【実施例】
【0052】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。本実施例に用いた評価方法及び測定方法は以下のとおりである。
【0053】
<中心部及び外周部の中空糸膜中に存在する脂溶性ビタミン量の測定>
中空糸膜型血液浄化器を分解して中心部と外周部とに区別し、それぞれから中空糸膜を採取し、水洗した後、40℃で真空乾燥した。乾燥後の中空糸膜内表面面積として0.2m
2となるように中空糸膜をガラス瓶に秤取し、1質量%のトリトンX−100(キシダ化学、化学用)水溶液を80mL加え、室温で60分間、超音波振動を加えながら、脂溶性ビタミンの抽出を行った。定量操作は、液体クロマトグラフ法により行い、脂溶性ビタミン標準溶液のピーク面積から得た検量線を用いて、抽出液の脂溶性ビタミン量を求めた。すなわち、本実施例において、脂溶性ビタミン量は、中空糸内表面面積が0.2m
2となる中空糸膜の平均値として求めることができる値である。
高速液体クロマトグラフ装置(ポンプ:日本分光PU−1580、検出器:島津RID−6A、オートインジェクター:島津SIL−6B、データ処理:東ソーGPC−8020、カラムオーブン:GL Sciences556)に、カラム(Shodex Asahipak ODP−506E packed column for HPLC)を取り付け、カラム温度40℃において、移動相である高速液体クロマトグラフィー用メタノールを流量1mL/minで通液し、紫外部の吸収ピークの面積から脂溶性ビタミン濃度を求めた。この濃度から、抽出効率を100%として、中空糸膜に存在する脂溶性ビタミン量(mg/m
2)を求めた。
滅菌処理により部分酸化した脂溶性ビタミン量も中空糸膜内表面1m
2あたりの脂溶性ビタミン量に含めた。滅菌処理により部分酸化した脂溶性ビタミン量を定めるべく、予め検量線作成に用いる脂溶性ビタミンを空気中で50kGyの放射線に当て、部分酸化した脂溶性ビタミンの吸収ピークを予め定めておき、面積計算に用いるピーク群に含め、加算した。
【0054】
<中空糸膜型血液浄化装置の抗酸化能力の測定>
塩化第二鉄6水和物を純水に溶解し、0.3w/v%(溶液100mL中の溶質の量(g))水溶液を調製した。次いで、中空糸膜型血液浄化器を分解して中空糸膜を採取し、水洗した後、40℃で真空乾燥した。乾燥後の中空糸膜1gと塩化第二鉄水溶液20mLとをガラス瓶に秤取し、60mmHgで10分間脱泡した後、振とう下で30℃×4時間インキュベートした(中空糸膜に存在する脂溶性ビタミンが鉄(III)イオンを還元し、鉄(II)が生じる。)。インキュベートした水溶液を2.6mL、エタノール0.7mL、別途調製した0.5w/v%の2,2’−ビピリジルエタノール水溶液0.7mLを混合し、振とう下で30℃×30分間インキュベートした(鉄(II)とビピリジルとが錯体を形成し、呈色する)。分光計を用いて、呈色した液の520nmにおける吸光度を測定した。
中空糸膜の代わりに、濃度既知の脂溶性ビタミンエタノール溶液を用いて、同様のインキュベーション、呈色反応、吸光度の測定を行って、検量線を作成し、中空糸膜内表面1m
2が発現する抗酸化能力を、脂溶性ビタミンの質量相当値として求めた(小数点以下第一位を四捨五入した)。
中空糸膜内表面1m
2あたりの脂溶性ビタミンの質量相当値が15(mg/m
2)以上の場合を抗酸化能力が良好であると判断して○とし、15(mg/m
2)未満の場合を抗酸化能力が良好でないと判断して×とした。
【0055】
<中空糸膜型血液浄化装置の透水性能増加量測定>
実施例及び比較例で製造された中空糸膜型血液浄化装置、及び、該中空糸膜型血液浄化装置の中心部の脂溶性ビタミン量(mg/m
2)と同量の脂溶性ビタミン量が、断面方向に略均一に固定化されている中空糸膜型血液浄化装置(別途、調製した)の両方において、一定圧力(200mmHg)、温度(37℃)条件下において、中空糸膜型血液浄化装置内を純水で全濾過させ、濾過に要する時間を測定した。この結果より、透水性能(UFR(mL/hr・mmHg))を算出した。
続いて、以下の式(1)より透水性能増加量の算出を行った。
【0056】
透水性能増加量(UFR(mL/hr・mmHg))=C−D ・・・(1)
C:中空糸膜型血液浄化装置の透水性能(UFR(mL/hr・mmHg))
D:中心部と同量の脂溶性ビタミン量が、断面方向に略均一に固定化されている中空糸膜型血液浄化装置の透水性能(UFR(mL/hr・mmHg))
【0057】
透水性能増加量が大きいほど、同一水準の抗酸化性能を有する中空糸膜型血液浄化装置に対する透水性能が高く、かつ高い生産合理性を意味するものとして評価し、透水性能増加量が10(UFR(mL/hr・mmHg))以上の場合を透水性能が良好であると判断した。
【0058】
<中空糸膜型血液浄化装置の乳酸脱水素酵素(LDH)活性の測定>
中空糸膜型血液浄化装置を分解し、中心部と外周部の中空糸膜に分け、中心部の中空糸膜数と外周部の中空糸膜数の比が1:3となるようにそれぞれの部分からランダムに中空糸膜を採取し、有効長15cm、中空糸膜内表面面積が50mm
2となるように両端をエポキシ接着剤で接着してミニモジュールを作製した。このミニモジュールに対し、生理食塩水(大塚製薬、大塚生食注)3mLを流速0.6mL/minで中空糸膜の内腔部に流し洗浄した。
その後、ヘパリン加人血15mLを37℃に温調し、1.2mL/minでの流速でミニモジュール内に4hr循環した。循環後、生理食塩水によりミニモジュールの内腔部を10mL、外側を10mLでそれぞれ洗浄した。
洗浄したミニモジュールから中空糸膜を採取後、これを細断してLDH活性測定用のスピッツ管に入れたものを測定用試料とした。
次に、燐酸緩衝溶液(PBS)(和光純薬工業)にTritonX−100(ナカライテスク)を溶解して得た0.5容量%のTritonX−100/PBS溶液をLDH活性測定用のスピッツ管に0.5mL添加後、遠心(2700rpm×5min)して中空糸膜を液中に沈め、振とう抽出を60分間行って中空糸膜に付着した細胞(主に血小板)を破壊し、細胞中のLDHを抽出した。この抽出液を0.05mL分取し、さらに0.6mMのピルビン酸ナトリウム溶液2.7mL、1.277mg/mLのニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)溶液0.3mLを加えて反応させ、さらに37℃で1時間反応させた後に、340nmの吸光度を測定した。
同様に血液と反応させていない中空糸膜(ブランク)についても吸光度を測定し、下記式(2)により吸光度の差を算出した。さらに下記式(2)で得られた値を、中空糸膜内表面面積で割った下記式(3)で得られた値をLDH活性として測定した。
【0059】
Δ340nm=サンプルの60分後吸光度−ブランクの60分後吸光度 ・・・(2)
LDH活性=Δ340nm/中空糸膜内表面面積 ・・・(3)
【0060】
上記式(3)で得られた値が大きいほど中空糸膜内表面への血小板の付着量が多いことを意味するものとして評価し、中空糸膜型血液浄化装置のLDH活性が50以下の場合を血液適合性が良好であると評価した。
【0061】
〔実施例1〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ・アドバンスド・ポリマーズ(ソルベイ) P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(ビー・エー・エス・エフ(BASF) K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液とした。紡糸原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この紡糸原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、乾燥後の膜を、液体の導入及び導出用の2本のノズルを有する筒状容器に充填して両端部をウレタン樹脂で包埋後、硬化したウレタン部分を切断して中空糸膜が開口した端部に加工した。
イソプロパノール57質量%の水溶液に脂溶性ビタミンとしてα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を3.2質量%溶解し、コート装置内に準備した。組み立てた中空糸膜型血液浄化装置を、コート装置にセットし溶液を流速1500mL/minの速さで5分間にわたり中空糸膜型血液浄化処理装置内に通液させた後中空糸膜型血液浄化装置を取り出した。この時コート液の配管内径は中空糸膜束断面積の1/40であった。次いで、溶液をコートした側から35℃の乾燥空気を30分間通気して溶媒を乾燥除去することにより、脂溶性ビタミンを被覆により固定化した。
さらに、脂溶性ビタミン固定化後の膜の両端部に血液導入(導出)用のノズルを有するヘッダーキャップを装填し、中空糸膜内表面面積が1.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置の形状に組み上げた。
湿潤化工程として、滅菌保護剤であるピロ亜硫酸ナトリウムを0.06%含み、さらにpH調整のための炭酸ナトリウムを0.03%含む水溶液を中空糸膜型血液浄化装置の血液側流路及び濾液側流路に充填し、各ノズルを密栓した状態でγ線を25kGy照射滅菌することにより、本発明の中空糸膜型血液浄化装置を得た。
【0062】
〔実施例2〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(BASF K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液を得た。紡糸原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この紡糸原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、イソプロパノール57質量%の水溶液に脂溶性ビタミンとしてα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を1.3質量%溶解した溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で本発明の中空糸膜内表面面積が1.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置を得た。
【0063】
〔実施例3〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(ビー・エー・エス・エフ(BASF) K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液とした。ここで、製膜原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この製膜原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、乾燥後の膜を、液体の導入及び導出用の2本のノズルを有する筒状容器に充填して両端部をウレタン樹脂で包埋後、硬化したウレタン部分を切断して中空糸膜が開口した端部に加工した。
イソプロパノール57質量%の水溶液に脂溶性ビタミンとしてα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を0.2質量%溶解し、コート装置内に準備した。組み立てた中空糸膜型血液浄化装置を、外周部に圧力抵抗部位を設けた治具を備えたコート装置にセットし、コート装置から溶液を流速500mL/minの速さで5分間にわたり血液処理装置内に通液させた後血液処理装置を取り出した。次いで、溶液をコートした側から35℃の乾燥空気を30分間通気して溶媒を乾燥除去することにより、脂溶性ビタミンを被覆により固定化した。
さらに、該脂溶性ビタミン固定化後の膜の両端部に血液導入(導出)用のノズルを有するヘッダーキャップを装填し、中空糸膜内表面面積が1.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置の形状に組み上げた。
湿潤化工程として、滅菌保護剤であるピロ亜硫酸ナトリウムを0.06%含み、さらにpH調整のための炭酸ナトリウムを0.03%含む水溶液を中空糸膜型血液浄化装置の血液側流路及び濾液側流路に充填し、各ノズルを密栓した状態でγ線を25kGy照射滅菌することにより、本発明の中空糸膜型血液浄化装置を得た。
【0064】
〔実施例4〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(BASF社製K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液とした。ここで、製膜原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この製膜原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、乾燥後の膜を、液体の導入及び導出用の2本のノズルを有する筒状容器に充填して両端部をウレタン樹脂で包埋後、硬化したウレタン部分を切断して中空糸膜が開口した端部に加工した。
イソプロパノール57質量%の水溶液に脂溶性ビタミンとしてα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を3.2質量%溶解し、コート装置内に準備した。組み立てた中空糸膜型血液浄化装置をコート装置にセットし、コート装置から溶液を流速1000mL/minの速さで1分間にわたり中空糸膜型血液浄化装置内に通液させた後、中空糸膜型血液浄化装置を取り出した。
次いで、中心部をマスクして溶液をコートした側から35℃の乾燥空気を15分間通気して、外周部の溶媒を乾燥除去した。30分間静置した後、中心部のマスクを外し、溶液をコートした側から35℃の乾燥空気を15分間通気して、溶媒を乾燥除去することにより、脂溶性ビタミンを被覆により固定化した。
さらに、該脂溶性ビタミン固定化後の膜の両端部に血液導入(導出)用のノズルを有するヘッダーキャップを装填し、中空糸膜内表面面積が1.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置の形状に組み上げた。
湿潤化工程として、滅菌保護剤であるピロ亜硫酸ナトリウムを0.06%含み、さらにpH調整のための炭酸ナトリウムを0.03%含む水溶液を中空糸膜型血液浄化装置の血液側流路及び濾液側流路に充填し、各ノズルを密栓した状態でγ線を25kGy照射滅菌することにより、本発明の中空糸膜型血液浄化装置を得た。
【0065】
〔実施例5〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(ビー・エー・エス・エフ(BASF) K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液とした。ここで、製膜原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この製膜原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、乾燥後の膜に、液体の導入及び導出用の2本のノズルを有する筒状容器に充填して両端部をウレタン樹脂で包埋後、硬化したウレタン部分を切断して中空糸膜が開口した端部に加工した。
イソプロパノール57質量%の水溶液に脂溶性ビタミンとしてα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を3.2質量%溶解し、コート装置内に準備した。組み立てた中空糸膜型血液浄化装置を、コート装置にセットし溶液を流速1500mL/minの速さで5分間にわたり血液処理装置内に通液させた後血液処理装置を取り出した。この時コート液の配管内径は中空糸膜束断面積の1/10であった。次いで、溶液をコートした側から35℃の乾燥空気を30分間通気して溶媒を乾燥除去することにより、脂溶性ビタミンを被覆により固定化した。
さらに、該脂溶性ビタミン固定化後の膜の両端部に血液導入(導出)用のノズルを有するヘッダーキャップを装填し、中空糸膜内表面面積が1.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置の形状に組み上げた。
【0066】
〔実施例6〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(ビー・エー・エス・エフ(BASF) K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液とした。ここで、製膜原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この製膜原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、乾燥後の膜に、液体の導入及び導出用の2本のノズルを有する筒状容器に充填して両端部をウレタン樹脂で包埋後、硬化したウレタン部分を切断して中空糸膜が開口した端部に加工した。
イソプロパノール57質量%の水溶液に脂溶性ビタミンとしてα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を0.2質量%溶解し、コート装置内に準備した。組み立てた血液処理装置を、外周部に圧力抵抗部位を設けた治具を備えたコート装置にセットし、コート装置から溶液を流速1500ml/minの速さで15分間にわたり血液処理装置内に通液させた後血液処理装置を取り出した。次いで、溶液をコートした側から35℃の乾燥空気を50分間通気して溶媒を乾燥除去することにより、脂溶性ビタミンを被覆により固定化した。
さらに、該脂溶性ビタミン固定化後の膜の両端部に血液導入(導出)用のノズルを有するヘッダーキャップを装填し、中空糸膜内表面面積が2.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置の形状に組み上げた。
【0067】
〔実施例7〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(ビー・エー・エス・エフ(BASF) K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液とした。ここで、製膜原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この製膜原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、乾燥後の膜に、液体の導入及び導出用の2本のノズルを有する筒状容器に充填して両端部をウレタン樹脂で包埋後、硬化したウレタン部分を切断して中空糸膜が開口した端部に加工した。
イソプロパノール57質量%の水溶液に脂溶性ビタミンとしてα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を0.2質量%溶解し、コート装置内に準備した。組み立てた中空糸膜型血液浄化装置を、外周部に圧力抵抗部位を設けた治具を備えたコート装置にセットし、コート装置から溶液を流速1500ml/minの速さで15分間にわたり血液処理装置内に通液させた後血液処理装置を取り出した。次いで、溶液をコートした側から35℃の乾燥空気を50分間通気して溶媒を乾燥除去することにより、脂溶性ビタミンを被覆により固定化した。
さらに、該脂溶性ビタミン固定化後の膜の両端部に血液導入(導出)用のノズルを有するヘッダーキャップを装填し、中空糸膜内表面面積が1.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置の形状に組み上げた。
【0068】
〔実施例8〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(ビー・エー・エス・エフ(BASF) K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液とした。ここで、製膜原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この製膜原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、乾燥後の膜を、液体の導入及び導出用の2本のノズルを有する筒状容器に充填して両端部をウレタン樹脂で包埋後、硬化したウレタン部分を切断して中空糸膜が開口した端部に加工した。
イソプロパノール57質量%の水溶液に脂溶性ビタミンとしてα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を0.2質量%溶解し、コート装置内に準備した。組み立てた中空糸膜型血液浄化装置を、外周部に圧力抵抗部位を設けた治具を備えたコート装置にセットし、コート装置から溶液を流速500mL/minの速さで5分間にわたり中空糸膜型血液浄化装置内に通液させた後中空糸膜型血液浄化装置を取り出した。次いで、溶液をコートした側から35℃の乾燥空気を30分間通気して溶媒を乾燥除去することにより、脂溶性ビタミンを被覆により固定化した。
さらに、該脂溶性ビタミン固定化後の膜の両端部に血液導入(導出)用のノズルを有するヘッダーキャップを装填し、中空糸膜内表面面積が2.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置の形状に組み上げた。
湿潤化工程として、滅菌保護剤であるピロ亜硫酸ナトリウムを0.06%含み、さらにpH調整のための炭酸ナトリウムを0.03%含む水溶液を中空糸膜型血液浄化装置の血液側流路及び濾液側流路に充填し、各ノズルを密栓した状態でγ線を25kGy照射滅菌することにより、本発明の中空糸膜型血液浄化装置を得た。
【0069】
〔実施例9〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(BASF社製K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液とした。ここで、製膜原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この製膜原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、乾燥後の膜を、液体の導入及び導出用の2本のノズルを有する筒状容器に充填して両端部をウレタン樹脂で包埋後、硬化したウレタン部分を切断して中空糸膜が開口した端部に加工した。
イソプロパノール57質量%の水溶液に脂溶性ビタミンとしてα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を3.2質量%溶解し、コート装置内に準備した。組み立てた中空糸膜型血液浄化装置をコート装置にセットし、コート装置から溶液を流速1000mL/minの速さで1分間にわたり中空糸膜型血液浄化装置内に通液させた後、中空糸膜型血液浄化装置を取り出した。
次いで、中心部をマスクして溶液をコートした側から35℃の乾燥空気を15分間通気して、外周部の溶媒を乾燥除去した。30分間静置した後、中心部のマスクを外し、溶液をコートした側から35℃の乾燥空気を15分間通気して、溶媒を乾燥除去することにより、脂溶性ビタミンを被覆により固定化した。
さらに、該脂溶性ビタミン固定化後の膜の両端部に血液導入(導出)用のノズルを有するヘッダーキャップを装填し、中空糸膜内表面面積が2.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置の形状に組み上げた。
湿潤化工程として、滅菌保護剤であるピロ亜硫酸ナトリウムを0.06%含み、さらにpH調整のための炭酸ナトリウムを0.03%含む水溶液を中空糸膜型血液浄化装置の血液側流路及び濾液側流路に充填し、各ノズルを密栓した状態でγ線を25kGy照射滅菌することにより、本発明の中空糸膜型血液浄化装置を得た。
【0070】
〔実施例10〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(BASF K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液を得た。紡糸原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この紡糸原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、イソプロパノール57質量%の水溶液に脂溶性ビタミンとしてα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を1.3質量%溶解した溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で本発明の中空糸膜内表面面積が2.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置を得た。
【0071】
〔実施例11〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(ビー・エー・エス・エフ(BASF) K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液とした。ここで、製膜原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この製膜原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、乾燥後の膜に、液体の導入及び導出用の2本のノズルを有する筒状容器に充填して両端部をウレタン樹脂で包埋後、硬化したウレタン部分を切断して中空糸膜が開口した端部に加工した。
イソプロパノール57質量%の水溶液に脂溶性ビタミンとしてα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を3.2質量%溶解し、コート装置内に準備した。組み立てた中空糸膜型血液浄化装置を、コート装置にセットし溶液を流速1500mL/minの速さで5分間にわたり中空糸膜型血液浄化装置内に通液させた後血液中空糸膜型血液浄化装置を取り出した。この時コート液の配管内径は中空糸膜束断面積の1/10であった。次いで、溶液をコートした側から35℃の乾燥空気を30分間通気して溶媒を乾燥除去することにより、脂溶性ビタミンを被覆により固定化した。
さらに、該脂溶性ビタミン固定化後の膜の両端部に血液導入(導出)用のノズルを有するヘッダーキャップを装填し、中空糸膜内表面面積が2.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置の形状に組み上げた。
【0072】
〔比較例1〕
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.5質量%、ポリビニルピロリドン(BASF K90)3.5質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド79.0質量%に溶解して均一な溶液とした。紡糸原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は20質量%であった。この紡糸原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド58.1質量%と水41.9質量%との混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。
次に、乾燥後の膜を、液体の導入及び導出用の2本のノズルを有する筒状容器に充填して両端部をウレタン樹脂で包埋後、硬化したウレタン部分を切断して中空糸膜が開口した端部に加工した。この両端部に血液導入(導出)用のノズルを有するヘッダーキャップを装填し、中空糸膜内表面面積が1.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置の形状に組み上げた。
次に、イソプロパノール57質量%の水溶液に、α−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を3.5質量%溶解した被覆溶液を、24℃温度下で中空糸膜型血液浄化器の血液導入ノズルから中空糸膜の内腔部に1分間通液してα−トコフェロールを接触させた。
その後、エアフラッシュして内腔部の残液を除去した後、イソプロパノール雰囲気の24℃の乾燥空気を30分間通気して溶媒を乾燥除去することにより、α−トコフェロールを固定化した。
湿潤化工程として、滅菌保護剤であるピロ亜硫酸ナトリウムを0.06%含み、さらにpH調整のための炭酸ナトリウムを0.03%含む水溶液を中空糸膜型血液浄化装置の血液側流路及び濾液側流路に充填し、各ノズルを密栓した状態でγ線を25kGy照射滅菌することにより、中空糸膜型血液浄化装置を得た。
【0073】
〔比較例2〕
イソプロパノール溶液中におけるα−トコフェロールの濃度を0.16質量%に変更した以外は比較例1と同様の方法により、中空糸膜内表面面積が1.5m
2の中空糸膜型血液処理用装置を得た。
【0074】
〔比較例3〕
特開2006−296931号公報の実施例1に記載されている内容をもとに、具体的には以下のようにして、中空糸膜型血液浄化装置を得た。
紡糸原液として、ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)18.0質量%、ポリビニルピロリドン(BASF K90、重量平均分子量1,200,000)4.3質量%を、N,N−ジメチルアセトアミド77.7質量%に溶解して均一な溶液を得た。紡糸原液中のポリスルホンに対するポリビニルピロリドンの混和比率は24質量%であった。この紡糸原液を60℃に保ち、N,N−ジメチルアセトアミド30質量%と水70質量%の混合溶液からなる内部液とともに、2重環状紡口から吐出させ、0.96mのエアーギャップを通過させて75℃の水からなる凝固浴へ浸漬し、80m/分にて巻き取った。この時、紡口から凝固浴までを円筒状の筒で囲み、筒の中に水蒸気を含んだ窒素ガスを流しながら、筒の中の湿度を54.5%、温度を51℃にコントロールした。紡速に対するエアーギャップの比率は、0.012m/(m/分)であった。巻き取った糸束を切断後、束の切断面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄することにより膜中の残溶剤を除去し、該膜をさらに乾燥することにより含水量が1%未満の乾燥膜を得た。さらに、該乾燥膜を、液体の導入及び導出用の2本のノズルを有する筒状容器に充填して両端部をウレタン樹脂で包埋後、硬化したウレタン部分を切断して中空糸膜が開口した端部に加工した。この両端部に血液導入(導出)用のノズルを有するヘッダーキャップを装填し、中空糸膜内表面面積が1.5m
2の中空糸膜型血液浄化装置の形状に組み上げた。
次に、イソプロパノール57質量%の水溶液にα−トコフェロール(和光純薬工業 特級)を0.23質量%溶解した被覆溶液を、中空糸膜型血液浄化装置の血液導入ノズルから中空糸膜の内腔部に52秒通液してα−トコフェロールを接触させた。さらにエアフラッシュして内腔部の残液を除去した後、24℃の乾燥空気を30分間通気して溶媒を乾燥除去することにより、α−トコフェロールを被覆した。湿潤化工程として、滅菌保護剤であるピロ亜硫酸ナトリウムを0.06%含み、さらにpH調整のための炭酸ナトリウムを0.03%含む水溶液を中空糸膜型血液浄化装置の血液側流路と濾液側流路に充填し、各ノズルを密栓した状態でγ線を25kGy照射滅菌することにより、中空糸膜型血液浄化装置を得た。
【0075】
〔比較例4〕
特開2013−9761号公報の実施例2に記載されている内容をもとに、具体的には以下のようにして、中空糸膜型血液浄化装置を得た。
ポリスルホン(ソルベイ P−1700 溶解度パラメータδ 9.90)17.0質量%、ポリビニルピロリドン(BASF K90)4.0質量%を、α−トコフェロール(和光純薬工業 特級)0.5質量部、N,N−ジメチルアセトアミド78.5質量部からなる均一な紡糸原液を調製した。中空内液には、N,N−ジメチルアセトアミドの42質量%水溶液を用い、紡糸原液とともに、紡糸口金から吐出させた。その際、乾燥後の膜厚を45μm、内径を185μmに合わせるように紡糸原液及び中空内液の吐出量を調整した。吐出した紡糸原液を50cm下方に設けた水よりなる60℃の凝固浴に浸漬し、30m/分の速度で凝固工程、水洗工程(水洗処理)を通過させた後に乾燥機に導入し、120℃で2分間乾燥後、さらに160℃で0.5分間の加熱処理を行った後、クリンプを付与したポリスルホン系中空糸膜を巻き取った。巻き取った10000本の中空糸膜からなる束を、中空糸膜内表面面積が1.5m
2となるように設計したプラスチック製筒状容器に装填し、その両端部をウレタン樹脂で接着固定し、両端面を切断して中空糸膜の開口端を形成した。
蒸留水(大塚製薬)95質量部とグリセリン(和光純薬工業 特級)5質量部からなる水溶液を中空糸膜内に100mL通液し、0.3MPaのエアーで10秒間ブローした。次いで40℃の乾燥空気で1時間乾燥した。乾燥後、両端部にヘッダーキャップを取り付けた。血液流出入側ノズルに栓を施した後、電子線を20kGy照射して、中空糸膜型血液浄化装置を得た。
【0076】
実施例及び比較例で得られた中空糸膜型血液浄化装置について、評価方法に基づいて得られた結果を表1及び表2に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】