【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
【0010】
(1)対向する一対の主面の一方を光の出射面とする導光板と、該出射面に積層配置される複数の光学シートと、前記導光板の入光面に対向して配置される光源と、これらの構成要素を収納するためのフレームと、前記導光板の出射面の有効エリアを規定する遮光部材とを含む面状照明装置であって、前記導光板の前記主面に、前記導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に沿って、厚み方向に突出するバリからなる突起部と厚み方向に窪む凹部とが、対をなすようにして設けられ、前記凹部の最大深さとなる底面部を基準として、前記突起部の最大高さが、前記凹部の最大深さと一致し、若しくは、前記凹部の最大深さよりも小さくなるように形成されており、前記遮光部材が、前記光学シートの外縁部と前記フレームの上面とに跨るようにして固定され、前記突起部と前記光学シートの外縁部と前記遮光部材とが、前記導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に沿って積層されている面状照明装置(請求項1)。
【0011】
本項に記載の面状照明装置は、導光板の主面に、導光板の端面に沿って、厚み方向に突出するバリからなる突起部と厚み方向に窪む凹部とが、対をなすよう形作られることで、導光板の主面の端面に沿った部分の厚みが、これら突起部及び凹部によって意図的に決定されている。すなわち、導光板の主面の端面に沿った部分の厚みは、これら突起部及び凹部によって定められることで、適切な寸法範囲に収まることとなる。又、後述するように、導光板が射出圧縮成形法によって成形される射出圧縮成型品の場合、前記突起部が、導光板の端面に沿って主面から突出するように形成されるバリを有効利用するようして構成され、導光板の主面の端面に沿った部分の厚みは、突起部と対をなす凹部と関連して、適切な寸法範囲に収まることとなる。このため、導光板の出射面に積層配置される複数の光学シートの端縁部が、導光板の端面に沿った部分の厚みの如何によって、光学シートの積層方向に盛り上がることがなくなる。又、仮に光学シートに若干の盛り上がり生じたとしても、その盛り上がり量が抑制されることで、バリに起因する悪影響を軽減するものとなる。
更には、導光板の厚みが、導光板の端面に沿って設けられた凹部によって、導光板の端部近傍において厚みが小さくなることで、導光板の端面から漏れる光の量が低減され、出射面からの光の出射量が増加することとなる。
【0012】
又、本項の突起部及び凹部が形成される位置としては、導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面の全長の一部又は全体に、設けられ得るものである。
なお、導光板は厚み寸法が小さいため、外形が拘束されていない状態では反りが生じやすいが、突起部及び凹部の寸法は、面状照明装置に組み込まれた状態のように、そりを矯正した本来の形状(金型による射出成形の場合には、金型のキャビティ内で成形された状態での形状)を基準として、特定されるものである。
【0013】
又、本項に記載の面状照明装置は、導光板の出射面の有効エリアを規定する遮光部材を備えることにより、有効エリアの明確化を図ると共に、遮光部材が、光学シートの外縁部とフレームの上面とに跨るようにして固定されることで、遮光部材を介して、光学シートをハウジングフレームに対して固定するものである。しかも、上記(1)項のごとく、導光板の主面に、導光板の端面に沿って形成された突起部と凹部とによって、導光板の主面の端面に沿った部分の厚みが意図的に決定されている。このため、導光板の主面の端面に沿った部分の厚み方向の寸法精度が確保されており、光学シートの外縁部と、ハウジングフレームの上面とに跨って配置される遮光シートが、光学シートの外縁部において、ハウジングフレームの上面に対する接触面積が減少するような態様で、持ち上げられることがない。よって、ハウジングフレームの上面に対する、遮光シートの固定が確実になされるものである。
【0014】
又、突起部及び凹部が、導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に沿って設けられることで、かかる端面では、導光板の出射面に積層配置される複数の光学シートの端縁部が、導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に沿った部分の厚みの如何によって、光学シートの積層方向に盛り上がることを防ぐことが可能となる。又、上記(1)項のごとく、光学シートの外縁部と、ハウジングフレームの上面とに跨るようにして固定され、突起部と光学シートの外縁部と遮光部材とが、導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に沿って積層されていることから、光学シートがその外縁部において、光学シートの積層方向に盛り上がることで、ハウジングフレームの上面に対する遮光シートの接触面積が減少し、遮光シートの貼着が不十分となることを回避するものとなる。このため、狭額縁化(ハウジングフレーム及び遮光シートの狭幅化)を促進しても、導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面において、遮光シートとハウジングフレームとの、必要な接触面積が確保されるものとなる。
【0015】
(2)上記(1)項において、前記導光板の対向する一対の主面の一方に、前記導光板の入光面となる端面側から、該端面と対向する端面に向かって延びる複数の凸条部が設けられている面状照明装置(請求項2)。
本項に記載の面状照明装置は、導光板の入光面に入射した光源からの光が、導光板の対向する一対の主面の一方に設けられた、導光板の入光面となる端面側から、かかる端面と対向する端面に向かって延びる複数の凸条部による偏向作用を受けて屈折又は反射し、入光面と平行な方向に対して不規則に拡散される。そして、導光板の出射面から出射される光の均一化が促進されるものである。しかも、複数の凸条部の高さを各々調整することで、導光板の厚みを異なるように構成することで、導光板の全体形状として、凹部や突起部が形成されることとなる。例えば、導光板の対向する一対の主面を平面視したときの中心部を通る
凸条部の高さを最も高くして、そこから導光板の端面に向けて、隣接する
凸条部の高さを徐々に減少させていくことで、巨視的には、上記(1)項の構成を有する凹部が形成されることとなる。又、導光板の端部近傍を通る
凸条部の高さを高くすることで、巨視的には、凹部と対をなす突起部が形成されることとなる。
なお、本項に係る導光板を射出成形する場合には、射出成形用金型の表面を切削工具(バイト)で溝を切削し、この溝が金型のキャビティに充填された溶融樹脂に転写されることで成形されるものである。このため、切削工具による溝の切削工程に、凹部及び突起部を成形するための金型の加工工程が集約されることにもなる。
【0016】
(3)対向する一対の主面の一方を光の出射面とする導光板と、該出射面に積層配置される複数の光学シートと、前記導光板の入光面に対向して配置される光源と、これらの構成要素を収納するためのフレームとを含む面状照明装置であって、前記導光板の前記主面に、前記導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に沿って、厚み方向に突出する
バリからなる突起部と厚み方向に窪む凹部とが、対をなすようにして設けられ、
前記光学シートの端縁部の積層方向への盛り上がり量が抑制ないし無くなるように、前記凹部の最大深さとなる底面部を基準として、前記突起部の最大高さが設定されており、前記凹部には、前記導光板の入光面となる端面から、該端面と対向する端面に向かって延びる複数の
凸条部が設けられており、前記複数の
凸条部の高さが、前記導光板の前記主面を平面視したときの中心部側から、前記導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に向かって、徐々に減少する面状照明装置(請求項3)。
【0017】
本項に記載の面状照明装置は、導光板の主面に、導光板の端面に沿って、厚み方向に突出する
バリからなる突起部と厚み方向に窪む凹部とが、対をなすよう形作られることで、導光板の主面の端面に沿った部分の厚みが、これら突起部及び凹部によって意図的に決定されている。すなわち、導光板の主面の端面に沿った部分の厚みは、これら突起部及び凹部によって定められることで、適切な寸法範囲に収まることとなる。又、後述するように、導光板が射出圧縮成形法によって成形される射出圧縮成型品の場合、前記突起部が、導光板の端面に沿って主面から突出するように形成されるバリを有効利用するようして構成され、導光板の主面の端面に沿った部分の厚みは、突起部と対をなす凹部と関連して、適切な寸法範囲に収まる
、即ち、光学シートの端縁部の積層方向への盛り上がり量が抑制ないし無くなるように、凹部の最大深さとなる底面部を基準として、突起部の最大高さが設定される。このため、導光板の出射面に積層配置される複数の光学シートの端縁部が、導光板の端面に沿った部分の厚みの如何によって、光学シートの積層方向に盛り上がることがなくなる。又、仮に光学シートに若干の盛り上がり生じたとしても、その盛り上がり量が抑制されることで、バリに起因する悪影響を軽減するものとなる。
更には、導光板の厚みが、導光板の端面に沿って設けられた凹部によって、導光板の端部近傍において厚みが小さくなることで、導光板の端面から漏れる光の量が低減され、出射面からの光の出射量が増加することとなる。
【0018】
又、突起部及び凹部が、導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に沿って設けられることで、かかる端面では、導光板の出射面に積層配置される複数の光学シートの端縁部が、導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に沿った部分の厚みの如何によって、光学シートの積層方向に盛り上がることを防ぐことが可能となる。又、後述のごとく、光学シートの外縁部と、ハウジングフレームの上面とに跨って配置される遮光シートを備える場合には、光学シートがその外縁部において、光学シートの積層方向に盛り上がることで、ハウジングフレームの上面に対する遮光シートの接触面積が減少し、遮光シートの貼着が不十分となることを回避するものとなる。このため、狭額縁化(ハウジングフレーム及び遮光シートの狭幅化)を促進しても、導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面において、遮光シートとハウジングフレームとの、必要な接触面積が確保されるものとなる。
【0019】
そして、凹部には、導光板の入光面となる端面から、端面と対向する端面に向かって延びる複数の
凸条部が設けられており、複数の
凸条部の高さが、導光板の主面を平面視したときの中心部側から、導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に向かって、徐々に減少することにより、導光板の入光面に入射した光源からの光が、導光板の対向する一対の主面の一方に設けられた、導光板の入光面となる端面側から、かかる端面と対向する端面に向かって延びる複数の凸条部による偏向作用を受けて屈折又は反射し、入光面と平行な方向に対して不規則に拡散される。そして、導光板の出射面から出射される光の均一化が促進されるものである。しかも、複数の凸条部の高さを各々調整することで、導光板の厚みを異なるように構成することで、導光板の全体形状として、凹部や突起部が形成されることとなる。例えば、導光板の対向する一対の主面を平面視したときの中心部を通る
凸条部の高さを最も高くして、そこから導光板の端面に向けて、隣接する
凸条部の高さを徐々に減少させていくことで、巨視的には、上記(3)項の構成を有する凹部が形成されることとなる。又、導光板の端部近傍を通る
凸条部の高さを高くすることで、巨視的には、凹部と対をなす突起部が形成されることとなる。
なお、本項に係る導光板を射出成形する場合には、射出成形用金型の表面を切削工具(バイト)で溝を切削し、この溝が金型のキャビティに充填された溶融樹脂に転写されることで成形されるものである。このため、切削工具による溝の切削工程に、凹部及び突起部を成形するための金型の加工工程が集約されることにもなる。
【0020】
(4)上記(3)項において、前記導光板の出射面の有効エリアを規定する遮光部材を備え、該遮光部材が、前記光学シートの外縁部と前記フレームの上面とに跨るようにして固定されている面状照明装置(請求項4)。
本項に記載の面状照明装置は、導光板の出射面の有効エリアを規定する遮光部材を備えることにより、有効エリアの明確化を図ると共に、遮光部材が、光学シートの外縁部とフレームの上面とに跨るようにして固定されることで、遮光部材を介して、光学シートをハウジングフレームに対して固定するものである。しかも、上記(3)項のごとく、導光板の主面に、導光板の端面に沿って形成された突起部と凹部とによって、導光板の主面の端面に沿った部分の厚みが意図的に決定されている。このため、導光板の主面の端面に沿った部分の厚み方向の寸法精度が確保されており、光学シートの外縁部と、ハウジングフレームの上面とに跨って配置される遮光シートが、光学シートの外縁部において、ハウジングフレームの上面に対する接触面積が減少するような態様で、持ち上げられることがない。よって、ハウジングフレームの上面に対する、遮光シートの固定が確実になされるものである。
【0021】
(5)上記(3)又は(4)項において、前記凹部の最大深さとなる底面部を基準として、前記突起部の最大高さが、前記凹部の最大深さと一致し、若しくは、前記凹部の最大深さよりも小さくなるように形成されている面状照明装置(請求項5)。
本項に記載の面状照明装置は、上記(3)項のごとく、導光板の主面に対をなすように設けられた突起部及び凹部の、突起部の最大高さが、凹部の最大深さとなる底面部を基準として定められるものである。この場合、突起部の最大高さは、凹部の最大深さと一致し、若しくは、前記凹部の最大深さよりも小さくなるように形成されている、すなわち、突起部の最大高さは、凹部の最大深さと一致若しくはそれよりも低くなるように形成されているものである。本構成により、導光板の端面近傍部分の厚み寸法を定める突起部の最大高さは、導光板の対向する一対の主面を平面視したときの中心部の厚み寸法に対して、同一若しくは小さくなる。このため、導光板の出射面に積層配置される複数の光学シートの端縁部が突起部に乗り上げ、突起部によって持ち上げられることはなくなる。
【0022】
(6)上記(1)から(5)項において、前記導光板の対向する一対の主面を平面視したときの、前記突起部及び凹部の、前記突起部及び凹部が設けられた端面から中心部へと向かう方向の寸法が、前記突起部よりも前記凹部の方が大きくなるように形成されている面状照明装置(請求項6)。
本項に記載の面状照明装置は、導光板の対向する一対の主面を平面視したときの、突起部が設けられた端面から中心部へと向かう方向の、凹部の寸法が突起部の寸法よりも大きくなるように構成される。すなわち、主面に占める凹部の範囲が突起部の範囲よりも広くなるように形成されることで、中心部から見て突起部が設けられた端面へと向かう方向における、導光板の板厚減少が緩やかとなり、凹部における板厚減少に起因する、導光板の出射面での輝線の発生を回避するものである。
【0023】
(7)上記(1)から(6)項において、前記凹部は、前記導光板の対向する一対の主面を平面視したときの中心部を起点として、前記突起部が設けられた端面へ向けて徐々に深くなり、前記端面ないし前記端面の近傍において最大深さとなるように形成されている面状照明装置(請求項7)。
本項に記載の面状照明装置は、凹部が、導光板の対向する一対の主面を平面視したときの中心部から始まり、突起部が設けられた端面若しくはその近傍で最大深さとなるように、広範囲にわたって形成されているものである。すなわち、主面の広範囲にわたって緩やかに厚みが減少するようにして凹部が形成されていることで、導光板の入光面に入射した光源からの光は、対向する一対の主面に形成された凹部形状による偏向作用を広範囲に受けて屈折又は反射し、導光板の端面からの漏れ光となる比率が減少することとなる。
【0024】
(8)上記(1)から(7)項において、前記突起部
及び凹部の双方が、前記導光板の対向する一対の主面の一方に、かつ、前記主面の平面視で、前記突起部の内側に前記凹部が設けられている面状照明装置(請求項8)。
本項に記載の面状照明装置は、突起部及び凹部の双方が、突起部の内側に凹部が位置するようにして、導光板の対向する一対の主面の一方に設けられることで、上記(1)から(7)項の作用が得られるものである。
(9)上記(1)から(7)項において、前記突起部及び凹部の一方又は双方は、前記導光板の出射面となる主面側又はもう一方の主面側に設けられている面状照明装置(請求項9)。
本項に記載の面状照明装置は、突起部及び凹部の双方が、導光板の出射面となる主面側に設けられることに限定されず、もう一方の主面側に設けられる態様や、一対の主面の一方に突起部が、他方に凹部が設けられる態様を含むものである。より具体的には、出射面となる主面側に突起部が他方の主面側に凹部が設けられる態様と、これとは反対に、出射面となる主面側に凹部が他方の主面側に突起部が設けられる態様とが含まれるものである。かかる態様において、突起部及び凹部が、導光板の端面に沿って対をなすように設けられることから、導光板が面状照明装置に組み込まれた状態で、一方の主面側に形成された突起部は、他方の主面側に設けられた凹部を変形代として弾性変形し、導光板は平坦となる方向に矯正され、突起部の突出量が減少する。その結果、上記(1)から(7)項の面状照明装置に対応する作用が得られるものである。
【0025】
(10)上記(1)から(9)項において、前記導光板は、射出圧縮成形品である面状照明装置(請求項10)。
本項に記載の面状照明装置は、導光板が射出圧縮成形品であり、突起部及び凹部は、射出圧縮成形用金型の、固定型と可動型とによって構成されるキャビティ内に、溶融樹脂が充填され、キャビティの形状が溶融樹脂に転写された凝固することで、形成されたものである。具体的には、固定型又は可動型の一方又は双方のキャビティを構成する成形面に、突起部を成形するための凹形状部と、凹部を成形するための凸形状部とが形成されており、溶融樹脂の充填中にわずかに金型のキャビティを拡大し、溶融樹脂の充填後にキャビティを狭めるように型締めを行うことで溶融樹脂を圧縮し、主面に突起部と凹部とを有する導光板が得られるものである。このようにして成形された導光板を含む、本項に係る面状照明装置は、上記(1)から(9)項の面状照明装置に対応する作用が得られるものである。
(11)対向する一対の主面の一方を光の出射面とする導光板と、該出射面に積層配置される複数の光学シートと、前記導光板の入光面に対向して配置される光源と、これらの構成要素を収納するためのフレームとを含む面状照明装置であって、
前記導光板は、射出圧縮成形法によって成形された射出成型品であり、前記光学シートの少なくとも1枚の外縁部には、前記光学シートを平面視したときの中心部へ向けて切欠きが設けられている面状照明装置。
本項に記載の面状照明装置は、導光板が射出圧縮成形法によって成形された射出成型品であることで、導光板の外形に沿って、導光板の厚み方向に突出するバリが形成される。このバリを、光学シートの少なくとも1枚の外縁部に、光学シートを平面視したときの中心部へ向けて設けられた切欠きによって避けることなる。よって、バリに光学シートが乗り上げることに起因する、複数積層された光学シートの外縁部の高さ位置と、ハウジングフレームの上面の高さ位置との間にずれが生じることを、回避するものである。
例えば、複数積層された光学シートのうち、導光板に最も近い一層目の光学シートに切欠きを設けることとすれば、この導光板に最も近い光学シートはバリに乗り上げることがなくなり、積層された二層目以降の他の光学シートの外縁部は、平坦を維持するものとなる。又、導光板の主面からのバリの突出高さが、一枚の光学シートの厚みを上回ることで、二層目以降の光学シートに若干の盛り上がりが生じたとしても、その盛り上がり量が抑制されることで、悪影響を軽減するものとなる。又、例えば、二層目の光学シートに切欠きを設けることとすれば、一層目の光学シートはバリに乗り上げて盛り上がりが生じるが、二層目の光学シートの切欠きによって、一層目の光学シートの盛り上がった部分を回避することとなり、二層目の光学シートの外縁部は盛り上がりを生じず、又は、盛り上がり量が抑制される。
なお、バリの突出量の如何によっては、二枚以上の光学シートの同一箇所に切欠きを設けることで、複数積層された光学シートの全体で、バリの突出分を十分に打ち消すように構成することとしても良い。
(12)上記(11)項において、前記光学シートの少なくとも2枚に前記切欠きが設けられており、このうち、1枚の光学シートに形成された前記切欠きと、他の光学シートに形成された前記切欠きとが、前記光学シートを平面視したときに、互いに重ならない位置に設けられている面状照明装置。
本項に記載の面状照明装置は、光学シートに切欠きが設けられた箇所においては、光学シートの端縁部が光学シートを平面視したときの中心部へ向けて後退することに起因して、光学シートの外縁部におけるバリの影響を確実に回避するものである。すなわち、1枚の光学シートに形成された切欠きと、他の光学シートに形成された切欠きとが、光学シートを平面視したときに、互いに重ならない位置に設けられていることで、バリの存在する場所の如何に関わらず、バリ又はバリによる光学シートの盛り上がりを、いずれかの光学シートの切欠きによって確実に回避するものである。
(13)上記(10)項において、前記光学シートの少なくとも1枚の外縁部には、前記光学シートを平面視したときの中心部へ向けて切欠きが設けられている面状照明装置。
本項に記載の面状照明装置は、上記(10)項に係る面状照明装置において、上記(11)の面状照明装置に対応する作用が得られるものである。
(14)上記(13)項において、前記光学シートの少なくとも2枚に前記切欠きが設けられており、このうち、1枚の光学シートに形成された前記切欠きと、他の光学シートに形成された前記切欠きとが、前記光学シートを平面視したときに、互いに重ならない位置に設けられている面状照明装置。
本項に記載の面状照明装置は、上記(13)項に係る面状照明装置において、上記(12)の面状照明装置に対応する作用が得られるものである。