(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6190885
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】無人地上センサ用のアンテナ
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/04 20060101AFI20170821BHJP
H01Q 1/12 20060101ALI20170821BHJP
H01Q 1/42 20060101ALI20170821BHJP
【FI】
H01Q1/04
H01Q1/12 Z
H01Q1/42
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-536215(P2015-536215)
(86)(22)【出願日】2013年8月12日
(65)【公表番号】特表2015-537427(P2015-537427A)
(43)【公表日】2015年12月24日
(86)【国際出願番号】GB2013052149
(87)【国際公開番号】WO2014057239
(87)【国際公開日】20140417
【審査請求日】2016年8月4日
(31)【優先権主張番号】1218158.2
(32)【優先日】2012年10月10日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】515097546
【氏名又は名称】デジタル バリアーズ サービシズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベアーパーク、ポール ジョセフ
【審査官】
佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】
特開平08−046531(JP,A)
【文献】
特開2006−126156(JP,A)
【文献】
特開2004−088198(JP,A)
【文献】
特開2003−209431(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0134237(US,A1)
【文献】
特開平11−066484(JP,A)
【文献】
特開平07−183720(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0290453(US,A1)
【文献】
実開平02−049234(JP,U)
【文献】
米国特許第03930218(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00− 1/52
H01Q 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナであって、
第1の平面を有する第1の導体と、
第2の平面を有する第2の導体であって、前記第2の平面が前記第1の平面に対して実質的に平行である、第2の導体と、
前記第1の導体に接続され、前記第1および第2の導体の間に延びる、導電ピンと、
前記第1および第2の平面の間の空間に配置される固体誘電体スペーサと、
前記固体誘電体と係合して、それを所定の位置に保持するためのクランプであって、前記固体誘電体が、その回転に抵抗するように係合され得る固定機構を含む、クランプと
を備える、アンテナ。
【請求項2】
前記固体誘電体が、前記クランプによって係合され得るフランジを備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
前記第1の導体に接続され、前記第1および第2の導体の間に延びる1つまたは2つ以上の短絡ピンであって、前記1つまたは2つ以上の短絡ピンが、前記第1および第2の導体の両方に電気的に接続される、1つまたは2つ以上の短絡ピン
を更に備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項4】
前記アンテナ導電ピンが、前記第1の導体に電気的に接続され、かつ前記第2の導体から電気的に絶縁される、請求項3に記載のアンテナ。
【請求項5】
前記アンテナ導電ピンが、前記第2の導体にある孔を通って延在し、電気絶縁体が、前記第2の導体および前記アンテナ導電ピンの間に提供される、請求項4に記載のアンテナ。
【請求項6】
少なくとも2つの短絡ピンが存在し、前記アンテナ導電ピンの反対側に配置される、請求項3に記載のアンテナ。
【請求項7】
前記1つまたは2つ以上の短絡ピンが、前記アンテナ導電ピンと異なる材料から作られる、請求項3に記載のアンテナ。
【請求項8】
電流が前記導電ピンを通って前記第1の導体に導かれ得るように、前記アンテナ導電ピンに電気的に接続されるアンテナコントローラを備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項9】
前記アンテナコントローラが、回路基板に提供され、前記回路基板が、前記第1の導体に対して、前記第2の導体の反対側に取り付けられる、請求項8に記載のアンテナ。
【請求項10】
前記第2の導体が固定電位で構成される、請求項1のいずれか1項に記載のアンテナ。
【請求項11】
前記固体誘電体が、それを通って前記アンテナ導電ピンが延在し得る孔を備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項12】
動作周波数が、800〜1000MHzの範囲にある、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項13】
無人地上センサであって、請求項1に記載のアンテナを収容するためのハウジングを備える、無人地上センサ。
【請求項14】
ユニットの領域における物理現象を感知するための少なくとも1つのセンサをさらに備え、前記アンテナが、前記感知した物理現象に関する情報を送信するように構成される、請求項13に記載の無人地上センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人地上センサに設置されるように構成されるアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
無人地上センサユニットは、インフラストラクチャおよび人員の保護のためのセキュリティシステムの一部として用いられている。一般的に、いくつかの無人地上センサユニットが、保護する場所の周縁の周囲に、あるいは別の境界に沿って提供される。各無人地上センサユニットは、ユニットの領域における物理現象を感知するための少なくとも1つのセンサと、しばしばセンサの出力に基づいてユニットから離れた所へ信号を送信するための送信手段とを備える。したがって、例えば、センサユニットは、人、車またはその他の物体の通過を示す地中の振動を検出する地震センサを含むこともある。同様に、センサユニットは、音響センサ、磁力計、熱および光センサなどを含むこともあり、それぞれが、ユニットの領域における人または物体の存在あるいは人または物体の動きを検出するという同様の目的のためのものである。
【0003】
一般的に無人地上センサは一緒にネットワークで接続され、そして、例えば、センサユニットのそれぞれの出力が監視されて、監視される場所の中または周囲における、人および/または物体の存在または動きに関する判定がなされ得る、中央制御ユニットに接続される。
【0004】
無人地上センサは、一般的に、ホイップアンテナを有して、自身が互いにおよび/または中央制御ユニットと通信できるようにする。ホイップアンテナは、それらが簡素な設計であり、全方向放射パターン提供し得ることから用いられてきた。しかしながら、本発明者らは、ホイップアンテナが無人地上センサにとってのある欠点を有し得ることを認めている。まず、ホイップアンテナは、概してセンサから垂直に延びており、これは、これらが偽装したりカモフラージュしたりするのが困難であり得ることを意味する。次に、ホイップアンテナおよび/または外部RFコネクタは、特に無人地上センサが配備され得る種類の危険な環境では、破壊されることもある。最後に、ホイップアンテナは、風の影響を受けて、地上センサをわずかに動かすこともあり、これらの動きは、地面が揺れたと誤って解釈されることがあり、また誤った警報/検出の原因となり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一旦設置した後は比較的目立たない程度に一層人目につかないけれども、堅固かつ配備が容易である、無人地上センサユニット用のアンテナを提供することが望ましい。本発明は、これらの課題の少なくとも一部に対処する無人地上センサユニットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、無人地上センサに組み込まれるように構成されるアンテナが提供され、アンテナが、第1の平面を有する第1の導体と、第2の平面を有する第2の導体であって、第2の平面が第1の平面に対して実質的に平行である、第2の導体と、第1の導体に接続され、第1および第2の導体の間に延びて、それらを離間するアンテナ導電ピンと、第1の導体に接続され、第1および第2の導体の間に延びる1つまたは2つ以上の短絡ピンであって、1つまたは2つ以上の短絡ピンが、第1および第2の導体の両方に電気的に接続される1つまたは2つ以上の短絡ピンを備える。
【0007】
このようにして、頂部負荷型アンテナが提供され得る。頂部負荷型アンテナは、同様の効率で同等の用途のためのホイップアンテナよりも概して短いことから、このことは有利である。このおかげで、より人目につかず、より容易にカモフラージュされ得る無人地上センサが可能になる。頂部負荷型アンテナはまた、無人地上センサの内部に収容され得、これは、アンテナが意図的または偶発的な破損に対して損傷を受けにくいことを意味している。例えば、破損させることなく、このようなアンテナを含む無人地上センサの上に車両を乗り上げることもできる。頂部負荷型アンテナはまた、特に、アンテナが完全に地上センサハウジング内に配置させることができるならば、風の影響を受けにくい。
【0008】
アンテナ導電ピンは、電流がこれを通って第1の導体に導かれ得るように配置されることが好ましい。アンテナ導電ピンは、通常、接地電位にある第2の導体から絶縁されることが好ましい。1つまたは2つ以上の短絡ピンを含めることは、アンテナ効率を高め得ることが実験によって判明している。特に、短絡ピンは、アンテナの駆動回路への整合に役立ち得る。改良されたアンテナ効率は、電圧定在波比(VSWR)を測定することによって判定され得る。
【0009】
アンテナ導電ピンは、第2の導体にある孔を通って延在し得、また電気絶縁体は、第2の導体およびアンテナ導電ピンの間に提供され得る。
【0010】
アンテナは、アンテナ導電ピンの両側に配置される少なくとも2つの短絡ピンを備え得る。例えば、短絡ピンは、管状のアンテナ導電ピンの両側で、直径方向に互いに向かい合っていてもよい。この構成は、所与のアンテナ体積に対してアンテナ効率を改善することが分かっている。
【0011】
1つまたは2つ以上の短絡ピンは、アンテナ導電ピンと異なる材料から作られ得る。一実施形態では、短絡ピンは、第1および第2の導電面と同じ材料から作られ得る。短絡ピンは、真鍮から作られ得、またアンテナ導電ピンは、銅から作られ得る。この構成は、所与のアンテナ体積に対してアンテナ効率を改善し得ることが実験によって判明している。
【0012】
電流が導電ピンを通って第1の導体に導かれ得るように導電ピンに電気的に接続されるアンテナコントローラがあることが好ましい。アンテナコントローラは、回路基板に提供され得、回路基板は、第2の導体に取り付けられて、第1の導体に対して反対側に配置され得る。回路基板を第2の導体の下面に取り付けることによって、堅固かつ小型なアンテナ構成を作ることができる。
【0013】
アンテナは、第1および第2の平面の間の空間に配置される固体誘電体スペーサを含み得る。固体誘電体は、空気よりも高い誘電率を有することが好ましい。このおかげで第1および第2の平面の間隔をさらに狭めることが可能になり、このことは、アンテナの物理的な寸法を小さくすることができるために有利である。固体誘電体はまた、第1および第2の平面をそうしないと曲げる、または歪ませ得る、あらゆる機械的な力に抵抗することによって、アンテナの堅牢性を改善し得る。固体誘電体は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの材料であり得る。
【0014】
固体誘電体は、それを通って導電ピンが延在し得る孔を備えることが好ましい。この構成は、組み立てプロセスを容易にして、固体誘電体が導電ピンの上に取り付けられるようにし得る。
【0015】
固体誘電体は、その回転に抵抗するように係合され得る固定機構(keying feature)を含み得る。2つ以上の導電ピンが存在する場合、このことは特に重要であり得、それは、固体誘電体は、ピンを壊さずに回転できないためである。固定機構を提供することによって、固体誘電体は、回転可能に固定されて、導電ピンへのあらゆる損傷を防ぎ得る。
【0016】
アンテナは、固体誘電体と係合するためのクランプを含み得る。クランプは、固体誘電体の垂直方向(すなわち、第1および第2の平面に対して実質的に垂直な方向)へのあらゆる動きに抵抗し得ることが好ましい。クランプはまた、アンテナの部品のすべてを一緒に固定するように配置され得る。一構成では、クランプは、無人地上センサのキャップの中に組み込まれてもよい。
【0017】
固体誘電体は、クランプによって係合され得るフランジを備え得る。クランプはまた、固体誘電体上の固定機構と係合し得る固定機構を含み得る。このようにして、クランプは、固体誘電体の垂直および回転運動を阻止し得る。固体誘電体を回転させないようにして、第1および第2の導体にはんだ付けされ得る短絡ピンにかかる応力を防ぐことは重要であり得る。
【0018】
動作周波数は、800〜1000MHzの範囲であることが好ましい。さらにアンテナは、825〜950MHzの範囲で動作するように設計されることが好ましい。アンテナは、世界の異なる地域で、異なる周波数で用いられる場合もある。
【0019】
特定の構成では、動作周波数は、825MHz未満であり得る。周波数が低くなると、アンテナの部品の寸法は、同じ効率を達成するためには、大きくなる必要がある場合がある。モバイル/携帯デバイスでは、これは、クランプ構成がより高質量をかかえなければならないことを意味する。
【0020】
アンテナの送信範囲は、検出範囲の少なくとも2倍であるように設計され得る。このようにして、2つの地上センサが送信範囲だけ隔てられていれば、センサ間におけるあらゆる地面を振動させる活動は、それらのうちの少なくとも1つによって検出され得る。
【0021】
本発明の別の態様によれば、上述のアンテナを収容するためのハウジングを備える無人地上センサが提供される。無人地上センサは、地面に固定されるように配置されて、あらゆる地面の振動を検出し得るようにすることが好ましい。アンテナをハウジング内に囲うことによって、アンテナは保護され得る。これは、外部ホイップアンテナを有するセンサと比較して、無人地上センサの信頼性を改善し得る。また無人地上センサをカモフラージュするのに役立ち得る。
【0022】
無人地上センサは、ユニットの領域における物理現象を感知するための少なくとも1つのセンサをさらに備え、かつアンテナは、感知した物理現象に関する情報を送信するように構成されることが好ましい。無人地上センサユニットは、センサの出力に基づいてデータを記憶するためのメモリを備え得る。センサユニットは、ヘッド部分と、ねじ山のある外面を有する本体部分とを備え得る。ヘッド部分は、地面への設置の際、センサユニットを回転駆動するための道具と係合するための係合部分を備え得る。センサは、地震センサであることが好ましい。キャップと第1の導体との間の間隔は、アンテナ離調を最小限にするように最適化され得る。
【0023】
本発明の別の態様によれば、アンテナコントローラとアンテナとの間に電気的接続を確立するステップであって、アンテナが、第1の平面を有する第1の導体と、第2の平面を有する第2の導体であって、第2の平面が第1の平面に対して実質的に平行である、第2の導体と、第1の導体に接続され、第1および第2の導体の間に延びて、それらを離間するアンテナ導電ピンと、第1の導体に接続され、第1および第2の導体の間に延びる1つまたは2つ以上の短絡ピンであって、1つまたは2つ以上の短絡ピンが、第1および第2の導体の両方に電気的に接続される1つまたは2つ以上の短絡ピンを備える、電気的接続を確立するステップと、アンテナコントローラおよびアンテナを無人地上センサのハウジング内に収めるステップと、アンテナが封入されるようにキャップをハウジングに嵌めるステップとを含む、無人地上センサの組み立て方法が提供される。
【0024】
本発明のさらに別の態様によれば、第1の平面を有する第1の導体と、第2の平面を有する第2の導体であって、第2の平面が第1の平面に対して実質的に平行である、第2の導体と、第1の導体に接続され、第1および第2の導体の間に延びる導電ピンと、第1および第2の平面の間の空間に配置される固体誘電体スペーサと、固体誘電体と係合するためのクランプであって、固体誘電体が、その回転に抵抗するように係合され得る固定機構を含む、クランプとを備えるアンテナが提供される。
【0025】
固体誘電体のおかげで、頂部負荷型アンテナが、所与の体積および効率で小型化して製造されるのが可能になり得る。固体誘電体は、アンテナ離調を最小限にし得、またこれは、第1および第2の平面をそうしないと曲げる、または歪ませ得る、あらゆる機械的な力に抵抗することによって、アンテナの堅牢性を改善し得る。クランプは、固体誘電体の垂直方向(すなわち、第1および第2の平面に対して実質的に垂直な方向)へのあらゆる動きに抵抗するように提供され得る。クランプはまた、アンテナの部品のすべてを一緒に固定するように配置され得る。例えば、クランプは、固体誘電体を導体のうちの1つに固定し得る。一構成では、固体誘電体は、フランジを提供され得、かつクランプは、フランジと係合するように提供され得る。一旦、設置されたならば、クランプは、固体誘電体をハウジング構造に固定し得る。第2の導体はまた、ハウジング構造にクランプによってクランプ留めされ得る。
【0026】
ここで、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態を単に例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の実施形態の無人地上センサユニットを示す概略側面図である。
【
図2】
図1に示す無人地上センサユニットを示す線A−A断面図である。
【
図3】
図1に示す無人地上センサユニットを示す分解図である。
【
図4A】本発明の実施形態のアンテナで用いる固体誘電体部品を示す斜視図である。
【
図4D】
図4Cに示す固体誘電体部品を示す線A−A断面図である。
【
図5A】本発明の実施形態のアンテナで用いる保持リングを示す斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態における、無人地上センサにおける組み立て用のアンテナを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1〜3は、セキュリティまたは監視システムの部分として使用するための無人地上センサユニット30を示している。無人地上センサユニットは、本体部分6と、ヘッド部分5とを備える。本体部分6およびヘッド部分5は一緒に、内部にセンサユニットのその他の部品が配置されるハウジングを形成する。本実施形態では、センサユニットに電力を供給するための電池7が、本体部分6内の区画に配置されている。また地上センサユニット内には、センサ3と、アンテナ2とが提供される。本実施形態では、センサ3およびアンテナ2は、ユニットのヘッド部分2に配置されている。これは、ユニットが地面に設置されたときに、アンテナ2が地面よりも上方に配置されることを意味している。ねじ山が、本体部分6の外面の上かつ周囲に提供される。このようにして、センサユニットが主軸を中心に回転されると同時に、センサユニットが地面の中に挿入される場合、ねじ山は、センサユニットを少なくともヘッド部分2が地表面に接触する点まで周囲の地面に引き込むのに役立つ。したがって、設置、または配備される際、本体部分6は、地表面よりも下に配置される。
【0029】
ヘッド部分2には、係合用凹部26(
図1参照)が提供されて、センサユニットを地中に挿入するため、センサユニットを主軸を中心に回転させる行為を助ける。一部のケースでは、配備用の道具がこれらの凹部と係合するために提供されて、ユニットの挿入を助け得る。
【0030】
図3から明らかなように、アンテナ2は、ユニットのヘッド部分5に主に収容されている。アンテナは、印刷回路基板201の第1の側面に取り付けられる基部導体100を含む。アンテナ制御回路は、印刷回路基板201の第2の側面上に提供され、センサ3もまた、印刷回路基板に接続される。保持リング4は、アンテナ2の様々な部品をまとめてクランプ留めするように提供される。固定リング8、9は、内部部品のすべてが組み立てられたならば、ヘッド部分5および本体部分6を一緒にクランプ留めするように提供される。一部の構成では、単一の固定リングが提供されることもある。
【0031】
アンテナ2のさらなる詳細が
図6から明らかとなる。アンテナ2は、基部導体100と頂部導体102とを備え、これらの両方とも円形のプレートであり、銅から作られ、かつ(ユニットの通常の動作配置に対して)水平面に配置される。真鍮製のアンテナロッド204は、頂部導体102へ電気的に接続される。基部導体100に孔が提供され、アンテナロッド204がその孔を通って延びて、基部導体100の反対側の印刷回路基板104上のアンテナ制御回路に接続される。絶縁リング106は、アンテナロッド204の基部導体100を通って延びる部分の周囲に提供されて、アンテナロッド204が基部導体100から電気的に絶縁されるようにする。
【0032】
基部導体100は、地面に接続され、2つの短絡ピン205は、頂部導体102および基部導体100の間に提供される。銅製の短絡ピン205は、アンテナロッド204の直径方向の両側に提供される。
【0033】
誘電体スペーサ202は、基部導体100および頂部導体102の間に提供される。誘電体スペーサ202は、アンテナロッド204および短絡ピン205を収容するための孔を含む。
【0034】
動作時、アンテナ制御回路は、アンテナロッド102に電流を励起するように配置され、そしてこの電流が頂部導体102に流れる。短絡ピン205は、電流を基部導体100に流し、そこで、電流は接地される。この構成は、無人地上センサの適用において改善されたアンテナ効率を提供することが実験によって判明している。
【0035】
誘電体スペーサ202のさらなる詳細が
図4A〜
図4Dに示されている。誘電体スペーサ202は、アンテナロッド204および短絡ピン205を収容するための孔108を有する略円筒形である。フランジ110は、アンテナ2の通常の動作配置に対して、スペーサ202の底部に提供され、またフランジ110は、固定切り欠き部112を含む。フランジ110および固定切り欠き部112は、保持リング4によって係合されるように意図されており、このさらなる詳細は
図5A〜
図5Dから明らかになる。
【0036】
保持リング4は、誘電体スペーサ202の上に嵌まるように設計され、またリング4は、フランジ110と係合するためのつかみ歯116を有する表面114を含む。固定係合部118はまた、フランジ110の切り欠き部112と係合して、スペーサ202のあらゆる回転運動に抵抗するために提供される。保持リング4が所定の位置に嵌められると、スペーサ202のあらゆる垂直または回転運動に耐えることができ、ロッドと導体との間ならびに短絡ピンと導体との間におけるはんだ接合部の損傷を防ぐ。