(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
【0014】
第1実施形態
図1は第1実施形態を示すクラックセンサの上面図、
図2は
図1のクラックセンサと監視対象に発生したクラックの伸長方向との関係を示す図、
図3は
図1のクラックセンサの検出信号をディジタルデータとして取り出すための回路構成図(インターフェース部)、
図4は
図2のインターフェース部の出力情報に基づいてクラックを監視するクラック監視装置の回路構成のブロック図である。
【0015】
クラックセンサ1は、フィルム状の絶縁体材料(ポリエステル樹脂やポリイミド系樹脂等)からなる例えば四角形のベース材140上に、配線パターン導体(銅やニッケル等の合金、アルミ、銀等)から形成される共通ライン100と、共通ライン100をクラックセンサ外に接続するための端子139と、配線パターン導体から形成される複数のゲージリード線(銅やニッケル等の合金、アルミ、銀等の抵抗素線や金属箔線)101〜108、111〜118と、各ゲージリード線の信号をクラックセンサから取り出すための端子121〜128、131〜138と、これらをちりやほこり、水分等から保護さるための図示しない保護フィルムから形成される。また、ベース材140上には、△形状で示す伸長方向マーク180が形成される。伸長方向マーク180は、左右に広がるゲージリード線の頂点方向を表示する機能と、クラックの伸長する方向(三角形の頂点方向)を表示したマークである。
【0016】
クラックセンサ1は、共通ライン100を境にして左側の第1領域1Aに複数のゲージリード線101〜108を配置し、右側の第2領域1Bに複数のゲージリード線111〜118を配置する。第1領域1Aの各ゲージリード線101〜108と、第2領域1Bの各ゲージリード線111〜118は、共通ライン100と一端側が接続される。第1領域1Aのゲージリード線101〜108と、第2領域1Bのゲージリード線111〜118は直線状に形成される。
【0017】
第1領域1Aの各ゲージリード線101〜108の他端にはそれぞれ端子121〜128が設けられ、第2領域1Bの各ゲージリード線111〜118の他端にはそれぞれ端子131〜138が設けられる。
【0018】
伸長方向マーク180のクラック伸長方向を上方側とすると、第1領域1Aのゲージリード線101〜108と、第2領域1Bのゲージリード線111〜118は共通ライン100との接続点側を頂点とし、端子121〜128、端子131〜138を下端側としてαの傾斜角度で配置される。
【0019】
伸長方向マーク180の伸長方向をY軸とし、Y軸と直交する方向をX軸とすると、第1領域1Aにおける端子121〜123は軸線Xa上に配置され、端子123〜128は軸線Ya上に配置される。同様に、第2領域1Bにおける端子131〜133は軸線Xb上に配置され、端子133〜138は軸線Yb上に配置される。
【0020】
本実施形態において、第1領域1Aのゲージリード線101〜108において、伸長マーク180の示す方向において隣接する下流側のゲージリード線と上流側のゲージリード線とは、X軸方向においてオーバーラップする領域を有する。例えばゲージリード線127は、隣接する下流側のゲージリード線128に対し、オーバーラップ領域Cを有する。すなわち、このオーバーラップ領域Cに達したクラックが、直角に曲がって端子128側に向かって伸長しても、必ず下流側にゲージリード線128が存在し、クラックの伸長によりゲージリード線128が断裂する。第2領域1Bのゲージリード線111〜118についても同様である。
【0021】
図1において、矢印160は、橋梁、トンネルのコンクリートやモルタル等の監視対象壁面に生じたクラック(きれつ)が伸長する方向を表している。ただし、クラックは、必ずしも直線状に伸長するわけではないため、クラックセンサ1をコンクリートやモルタル上に貼付する際の大まかな伸長方向を表している。
【0022】
また、クラックセンサ1は、伸長方向マーク180の頂点(
図1における左右のリード線の交わる点)が、矢印160で示すクラックの伸長する方向上にほぼ一致するように、接着剤を使用して、クラック監視対象のコンクリートやモルタルの壁面上に貼付される。接着剤としては、ポリエステル等の成分を持った物が使用される。
【0023】
この伸長方向マークによって、ゲージリード線の頂点ときれつの伸長方向を容易に一致させることが可能になるため、きれつの伸長具合を効率よく検出することが可能になる。また、マークの形状は、三角形に拘るものではなく、矢印等方向が明示されるものであれば何でもよい。
【0024】
すなわち、本クラックセンサは、ベース材、配線パターン及びゲージリード線及び端子と、保護フィルムの三層構造で、配線パターン及びゲージリード線及び端子は同一層に形成される。このため、ゲージリード線が切断されにくく、クラック(ひびわれ)が検出されないといった問題は生じない。
【0025】
本実施形態において、共通ライン100は、後述する
図3の電気的に共通な回路配線(本例では共通のグラウンドライン)と、第1領域1Aのゲージリード線101〜108と、第2領域1Bのゲージリード線111〜118を分離するための境界としての役割を担っている。(エリアを分離する)。
【0026】
共通ライン100は、クラックの伸長方向160の最先端側(最下流側)に配置されるゲージリード線108、ゲージリード線118よりもクラック進行方向の下流側に引き出しライン部100aが引き出される。引き出しライン部100aの引き出し端には、クラックセンサ1外に信号を取り出すための端子139が設けられている。
【0027】
本実施形態では、共通ライン100は共通のグラウンドラインとして使用されるため、端子139は、検出器外部の回路のグラウンドラインに接続される(
図3参照)。
【0028】
本実施形態において、共通ライン100を境にして左右両側の第1領域1Aに配置される複数のゲージリード線101−108と、第2領域1Bに配置される複数のゲージリード線111−118とは、共通ライン100を中心とする線対称として左右にほぼ一定の間隔で配設されている。勿論、第1領域1Aに配置される複数のゲージリード線101−108と、第2領域1Bに配置される複数のゲージリード線111−118とは、共通ライン100を中心とする線対称とする必要はなく、例えばY軸方向においてずらして配置しても良い。また、一定の間隔で配設しなくても良く、例えY軸方向の中央部の複数のゲージリード線の間隔を密としても良い。
【0029】
各ゲージリード線の先端に設けた端子121−128、131−138は、ゲージリード線と外部回路と接続し、ゲージリード線の状態(破断しているか否か)に伴う信号の変化を外部回路に取り出すために使用される。
【0030】
なお、図示しない保護フィルムは、ベース材と、ベース材上に形成されるゲージリード線や、配線パターン導体や、共通ライン導体を、外部から絶縁するのと、ちりやほこり、水分その他の外部要因からそれぞれを保護するのが主目的である。
【0031】
図2は、クラックセンサ1をクラックの発生したコンクリート壁面等に貼り付け、伸長したクラック(きれつ)の先端位置が、ゲージリード線を破断していく様子を表した図である。
【0032】
図2中、きれつの先端位置は▲で表される。
図2において、クラックセンサ1は、例えば初期のクラック位置401に合わせて貼り付けられる。クラックは、第1領域1A側に伸長し、1番ゲージリード線101に達する(クラック先端位置402)。ここで、クラックはほぼ真横(X軸方向)の左側に伸長する。しかし、クラック先端位置402は、1番ゲージリード101の2番ゲージリード102に対するオーバーラップ領域に存在する。このため、クラック先端位置402から伸長したクラックは2番ゲージリード102に達する(クラック先端位置403)。
【0033】
その後、クラックは上向きに伸長し、3番ゲージリード103(クラック先端位置404)、4番ゲージリード104(クラック先端位置405)と延びる。
【0034】
クラックは、伸長方向の向きを大きく変え(クラック先端位置406)、第2領域1B側に向かい、5番ゲージリード115(クラック先端位置407)に達する。
【0035】
さらに、伸長したクラックは、略真横に7番ゲージリード117まで達する(クラック先端位置409)。第2領域1Bにおける5番ゲージリード115、6番ゲージリード116におけるクラック先端位置407,408は、前述したオーバーラップ領域であるため、真横にクラックが伸長しても、クラック先端位置408、409において6番リードゲージ116、7番リードゲージ117が確実に断裂する。
【0036】
本実施形態によれば、クラック先端位置が、先端位置402から先端位置403へ、また、先端位置407から先端位置408、先端位置409へと、共通ライン100とほぼ直交する方向に移動した場合でも、検出することができる。
【0037】
この一連のクラックの伸長に伴い、リードゲージが断裂する。その際、第1領域1Aの各端子121−128、第2領域1Bの各端子131−138から出力される出力(0又は1)を表1に示す。
【0039】
図2、
図3において、先端位置406から先端位置407へ伸長する際に、共通ライン100を破断し、共通ライン100の一部が開放状態になる。このため、第2領域1Bの端子131、132、133、134の論理レベルが0から1に変化する(端子121、122、123、124も同様であるが、すでにきれつによって破断されており影響はない)。
【0040】
すなわち、第2領域1B中の端子131〜134に接続されているゲージリード線111、112、113、114は破断されていないものの(まだ、使用可能なのであるが)使用できない状態になる。これについては、一般にきれつが逆方向に伸長することは少ないため、実用上問題ない。
【0041】
さらに、クラックがクラック先端位置406から407へ伸長する際に、きれつの伸長方向がリードゲージ105とほぼ平行である。この場合、クラックの検出ができないが、さらにクラックが伸長し、クラックセンサ1の第2領域1Bに突入すると、ゲージリード線115を破断することによって、クラックが検出される。
【0042】
図3において、クラックセンサ1の共通ライン100は、端子139に接続されたリード線によって、インターフェース部311のグラウンドレベルに接続される。すなわち、共通ライン100は、電気的には0[V]である。
【0043】
一方、第2領域1B中のゲージリード線111〜118は、端子131〜138に接続されたリードによって、それぞれインターフェース部311のプルアップ抵抗231〜238に接続され、共通電源(電圧VDD)に接続され、電圧VDDレベルにプルアップされている。
【0044】
本回路(クラックセンサ1)で、端子出力は、ゲージリード線が破断(断裂)していなければ、共通ライン100に接続されているため、グラウンドレベルとなる(本実施形態では、この状態を論理レベル0で表す)。また、ゲージリード線が破断した場合には、それぞれ対応するプルアップ抵抗を介して、電圧VDDの共通電源に接続されるため、電圧VDDレベルとなる(本実施形態では、この状態を論理レベル1で表す)。
【0045】
なお、
図3には第1領域1A中のゲージリード線101〜108及びそれに対応した端子121〜128は図示していないが、第2領域1Bのゲージリード線に対応する回路と同様の第1領域用の回路(不図示)が設けられ、前記第1領域用の不図示のプルアップ抵抗に端子121〜128が接続されている。このため、ゲージリード線101〜108の破断状態によって同様の信号を出力する。
【0046】
図4は、
図1及び
図2のクラックセンサを用いたクラック監視装置の構成を示したブロック図である。
図4では、クラック検知データを伝送するデータ伝送手段として無線伝送を適用した例を示している。
【0047】
クラック監視装置は、クラックセンサ1と、クラックセンサ1の検出データをディジタルデータとして取り出し、伝送するデータ伝送部310、データ伝送部310から送信されてきデータを受信し、クラックデータとして処理し、メモリ324に格納するデータ受信及び処理部320、データ受信および処理部320で処理された監視結果を表示するモニター330から構成される。
【0048】
データ伝送部310は、インターフェース部311と、電源315と、制御回路314と、無線回路313と、アンテナ312から構成される。
【0049】
インターフェース部311は、クラックセンサ1のゲージリード線の破断状態をディジタルデータとして取り出す。また、クラックセンサ1の共通ライン100にグラウンドレベルを供給している。
【0050】
電源315は、データ伝送部310の電気回路を動作させるための電源で、例えば電池等のバッテリ、または太陽電池等の発電装置である。
【0051】
制御回路314は、インターフェース部311を介して、表1に示したクラック先端位置の情報(データ)をディジタルデータとして取り出して、そのデータを、無線回路部313に対して、データ受信/処理部320に転送するように指示する。
【0052】
無線回路部313は、制御回路314の指示に基づいて、クラック先端位置のデータを、アンテナ部312を介してデータ受信/処理部320に転送する。
【0053】
データ受信/処理部320のCPU323は、転送されてきたデータをメモリ324に格納したり、さらに図示しない、パーソナルコンピュータ(PC)等に、インターフェース部321を介して転送したりする。また、インターフェース部321には、モニター330が接続される。モニター330には、例えばクラックセンサ1がグラフィック表示され、切断されたゲージリード線を示す。
【0054】
すなわち、本クラック監視装置にて、クラックセンサ1が検知するきれつ先端位置データを読み取ることができるため、きれつの伸長を監視することが可能になる。
【0055】
また、クラックセンサ1はID番号を有し、データ伝送部310からの送信信号にIDを加える。データ受信及び処理部320は、複数のデータ伝送部310からのデータ信号を受信し、ID番号毎にクラックデータをメモリ324に格納する。
【0056】
上記のような構成をとることによって、橋梁やトンネル等の壁面に発生したクラックを検出し、その伸長を管理することができる。
【0057】
第2実施形態
図5は第2実施形態のクラックセンサを示す。
【0058】
図5に示すクラックセンサ5は、第1実施形態のクラックセンサ1の変形例を示す。なお、
図1に示す部材と同じ部材には、100台の符号に代えて500台の符号を付しその説明を省略する。
【0059】
図1に示すクラックセンサ1は、第1領域1A中のゲージリード線101〜108、第2領域1B中のゲージリード線111〜118が直線状であって、αの角度で傾斜配置される。これに対し、第2実施形態のクラックセンサ5は、共通ライン500を境にして左側に設けられる第1領域5Aに配置された弧状のゲージリード501〜508と、右側に設けられる第2領域5Bに配置された弧状のゲージリード511〜518とを有する。各々のゲージリード線は、ほぼ一定の間隔で配設されている。
【0060】
すなわち、共通ライン500からは、複数のゲージリード線501〜508と、複数のゲージリード線511〜518が、共通ライン500を中心として、第1領域5Aと第2領域5Bにある曲率をもって線対称に配設されている。
【0061】
共通ライン500を中心に左右に線対称をなす各ゲージリード501〜508と、各ゲージリード511〜518は、共通ライン500との交点を頂点とする弧状に形成される。したがって、第1実施形態における傾斜したゲージリードと同じ作用効果を奏する。また、伸長方向マーク580の示す方向において隣接するゲージリードが前述したオーバーラップ領域Cを有する点においても同様である。
【0062】
図5において、矢印560は、コンクリートやモルタル等に生じたきれつが伸長する方向を表している。ただし、きれつは、必ずしも直線状に伸長するわけではないため、クラックセンサをコンクリートやモルタル上に貼付する際の大まかな伸長方向を表している。
【0063】
クラックセンサ5は、ゲージリード線501〜508、511〜518の頂点が、上記クラックの伸長する矢印方向560上にほぼ一致するように、接着剤を使用して、コンクリートやモルタル上に貼付される。接着剤としては、(ポリエステル)等の成分を持った物が使用される。
【0064】
クラックセンサ5は、フィルム状の絶縁体材料(ポリエステル樹脂やポリイミド系樹脂等)からなるベース材540上に、配線パターン導体(銅やニッケル等の合金、アルミ、銀等)から形成される共通ライン500と、共通ラインをクラックセンサ外に接続するための端子539と、配線パターン導体から形成される複数のゲージリード線(銅やニッケル等の合金、アルミ、銀等)501〜508、511〜518と、各ゲージリード線の信号をクラックセンサから取り出すための端子521〜528、531〜538と、図示しない保護フィルムから形成されている。
【0065】
共通ライン5は、
図3の電気的に共通な回路配線(本例では共通のグラウンドライン)と、ゲージリード線501〜508と511〜518を分離するための境界としての役割を担っている。
【0066】
図5に示す第2実施形態では、クラックセンサ5をクラックの発生の監視対象である壁面に対して一方向に直線状に配地する。また、クラックセンサ5の外部に信号を取り出すための端子539に接続されている。本実施形態では、共通ライン500は共通のグラウンドラインとして使用されるため、端子539は、検出器外部の回路のグラウンドラインに接続される。
【0067】
各ゲージリード線の先端には、端子521かあら528、端子531〜538がそれぞれ接続され、ゲージリード線と外部を接続し、ゲージリード線の状態(破断しているか否か)に伴う信号の変化を外部回路に取り出すために使用される。
【0068】
図示しない保護フィルムは、ベース材と、ベース材上に形成されるゲージリード線や、配線パターン導体や、共通ライン導体を、外部から絶縁するのと、ちりやほこり、その他の外部要因からそれぞれを保護するのが主目的である。
【0069】
本実施形態のクラックセンサ5は、
図3に示すインターフェース回路に接続されて使用される。動作原理等は同様なので省略する。
【0070】
本実施形態のクラックセンサ5は、監視対象のコンクリートやモルタル等のすでにひびわれが発生した近傍に貼り付けてひび割れの伸長を検出する。クラックセンサ5を監視対象物に貼り付ける際には、接着剤等を使用し、クラックが伸長する方向(前方)に対して、ゲージリード線の頂点(^)が一致するように貼り付ける。この際、伸長方向マーク580を利用し、△三角形の頂点が、ゲージリード線の頂点方向(すなわち、クラックの伸長する方向)となるようにクラックセンサ5を接着する。この伸長方向マーク580によって、ゲージリード線の頂点ときれつの伸長方向を容易に一致させることが可能になるため、きれつの伸長具合を効率よく検出することが可能になる。また、マークの形状は、三角形に拘るものではなく、矢印等方向が明示されるものであれば何でもよい。
【0071】
第3実施形態
図6は第3実施形態を示す。
【0072】
図6に示すクラックセンサ6は、第1実施形態のクラックセンサ1の変形例を示す。なお、
図1に示す部材と同じ部材には、100台の符号に代えて600台の符号を付しその説明を省略する。
【0073】
第3実施形態のクラックセンサ6の基本的な構造は、
図1に示すクラックセンサ1と同様であるが、第1領域6Aのゲージリード線602〜608と、第2領域6Bのゲージリード線612〜618が折曲された傾斜角度の異なる2本の直線で構成されている点において異なる。
【0074】
第1領域6Aのゲージリード線602〜608は、直線670で示す線上に折曲点を有する。各ゲージリード線602〜608は、折曲点を境にして共通ライン600側のリード線部602a〜608aと、端子622〜628側の折曲ゲージリード線部602b〜608bを有する。リード線部602a〜608aは角度αで傾斜し、折曲ゲージリード線部602b〜608bは角度α1(α1<α)で傾斜する。
【0075】
第2領域6Bのゲージリード線612〜618は、直線671で示す線上に折曲点を有する。各ゲージリード線612〜618は、折曲点を境にして共通ライン600側のリード線部612a〜618aと、端子632〜628側の折曲ゲージリード線部612b〜618bを有する。リード線部612a〜618aは角度αで傾斜し、折曲ゲージリード線部612b〜618bは角度α1(α1<α)で傾斜する。第1領域6Aに配設される各ゲージリード線601〜608、と第2領域6Bに配設される各ゲージリード線611〜618は、共通ライン600を中心として左右に線対称に配設される。
【0076】
また、第1領域6Aおよび第2領域6Bに配設される各々のゲージリード線の間隔は、ほぼ一定である。基本的な動作は第1実施形態と同様なので説明は省略する。
【0077】
第3実施形態によれば、例えば第1領域6Aの2番ゲージリード線602のゲージリード線部602aに達したクラックが略真横に伸長し、3番ゲージリード線603の端子623側に向けて伸長したとする。この場合、クラックが3番ゲージリード線603の折曲ゲージリード線部603bに達する。したがって、3番ゲージリード線603は、クラックの伸長方向が矢印660に示す予想方向に反して略真横に伸長しても確実にクラックの伸長を検知することができる。
【0079】
参考例は、第1実施形態に示すゲージリード線の端子121〜128、131〜138をそれぞれ一か所にまとめて配置したものである。
【0080】
ベース材140において、クラックの伸長方向下流側の先端部に第1領域1Aのゲージリード線の端子121〜128を配設し、第2領域1Bのゲージリード線の端子131〜138配置する。第1領域1Aの各端子121〜128は、クラック伸長マーク180の示す方向(Y軸方向)における同一軸線上に配置される。また、第1領域1Aの各端子121〜128のピッチは、共通ライン100に接続される各ゲージリード線101〜108のピッチよりも狭く(高密度)配置する。第2領域1Bの各端子131〜138についても同様である。
【0081】
第1領域1Aの各ゲージリード線101〜108は、共通ライン100との接続端とは反対側端に、第1接続線150が接続される。第1接続線150は、クラック伸長マーク180の示す方向の先端(Y軸方向先端)に向けて配置される。第1接続線150の先端には、端子121〜128に向かって真横(X軸方向)に配置される第2接続線151の一端が接続される。第2接続線151の他端は端子121〜128に接続される。
【0082】
第2領域1Bに配置される各ゲージリード線111〜118に対しても同様に第1接続線150が接続され、第2接続線151が各端子131〜138に接続される。第1領域1Bには、端子121〜128に加え、共通ライン100用の端子139が配置される。また、共通ライン100から延びる引き出しライン部100aには、第1接続線150と第2接続線151と平行に接続線100b、100cが配置され、接続線100cの先端が端子139に接続される。
【0083】
本
参考例において、端子121〜128、131〜139は、クラック進行方向160において、ゲージリード線よりも前方に配置している。このため、クラックの伸長が端子121〜128、131〜139まで達し、端子が破壊されたとしても、既にゲージリード線が切断され、クラックセンサの役割を果たしており、何らの影響も受けない。
【0084】
これに対し、例えば、端子121〜128、131〜139が
図7に示す位置とは反対のクラック進行マーク180の配置側に配置されたとする。この場合、クラックが横方向に伸長すると、端子を破壊し、インターフェースからのディジタルデータの読み取り動作に支障が生じる。しかし、本
参考例ではこのようなことを避けることができる。
【0085】
上記した各実施形態
および参考例において、クラックセンサは共通ラインを境にして左右に第1領域と第2領域に分けてそれぞれ複数のゲージリード線を配置しているが、片方の領域のみであってもクラックセンサとして機能する。