(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
夏季の冷房機器の過度な使用や冬季の暖房機器の過度な使用によって高額の電気料金が度々発生する。このような過度な電気料金の発生は冷房機器や暖房機器のような季節家電機器を効率的に使用できなかったために発生したりもする。よって、ユーザが予め定めておいた電気料金内で、季節家電機器を効率的に使用できるガイド情報をユーザに提供することにより、ユーザが過度な電気料金を請求されることを避けることができるので、ユーザに対する効用を高めることが求められている。従来の方法では、ユーザが、どのようにすれば過度な電気料金を請求されることを避けられるかを把握することができないという問題があった。
本発明が解決しようとする技術的課題は、過度な電気料金を請求されることを避けてユーザに対する効用を高めることができる家電機器の使用ガイド方法を提供することにある。
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、過度な電気料金を請求されることを避けてユーザに対する効用を高めることができる家電機器の使用ガイドシステムを提供することにある。
【0005】
本発明の技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していないまた他の技術的課題は下記の記載によって当業者に明らかに理解できるものである。なお、本発明は、韓国気象庁研究開発プログラムの認可番号KMIPA2015−4070に基づく資金により行われたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を達成するための本発明の幾つかの実施形態による家電機器の使用ガイド方法は、電力使用量情報から、予め定められた要因とその電力使用量が第1相関係数を有する第1家電機器に対する第1電力使用量と、予め定められた要因とその電力使用量が第1相関係数より小さい第2相関係数を有する第2家電機器に対する第2電力使用量を分離し、第1時点から第2時点までの予め定められた要因の予測値を用いて、第1時点から第2時点までの第1家電機器に対する第1電力使用予測量を計算し、第1時点から第2時点までの第2家電機器に対する第2電力使用予測量を計算し、第1時点から第2時点までの電力使用目標量と、第1および第2電力使用予測量を考慮して、第1時点から第2時点までの第1家電機器に対する使用時間または使用量を含むガイド情報を提供することを含む。
【0007】
実施形態において、第1時点から第2時点までの前記予め定められた要因の予測値を用いて前記第1電力使用予測量を計算することは、前記第1時点から第2時点までの前記予め定められた要因の第1区間別の最小値および最大値の提供を受け、内挿(interpolation)を用いて前記予め定められた要因の前記第1区間より小さい第2区間別予測値を生成し、前記生成された予め定められた要因の予測値を用いて前記第1電力使用予測量を計算することを含む。
【0008】
実施形態において、第1時点から第2時点までの前記予め定められた要因の予測値を用いて前記第1電力使用予測量を計算することは、前記第1時点より後の第3時点から前記第2時点までの前記予め定められた要因の予測値の提供を受けるか、前記第1時点から前記第2時点より早い第4時点までの前記予め定められた要因の予測値の提供を受け、外挿(extrapolation)を用いて前記予め定められた要因の前記第1時点から第2時点までの予測値を生成し、前記生成された予め定められた要因の予測値を用いて前記第1電力使用予測量を計算することを含む。
【0009】
実施形態において、前記ガイド情報を提供することは、前記電力使用目標量から前記第2電力使用予測量を引いた値が前記第1電力使用予測量より大きい場合、前記第1電力使用予測量の全部を前記ガイド情報として提供し、前記電力使用目標量から前記第2電力使用予測量を引いた値が前記第1電力使用予測量より小さい場合、前記第1電力使用予測量のうち一部を前記ガイド情報として提供することを含む。
【0010】
実施形態において、前記第2電力使用予測量は前記第2電力使用量に基づいて計算される。
【0011】
実施形態において、前記予め定められた要因は温度を含み、前記第1家電機器は冷房機器と暖房機器のうち少なくとも1つを含む。
【0012】
前記他の技術的課題を達成するための本発明の幾つかの実施形態による家電機器の使用ガイドシステムは、電力使用量情報から、予め定められた要因とその電力使用量が第1相関係数を有する第1家電機器に対する第1電力使用量と、前記予め定められた要因とその電力使用量が前記第1相関係数より小さい第2相関係数を有する第2家電機器に対する第2電力使用量を分離し、第1時点から第2時点までの前記予め定められた要因の予測値を用いて、前記第1時点から前記第2時点までの前記第1家電機器に対する第1電力使用予測量を計算し、前記第1時点から前記第2時点までの前記第2家電機器に対する第2電力使用予測量を計算する電力使用予測量計算部、および前記第1時点から前記第2時点までの電力使用目標量と、前記第1および第2電力使用予測量を考慮して、前記第1時点から前記第2時点までの前記第1家電機器に対する使用時間または使用量を含むガイド情報を提供するガイド情報提供部を含む。
【0013】
実施形態において、前記電力使用予測量計算部は、外部から前記予め定められた要因の予測情報の提供を受け、内挿(interpolation)または外挿(extrapolation)のうち少なくとも1つを用いて前記予め定められた要因の予測値を計算する。
【0014】
前記他の技術的課題を達成するための本発明の他の幾つかの実施形態による家電機器の使用ガイドシステムは、ユーザにインターフェースを提供する出力部、および前記出力部に第1時点から第2時点までの第1家電機器に対する使用時間または使用量を含むガイド情報を出力するガイド情報提供部を含み、前記ガイド情報は、電力使用量情報から、予め定められた要因とその電力使用量が第1相関係数を有する前記第1家電機器に対する第1電力使用量と、前記予め定められた要因とその電力使用量が前記第1相関係数より小さい第2相関係数を有する第2家電機器に対する第2電力使用量を分離し、前記第1時点から第2時点までの前記予め定められた要因の予測値を用いて、前記第1時点から前記第2時点までの前記第1家電機器に対する第1電力使用予測量を計算し、前記第1時点から前記第2時点までの前記第2家電機器に対する第2電力使用予測量を計算し、第1時点から前記第2時点までの電力使用目標量と、前記第1および第2電力使用予測量を考慮して提供される。
【0015】
実施形態において、前記第1時点から前記第2時点までの電力使用目標量を設定するために前記ユーザから目標電気料金の入力を受ける入力部をさらに含んでもよい。
【0016】
その他の実施形態の具体的な事項は詳細な説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0017】
本発明の実施形態によれば、ユーザが計画した電気料金内で季節家電機器を使用することができるため、過度な電気料金が発生することを避けることができる。さらには、ユーザが計画した電気料金内でユーザ効用を極大化できる季節家電機器の使用方法が提案されるため、ユーザ満足度が高くなる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付図面と共に詳細に後述している実施形態を参照すれば明らかになるものである。但し、本発明は以下にて開示された実施形態に限定されるものではなく互いに異なる様々な形態で実現できるものであり、本実施形態は単に本発明の開示が完全になるようにし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるのみである。図面に示された構成要素の大きさおよび相対的な大きさは説明の明瞭性のために誇張されてもよい。明細書の全体にかけて同一の参照符号は同一の構成要素を示し、「および/または」は言及されたアイテムの各々および1つ以上の全ての組み合わせを含む。
【0020】
本明細書で用いられた用語は実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限するためのものではない。本明細書において、単数型は文句で特に言及しない限り複数型も含む。明細書で用いられる「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は言及された構成要素の他に1つ以上の他の構成要素の存在または追加を排除するものではない。
【0021】
第1、第2などが様々な素子や構成要素を記述するために用いられるが、これらの素子や構成要素はこれらの用語によって制限されないことは勿論である。これらの用語は単に1つの素子や構成要素を他の素子や構成要素と区別するために用いられるものである。よって、以下に言及される第1素子や構成要素は本発明の技術的思想内で第2素子や構成要素であってもよいことは勿論である。
【0022】
他の定義がなければ、本明細書で用いられる全ての用語(技術および科学的な用語を含む)は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に共通に理解できる意味として用いられる。また、一般的に用いられる辞典に定義されている用語は明らかに特に定義されていない限り理想的にまたは過度に解釈されない。
【0023】
図1は、本発明の幾つかの実施形態による家電機器の使用ガイドシステムのブロック図である。
図1を参照すれば、家電機器の使用ガイドシステムは、ガイド情報提供装置100およびガイド情報演算装置200を含むことができる。
【0024】
ガイド情報提供装置100は、ガイド情報演算装置200から提供されたガイド情報をユーザに提供することができる。ユーザは、ガイド情報提供装置100に表示されたガイド情報に応じて家電機器を使用することによって、過度な電気料金を避けて家電機器使用の効用を高めることができる。
【0025】
幾つかの実施形態において、ガイド情報提供装置100は、携帯電話、スマートフォン、タブレットPCのような移動端末の形態で実現されることができる。この場合、ガイド情報提供装置100は、移動端末にインストール(install)されるか、プログラミング可能なソフトウェア形態で実現されることができる。
【0026】
また、幾つかの実施形態において、ガイド情報提供装置100は家電機器の一部として実現されることができる。例えば、家電機器がエアコンである場合、ガイド情報提供装置100はエアコンに内蔵されるか、エアコンに有線又は無線で接続されて、エアコンにガイド情報を提供することができる。
【0027】
ガイド情報提供装置100は、出力部110、入力部120、および第1ガイド情報提供部130を含むことができる。
【0028】
出力部110は、ユーザにガイド情報を提供するためのインターフェース(interface)を出力することができる。例えば、家電機器がエアコンである場合、出力部110は、
図5に示すように、日別エアコン使用可能時間に関するインターフェースをユーザに出力することができる。
【0029】
入力部120は、ユーザからの入力を受けるための予め定められたインターフェースをユーザに出力することができる。幾つかの実施形態において、入力部120は、
図3に示すように、例えば、ユーザの目標電気料金の入力を受けるインターフェースをユーザに提供することができる。
【0030】
図面には出力部110と入力部120を別途に示したが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。必要に応じて、出力部110と入力部120は、例えば、タッチパネルのような方式によって1つに統合されて実現されてもよい。
【0031】
第1ガイド情報提供部130は、出力部110がユーザにガイド情報を提供するように出力部110を制御することができる。具体的には、第1ガイド情報提供部130は、季節家電機器に対する使用時間または使用量を含むガイド情報を出力部110が出力するように出力部110を制御することができる。季節家電機器とは、季節によって使用状況が変化する家電機器であり、例えばエアコンやヒータである。幾つかの実施形態において、このようなガイド情報は第2ガイド情報提供部220から提供されたものであってもよい。すなわち、このようなガイド情報は、第1ガイド情報提供部130が、例えばネットワークなどを介して第2ガイド情報提供部220からガイド情報の提供を受け、それを出力部110を介してユーザに出力するものであってもよい。
【0032】
また、幾つかの実施形態において、第1ガイド情報提供部130は、入力部120を介して入力されたユーザの入力を、例えばネットワークなどを介してガイド情報演算装置200に提供することもできる。
【0033】
ガイド情報演算装置200は、ユーザの電力使用量情報から対象家電機器(例えば、エアコンやヒータのような季節家電機器)の使用に対するガイド情報を計算し、それをガイド情報提供装置100に提供することができる。
【0034】
幾つかの実施形態において、ガイド情報演算装置200は、例えばサーバ(server)のような形態で実現されることができる。このように、ガイド情報演算装置200がサーバのようなコンピューティングシステムで実現される場合、電力使用予測量計算部210と第2ガイド情報提供部220は、例えばソフトウェア形態で実現されてプロセッサなどの演算装置を介して実行されることができる。
【0035】
電力使用予測量計算部210は、対象家電機器(例えば、エアコンやヒータのような季節家電機器)とその他の家電機器の電力使用予測量を計算することができる。第2ガイド情報提供部220は、電力使用予測量計算部210が計算した電力使用予測量と電力使用目標量を考慮して、対象家電機器(例えば、エアコンやヒータのような季節家電機器)の使用に関するガイド情報を提供することができる。
【0036】
以下、
図1〜
図6を参照して、本発明の幾つかの実施形態による家電機器の使用ガイド方法について説明する。
図2は、本発明の幾つかの実施形態による家電機器の使用ガイド方法を示すフローチャートである。
図3〜
図6は、本発明の幾つかの実施形態による家電機器の使用ガイド方法を説明するための図である。
【0037】
先ず、
図2を参照すれば、ガイド情報提供装置100に対して電力使用目標量を提供する(S100)。例えば、ガイド情報提供装置100は入力部120を介してユーザから電力使用目標量の提供を受けることができる。幾つかの実施形態において、ガイド情報提供装置100は入力部120を介して、例えば、
図3に示すように、ユーザから電力使用目標量を設定するための目標電気料金の入力を受けることもできる。
【0038】
以下には、説明の便宜のために、
図4に示すように、現在時点Tcは7月31日、開始時点Tsは7月17日、終了時点Teは8月16日であると仮定して説明を続ける。ユーザは開始時点Tsから終了時点Teまでの目標電気料金を7万ウォンと入力することができる。
【0039】
このようにユーザから目標電気料金が入力されれば、ガイド情報提供装置100またはガイド情報演算装置200は、電気料金の単価に基づいて、目標電気料金を電力使用目標量に換算することができる。
【0040】
先ず、
図2を参照すれば、第1電力使用量および第2電力使用量を分離する(S110)。具体的には、ガイド情報演算装置200の電力使用予測量計算部210は、ユーザの電力使用量情報から、予め定められた要因とその電力使用量が第1相関係数を有する第1家電機器に対する第1電力使用量と、予め定められた要因とその電力使用量が第1相関係数より小さい第2相関係数を有する第2家電機器に対する第2電力使用量を分離することができる。予め定められた要因は、ユーザが特定の家電機器を使用するかどうかに影響する要因であり、例えば温度、湿度、雨季/乾季等の気象条件である。
【0041】
以下にも、説明の便宜のために、予め定められた要因が温度であると仮定し、第1家電機器は温度に応じて使用量が敏感に変動する季節家電機器(例えば、エアコンまたはヒータ)、第2家電機器は温度に応じて使用量が敏感に変動しないその他の家電機器に仮定して説明する。但し、これは1つの例示に過ぎず、このような例示に本発明の技術的思想が制限されるものではない。
【0042】
電力使用予測量計算部210は、ユーザの電力使用量情報から、温度とその電力使用量との間の相関度が高い季節家電機器の電力使用量とその他の家電機器の電力使用量とを分離することができる。
【0043】
幾つかの実施形態において、このような電力使用量の分離には、本出願人が既に出願した出願番号第10−2014−0018391号あるいは第10−2014−0134958号に開示された方法が利用できる。すなわち、出願番号第10−2014−0018391号あるいは第10−2014−0134958号に開示された内容は本明細書に含まれる。
【0044】
他の幾つかの実施形態において、このような電力使用量の分離には下記の数式1に記載された方法が利用できる。
【0045】
【数1】
(ここで、Tは温度を示し、P_seasonalは季節家電機器の電力使用量、P_habitualはその他の家電機器の電力使用量を示す。)
【0046】
その他の家電機器の電力使用量P_habitualは、温度Tが快適な時期(例えば、平均気温が、家電機器が設置された地域における最高気温と最低気温との中央値から所定の範囲内の時期)の電力使用量データに対して同一時間、同一曜日の使用量の中央値を活用して推定することができる。この時、休日のようにユーザの行動パターンの変化があるイベントがある場合、それを除くか、週末のように類似する日の情報に変形させて使用量を推定することもできる。ここで、その他の家電機器の電力使用量P_habitualは第2電力使用量であってもよい。
【0047】
このように推定されたその他の家電機器の電力使用量P_habitualを各時間別電力使用量から除外し、残った電力使用量は温度に応じて変化する季節家電機器の電力使用量P_seasonalとし、下記の数式2のようにモデリングして示すことができる。
【0049】
上記の式において、その時点の温度をTとし、季節家電機器をつけ始める温度を各々最高温度限界値(T_H)、最低温度限界値(T_C)とした。例えば、春から夏に季節が変わる時期に温度が一定以上高くなれば、エアコンをつけ始めるので、それに対する変数をT_Hとする。季節家電の使用量は外気温度の影響を受けるため、回帰分析のような方法によって温度と季節家電使用量の相関関係を示すモデルを作ることができる。データが充分な場合にはT_CとT_Hを推定することができ、データが充分でない場合には予め入力された固定値を活用することができる。数式2は夏季と冬季に用いられる季節家電機器の電力使用量を線形回帰分析によって推定した例を示すものである。ここで、季節家電機器の電力使用量P_seasonalは第1電力使用量であってもよい。
【0050】
次に、
図2を参照すれば、予め定められた要因に対する第1予測値を提供する(S120)。
【0051】
例えば、電力使用予測量計算部210は、未来の温度などの気象条件およびその他の電力使用量を決定する情報の提供を受けることができる。この時、温度などの気象情報は、例えば、気象庁などから提供する情報を含むことができる。
【0052】
その他の家電機器の電力使用量P_habitualの場合、以前の曜日別の時間帯別の使用量の中央値を活用して未来の同一の曜日別の時間帯別の使用量を推定することができる。
【0053】
前記数式1および2を用いて推定された季節家電機器の電力使用量P_seasonalの算出には、本出願人が既に出願した出願番号第10−2014−0134958号(特願2015−188663号)あるいは第10−2014−0134958号(特願2015−188663号)に開示された方法が利用できる。すなわち、出願番号第10−2014−0134958号(特願2015−188663号)あるいは第10−2014−0134958号(特願2015−188663号)に開示された内容は本明細書に含まれる。
【0054】
次に、
図2を参照すれば、電力使用予測量計算部210は、第1予測値に補正が必要であるか否かを判断し、補正が必要であれば、補正された第1予測値と第2予測値を生成する。そして、電力使用予測量計算部210は、補正された予測値を用いて、季節家電機器の電力使用予測量である第1電力使用予測量とその他の家電機器の電力使用予測量である第2電力使用予測量を計算する(S130、S140、S150)。
【0055】
先ず、電力使用予測量計算部210が提供を受けた温度などの気象情報の予測単位が季節家電機器の電力使用量P_seasonalを予測するための時間単位と一致しないのであれば、下記数式3によって内挿(interpolation)が可能である。
【0057】
ここで、hは0〜23の間の時間、dは日付を意味する添字であり、T^d(h)は日付dにおける時間hである時の温度を意味する。T_{min}^d、T_{max}^d、T_{sun}^dは各々日付dにおける最小、最大、日没時間の温度を意味する。H_{min}^d、H_{max}^d、H_{sun}^dは日付dにおける最小温度、最大温度、日没が観測される時間を意味する。また、z_1、z_2は時間に応じた温度増減のカーブの模様を調節する関数であって、過去の観測された気象情報から決定される変数である。すなわち、数式3で定義された関数を過去の気象情報データに適用して回帰分析によって得ることができる変数である。この場合、データが不充分な場合に予め入力された固定値を活用することもできる。
【0058】
外気温度の最大、最小値が予測情報として与えられた場合、それを活用して区間別に全ての時間帯の温度情報を近似させることができる。この時、過去の気象情報を活用して各日付または各月に対して外気温度が最大、最小となる時間帯(H^d_{min}、H^d_{max})と日没時間帯(H^d_{sun})を推測することができ、それによって1日を幾つかの区間に分けて三角関数または指数関数などの形態で日別の外気温度関数を近似させることができる。
【0059】
日別の最小、最大温度T_^d_{min}、T_^d_{max}は気象予測情報から得ることができ、その値を得ることができない場合には前年または前日の気象情報を用いることができる。また、日没時の外気温度T_^d_{sun}は過去情報
【数4】
を用いて日別の最大温度と最小温度との加重和(weighted sum)で示すことができる。この時、加重値(weight)は下記の数式5から求めることができる。
【0061】
一方、気象条件のうち温度に対する予測期間が季節家電機器の電力使用量P_seasonalを予測するための期間より短いのであれば、下記の方法によって外挿(extrapolation)が可能である。
【0062】
温度に対する予測または測定値が与えられている区間に対しては前年の同一時間の温度と比較して値の差を求めることができ、回帰分析によって時間に応じた温度増減推移に対する関数式を求めることができる。それを補正値または補正関数とし、気象予測値が与えられていない区間に対しては前年の同一時間の温度と補正値の和で気象条件を外挿(extrapolation)して示すことができる。
【0063】
この時、現在時点からD日までの気象予報情報があると仮定すれば、D日以後に対する気象情報は下記の数式5のように示す。この時、d−365は過去の気象情報を示し、関数fは現在からD日までの気象情報と前年の同一日付の気象情報の差を内挿(interpolate)する関数である。すなわち、1年間の気象情報の変動を回帰分析によって示した関数である。
【0065】
次に、
図2を参照すれば、ユーザから提供を受けた電力使用目標量と前もって予測した第1電力使用予測量および第2電力使用予測量を考慮して、ガイド情報を提供する(S160)。
【0066】
例えば、第2ガイド情報提供部220は、電力使用目標量と第1電力使用予測量および第2電力使用予測量を考慮してガイド情報を生成し、それを第1ガイド情報提供部130などに提供してユーザに表示するようにすることができる。
【0067】
例えば、電力使用目標量から前日(例えば、
図4の7月30日)までの総電力使用量と、終了時点Teまで予測されたその他の家電機器の電力使用予測量を除いた値を季節家電機器の時間単位平均消費電力で分けて季節家電機器に対する使用可能時間を
図5のように表示することができる。この時、仮に使用可能時間が0より小さければ、使用可能時間がないと表示するか、計画電気使用量を増やして下さいというメッセージをユーザに出力することができる。
【0068】
一方、季節家電機器の時間単位平均消費電力は季節家電機器の情報をユーザから入力を受けるか、S100ステップで推定された季節家電機器が動作する時間に対して時間別の電力消費量の中央値を用いることができる。
【0069】
予測された全体家電機器の電力使用量の和が目標電力使用量を超過しない場合、
図5のようにガイド情報を表示するには、例えば、下記の方法が利用できる。
【0070】
(1)予測された今日、明日、あさっての季節家電機器の予想電力使用量を時間単位平均消費電力で分けて表示
(2)予測された今日、明日、あさっての季節家電機器の予想使用量を推定された時間単位平均消費電力で分けた値に目標電力使用量を超過しない残余使用量を季節家電機器の時間単位平均消費電力で分けた後、終了時点Teまで残った日付で再び分けた値を足して表示
(3)
図5において今日、明日、あさってより長期間に対して情報を表示
【0071】
仮に予測された全体家電機器の電力使用量の和が目標電力使用量を超過する場合、下記の方法によって
図5のようにガイド情報を表示することができる。
【0072】
与えられた期間で目標電力使用量がBとして与えられた場合、
1.開始時点Tsから現在時点Tc前までの総使用量P_current、
2.現在時点Tcから終了時点Teまでの季節家電機器の電力使用量sum of P_seasonal、j、
3.2と同一期間の間その他の家電機器の電力使用量(sum of P_habitual、j)の和は目標電力使用量を超過してはいけない。
【0073】
よって、1〜3の使用量の総計がBを超過すると判断される場合には、家電機器の使用可能時間(運営時間)を減らすことによって全体電力使用量が予算Bの範囲内に属するようにしなければならない。
【0075】
第2ガイド情報提供部220は、現在までの電力使用量P_currentとその他の家電機器の電力使用量(sum of P_habitual、j)の予測総計が予算Bを超過する場合には使用可能時間を0に提案する。
【0076】
また、第2ガイド情報提供部220は、現在までの電力使用量P_currentと全体家電機器の電力使用量の予測総計(sum of P_habitual+sum of P_habitual)が予算Bを超過しない場合、季節家電機器の電力使用量予測値が0でない全区間に対しては季節家電機器の使用が可能であるとする使用可能時間を提案する。
【0077】
最後に、予算Bから現在までの電力使用量P_currentとその他の家電機器の電力使用量(sum of P_habitual、j)を引いた値が季節家電機器の電力使用量(sum of P_seasonal、j)より小さく示される区間では、季節家電機器の使用量予測が0でない一部区間を除いた値により最適使用可能時間が提案される。
【0078】
第2ガイド情報提供部220は、一部時間のみ制限的に季節家電機器を使用しなければならない場合には、機器使用に応じたユーザの満足度が大きい場合を優先的に使用するように提案する。例えば、夏の場合は外気温度が高い時間にエアコンを使うときがそれより温度が低い時間にエアコンを使うときより大きい満足感を与えるため、第2ガイド情報提供部220は、外気温度が高く予測される時間帯に優先的にエアコンを使うようにする。すなわち、
図6に示すように、第2ガイド情報提供部220は、予測期間Tc〜Teに対する季節家電機器の電力使用予測量を降順に整列し、その値が高い区間から順次足した値が、予算Bから現在までの電力使用量P_currentとその他の家電機器の電力使用量(sum of P_habitual、j)との合計値を引いた値を超過しないようにすることができる。
【0079】
以上、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で製造されることができ、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更しなくても他の具体的な形態で実施できるということを理解することができるであろう。よって、以上に記述された実施形態は全ての面で例示的であって限定的でないことを理解しなければならない。
【解決手段】家電機器の使用ガイド方法は、電力使用量情報から、予め定められた要因とその電力使用量が第1相関係数を有する第1家電機器に対する第1電力使用量と、予め定められた要因とその電力使用量が第1相関係数より小さい第2相関係数を有する第2家電機器に対する第2電力使用量を分離し、第1時点から第2時点までの予め定められた要因の予測値を用いて、第1時点から前記第2時点までの第1家電機器に対する第1電力使用予測量を計算し、第1時点から第2時点までの第2家電機器に対する第2電力使用予測量を計算し、第1時点から第2時点までの電力使用目標量と、第1および第2電力使用予測量を考慮して、第1時点から第2時点までの第1家電機器に対する使用時間または使用量を含むガイド情報を提供することを含む。