(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
迷惑電話の判定対象となる発信者の電話番号の各々について、前記発信者からの最新の呼の着信時を判断する基準となる基準時を含む発信者情報を、当該発信者の電話番号毎にリストとして記憶する電話番号リスト記憶手段を有するコンピュータに、
前記電話番号リスト記憶手段に発信者情報が記憶された電話番号を発信者とする電話機の着信履歴に含まれる、最新の呼の着信時に基づき、当該発信者情報に含まれる前記基準時を当該呼が迷惑電話であると利用者が判断して行う操作の有無に関わらず更新するステップと、
前記電話番号リスト記憶手段に記憶された前記発信者情報に含まれる前記基準時から所定の期間着信がない電話番号に対応する発信者情報を迷惑電話と判定する対象から除外するよう前記電話番号リストを更新するステップと、
を実行させるための電話番号リスト管理プログラム。
迷惑電話の判定対象となる発信者の電話番号の各々について、前記発信者からの最新の呼の着信時を判断する基準となる基準時を含む発信者情報と、当該発信者からの呼が迷惑電話である可能性を示す評価点を、当該発信者の電話番号毎にリストとして記憶する電話番号リスト記憶手段を有するコンピュータに、
前記電話番号リスト記憶手段に発信者情報が記憶された電話番号を発信者とする電話機の着信履歴に含まれる、最新の呼の着信時に基づき、当該発信者情報に含まれる前記基準時を当該呼が迷惑電話であると利用者が判断して行う操作の有無に関わらず更新するステップと、
前記電話番号リスト記憶手段に記憶された前記発信者情報に含まれる前記基準時から所定の期間着信がない電話番号については、当該発信者情報に含まれる評価点を変更することにより当該電話番号が迷惑電話である可能性を低下させるよう前記電話番号リストを更新するステップと、
を実行させるための電話番号リスト管理プログラム。
迷惑電話の判定対象となる発信者の電話番号の各々について、前記発信者からの最新の呼の着信時を判断する基準となる基準時を含む発信者情報を、当該発信者の電話番号毎にリストとして記憶するステップと、
前記発信者情報を記憶した電話番号を発信者とする電話機の着信履歴に含まれる、最新の呼の着信時に基づき、当該発信者情報に含まれる前記基準時を当該呼が迷惑電話であると利用者が判断して行う操作の有無に関わらず更新するステップと、
記憶した前記発信者情報に含まれる前記基準時から所定の期間着信がない電話番号に対応する発信者情報を迷惑電話と判定する対象から除外するよう前記電話番号リストを更新するステップと、
を有することを特徴とする電話番号リストの管理方法。
迷惑電話の判定対象となる発信者の電話番号の各々について、前記発信者からの最新の呼の着信時を判断する基準となる基準時を含む発信者情報と、当該発信者からの呼が迷惑電話である可能性を示す評価点を、当該発信者の電話番号毎にリストとして記憶するステップと、
前記発信者情報を記憶した電話番号を発信者とする電話機の着信履歴に含まれる、最新の呼の着信時に基づき、当該発信者情報に含まれる前記基準時を当該呼が迷惑電話であると利用者が判断して行う操作の有無に関わらず更新するステップと、
記憶した前記発信者情報に含まれる前記基準時から所定の期間着信がない電話番号については、当該発信者情報に含まれる評価点を変更することにより当該電話番号が迷惑電話である可能性を低下させるよう前記電話番号リストを更新するステップと、
を有することを特徴とする電話番号リストの管理方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に記載された発明のように、サーバに迷惑電話と判断される電話番号を送信し、迷惑電話の判定に用いられる電話番号リストを複数の利用者で共有する構成とすれば、過去の着信等により利用者自らは了知していない電話番号であっても、迷惑電話である可能性の高い電話番号を判別することが可能になる。しかしながら、こうした構成で共有の電話番号リストの運用を継続したとすると、次のような問題が生じることになる。
【0007】
迷惑電話の発信者にとって、使用している電話番号が上記のような迷惑電話の電話番号リストに登録されたとすると、勧誘等の電話を発信しても着信を拒否されることが多くなってしまうため、その電話番号の契約を解約して、他の電話番号を使用するようになることが想定される。こうした場合に、迷惑電話に使用されていた電話番号の契約の解約から一定期間が経過すると、解約された電話番号が新たな利用者に割り当てられてしまうため、その電話番号が迷惑電話の電話番号リストに登録されたままだとすると、新たな契約者は迷惑電話の発信者ではないにも関わらず、引続き着信が拒否されるケースが生じることになってしまう。
【0008】
また、電話番号の契約を解約するケースでなくても、例えば、迷惑電話を発信していた契約者が業務内容を見直し、迷惑電話に当たるような通話の発信を中止して、同じ電話番号を通常の通話に使用しようとした場合にも、同様の事態が生じ得る。一度迷惑電話の電話番号リストに登録された電話番号が、その後は迷惑電話に使用されることがなくなり、通常の通話に使用しようとした場合にも、引続き着信が拒否されるという事態が生じることになってしまう。
【0009】
本発明は、このような課題に対応するためになされたものであり、迷惑電話に用いられていた電話番号の解約後に、同じ電話番号を割り当てられた新たな契約者からの着信が拒否されてしまうことや、以前は迷惑電話に用いられていたものの、現在は電話番号が迷惑電話としては使用されなくなっている電話番号からの着信が拒否されてしまうことを回避するのに好適な、迷惑電話の判定に用いられる電話番号リストを適切に管理するための電話番号リスト管理サーバ、電話番号リスト管理プログラム及び電話番号リストの管理方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明では、電話機又は電話機に接続されたアダプタとネットワークを介して接続された管理サーバで、着信した呼が迷惑電話であるかの判定に用いられる電話番号リストに登録された電話番号について、着信履歴から最新の着信時を判断する基準となる基準時を随時更新し、基準時からの経過期間により各々の電話番号に所定の期間着信がないか否かを判断して、着信がない電話番号については迷惑電話と判定する対象から除外する、又は迷惑電話である可能性を示す評価点を迷惑電話である可能性を低下させるよう変更して、電話番号リストを更新する。かかる構成によって、一定期間着信記録がない電話番号は解約された可能性のあるものとして、迷惑電話である可能性の判断に反映させることが可能となる。
【0011】
尚、第1の発明では、一定期間着信がない電話番号については迷惑電話と判定する対象から除外し、第2の発明では、迷惑電話である可能性を示す評価点を迷惑電話である可能性を低下させるよう変更することによって電話番号リストを更新するが、それぞれ具体的には以下の構成となる。
【0012】
本発明の課題を解決する第1の発明は、惑電話の判定に用いられる電話番号リストを管理する電話番号リスト管理サーバであって、迷惑電話の判定対象となる発信者の電話番号の各々について、前記発信者からの最新の呼の着信時を判断する基準となる基準時を含む発信者情報を、当該発信者の電話番号毎にリストとして記憶する電話番号リスト記憶手段と、前記電話番号リスト記憶手段に発信者情報が記憶された電話番号を発信者とする電話機の着信履歴に含まれる、最新の呼の着信時に基づき、当該発信者情報に含まれる前記基準時を
当該呼が迷惑電話であると利用者が判断して行う操作の有無に関わらず更新する第1の電話番号リスト更新手段と、前記電話番号リスト記憶手段に記憶された前記発信者情報に含まれる前記基準時から所定の期間着信がない電話番号に対応する発信者情報を迷惑電話と判定する対象から除外するよう前記電話番号リストを更新する第2の電話番号リスト更新手段と、を備えるこことを特徴とする電話番号リスト管理サーバである。
【0013】
本発明の課題を解決する第2の発明は、迷惑電話の判定に用いられる電話番号リストを管理する電話番号リスト管理サーバであって、迷惑電話の判定対象となる発信者の電話番号の各々について、前記発信者からの最新の呼の着信時を判断する基準となる基準時を含む発信者情報と、当該発信者からの呼が迷惑電話である可能性を示す評価点を、当該発信者の電話番号毎にリストとして記憶する電話番号リスト記憶手段と、前記電話番号リスト記憶手段に発信者情報が記憶された電話番号を発信者とする電話機の着信履歴に含まれる、最新の呼の着信時に基づき、当該発信者情報に含まれる前記基準時を
当該呼が迷惑電話であると利用者が判断して行う操作の有無に関わらず更新する第1の電話番号リスト更新手段と、前記電話番号リスト記憶手段に記憶された前記発信者情報に含まれる前記基準時から所定の期間着信がない電話番号については、当該発信者情報に含まれる評価点を変更することにより当該電話番号が迷惑電話である可能性を低下させるよう前記電話番号リストを更新する第2の電話番号リスト更新手段と、を備えることを特徴とする電話番号リスト管理サーバである。
【0014】
また、本発明において、着信した呼が迷惑電話であるかの判定は、電話機又は電話機に接続されたアダプタに管理サーバ側と同期するように定期的に更新される電話番号リストを保存し、電話機又は電話機に接続されたアダプタに保存された電話番号リストを用いて行うこととしてもよいし、電話機又は電話機に接続されたアダプタから着信の都度管理サーバに問い合わせ、管理サーバ側にある電話番号リストを用いて行うこととしてもよく、具体的には以下の構成とすることができる。
【0015】
第1の発明及び第2の発明は、電話機又は電話機に接続されたアダプタからの、前記電話機又は電話機に接続されたアダプタにおける迷惑電話の判定に用いるための電話番号リストの更新リクエストを受信、又は所定のタイミングが到来すると、前記電話機又は電話機に接続されたアダプタに記憶された電話番号リストを前記電話番号リスト記憶手段に記憶された最新の電話番号リストと同じ状態に更新するために必要な情報を、前記電話機又は電話機に接続されたアダプタに送信する更新情報送信手段を備えることを特徴とすることもできる。
【0016】
第1の発明は、電話機又は電話機に接続されたアダプタから、前記電話機が着信した呼の発信者番号が特定された前記呼が迷惑電話であるかを判定する迷惑電話判定リクエストを受信するリクエスト受信手段と、前記迷惑電話判定リクエストにより特定される電話番号が前記電話番号リスト記憶手段に記憶されている場合には、前記電話機又は電話機に接続されたアダプタに前記迷惑電話判定リクエストの対象となる呼が迷惑電話と判定されたことを示すレスポンスを送信するレスポンス送信手段と、を備えることを特徴とすることもできる。
【0017】
第2の発明は、電話機又は電話機に接続されたアダプタから、前記電話機が着信した呼の発信者番号が特定された前記呼が迷惑電話であるかを判定する迷惑電話判定リクエストを受信するリクエスト受信手段と、前記迷惑電話判定リクエストにより特定される電話番号から発信された呼が迷惑電話である可能性を示す評価点を前記電話番号リスト記憶手段から読み出し、前記評価点を所定の閾値と対比して迷惑電話と判定される場合には、前記電話機又は電話機に接続されたアダプタに前記迷惑電話判定リクエストの対象となる呼が迷惑電話と判定されたことを示すレスポンスを送信するレスポンス送信手段と、を備えることを特徴とすることもできる。
【0018】
すなわち、第1の発明に対応する電話番号リスト管理プログラムは、迷惑電話の判定対象となる発信者の電話番号の各々について、前記発信者からの最新の呼の着信時を判断する基準となる基準時を含む発信者情報を、当該発信者の電話番号毎にリストとして記憶する電話番号リスト記憶手段を有するコンピュータに、前記電話番号リスト記憶手段に発信者情報が記憶された電話番号を発信者とする電話機の着信履歴に含まれる、最新の呼の着信時に基づき、当該発信者情報に含まれる前記基準時
当該呼が迷惑電話であると利用者が判断して行う操作の有無に関わらずを更新するステップと、前記電話番号リスト記憶手段に記憶された前記発信者情報に含まれる前記基準時から所定の期間着信がない電話番号に対応する発信者情報を迷惑電話と判定する対象から除外するよう前記電話番号リストを更新するステップと、を実行させるための電話番号リスト管理プログラムである。
【0019】
第2の発明に対応する電話番号リスト管理プログラムは、迷惑電話の判定対象となる発信者の電話番号の各々について、前記発信者からの最新の呼の着信時を判断する基準となる基準時を含む発信者情報と、当該発信者からの呼が迷惑電話である可能性を示す評価点を、当該発信者の電話番号毎にリストとして記憶する電話番号リスト記憶手段を有するコンピュータに、前記電話番号リスト記憶手段に発信者情報が記憶された電話番号を発信者とする電話機の着信履歴に含まれる、最新の呼の着信時に基づき、当該発信者情報に含まれる前記基準時を
当該呼が迷惑電話であると利用者が判断して行う操作の有無に関わらず更新するステップと、前記電話番号リスト記憶手段に記憶された前記発信者情報に含まれる前記基準時から所定の期間着信がない電話番号については、当該発信者情報に含まれる評価点を変更することにより当該電話番号が迷惑電話である可能性を低下させるよう前記電話番号リストを更新するステップと、を実行させるための電話番号リスト管理プログラムである。
【0020】
すなわち、第1の発明に対応する電話番号リストの管理方法は、迷惑電話の判定対象となる発信者の電話番号の各々について、前記発信者からの最新の呼の着信時を判断する基準となる基準時を含む発信者情報を、当該発信者の電話番号毎にリストとして記憶するステップと、前記発信者情報を記憶した電話番号を発信者とする電話機の着信履歴に含まれる、最新の呼の着信時に基づき、当該発信者情報に含まれる前記基準時を
当該呼が迷惑電話であると利用者が判断して行う操作の有無に関わらず更新するステップと、記憶した前記発信者情報に含まれる前記基準時から所定の期間着信がない電話番号に対応する発信者情報を迷惑電話と判定する対象から除外するよう前記電話番号リストを更新するステップと、を有することを特徴とする電話番号リストの管理方法である。
【0021】
第2の発明に対応する電話番号リストの管理方法は、迷惑電話の判定対象となる発信者の電話番号の各々について、前記発信者からの最新の呼の着信時を判断する基準となる基準時を含む発信者情報と、当該発信者からの呼が迷惑電話である可能性を示す評価点を、当該発信者の電話番号毎にリストとして記憶するステップと、前記発信者情報を記憶した電話番号を発信者とする電話機の着信履歴に含まれる、最新の呼の着信時に基づき、当該発信者情報に含まれる前記基準時を
当該呼が迷惑電話であると利用者が判断して行う操作の有無に関わらず更新するステップと、記憶した前記発信者情報に含まれる前記基準時から所定の期間着信がない電話番号については、当該発信者情報に含まれる評価点を変更することにより当該電話番号が迷惑電話である可能性を低下させるよう前記電話番号リストを更新するステップと、を有することを特徴とする電話番号リストの管理方法である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によって、迷惑電話であるかの判定に用いられる電話番号リストにおいて、一定期間着信がないと判断される電話番号については、迷惑電話と判定する対象から除外される、又は迷惑電話である可能性を示す評価点が迷惑電話である可能性を低下させるよう変更されるので、迷惑電話に用いられていた電話番号の解約後に、同じ電話番号を割り当てられた新たな契約者からの着信が拒否されてしまうリスクや、以前は迷惑電話に用いられていたものの、現在は電話番号が迷惑電話としては使用されなくなっている電話番号からの着信が拒否されてしまうリスクを低下させる効果を期待することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明を実施するための形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。尚、以下の説明は本発明の実施形態の一例を示したものであって、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。
【0025】
図1〜
図4は、それぞれ本発明の第1〜第4の実施形態の概要を示している。本発明において着信した呼が迷惑電話であるかの判定は、電話機側、管理サーバ側のいずれで行うものであってもよく、電話機側における迷惑電話の判定に必要な処理を電話機本体、電話機に接続されたアダプタのいずれで行うこととしてもよいが、それぞれの組合せに応じた第1〜第4のいずれの実施形態にも、本発明を適用することが可能である。
【0026】
図1に示した第1の実施形態では、着信した呼が迷惑電話であるかの判定を電話機側で、電話機側における迷惑電話の判定に必要な処理を電話機本体で行う。
図2に示した第2の実施形態では、着信した呼が迷惑電話であるかの判定を電話機側で、電話機側における迷惑電話の判定に必要な処理を電話機に接続されたアダプタで行う。
図3に示した第3の実施形態では、着信した呼が迷惑電話であるかの判定を管理サーバ側で、電話機側における迷惑電話の判定に必要な処理を電話機本体で行う。
図4に示した第4の実施形態では、着信した呼が迷惑電話であるかの判定を管理サーバ側で、電話機側における迷惑電話の判定に必要な処理を電話機に接続されたアダプタで行う。
【0027】
第1の実施形態では、
図1に示したように、電話機、管理サーバの双方に迷惑電話であるかの判定に用いられる電話番号リストが記憶されている。電話番号リストには、迷惑電話に用いられる可能性のある電話番号が登録されており、着信した呼の発信者番号をこの電話番号リストと照合することで、迷惑電話である可能性が判断される。
【0028】
管理サーバ側の電話番号リストは、複数の電話機の着信履歴データを基に迷惑電話の可能性がある電話番号のリストが随時更新されており、電話番号リストの更新が電話機側にも反映されるように、定期的に電話機に更新された電話番号リスト(又は電話番号リストの更新に必要な差分情報等)が送信される。このように、電話機側の電話番号リストも随時更新されるので、管理サーバに着信の都度問合せを行わなくても、電話機に備えられた判定プログラムにより、着信した呼の発信者番号を電話機に記憶された電話番号リストと照合する処理を実行することによって、迷惑電話であるかを判定することが可能な構成となっている。迷惑電話と判定された後の処理は特に限定されるものではなく、例えば、電話機のディスプレイにその旨を表示することとしてもよいし、着信した呼を切断することとしてもよい。
【0029】
電話機には少なくとも迷惑電話に関連する着信履歴の履歴データが記憶され、定期的に管理サーバに接続して、新たに記録された履歴データを送信する。管理サーバでは複数の電話機から受信した履歴データを蓄積し、電話番号リストの更新に活用する。例えば、電話機の利用者が着信時に迷惑電話であると判断して所定の操作(着信時に「迷惑電話」のボタンを押下する等)を行った履歴データがあれば、その電話番号を迷惑電話の候補として電話番号リストに新たに登録したり、迷惑電話である可能性を示す評価点に反映したりする。
【0030】
そして、本発明では、電話番号リストに各々の電話番号に対応する発信者情報が記憶され、その一部には、現在まで着信がない期間の演算に用いられる、発信者情報の最新の更新時(発信者情報が登録されてから更新されていない場合は最初の登録時)又は迷惑電話である可能性のある電話番号の最新の着信時によって特定される、電話番号への最新の着信履歴を反映して電話番号に関する情報を登録又は更新した基準時が含まれている。履歴データを反映して電話番号リストを更新する際には、履歴データに新たな着信の記録がなく、かつ発信者情報に含まれる基準時から一定期間が経過しているなど、所定の期間着信がないと判断される電話番号については、迷惑電話と判定する対象から除外するか、あるいは迷惑電話である可能性を示す評価点をその可能性を低下させる値に変更することによって、電話番号が解約された可能性を迷惑電話の判定に反映させることが可能となっている。
【0031】
第2の実施形態では、
図2に示したように、管理サーバの他に、電話機に接続され、管理サーバとの通信が可能なアダプタにも、迷惑電話であるかの判定に用いられる電話番号リストが記憶されている。第1の実施形態と同様に、電話番号リストには、迷惑電話に用いられる可能性のある電話番号が登録されており、着信した呼の発信者番号をこの電話番号リストと照合することで、迷惑電話である可能性が判断される。
【0032】
尚、
図2では、アダプタは管理サーバと一の電話機の間に設置される構成となっているが、本発明におけるアダプタは管理サーバと電話機の間にあって必要な機能を備えるものであればよく、例えば、複数の構内電話機と公衆回線網の間に設置されるPBX(構内交換機)にその機能が備えられるものであってもよい。
【0033】
管理サーバ側の電話番号リストは、第1の実施形態と同様に複数の電話機の着信履歴データを基に迷惑電話の可能性がある電話番号のリストが随時更新されており、電話機に接続されたアダプタ側の電話番号リストにもその更新が反映されるように、定期的に電話機に更新された電話番号リスト(又は電話番号リストの更新に必要な差分情報等)が送信される。このように、電話機に接続されたアダプタ側の電話番号リストも随時更新されるので、管理サーバに着信の都度問合せを行わなくても、電話機に接続されたアダプタに備えられた判定プログラムにより、着信した呼の発信者番号を電話機に記憶された電話番号リストと照合する処理を実行することによって、迷惑電話であるかを判定することが可能な構成となっている。迷惑電話と判定された後の処理は特に限定されるものではなく、例えば、電話機やアダプタのディスプレイにその旨を表示することとしてもよいし、着信した呼を切断することとしてもよい。
【0034】
電話機に接続されたアダプタには少なくとも迷惑電話に関連する着信履歴の履歴データが記憶され、定期的に管理サーバに接続して、新たに記録された履歴データを送信する。管理サーバでは複数の電話機に接続されたアダプタから受信した履歴データを蓄積し、第1の実施形態と同様に電話番号リストの更新に活用する。
【0035】
そして、第1の実施形態と同様に、電話番号リストには各々の電話番号に対応する発信者情報が記憶され、その一部には、現在まで着信がない期間の演算に用いられる、発信者情報の最新の更新時(発信者情報が登録されてから更新されていない場合は最初の登録時)又は迷惑電話である可能性のある電話番号の最新の着信時により特定される基準時が含まれている。履歴データを反映して電話番号リストを更新する際には、所定の期間着信がないと判断される電話番号については、迷惑電話と判定する対象から除外するか、あるいは迷惑電話である可能性を示す評価点をその可能性を低下させる値に変更することによって、電話番号が解約された可能性を迷惑電話の判定に反映させることが可能となっている。
【0036】
第3の実施形態では、
図3に示したように、迷惑電話であるかの判定に用いられる電話番号リストは、管理サーバ側に記憶されている。第1の実施形態と同様に、電話番号リストには、迷惑電話に用いられる可能性のある電話番号が登録されているが、電話機で呼を着信すると管理サーバに問い合わせ、管理サーバ側で着信した呼の発信者番号をこの電話番号リストと照合して、迷惑電話である可能性が判断される。
【0037】
第1の実施形態と同様に、管理サーバの電話番号リストは、複数の電話機の着信履歴データを基に迷惑電話の可能性がある電話番号のリストが随時更新されているが、管理サーバの電話番号を用いて迷惑電話の判定が行われるため、更新された電話番号リスト(又は電話番号リストの更新に必要な差分情報等)を電話機に送信することはない。管理サーバでの判定結果は電話機に返信され、迷惑電話と判定された後の処理は電話機において実行されるが、その具体的な方法は特に限定されるものではなく、例えば、電話機のディスプレイにその旨を表示することとしてもよいし、着信した呼を切断することとしてもよい。
【0038】
電話機には少なくとも迷惑電話に関連する着信履歴の履歴データが記憶され、定期的に管理サーバに接続して、新たに記録された履歴データを送信する。管理サーバでは複数の電話機に接続されたアダプタから受信した履歴データを蓄積し、第1、第2の実施形態と同様に電話番号リストの更新に活用する。
【0039】
そして、第1、第2の実施形態と同様に、電話番号リストには各々の電話番号に対応する発信者情報が記憶され、その一部には、現在まで着信がない期間の演算に用いられ、発信者情報の最新の更新時(発信者情報が登録されてから更新されていない場合は最初の登録時)又は迷惑電話である可能性のある電話番号の最新の着信時により特定される基準時が含まれている。履歴データを反映して電話番号リストを更新する際には、所定の期間着信がないと判断される電話番号については、迷惑電話と判定する対象から除外するか、あるいは迷惑電話である可能性を示す評価点をその可能性を低下させる値に変更することによって、電話番号が解約された可能性を迷惑電話の判定に反映させることが可能となっている。
【0040】
第4の実施形態では、
図4に示したように、迷惑電話であるかの判定に用いられる電話番号リストは、管理サーバ側に記憶されている。第2の実施形態と同様に、電話番号リストには、迷惑電話に用いられる可能性のある電話番号が登録されているが、電話機に接続されたアダプタで呼を着信すると管理サーバに問い合わせ、管理サーバ側で着信した呼の発信者番号をこの電話番号リストと照合して、迷惑電話である可能性が判断される。
【0041】
尚、
図4では、アダプタは管理サーバと一の電話機の間に設置される構成となっているが、第2の実施形態と同様に、本発明におけるアダプタは管理サーバと電話機の間にあって必要な機能を備えるものであればよく、例えば、複数の構内電話機と公衆回線網の間に設置されるPBX(構内交換機)にその機能が備えられるものであってもよい。
【0042】
また、第2の実施形態と同様に、管理サーバの電話番号リストは、複数の電話機の着信履歴データを基に迷惑電話の可能性がある電話番号のリストが随時更新されているが、管理サーバの電話番号を用いて迷惑電話の判定が行われるため、更新された電話番号リスト(又は電話番号リストの更新に必要な差分情報等)を電話機に接続されたアダプタに送信することはない。管理サーバでの判定結果は電話機に接続されたアダプタに返信され、迷惑電話と判定された後の処理は電話機に接続されたアダプタにおいて実行されるが、その具体的な方法は特に限定されるものではなく、例えば、電話機のディスプレイにその旨を表示することとしてもよいし、着信した呼を切断することとしてもよい。
【0043】
電話機に接続されたアダプタには少なくとも迷惑電話に関連する着信履歴の履歴データが記憶され、定期的に管理サーバに接続して、新たに記録された履歴データを送信する。管理サーバでは複数の電話機に接続されたアダプタから受信した履歴データを蓄積し、第1〜第3の実施形態と同様に電話番号リストの更新に活用する。
【0044】
そして、第1〜第3の実施形態と同様に、電話番号リストには各々の電話番号に対応する発信者情報が記憶され、その一部には、現在まで着信がない期間の演算に用いられる、発信者情報の最新の更新時(発信者情報が登録されてから更新されていない場合は最初の登録時)又は迷惑電話である可能性のある電話番号の最新の着信時により特定される基準時が含まれている。履歴データを反映して電話番号リストを更新する際には、所定の期間着信がないと判断される電話番号については、迷惑電話と判定する対象から除外するか、あるいは迷惑電話である可能性を示す評価点をその可能性を低下させる値に変更することによって、電話番号が解約された可能性を迷惑電話の判定に反映させることが可能となっている。
【0045】
尚、これまでに説明した第1〜第4の実施形態における、管理サーバでの電話番号リストの更新は、履歴データを蓄積して更新する方法の他に、電話機から新たに記録された履歴データが送信され、これを管理サーバが受信したタイミングで、直ちに実行することとしてもよい。この方法による場合も、事後的な確認等のために受信した履歴データを保存しておくことが好ましいが、電話番号リストの更新処理を実行した後に、履歴データを削除することとしてもよい。
【0046】
また、第1〜第4のいずれの実施形態においても発信者情報に含まれる基準時は、発信者情報の最新の更新時(発信者情報が登録されてから更新されていない場合は最初の登録時)又は迷惑電話である可能性のある電話番号の最新の着信時によって特定されるが、これらの時間をそのまま用いる時には限定されず、これらを基準とする時(例えば、時間以降を省略した更新日や着信日、更新時と着信時の中間となる時間等)であればよい。
【0047】
以上のように、本発明は、着信した呼が迷惑電話であるかの判定を電話機側、管理サーバ側のいずれで行うか、電話機側における迷惑電話の判定に必要な処理を電話機本体、電話機に接続されたアダプタのいずれで行うかによって、第1〜第4の形態により実施し得るものであるが、履歴データを反映して電話番号リストを更新する際に、所定の期間着信がないと判断される電話番号について実行する処理は、いずれの実施形態においても同様である。以下では、第1の実施形態を想定して、本発明に必要な構成と具体的な処理手順について説明する。
【0048】
図5は、
図1の第1の実施形態に対応した、本発明にかかる電話番号リスト管理サーバの構成を示している。
図5において、本発明にかかる電話番号リスト管理サーバは、管理サーバ10の一部の機能に対応している。
【0049】
管理サーバ10には、インターネットに接続され、CPU、メインメモリ、HDD等の補助記憶装置を備えたサーバコンピュータを用いることができるが、本発明に必要な演算処理機能を備えるものであれば、ハードウェアの構成は特に限定されるものではない。管理サーバ10は、例えば、一のコンピュータの一部の機能として構成されるものであってもよいし、データベースサーバ等を含めた複数のコンピュータによってその機能が実現されるものであってもよい。
【0050】
電話機20には、固定電話機、スマートフォンを含めた携帯電話機のいずれを用いることとしてもよい。
図5は第1の実施形態に対応するものであるが、第2の実施形態では、ここに示した構成要素が電話機に接続されたアダプタに備えられ、第3、第4の実施形態では、これらの構成要素の一部が管理サーバ10に備えられることになる。
【0051】
尚、
図5では、管理サーバ10に一台の電話機20が接続される構成となっているが、管理サーバ10は複数の電話機に接続される状態で運用され、迷惑電話であるかの判定に用いられる電話番号リスト記憶部12に記憶される電話番号リストはそれらの複数の電話機で共用されるものであって、
図5はそのうちの一台の電話機と接続された状態を示すものである。
【0052】
管理サーバ10には、着信履歴データ記憶部11、電話番号リスト記憶部12、着信履歴データ受信部13、電話番号リスト更新部14、電話番号リスト送信部15が備えられている。着信履歴データ記憶部11、電話番号リスト記憶部12には、HDD等の補助記憶装置の所定の記憶領域が割り当てられる。着信履歴データ受信部13、電話番号リスト更新部14、電話番号リスト送信部15は機能的に特定されるものであって、それぞれに対応するアプリケーションプログラムがメインメモリ等に読み出され、CPUで演算処理を行うことによって所定の機能が実現される。
【0053】
電話機20には、着信履歴データ記憶部21、電話番号リスト記憶部22、着信履歴データ送信部23、電話番号リスト受信部24、迷惑電話判定部25、着信部26が備えられている。着信履歴データ記憶部21、電話番号リスト記憶部22には、電話機20内に備えられるメモリ等の記憶装置の所定の記憶領域が割り当てられる。着信履歴データ送信部23、電話番号リスト受信部24、迷惑電話判定部25、着信部26は機能的に特定されるものでそのハードウェアの構成は限定されるものではなく、専用のICチップ等によってその機能が実現されるものであってもよいし、コンピュータと同様にメインメモリ等にアプリケーションプログラムを読み出す構成としてもよい。
【0054】
以上の構成を前提にして、まず、電話機20での着信履歴を管理サーバ10の着信履歴データ記憶部11に蓄積するフローについて説明する。
【0055】
着信履歴データ記憶部21には、電話機20で着信した全ての呼の着信履歴を記憶させることとしてもよいが、本発明においては、少なくとも迷惑電話と判定された、あるいは迷惑電話の可能性のある呼の着信履歴を記憶させることが必要である。迷惑電話と判定された、あるいは迷惑電話の可能性のある呼をどのように決定するかは特に限定されるものではないが、例えば、迷惑電話判定部25で電話番号リスト記憶部22と照合して迷惑電話であると判定し、ディスプレイに迷惑電話であることを出力した呼や、利用者が通話の後に迷惑電話であると判断して迷惑電話ボタンの押下などの所定の操作を行った呼などを対象にすることとすればよい。
【0056】
このようにして着信履歴データ記憶部21に記憶された迷惑電話等の着信履歴は、電話機20において着信履歴データ送信部23が定期的に、あるいは所定の操作時等に起動されて、管理サーバ10に送信される。管理サーバ10では着信履歴データ受信部13が起動されて、電話機20から送信された迷惑電話等の着信履歴を受信し、着信履歴データ記憶部11に書き込む。管理サーバ10では、電話機20のみでなく、他の電話機から受信した迷惑電話等の着信履歴も着信履歴データ記憶部11に書込んでいく。
【0057】
図6は、着信履歴データ記憶部11の一例を示したものであるが、着信した呼の単位で設けられたレコードには、着信した呼の発信者の電話番号、電話機20での迷惑電話かどうかの判定結果(この例では「判定」のフィールドにおいて「ブラック」が迷惑電話、「ホワイト」は迷惑電話でない、「無」は判定不能)、電話機20で利用者が行った操作(この例では「登録」のフィールドにおいて「拒否」が迷惑電話と判断して行う操作、「許可」が迷惑電話でないと判断して行う操作)、着信日時、着信した電話機を特定するIDなどがそれぞれ記憶されている。
【0058】
こうした着信履歴に関する情報に含まれる項目は特に限定されるものではないが、本発明においては、後に説明する電話番号リストの更新に用いるために、着信した呼の発信者の電話番号と着信時を特定する着信日時等の情報を含むことが必要になる。
【0059】
続いて、管理サーバ10の電話番号リスト更新部14によって、着信履歴データ記憶部11を用いて電話番号リスト記憶部12を更新するフローについて説明する。
【0060】
図7は、電話番号リスト記憶部12の一例を示したものであるが、迷惑電話を発信する可能性のある電話番号の単位で設けられたレコードには、発信者の電話番号、発信者の氏名やヨミガナ、迷惑電話である可能性を示す評価点(
図7の例では、「評価点」の値が大きいほど迷惑電話である可能性が高いこととする)、発信者情報が最新の情報に更新された更新時(発信者情報が登録されてから更新されていない場合は最初の登録時となる。
図7の例では最新の情報が登録された日である「登録日」)などがそれぞれ記憶されている。
【0061】
こうした発信者情報に含まれる項目は特に限定されるものではないが、本発明においては、後に説明する電話番号リストの更新と現在まで着信がない期間の演算に用いるために、発信者の電話番号と最新の情報に更新された更新時を含むことが必要になる。但し、後者の更新時については、その電話番号からの着信がどの程度途絶えているかを確認できればよいので、発信者情報の更新処理が行われた日時等に限られるものではなく、更新日時を基準とした時(例えば、更新のあった週、更新のあった週の最初の日等)の他、更新時に反映した最新の着信履歴の対象となる呼の着信時や着信時を基準とした時(例えば、着信日や着信のあった週、着信のあった週の最初の日等)を用いることとしてもよい。
【0062】
本発明では、電話番号リスト記憶部12と同様のリストを電話機20にも電話番号リスト記憶部22として備え、電話機20の着信部26で呼を着信すると、電話番号リスト記憶部22と照合して、着信した呼が迷惑電話であるかどうかを判定する。
図7の例では、発信者情報に迷惑電話である可能性を示す評価点を含めることとしているので、この評価点が所定の閾値を超える場合は迷惑電話と判定することとすればよいが、迷惑電話の判定方法はかかる方法に限定されるものではない。
【0063】
例えば、評価点や閾値を用いずに、迷惑電話と判定すべき電話番号をリストとして電話番号リスト記憶部12に登録しておき、登録された電話番号に該当すれば迷惑電話と判定することとしてもよいし、電話番号リストに登録された電話番号のうち、迷惑電話と判定すべき電話番号のみに所定のフラグを立てておいて、フラグの状態から迷惑電話かどうかを判定することとしてもよい。また、閾値を複数設けることにより、例えば「ブラック」、「ホワイト」の他に「グレー」を設けるなど、判定結果のバリエーションを増加させることとしてもよい。
【0064】
電話番号リスト更新部14は、一日に一度、一週間に一度など、所定のタイミングで起動され、着信履歴データ記憶部11に新たに書き込まれた着信履歴に関する情報を反映して、電話番号リスト記憶部12を更新する処理を実行する。電話番号リスト更新部14での処理フローは、
図8のフローチャートに例示したとおりである。
【0065】
電話番号リスト更新部14が起動されると、電話番号リスト記憶部12に記憶された一の発信者情報を選択して、電話番号への最新の着信履歴を反映して電話番号に関する情報を登録又は更新した基準となる時である基準時(
図7の例であれば「登録日」)を特定する(S1)。続いて、その発信者の電話番号を発信者とする着信履歴のうち、着信日時が基準時以降の着信履歴があるか、着信履歴データ記憶部11を検索する(S2)。
【0066】
検索の結果、すなわち着信日時が基準時以降の着信履歴が存在するかどうかから、前回発信者情報が更新(又は最初に登録)されてから新たな着信があったかを判断する(S3)。新たな着信があったと判断される場合は、着信日時が基準時以降の着信履歴を反映して、発信者情報に含まれる迷惑電話である可能性を示す評価点を更新する(例えば、迷惑電話の着信履歴が存在すれば、迷惑電話と判断する可能性を高めるように評価点を変更する)とともに、発信者情報に含まれる基準時(
図7の例であれば「登録日」)を発信者情報の更新を行った時(更新の基礎となった最新の着信履歴となる呼の着信時でもよい)に更新する(S4)。
【0067】
一方、新たな着信がなかったと判断される場合は、上記のような評価点と基準時の更新は行われないが、発信者情報に含まれる基準時から現在までに所定の期間(発信が途絶えて電話番号が解約されたと推測できる期間)が経過していないかを演算する(S5)。
【0068】
基準時から現在までに所定の期間が経過している場合は、電話番号リスト記憶部12から発信者情報を削除する、フラグの変更等により当該発信者情報を無効化する、評価点を迷惑電話と判断する可能性を低くするように変更する(評価点が高いほど迷惑電話の可能性が高い場合は評価点を減点、評価点が低いほど迷惑電話の可能性が高い場合は評価点を加点)など、対象となる電話番号が解約されたり、迷惑電話としての使用が停止されたりしている可能性を考慮して迷惑電話である可能性を判定できるように、電話番号リストの更新を行う(S6)。
【0069】
尚、上記の電話番号リストの更新方法のうち、迷惑電話としての着信記録がしばらくなかった電話番号が再度迷惑電話として使用された場合に、速やかに迷惑電話と判定できるよう評価点に反映するためには、電話番号リスト記憶部12から発信者情報を削除したり、発信者情報を無効化したりするよりも、評価点を迷惑電話と判断する可能性を低くするように変更するほうが、迷惑電話と判定される閾値への回復が早くなるので好ましい。
【0070】
このように電話番号リストを更新した後、あるいは基準時から現在までに所定の期間が経過していない場合は、電話番号リスト記憶部12に次の発信者情報が存在しているかを確認し(S7)、対象となる発信者情報の全てについての処理が完了するまで、以上の発信者情報の更新等にかかる処理を継続する。
【0071】
尚、先に説明したように、評価点と基準時を更新する処理(S4)は、電話番号リスト更新部14を定期的に起動して実行するのではなく、電話機20から新たな着信履歴を受信したタイミングで実行することとしてもよい。その後には、受信した着信履歴を削除することとしてもよいし、着信履歴データ記憶部11に書込むこととしてもよい。
【0072】
続いて、管理サーバ10の電話番号リスト送信部15と電話機20の電話番号リスト受信部24によって、電話機20の電話番号リスト記憶部22を管理サーバ10の電話番号リスト記憶部12と同じ状態に更新するフローについて説明する。
【0073】
電話番号リスト送信部15が起動されるタイミングは特に限定されるものではないが、通信コスト等を考慮すると、先に説明した着信履歴を送受信するタイミング、すなわち、着信履歴データ受信部13が起動されて受信した着信履歴を着信履歴データ記憶部11に書き込むタイミングで自動的に起動されることとするのが好ましい。
【0074】
電話番号リスト送信部15は、電話機20の電話番号リスト記憶手段22を電話番号リスト記憶部12に記憶された最新の電話番号リストと同じ状態に更新するために必要な情報を電話番号リスト記憶部12から読み出して、電話機20に送信する。ここで送信される情報は、最新の電話番号リスト全てであってもよいし、電話番号リスト記憶手段22と電話番号リスト記憶部12の差分、例えば、電話番号リスト送信部15が前回電話番号リストを送信した時以降に更新された発信者情報を発信者情報に含まれる基準時から特定し、更新された情報のみを送信することとしてもよい。
【0075】
電話番号リストの更新に必要な情報を受信した電話機20では、電話番号リスト受信部24が起動され、受信した情報を反映して電話番号リスト記憶手段22の更新処理が行われる。最新の電話番号リスト全てを受信した場合は、電話番号リスト記憶手段22に記憶された電話番号リストを受信した電話番号リストに置き換え、その差分を受信した場合には、電話番号リスト記憶手段22に記憶された発信者情報のうち、差分に対応する情報を受信した情報を反映して更新する。