(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
日射遮蔽材を移送するレールの端部にモーターを収容したモーターユニットのベース部材を取着し、該モーターユニットの動作により日射遮蔽材をレールに沿って移送する電動日射遮蔽装置のモーターユニットにおいて、
前記ベース部材に、固定金具を介して、前記モーターを備えたモーターアッセンブリーと、電源基板と、制御基板とを一体に固定可能とし、前記ベース部材に一体に固定した前記モーターアッセンブリーと、前記電源基板と、前記制御基板を筒状に形成したモーターケースに一括して挿入可能としたことを特徴とする電動日射遮蔽装置のモーターユニット。
前記ベース部材又は前記固定金具に、モジュラー基板を取着したモジュラーベースを一体に取着可能とし、前記モーターケースに前記モジュラーベースを取着可能とした開口部を設け、前記モジュラーベースには前記開口部の開口縁を挿通可能とした係止溝を設けたことを特徴とする請求項1記載の電動日射遮蔽装置のモーターユニット。
前記モーターアッセンブリーと、前記電源基板と、前記制御基板と前記モジュラーベースを一体に固定したベース部材を前記モーターケースの一端から挿入して前記ベース部材をモーターケースの一端に取着可能とし、前記モーターケースの他端に該モーターケースの他端を塞ぐユニットキャップを取着したことを特徴とする請求項2記載の電動日射遮蔽装置のモーターユニット。
前記スイッチ基板に押しボタンスイッチと表示ランプを設け、前記ユニットキャップに前記押しボタンスイッチを露出させる操作孔と、表示ランプを露出させる表示孔を備えたことを特徴とする請求項4記載の電動日射遮蔽装置のモーターユニット。
前記制御基板と前記クラッチ及び前記センサー部とを電気的に接続して前記モーターケースに挿入可能としたことを特徴とする請求項7記載の電動日射遮蔽装置のモーターユニット。
前記モーターケースを断面横長の筒状とし、該モーターケースの短辺側の上端部から電源コードを導入し、固定金具の側方を経て下方の電源基板に案内したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電動日射遮蔽装置のモーターユニット。
前記クラッチの信号線を前記モーターケースの短辺側の内側面と固定金具との間を経て下方へ案内し、基板固定金具に沿って制御基板まで案内して接続したことを特徴とする請求項7又は8に記載の電動日射遮蔽装置のモーターユニット。
前記センサー部の信号線を、前記モーターケースの短辺側の内側面と固定金具との間を経て下方に案内し、基板固定金具に沿って前記制御基板に案内して接続したことを特徴とする請求項7、8、又は、10に記載の電動日射遮蔽装置のモーターユニット。
ベース部材に、固定金具を介して、モーターを備えたモーターアッセンブリーと、電源基板と、制御基板と、モジュラー基板を一体に固定するとともに電気的に接続し、一体に固定した前記モーターアッセンブリーと、電源基板と、制御基板と、モジュラー基板をモーターケースに挿入し、前記ベース部材を前記モーターケースに固定したことを特徴とする電動日射遮蔽装置のモーターユニット組み立て方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されたモーターユニットでは、モーター固定部と、制御基板及び電源部がそれぞれ別体に形成されている。従って、モーター固定部と、制御基板及び電源部を順次モーターケース内に収容する必要があるため、組み立て作業が煩雑である。
【0007】
また、モーターと、制御基板及び電源部を接続する信号線を、組み立てに支障を来たさないように十分長くする必要があるため、組み立て後にモーターケース内で信号線が絡まったり、長い信号線で外来ノイズを拾って誤動作したり、ある放射ノイズ増大させることがある。
【0008】
特許文献2に開示されたモーターユニットでは、モジュラー電源コードをケースの下部から上部まで引き回して接続する必要があるため、その接続作業が煩雑である。
この発明の目的は、組み立て作業を簡略化し得る電動日射遮蔽装置のモーターユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1では、日射遮蔽材を移送するレールの端部にモーターを収容したモーターユニットのベース部材を取着し、該モーターユニットの動作により日射遮蔽材をレールに沿って移送する電動日射遮蔽装置のモーターユニットにおいて、前記ベース部材に、固定金具を介して、前記モーターを備えたモーターアッセンブリーと、電源基板と、制御基板とを一体に固定可能とし、前記ベース部材に一体に固定した前記モーターアッセンブリーと、前記電源基板と、前記制御基板を筒状に形成したモーターケースに一括して挿入可能としたことを特徴とする電動日射遮蔽装置のモーターユニット。
【0010】
請求項2では、前記ベース部材又は前記固定金具に、モジュラー基板を取着したモジュラーベースを一体に取着可能とし、前記モーターケースに前記モジュラーベースを取着可能とした開口部を設け、前記モジュラーケースには前記開口部の開口縁を挿通可能とした係止溝を設けたことを特徴とする請求項1記載の電動日射遮蔽装置のモーターユニット。
【0011】
請求項3では、前記モーターアッセンブリーと、前記電源基板と、前記制御基板と前記モジュラーベースを一体に固定したベース部材を前記モーターケースの一端から挿入して前記ベース部材をモーターケースの一端に取着可能とし、前記モーターケースの他端に該モーターケースの他端を塞ぐユニットキャップを取着した。
【0012】
請求項4では、前記制御基板に、前記ユニットキャップの内側面に取着可能としたスイッチ基板を接続した。
請求項5では、前記スイッチ基板に押しボタンスイッチと表示ランプを設け、前記ユニットキャップに前記押しボタンスイッチを露出させる操作孔と、表示ランプを露出させる表示孔を備えた。
【0013】
請求項6では、前記ユニットキャップに、前記制御基板を位置決めするガイド
溝を設けた。
請求項7では、前記固定金具に、クラッチとセンサー部を設けた。
【0014】
請求項8では、前記制御基板と前記クラッチ及び前記センサー部とを電気的に接続して前記モーターケースに挿入可能とした。
請求項9では、前記モーターケースを断面横長の筒状とし、該モーターケースの短辺側の上端部から電源コードを導入し、固定金具の側方を経て下方の電源基板に案内した。
【0015】
請求項10では、前記クラッチの信号線を前記モーターケースの短辺側の内側面と固定金具との間を経て下方へ案内し、基板固定金具に沿って制御基板まで案内して接続した。
請求項11では、前記センサー部の信号線を、前記モーターケースの短辺側の内側面と固定金具との間を経て、下方に案内し、基板固定金具沿って前記制御基板に案内して接続した。
【0016】
請求項12では、ベース部材に、固定基板を介して、前記モーターを備えたモーターアッセンブリーと、電源基板と、制御基板と、モジュラー基板を一体に固定するとともに電気的に接続し、一体に固定した前記モーターアッセンブリーと、電源基板と、制御基板と、モジュラー基板をモーターケースに挿入し、前記ベース部材を前記モーターケースに固定した。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、組み立て作業を簡略化し得る電動日射遮蔽装置のモーターユニットを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明を具体化した電動カーテン(電動日射遮蔽装置)の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示す両開き型の電動カーテンは、カーテンレール1の両端部から中央部に向かってカーテン生地(日射遮蔽材)2a,2bが引き出され、あるいはカーテンレール1の中央部から両端部に向かってカーテン生地2a,2bが畳み込まれる。
【0020】
前記カーテンレール1には一対の先頭ランナー3a,3bが移動可能に支持され、先頭ランナー3aとカーテンレール1の右端との間に多数のランナー4aが移動可能に支持されている。また、先頭ランナー3bとカーテンレール1の左端との間に多数のランナー4bが移動可能に支持されている。
【0021】
そして、一方のカーテン生地2aが先頭ランナー3a及びランナー4aに吊下支持され、他方のカーテン生地2bが先頭ランナー3b及びランナー4bに吊下支持されている。
前記カーテンレール1の左右両端には、移送装置5a,5bが取着され、その移送装置5a,5bにはカーテンレール1内を移動する無端状の移送用ベルトが掛装されている。また、カーテンレール1の右端側の移送装置5aにはモーターユニット6が吊下支持され、モーターユニット6内に配設されたモーターの駆動力によりカーテンレール1内で移送用ベルトが移動される。
【0022】
そして、モーターの正逆方向の回転により前記先頭ランナー3a,3bがカーテンレール1の中央部に向かって移動し、あるいはカーテンレール1の両端部に移動する。
次に、前記移送装置5aに取着されるモーターユニット6の構成を説明する。
【0023】
図2及び
図3に示すように、モーターユニット6は丸みを帯びた断面横長の略四角筒状の形材で形成されるモーターケース7内に、モーター8と、クラッチ9と、センサー部10と、電源基板11と制御基板12、スイッチ基板13及びモジュラー基板14等が収容されている。
【0024】
そして、モジュラー基板14にケーブルを介して接続される操作スイッチ(図示しない)の操作に基づいて、制御基板12に搭載された制御回路によりモーター8の動作が制御される。
【0025】
前記モーターケース7の上端に取着されるベース部材15の上面には、金属板で形成されたモーターブラケット16が固定され、そのモーターブラケット16には上方に向かって一対の係止片17が形成されている。また、ベース部材15の上面一側にはストッパー装置18が設けられている。
【0026】
そして、モーターユニット6を前記移送装置5aに取着するには、係止片17を前記移送装置5aの下面に形成された取付孔に挿入した状態でモーターユニット6を水平方向に回動する。すると、係止片17が取付孔に保持されるとともに、ストッパー装置18が作動してモーターユニット6が回動不能に保持され、モーターユニット6が移送装置5aに吊下支持されるようになっている。
【0027】
前記ベース部材15の下面には防振固定金具19が取着され、その防振固定金具19の下方にユニット固定金具20が防振ブッシュ21を介して取着されている。防振固定金具19とユニット固定金具20とは、
図9に示すように、出力軸の挿通孔67を取り囲むように3個の防振ブッシュ21を介して連結されている。
【0028】
前記ユニット固定金具20は、
図4に示すように、金属板を折り曲げて上辺22の両側に側辺23,24が形成され、側辺23,24間に前記クラッチ9及びセンサー部10が取着されている。また、側辺23にセンサー基板25が取着されている。
【0029】
前記ユニット固定金具20にはモーター固定金具26が防振ブッシュ31,32を介して取着される。モーター固定金具26は、金属板をクランク状に折り曲げて、中間部の水平辺27と、水平辺27の一側から上方に延びる上部辺28と、水平辺27の他側から下方に延びる下部辺29が形成されている。
【0030】
そして、上部辺28が前記ユニット固定金具20の側辺24に防振ブッシュ30を介して取着され、
図8に示すように、ユニット固定金具20の側辺23に下部辺29が2個の防振ブッシュ31を介して取着されている。
【0031】
前記モーター固定金具26の水平辺27には前記モーター8が取着されている。そして、モーター8の出力軸32が前記クラッチ9の入力軸33に相対回転不能に連結されている。また、クラッチ9から延びる出力軸34が、このモーターユニット6の出力軸として、前記ユニット固定金具20と、防振固定金具19と、ベース部材15と、モーターブラケット16を経て、上方へ突出されている。このようにして、
図7に示すモーターアッセンブリー35が構成される。
【0032】
前記モーター固定金具26の下部辺29には、基板固定金具36の端部がネジ37で取着されている。そして、基板固定金具36に前記電源基板11と制御基板12が取着されている。前記基板固定金具36板厚は、モーター固定金具26の板厚の75%の厚さで形成されている。
【0033】
図2に示すように、制御基板12に複数組の信号線がそれぞれソケット38を介して接続され、前記クラッチ9と信号線49を介して接続されるとともに、その他の信号線で前記モーター8、スイッチ基板13及びモジュラー基板14に接続されている。
【0034】
前記モジュラー基板14は、モジュラーベース39にネジ40で固定され、そのモジュラーベース39が前記ベース部材15に取着されている。
図6及び
図10に示すように、前記モジュラーベース39は一対の側辺41間に四角孔42が上下方向に2箇所設けられ、その四角孔42の上方に四角形状に凹む保持部43が形成されている。そして、前記モジュラー基板14に設けられるモジュラージャックに四角孔42からモジュラーコードを挿入して接続可能であり、保持部43には電源コード44の中間部に設けられる立方体状の係止部45が嵌合される。係止部45の外周面には、保持部43の開口縁に挿通可能とした係止溝46が形成されている。
【0035】
前記モーターケース7の一方の上縁には、モジュラーベース39を嵌挿可能とした開口部47が形成され、モジュラーベース39の側辺41には開口部47の開口縁を挿通可能とした係止溝48が形成されている。そして、前記モジュラーベース39をモーターケース7の上方から開口部47に挿通可能である。
【0036】
また、モーターケース7の他方の上縁には、前記ストッパー装置18を挿入可能とした切欠き68が形成されている。
前記保持部43で保持された電源コード44は、電源コード44の長手方向に移動不能に保持される。そして、
図2に示すように、モーターケース7内では電源コード44はモジュラーベース39からクラッチ9及びモーター8の近傍を経て電源基板11まで取り回され、電源基板11に接続される。
【0037】
図11に示すように、前記ベース部材15の下面の一側には、前記電源コード44の係止部45の係止溝46を嵌合可能とした突条70が形成されている。ベース部材15の四隅部にはモーターケース7の内側面の四隅部に形成されたリブ53に対応する位置に取付孔63が形成されている。また、ベース部材15の下面において、長辺側の周縁近傍にはモーターケース7の内側面をガイドして、モーターケース7に対しベース部材15を位置決め可能としたガイド片64が形成されている。
【0038】
そして、電源コード44の係止部45を介してベース部材15に位置決めされ、ユニット固定金具20に取着したモジュラーベース39をモーターケース7の開口部47に挿通しながらガイド片64をモーターケース7の内側面に嵌合すると、取付孔63とリブ53の中心がほぼ一致する状態で位置決めされる。この状態で取付孔63の上方からリブ53にネジを螺入すると、ベース部材15がモーターケース7に固定される。このとき、モジュラーベース39はベース部材15とモーターケース7の開口部47に係合して保持される。
【0039】
前記モーターケース7の下端部には、ユニットキャップ50が取着されている。このユニットキャップ50は、
図5に示すように、モーターケースの底辺となる水平辺51の四隅部にそれぞれ設けられた取付孔52からモーターケース7内の前記リブ53にネジを螺入して固定される。
【0040】
また、水平辺51の中央部には、一対の操作孔54とその操作孔54間の表示孔55が水平辺51の長手方向に直線状に配設されている。
水平辺51の内側には、前記スイッチ基板13が取着される。このスイッチ基板13は、前記表示孔55の近傍に設けられた取付孔56(
図12参照)にネジ57で取着されている。スイッチ基板13には、ネジ57で取付孔56に取着した状態で、前記各操作孔54内に露出される押しボタンスイッチ58a,58bと、前記表示孔55内に露出される表示ランプ59が設けられている。そして、スイッチ基板13に取着されるソケット60及び信号線61を介して前記制御基板12に接続されている。
【0041】
このスイッチ基板13は、モーター8の動作モードを設定するものであり、操作孔54内に露出される押しボタンスイッチ58aの押圧操作によりモードの切り替えが可能であり、押しボタンスイッチ58bの押圧操作によりモードの設定が可能である。表示ランプ59は、モードの設定操作時に設定内容を表示する。
【0042】
前記ユニットキャップ50内において、前記制御基板12の下方位置には、制御基板12の下端両側縁をガイドするガイド溝62が設けられている。そして、ユニットキャップ50をモーターケース7に取着する際、制御基板12の下端両側縁をガイド溝62に挿通すると、ユニットキャップ50の取付孔52とモーターケース7のリブ53との位置合わせが容易となる。なお、ユニットキャップ50をモーターケース7に固定すると、モーターケース7を垂直方向とした状態では、制御基板12とガイド溝62との間には隙間が確保されて、制御基板12の振動がユニットキャップ50に伝達されないようになっている。モーターケース7が水平方向に保持された状態では、制御基板12の側縁がガイド溝62に保持される。
【0043】
前記電源コード44は、断面横長の筒状の前記モーターケース7の短辺側の上端部から導入され、固定金具19,20,26の側方を経て下方の電源基板11に案内される。
また、クラッチ9の信号線は、前記モーターケース7の短辺側の内側面と固定金具20,26との間を経て下方へ案内され、基板固定金具36に沿って制御基板12まで案内されて接続される。
【0044】
また、センサー部10の信号線は、前記モーターケース7の短辺側の内側面と固定金具20,26との間を経て下方に案内され、基板固定金具36に沿って前記制御基板12に案内されて接続される。
【0045】
次に、上記のようなモーターユニット6の組み立て手順を説明する。まず、ベース部材15にモーターブラケット16を取着し、クラッチ9及びセンサー部10をユニット固定金具20に取着する。そして、ユニット固定金具20に防振ブッシュ21を介して防振固定金具19を取着し、次いで防振固定金具19をベース部材15に取着する。
【0046】
次いで、モーター8を取着したモーター固定金具26を防振ブッシュ30,31を介してユニット固定金具に取着すると、モーターアッセンブリー35が形成される。
次いで、モジュラー基板14および電源コード44を取着したモジュラーベース39をベース部材15に取着する。このとき、電源コード44の係止部45の係止溝46がベース部材15の突条70に係合する。
【0047】
次いで、基板固定金具36に電源基板11及び制御基板12を取着し、電源基板11に電源コード44を接続し、制御基板12に各信号線を接続する。そして、基板固定金具36をネジ37でモーター固定金具26に取着する。また、スイッチ基板13は信号線61を介して制御基板12に接続されている状態とする。
【0048】
次いで、基板固定金具36及びモジュラーベース39を取着したモーターアッセンブリー35を、モーターケース7の上方から挿入する。このとき、制御基板12側からモーターケース7内に挿入する。
【0049】
そして、モジュラーベース39をモーターケース7の開口部に係合させて、ベース部材15をモーターケース7に固定すると、モーターアッセンブリー35及び基板固定金具36がモーターケース7内に保持される。このとき、モーターアッセンブリー35及び基板固定金具36に取着された電源基板11及び制御基板12は、モーターケース7の内周面には接触しない。
【0050】
この状態で、電源コード44を介して電源を供給し、モジュラー基板14を操作スイッチに接続すれば、モーターが動作する。
次いで、スイッチ基板13をユニットキャップ50に取着したキャップアッセンブリーを制御基板12と信号線で接続し、そのユニットキャップ50をモーターケース7の下端に取着すると、モーターユニット6の組み立てが完了する。そして、モーターユニット6を移送装置5aに取着すれば、モーター8の駆動力でカーテン生地2a,2bを移送する電動カーテンが構成される。
【0051】
上記のように構成されたモーターユニット6では、ベース部材15に固定される防振固定金具19に対し、ユニット固定金具20が防振ブッシュ21を介して取着され、ユニット固定金具20に対しモーター8を取着したモーター固定金具26が防振ブッシュ30,31を介して取着される。
【0052】
従って、モーター8の作動時に発生する振動は、ユニット固定金具20及び防振固定金具19には充分減衰して伝達される。
また、モーターアッセンブリー35及び基板固定金具36に取着された電源基板11及び制御基板12は、モーターケース7の内周面には接触していない。
【0053】
従って、モーター8からモーターケース7に伝わる振動が抑制されるので、騒音の発生が抑制される。
また、モーター固定金具26に、電源基板11及び制御基板12を搭載した基板固定金具36を取着しているので、モーター固定金具26の質量が実質的に増大し、モーター固定金具26自身あるいはモーターアッセンブリー35自身の共振周波数が低周波側に移行する。
【0054】
図13は、モーターアッセンブリー35に基板固定金具36を取着しない状態で、モーター8を作動させた場合にモーターアッセンブリー35から発生する騒音N1と、モーターアッセンブリー35に基板固定金具36を取着した状態で、モーター8を作動させた場合にモーターアッセンブリー35から発生する騒音N2と、測定時の暗騒音N3を示す。
【0055】
同図に示すように、モーター固定金具26に基板固定金具36を取着すると、もっとも耳障りな騒音として感ずる1kHz〜2kHzの帯域で騒音レベルの低下がみられた。
上記のように構成された電動カーテンのモーターユニット6では、次に示す効果を得ることができる。
【0056】
(1)モーターアッセンブリー35と、電源基板11、制御基板12及びモジュラー基板14をベース部材15に一体に組み立てた後に、モーターケース7内に挿入するので、組み立て作業が容易である。
【0057】
(2)モーターアッセンブリー35と、電源基板11、制御基板12及びモジュラー基板14をあらかじめ電源コード44、信号線49及びその他の信号線で接続した後に、モーターケース内に挿入することができる。従って、組み立て作業のために電源コード44、信号線49及びその他の信号線を長くする必要はなく、略最短の長さで接続することができる。
【0058】
(3)電源コード44、信号線49及びその他の信号線を最短の長さとすることができるので、ノイズによる悪影響を低減することができる。
(4)ベース部材15に設けたガイド片64により、ベース部材15に対しモーターケース7を容易に位置決めして嵌合することができる。
【0059】
(5)モーターケース7の開口部47の開口縁をモジュラーベース39の係止溝48に挿通することにより、モジュラーベース39をモーターケース7に容易に位置決めして取着することができる。
【0060】
(6)スイッチ基板13をユニットキャップ50に取着し、次いでユニットキャップ50をモーターケース7の下端部に取着することができる。従って、スイッチ基板13の押しボタンスイッチ58a,58b及び表示ランプ59を操作孔54及び表示孔55に確実に位置合わせして固定することができる。
【0061】
(7)ユニットキャップ50をモーターケースの下端に取着する際、ユニットキャップ50のガイド片64に制御基板12の端部を挿通することにより、ユニットキャップ50とモーターケースの位置決めを容易に行うことができる。
【0062】
上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・モーターアッセンブリー35は、モーター8のみとしてもよい。