記載のモバイルデバイス。
[C20]
前記モバイルデバイスが音声出力デバイスとディスプレイデバイスとをさらに備え、前記プロセッサがさらに、前記ナビゲーションプロセスの前記アクティブ状態から前記アクティビティ低下状態への前記遷移に応答して、前記音声出力デバイスと前記ディスプレイデバイスとを他のプロセスで利用可能にする、C19に記載のモバイルデバイス。
[C21]
モバイルデバイス上のナビゲーションプロセスを管理するための装置であって、
前記ナビゲーションプロセスをアクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移させるための手段と、
少なくとも1つの条件が満たされたことを示す1つまたは複数の信号を受信したことに応答して、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移させるための手段であって、前記少なくとも1つの条件が、少なくとも部分的に、前記ナビゲーションプロセスが前記アクティブ状態に遷移すべき所定の経路上の遷移ロケーションによって決定される、手段とを備える装置。
[C22]
前記ナビゲーションプロセスを前記アクティブ状態から前記アクティビティ低下状態に遷移させるための前記手段が、前記モバイルデバイスが特定の時間または移動した距離にわたって依然として特定の道路またはハイウェイにあると予想されることを示す1つまたは複数の条件に応答して、前記アクティビティ低下状態に遷移させるための手段をさらに備える、C21に記載の装置。
[C23]
経路命令内の選択されたステップに少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定するための手段をさらに備える、C21に記載の装置。
[C24]
前記所定の経路のマップのディスプレイをオーバーレイするタッチスクリーン上で受信した選択肢に少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定するための手段をさらに備える、C21に記載の装置。
[C25]
前記所定の経路に沿った選択された名前付きの中間地点のロケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定するための手段をさらに備える、C21に記載の装置。
[C26]
前記ナビゲーションプロセスが前記アクティビティ低下状態にある間、少なくとも1つのセンサー監視プロセスを維持するための手段であって、前記少なくとも1つのセンサー監視プロセスが、少なくとも部分的に、前記少なくとも1つの条件が満たされたことを示す前記1つまたは複数の信号を前記受信したことに応答する、手段をさらに備える、C21に記載の装置。
[C27]
モバイルデバイス上の前記ナビゲーションプロセスをアクティブ状態からアクティビティ低下状態に遷移させることと、
少なくとも1つの条件が満たされたことを示す1つまたは複数の信号を受信したことに応答して、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティビティ低下状態から前記アクティブ状態に遷移させることであって、前記少なくとも1つの条件が、少なくとも部分的に、前記ナビゲーションプロセスが前記アクティブ状態に遷移すべき所定の経路上の遷移ロケーションによって決定されることとを行うように、専用コンピューティング装置によって実行可能である、その上に記憶された機械可読命令を備える非一時的記憶媒体を備える物品。
[C28]
前記命令がさらに、前記モバイルデバイスが特定の時間または移動した距離にわたって依然として特定の道路またはハイウェイにあると予想されることを示す1つまたは複数の条件に応答して、前記ナビゲーションプロセスを前記アクティビティ低下状態に遷移させるように、前記専用コンピューティング装置によって実行可能である、C27に記載の物品。
[C29]
前記命令がさらに、経路命令内の選択されたステップに少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定するように、前記専用コンピューティング装置によって実行可能である、C27に記載の物品。
[C30]
前記命令がさらに、前記所定の経路のマップのディスプレイをオーバーレイするタッチスクリーン上で受信した選択肢に少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定するように、前記専用コンピューティング装置によって実行可能である、C27に記載の物品。
[C31]
前記命令がさらに、前記所定の経路に沿った選択された名前付きの中間地点のロケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記所定の経路上の前記遷移ロケーションを決定するように、前記専用コンピューティング装置によって実行可能である、C27に記載の物品。
[C32]
前記命令がさらに、前記ナビゲーションプロセスが前記アクティビティ低下状態にある間、少なくとも1つのセンサー監視プロセスを維持し、前記少なくとも1つのセンサー監視プロセスが、少なくとも部分的に、前記少なくとも1つの条件が満たされたことを示す前記1つまたは複数の信号を前記受信したことに応答するように、前記専用コンピューティング装置によって実行可能である、C27に記載の物品。
図1
図2A
図2B
図2C
図3