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特許6190927腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6190927
(24)【登録日】2017年8月10日
(45)【発行日】2017年8月30日
(54)【発明の名称】腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/28 20060101AFI20170821BHJP
   A61B 17/58 20060101ALI20170821BHJP
【FI】
   A61F2/28
   A61B17/58
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-151277(P2016-151277)
(22)【出願日】2016年8月1日
(65)【公開番号】特開2017-38923(P2017-38923A)
(43)【公開日】2017年2月23日
【審査請求日】2016年8月1日
(31)【優先権主張番号】104126952
(32)【優先日】2015年8月18日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】509215075
【氏名又は名称】寶楠生技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】葉中権
【審査官】 石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 実開平04−126513(JP,U)
【文献】 特開平04−156841(JP,A)
【文献】 特開2001−017454(JP,A)
【文献】 特開平06−319748(JP,A)
【文献】 特開昭50−159186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/28
A61B 17/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、
該第一接続部は骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、
該弾性部は該第一、第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は第一、第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、
該第一、該第二接続部と前記弾性部は、弾性材料で一体成型し、該弾性部は固体状或いは中空パイプ状を呈し、且つ該第一、該第二接続部の外縁に、複数の突出リングを周設することを特徴とする腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置。
【請求項2】
一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、
該第一接続部は腓骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、
該弾性部は該第一、該第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は該第一、該第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、
前記該第一接続部の該一端を該弾性部の中に嵌め、該第二接続部は該弾性部の一つの滑り穴の中に滑り入れ、且つ該弾性部の直径方向に一つの縦穴を設け、該縦穴が直径方向に該滑り穴と連通することを特徴とする腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置。
【請求項3】
前記該第一接続部は第一穴を設け、該腓骨の第一切断端を内側に接続し、該第二接続部は第二穴を設け、該腓骨の第二切断端を内側に接続することを特徴とする請求項1記載の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置。
【請求項4】
前記弾性部は中空パイプ状を呈し、且つ一つの材料充填穴を設けることを特徴とする請求項1記載の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置。
【請求項5】
一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、
該第一接続部は腓骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、
該弾性部は該第一、該第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は該第一、該第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、
前記該弾性部は該第一、第二接続部の間に接続することを特徴とする腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置。
【請求項6】
一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、
該第一接続部は腓骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、
該弾性部は該第一、該第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は該第一、該第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、
前記該第一接続部と該弾性部は一体成型であり、該第二接続部は該第一接続部と前記弾性部の外縁にスライドして配設することができることを特徴とする腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置。
【請求項7】
前記該弾性部は中空状を呈し、且つ一つの固体弾性柱或いは前記弾性材料を該弾性部の中に充填することを特徴とする請求項1記載の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置。
【請求項8】
一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、
該第一接続部は腓骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、
該弾性部は該第一、該第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は該第一、該第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、
前記該第一、第二接続部にそれぞれ固定穴を設けることを特徴とする腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置。
【請求項9】
一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、
該第一接続部は腓骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、
該弾性部は該第一、該第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は該第一、該第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、
前記該弾性部は圧縮槽を設けることで、該弾性部の両端から相対して軸方向に圧縮することができ、且つ軸方向に弾力を持って外側に伸展して復帰することを特徴とする腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置。
【請求項10】
前記該第一接続部は一つの突出柱を呈し、該腓骨の前記第一切断端の骨髄腔の中に挿入するためのものであり、該第二接続部は一つの突出柱を呈し、該腓骨の前記第二切断端の骨髄腔の中に挿入するためのものであることを特徴とする請求項記載の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置に関し、特に、脛骨外側の支える力を軽減すると共に、切断された腓骨の牽制を受ける接続装置の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
目下ひざ関節病変を治療する際、多くは人工関節を交換する方法を採用して患者の病変部分を取り除く。しかし、人工関節を交換する手術では、患者の多くの骨を切除する必要があり、患者は比較的大きな傷口を開ける必要がある。そのため、この類の手術は比較的大きなリスク及び回復が比較的遅い欠点を具有する。
【0003】
骨粗しょう症によって引き起こす内側ひざ関節の病変について、例えば、中国の張英沢教授が提出された「ひざ関節不均等沈降」理論がある。該理論で指摘するのは、人体の脛骨の骨粗鬆或いは退化すると、沈降現象が起きる。しかし、人体の脛骨の外側は、腓骨によって支えられているため、脛骨に不均等な沈降現象が発生することで、人体が受ける重力は脛骨の内側に変位する。それによりひざ関節内側病変を引き起こし、患者のひざ関節の痛み、不快感を引き起こす。該理論に基づき、この類の病変の解決方法について、脛骨の外側に位置する腓骨を切断する手術を行い、脛骨外側の支えを取り除くことで、それによって患者は緩和され、この類の病変により生じるひざ関節の痛みと不快感を和らげ、取り除くことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の方法において、患者の腓骨を切断した後、切断した腓骨を接続する適切な接続部品がない。よって、患者が腓骨を切断した後の回復過程において、腓骨は、筋肉の牽引を受けて動く、変位、或いは腓骨が切断した端の骨組織の中で随意に成長し、制限をされない。患者は、予想する安定した良好な復元結果を得ることができず、手術失敗のリスクだけが高くなり、更に患者がその後活動する際に、無意味な憂いが心に生じやすくなる。
【0005】
更に臨床では、一部の患者が長年経ってから、腓骨を切断した場所が比較的近いため、且つ有効的に隔離されておらず、沈降作用により、元々分離した腓骨の切断した両端がまた接触し、それにより腓骨が切断箇所にて癒合し、再び脛骨の外側に支える力が生まれる。このことで、脛骨にまた不均等な沈降が発生させることで、患者の脛骨内側の痛む病変が再発し、治療が失敗になることを鑑みて、更なる改善が必要であった。
【0006】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは一種の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置を提供するものである。それに含まれるのは一つの第一接続部、一つの第二接続部及び一つの弾性部である。該第一接続部は該腓骨切断箇所の第一切断端と接続するものである。該第二接続部は該腓骨F切断箇所の第二切断端と接続するものである。及び該弾性部は該第一、第二接続部の間を接続することで、該弾性部は第一、第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形する。このように本発明を切断された腓骨の両端に接続することで、切断された腓骨は剛性接合或いは融合を呈せず、該弾性部を介して外力変形の特性に従うため、接続された腓骨は脛骨の外側に対して強大な支える力が発生せず、患者の脛骨外側の支えを排除するため、脛骨が均等に沈降することができ、患者の脛骨の内側が圧迫されて痛みが発生する病変を取り除くことができ、且つ腓骨切断端が任意に動く問題を解決することができる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を解決するために、本発明の一態様の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、該第一接続部は腓骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、該弾性部は該第一、該第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は該第一、該第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、該第一、該第二接続部と前記弾性部は、弾性材料で一体成型し、該弾性部は固体状或いは中空パイプ状を呈し、且つ該第一、該第二接続部の外縁に、複数の突出リングを周設する。
本発明の他の態様の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、該第一接続部は腓骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、該弾性部は該第一、該第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は該第一、該第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、前記該第一接続部の該一端を該弾性部の中に嵌め、該第二接続部は該弾性部の一つの滑り穴の中に滑り入れ、且つ該弾性部の直径方向に一つの縦穴を設け、該縦穴が直径方向に該滑り穴と連通する。
本発明の他の態様の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、該第一接続部は腓骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、該弾性部は該第一、該第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は該第一、該第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、前記該弾性部は該第一、該第二接続部の間に接続する。
本発明の他の態様の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、該第一接続部は腓骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、該弾性部は該第一、該第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は該第一、該第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、前記該第一接続部と該弾性部は一体成型であり、該第二接続部は該第一接続部と前記弾性部の外縁にスライドして配設することができる。
本発明の他の態様の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、該第一接続部は腓骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、該弾性部は該第一、該第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は該第一、該第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、前記該第一、該第二接続部にそれぞれ固定穴を設ける。
本発明の他の態様の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、一つの第一接続部、一つの第二接続部、一つの弾性部を含み、該第一接続部は腓骨切断箇所の第一切断端を接続するためのものであり、該第二接続部は該腓骨切断箇所の第二切断端を接続するためのものであり、及び、該弾性部は該第一、該第二接続部の間を接続し、それにより該弾性部は該第一、該第二接続部の作用力を受けて弾性的に変形するため、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩衝し、且つ切断された腓骨が新たに癒合するのを防止し、前記該弾性部は圧縮槽を設けることで、該弾性部の両端から相対して軸方向に圧縮することができ、且つ軸方向に弾力を持って外側に伸展して復帰する。
発明は腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置を提供するものである。該第一、第二接続部は金属材料、ポリマー材料或いはセラミック材料から作ることができ、該一端をそれぞれ該弾性部の中に嵌める。前記該第一、第二接続部にそれぞれ固定穴を設けることで、該第一、第二接続部はそれぞれネジを介して該腓骨に螺接することができる。
【0008】
本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、該第一接続部の一端を該弾性部の中に嵌める。該第二接続部は該弾性部の一つの滑り穴の中に滑り入れる。且つ該弾性部の直径方向に一つの縦穴を設け、該縦穴が直径方向に該滑り穴と連通する。このように、ツールを介し、該縦穴の中に入れ、外向けに押し出して該滑り穴の中の第二接続部に滑り入れる。
【0009】
本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、該第一接続部は第一穴を設け、該腓骨の第一切断端を内側に位置させて套接するためのものである。該第二接続部は第二穴を設け、該腓骨の第二切断端を内側に位置させて套接するためのものである。切断された腓骨の変位を牽制し、且つ腓骨の切断箇所に新しく骨組織が任意に成長するのを制限する。
【0010】
本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、該第一、第二接続部及び該弾性部は、シリコンなどの弾性材料で一体成型することができ、且つ該弾性部は固体状或いは中空パイプ状を呈すことができる。
【0011】
本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、該弾性部は中空状を呈し、且つ一つの固体弾性柱或いはシリコンを該弾性部の中に充填する。或いは中空パイプ状を呈す該弾性部に、一つの材料充填穴を設け、該充填穴を介し、シリコンなどの弾性充填物を該弾性部内に注入する。
【0012】
本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、該弾性部は該第一、第二接続部の間に通す。或いは該第一接続部と該弾性部は一体成型であり、該第二接続部は該第一接続部と弾性部の外縁にスライドして套設することができる。
【0013】
本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、該第一、第二接続部の外縁に、複数の突出リングを周設することで、該第一、第二接続部が腓骨を套接する過程において、破裂するのを避けることができる。本発明の強化構造とすることができ、また、異なる患者が使用する長さに基づき、裁断する基準になることもできる。
【0014】
本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、該弾性部に圧縮槽を設けることで、該弾性部の両端から相対して軸方向に圧縮することができ、本発明はスムーズに該腓骨切断箇所の両端の間に植え込むことができる。
【0015】
本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、該第一接続部は次第に鋭くなる釘状或いは円柱状にすることができ、該腓骨の第一切断端の骨髄腔の中に挿入するためのものである。該第二接続部も次第に鋭くなる釘状或いは円柱状にすることができ、該腓骨の第二切断端の骨髄腔の中に挿入するためのものである。
【発明の効果】
【0016】

本発明の構造により、腓骨切断箇所の両端に接続することを介し、有効的に切断された腓骨が剛性を呈して再度癒合するのを防止することができ、患者の脛骨の外側の支える力を排除することができ、脛骨が均等に沈降することになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1実施例の立体図である。
図2図1に示す実施例の応用状態略図である。
図3】本発明の第2実施例の立体図である。
図4図3に示す実施例の応用状態略図である。
図5】本発明の第3実施例の略図である。
図6】本発明の第4実施例の略図である。
図7】本発明の第5実施例の略図である。
図8】本発明の第6実施例の略図である。
図9】本発明の第7実施例の略図である。
図10】本発明の第8実施例の略図である。
図11図10に示す実施例の応用状態略図である。
図12】本発明の第9実施例の立体図である。
図13図12に示す実施例の応用状態略図である。
図14】本発明の第10実施例の立体図である。
図15図14に示す実施例を相対して圧縮する略図である。
図16図14に示す実施例の応用状態略図である。
図17】本発明の第11実施例の略図である。
図18】本発明の第12実施例の略図である。及び
図19図18から第二接続部が延伸する略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施例1)
以下に、本発明の実施の形態を説明文及び各図式を使って明確に説明する。
【0019】
図1図19に示すのは、本発明の腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置である。それに含まれるのは一つの第一接続部、一つの第二接続部及び一つの弾性部である。該第一接続部11は、該腓骨F切断箇所の第一切断端F1と接続するものである。該第二接続部12は、該腓骨F切断箇所の第二切断端F2と接続するものである。そして、該弾性部13は、該第一、第二接続部11,12の間を接続し、且つ第一、第二接続部11、12の作用力を受けて弾性的に変形する。
【0020】
このように本発明を切断された腓骨Fの第一、第二切断端F1、F2に接続し、本発明の弾性部13が外力に従って変形できる特性を介し、患者が運動する際に生まれる外力或いは振動を緩和する。
【0021】
このことで、接続された腓骨Fが剛性骨格を呈せず、脛骨Tの外側L(lateral portion)の支える力を排除することができ、患者の脛骨の内側M[medial portion (or side)]が股骨Feに圧迫されて痛みが発生する病変を取り除くことができる。
【0022】
また、切断された腓骨Fの両端を有効的に牽制及び隔離することができる。腓骨Fの切断端が任意に動く或いは再度新たに癒合する問題を解決することができ、また、その後患者が切断された腓骨が適切な処置をされていない心の憂いを無くすことができる。
【0023】
図1及び図2に示すように、第一接続部11は、第一穴111を設け、脛骨の外側且つ切断された腓骨Fの第一切断端F1を内側に位置させて套接(外挿接続)するためのものである。第二接続部12は、第二穴121を設け、切断された該腓骨Fの第二切断端F2を内側に位置させて套接(外挿接続)するためのものである。腓骨Fの第一、第二切断端F1、F2は、第一、第二接続部11、12が套接(外挿)するため、その結果、有効的に腓骨Fの切断箇所が復元の過程において、任意に成長或いは接触して癒合現象が発生するのを避けることができる。
【0024】
図1図2及び図3に示すように、本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置の第一、第二接続部11、12及び弾性部13は、シリコンなどの弾性材料で一体成型することができ、且つ一つの中空パイプを形成する。該中空パイプの第一端の軸方向に第一穴111を凹設し、該第一接続部11と定める。該中空パイプの第二端の軸方向に第二穴121を凹設し、該第二接続部12と定める。且つ該第一、第二接続部11、12の間に該弾性部13と定めて形成する。
【0025】
前記中空パイプを呈す弾性部13に、少なくとも一つの穴131を開け、套接(外挿接続)された腓骨Fから生まれる組織液或いは血液を排出するために用いる。
(実施例2)
図3及び図4に示すように、本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、中空パイプ状を呈す弾性部13内に、一つの固体弾性柱132が挿入されている。該固体弾性柱132は、患者のニーズに基づき、シリコン或いはその他の異なる弾性係数の弾性物質から形成される。
(実施例3)
本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、弾性部13が中空パイプ状であって、且つシリコンなどの充填物14を内部に入れることができる。図1及び図5に示すように、該弾性部13は中空状を呈し、且つ少なくとも一つの穴131を開ける。第一、第二接続部11、12を切断された腓骨Fの第一、第二切断端F1、F2に套接(外挿接続)した後、注射器Cを通じて、該穴131からシリコンなどの充填物14を該弾性部13の中に注入することができる。
(実施例4)
図6に示すように、本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、第一、第二接続部11、12と弾性部13がシリコンなどの弾性材料で一体成型されている。第一端の軸方向に第一穴111を凹設し、該第一接続部11と定める。第二端の軸方向に第二穴121を凹設し、該第二接続部12と定める。且つ該第一、第二接続部11、12の間に、該弾性部13と定めて形成し、且つ該弾性部13は固体状を呈している。
(実施例5)
図7に示すように、本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、第一、第二接続部11、12と弾性部13が弾性材料で一体成型されている。該第一、第二接続部11、12の外縁に、複数の突出リング15を周設することで、該第一、第二接続部11、12が腓骨Fを套接(外挿接続)する過程において、破裂するのを避けることができる。また、異なる患者が使用する長さに基づき、裁断する基準になることもできる。
(実施例6)
(実施例7)
図8に示すように、本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、第一接続部11と弾性部13が一体成型となっている。該第二接続部12は、該第一接続部11と弾性部13の外にスライドして套設(外挿接続)することができる。前記各部品の間で互いにスライド調整することができ、本発明を異なる患者が設置するのに必要な長さに適用することができる。
(実施例8)
なお、図9に示すように、弾性部13を第一、第二接続部11、12の間に通した構成としてもよい。このような構成としても、前記各部品の間で互いにスライド調整することができ、本発明を異なる患者が設置するのに必要な長さに適用することができる。
(実施例9)
本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、第一、第二接続部11、12がチタン合金などの金属材料、ポリマー材料或いはセラミック材料から成型されている。弾性部13は、シリコンなどの弾性材料から作り、該弾性部13の両端をそれぞれ該第一、第二接続部11、12に嵌合させる。前記該第一、第二接続部11、12は、それぞれ嵌溝或いは嵌穴112、122を設けることで、該弾性部13を成型する際、該弾性部13は該嵌溝或いは嵌穴112、122の中に嵌めることができる。このことで、該第一、第二接続部11、12と弾性部13を安定して結合することができる。
(実施例10)
図12及び図13に示すように、本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、第一、第二接続部11、12の一端を弾性部13の中に嵌める構成となっている。該第一、第二接続部11、12にそれぞれ固定穴110、120を設けることで、該第一、第二接続部11,12をそれぞれネジを介して腓骨Fに螺接することができる。
(実施例11)
図14及び図15に示すように、本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、第一接続部11が次第に鋭くなる釘状或いは円柱状に形成されている。そして、釘状或いは円柱状の部分は、腓骨Fの第一切断端F1の骨髄腔F11の中に挿入して接続することができる。該第二接続部12は、次第に鋭くなる釘状或いは円柱状にすることができ、該腓骨Fの第二切断端F2の骨髄腔F21の中に挿入して接続することができる。
(実施例12)
前記弾性部13は、図14図15及び図16に呈する螺旋状の溝部によって構成された圧縮槽13aを設けてもよい。或いは図17に示すように、該弾性部13の上に複数の溝或いは穴によって構成された圧縮槽13bを設けることで、該弾性部13の両端から相対して軸方向に圧縮することができ、第一、第二接続部11,12の距離を短くする。また、緩むと、軸方向に弾力を持って外側に伸展して復帰する。前記弾性部13を装着する際、ツールS1、S2を介して本発明の両端を挟持し(或いは図15のように、該ツールS1、S2を該第一、第二接続部11、12に通し、弾性部13の部分で予めセットした穴の中に嵌める)、相対して該ツールS1、S2を合わせた後、弾性的に該弾性部13の圧縮槽13a或いは13bを圧縮する。このことで、図16に示す通り、本発明をスムーズに切断した後の腓骨Fの第一、第二切断端F1、F2の間に植え込むことができ、且つ該第一、第二接続部11、12を該腓骨Fの骨髄腔F11、F21の中に挿入することができる。
(実施例13)
図18に示すように、本発明で掲げる腓骨切断箇所の骨癒合を防止する接続装置は、第一接続部11の一端を弾性部13の中に嵌め込まれている。また、第二接続部12は、該弾性部13の一つの滑り穴130の中に埋入されている。且つ該弾性部13の直径方向に一つの縦穴133を設け、該縦穴133が直径方向に滑り穴130と連通している。図19のように、一つのツールを該縦穴133に入れた後、該滑り穴130の中に位置する第二接続部12を外側に向けて押し出し、それを対応する腓骨Fの骨髄腔F21の中に挿入させる。
【0026】
本発明は、切断された腓骨Fの両端に接続することができ、剛性の接続ではないことで、外力の弾性に従って変形することができる。よって有効的に脛骨Tの外側の支える力を無くすことができ、腓骨Fの切断した端の骨組織が任意に成長するのを避けることができる。また、切断された腓骨Fが任意に変位するのを制限することができ、また切断された腓骨Fが再度接触して融合するのを阻止することができ、患者の治癒チャンスを増やすことになる。また、従来技術の腓骨Fを切断した後に、適切な処置をされていない心の憂いを無くすことができる。
【0027】
以上の実施例による本発明の詳細な説明は本発明の範囲を制限するものではない。本技術に熟知する者が、本発明の範囲内にて行う変更や調整を行っても、本発明の重要な意義は失われず、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0028】
11 第一接続部
110 固定穴
111 第一穴
112 嵌溝或いは嵌穴
12 第二接続部
120 固定穴
121 第二穴
122 嵌溝或いは嵌穴
13 弾性部
13a 13b 圧縮槽
130 滑り穴
131 材料充填穴
132 固体弾性柱
133 縦穴
14 充填物
15 突出リング
C 注射器
F 腓骨
F1 第一切断端
F11 骨髄腔
F2 第二切断端
F21 骨髄腔
S ツール
T 脛骨
L 外側
M 内側
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19