特許第6190586号(P6190586)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6190586マイクロ回転速度センサおよびその操作方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6190586
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】マイクロ回転速度センサおよびその操作方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 19/5747 20120101AFI20170821BHJP
   B81B 3/00 20060101ALI20170821BHJP
   H01L 29/84 20060101ALI20170821BHJP
【FI】
   G01C19/5747
   B81B3/00
   H01L29/84 Z
【請求項の数】18
【外国語出願】
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-277869(P2012-277869)
(22)【出願日】2012年12月20日
(65)【公開番号】特開2013-145231(P2013-145231A)
(43)【公開日】2013年7月25日
【審査請求日】2015年12月8日
(31)【優先権主張番号】10 2011 057 081.0
(32)【優先日】2011年12月28日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】398071266
【氏名又は名称】マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガブリエレ カッツァニーガ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ コロナート
【審査官】 梶田 真也
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/097356(WO,A1)
【文献】 特表2012−526974(JP,A)
【文献】 特開2010−210407(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0154898(US,A1)
【文献】 国際公開第2011/131690(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0303007(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 19/56 − 19/5783
B81B 1/00 − 7/04
B81C 1/00 − 99/00
H01L 27/20
H01L 29/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに直交するX軸、Y軸、および、Z軸に関する複数の回転速度を検出するマイクロ回転速度センサであって、
基板(20)と、
前記基板(20)に対して変位可能であり、前記基板(20)と平行なX−Y平面に配置される複数の質量体と、
前記複数の質量体を前記基板(20)に取り付けるための複数のアンカー(2、13)と、
前記複数の質量体の少なくともいくつかを、少なくとも1つの隣接する質量体、または、少なくとも1つのアンカー(2、13)に連結するためのバネ(4、10)と、
前記基板(20)が偏向するときにコリオリ力を生じさせるべく、前記複数の質量体の少なくともいくつかをX軸方向に振動させる駆動素子と、
前記コリオリ力によって生じた前記複数の質量体の偏向を検出するためのセンサ素子(21)と、を備え、
前記複数の質量体は、駆動質量体(11)、X−Yセンサ質量体(8)、および、Zセンサ質量体(12)に区別され、
前記X−Yセンサ質量体(8)は、バネ(10)によって前記駆動質量体(11)および前記Zセンサ質量体(12)に連結され、
前記X−Yセンサ質量体(8)と前記駆動質量体(11)とは、前記駆動質量体(11)が前記X軸方向に振動するよう駆動されるときは、前記X−Yセンサ質量体(8)が前記駆動質量体(11)によって前記X軸と前記Y軸の交点を中心とした半径方向に振動するように連結される、
マイクロ回転速度センサ。
【請求項2】
前記X−Yセンサ質量体(8)の駆動方向は、前記X軸と前記Y軸との間の、前記X軸に対して45度の方向に設定される、請求項1に記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項3】
前記X−Yセンサ質量体(8)は、中心サスペンションの、少なくとも1つの中心アンカー(2)の周りに配置される、請求項1および2のいずれかに記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項4】
前記X−Yセンサ質量体(8)は、前記X軸方向に振動する前記駆動質量体(11)によって半径方向にまたは該半径方向とは異なる方向に振動するよう駆動される、請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項5】
前記X−Yセンサ質量体(8)と、前記中心サスペンションとの間には、前記X軸、前記Y軸、および、前記Z軸に関する回転軸を有する、弾性取付部であるジンバルサスペンション(3)が配置される、請求項3に記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項6】
前記ジンバルサスペンション(3)は、互いに位置合わせされたトーションバネ(4)によって互いに連結された内側リング(5)および外側リング(6)を含む、請求項5に記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項7】
前記X−Yセンサ質量体(8)は、それぞれの駆動方向には変位可能であり、前記X−Y平面外には移動できないように前記ジンバルサスペンション(3)の前記外側リング(6)に連結される、請求項6に記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項8】
前記X−Yセンサ質量体(8)が前記Z軸に関して前記X軸と前記Y軸の交点を中心とした半径方向に振動する場合、前記Zセンサ質量体(12)は、前記X−Y平面において前記X軸方向に振動するよう、前記X−Yセンサ質量体(8)は、前記バネ(10)によって前記Zセンサ質量体(12)に連結される、請求項1から7のいずれかに記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項9】
前記X−Yセンサ質量体(8)が前記X軸と前記Y軸の交点を中心とした半径方向に振動する場合は、前記Zセンサ質量体(12)はほとんど静止したままであり、前記Z軸に関して振動する場合は、前記Zセンサ質量体(12)は、前記X軸方向に振動するよう、前記X−Yセンサ質量体(8)は、前記バネ(10)によって前記Zセンサ質量体(12)に連結される、請求項1から8のいずれかに記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項10】
前記X−Yセンサ質量体(8)の間には同期バネ(9)が配置される、請求項1から9のいずれかに記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項11】
前記X−Yセンサ質量体(8)は、前記バネ(10)によって前記駆動質量体(11)の少なくとも1つ、および、前記Zセンサ質量体(12)の1つにそれぞれ連結される、請求項1から10のいずれかに記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項12】
前記駆動質量体(11)および/または前記Zセンサ質量体(12)は、バネ(10’)によって2つのアンカー(13)に配置される、請求項1〜11のいずれかに記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項13】
2つの前記駆動質量体(11)または一対の駆動質量体(11’)が設けられる、請求項1〜12のいずれかに記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項14】
一対の駆動質量体(11’)のそれぞれの駆動質量体(11’)は、連結要素(22)によって連結される、請求項13のいずれかに記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項15】
前記駆動素子は、前記駆動質量体(11)を駆動させる電極である、請求項1〜14のいずれかに記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項16】
前記X−Yセンサ質量体(8)および/または前記Zセンサ質量体(12)にはセンサ素子(21’、21”)が備えられている、請求項1〜15のいずれかに記載のマイクロ回転速度センサ。
【請求項17】
基板(20)、駆動質量体(11)、X−Yセンサ質量体(8)、および、Zセンサ質量体(12)を有し、互いに直交するX軸、Y軸、および、Z軸に関する複数の回転速度を検出するマイクロ回転速度センサを操作する方法であって、
前記駆動質量体(11)は、X軸方向に振動するよう駆動素子によって駆動され、前記X−Yセンサ質量体(8)は、前記駆動質量体(11)と連結されることによって、前記X軸と前記Y軸の交点を中心にした半径方向に振動するよう駆動され、
前記基板(20)の回転速度が前記X軸または前記Y軸に関して生じる場合、前記X−Yセンサ質量体(8)は、前記Y軸または前記X軸に関して共に偏向し、前記基板(20)の回転速度が前記Z軸に関して生じる場合は、前記X−Yセンサ質量体(8)は前記Z軸に関して回転し、前記Zセンサ質量体(12)は、前記X軸方向に偏向する、マイクロ回転速度センサを操作する方法。
【請求項18】
前記X−Yセンサ質量体(8)は、前記X軸方向に振動する前記駆動質量体(11)によって、中心サスペンションに対して放射状に振動するよう駆動される、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに直交するX、Y、Z軸に関する複数の回転速度を検出するマイクロ回転速度センサ、および、基板、駆動質量体、X−Yセンサ質量体、および、Zセンサ質量体を有し、互いに直交するX軸、Y軸、および、Z軸に関する複数の回転速度を検出するマイクロ回転速度センサを操作する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されるような、MEMS技術を用いたマイクロ速度センサが知られている。このマイクロ速度センサでは、駆動質量体を駆動して振動を起こす。直交するX、Y、Zの3つの軸のうちの1つに関して回転速度が発生する場合、質量体は、駆動平面外に偏向し、Z軸に関して回転する。この偏向を検出すべく、質量体にはセンサ素子が備えられている。回転運動によって駆動質量体がそれに応じた方向に変位した場合、駆動質量体に作用するコリオリ力によって偏向が生じる。上記特許文献1に示される実施形態では、質量体は、中心に向かって駆動され、コリオリ力によってX軸、Y軸、または、Z軸に関して回転する。質量体に備えられたセンサ素子は、固定電極および移動可能な電極間の距離を変更することで生じる電気信号によって、上記回転運動を検出する。この信号の変化により、センサに作用する回転速度に関する情報が得られる。
【0003】
この実施形態のデメリットは、このようなセンサは、外力の影響に対して過敏であり、それによって誤測定を引き起こす可能性があるということである。また、このようなセンサは、基板上で場所をとる。さらに、このようなセンサは、温度にも敏感であり、温度によって個々の要素が変形することにより、測定結果にわずかな狂いが生じてしまうこともある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,308,567号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、場所をとらず、外力および温度の影響に対して安定でありながらも良好な測定精度を有するMEMS回転速度センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、独立クレームに記載された特徴を有するマイクロ回転速度センサ、および、このようなマイクロ回転速度センサの操作方法によって達成される。
【0007】
本発明のマイクロ回転速度センサは、直交するX、Y、Z軸に関する複数の回転速度を検出する。本発明のセンサは、基板と、基板に関して変位可能であり、かつ、基板と平行なX−Y平面に配置される複数の質量体と、を備える。質量体を基板に取り付けるための複数のアンカーも設けられる。質量体の少なくともいくつかは、バネによって少なくとも1つの隣接する質量体または少なくとも1つのアンカーに取り付けられる。質量体の少なくともいくつかは、X軸方向に振動するための駆動素子を有するので、基板が偏向する際、質量体にコリオリ力が作用する。コリオリ力による質量体の偏向は、センサ素子によって検出される。本発明によれば、質量体は、駆動質量体、X−Yセンサ質量体、および、Zセンサ質量体に区別される。X−Yセンサ質量体は、バネによって、駆動質量体とZセンサ質量体とに連結される。X−Yセンサ質量体と駆動質量体とは、駆動質量体がX軸方向に振動するとき、X−Yセンサ質量体は、駆動質量体によって駆動されることによって前記X軸と前記Y軸の交点を中心とした半径方向に振動するように連結される。したがって、X−Yセンサ質量体は、通常は、能動的に駆動する必要はなく、むしろ駆動質量体によって間接的に駆動される。駆動質量体がX軸方向に変位してもX−Yセンサ質量体はX軸方向には駆動されずに前記X軸と前記Y軸の交点を中心とした半径方向に駆動されるように、駆動質量体は、X−Yセンサ質量体に連結され、X−Yセンサ質量体は、バネおよびアンカーによって基板上で支持される。したがって、駆動質量体と、振動しているX−Yセンサ質量体との間には角度補正が存在する。駆動質量体は、簡単に言うと、X軸方向のわずかなスペースで能動的に駆動し、一方、X−Yセンサ質量体は能動的に駆動する必要がない。このようにしてセンサの省スペース構造が得られ、間接的に駆動される質量体は、X軸方向だけはなく、X軸に対して斜めの方向にも振動するX−Yセンサ質量体として提供される。X−Yセンサ質量体を回転させる他の原因としては、コリオリ力があり、これによって、X軸および/またはY軸に関する基板の回転速度の関数として、X−Yセンサ質量体の回転がもたらされる。駆動質量体と同様に、X−Yセンサ質量体も非常に安定して支持されることができる。基板またはマイクロ回転速度センサへの外的影響、例えば、衝撃なども良好に吸収されることができる。したがって、個々の質量体、基板、または、バネが損傷する危険性、あるいは、質量体と基板が接触してショートする危険性も非常に低い。
【0008】
個々の質量体が安定して支持されることにより、温度は、測定結果に全く影響しないか、または、影響しても非常にわずかである。個々の質量体、特に、X−Yセンサ質量体またはZセンサ質量体の、例えば温度の影響による変形は、安定した支持によってほぼ防ぐことができる。なぜなら、質量体の変形およびそれによる質量体と基板との間隔の変化がほとんど起きなくなるからである。
【0009】
そして、上述したように駆動されることによって、X−Yセンサ質量体は、駆動質量体に連結されるよりむしろバネによってさらにZ軸センサ質量体に連結されるので、Z軸に関して回転速度が生じた場合はコリオリ力がおき、X−Yセンサ質量体およびZセンサ質量体は、Z軸方向に振動するようになる。マイクロ回転速度センサの感度が低くなることによって、測定の精度は向上する。また、基板上で場所をとらない。
【0010】
本発明の有利な実施形態によれば、X−Yセンサ質量体の駆動方向は、X軸とY軸との間になり、好ましくは、X軸に対して45度の方向である。駆動質量体に対するX−Xセンサ質量体の駆動方向がオフセットになることで、コリオリ力が生じ、X軸、Y軸、および、Z軸に関して回転速度センサの個々の質量体にトルクがかかる。X−Yセンサ質量体がX軸に対して45度の角度で駆動されると、これらのX−Yセンサ質量体にほぼ等しい力がかかり、その結果、隣接する質量体は同様に偏向し、また、等しい力が伝達されることが予想される。
【0011】
X−Yセンサ質量体は、好ましくは、X軸方向に振動している駆動質量体によって、中心に対して半径方向に振動するよう駆動される。これによって、回転速度センサの構造は非常にコンパクトになり、すべての軸に対して等しい力およびトルクがかかるようになる。あるいは、中心からオフセットに振動するようX−Yセンサ質量体が駆動されてもよい。このことは、例えば、1つまたは他の軸の周りで回転を引き起こすトルクの大きさに影響を及ぼす。回転速度センサの設計にもよるが、このことは有利である。
【0012】
本発明の特に有利な実施形態では、X−Yセンサ質量体と中心サスペンションまたは中心アンカーとの間に弾性サスペンションが配置される。弾性サスペンションは、例えば、X軸、Y軸、および、Z軸に関する回転軸を有するジンバルマウント形状を有してよい。バネによって中心サスペンションに連結される弾性サスペンションとは異なり、このジンバルサスペンションは、回転軸に対して定められた安定な回転運動を確実にもたらす。
【0013】
弾性ジンバルサスペンションは、好ましくは、互いにオフセットのトーションバネ(アンカーバネ)によって互いに連結された2つのリングを含む。好ましくは、2つのトーションバネが互いから90度オフセットであることによって、これらのリングは互いに対して90度回転することができる。これによって1つまたは他の回転軸に関する異なる回転運動が可能になる。
【0014】
X−Yセンサ質量体が、それぞれの駆動方向に変位可能にジンバルサスペンションの外側のリングに連結され、X−Y平面外には動けないように固定されている場合に、X軸またはY軸に関する回転速度を示しているなら、連結されているリングは、X−Yセンサ質量体と共に常に変位可能であるはずである。このX−Yセンサ質量体の確定した動きは、支持体によるものである。これによって、測定結果は問題なく正確に維持されることができる。
【0015】
本発明の有利な実施形態では、X−Yセンサ質量体がX−Y軸方向に振動する際は、Zセンサ質量体がほぼ静止しているように、X−Yセンサ質量体はバネによってZセンサ質量体に接続される。逆に、X−Yセンサ質量体がZ軸に関して振動回転する場合は、Zセンサ質量体は、実質的にX−Y平面でX軸方向に振動する。したがって、Z軸のコリオリ力が起きた場合は、X−Yセンサ質量体は、Z軸に関して振動回転し、X−Yセンサ質量体がZセンサ質量体に連結されていることによってZセンサ質量体がX軸方向に移動する。この動きは、バネ、および、X−Yセンサ質量体およびZセンサ質量体の支持体によるもので、これによって、X−Yセンサ質量体がZ軸に関して回転する場合は、Zセンサ質量体は、X軸方向にのみ変位しかつX−Yセンサ質量体によって駆動されることができる。このような実施形態では、X−Yセンサ質量体のみが回転速度センサの中心に向かって移動し、Zセンサ質量体は静止したままである。
【0016】
例えば、回転速度センサの別の設計では、X−Yセンサ質量体は、中心に対して近づいたり離れたりする場合は逆位相では振動せず、正のX軸方向および負のX軸方向に移動する場合は同相では振動しない。このような設計の回転速度センサでは、Zセンサ質量体は、X−Yセンサ質量体と共に駆動されることができる。これによって、Zセンサ質量体は、実質的にX軸方向に振動する。逆に、Y軸またはZ軸に関して回転速度が生じる場合は、Zセンサ質量体は、X−Yセンサ質量体と共に偏向しない。
【0017】
X−Yセンサ質量体が同様に振動するよう、有利には、隣接するX−Yセンサ質量体の間に同期バネが配置される。この同期バネは、駆動のわずかなずれを補償し、X−Yセンサ質量体を常に同様に振動させる。
【0018】
X−Yセンサ質量体のそれぞれは、バネによって、駆動質量体の1つおよびZセンサ質量体の1つに少なくとも連結されることが好ましい。駆動質量体とバネとの連結によりX−Yセンサ質量体に駆動が伝達される。Z軸に関するX−Yセンサ質量体の回転運動は、X−Yセンサ質量体とZセンサ質量体とのバネによる連結によって、Zセンサ質量体に伝達される。バネおよびアンカーの設計、および、X−Yセンサ質量体の駆動に関して言えば、前述のように、Zセンサ質量体は、バネによる連結により、X−Yセンサ質量体によってX−Y平面でも駆動されることができる。
【0019】
特に安定したシステムを得るには、駆動質量体および/またはZセンサ質量体は、バネによって少なくとも1つ、好ましくは2つのアンカーにそれぞれ配置されると都合がよい。アンカーは、基板に接続され、駆動質量体および/またはZセンサ質量体の安定した支持体となる。バネによって、駆動質量体およびZセンサ質量体は意図する方向に確実に変位できる。バネは、駆動質量体またはZセンサ質量体が移動または変位しない方向には伸縮せず、駆動質量体またはZセンサ質量体は、アンカーおよび基板によって支持されている。X−Yセンサ質量体を安定して同様に駆動させるべく、2つの駆動質量体または対の駆動質量体が設けられると好都合である。2つの駆動質量体または対の駆動質量体は、駆動素子によって能動的に駆動される。2つの駆動質量体または対の駆動質量体は、周知である従来の方法で電極に電圧を印加することによって駆動される。
【0020】
本発明の特に有利な実施形態では、1対の駆動質量体は、連結要素または連結構造によって互いに連結される。連結要素または連結構造は、対の駆動質量体を同様に変位させることができる。また、連結要素または連結構造は、X−Yセンサ質量体を同様に駆動させるために、駆動質量体をある程度までは同期させることができる。
【0021】
駆動質量体を駆動させるための電極を駆動素子が有する場合、非常に省スペースな信頼のおけるシステムとなる。電極は、駆動質量体を従来の方法で駆動させる。
【0022】
X−Yセンサ質量体および/またはZセンサ質量体にセンサ素子が備えられている場合、基板に対するX−Yセンサ質量体および/またはZセンサ質量体の位置の変化を決定することができる。例えば、センサ素子は、平板電極で形成されおり、電極の1つが基板に固定され、もう1つはX−Yセンサ質量体またはZセンサ質量体に接続されている。 例えば平板電極のような対向する2つの電極間の距離が変化することにより、その間隔の変化を示す電気信号が生成される。間隔の変化および電気信号によって、回転速度センサの回転速度を決定することができる。
【0023】
本発明の方法は、基板、駆動質量体、X−Yセンサ質量体、および、Zセンサ質量体を有するマイクロ回転速度センサを操作し、互いに直交する軸に関する複数の回転速度を検出する。駆動質量体は、駆動素子によってX軸方向に振動するよう駆動される。駆動質量体に連結されることにより支持されたX−Yセンサ質量体は、駆動質量体によって、中心に対して半径方向であるX−Y軸方向に振動するよう間接的に駆動される。X軸またはY軸に関して基板の回転速度が生じる場合、X−Yセンサ質量体はY軸またはX軸に関して共に偏向する。Z軸に関して基板の回転速度が生じた場合、X−Yセンサ質量体は、Z軸に関して回転し、X−Yセンサ質量体に連結されて支持されているZ質量体は、実質的にX軸方向に偏向する。
【0024】
本発明の実質的な利点は、駆動素子によるX軸方向への駆動のみが能動的な駆動であることである。場所をとる駆動手段は、駆動素子に関してのみ必要となる。駆動素子は、X−Yセンサ質量体の支持体がX−Yセンサ質量体をX軸方向には駆動させず、X軸方向とは斜めになるX−Y軸方向に駆動させるよう、X−Yセンサ質量体に連結される。したがって、X−Yセンサ質量体は、X軸方向およびY軸方向のどちらにも駆動ベクトルを有する。X−Yセンサ質量体は、X−Y平面内で振動する。
【0025】
駆動素子が個別に駆動することにより、場所をとらずに、回転速度センサが円滑に操作されることを可能にする。回転速度を検出するのに不可欠なX−Yセンサ質量体は、駆動素子とは切り離されているので、システムにはいかなる干渉もしない。X−Yセンサ質量体は、非常に安定して支持されているので、回転速度センサに外部から加わる衝撃は吸収されてしまい、機械的または電気的損傷を与えられることもない。
【0026】
X−Yセンサ質量体が、X軸方向に振動している駆動質量体によって中心サスペンションに対して放射状に振動するよう駆動される場合、X軸、Y軸、および、Z軸に関する回転速度が検出されうる。したがって、マイクロ回転速度センサは、3つの直交する軸に関する回転速度を検出できる3Dセンサであってよい。
【0027】
本発明に従うマイクロ回転速度センサは、従来技術に比べて実質的に場所を取らず、例えば、それぞれが単一の回転速度のみを検出する3つの回転速度センサを含む。従来技術による他の回転速度センサでは、センサ素子を直接駆動するので、本発明のように干渉に対して感度を低くするようには通常できない。
【0028】
本発明の3D回転速度センサは、駆動方向は一方向であり、それに対応する、複数方向に同期して振動する複数の質量体(X−Yセンサ質量体)を含む連結構造を有している。したがって、単一の共振周波数が保証され、システムは非常に安定した動作が可能になる。複数の質量体は、その機能によって区別される。これによって、システムが1つのタイプの質量体によって共振動作し、X−Y軸における回転速度が別のタイプの質量体によって検出され、X−Y平面外のZ軸に関する回転速度はさらに別のタイプの質量体によって検出されることが保証される。個々の質量体の機能を区別することによって、質量体の形状寸法、駆動および検出電極の配置、および、駆動振幅が最適化される。 これによって、システムの動的安定性が向上し、スペースに対しての感度が増す。本発明によれば、所望の振動を可能にし、他の望ましくない共振を抑制すべく、正しい場所に正確に配置できるバネによって駆動を最適化できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明のさらなる効果は、以下の図面に例示される実施形態に記載される。
図1】本発明を示す概略平面図である。
図2図1における駆動を示す図である。
図3図1におけるZ軸方向の回転速度を示す図である。
図4図1における、X−Yセンサ素子のX軸に関する動作を示す断面図である。
図5図1のX軸に沿った断面図であり、X−Yセンサ素子のY軸に関する偏向を示す図である。
図6】本発明のさらなる実施形態を示す平面図である。
図7】X−Yセンサ素子のさらなる配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、本発明のマイクロ回転速度センサを示す平面図である。センサ1は、中心アンカー2によってセンサ1の下にある基板に取り付けられている。センサ1は、X−Y平面内でZ軸方向にわずかな距離を置いて配置されている。中心アンカー2にはジンバルサスペンション3が配置されており、それによってセンサ1は、中心アンカー2に回転可能かつ変位可能に取り付けられている。ジンバルサスペンション3は、アンカーバネ4を含む。内側アンカーバネ4は、Y軸方向に位置合わせされ、内側リング5を中心アンカー2に取り付けている。内リング5と外側リング6との間にはX軸方向に位置合わせされたさらなるアンカーバネ4が配置される。アンカーバネは、その縦軸に沿った回転を可能にするトーションバネである。アンカーバネ4が位置合わせされていることにより、ジンバルサスペンション3は、X軸およびY軸に関する回転運動を可能にする。
【0031】
外側リング6には、X−Yセンサ質量体8が取り付けられる連結バネ7が配置される。連結バネ7は、外側リング6に取り付けられ、X軸とY軸との中心に来ることによってX−Yセンサ質量体をX−Y軸方向に移動させることができる。本実施形態では、X−Y軸方向とはX軸とY軸との中心にあり、X軸およびY軸に対して45度の方向である。これによって、X−Yセンサ質量体は、中心アンカー2に対して半径方向に振動する間に45度の方向に変位することができる。他の角度方向にも、もちろん変位可能である。連結バネ7は、X−Y平面外への移動を阻止するように設計されている。これは、X−Yセンサ質量体8がX−Y平面外に移動するのは、連結バネ7が取り付けられている外側リング6を伴ってのみ可能であることを意味する。ジンバルサスペンション3の外側リング6がX−Y平面外に変位したときのみ、X−Yセンサ質量体8も外側リング6と共にX−Y平面外に変位する。
【0032】
隣接するX−Yセンサ質量体8同士をそれぞれ中心アンカー2に対して半径方向に同時に移動させるべく、X−Yセンサ質量体8の間に同期バネが配置される。X−Yセンサ質量体8が中心アンカー2から離れると、同期バネ9は伸長する。X−Yセンサ質量体8が中心アンカー2の方へ戻ると、同期バネ9は収縮する。同期バネ9は同様に伸縮するので、中心アンカー2に対するX−Yセンサ質量体8の同期運動が保証される。
【0033】
2つの駆動質量体11と、2つのZセンサ質量体12とが連結バネ10によってX−Yセンサ質量体8に取り付けられる。その後、駆動質量体11およびZセンサ質量体12は、さらなる連結バネ10’によって2つのアンカー13にそれぞれ取り付けられる。
【0034】
駆動質量体11は、実質的にX軸方向に変位可能である。 本実施形態では、駆動質量体11は、連結バネ10によって、駆動質量体11に対向する同期バネ9にさらに連結される。駆動質量体1は、例えば、櫛形電極などの駆動素子(図示せず)を有する。櫛形電極の1つは、基板に固定され、他は駆動質量体11に接続される。交流電圧が印加されることにより、駆動質量体11がX軸に沿って振動するよう駆動される。駆動質量体11をアンカー13に接続する外側連結バネ10’により、X−Y平面内の弾性がもたらされる。この外側連結バネ10’は、X−Y平面外に変位できない。したがって、駆動質量体11は、常にX−Y平面内にある。
【0035】
駆動質量体11がX軸方向に変位すると、X−Yセンサ質量体8も駆動質量体11と共に移動する。各X−Yセンサ質量体8は、連結バネ10によって駆動質量体11およびにZセンサ質量体12に取り付けられ、隣接するX−Yセンサ質量体8同士は、同期バネ9によって連結されることにより、X−Y平面内で移動するようになる。移動方向は、X−Y軸間の約45度の方向であり、本実施形態においてX−Yセンサ質量体8が支持されている方向と一致する。駆動質量体11が能動的に駆動されることにより、X−Yセンサ質量体8はX−Y軸方向に駆動する。
【0036】
2つの駆動質量体11の間にはX軸と平行な2つのZセンサ質量体12が配置される。Zセンサ質量体12は、連結バネ10によって2つの隣接するX−Yセンサ質量体8に連結される。Zセンサ質量体12のそれぞれは、2つの外側連結バネ10’によって2つのアンカー13に連結される。外側連結バネ10’により、Zセンサ質量体12は、実質的にX軸方向に移動することが可能になる。外側連結バネ10’の設計により、Y軸方向にも当然わずかに移動するが、実質的な移動方向は、X軸方向である。いかなる場合でも、Zセンサ質量体はX−Y平面にあり、X−Y平面外には出ない。
【0037】
センサ1の駆動を図2に示す。この図からは、駆動質量体11がX軸に沿って矢印の方向に移動していることがわかる。これによって、連結バネ10および同期バネ9がX−Yセンサ質量体8を移動させる。X−Yセンサ質量体8はこのようにして間接的に駆動される。櫛形電極などの専用の駆動素子をX−Yセンサ質量体8に設けることが基本的に可能だとしても、本発明の有利な実施形態ではそうしない。駆動質量体11のみを能動的に駆動することが有利な点である。
【0038】
図からわかるように、外側連結バネ10’は収縮しており、X−Yセンサ質量体8をジンバルサスペンション3に連結する連結バネ7は伸長している。X−Yセンサ質量体8は、X軸およびY軸から約45度の方向に移動する。駆動質量体11が前後に移動することによって、X−Yセンサ質量体8も中心アンカー2に対して放射状に移動する。Zセンサ質量体12は静止したままである。このことは、駆動質量体11が逆位相で移動する場合にもあてはまる。その場合、駆動質量体11は中心アンカー2から同時に離れ、中心アンカー2に向かって同時に戻る。センサ1の異なる動作モードでは、これとは逆に、駆動質量体11が同相で移動することも可能である。この場合、回転速度が0だとしても、Zセンサ質量体12は、駆動質量体11と共にX軸方向に移動し、一方、X−Yセンサ質量体8は、X軸およびY軸から45度の方向にさらに移動する。しかしながら、Zセンサ質量体12は、同時に左に移動し、同時に右に移動する。したがって、2つのX−Yセンサ質量体8は常に中心アンカー2に向かって移動する一方で、Y軸に関してそれらと対向して配置された2つのX−Yセンサ質量体8は、中心アンカー2から遠ざかるように移動する。
【0039】
図3は、センサ1によってZ回転速度が検出される図1の実施形態を示す平面図である。Z回転速度とは、センサ1の基板がZ軸に関して回転する速度である。これによって、放射状に振動するX−Yセンサ質量体8は、Z軸に関して偏向するようになる。これは、外側アンカーバネ4および内側アンカーバネ4が曲がることによって起きる。
【0040】
質量体の変位に応じた剛性を有する連結バネ10によってX−Yセンサ質量体8をZセンサ質量体12に連結することにより、Zセンサ質量体12は実質的にX軸方向に偏向する。このZセンサ質量体12の偏向によって、Zセンサ質量体12と、例えば電極などのセンサ素子(図示せず)との距離が変化する。これらのセンサ素子は、一方が基板に取り付けられ、もう一方はZセンサ質量体12に取り付けられている。電気信号が変化することにより、Zセンサ質量体12のZ軸方向の移動が検出され、Z回転速度が決定される。同様に、X−Y平面内での位置変更も起きているので、X−Yセンサ質量体8および駆動センサ質量体11に接続されたセンサによってZ回転速度を検出することももちろん可能だろう。しかしながら、Zセンサ質量体12による検出が最も単純かつ間違いようがなく行うことができるという理由から、Zセンサ質量体12によって起きる動作が最も一義的でわかりやすいと言える。駆動質量体12およびX−Yセンサ質量体8にはセンサ素子が備えられていない。
【0041】
図4は、図1に示すセンサ1のY軸に沿った断面図である。図に示される状態では、センサ1はY軸に関する回転速度を検出している。センサ1またはその基板がY軸に関して回転する場合、駆動質量体11およびX−Yセンサ質量体8が振動していることによってX−Yセンサ質量体8にコリオリ力が作用し、それによってX−Yセンサ質量体8がX軸に関して回転する。これは、ジンバルサスペンション3によって可能となり、外側リング6が内側リング5に関してX−Y平面外に移動する。X−Yセンサ質量体8を駆動質量体11およびZセンサ質量体12に連結している連結バネ10が伸長することによって、X−Yセンサ質量体8がX−Y平面外に移動する。
【0042】
上述のX軸に対する傾斜動作は、センサ素子21’および21”によって検出可能である。センサ素子21’は基板20に取り付けられ、センサ素子21”は、X−Yセンサ質量体8に取り付けられる。X−Yセンサ質量体8がX軸に対して傾くことにより、センサ素子21’と21”との距離が変化し、それによって、平板電極の電気信号が変化する。これによってX軸に関する傾斜動作が検出され、Y軸に関する回転速度が決定される。本実施形態から明らかなように、Zセンサ質量体12は、X−Y平面外に移動することはない。Zセンサ質量体12は、外側連結バネ10’によってアンカー13に取り付けられていることにより、X−Y平面内にとどまる。
【0043】
図5は、図1のセンサ1のX軸に沿った断面図であり、X軸に関する回転速度が発生している。このX軸に関する回転速度により、X−Yセンサ質量体8は、Y軸に関して傾く。駆動質量体11はX−Y平面内にあり、図示しないZセンサ質量体もX−Y平面内にある。X−Yセンサ質量体8のみがジンバルサスペンション3、すなわち、アンカーバネ4、内側リング5および外側リング6と共に中心アンカー2およびY軸に関して傾く。上述したように、センサ素子21’および21”の2つの平板電極の間隔が再び変化する。この変化によって、X−Yセンサ質量体8のY軸に関する回転は、センサ1のX回転速度の指標として決定される。同期バネ9および連結バネ10により、X−Yセンサ質量体8がX−Y平面外に移動することが可能になる。一方、駆動質量体11は、連結バネ10’によってX−Y平面内にとどまる。
【0044】
さらなる実施形態を図6に示す。ここでは、駆動質量体は、一対の駆動質量体として示されている。対の駆動質量体のそれぞれは、2つの駆動質量体11’を含む。駆動質量体11’のそれぞれは、アンカー13に連結されている。各駆動質量体11’とX−Yセンサ質量体8との間の連結には、連結構造22を利用している。このような構成によって、X−Yセンサ質量体8の偏向がさらに容易になる。これによって構造全体のバネの位置および動力がさらに最適化される。機能に関しては、前述の実施形態と同様である。
【0045】
図7は、X−Yセンサ質量体8のさらなる実施形態を示す図である。この図は、X−Yセンサ質量体8が必ずしもX軸、Y軸、および、Z軸の起点に対して位置合わせされる必要はないことを明確に示している。互いの間隔を大きくし、中心から外れた位置に向かって接近するようにしてもよい。その他の構造は、前出の図と同様である。
【0046】
本発明は、上記実施形態に限定されないことはもちろんである。特に、ジンバルサスペンションは、すべてのケースに必要なわけではない。バネのみの設計でX−Yセンサ質量体を1つ以上のアンカーに接続することもできる。アンカー2は、X軸、Y軸、および、Z軸の起点を中心として配置される必要はない。例えば、X−Yセンサ質量体8は、中心に配置されない専用のアンカーをそれぞれ有してもよい。駆動質量体11およびZセンサ質量体12の設計も図示した例に制限されない。このことはX−Yセンサ質量体8にも当てはまる。外側アンカー13の分布および配置も実施形態に示す以外の方法で行ってよい。1つのアンカーを、2つの隣接する駆動質量体11、および、該2つの駆動質量体が連結されたZセンサ質量体用のアンカーとして用いる設計も可能である。個々の質量体の移動の振幅に影響を与えるようにバネを微調整することも可能である。このような質量体を個別に移動させるタイプの回転速度センサは、個々の質量体の配列、および、個々の質量体とバネとの連結にも影響されることは言うまでもない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7