【実施例】
【0056】
実施例1.3−(メチルチオ)プロピオニトリルの調製
3−ブロモプロピオニトリル(203mモル)を、水(80ml)中で、ナトリウムチオメトキシド(264mモル)の冷却溶液に滴下した。室温での一晩の攪拌の後、反応混合物を、分液漏斗に移し、そして下部の水相を排出した。上相に存在する生成物を、硫酸ナトリウムを含む風袋計量済みバイアルに移した。収量:180mモル;純度は、ガスクロマトグラフィーによれば、99%以上である。
【0057】
実施例2.マウスにおける局所適用による活性化合物の抗−炎症活性
3−(メチルチオ)プロピオニトリルを、実施例1に従って調製し、そしてこの実験に使用した。
【0058】
試験化合物、インドメタシン(正の対照)及びビヒクルを、マウスにおける局所アラキドン酸−誘発された耳腫脹モデルにおいて抗−炎症活性について評価した。
【0059】
22±2gの体重の雄ICRマウスを用い、そしてランダムに各群10匹に分けた。アラキドン酸(20μlのアセトン:エタノール(1:1)中、0.5mg)を、各マウスの右耳の前面及び後面に局所適用した。表1に列挙されるような試験物質及びビヒクルを、アラギドン酸適用の30分前及び15分後、同様に適用した。右耳及び左耳の厚さを測定し、そして差異を、右耳における炎症の指標として計算した。耳の腫脹を、炎症の指標として、アラキドン酸適用の60及び90分後に、Dyerモデルのマイクロメーターゲージにより測定した。%阻害率を、式:Ic−It/Ic×100(式中、Ic及びItは、それぞれ、対照及び治療されたマウスにおける耳の厚さ(mm)の上昇を示す)に従って計算した。ANOVA及びDunnett検定を用いて、ビヒクル対照と治療されたグループとの間の有意な差異を確かめた。アラキドン酸適用の90分後で測定される結果が、表1に要約される。
【0060】
【表1】
【0061】
試験化合物は、ビヒクル処理されたグループに比べて、アラキドン酸により誘発された耳腫脹において43%の阻害性をもたらした。治療されたマウスと、ビヒクル−処理されたマウスとの間の差異は、統計学的に有意である(t−検定によるp−値は0.05未満であった)ことが決定された。
【0062】
実施例3.ゲル製剤1
表2は、ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルを含む1つのゲル製剤を例示する。
【0063】
【表2】
【0064】
実施例4.ゲル製剤2
表3は、ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルを含む1つのゲル製剤を例示する。
【0065】
【表3】
【0066】
実施例5.サイトカイン活性の阻害(予測例)
活性化合物ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルを、ヒト末梢包液単核細胞(PBMC)からのインビトロサイトカイン放出に対するそれらの阻害効果について試験した。PBMCによるサイトカインの分泌は、炎症応答において有意な役割を演じる。
【0067】
各活性化合物を、162μM(22μg/ml)で、新鮮なヒトPBMの培養物に、二重反復して添加する。1時間後、PBMCを、マイトジェンリポ多糖及びコンカナバリンA(ConA)を用いて、刺激し、サイトカインを分泌する。50pg/mlでの多糖を用いて、インターロイキンIL−1β、IL−6及び腫瘍壊死因子TNFαの放出を刺激する。20μg/mlでのConAを用いて、IL−4の放出を刺激し、そして5μg/mlでのConAを用いて、インターフェロンIFNγを刺激する。コルチコステロイドデキサメタゾン(100nM)を、正の対照として使用する。24時間のインキュベーションの後、上清液を、Luminex Beadキットを用いて、サイトカインについてアッセイした。活性化合物及び正の化合物によるIL-1β、IL-6、TNFα、IL-4及びIFNγの%阻害率を計算する。結果は、活性化合物が炎症工程に関与するサイトカインに対する阻害効果を有することを示す。
【0068】
実施例6.製剤の全身性投与(予測例)
この研究は、経口及び皮下経路によるラットへの投与の後、試験物質の全身性(血漿)暴露を決定するために行われる。
【0069】
活性化合物ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルを、経口投与のために、水において、及び皮下投与のために、生理食塩水において調製する。ラットをこの研究に使用する。雄ラットは、経口及び皮下経路の両経路により、50、160又は500mg/kgで単回投与される。雌ラット(n=2)は、経口及び皮下の両経路により、500mg/kgでのみ投与される。血液を、各ラットから0.25、1、2、3、4、6、12、24及び48時間で採血し、そしてLC/MS/MSにより試験物質濃度について測定する。
【0070】
経口投与の後及び皮下投与の後、測定される平均最大血漿濃度(Cmax)を決定する。上記結果は、経口及び皮下の両経路の後、試験物質の有意な生物学的利用能を示す。
【0071】
実施例7.経口投与によるマウスにおける活性化合物の抗炎症活性(予測例)
活性化合物ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルを、ビヒクル(水中、1%Tween80)に懸濁し、5−15mg/mlにする。試験化合物、デキサメタゾン(ビヒクル中の正の対照)、及びビヒクルを、マウスに経口投与し、そしてマウスにおける局所アラキドン酸−誘発された耳腫脹モデルにおいて抗炎症活性について評価する。
【0072】
22±2gの体重の雄のICR由来のマウスを、この実験に使用する。10−15匹のマウスを、各グループ(活性化合物、正の対照、及びビークル)のために使用する。すべての動物は、調節された温度(22−24℃)及び湿度(60%−70%)環境下で、使用の前、少なくとも1週間、12時間の明/暗サイクルで維持する。
【0073】
アラキドン酸(20μlのアセトン中、0.5mg)を、試験動物の右耳の前面及び後面に局所適用し、炎症を誘発する。ビークル(10ml/kg)及びビヒクル(10ml/kg、50−150mg/kg)中、試験化合物を、アラキドン酸曝露の1時間前、経管栄養により経口投与し、一方デキサメタゾンは、アラキドン酸曝露の3時間前、経口投与する。耳浮腫のアラキドン酸誘発の後、60分及び90分で、右耳及び左耳の厚さを測定し、そして差異を、右耳における炎症の指標として計算する。有意な活性を、ビヒクル処理された群に対して、アラギドン酸誘発された耳腫脹における統計学的に有意な阻害(t−検定により決定されたp−値は<0.05であった)として定義する。
【0074】
実施例8.カラギーナンモデルにおける活性化合物の抗−炎症及び鎮痛活性(予測例)
活性化合物ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルを、実施例4に従って、ゲル製剤に調製する。
【0075】
ゲル製剤における試験物質、インドメタシン(正の対照)、及びビヒクル(活性化合物を有さないゲル製剤)を、ラットカラギーナン誘発された肢炎症モデルにおいて抗−炎症及び鎮痛活性について評価する。
【0076】
ラットを、この実験に使用する。カラギーナン(1%懸濁液0.1ml)を、左後肢に皮下注射し、炎症を誘発する。試験物質(1−5%)又はビヒクルゲルで、カラギーナン投与に続いて1,5、2.5及び3.5時間で、0.05、0.1、0.15又は2.0mlの体積で肢に局所適用する。インドメタシンは、カラギーナン投与後、1時間で、5mg/kgで経口投与される。炎症(浮腫又は腫脹)の程度を、プレチスモグラフを用いて決定し、肢の体積を測定する。鎮痛性を、フォン・フレイ・フィラメントを用いての機械的刺激に対する肢逃避を測定することにより決定する。炎症及び鎮痛を、カラギーナン投与の4時間後、測定する。試験物質は、ビヒクル対照に比較して、それぞれ肢逃避を誘発するのに必要とされる機械的圧力下で、肢体積の有意な低下、及び/又は有意な上昇により測定されるように、抗−炎症及び/又は鎮痛性質を有することが測定される。
【0077】
実施例9.ホットプレートモデルにおける活性化合物の鎮痛活性(予測例)
活性化合物ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルを、実施例4に従ってゲル製剤に調製する。
【0078】
試験物質:ゲル製剤中の活性化合物(1−5%)、モルヒネ(正の対照)及びビヒクル(活性化合物)を有さないゲル製剤を、ラットホットプレートにおける鎮痛活性について評価する。
【0079】
ラットをこの実験に使用する。試験物質ゲル(1−5%)又はビヒクルゲルを、0.05、0.1、0.15又は2.0 mLの体積で、肢に局所適用する。1時間後、ラットを55℃のホットプレート上に置き、そして足を舐める時間を測定する。正の対照のモルヒネは、ホットプレートへの1時間前、30mg/kgで経口投与される。試験物質は、ビヒクル対照(t−検定、p<0.05)に比較して、舐める時間の有意な上昇に測定されるように、鎮痛性質を有することが予測される。
【0080】
実施例10.CFA−誘発された熱痛覚過敏における活性化合物の鎮痛活性(予測例)
CFA(完全フロイントアジュバント)は、炎症性疼痛を誘発することが知られている(Walker, et al.JPET. 304: 56-62, 2003)。
【0081】
180±20gの体重の雄Sprague−Dawleyラットを使用する。それぞれ8−10匹のグループに分かれた動物は、実験の24時間前、試験される後肢にCFA(0.1%溶液)の下注射(0.1ml)を受ける。熱痛覚過敏を、30℃で設定される温度調節されたガラス床を有するIITC Model−336G(IITC INC. USA)装置を用いることにより試験する。各ラットを、ガラス床上のプラスチック製箱内に配置する。床下の光ビームは、右後肢の足底表面を目的としている。肢が熱刺激から引き抜かれる場合、時間が自動的に測定される。光の強度は、12〜14秒の平均グループ基準待ち時間(プレ−CFA)及び課される20秒のカットオフ待ち時間により調節される。引き抜かれる待ち時間を、各ラットから入手し、そして熱疼痛閾値として定義する。CFA注射の24時間後、ラットは、引き抜かれる待ち時間が基準の75%以下である場合でのみ、実験のために予備選択される(熱痛覚過敏の明確な存在を示す)。
【0082】
活性化合物ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルを、実施例4に従って、ゲル製剤に調製する。ゲル製剤中、活性化合物(1−5%)、1%のTween80中、活性化合物、モルヒネ(正の対照、経口、20mg/kg)、局所ビヒクル(活性化合物を有さないゲル製剤)、及び経口ビヒクル(水中、1%Tween80)を、ホルマリンモデルにおいて鎮痛活性について評価する。
【0083】
試験物質又はビヒクルを、熱痛覚過敏のレベルが再び測定される60分前(治療後)、後肢の足底表面に、経口(20−60mg/kg)又は局所(1−5%のゲル製剤)、投与する。熱肢逃避時間の平均±SEMを計算する。試験物質処理グループと、ビヒクル対照グループとの間の後処理の値を比較するために、不対スチューデントt検定を適用する。正の活性は、P<0.05で考慮される。
【0084】
実施例11.ホルマリン試験における活性化合物の鎮痛活性(予測例)
ホルマリン試験は、ホルマリン誘発された組織損傷に起因する持続性疼痛のモデルである。ホルマリンモデルは、侵害受容の炎症性、神経性及び中枢機構を包含する。下記に記載されるアッセイは、強力な中枢鎮痛剤及び弱い鎮痛/抗−炎症剤の両者に対して敏感な後期炎症発痛相に関する(Hunskaar, et al., J. Neuroscience Meth. 14: 69-76, 1985)。ホルマリン試験は、神経障害性疼痛を治療するための化合物を試験するための適切なモデルを表す(Benson, et al. Proceedings of Measuring Behavior, 2008, Eds. Spink, et al, 324-325)。
【0085】
活性化合物ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルを、実施例4に従って、ゲル製剤に調製する。ゲル製剤中、活性化合物(1−5%)、1%のTween80中、活性化合物、モルヒネ(正の対照、経口、30mg/kg)、局所ビヒクル(活性化合物を有さないゲル製剤)、及び経口ビヒクル(水中、1%Tween80)を、ホルマリンモデルにおいて鎮痛活性について評価する。
【0086】
試験物質は、ホルマリン(0.02ml、2%溶液)の足底下(subplantar)注射の1時間前、23±3gの体重の8−10匹のCD−1由来の雄マウスのグループに適用される。試験物質を、後肢の足底表面に、経口(20−60mg/kg)又は局所(1−5%のゲル製剤)、投与する。続く10〜30分間、記録される、誘発された後肢舐め時間の50%以上の減少が、鎮痛活性を示す。正の活性は、ビヒクル対照と比較して、試験物質における舐めるまでの時間の有意な増大とする(t−検定、p<0.05)ことが予測される。
【0087】
実施例12.慢性狭窄損傷モデルにおける活性化合物の鎮痛活性(予測例)
末梢神経病変は、自発的疼痛の他に、軽いタッチに対する誇張された応答(触覚異痛)を包含する症状を生成することができる。慢性狭窄損傷モデルは、神経障害性疼痛モデルである。
【0088】
180±20gの体重を有する。雄のSprague Dawleyラットを使用する。ペントバルビタール(50mg/kg、5ml/kg、腹腔内)麻酔下で、坐骨神経を、大腿中央レベルで露出する。約1mm離れて、四結紮糸(4−0クロムガット)を、ゆるく神経の周りに結ぶ。次に、動物を、試験の前、7日間、柔らかな寝具を備えたゲージに個別に収容する。坐骨神経の収縮が神経損傷及び一方的な神経障害性疼痛を生成する。
【0089】
実験の日、動物は、試験の前、一晩、食物に近づけない。ラットを、ワイヤメッシュラック上に反転プレキシガラスのケージ下に置き、そして20〜30分間、順応させる。機械的異痛症が、左後肢の足底表面に対してフォン・フレイ・フィラメントを用いて、Chaplanアップ/ダウン法により評価される。Chaplan, et al. J. Neuroscience Methods, 53: 55-63, 1994参照のこと。
【0090】
神経結紮(前処理)後7−14日での疼痛閾値が、神経結紮(前結紮)の前の個々の肢の応答に対する力が10g低下される、すなわち異痛が明確に存在する場合のみ、ラットを実験のために予備選択する。
【0091】
活性化合物ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルを、実施例4に従って、ゲル製剤に調製する。
【0092】
ゲル製剤中、活性化合物(1−5%)、1%のTween80中、活性化合物、モルヒネ(正の対照、経口、20mg/kg)、局所ビヒクル(活性化合物を有さないゲル製剤)、及び経口ビヒクル(水中、1%Tween80)を評価する。
【0093】
試験物質又はビヒクルの何れかを、左後肢の足底表面に経口(20−60mg/kg)又は局所(1−5%のゲル製剤)投与する。機械的異痛試験を、試験物質又はビヒクルの単回投与の30分前(前処理)、及び前記単回投与の1及び3時間後(後処理)、実施する。対照及び試験化合物の肢逃避閾値を測定する。
【0094】
実施例13.膝疼痛の治療(予測例)
目的:標準的なNSAID治療の一時停止後、変形性関節症に関連する、軽度〜中等度の膝疼痛を有する患者において、ゲル製剤中の活性化合物の有効性を調べること。この研究の焦点は、疼痛を伴う関節炎により引き起こされる症状に対してである。臨床試験は、他の筋骨格系障害のために、十分に確立されたパラダイムとして変形性膝関節を利用している。
【0095】
製剤:活性化合物3−(メチルチオ)プロピオニトリルを、1%及び5%で含むゲル製剤(実施例4)を、この実施例に使用する。プラシーボは、活性化合物を含まない同じゲルを含む。
【0096】
方法論:ランダム化された、二重盲検、プラシーボ調節された、並列処理の多施設臨床活性研究。
少なくとも2ヶ月間、標準的NSAID療法の安定した用量により制御される膝の疼痛を伴う変形性関節症を有する患者は、7日間の休薬期間のためにNSAIDの使用を中止する。次に、患者を、1:1:1の比率(1%活性ゲル、5%活性ゲル、プラシーボ)にランダム化する。合計150人までの患者が登録され、そして8、10、14及び21日で、引き続き、7日間、治療される。
【0097】
活性ゲル又はプラシーボを、目が覚めている間、4−6時間ごとに、合計21回の治療のために7日間、1日3回、影響される膝に適用する。
【0098】
患者は、7日間、及び続いて、さらに14日間、治療される。NSAIDは、10日目での訪問の後、再開される。
【0099】
評価についての基準:
安全性:
・研究を通しての有害事象(AE)。
・登録時の身体検査(−7日、NSAIDウォッシュアウト期間の開始)、ベースライン(1日目、治療の開始)、10日目及び21日目。
・登録時までの生命徴候(−7日目、NSAIDウォッシュアウト期間の開始)、ベースライン(1日目、治療の開始)、及び2、4、8、10、14及び21日目。
・ベースラインでの臨床実験室での測定(1日目)、8及び14日目。
【0100】
臨床活性:
一次臨床活性パラメーターは、VAS、及びWestern Ontario and McMaster University(WOMAC)スケールにより定量化されるような、適用の部位での疼痛の測定である。膝の腫脹、圧痛及び炎症に対する治療の効果が記録され、また、治療後の疼痛の低下又は根絶までの時間が記録される。
【0101】
研究エンドポイント:
一次臨床活性エンドポイントは、以下である:
・WOMAC機能障害指数でのベースライン(1日目)から8日目までの変化:
−疼痛(尺度0−20)。
−凝り(尺度0−8)。
−身体機能(尺度0−68)。
【0102】
二次臨床活性エンドポイントは、以下である:
・VAS疼痛尺度(1−100)でのベースライン(1日目)から8日目までの変化。
・毎日のベースライン(前治療1)から治療2の30分後までの変化により測定されるような、2及び3日目でのVAS疼痛尺度での日内変化。
・ベースライン(1日目)から1日目での最初の適用の30分及び60分後までの腫脹、圧痛及び炎症の研究者評価の変化。
・ベースライン(1日目)から8日目までの腫脹、圧痛及び炎症の研究者評価の変化。
・活性ゲル又はプラシーボゲルの各局所適用に続く疼痛の低下又は根絶までの時間。
・レスキュー薬(APAP)の使用。
【0103】
実施例14.アトピー性皮膚炎の治療(仮想例)
目的:アトピー性皮膚炎を有する患者における活性化合物の有効性を調べるためである。
【0104】
製剤:活性化合物ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルをゲル製剤中に(実施例4に従って)調製する。プラシーボは、活性化合物を有さない同じゲルを含む。
【0105】
方法論:これは、ランダム化された、二重盲検、プラシーボ調節された、並列処理の臨床活性研究である。
【0106】
軽度〜重度のアトピー性皮膚炎を有する男性及び女性患者が、研究の開始の前、4週間、アトピー性皮膚炎について、すべての治療の中断の後、登録される。患者は、1:1の比率でランダム化される(活性ゲル、プラシーボ)。合計300人の患者が登録され、そして治療される。
【0107】
活性ゲル又はプラシーボを、身体の影響領域に、1日2度、12週間、適用する。治療結果は、12週まで、次に、試験薬適用の中断の4週後、2週間隔で評価される。
【0108】
評価のための基準:
安全性:
安全性が、一般的病歴及び物理的徴候により、血液学、血清化学及び尿検査についての臨床検査により、及び「0」(ナシ)〜「3」(重度)の評価尺度を用いて、紅斑、スケーリング、乾燥、ピリピリした痛み/熱傷の局所適用部位許容性パラメーターの評価により評価される。
【0109】
有効性:
有効性は、下記を用いて評価する:
1.研究開始時まで、及び12週まで、及び続いて、研究投薬の中断の4週後で、2週間隔で、疾患重症度の総合評価。調査員の全体的評価(IGA)は、0〜4の評価尺度(0=なし又はなし(clear)、1=ほとんどなし、2=軽度の関与、3=中位の疾患関与、及び4=重度の疾患関与)に基づかれる。
【0110】
2.0−4の尺度(0=なし又はなし(clear)、1=ほとんどなし、2=軽度の関与、3=中位の疾患関与、及び4=重度の疾患関与)で評価される各パラメーターによる、紅斑、硬結、苔癬化、スケーリング(scaling)及び滲出及び痂皮についての関与の代表的標的アトピー性皮膚炎領域の個別評価。
【0111】
これらの有効性評価の個々の統計学的分析が、各2週試験時点で実施される。有効性の最終的評価は、12週の治療の終了時、ビヒクルグループに対する活性グループの比較に基づかれる。4週後の治療評価は、投薬中断の後の治療効果の耐久性を評価するために利用される。
【0112】
実施例15.乾せんの治療(仮想例)
目的:尋常性乾せんを有する患者における活性化合物の有効性を調べるためである。
【0113】
製剤:活性化合物ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルをゲル製剤中に(実施例4に従って)調製する。プラシーボは、活性化合物を有さない同じゲルを含む。
【0114】
方法論:これは、ランダム化された、二重盲検、プラシーボ調節された、並列処理の臨床活性研究である。
【0115】
軽度〜重度のアトピー性皮膚炎を有する男性及び女性患者が、登録される。患者は、研究の開始の前、4週間、尋常性乾せんについて、すべての治療を中断する。患者は、1:1の比率でランダム化される(活性ゲル、プラシーボ)。合計200人の患者が登録され、そして治療される。
【0116】
活性ゲル又はプラシーボを、身体の影響領域に、1日2度、12週間、適用する。治療結果は、12週まで、次に、試験薬適用の中断の4週後、2週間隔で評価される。
【0117】
評価のための基準:
安全性:
安全性が、一般的病歴及び物理的徴候により、血液学、血清化学及び尿検査についての臨床検査により、及び「0」(ナシ)〜「3」(重度)の評価尺度を用いて、紅斑、スケーリング、乾燥、ピリピリした痛み/熱傷の局所適用部位許容性パラメーターの評価により評価される。
【0118】
有効性:
有効性は、下記を用いて評価する:
1.研究開始時まで、及び12週まで、及び続いて、研究投薬の中断の4週後で、2週間隔で、疾患重症度の総合評価。調査員の全体的評価(IGA)は、0〜4の評価尺度(0=なし又はなし(clear)、1=ほとんどなし、2=軽度の関与、3=中位の疾患関与、及び4=重度の疾患関与)に基づかれる。
【0119】
2.0−4の尺度(0=なし又はなし(clear)、1=ほとんどなし、2=軽度の関与、3=中位の疾患関与、及び4=重度の疾患関与)で評価される各パラメーターによる、紅斑、スケーリング及び厚さについての関与の代表的標的乾せん病変領域の個別評価。
【0120】
各有効性評価の統計学的分析が、各2週試験時点について実施される。有効性の最終的評価は、12週での治療の終了時、ビヒクルグループに対する活性グループの比較に基づかれる。4週後の治療評価は、投薬中断の後の治療効果の耐久性を評価するために利用される。
【0121】
実施例16.ざ瘡の治療(仮想例)
目的:尋常性ざ瘡を有する患者における活性化合物の有効性を調べるためである。
【0122】
製剤:活性化合物ω−(メチルチオ)アルキルニトリル、例えば3−(メチルチオ)プロピオニトリルをゲル製剤中に(実施例4に従って)調製する。プラシーボは、活性化合物を有さない同じゲルを含む。
【0123】
方法論:これは、ランダム化された、二重盲検、プラシーボ調節された、並列処理の臨床活性研究である。
【0124】
軽度〜重度の尋常性ざ瘡を有する男性及び女性患者が、登録される。患者は、研究の開始の前、4週間、尋常性乾せんについて、すべての治療を中断する。患者は、1:1の比率でランダム化される(活性ゲル、プラシーボ)。合計500人の患者が登録され、そして治療される。
【0125】
活性ゲル又はプラシーボを、身体の影響領域に、1日2度、12週間、適用する。治療結果は、12週まで、次に、試験薬適用の中断の4週後、2週間隔で評価される。
【0126】
評価のための基準:
安全性:
安全性が、一般的病歴及び物理的徴候により、血液学、血清化学及び尿検査についての臨床検査により、及び「0」(ナシ)〜「3」(重度)の評価尺度を用いて、紅斑、スケーリング、乾燥、ピリピリした痛み/熱傷の局所適用部位許容性パラメーターの評価により評価される。
【0127】
有効性:
有効性は、下記を用いて評価する:
1.研究開始時まで、及び12週まで、及び続いて、研究投薬の中断の4週後で、2週間隔で、疾患重症度の総合評価。調査員の全体的評価(IGA)は、0〜4の評価尺度(0=なし又はなし(clear)、1=ほとんどなし、2=軽度の関与、3=中位の疾患関与、及び4=重度の疾患関与)に基づかれる。
【0128】
2.すべてのタイプのざ瘡病変、すなわち開放及び閉鎖面疱、丘疹、膿疱、結節及び嚢胞の個別評価。
【0129】
各有効性評価の統計学的分析が、各2週試験時点について実施される。有効性の最終的評価は、12週での治療の終了時、ビヒクルグループに対する活性グループの比較に基づかれる。4週後の治療評価は、投薬中断の後の治療効果の耐久性を評価するために利用される。
【0130】
前述は本発明の好ましい実施形態を記載し、そして変更が、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲から逸脱することなく、行われてよいことが理解されるべきである。