(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
入口ポート、出口ポート、前記入口ポートと前記出口ポートを繋ぐメイン流路、前記メイン流路の一次側流路と二次側流路との間に設けられたバルブシート、パイロット室、及び前記パイロット室と前記出口ポートとを接続するパイロット排出流路を有するボディと、
前記バルブシートに近づく第1閉方向と前記バルブシートから離れる第1開方向とへ移動可能であって、前記メイン流路と前記パイロット室との間を仕切り、前記第1開方向へ移動して前記メイン流路と前記パイロット室の間に形成された第1可変絞りの開口面積を増大させ、前記第1閉方向へ移動して前記第1可変絞りの開口面積を減少させるように前記ボディに挿入された主弁体であって、前記パイロット室と前記入口ポートとを接続するパイロット供給流路を内部に有する主弁体と、
前記主弁体に前記第1閉方向の付勢力を与える第1スプリングと、
前記パイロット室と前記パイロット排出流路との間を仕切り、前記パイロット室と前記パイロット排出流路の間に形成された第2可変絞りの開口面積を増大させる第2開方向と前記第2可変絞りの開口面積を減少させる第2閉方向とへ移動可能に前記ボディに挿入されたパイロット弁体であって、前記パイロット室と前記パイロット排出流路とを接続する内部流路を有するパイロット弁体と、
前記パイロット弁体に前記第2開方向の駆動力を与える駆動力付加手段と、
前記パイロット弁体に前記第2閉方向の付勢力を与える第2スプリングと、
前記パイロット供給流路において前記入口ポートから前記パイロット室へ向かう一方向の流れのみを通過させる逆止弁と、を備えているパイロット式流量制御弁。
入口ポート、出口ポート、前記入口ポートと前記出口ポートを繋ぐメイン流路、前記メイン流路の一次側流路と二次側流路との間に設けられたバルブシート、パイロット室、及び前記パイロット室と前記出口ポートとを接続するパイロット排出流路を有するボディと、
前記バルブシートに近づく第1閉方向と前記バルブシートから離れる第1開方向とへ移動可能であって、前記メイン流路と前記パイロット室との間を仕切り、前記第1開方向へ移動して前記メイン流路と前記パイロット室の間に形成された第1可変絞りの開口面積を増大させ、前記第1閉方向へ移動して前記第1可変絞りの開口面積を減少させるように前記ボディに挿入された主弁体であって、前記パイロット室と前記入口ポートとを接続するパイロット供給流路と前記パイロット室と前記出口ポートとを接続する副パイロット供給流路とを内部に有する主弁体と、
前記主弁体に前記第1閉方向の付勢力を与える第1スプリングと、
前記パイロット室と前記パイロット排出流路との間を仕切り、前記パイロット室と前記パイロット排出流路の間に形成された第2可変絞りの開口面積を増大させる第2開方向と前記第2可変絞りの開口面積を減少させる第2閉方向とへ移動可能に前記ボディに挿入されたパイロット弁体であって、前記パイロット室と前記パイロット排出流路とを接続する内部流路を有するパイロット弁体と、
前記パイロット弁体に可変な前記第2開方向の駆動力を与える駆動力付加手段と、
前記パイロット弁体に前記第2閉方向の付勢力を与える第2スプリングと、
前記副パイロット供給流路において前記出口ポートから前記パイロット室へ向かう一方向の流れのみを通過させる逆止弁と、を備えているパイロット式流量制御弁。
入口ポート、出口ポート、前記入口ポートと前記出口ポートを繋ぐメイン流路、前記メイン流路の一次側流路と二次側流路との間に設けられたバルブシート、パイロット室、前記パイロット室と前記出口ポートとを接続するパイロット排出流路、及びバランス室を有するボディと、
前記バルブシートに近づく第1閉方向と前記バルブシートから離れる第1開方向とへ移動可能であって、前記メイン流路と前記パイロット室との間を仕切り、前記第1開方向へ移動して前記メイン流路と前記パイロット室の間に形成された第1可変絞りの開口面積を増大させ、前記第1閉方向へ移動して前記第1可変絞りの開口面積を減少させるように前記ボディに挿入された主弁体であって、前記パイロット室と前記入口ポートとを接続するパイロット供給流路を内部に有する主弁体と、
前記主弁体に前記第1閉方向の付勢力を与える第1スプリングと、
前記パイロット室と前記パイロット排出流路との間及び前記パイロット室と前記バランス室との間をそれぞれ仕切り、前記パイロット室と前記パイロット排出流路の間に形成された第2可変絞りの開口面積を増大させる第2開方向と前記第2可変絞りの開口面積を減少させる第2閉方向とへ移動可能に前記ボディに挿入されたパイロット弁体であって、前記パイロット室と前記パイロット排出流路とを接続する内部流路を有するスプール形のパイロット弁体と、
前記パイロット弁体に可変な前記第2開方向の駆動力を与える駆動力付加手段と、
前記パイロット弁体に前記第2閉方向の付勢力を与える第2スプリングと、を備え、
前記パイロット弁体の前記内部流路が、前記バランス室と接続された分岐路を有し、前記内部流路において前記分岐路の分岐箇所よりも前記パイロット室側に絞りが設けられている、
パイロット式流量制御弁。
【背景技術】
【0002】
従来、電磁力などによってパイロット弁体を作動し、主弁体に作用する流体の圧力差で主弁体を開閉するように構成されたパイロット式弁装置が知られている。このようなパイロット式弁装置の一例として、非特許文献1に示されるような、制御信号に比例した流量制御が可能なパイロット式流量制御弁がある。
【0003】
図5は、非特許文献1に記載された態様のパイロット式流量制御弁102の概略構成を示した図である。パイロット式流量制御弁102は、入口ポート21から出口ポート22へ作動流体が流れるメイン流路25に設けられたバルブシート23に着座可能な主弁体3と、主弁体3をバルブシート23へ近づく向きに付勢するスプリング42とを備えている。メイン流路25は、バルブシート23に着座した主弁体3によって、入口ポート21側の一次側流路11と、出口ポート22側の二次側流路12とに分けられている。また、主弁体3は、主弁体3へパイロット圧を付与するパイロット室43とメイン流路25との間を仕切っている。主弁体3の周囲にはノッチ38が形成され、主弁体3の内部にはノッチ38内とメイン流路25とを接続するパイロット供給流路31が形成されている。パイロット供給流路31とパイロット室43との間には、主弁体3が挿入されたボディ2の内周面と主弁体3とノッチ38との協働により、可変絞り32が設けられている。
【0004】
パイロット室43と二次側流路12とは、パイロット排出流路60で接続されている。パイロット室43とパイロット排出流路60との間にはパイロットバルブシート57が設けられている。パイロット式流量制御弁102は、このパイロットバルブシート57に着座可能なパイロット弁体5と、パイロット弁体5をパイロットバルブシート57へ近づく向きへ付勢するスプリング41と、パイロット弁体5をパイロットバルブシート57から離れる向きへの通電量に応じた駆動力を付与するソレノイド50とを、更に備えている。
【0005】
上記構成のパイロット式流量制御弁102において、パイロット弁体5がパイロットバルブシート57に着座している状態では、主弁体3がバルブシート23に着座している。このとき、可変絞り32の開口面積は絞られているが僅かな漏れにより、パイロット室43の作動流体の圧力と一次側流路11の作動流体の圧力とが等しい。そして、主弁体3における一次側圧力が作用している面積よりもパイロット圧力が作用している面積が大きいことにより、主弁体3はバルブシート23に着座した状態で留まっている。
【0006】
そして、ソレノイド50への通電によりパイロット弁体5がパイロットバルブシート57から離れると、パイロット室43からパイロット排出流路60へ作動流体の流れが生じ、パイロット室43の作動流体の圧力が低下する。これにより、主弁体3がバルブシート23から離れる向きに移動し、メイン流路25が開放される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、パイロット式流量制御弁の性能を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の側面から見た本発明に係るパイロット式流量制御弁は、
入口ポート、出口ポート、前記入口ポートと前記出口ポートを繋ぐメイン流路、前記メイン流路の一次側流路と二次側流路との間に設けられたバルブシート、パイロット室、及び前記パイロット室と前記出口ポートとを接続するパイロット排出流路を有するボディと、
前記バルブシートに近づく第1閉方向と前記バルブシートから離れる第1開方向とへ移動可能であって、前記メイン流路と前記パイロット室との間を仕切り、前記第1開方向へ移動して前記メイン流路と前記パイロット室の間に形成された第1可変絞りの開口面積を増大させ、前記第1閉方向へ移動して前記第1可変絞りの開口面積を減少させるように前記ボディに挿入された主弁体であって、前記パイロット室と前記入口ポートとを接続するパイロット供給流路を内部に有する主弁体と、
前記主弁体に前記第1閉方向の付勢力を与える第1スプリングと、
前記パイロット室と前記パイロット排出流路との間を仕切り、前記パイロット室と前記パイロット排出流路の間に形成された第2可変絞りの開口面積を増大させる第2開方向と前記第2可変絞りの開口面積を減少させる第2閉方向とへ移動可能に前記ボディに挿入されたパイロット弁体であって、前記パイロット室と前記パイロット排出流路とを接続する内部流路を有するパイロット弁体と、
前記パイロット弁体に前記第2開方向の駆動力を与える駆動力付加手段と、
前記パイロット弁体に前記第2閉方向の付勢力を与える第2スプリングと、
前記パイロット供給流路において前記入口ポートから前記パイロット室へ向かう一方向の流れのみを通過させる逆止弁と、を備えているものである。なお、この明細書及び特許請求の範囲において、「開方向」とあるのは「開く向き」を言い、「閉方向」とは「閉じる向き」を言うこととする。
【0010】
上記本発明に係るパイロット式流量制御弁では、パイロット弁体が閉位置にあっても、出口ポートの作動流体の圧力が高圧となった場合には、主弁体とボディの隙間から作動流体が出口ポートからパイロット室へ漏れ出る。さらに、パイロット室の作動流体は主弁体とボディの隙間からパイロット供給流路へ漏れ出るが、パイロット供給流路に設けられた逆止弁により、パイロット供給流路から入口ポートへ作動流体が流れることができない。このようにして、パイロット式流量制御弁が閉弁時の場合に、メイン流路の二次側流路から一次側流路への(入口ポートから出口ポートへの)パイロット室を介した作動流体の漏出を抑制することができる。よって、パイロット式流量制御弁の性能を向上させることができる。
【0011】
上記パイロット式流量制御弁が、前記パイロット室と前記出口ポートとを接続するように前記主弁体内に形成された副パイロット供給流路と、前記副パイロット供給流路において、前記出口ポートから前記パイロット室へ向かう流れのみを通過させる逆止弁とを、更に備えていてもよい。
【0012】
また、上記パイロット式流量制御弁において、前記ボディが、前記パイロット弁体に前記第2開方向の圧力を作用させるバランス室を更に有し、前記パイロット弁体の前記内部流路が、前記バランス室と接続された分岐路を有し、前記内部流路において前記分岐路の分岐箇所よりも前記パイロット室側に絞りが設けられていてもよい。
【0013】
第2の側面から見た本発明に係るパイロット式流量制御弁は、
入口ポート、出口ポート、前記入口ポートと前記出口ポートを繋ぐメイン流路、前記メイン流路の一次側流路と二次側流路との間に設けられたバルブシート、パイロット室、及び前記パイロット室と前記出口ポートとを接続するパイロット排出流路を有するボディと、
前記バルブシートに近づく第1閉方向と前記バルブシートから離れる第1開方向とへ移動可能であって、前記メイン流路と前記パイロット室との間を仕切り、前記第1開方向へ移動して前記メイン流路と前記パイロット室の間に形成された第1可変絞りの開口面積を増大させ、前記第1閉方向へ移動して前記第1可変絞りの開口面積を減少させるように前記ボディに挿入された主弁体であって、前記パイロット室と前記入口ポートとを接続するパイロット供給流路と前記パイロット室と前記出口ポートとを接続する副パイロット供給流路とを内部に有する主弁体と、
前記主弁体に前記第1閉方向の付勢力を与える第1スプリングと、
前記パイロット室と前記パイロット排出流路との間を仕切り、前記パイロット室と前記パイロット排出流路の間に形成された第2可変絞りの開口面積を増大させる第2開方向と前記第2可変絞りの開口面積を減少させる第2閉方向とへ移動可能に前記ボディに挿入されたパイロット弁体であって、前記パイロット室と前記パイロット排出流路とを接続する内部流路を有するパイロット弁体と、
前記パイロット弁体に可変な前記第2開方向の駆動力を与える駆動力付加手段と、
前記パイロット弁体に前記第2閉方向の付勢力を与える第2スプリングと、
前記副パイロット供給流路において前記出口ポートから前記パイロット室へ向かう一方向の流れのみを通過させる逆止弁とを備えているものである。
【0014】
上記本発明に係るパイロット式流量制御弁によれば、メイン流路が開放されている状態で一次側流路の圧力が二次側流路の圧力より小さくなったときに、副パイロット供給流路を通じて二次側流路の作動流体がパイロット室へ流入する。これにより、パイロット排出流路と第2可変絞りとを通じて二次側流路の作動流体をパイロット室へ流入させる場合と比較して速やかに、パイロット室の圧力を高めて、主弁体を第1閉方向へ移動させて、メイン流路を閉止することができる。よって、パイロット式流量制御弁の性能を向上させることができる。
【0015】
第3の側面から見た本発明に係るパイロット式流量制御弁は、
入口ポート、出口ポート、前記入口ポートと前記出口ポートを繋ぐメイン流路、前記メイン流路の一次側流路と二次側流路との間に設けられたバルブシート、パイロット室、前記パイロット室と前記出口ポートとを接続するパイロット排出流路、及びバランス室を有するボディと、
前記バルブシートに近づく第1閉方向と前記バルブシートから離れる第1開方向とへ移動可能であって、前記メイン流路と前記パイロット室との間を仕切り、前記第1開方向へ移動して前記メイン流路と前記パイロット室の間に形成された第1可変絞りの開口面積を増大させ、前記第1閉方向へ移動して前記第1可変絞りの開口面積を減少させるように前記ボディに挿入された主弁体であって、前記パイロット室と前記入口ポートとを接続するパイロット供給流路を内部に有する主弁体と、
前記主弁体に前記第1閉方向の付勢力を与える第1スプリングと、
前記パイロット室と前記パイロット排出流路との間及び前記パイロット室と前記バランス室との間をそれぞれ仕切り、前記パイロット室と前記パイロット排出流路の間に形成された第2可変絞りの開口面積を増大させる第2開方向と前記第2可変絞りの開口面積を減少させる第2閉方向とへ移動可能に前記ボディに挿入されたパイロット弁体であって、前記パイロット室と前記パイロット排出流路とを接続する内部流路を有するスプール形のパイロット弁体と、
前記パイロット弁体に可変な前記第2開方向の駆動力を与える駆動力付加手段と、
前記パイロット弁体に前記第2閉方向の付勢力を与える第2スプリングと、を備え、
前記パイロット弁体の前記内部流路が、前記バランス室と接続された分岐路を有し、前記内部流路において前記分岐路の分岐箇所よりも前記パイロット室側に絞りが設けられているものである。
【0016】
上記本発明に係るパイロット式流量制御弁によれば、メイン流路が開放されている状態で、第2可変絞り前後の圧力差が一定となるようにパイロット弁体が移動し、バランスを保つ。このパイロット弁体の圧力補償機能によって、第2可変絞り前後の圧力差に依存せず、パイロット排出流路の流量を一定に制御することができる。この結果、メイン流路の流量はパイロット排出流路の流量に依存するため、メイン流路の一次側流路の圧力が変動しても、パイロット排出流路の流量を一定に保つことで、メイン流路を通過する作動流体の流量を一定に保持することができる。よって、パイロット式流量制御弁の性能を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、パイロット式流量制御弁の性能を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
非特許文献1に記載のパイロット式流量制御弁102では、パイロット弁体5はポペット弁である。前述の従来のパイロット式流量制御弁102において、ポペット形のパイロット弁体5に代えてスプール形のパイロット弁体5を採用すると、例えば、
図3及び
図4に示すパイロット式流量制御弁101のようになる。
図3は本発明の参考例に係るパイロット式流量制御弁の概略構成を示した図であり、
図4は
図3に示す参考例に係るパイロット式流量制御弁の油圧回路図である。
【0020】
参考例に係るパイロット式流量制御弁101は、ボディ2と、ボディ2に挿入された主弁体3と、ボディ2に挿入されたパイロット弁体5と、パイロット弁体5を移動させるソレノイド50とを備えている。
【0021】
ボディ2には、入口ポート21、出口ポート22、入口ポート21から出口ポート22へ作動流体が流れるメイン流路25、メイン流路25に形成されたバルブシート23、パイロット室43、パイロット排出流路60などが設けられている。
【0022】
主弁体3は、メイン流路25とパイロット室43とを仕切るようにボディ2に挿入されており、バルブシート23に近づく第1閉方向と、バルブシート23から離れる第1開方向とへ移動することができる。主弁体3はスプリング42によって第1閉方向に付勢されている。主弁体3がバルブシート23に着座することによってメイン流路25が閉止され、主弁体3とバルブシート23との離間距離に応じてメイン流路25の開度が変化する。なお、
図1では、主弁体3は、ボディ2との摺動部における外径とバルブシート23との着座部における外径とが異なる、段差面のある段付きの円柱形状となっているが、段差面のない同一外径の円柱形状であっても良い。
【0023】
主弁体3の外周面にはノッチ38が設けられており、このノッチ38内とメイン流路25の一次側流路11とがパイロット供給流路31で接続されている。このパイロット供給流路31とパイロット室43との間には、主弁体3の外周面とノッチ38とボディ2の内周面との協働により可変絞り32が形成されている。可変絞り32の開口面積は、主弁体3の第1開方向への移動に伴い増大し、主弁体3の第1閉方向への移動に伴い減少する。
【0024】
パイロット弁体5は、パイロット室43とパイロット排出流路60とを仕切るようにボディ2に挿入されている。パイロット弁体5は、ソレノイド50から与えられる駆動力Fの向きである第2開方向と、この第2開方向と反対向きの第2閉方向とへ移動することができる。パイロット弁体5の第2開方向の面はパイロット室43に露出している。パイロット弁体5の外周面にはノッチ68が形成されている。そして、このノッチ68内とパイロット室43内とに開口する内部通路64が、パイロット弁体5内に形成されている。内部通路64とパイロット排出流路60の間において、パイロット弁体5の外周面とノッチ68とボディ2の内周面との協働により可変絞り63が形成されている。可変絞り63の開口面積は、パイロット弁体5の第2開方向への移動に伴い増大し、パイロット弁体5の第2閉方向への移動に伴い減少する。
【0025】
上記構成のパイロット式流量制御弁101において、ソレノイド50の非通電時には、可変絞り63は開口面積が絞られており、主弁体3がバルブシート23に着座している。そして、ソレノイド50への通電によりパイロット弁体5が第2開方向に移動し、可変絞り63の開口面積が増大すると、パイロット室43からパイロット排出流路60へ作動流体の流れが生じ、パイロット室43の作動流体の圧力が低下する。これにより、主弁体3が第1開方向に移動し、メイン流路25が開放される。
【0026】
(第1の課題)
上記参考例に係るパイロット式流量制御弁101において、パイロット弁体5がポペット形やスプール形の形式に限らず、主弁体3がバルブシート23に着座し且つパイロット弁体5が閉位置にあっても、出口ポート22の作動流体の圧力が高圧となった場合には、主弁体3とボディ2の隙間から作動流体が出口ポート22からパイロット室43へ漏れ出る。さらに、ボディ2と主弁体3の隙間を通じてパイロット室43から一次側流路11へパイロット供給流路31を介して作動流体が流出する。そのため、流体圧アクチュエータ100が停止しているときに、上記のような作動流体漏れが生じると、その停止状態を維持することができない。
【0027】
(第2の課題)
また、上記参考例に係るパイロット式流量制御弁101において、メイン流路25が開放されて主弁体3の第1開方向への移動が停止した後で、流体圧アクチュエータ100への作動流体の供給を停止するために、ソレノイド50をオフにする。ソレノイド50がオフとなると、パイロット弁体5に作用している駆動力Fが解放され、可変絞り63が閉じられる。このように、メイン流路25が開放され且つパイロット排出流路60が閉止されている状態において、二次側流路12から一次側流路11へ作動流体の逆流を防止するために、早急にメイン流路25が閉じられねばならない。
【0028】
ところが、
図3,4に示される参考例に係るパイロット式流量制御弁101では、パイロット弁体5がポペット形やスプール形の形式に限らず、メイン流路25が開放された状態でパイロット排出流路60が閉止されると、主弁体3に作用する一次側流路11の圧力P
1とパイロット室43の圧力P
3とスプリング42のばね力との関係により主弁体3が第1閉方向へ移動する。ここで、パイロット室43へ高圧の作動流体が供給される経路はパイロット供給流路31であるが、その間に可変絞り32が設けられているため、パイロット室43に高圧の作動流体が供給され、パイロット室43の圧力が上昇するには時間を要する。その結果、主弁体3がメイン流路25を閉止することに時間を要する。そのため、出口ポート22に接続された流体圧アクチュエータ100が作業機械のアームを動作させるシリンダである場合には、アームを停止させるためにソレノイド50をオフにしたときに、アームを所望の位置で停止できないような不都合が懸念される。
【0029】
(第3の課題)
また、上記参考例に係るパイロット式流量制御弁101において、メイン流路25及びパイロット排出流路60が開放された状態で、可変絞り63を通過する作動流体が一定流量である場合、パイロット室43と二次側流路12とを繋ぐ流路に存在する可変絞り63によって、パイロット圧力P
3は二次側圧力P
2よりも高く、パイロット弁体5は一定の位置に留まっている。ここで、一次側圧力P
1が増大すると、パイロット圧力P
3と二次側圧力P
2との圧力差が大きくなって、パイロット排出流路60を通過するパイロット流量が増大することになる。このとき、メイン流路25のメイン流量はパイロット排出流路60のパイロット流量に依存するため、メイン流量も増大してしまう。このように、一次側圧力P
1の変動により、メイン流量が変動してしまうという不都合がある。
【0030】
〔本発明の実施形態〕
以下、上記第1〜3の課題を解決し得る本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るパイロット式流量制御弁1の概略構成を示す図、
図2は
図1に示すパイロット式流量制御弁1の油圧回路図である。本実施形態では、パイロット式流量制御弁1を、作業機械において油圧ポンプからの油を作業機用、旋回用、走行用に流量制御するメインコントロールバルブに用いている。但し、パイロット式流量制御弁1の使用形態は上記に限定されない。なお、この明細書では、油圧ショベル、クレーン、ホイールローダ、ブルドーザ等の動力機械類(重機)を総称して「作業機械」という。
【0031】
先ず、
図1及び
図2を参照しながら、本実施形態に係るパイロット式流量制御弁1の概略構成について説明する。本実施形態に係るパイロット式流量制御弁1は、ボディ2と、ボディ2に挿入されたポペット形の主弁体3と、主弁体3と同軸となるようにボディ2に挿入されたスプール形のパイロット弁体5と、パイロット弁体5を動作させるための駆動力を与える駆動力付加手段であるソレノイド50とを備えている。なお、ボディ2を複数個に分割された別体として形成し、それぞれのボディ2が主弁体3とパイロット弁体5とを別々に収納するようにしても良い。
【0032】
ボディ2には、入口ポート21、出口ポート22、入口ポート21から出口ポート22へ作動流体が流れるメイン流路25が設けられている。このメイン流路25には、バルブシート23が形成されている。入口ポート21は油圧ポンプなどの油圧源と接続されており、出口ポート22は流体圧アクチュエータ100と接続されている。さらに、ボディ2には、パイロット室43と、バランス室45と、パイロット排出流路60が設けられている。
【0033】
主弁体3は、ボディ2に形成された円筒形滑り面に内接している円柱形状体である。主弁体3は、メイン流路25とパイロット室43とを仕切るように、ボディ2に挿入されている。
【0034】
主弁体3はバルブシート23に着座可能であって、バルブシート23へ近づく第1閉方向と、バルブシート23から離れる第1開方向とに移動可能である。主弁体3が第1閉方向に移動してバルブシート23に着座するとメイン流路25が閉止され、主弁体3が第1開方向に移動してバルブシート23から離れるとメイン流路25が開放される。主弁体3は、スプリング42により第1閉方向に付勢されている。バルブシート23に着座した主弁体3によって、メイン流路25は一次側流路11と二次側流路12とに分けられている。
【0035】
主弁体3の外周面には、ノッチ38が形成されている。このノッチ38と、主弁体3の第1閉方向側の面(以下、「前面」ともいう)とを接続するパイロット供給流路31が、主弁体3内に形成されている。パイロット供給流路31は、一次側流路11とパイロット室43とを接続し、一次側流路11からパイロット室43へ作動流体を供給する流路である。パイロット供給流路31には、メイン流路25の一次側流路11からパイロット室43へ向かう一方向の流れは通過するが、その逆流は通過させない、逆止弁33が設けられている。
【0036】
パイロット供給流路31とパイロット室43との間には、可変絞り32が設けられている。可変絞り32は、主弁体3の外周面及びノッチ38とボディ2の内周面との協働により形成されている。可変絞り32の開口面積は、主弁体3がバルブシート23に着座している状態で絞られている(閉じられている)。そして、可変絞り32の開口面積は、主弁体3の第1開方向の移動に伴って増大し、主弁体3の第1閉方向の移動に伴って減少する。
【0037】
さらに、主弁体3には、パイロット供給流路31とは別に、二次側流路12とパイロット室43とを接続する副パイロット供給流路35が形成されている。副パイロット供給流路35は、主弁体3の第1開方向側の面(以下、「背面」ともいう)と、主弁体3の外周面のメイン流路25に露出している部分とを接続している。この副パイロット供給流路35には、二次側流路12からパイロット室43への一方向の流れは通過させるが、その逆流は通過させない逆止弁36が設けられている。
【0038】
パイロット弁体5は、ボディ2に形成された円筒形滑り面に内接している一端開放の円筒形状体である。パイロット弁体5は、パイロット室43とパイロット排出流路60との間、及び、パイロット排出流路60とバランス室45との間を仕切るように、ボディ2に挿入されている。
【0039】
パイロット弁体5には、外周面に設けられたノッチ68と、内部通路64とが形成されている。内部通路64は、ノッチ68とパイロット室43とを接続することにより、パイロット室43とパイロット排出流路60とを接続している。内部通路64とパイロット排出流路60との間には、パイロット弁体5の外周面とノッチ68とボディ2の内周面との協働により、可変絞り63が形成されている。パイロット弁体5は、可変絞り63の開口面積を増大せる向き(以下、「第2開方向」という)と、可変絞り63の開口面積を減少させる向き(以下、「第2閉方向」という)とへ移動可能である。
【0040】
内部通路64は、バランス室45と接続された分岐路64aを有している。分岐路64aは、可変絞り63よりもパイロット室43側、即ち、ノッチ68よりもパイロット室43側で内部通路64から分岐しているそして、内部通路64において分岐路64aよりもパイロット室43側に固定絞り66が形成されている。つまり、パイロット室43とパイロット排出流路60とを接続する内部通路64上に固定絞り66が形成されている。したがって、内部通路64(分岐路64aを含む、以下同じ。)を介してバランス室45とパイロット室43とが連通されており、これらの間に固定絞り66が存在している。また、内部通路64を介してバランス室45とパイロット排出流路60とが接続されており、これらの間に可変絞り63が存在している。
【0041】
パイロット弁体5には、ソレノイド50により第2開方向の駆動力Fが与えられる。駆動力Fは、ソレノイド50に付与される制御信号に応じて可変である。一方、パイロット弁体5は、スプリング41により、第2開方向と反対の第2閉方向への付勢力が与えられている。可変絞り63の開口面積は、ソレノイド50がオフの時に絞られている(閉じられている)。そして、可変絞り63の開口面積は、ソレノイド50に与えられた制御信号に比例して、パイロット弁体5の第2開方向への移動に伴い増大し、パイロット弁体5の第2閉方向の移動に伴い減少する。
【0042】
ソレノイド50は、パイロット弁体5と接続されたプランジャ51(可動鉄心)と、プランジャ51の周囲に設けられたコイル52とを備えている。プランジャ51やスプリング41は、バランス室45に配置されている。なお、本実施形態ではパイロット弁体5に駆動力を与える駆動力付加手段としてソレノイド50を採用しているが、駆動力付加手段はこれに限定されず、油圧パイロット式(油圧駆動式)であっても良い。
【0043】
次に、上記構成のパイロット式流量制御弁1の動作を説明する。ソレノイド50がオフのとき、パイロット弁体5は可変絞り63の開口面積が絞られた状態にあり、パイロット排出流路60が閉止されている。このとき、主弁体3はバルブシート23に着座しており、メイン流路25が閉止されている。さらに、可変絞り32の開口面積が絞られた状態にあり、パイロット供給流路31が閉止されている。ここで、メイン流路25の一次側流路11の作動流体の圧力を一次側圧力P
1、二次側流路12の作動流体の圧力を二次側圧力P
2、パイロット室43の作動流体の圧力をパイロット圧力P
3、バランス室45の作動流体の圧力をバランス圧力P
4とする。可変絞り32の開口面積は絞られているが僅かな漏れがあり、一次側圧力P
1とパイロット圧力P
3とが等しい。そして、主弁体3の前面より背面の面積が大きいことにより、主弁体3はバルブシート23に着座した状態で留まっている。また、パイロット弁体5の内部通路64に流れがないので、パイロット圧力P
3とバランス圧力P
4とが等しい。したがって、「一次側圧力P
1=パイロット圧力P
3=バランス圧力P
4>二次側圧力P
2」の関係が成立している。
【0044】
一方、ソレノイド50がオフで、且つ、メイン流路25及びパイロット排出流路60が閉止されている状態において、流体圧アクチュエータ100に外部から負荷が掛かり、二次側流路12の圧力が上昇した場合を以下に検討する。このとき、可変絞り63の開口面積は絞られているが、パイロット弁体5の形式に限らず、ボディ2と主弁体3との隙間を通じて二次側流路12の作動流体がパイロット室43へ漏れ出る。さらに、主弁体3とボディ2との隙間(可変絞り32の隙間)を通じて、パイロット室43の作動流体がパイロット供給流路31へ漏れ出る。しかし、パイロット供給流路31に逆止弁33が設けられていることから、作動流体がパイロット供給流路31からメイン流路25の一次側流路11へ流れることはできない。このようにして、メイン流路25が閉止されているときの、二次側流路12から一次側流路11へのパイロット室43を介した作動流体漏れが抑制され、パイロット式流量制御弁1の動作が補償されている。例えば、メイン流路25が閉止されることにより流体圧アクチュエータ100が停止状態で保持されている場合に、二次側流路12から一次側流路11への作動流体漏れが抑制されることにより、流体圧アクチュエータ100の停止状態が良好に維持される。以上の通り、本実施形態に係るパイロット式流量制御弁1によれば、前述の第1の課題を解決することができる。
【0045】
ソレノイド50が通電されると、パイロット弁体5に駆動力Fが付与され、パイロット弁体5が第2開方向に移動する。すると、可変絞り63の開口面積が増加し、パイロット排出流路60を通じてパイロット室43から二次側流路12へ作動流体が流れ出し、パイロット圧力P
3が低下する。これにより、主弁体3が第1開方向に移動してバルブシート23から離れ、メイン流路25が開放される。メイン流路25の開放に伴い、可変絞り32が開かれてパイロット供給流路31も開放される。
【0046】
主弁体3の第1開方向の移動に伴って可変絞り32の開口面積が増大し、可変絞り32を流れる作動流体の流量が増大する。可変絞り32を通過する作動流体の流量と可変絞り63を通過する作動流体の流量は常に等しいため、主弁体3の移動量はパイロット弁体5の移動量に依存する。
【0047】
上記のようにメイン流路25及びパイロット排出流路60が開放された状態において、可変絞り63を通過する作動流体が一定流量である場合を以下に検討する。メイン流路25の一次側流路11とパイロット室43との間には可変絞り32が存在し、パイロット室43とパイロット排出流路60との間には可変絞り63及び固定絞り66が存在するため、「一次側圧力P
1>パイロット圧力P
3>バランス圧力P
4>二次側圧力P
2」の順に低くなり、主弁体3とパイロット弁体5は一定の位置に留まっている。
【0048】
ここで、パイロット弁体5の内部通路64上に固定絞り66が形成されているため、パイロット室43に面したパイロット弁体5のパイロット弁体前面にはパイロット圧力P
3が作用し、バランス室45に面したパイロット弁体5のパイロット弁体背面にはバランス圧力P
4が作用する。また、パイロット弁体背面には、スプリング41によるバネ力、及び、ソレノイド50による駆動力Fも作用する。これにより、パイロット弁体5は、パイロット弁体前面に作用する力(パイロット圧力P
3)とパイロット弁体背面に作用する力(バランス圧力P
4、バネ力、駆動力F)とが釣り合う位置に移動することになる。つまり、固定絞り66の前後に生じる圧力差(パイロット圧力P
3とバランス圧力P
4との圧力差)は、スプリング41によるバネ力及びソレノイド50による駆動力Fに基づいて定まる所定値となる。そのため、固定絞り66を通過する作動流体の流量は、一次側圧力P
1等の圧力変動の影響を受けることなく、所定値となる。また、固定絞り66を通過する流量と可変絞り63を通過する流量とは等しいので、可変絞り63の後流のパイロット排出流路60を通過するパイロット流量も所定値となる。更に言えば、固定絞り66を通過する流量と可変絞り63を通過する流量と可変絞り32を通過する流量は等しく、以下では、これらの流量をパイロット流量と呼ぶ。なお、メイン流路25の流量はパイロット排出流路60のパイロット流量に依存するため、メイン流路25の一次側流路11の圧力が変動しても、パイロット排出流路60の流量を一定値に保つことで、メイン流路25を通過する作動流体の流量を一定値に保持することができる。よって、パイロット式流量制御弁の性能を向上させることができる。
【0049】
上記の通り、パイロット弁体5の内部通路64に固定絞り66が設けられることによって、固定絞り66の前後に生じる圧力差が一定となるようにパイロット弁体5が移動する。このように、圧力補償スプールとして動作するパイロット弁体5によって、パイロット式流量制御弁1に圧力補償機能を備えることができる。固定絞り66を通過するパイロット流量は、一次側圧力P
1又は二次側圧力P
2の変化に関わらず、スプリング41によりパイロット弁体5へ与えられるバネ力及びソレノイド50によりパイロット弁体5へ与えられる駆動力Fに応じたものとなる。即ち、固定絞りやその下流のパイロット排出流路60を通過するパイロット流量はソレノイド50によるパイロット弁体5の操作量に応じたものとなり、メイン流路25の流量はパイロット流量に依存するため、メイン流路25の流量をパイロット流量に対応した値に保持することができる。以上の通り、本実施形態に係るパイロット式流量制御弁1によれば、前述の第3の課題を解決することができる。
【0050】
また、メイン流路25が開放されている状態において、二次側圧力P
2より一次側圧力P
1が低くなることがある。このとき、二次側圧力P
2よりもパイロット圧力P
3が低いために、副パイロット供給流路35を通じて二次側流路12からパイロット室43へ作動流体が流れ込む。これにより、パイロット排出流路60及び可変絞り63を通ってパイロット室43へ作動流体を流入させる場合と比較して速やかに、パイロット圧力P
3を増大させて、主弁体3を第1閉方向へ移動させて、メイン流路25を閉止することができる。なお、メイン流路25を閉止するために、二次側流路12からパイロット室43へ高圧が導入される際に、パイロット排出流路60と副パイロット供給流路35の両方を通じて作動流体がパイロット室43へ供給されてもよいし、副パイロット供給流路35のみから作動流体がパイロット室43へ供給されてもよい。上記の通り、二次側圧力P
2より一次側圧力P
1が低くなったときにメイン流路25が速やかに閉止されるので、例えば、二次側流路12に接続された流体圧アクチュエータ100が作業機械のアームを動作させるシリンダである場合には、アーム上昇動作時に作動流体の圧力が低下することによってアームが一瞬降下するような事態を防ぐことができる。以上の通り、本実施形態に係るパイロット式流量制御弁1によれば、前述の第2の課題を解決することができる。
【0051】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記パイロット式流量制御弁1の構成は例えば以下のように変更することができる。
【0052】
例えば、第1の課題を解決する観点では、パイロット式流量制御弁1は、主弁体3に設けられた副パイロット供給流路35及び逆止弁36を備えていなくてもよい。同様に、パイロット式流量制御弁1は、パイロット弁体5の内部通路64に設けられた固定絞り66を備えていなくてもよい。更に、パイロット式流量制御弁1は、パイロット弁体5がポペット式であっても良い。
【0053】
また、例えば、第2の課題を解決する観点では、パイロット式流量制御弁1は、主弁体3に設けられたパイロット供給流路31に逆止弁33を備えていなくてもよい。同様に、パイロット式流量制御弁1は、パイロット弁体5の内部通路64に設けられた固定絞り66を備えていなくてもよい。更に、パイロット式流量制御弁1は、パイロット弁体5がポペット式であっても良い。
【0054】
また、例えば、第3の課題を解決する観点では、パイロット式流量制御弁1は、主弁体3に設けられたパイロット供給流路31に逆止弁33を備えていなくてもよい。同様に、パイロット式流量制御弁1は、主弁体3に設けられた副パイロット供給流路35及び逆止弁36を備えていなくてもよい。