(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
[0066]以下の説明は、事実上単なる例であり、本開示、適用、又は使用を限定する意図はない。本発明は、結石を破砕するための砕石器に関する。
【0023】
[0067]患者の体内の結石を破砕するための砕石器が提供される。砕石器は、少なくとも二つの作動モードを有する(複数のドライバを有し得る)モータを含み得る。モータは、第1波形と第2波形とを生成するように構成される。導波シャフトは、第1波形及び第2波形を結石に伝達するように構成される。いくつかの形態において、第1波形及び第2波形の少なくとも一つは、結石の固有振動数とおよそ等しい周波数で結石に提供される。
【0024】
[0068]同様の符号は同様の要素を示す図面を参照して、特に
図1Aを参照して、本開示の原理による砕石器の例が示され、概して10で指定される。砕石器10は、患者の尿路、胆嚢、又は腎臓等の患者の人体内の結石を破砕するために使用され得る。
【0025】
[0069]砕石器10は、超音波ドライバ14及び可聴ドライバ16を取り囲むドライバハウジング12を含む。したがって、超音波ドライバ14及び可聴ドライバ16は、ドライバハウジング12のキャビティ13内に配置される。超音波ドライバ14は、超音波周波数を有する超音波波形を生成するように構成され、可聴ドライバ16は、可聴周波数を有する可聴波形を生成するように構成される。リードワイヤ15は超音波ドライバ14から延在し、リードワイヤ17は可聴ドライバ16から延在し、超音波ドライバ14及び/又は可聴ドライバ16が電源(図示せず)により起動され得る。可聴ドライバ16は、例えば、コネクタ18によって、超音波ドライバ14と機械的に結合される。コネクタ18は、超音波及び可聴ドライバ14,16をしっかりと接続する。ここでは可聴ドライバ16は、コイル153及び磁石152からなる。磁石152は、コネクタ18によって超音波ドライバ14に接続される。
【0026】
[0070]導波シャフト20は、尿路結石等の少なくとも一つの結石に、超音波波形及び可聴波形を伝達するために設けられる。例えば、導波シャフト20は、患者の尿道を通じて、又は例えば患者の皮膚の切開により経皮的に、患者に部分的に挿入され得る。一以上の波形が、導波シャフト20の端部22により結石に送達され得る。導波シャフト20は、本実施形態では、超音波ドライバ14及び可聴ドライバ16の少なくとも一つにより駆動される。
【0027】
[0071]本例では、超音波ドライバ14及び可聴ドライバ16は、ドライバハウジング12内に直列で配置される。より具体的には、超音波ドライバ14は、近位端部24と遠位端部26とを有し、可聴ドライバ16は、近位端部28と遠位端部30とを有する。超音波ドライバ14の近位端部24は、可聴ドライバ16の遠位端部30に隣接して配置される。コネクタ18は、可聴ドライバ30の遠位端部30と超音波ドライバ14の近位端部24と接触し且つ接続する。したがって、可聴ドライバ16は、ドライバハウジング12の近位端部32に隣接して配置され、超音波ドライバ14は、ドライバハウジング12の遠位端部34に隣接して配置される。
【0028】
[0072]可聴ドライバ16は、線形ベアリング36を通じて導波シャフト20と結合し、超音波ドライバ14はコネクタ38により導波シャフト20と結合し、したがって、導波シャフト20は、可聴ドライバ16と超音波ドライバ14とを共に結合もする。線形ベアリング36は、プラスチック又は他の軽量材料から製造され得ることが熟慮される。第1バネ40は、可聴ドライバ16の近位端部28と、ドライバハウジング12の近位端部32とに接続される。第2バネ42は、超音波ドライバ14の遠位端部26と、ドライバハウジング12の遠位端部34とに接続される。
【0029】
[0073]砕石器10は、尿路の吸引及び潅注の少なくとも一つのための、そこを通じる内腔(lumen)又はチャネルを形成する部分を有する。例えば、導波シャフト20は、導波シャフト20の中心を通じて形成され且つ導波シャフト20の長さに沿って延在する内腔44を有する。また、ハウジング12は、ハウジング12の近位端部及び遠位端部32,34の両方を通じて形成される開口46を有し、可聴ドライバ16は、可聴ドライバ16の中心を通じて形成されるチャネル48を有し、超音波ドライバ14は、超音波ドライバ14の中心を通じて形成されるチャネル50を有する。したがって、導波シャフト12は、ハウジング12と、超音波ドライバ及び可聴ドライバ14,16とを通じて延在する。導波シャフト20は、剛体、半剛体、又は可撓性であり得る。代替的に、アセンブリ全体を通じて途切れることなく連続するよりむしろ、導波シャフトは超音波ドライバ14の遠位端部38の近くで又は遠位端部38内で終端してもよく、超音波ドライバの一体要素として、
図1Bに示されるように、中央内腔44がそこを通じて連続し、超音波ドライバの近位端部24を出た後すぐに終端してもよい。中央内腔44は、超音波ドライバの近位端部24で中央内腔に取り付けられる管状追加物のように、可聴ドライバ16の中央を通じて連続し、ハウジング32の近位端部を出た後、廃棄手続液及び結石断片を除去するための吸引チューブに接続し得る場所で終端し得る。導波シャフト20で始まり超音波ドライバ14を通じて連続する中央内腔51の管状追加物51は、プラスチック等の代替の材料から構成され得る。中央内腔の管状追加物51と超音波ドライバ14の近位端部24との間の接続は、超音波ドライバ14の超音波振動の干渉を制限するように構成され得る。中央内腔20の他の構成及び中央内腔部品の様々な接続方法が、超音波ドライバ14の超音波振動への減衰効果を最小化するために利用され得る。
【0030】
[0074]超音波及び可聴ドライバ14,16は、本発明の思想及び範囲から逸脱しないように、様々な形態をとり得る。例えば、可聴ドライバ16は、電磁線形ドライバであり得る。さらなる例として、可聴ドライバ16は、ボイスコイルモータ、可動コイル、可動磁石、又はデュアルコイルであり得る。超音波ドライバ14は、圧電スタックを有し得る。
図1に示される例示的な砕石器の構成において、近位バネ及び遠位バネは、超音波ドライバの質量のように、可聴ドライバの作動の不可欠な参加要素であり、その作動特性に直接影響を及ぼす。低摩擦は、可聴ドライバの自由移動に対向する摩擦量として且つ超音波ドライバの接続として、可聴ドライバの効率的な作動に不可欠な要素であり、作動中の可聴ドライバの位置、可聴モータを効率的に駆動するために要求される電力、及び砕石器アセンブリ及び場合によりユーザの手に潜在的に送達される廃棄熱エネルギーを適切に制御し且つ回復させるために近位バネ及び遠位バネに要求されるバネ力を決定する。
【0031】
[0075]一部の形態では、可聴ドライバ16は、対象となる結石の固有振動数又は共振周波数で振動する周波数で可聴波形を生成するように構成される。例えば、可聴ドライバ16は、対象となる結石の固有振動数又は共振周波数におよそ等しい可聴周波数で可聴波形を生成するように構成され得る。
【0032】
[0076]可聴ドライバ16は、様々な周波数で可聴波形を提供するように調節可能であり得る。例えば、可聴ドライバ16は、第1周波数、第2周波数、及び第3周波数で可聴周波数を提供するように調節可能であり得る。第1周波数は、例えば、約0.3−16Hzの範囲内で、約0.5−8Hzの範囲内で、又は約10−16Hzの範囲内であり得る。第2周波数は、例えば、約16−70Hzの範囲内で、又は約40−70Hzの範囲内であり得る。第3周波数は、例えば、約70−200Hzの範囲内で、又は約80−170Hzの範囲内であり得る。超音波ドライバ14は、約20−30kHzの範囲内の超音波周波数で超音波波形を提供するように構成され得る。
【0033】
[0077]波形の変位量に関して、超音波ドライバ14は、約20μm、又は約10−50μmの波形を生成するように構成され得る。可聴ドライバは、約0.5−2mmの波形を生成するように構成され得、ユーザによって変えられ得る。例えば、第1周波数では、可聴ドライバ16は、約1−2mmの第1波形マグニチュードを生成するように構成され得;第2周波数では、可聴ドライバ16は、約0.5−1mmの第2波形マグニチュードを生成するように構成され得;第3周波数では、可聴ドライバ16は、約0.5mmの第3波形マグニチュードを生成するように構成され得る。
【0034】
[0078]可聴波形の周波数及び/又はマグニチュードは、対象となる結石の大きさに基づいて選択され得ることが熟慮される。例えば、第1周波数及び波形マグニチュードは、約10−15mmの大きさを有するより大きい結石のために選択され得;第2周波数及び波形マグニチュードは、約3−10mmの大きさを有する中間サイズの結石のために選択され得;第3周波数及び波形マグニチュードは、約1−3mmの大きさを有するより小さい結石のために選択され得る。3つの例が与えられるが、可聴ドライバ16は、任意の数の選択可能な周波数及びマグニチュードを提供するように構成され得る。
【0035】
[0079]いくつかの変形では、砕石器10は、可聴ドライバ16の様々なモード間を選択するための一以上のセレクタを含み得る。例えば、セレクタは、ユーザが第1、第2、或いは第3周波数、及び/又は第1、第2、或いは第3波形マグニチュードを選択することを許容するように構成され得る。セレクタは、選択を微調整するための一以上のボタン、及び/又はスライダを含み得る。例えば、セレクタは、第1周波数範囲及び第1波形マグニチュード範囲を選択するための第1ボタンを含み得、第1範囲は、スライダの使用によりさらに選択され得;同様に、セレクタは、第2周波数範囲及び第2波形マグニチュード範囲を選択するための第2ボタンを含み得、第2範囲は、同一のスライダ又は第1範囲のために使用されるスライダとは異なるスライダの使用によりさらに選択され得;同様に、セレクタは、第3周波数範囲及び第3波形マグニチュード範囲を選択するための第3ボタンを含み得、第3範囲は、同一のスライダ又は第1範囲及び/或いは第2範囲のために使用されるスライダとは異なるスライダの使用によりさらに選択され得る。
【0036】
[0080]砕石器10は、結石の大きさを検知するための結石サイズ、質量、又は密度検知器をさらに含み得る。例えば、結石サイズ、質量、又は密度検知器は、光学検知器及び/又は超音波エコー検知器を含み得、砕石器は、結石の大きさ、質量、又は密度に基づいて、第1、第2、又は第3周波数の一つで可聴波形を提供するために自動的に可聴ドライバを設定するように構成される。例えば、対象となる尿路結石が直径で約10ミリメートルを超える場合は、砕石器10は、第1周波数で可聴波形を提供するように可聴ドライバ16を設定するように構成され得;対象となる尿路結石が直径で約2−5ミリメートルを超え且つ直径で約10ミリメートル以下である場合は、砕石器10は、第2周波数で可聴波形を提供するように可聴ドライバ16を設定するように構成され得;対象となる尿路結石が直径で約2−5ミリメートル以下である場合は、砕石器は、第3周波数で可聴波形を提供するように可聴ドライバ16を設定するように構成され得る。
【0037】
[0081]導波シャフト20は、超音波波形の最大振幅で超音波波形を送達するように構成されるシャフト長さを有する。変位量が導波シャフト20の遠位端部22で波形の頂点となるように、例えば、シャフト長さは、超音波波形の超音波半波長単位で提供され得る。超音波波形の最大振幅は、最も好ましく結石破壊をもたらす振幅であり得る。
【0038】
[0082]
図2を参照すると、砕石器10は、最大振幅で振動する好ましい超音波周波数を決定するように構成された閉ループフィードバック回路52を含み得、導波シャフト12の遠位端部22で波複又はループを生成する。例えば、超音波ドライバ14の圧電素子の圧縮及び膨張により生じる電圧が、増幅器(AMP)54により捕獲され、増幅される。増幅器(AMP)54からのアナログ信号は、アナログデジタル(A/D)変換器56に受け渡され、12−16ビットのデジタル信号に変換される。デジタル信号は、デジタル信号がマイクロコントローラによって生成される増加又は減少する基準と比較される、デジタル比較器(COMP)58に受け渡される。デジタル値はその基準及び過去に読まれた値に対して調節され、デジタルアナログ(D/A)変換器60に受け渡される。デジタルアナログ(D/A)変換器60によって生成されたアナログ信号は、電圧制御発振器(VCO)62を駆動し、したがって周波数を増加又は減少させる。電圧制御発振器(VCO)62の出力は、超音波ドライバ14の圧電スタックを駆動させる線形増幅器(AMP)64により増幅される。このようにしてループが閉じられる。最大値がCOMP58及び埋め込みアルゴリズムにより検知されたら、超音波ドライバ14の周波数は、最大振幅のために、その最適値に設定され、導波シャフト20の遠位端部22を介して結石66に伝達される。
【0039】
[0083]砕石器10は、超音波波形をゲートするように構成される脈動装置(パルセータ)68も含み得る。したがって、超音波ドライバ14は、約20−30KHzの連続信号又は約20−30KHzのゲートされた(遮られた)信号で、起動され得る。ゲート波形は、可変の周波数(0.3−200Hz)及びデューティーサイクルを有する矩形波形である。一部の実施形態では、デューティーサイクルは、約80%がオンであり20%がオフである。一部の実施形態では、デューティーサイクルは、約50%がオンであり50%がオフである。デューティーサイクルは、85−50%の範囲でオンであり15−50%の範囲でオフであり得ることが熟慮される。これにより、選択された周波数及び選択されたオン/オフ継続時間で脈動超音波エネルギーの適用が可能となる。ゲート信号の周波数及びデューティーサイクルは、ユーザ選択可能であり得る。脈動超音波エネルギーは、ゲート信号と同調し得ることが熟慮される。
【0040】
[0084]砕石器10は、様々な作動モードを有し得る。例えば、砕石器10は、連続超音波エネルギーだけが、対象となる結石66に伝達されるように、超音波のみのモードで作動され得る。砕石器10は、超音波エネルギーが、可変のデューティーサイクル及び約0.3−200Hzの周波数(対象となる結石66の固有振動数と一致する)を有する矩形波信号でゲートされるように、ゲートされた超音波モードで作動され得る。砕石器10は、振動超音波モードで作動され得、連続した超音波エネルギーが、約0.5−2mmの変位量と約0.3−200Hzの周波数(対象となる結石66の固有振動数と一致する)で、選択された範囲に応じて、可聴ドライバ16により脈動される。砕石器10は、振動被ゲート超音波モードで作動され得、ゲートされた超音波エネルギーが、約0.5−2mmの変位量と約0.3−200Hzの周波数(対象となる結石66の固有振動数と一致する)で、選択された範囲に応じて、可聴ドライバ16により脈動される。砕石器10は、低周波衝撃モードで作動され得、約0.3−200Hzの、可聴ドライバ16の低周波のみが、ジャックハンマー効果を生成する力の低振幅(1−2mm)と高衝撃(5−10 lb.(2.27kg−4.54kg)で、対象となる結石66に伝達され、超音波ドライバ14は使用されない。
【0041】
[0085]本発明の超音波及び線形ドライバは、完全に独立し得る又は様々な方法で同期し且つ操作され得る振動周波数で励起される。同期された、掃引周波数及び被ゲート出力方法でドライバを励起することは、より連続的且つ/又は単一の周波数励起方法よりも非常に効果的な結果を生成する。理想的な超音波共振周波数が適用される一方、有益な砕石結果を提供するために低傾斜から高傾斜の方法であり得る、連続的に可変で繰り返す方法で遮られ又はゲートされる。
【0042】
[0086]一例では、シャフトを駆動するため、範囲の下端の周波数を利用することにより、大きい結石(例えば、5mm超)に対応するおよそ1−1.5kgの初期力で可聴エネルギー及び被ゲート超音波エネルギーを結石の本体に効率的に伝達し、シャフトの先端が結石を通り抜けるときにしばしば結石を複数の破片に破壊する。より小さい大きさの結石は、振動低周波数長手方向移動ドライブ及び砕石術シャフトの超音波共振ドライブのゲートの両方のための中範囲周波数ドライブで、より小さい力で、より容易に破壊され、最小の結石は、印加される力がほとんど若しくは全くなしで、周波数範囲の上端での周波数で、容易に除去される大きさに低減され得る。出会った結石の種類及び最大破片のサイズに理想的に最適化された周波数範囲の下端から上端を通じて、周波数又は周波数帯の任意の一つの付近における一部の継続時間がその周波数又は周波数帯のエネルギーが結石に結合することを許容させる掃引速度で掃引することは、結石又は結石断片が、結石材料の共振周波数によく一致し且つ/又は結石の構造における弱点を引き出す、強力な超音波及びより低い周波数振動エネルギーを経験したときに、より効率的な結石破壊効果を引き起こすように効率的に破砕することが熟慮される。
【0043】
[0087]結石断片のサイズが減少すると、結石断片をより小さな破片に破壊するには、より小さい力が必要となり得る。砕石術システムは、排出の流れ又は吸引源に結合され得、したがって、小さな結石断片がシャフト先端によって吸引され得、続いて、シャフト先端の超音波エネルギーが、砕石術シャフトの内径に入り込むのには大きすぎる結石断片の大きさを容易に排出され得る大きさに低減し得ることが、みられる。排出流れに入り込み得る断片サイズを制限するように砕石術シャフトの遠位先端が設計され得ることが熟慮される。これらの線に沿った遠位端部における特徴は、流出通路における収縮或いは鋭い方向変化のため出口通路に沿って詰まり得る、又は結石が大きすぎる場合に将来の断片の出口に容易に定着し邪魔し得る、結石の発生を制限するのに役立つ。
【0044】
[0088]いくつかの形態では、導波シャフト20の遠位端部22は、一以上のドライバ14,16が作動されたときに、結石66に接触して配置され得、結石66にジャックハンマー効果を有し得る。しかしながら、他の形態では、導波シャフト20の遠位端部22は結石66に接触せず隣接して配置され得る。一部の形態では、導波シャフト20の遠位端部22は、振動が結石66を破壊するように、ジャックハンマー効果を与えることなく優しく結石66に接触し得る。そのような優しい接触は、導波シャフト20が結石66の固有振動数で又はこの近くで振動するときに好ましくなり得る。
【0045】
[0089]
図3A−3Cを参照すると、砕石器の変形が図示され、概して110で示される。砕石器10と同様、砕石器110は、超音波ドライバ114及び可聴ドライバ116を取り囲むドライバハウジング112を含む。したがって、超音波ドライバ114及び可聴ドライバ116は、ドライバハウジング112のキャビティ113内に配置される。超音波ドライバ及び可聴ドライバ114,116は、同様の作動及び効果を有し得、砕石器10の超音波ドライバ及び可聴ドライバ14,16に関して上述したような同じ型であり得、上記のそのような説明は、この節において参照によりここに組み込まれる。リードワイヤ115は、超音波ドライバ114から延在し、リードワイヤ117は、可聴ドライバ116から延在し、超音波ドライバ114及び/又は可聴ドライバ116は電源(図示せず)により励磁され得る。可聴ドライバ116は、例えばコネクタ118により、超音波ドライバ114に機械的に結合される。コネクタ118は、超音波ドライバ及び可聴ドライバ114,116間に固い接続を提供する。ここでは、可聴ドライバ116はコイル153及び磁石152から構成される。磁石152は、コネクタ118によって超音波ドライバ114に接続される。
【0046】
[0090]本例では、超音波ドライバ114と可聴ドライバ116は、ドライバハウジング112内に互いに同軸上に配置される。より具体的には、可聴ドライバ116は、その内部にキャビティ167を画定し、超音波ドライバ114は、可聴ドライバ116のキャビティ167に配置される。超音波ドライバ114は、近位端部124と遠位端部126とを有し、可聴ドライバ116は、近位端部128と遠位端部130とを有する。超音波ドライバ114の近位端部124は、可聴ドライバ116のキャビティ167内で、可聴ドライバ116の近位端部128に隣接して配置される。超音波ドライバ114の遠位端部126は、可聴ドライバ116のキャビティ167内で、可聴ドライバ116の遠位端部130に隣接して配置される。したがって、超音波ドライバ及び可聴ドライバ114,116の近位端部124,128は、ドライバハウジング112の近位端部132に隣接して配置され、超音波ドライバ及び可聴ドライバ114,116の遠位端部126,130は、ドライバハウジング112の遠位端部134に隣接して配置される。可聴ドライバは、コイル153又は一対のコイル153,154と協働する磁石152であり得る。
【0047】
[0091]超音波ドライバ及び可聴ドライバ114,116は、線形ベアリング136を介して導波シャフト120に結合され、超音波ドライバ114は、コネクタ138で導波シャフト120に結合される。線形ベアリング136はプラスチック又は他の軽量材料から製造され得ることが熟慮される。第1バネ140は、超音波ドライバ及び可聴ドライバ114,116の近位端部124,128の一つ又は両方に接続され、第1バネ140は、ドライバハウジング112の近位端部132に接続される。第2バネ142は、超音波ドライバ及び可聴ドライバ114,116の遠位端部126,130の一つ又は両方に接続され、第2バネ140は、ドライバハウジング112の遠位端部134に接続される。近位バネ及び遠位バネ140,142のいずれか又は両方が線形ベアリングの代わりに作用するように構成され得、移動ドライバ要素を軸方向に支持し且つガイドし、したがって、必要な機械的バネ要素機能を提供するとともに線形ベアリング要素機能を提供する。
【0048】
[0092]砕石器110は、尿路の吸引及び潅注の少なくとも一つのために、そこを通じる内腔(lumen)又はチャネルを形成する部分を有する。例えば、導波シャフト120は、導波シャフト120の中心を通じて形成され且つ導波シャフト120の長さに沿って延在する内腔144を有する。また、ハウジング112は、ハウジング112の近位端部及び遠位端部132,134の両方を通じて形成される開口146を有し、超音波ドライバ及び可聴ドライバ114,116は、超音波ドライバ及び可聴ドライバ114.116の中心を通じて形成されるチャネル147を有する。したがって、導波管シャフト112は、ハウジング112と、超音波ドライバ及び可聴ドライバ114,116とを通じて延在する。導波管シャフト120は、剛体、半剛体、又は可撓性であり得る。代替的に、ハンドピースアセンブリ112全体を通じて途切れることなく連続するよりむしろ、導波管シャフト120は超音波ドライバ114の遠位端部38,138の近くで又は遠位端部38,138内で終端してもよく、超音波ドライバ114の一体要素として、
図3B及び3Cに示されるように、中央内腔144がそこを通じて連続し、超音波ドライバの近位端部124を出た後すぐに終端してもよい。中央内腔144は、超音波ドライバの近位端部124で中央内腔に取り付けられる管状追加物のように、可聴ドライバ116の中央を通じて連続し、ハウジング132の近位端部を出た後、廃棄手続液及び結石断片を除去するための吸引チューブに吸引コネクタ175を介して接続し得る場所で終端し得る。導波管シャフト120で始まり超音波ドライバ114を通じて連続する中央内腔151の管状追加物は、プラスチック等の代替の材料から構成され得る。中央内腔151の管状追加物と超音波ドライバ114の近位端部124との間の接続は、超音波ドライバ114の超音波振動の干渉を制限するように構成され得る。中央内腔114の他の構成及び中央内腔部品の様々な接続方法が、超音波ドライバ114の超音波振動への効果の減衰を最小化するために利用され得る。
【0049】
[0093]砕石器110と異なるものとして説明されていない、砕石器10の説明及び作動の残りは、砕石器110に適用され得、その様な説明は、ここでこの節に参照により組み込まれる。例えば、
図2の閉ループフィードバック回路は、砕石器110に適用され得、
図3の砕石器110によって使用され得る。
【0050】
[0094]
図4を参照すると、上述した砕石器10,110等の、ここで特許請求されるような砕石器を使用して尿路結石を破砕する方法が説明され、概して100で示される。方法100は、尿路結石66のサイズを決定し、型を決定し、又はサイズ及び型の両方を決定するステップ102を含む。方法100は、さらに、可聴波形を生成するための可聴周波数の大きさを選択するステップ103を含み、可聴周波数の大きさは、尿路結石66のサイズ又は型に基づいて選択される。例えば、可聴周波数の大きさは、対象となる結石66の固有振動数に対応して選択され得る。方法100は、可聴ドライバ16,116を使用して可聴波形を生成するステップ104を含む。方法100は、超音波ドライバ14,114を使用して超音波周波数を有する超音波波形を生成するステップ105を含む。ステップ104,105は、必要に応じて同時に、又は代替的に連続して、完了され得る。方法100は、可聴波形及び超音波波形を導波管シャフト20,120を介して尿路結石66に伝達するステップ106を含む。
【0051】
[0095]方法100を実行するとき、可聴周波数の大きさは、尿路結石66のおよそ固有振動数で提供され得る。加えて、又は代替的に、可聴周波数の大きさは、少なくとも低可聴周波数、中可聴周波数、及び高可聴周波数から選択可能であり得る。例えば、低可聴周波数は、約0.3−16Hzの範囲において提供され得、中可聴周波数は、約16−70Hzの範囲において提供され得、高可聴周波数は、約70−200Hzの範囲において提供され得る。超音波周波数は、約20−30kHzの範囲において提供され得る。超音波波形は、約10−50マイクロメートルの範囲における超音波波形振幅を有して提供され得、可聴波形は、約0.5−2ミリメートルの範囲における可聴波形振幅を有して提供され得る。
【0052】
[0096]方法100は、また、導波管シャフト20,120を通じて延在する、したがって超音波ドライバ及び可聴ドライバ14,114,16,116に形成されるチャネル48,50,147を通じて延在する内腔44,144を介して尿路を吸引及び/又は潅注することを含み得る。
【0053】
[0097]さらに、方法100は、上述したように、可変の周波数及びデューティーサイクルの矩形波を備える超音波波形を電子ゲートすることを含み得る。
【0054】
[0098]
図5を参照すると、砕石器の変形が図示され、概して210で示される。砕石器210は、患者の尿管、腎臓、又は胆嚢等の患者の体内の結石を破砕するように構成される。砕石器210は、ハウジング212内に配置されるブラシレスDCモータ214を有するハウジング212を含む。ブラシレスDCモータ214は、回転運動を生成するように作動可能である。ブラシレスDCモータ214は、例えば、オートクレーブで処理可能であり得、3つのホール効果センサを有し得る。モータ214は、例えばねじ切りを備えるハウジングのホルダ部分215に取り付けられ得る。
【0055】
[0099]モータシャフト216は、ブラシレスDCモータ214のロータから延在し、砕石器210の長手方向軸Xに沿って回転されるように作動可能である。モータカプラ218は、モータシャフト216に取り付けられ、それは
図6A−6Dにも示される。例えば、
図6A−6Dに示されるように、モータカプラ218は、円形であり、端面221から延在する拡張部219を有する。モータカプラ218は、硬鋼から形成され得る。
【0056】
[0100]カム表面226を有するプローブカプラ224は、モータカプラ218に隣接してハウジング212内に配置される。プローブカプラ224は、
図7A−7Dにも示される。例えば、プローブカプラは、端部227から延在する細長い円筒形のシャフト225を有する。端部227は、そこに形成されるカム表面226を有する。(カム表面226を含む)プローブカプラ224及びモータカプラ218は、機械的モーションコンバータを形成し、モータ214により生成された回転運動が、線形波形を生成する、プローブカプラ224の線形振動運動に変換される。カム表面226はより大きい衝撃の生成を促進するために勾配が付けられ得ることが熟慮される。
【0057】
[0101]バネ228は、プローブカプラ224がモータカプラ218に接触するように付勢し、モータカプラ218が回転されるとき、それがカム表面226に沿ってスライドし、プローブカプラ224を長手方向軸Xに沿って往復移動させる。バネ228は、さらに減衰機構(dampening feature)を有し得る。モータカプラ218がモータカプラ218の中心回りで回転すると、モータカプラ218の拡張部219は、プローブカプラ224のカム表面226に接触する。したがって、モータカプラ218は、長手方向軸に沿った一方向において砕石器210の長手方向軸Xに沿ってプローブカプラ224を押し、バネ228は、長手方向軸Xに沿った反対方向にプローブカプラ224を付勢し、それによりモータカプラ218の拡張部219がカム表面226の高い部分231から離れて回転するときにプローブカプラ224を反対方向に移動する。カム表面はより大きい衝撃を生成するために勾配が付けられ得ることが熟慮される。カム表面は、摩耗可能性を低減するために固くされ且つ研磨され得ることが熟慮される。線形ベアリング229は、バネ228に隣接して配置され得、線形運動の摩擦を低減する。線形ベアリング229は、プラスチック又は他の軽量材料から形成され得ることが熟慮される。
【0058】
[0102]導波シャフト220は、プローブカプラ224に結合される。導波管シャフト220は、対象となる結石に線形波形を伝達するように構成される。例えば、導波管シャフト220の遠位端部222が対象となる結石に接触して配置されたとき、そこにジャックハンマー効果を生成し得る。したがって、ハウジング212はハンドルであり得、導波管シャフト220はそこから延在する。
【0059】
[0103]一部の実施形態では、モータシャフト305が、
図10−11に示されるようにカムシャフト302から離間し得ることが熟慮される。
図10に示されるように、モータシャフト305をカムシャフト302から分離することは、時間をかけてモータの完全性を保護するのに役立つ。ギアアセンブリ310がBLDCモータシャフト305からカムシャフト302にエネルギーを伝達することが熟慮される。ギアアセンブリ310は1:4の比率であり得、モータから出力されるエネルギーの増幅が可能となる。カムシャフト302は、近位端部において減衰メカニズム312を含み得、それはシリコンの部分を含み得、カムペア311と砕石術シャフト320との間に配置されるシリコンの部分内の内部バネでさらに支持され得、カムシャフト302を取り囲むように一体に形成され、且つ作動中の振動及び/又は線形運動の減衰を提供する。ベアリングとシリコンは、カムシャフト302とモータシャフト305とがハウジング300に接続する点において提供され得ることが熟慮される。一部の実施形態では、モータカプラ318は、例えば、定期メンテナンスの間に摩耗を修正するために、モータカプラとシャフトカプラとの間の移動点を表す、カムペア311を交換する選択を許容するモータカプラ取付ブロック316を備える。モータカプラ318及びモータカプラ取付ブロック316は、交換用のモータカプラ318を挿入するために位置決めネジ315を使用して、容易に緩められ且つ取り外され得る。カムシャフト302が装置の中心線に向かって配置されると、吸引又は潅注機能がカムシャフト302を通じて提供され得ることが熟慮される。
【0060】
[0104]
図11は、モータカプラ318及びプローブカプラ324の拡大図を示す。(端部表面321を含む)モータカプラ318は、(カム表面326を含む)シャフトカプラ324に隣接してハウジング300に配置される。一部の実施形態では、モータカプラ318は、モータカプラ取付ブロック316内の位置決めネジ315を緩めることにより、取り外し可能且つ交換可能である。モータカプラはカムシャフト302と接続し、プローブカプラは導波シャフト220と接続する。
【0061】
[0105]砕石器210は、コントローラ270、又はドライバ/増幅器も含む砕石器アセンブリ211の部分として提供され得る(
図8参照)。コントローラ270は、少なくとも第1作動モード及び第2作動モードでブラシレスDCモータ214を作動するように構成され得る。第1作動モードは、オーバーシュートインパルスモードであり得、第2作動モードは高速回転モードであり得る。
【0062】
[0106]例えば、ブラシレスDCモータ214は、回転シャフト216に結合されるロータを有する。オーバーシュートインパルスモードでは、インパルストルクが、部分的な回転でロータを移動することによりブラシレスDCモータにより生成され;ロータ及び回転シャフト216は、導波シャフト220にトルクを生成するためにロータの完全な一回転より小さい少なくとも一歩手前で動作され得る。一例において、オーバーシュートインパルスモードでは、ロータ及び回転シャフト216は、約10度と約30度の間、又は約15度の複数の往復ステップで動作され得る。オーバーシュートインパルスモードにおいて、コントローラ270は電流モードで働き、大きな増幅ゲインがカレントループに加えられる。例えば、約20アンペアの電流が、短期の間コントローラ270に印加され得る。したがって、高トルクがオーバーシュートインパルスモードで結石66に印加され得、結石66に衝撃効果を有し得る。増幅ゲインは、
図8に示されるフィードバックループを使用して、異なる大きさの結石に適用するようにプログラムされ得る。
【0063】
[0107]高速回転モードにおいて、ブラシレスDCモータ214は、連続回転運動でロータ及び回転シャフト216を作動する。定制御電圧がコントローラ270の増幅器に印加され得、モータ214が最大で約50000rpm又はちょうど60000rpmの速度で回転し得る。したがって、高速回転モードでは、ロータ及び回転シャフト216は、約40000から約60000rpmの速度で回転し得る。一変形では、約0−10Vの電圧、例えば高速回転モードでは、約5Vの電圧が、コントローラ270に印加され得る。
【0064】
[0108]
図9を参照すると、グラフ400は、時間に関する導波シャフト220の振動の振幅を示す。砕石器210がオーバーシュートインパルスモードにあるとき、振動の高振幅は、インパルスモードプロット線404により示されるように、短期間で供給される。砕石器210が高速回転モードにあるとき、回転プロット線403により示されるように適度で連続する振幅が提供される。プロット線402は、小さな比例ゲインがコントローラ270において印加されるときのモータ14の動きを示す。
【0065】
[0109]再び
図8を参照すると、コントローラ270は、比例272、積分274、及び微分276制御論理を有する、比例−積分−微分(PID)コントローラであり得る。砕石器アセンブリ211は、モータ214のロータの位置を決定するために、光学エンコーダ等の、位置フィードバックセンサ278も含み得る。位置フィードバックセンサ278は、ロータ位置データをPIDコントローラ270に提供するように構成される。位置センサは、PIDコントローラ内の総和点280にロータ位置データを提供し得、その後制御論理を更新し、且つ総和点282及び最終的にはモータ214に制御論理を提供する。電源284は、コントローラに電源入力を提供し、オーバーシュートインパルスモードのために高電力を提供し且つ高速回転モードのために低電力を提供することができ、又は逆も同様である。
【0066】
[0110]したがって、オーバーシュートインパルスモードでは、モータ214は、電流モードにおいて高性能サーボドライバ270により駆動される。位置センサ278は、更新ループに配置される。ループは、例えば、0.5ms間隔で繰り返すように設定され得る。提供されるトルクは、以下の数式により説明され得る。
T=Kp(θ2−θ1)+Kd(ω2−ω1)
ここで、Tは導波シャフト220を介して結石66に提供されるトルクであり、Kpは比例ゲインであり、θ2は1ループにおけるロータ最終角度位置であり、θ1は1ループにおける初期ロータ角度位置であり、Kdは微分ゲインであり、ω2は1ループにおけるロータの最終角速度であり、ω1は1ループにおけるロータの初期角速度である。ω2=dθ2/dtであり、ω1=dθ1/dtである。
【0067】
[0111]カムシャフト302がモータシャフト305の中心軸から分離した長手方向軸に沿って位置し且つギアアセンブリ310がカムシャフト302とモータシャフト305間のエネルギーを伝達するように提供される一部の実施形態において、トルク値は、ギア比1:4の平歯車のために約112mNmから約144mNmに及び得る。この実施形態のための回転速度の結果は、約2500rpmから約7500rpmに及ぶことになる。
【0068】
[0112]上記例におけるように、導波シャフト220,320の振動は、結石66の固有振動数とおよそ等しい振動数で結石66に提供され得る。
【0069】
[0113]結石の固有振動数は、結石の大きさに基づいて変化し得る。様々な作動モードがここに説明される砕石器に採用され得ることが熟慮される。例として、3つの範囲が、上述したように提供され得、又は小結石モード、大結石モード、及び一般モードとしてより一般化され得る。小結石モードは、例えば、17−170Hzの範囲における振動周波数を提供し得る。大結石モードは、例えば、0.5−17Hzの範囲における振動周波数を提供し得る。一般モードは、例えば、0.5−170Hzの範囲における振動周波数を提供し得る。
【0070】
[0114]自動作動モードでは、装置は、一般モードで作動を開始し得、その後センサの使用を通じて大結石又は小結石を検知したとき、例えば、そのモードで作動を開始する。最初に大結石モードが利用された場合、装置は、例えば30秒から1分等の所定時間後、小結石モードに作動をスイッチし得る。
【0071】
[0115]他の一実施形態では、手動作動モードが利用され得る。このモードでは、ユーザは、例えば内視鏡の遠位先端を通じた直接観察に基づいて、大結石モード、小結石モード、又は一般モードで作動するか否かを選択し得る。
【0072】
[0116]装置は、装置の遠位端部に結石を引き付けるための吸引機能を使用した後砕石術の間結石の先端への接触を維持することを促進し得且つ砕石術中に出ていく断片の大きさをさらに制限し得る、鋭い先端を備え得、且つ砕石術シャフト20を通じた吸引により除去され得る小さい粒子サイズを生成することにより無結石率を高めるのに役立ち得ることがさらに熟慮される。先端要素通路は、皿穴部分を備える4点波形先端、勾配を有するツメ状端部を備える4スロットの曲状先端、勾配を有するツメ状端部及び折れ曲がるタブの一側面を備えた4スロットの曲状先端、対向する側面に2つのスロットが切り込まれた先端、任意的なインサートを備える分割先端、並びに、切り込まれた4つのスロット及び勾配を有するツメ状端部表面を備える2つのインサートを備える先端を含む、様々な代替的な構成を備え得ることが熟慮される。そのような先端要素の例が、
図12−28に示される。
【0073】
[0117]
図12−13は、遠位端部22で導波シャフト20に提供され得る先端要素の実施形態例の遠位端部の端面図及び側面図を示す。波形先端330は、遠位端部22から導波シャフト20の近位端部に向かって延在する皿穴部分に結合される。
【0074】
[0118]
図14−15は、導波シャフト20の遠位端部22に提供される波形先端330を含む代替の実施形態を示す。
【0075】
[0119]
図16−17は、遠位端部に提供される4つのスロット335と、導波シャフト20の遠位端部22に傾斜した先端領域332も含む代替の実施形態を示す。
図18−19は、勾配を有するツメ状端部333と折れ曲がり部分334を含む代替の実施形態を示し、腎臓結石がシャフト20の遠位端部22と接触することを維持するために追加的な鋭利表面の分配を提供し得る遠位最大領域を輪郭形成する要素を追加している。この実施形態は、チューブに入り込む結石断片の大きさを低減するようにチューブの断面開口領域を低減し、破砕される結石の影響領域を増加し、結石をより効率的に割るための割り込み効果を提供し、生成される結石断片の全体的な大きさを低減するために、一エッジにおいて折れ曲がるタブを示す。側部スロットを含むことは、潅注を改善し、且つさもなければシャフト先端と破砕される結石との間に介在し得、したがって破砕される結石への砕石器シャフト先端の直接的な衝撃を減衰することにより砕石器の結石破砕効果を低減し得るより小さな結石の残骸の除去を向上する。
【0076】
[0120]
図20−21は、インサート336がスロット335内に配置され且つ傾斜部332が導波シャフト20の遠位最大領域22に適用される追加的な代替の実施形態を示す。この実施形態は、チューブに入り込む結石断片のサイズを小さくするためにチューブの断面開口領域を小さくし、破砕されるように結石の作用領域を増加し、結石をより効率的に割り、生成される結石断片の全体的な大きさを低減するために、横材の追加を示す。側部スロットを含むことは、潅注を改善し得、且つさもなければシャフト先端と破砕される結石との間に介在し得、したがって破砕される結石への砕石器シャフト先端の直接的な衝撃を減衰することにより砕石器の結石破砕効果を低減し得るより小さな結石の残骸の除去を向上する。この例では、先端での目詰まりの可能性を低減するために、シャフト先端の遠位表面からシャフトの近位方向へ絶えず広がる断面を提供することにより、インサートはチューブの内側底部よりもチューブの表面で幅広となる。このようなインサートは、これらを所定位置に固定するために、砕石器シャフトにろう付け又は溶接され得る。
【0077】
[0121]
図22−23は、一以上のインサートスロットが、砕石器シャフト先端の遠位先端22内のスロット335にインサートの位置を維持するためのインターロック機構又は保持機構を備え得る、実施形態を示す。インターロック機構は、溝、傾斜エッジ、又はタブ及びスロットを含み得る。これらの機械的な保持機構は、インサートの砕石術シャフトへの溶接又はろう付け等に加えて、インサートの配置及びインサートの保持の増強を補助することを意図されている。
【0078】
[0122]
図24−25は、2つのインサート336が、破砕の有効性を改善し且つ能動的な吸引の間導波シャフト20に入り込み得る腎臓結石の粒子サイズをさらに制限するためにスロット335内に互いに対して直交に配置される、代替の実施形態を示す。インサート336のエッジは、遠位端部22への接触を維持しまた結石をより効率的に破砕するための結石の能力を向上させるための鋭利な表面338を追加的に備え得る。この実施形態では、シャフトタブが、結石の表面により効率的に係合するための傾斜した先端332を追加的に備える。インサートは、目詰まりの可能性を低減するためにより狭い近位エッジを備えるくさび形に形成され得る。
【0079】
[0123]
図26−27は、導波シャフト20の遠位端部22のインターロック機構を備えるインサートの実施形態を表す。左インサートは、回転されて、右インサートの上部に配置され得、それらが、噛合い機構の使用を通じて、この例ではインサートに切り込まれたスロットを介して、きつく動かない適合を形成する。
【0080】
[0124]
図28−30は、波形先端330を備える導波シャフト20の遠位端部22の代替の実施形態を表す。波形先端330は、結石破壊又は能動的な吸引の間導波シャフト20への接触を維持する腎臓結石の能力を高めるために、鋭利な角部337及びとがった縁338を備える。より小さな遠位開口は、除去される断片のサイズを低減する。
【0081】
[0125]
図18−19に類似するが、より薄い側壁を備える、
図31−32は、導波シャフト20への遠位端部22に設けられ得る鋭利機構の代替の実施形態を示す。4つのスロット335は、遠位端部22から近位端部へ延在して切り込まれ、勾配部333及び傾斜部332が先端部に設けられる。
【0082】
[0126]
図33−36は、様々な開先又は傾斜切り込み方法により平坦な端面から修正されている砕石術シャフト先端を示す。
図33−34は、砕石術シャフト先端の単純な外部の、平坦な開先を示す。この種の先端は、結石表面を「掘り下げ」且つ結石を分離するくさび動作のための鋭利な先及びエッジを提供する。
図35−36は、先端が結石表面を「掘り下げる」能力を高める、複数の、傾斜して切り込まれ、鋭利で、ピラミッド型で、且つ/又は隆起した先又はエッジを生成する砕石術シャフト先端面の例を表す。これらの両例では、チューブ先端は、表面変形に先立って、ろう付け、溶接等を介して折れ曲がる又は追加的な材料が増加され得、それにより原型のチューブの内径より小さい開口が提示され、吸引中にチューブに入り込む結石断片の大きさを制限する。
図35−36に表される先端形状の型は、鋭い要素が、例えば
図33−34に表される例よりも多数で、近く位置され、且つ有効に低積極であるので、直接接触に起因する不意の組織ダメージの可能性をより低くすることが見込まれる。
【0083】
[0127]本発明の記載は、事実上単なる例であり、本発明の骨子から逸脱しない変形が、本発明の範囲内で意図される。そのような変形は、本発明の思想及び範囲から逸脱したものとしてみなされるべきでない。例えば、様々な形状の変形は、本開示の思想及び範囲から逸脱することなく、各々に結合され得る。
【0084】
[0128]本発明の好ましい実施形態が開示される。しかしながら、当業者は、ある修正がこの発明の示唆に入ることを理解するだろう。したがって、以下の特許請求の範囲は、本発明の真実の範囲及び内容を決定するために検討されるべきである。
【0085】
[0129]上記出願に引用される任意の数値は、任意の低い値と任意の高い値との間で少なくとも2つのユニットの分離が存在するという条件で、一ユニットずつ低い値から高い値までの全ての値を含む。例として、部品の量、又は例えば温度、圧力、時間等のプロセス変数の値が、例えば、1から90、好ましくは20から80、より好ましくは30から70として説明される場合、15から85、22から68、43から51、30から32等の値が本明細書に明確に列挙されることが意図されている。一よりも小さい値のために、一ユニットは、必要に応じて、0.0001、0.001、0.01、又は0.1として考えられる。これらは特に意図されることの単なる例であり、列挙される最低値と最大値との間の数値の可能な全ての組み合わせが、同様の方法で、本出願に明確に説明されていると考えられるべきである。
【0086】
[0130]述べられていない限り、全ての範囲は両方の端点及びその端点間の全ての数値を含み、範囲に関連した「約(about)」又は「およそ(approximately)」の使用は、その範囲の両方の境界に適用する。したがって、「約20から30」は、少なくともその特定された端点を含めた、「約20から約30」に及ぶことが意図されている。
【0087】
[0131]特許出願及び特許公開公報を含む、全ての論文及び参考文献の開示は、あらゆる目的のために参照により組み込まれる。
【0088】
[0132]組み合わせを説明する「で実質的に構成される(consisting essentially of」の用語は、特定される要素、原料、部品、又はステップ、及びその組み合わせの基本的且つ新規の特性に物質的に影響しないそのような他の要素、原料、部品、又はステップを含む。
【0089】
[00133]要素、原料、部品、又はステップの組み合わせをここで説明する「有する(comprising)」又は「含む(including)」の用語の使用は、また、その要素、成分、部品、又はステップで実質的に構成される実施形態を熟慮する。