特許第6190530号(P6190530)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6190530
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】自動車用のアシストハンドル
(51)【国際特許分類】
   B60N 3/02 20060101AFI20170821BHJP
【FI】
   B60N3/02 A
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-528022(P2016-528022)
(86)(22)【出願日】2014年11月10日
(65)【公表番号】特表2017-500237(P2017-500237A)
(43)【公表日】2017年1月5日
(86)【国際出願番号】KR2014010752
(87)【国際公開番号】WO2015069078
(87)【国際公開日】20150514
【審査請求日】2016年6月13日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0136369
(32)【優先日】2013年11月11日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516127237
【氏名又は名称】ニフコ コリア インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ヒョ クン
(72)【発明者】
【氏名】ホン,チャン スン
【審査官】 永安 真
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−195161(JP,A)
【文献】 特開2004−359041(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用のアシストハンドルであって、
前記ハンドルの両端部分に形成された取り付けスペース(11a、11b)と、前記取り付けスペース(11a、11b)に設けられたヒンジ溝(12a、12b)と、を有する、アシストハンドル(10)と、
前記アシストハンドル(10)の前記取り付けスペース(11a、11b)に配置される主ブラケット(20)であって、各ベースプレート(21)の一方の表面から突出し、自動車の車体パネルと接触する嵌合突起(22)と、各前記ベースプレート(21)の他方の表面に設けられ、フック固定孔(23a)が形成された本体部分(23)と、前記嵌合突起(22)の両端に対応する位置に前記ベースプレート(21)を貫通することによって設けられたクリップ挿入孔(24)と、前記取り付けスペース(11a、11b)の一方の側面にある前記ヒンジ溝(12a)に嵌合されるように各前記本体部分(23)に設けられたヒンジシャフト(25)と、を有する、主ブラケット(20)と、
補助ブラケット(30)であって、フック固定孔(31a)を有する連結プレート(31)が、前記主ブラケット(20)の前記本体部分(23)の前部に重なり合い、ヒンジシャフトが、前記取り付けスペース(11a、11b)の他方の側面にある前記ヒンジ溝(12b)に嵌合されるように配置された、補助ブラケット(30)と、
自動車の前記車体パネルに連結される一方の端部と、前記クリップ挿入孔(24)に挿入される他方の端部とをそれぞれ有する固定クリップ(40)において、前記挿入と同時に、前記クリップ挿入孔(24)に挿入される両端部分に形成された保持ピース(42)が、前記本体部分(23)の前記フック固定孔(23a)および前記連結プレート(31)の前記フック固定孔(31a)と同じ位置に配置されるように、前記主ブラケット(20)の前記ベースプレート(21)の下側部分にある前記嵌合突起(22)を取り囲む、固定クリップ(40)と、
前記固定クリップ(40)と前記主ブラケット(20)と前記補助ブラケット(30)を固定するために、前記保持ピース(42)、前記本体部分(23)の前記フック固定孔(23a)および前記連結プレート(31)の前記フック固定孔(31a)に嵌合される、フック(50)と、を備える、自動車用のアシストハンドル。
【請求項2】
前記主ブラケット(20)と前記補助ブラケット(30)の外側表面に設けられた前記ヒンジシャフト(25、32)が、前記アシストハンドル(10)の前記取り付けスペース(11a、11b)に設けられた前記ヒンジ溝(12a、12b)に連結され、前記ヒンジシャフト(25、32)の水平中心部分における、前記主ブラケット(20)および前記補助ブラケット(30)の内部表面に、シャフト(60)の両端部分がそれぞれ固定される、請求項1に記載の自動車用のアシストハンドル。
【請求項3】
前記アシストハンドル(10)の両端に設けられた前記取り付けスペース(11a、11b)のうちの一方の取り付けスペース(11a)にさらに、ダンパ(61)が設けられ、前記ダンパ(61)が、前記アシストハンドル(10)の回転速度を制御するように一方の前記シャフト(60)に連結されるように構成されている、請求項2に記載の自動車用のアシストハンドル。
【請求項4】
前記アシストハンドル(10)の両端に設けられた前記取り付けスペース(11a、11b)のうちの他方の取り付けスペース(11b)にさらに、戻しばね(62)が設けられ、前記アシストハンドル(10)を復元するために、前記戻しばね(62)の一方の端部が、他方の前記シャフト(60)に嵌合され、前記アシストハンドル(10)によって支持され、前記戻しばねの他方の端部が、前記主ブラケット(20)の一方によって支持されるように構成されている、請求項2に記載の自動車用のアシストハンドル。
【請求項5】
前記アシストハンドル(10)の前記取り付けスペース(11a、11b)に配置され、前記ベースプレート(21)の上側部分にある前記本体部分(23)の前方においてむき出しになった前記主ブラケット(20)および前記補助ブラケット(30)を取り囲む、カバー(55)をさらに備える、請求項1に記載の自動車用のアシストハンドル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車用のアシストハンドルに関する。このアシストハンドルは、追加の連結部材を一切使用することなく、それ自体の固定手段によって取り付けられ得る。アシストハンドルの外観を改善するために、そのヒンジ部品がむき出しにならないようになっている。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車用のアシストハンドルとは、乗客がそのバランスの維持に使用できるように乗客席のドア付近のヘッドライナに設けられる補助的な取っ手を意味する。図1を参照すると、従来技術に係るアシストハンドルは、弾性を有する固定クリップ5に連結される車体パネル1と、その固定クリップ5にタッピンねじ3で固定されるアシストハンドル2と、を有している。
【0003】
しかしながら、この従来技術のアシストハンドルは、車体パネルへの取り付けに多大な時間がかかり、それによって生産性が低下したり、一旦取り付けられた固定クリップは容易に取り外すことができず、その結果、固定クリップの交換または修理が困難であるという不利な点を有する。
【0004】
上記の問題を解決するために、特許文献1には、車体パネルに対するアシストハンドルの固定/分離がタッピンねじを使用することなく簡単に行われ得る取り付けモジュールが開示されている。
【0005】
つまり、上記の技術によれば、図2に示されているように、アシストハンドルを車体パネルに固定するための取り付けモジュールは、本体部品4に連結される固定クリップ5を支持するためのクリップ支持部6と、固定クリップ5およびクリップ支持部6を固定するための固定ピン7と、アシストハンドルに復元力を印加するための戻しばね8と、を含む。
【0006】
したがって、このアシストハンドルは、取り付けモジュールを使用することによって、タッピンねじを使用せずに車体パネルに簡易に固定され、取り付けモジュールは固定ピンを取り外すだけで容易に分離され得る。
【0007】
上記の従来技術によると、かかる取り付けモジュールは、アシストハンドルを回転させるようにその両端に設けられ、乗客がアシストハンドルを使用した後にそのアシストハンドルを車両の内部表面と密接に接触した状態に戻す。
【0008】
しかしながら、上記の従来技術も依然として、アシストハンドルを戻す過程で、戻しばねの弾性が過度に伝達され、その結果、アシストハンドルの戻し速度が速すぎる、あるいはハンドルの部品が車両の内部表面とぶつかり騒音を引き起こすという問題を有する。
【0009】
さらに、この取り付けモジュールは、複数の個別部品で形成されるため、材料および組み立て作業のコストが増大すると共に、その保守に困難をきたす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国特許第10−1071977号、車両アシストハンドル取り付けモジュール(2011年10月4日登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上述の問題を解決するために行われ、その目的は、自動車用のアシストハンドルにおいて、上記アシストハンドルを車体パネルに固定する固定手段が設けられ、上記固定手段が、上記アシストハンドルの両端の内部に、そのヒンジ部品が一切外側にむき出しにならないように連結される、自動車用のアシストハンドルを提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、自動車用のアシストハンドルにおいて、上記アシストハンドルの戻りが滑らかに行われるように、その両端に連結される固定手段に、それぞれダンパ、戻しばねが設けられる自動車のアシストハンドルを提供することであり、それによってアシストハンドルの性能が向上する。
【0013】
本発明の別の目的は、固定手段の部品の数が低減された自動車用のアシストハンドルを提供することであり、それによって、交換または修理時の部品の簡単な分離が確保されると同時に、コスト低減と組み立て作業の簡略化が進む。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の上記およびその他任意の目的を達成するために、自動車用のアシストハンドルが、
上記ハンドルの両端部分に形成された取り付けスペース11a、11b、および上記取り付けスペース11a、11bに設けられたヒンジ溝12a、12bを有する、アシストハンドル10と、
上記アシストハンドル10の上記取り付けスペース11a、11bに配置される主ブラケット20であって、各ベースプレート21の一方の表面から突出し、自動車の車体パネルと接触する嵌合突起22と、各上記ベースプレート21の他方の側の表面に設けられ、フック固定孔23aが形成された本体部分23と、各上記本体部分23の前部の一方の片側に、上記嵌合突起22の両端に対応する位置に上記ベースプレート21を貫通することによって設けられたクリップ挿入孔24と、各上記本体部分23の前部の他方の片側に、上記取り付けスペース11a、11bの一方の側面にある上記ヒンジ溝12aに嵌合されるように設けられたヒンジシャフト25と、を有する、主ブラケット20と、
補助ブラケット30であって、フック固定孔31aを有する連結プレート31が上記主ブラケット20の上記本体部分23の上記前部に重なり合い、ヒンジシャフト32が上記取り付けスペース11a、11bの他方の側面にある上記ヒンジ溝12bに嵌合されるように配置された、補助ブラケット30と、
自動車の上記車体パネルに連結される一方の端部と、上記クリップ挿入孔24に挿入される他方の端部とをそれぞれ有する固定クリップ40であって、上記挿入と同時に、上記クリップ挿入孔24に挿入される両端部分に形成された保持ピース42が上記フック固定孔23a、31aと同じ位置に配置されるように、上記主ブラケット20の上記ベースプレート21の下側部分にある上記嵌合突起22を取り囲む、固定クリップ40と、
上記固定クリップ40と上記主ブラケット20と上記補助ブラケット30を固定するために、上記保持ピース42および上記フック固定孔23a、31aに嵌合される、フック50と、を備える。
【0015】
さらに、上記主ブラケット20と上記補助ブラケット30の外側表面に設けられた上記ヒンジシャフト25、32が、上記アシストハンドル10の上記取り付けスペース11a、11bに設けられた上記ヒンジ溝12a、12bに連結され、上記ヒンジシャフト25、32の水平中心部分における、上記主ブラケット20および上記補助ブラケット30の内部表面にそれぞれシャフト60の両端部分が固定される。さらに、上記アシストハンドル10の両端に設けられた上記取り付けスペース11a、11bのうちの一方の取り付けスペース11aにダンパ61がさらに設けられ、上記ダンパ61が、上記アシストハンドル10の回転速度を制御するように一方の上記シャフト60に連結され、上記アシストハンドル10の両端に設けられた上記取り付けスペース11a、11bのうちの他方の取り付けスペース11bに戻しばね62がさらに設けられ、上記アシストハンドル10を復元するために、上記戻しばね62の一方の端部が他方の上記シャフト60に嵌合されるとともに、上記アシストハンドル10によって支持され、他方の端部が上記主ブラケット20の一方によって支持される。
【0016】
さらに、上記自動車用のアシストハンドルは、上記アシストハンドル10の上記取り付けスペース11a、11bに配置される、上記ベースプレート21の上側部分にある上記本体部分23の前方においてむき出しになった上記主ブラケット20および上記補助ブラケット30を取り囲むカバー55をさらに備える。
【発明の効果】
【0017】
上記の構成における本発明によると、アシストハンドルは、車両の車体パネルに固定手段によって取り付けられるが、ハンドルを回転させるためのヒンジ部品がむき出しにならず、それによって外観が改善される。
【0018】
さらに、アシストハンドルの戻りが滑らかに行われるように、ダンパおよび戻しばねがアシストハンドルに設けられ、それによってアシストハンドルの性能が向上する。
【0019】
さらに、固定手段の部品の数が低減し、それによって、交換または修理時の部品の簡単な分離が確保されると同時に、コスト低減および組み立て作業の簡略化が進む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】従来技術のアシストハンドルの連結状態を示す正面図である。
図2】従来技術のアシストハンドルを示す斜視分解図である。
図3】本発明の技術が適用されたアシストハンドルを示す斜視分解図である。
図4図4a〜図4fは、本発明による固定手段の連結順序を示す斜視図である。
図5】本発明によるアシストハンドルの連結状態を示す斜視図である。
図6】本発明によるアシストハンドルの連結状態を示す正面図である。
図7】本発明によるアシストハンドルの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下で、本発明の実施形態の構成について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
本発明による自動車用のアシストハンドルは、追加の連結部材を一切使用することなくそれ自体の固定手段によって取り付けられること、その外観を改善するためにヒンジ部品がむき出しにならないようにすることに基づいたものである。
【0023】
図3図5を参照すると、自動車の車体パネルに取り付けられるアシストハンドル10が、その両端部分に形成された取り付けスペース11a、11bを有し、その取り付けスペース11a、11bに、固定手段が連結されている。その連結は、上記固定手段によって、アシストハンドル10を回転させるためのヒンジ部品がむき出しにならないようになっている。上記固定手段を構成する固定クリップ40が、車体パネルに簡単に取り付けられるように形成されている。
【0024】
このために、上記固定手段は主として、アシストハンドル10に設けられる主ブラケット20および補助ブラケット30と、アシストハンドル10の車体パネルに連結され、フック50によって主ブラケット20および補助ブラケット30に固定される固定クリップ40と、ダンパ61およびアシストハンドル10に復元力を印加するための戻しばね62と、を含む。
【0025】
本発明による組み立て作業について詳細に説明する。図4aに示されているように、アシストハンドル10の両端部分に取り付けスペース11a、11bが設けられており、この取り付けスペース11a、11bはヒンジ溝12a、12bを有する。その取り付けスペース11a、11bの前部から、主ブラケット20が配置される。
【0026】
主ブラケット20は、アシストハンドル10の取り付けスペース11a、11bに挿入され、その主ブラケット20の形状は、各ベースプレート21の一方の表面から、自動車の車体パネルと接触する嵌合突起22が突出し、各ベースプレート21のもう一方の表面に、フック固定孔23aが形成された本体部分23が設けられたものになっている。
【0027】
さらに、各本体部分23の前部の一方の片側に、クリップ挿入孔24が、ベースプレート21を嵌合突起22の両端に対応する位置で貫通することによって設けられ、各本体部分23の前部の他方の片側に、ヒンジシャフト25が、取り付けスペース11a、11bの一方の側面にあるヒンジ溝12aに嵌合されるように設けられている。
【0028】
したがって、補助ブラケット30は、図4bに示されているように、各主ブラケット20の一方の側面にあるヒンジシャフト25が、取り付けスペース11a、11bのヒンジ溝12aに嵌合された状態に組み立てられる。
【0029】
補助ブラケット30の形状は、その配置が、フック固定孔31aを有する連結プレート31が主ブラケット20の本体部分23の前部に重なり合い、ヒンジシャフト32が取り付けスペース11a、11bの他方の側面にあるヒンジ溝12bに嵌合されるように構成されている。
【0030】
このとき、主ブラケット20が取り付けスペース11a、11bに組み込まれる。したがって、補助ブラケット30の組み立て作業は、補助ブラケット30が主ブラケット20と干渉せずに回転するように行われる。その際、ヒンジシャフト32がヒンジ溝12bに嵌合され、補助ブラケット30が逆に回転され、その結果、連結プレート31がベースプレート21の上面に配置される。
【0031】
さらに、主ブラケット20に移動防止突出26が形成されており、補助ブラケット30の連結プレート31がベースプレート21の上面に配置されると、その連結プレート31が移動防止突出26によって保持されるように構成されている。それによって、組み立て作業の利便性が高まり、補助ブラケット30の移動が妨げられる。
【0032】
上述のように、取り付けスペース11a、11b内にある主ブラケット20および補助ブラケット30のヒンジシャフト25、32は、それぞれ両側のヒンジ溝12a、12bに連結され、主ブラケット20および主ブラケット20のベースプレート21の上面に配置された補助ブラケット30は回転可能になる。
【0033】
さらに、自動車の車体パネルに連結される固定クリップ40が、図4cに示されているように、主ブラケット20の下側部分から挿入される。
【0034】
固定クリップ40は、主ブラケット20の嵌合突起22を取り囲むように両端が上向きに折り畳まれたプレートの形状に形成され、弾性を有する保持ピース41を有する。保持ピース41は、固定クリップ40の両表面の中心部分を外側に突出させ折り曲げることによって形成される。フック固定孔23a、31aに対応する保持ピース42が、固定クリップ40の上側部分に形成される。
【0035】
したがって、固定クリップ40は、保持ピース41を使用することによって、自動車の車体パネルに連結される。固定クリップ40の両端部分が、クリップ挿入孔24に挿入されると同時に、主ブラケット20のベースプレート21の下側部分にある嵌合突起22を取り囲み、その結果、挿入された両端部分に形成された保持ピース42が、フック固定孔23a、31aと同じ位置に配置される。
【0036】
固定クリップ40が上述のように挿入された状態で、フック50が、図4dに示されているように、保持ピース42およびフック固定孔23a、31aに嵌合され、固定クリップ40と主ブラケット20と補助ブラケット30が一体的に固定される。
【0037】
さらに、図4eに示されているように、フック50を使用して互いに連結された主ブラケット20と補助ブラケット30と固定クリップ40の露出部分が外側にむき出しにならようにするために、ベースプレート21の上側部分には、その露出部分に、カバー55が設けられる。
【0038】
したがって、カバー55によって、図4fに示されているように、アシストハンドル10の回転時に、内部構成要素の組み立て状態が外側にむき出しにならないように構成されており、それによって、アシストハンドル10の外観が改善される。
【0039】
上述のようにアシストハンドル10の両端部分にある取り付けスペース11a、11bに、それぞれ上記固定手段が連結された状態で、その固定手段にそれぞれ、図5図7に示されているように、ダンパ61および戻しばね62がさらに設けられる。
【0040】
このために、アシストハンドル10の取り付けスペース11a、11bに設けられたヒンジ溝12a、12bに、主ブラケット20および補助ブラケット30の外側表面に形成されたヒンジシャフト25、32が連結され、そのヒンジシャフト25、32の水平中心部分における軸方向の溝27、33が、シャフト60の両端部分をそれぞれ固定するために、主ブラケット20および補助ブラケット30にさらに設けられている。
【0041】
それに加えて、アシストハンドル10の両端にある各ブラケットに連結される両シャフト60に、それぞれ、ダンパ61および戻しばね62が、アシストハンドル10の戻り速度を制御するためにさらに設けられる。
【0042】
つまり、アシストハンドル10の一方の端部における一方の取り付けスペース11aに連結された固定手段に、アシストハンドル10の戻り時にアシストハンドル10の回転速度を制御するような、ダンパ61が設けられると同時に、他方の取り付けスペース11bに連結された固定手段に、アシストハンドル10を戻すようにアシストハンドル10に復元力を印加するような、戻しばね62が設けられる。
【0043】
ダンパ61は、アシストハンドル10の戻り時にその戻り速度を低減するために、減速手段として、アシストハンドル10の取り付けスペース11aに連結され、それによって騒音が低減する。このとき、ダンパの本体の中心部分にあるシャフト60が、主ブラケット20および補助ブラケット30の軸方向の溝27、33に連結される。この連結は、各ブラケットの動きを妨げ、回転速度を制御するために、ダンパの本体が主ブラケット20に固定的に嵌合された状態になるように行われる。
【0044】
さらに、シャフト60に嵌合された戻しばね62が、アシストハンドル10の他方の端部の取り付けスペース11bに連結された固定手段に設けられる。これは、アシストハンドル10を戻すための復元力を印加するために、戻しばね62の一方の端部が、アシストハンドル10の取り付けスペース11bの内側壁に支持され、戻しばね62の他方の端部が主ブラケット20によって支持されるように行われる。
【0045】
上記のように構成されたアシストハンドル10によれば、アシストハンドル10は、乗客が当該アシストハンドルを使用した後、自動車の車体パネルと密接に接触する。したがって、取り付けスペース11a、11bにおける固定手段は、外側にむき出しにならない。さらに、アシストハンドル10は均一な速度で戻るようになっており、それによって本製品の品質が向上する。
【0046】
さらに、アシストハンドル10は、回転させてから、カバー55およびフック50を取り外すことによって固定手段から分離されうる。したがって、主ブラケット20、補助ブラケット30および固定クリップ40が、簡単に分離でき、それによってそれらの交換または修理がはかどる。
【0047】
上記で説明した実施形態は、本発明の2、3の例示的な例として理解されるべきである。本発明は、これらの実施形態および図面に限定されない。様々な修正、組合せおよび変更が、これらの実施形態に、本発明の範囲から逸脱することなく行われうることが当業者に理解されよう。
【符号の説明】
【0048】
10 アシストハンドル
11a 取り付けスペース
11b 取り付けスペース
12a ヒンジ溝
12b ヒンジ溝
20 主ブラケット
21 ベース表面
22 嵌合突起
23 本体部分
23a フック固定孔
24 クリップ挿入孔
25 ヒンジシャフト
30 補助ブラケット
31 連結プレート
31a フック固定孔
32 ヒンジシャフト
40 固定クリップ
41 保持ピース
42 保持ピース
50 フック
55 カバー
60 シャフト
61 ダンパ
62 戻しばね
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図4f
図5
図6
図7