【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様により、エーロゾル形成基体を受け取るための電気加熱式喫煙システムを提供し、システムは、基体を加熱してエーロゾルを形成するための少なくとも1つの加熱器と、少なくとも1つの加熱器に電力を供給するための電源とを含み、少なくとも1つの加熱器は、電気絶縁基体上に1つ又はそれよりも多くの導電トラックを含み、1つ又はそれよりも多くの導電トラックは、1つ又はそれよりも多くの導電トラックが抵抗加熱器及び温度センサとして両方の作用をすることができるような抵抗温度係数特性を有する。
【0006】
本発明の第1の態様により、電気加熱式喫煙システムに使用するための加熱器も提供し、加熱器は、電気絶縁基体上に1つ又はそれよりも多くの導電トラックを含む。
【0007】
本発明の第1の態様により、電気加熱式喫煙システムにおける加熱器の使用も提供し、加熱器は、電気絶縁基体上に1つ又はそれよりも多くの導電トラックを含み、1つ又はそれよりも多くの導電トラックは、1つ又はそれよりも多くの導電トラックが抵抗加熱器及び温度センサとして両方の作用をすることができるような抵抗温度係数特性を有する。
【0008】
加熱器及び温度センサとして両方の作用をすることができる導電トラックを電気絶縁基体上に含む加熱器を使用することにより、電気加熱式喫煙システムに必要とされる構成要素の数及びサイズを低減することができる。それによって電気加熱式喫煙システムのサイズが低減される。更に、電気絶縁基体は、非常に薄くすることができ、更にサイズを縮小することが可能である。更に、必要な電子機器、配線、及び接続部の一部又は全ては、加熱器と同じ電気絶縁基体上に組み込むことができる。更に、加熱器は、各加熱要素を個々に形成する必要がある一部の従来技術の加熱器よりも直接的かつ費用効率よく製造することができる。加熱器は、設計の大きな柔軟性を可能にし、すなわち、導電トラックは、望むようにかつ望ましい熱分布を与えるように電気絶縁基体上に配置することができる。
【0009】
好ましくは、電気加熱式喫煙システムは、電源から少なくとも1つの加熱器までの電力の供給を制御するように配置された電子回路を更に含む。
【0010】
好ましくは、電源は、1つ又はそれよりも多くの導電トラックによって感知された温度及び望ましい温度に基づいて少なくとも1つの加熱器に電力を供給する。すなわち、電源が加熱器及びエーロゾル形成基体の温度を特定の望ましい温度に維持することを可能にするフィードバックが提供される。これは、個別の温度センサの必要なく達成される。好ましくは、電気加熱式喫煙システムは、この目的のように配置された電子回路を含む。好ましくは、望ましい温度とは、加熱器がエーロゾル形成基体を加熱するが燃やさない温度である。
【0011】
好ましくは、電気加熱式喫煙システムは、少なくとも1つの加熱器を絶縁するための熱絶縁材料を更に含む。熱絶縁材料は、電気加熱式喫煙システムの外側から材料を絶縁することができる。好ましくは、加熱器は、その上に熱絶縁性又は/及び反射性構造体を有する電気絶縁基体の一部分を含む。
【0012】
本発明の第2の態様により、エーロゾル形成基体を受け取るための電気加熱式喫煙システムを提供し、システムは、基体を加熱してエーロゾルを形成するために電気絶縁基体上に1つ又はそれよりも多くの導電トラックを含む少なくとも1つの加熱器と、少なくとも1つの加熱器に電力を供給するための電源と、少なくとも1つの加熱器を絶縁するための熱絶縁材料とを含む。
【0013】
本発明の第2の態様により、電気絶縁基体上に1つ又はそれよりも多くの導電トラックを含む加熱器を有する電気加熱式喫煙システムに使用するための熱絶縁材料も提供する。
【0014】
本発明の第2の態様により、電気絶縁基体上に1つ又はそれよりも多くの導電トラックを含む加熱器を有する電気加熱式喫煙システムにおける熱絶縁材料の使用も提供する。
【0015】
熱絶縁材料は、加熱器からの熱損失を低減し、かつ電気加熱式喫煙システムを使用するユーザをやけどから保護する。熱絶縁材料は、好ましくは、最大の熱絶縁を提供するようにエーロゾル形成基体の周りに位置決めされる。熱絶縁材料は、電気加熱式喫煙システムにおいて到達する高温度で劣化しないことになる材料でなければならない。全ての熱絶縁材料が適切になるとは限らない。好ましくは、熱絶縁材料は、金属又は別の不燃材料を含む。一例では、金属は、金である。別の例では、金属は、銀である。金属は、電気加熱式喫煙システム内に熱を反射することができるので有利である。
【0016】
好ましくは、熱絶縁材料は、複数の空気腔を含む。空気腔は、規則的なパターンで配置される。1つの好ましい実施形態において、空気腔は、六角形であり、ハニカム構造に配置される。熱絶縁材料は、導電トラックに加えて電気絶縁基体上に設けることができる。それによって導電トラック及び熱絶縁材料の単一要素としての製造が可能になる。一部の製造方法の場合、導電トラック及び熱絶縁材料は、同じ工程の一部として作ることができる。代替的に、熱絶縁材料は、個別の要素として電気加熱式喫煙システムに設けることができる。
【0017】
本発明の第1の態様におけるように、電気絶縁基体は、非常に薄くしてサイズを縮小することができる。更に、必要な電子機器、配線、及び接続部の一部又は全ては、同じ電気絶縁基体上に加熱器として組み込むことができる。更に、加熱器は、各加熱要素を別々に形成する必要がある一部の従来技術の加熱器よりも直接的かつ費用効率よく製造することができる。加熱器は、かなり柔軟な設計を可能にし、すなわち、導電トラックは、望むようにかつ望ましい熱分布を与えるように電気絶縁基体上に簡単に配置することができる。
【0018】
好ましくは、電気加熱式喫煙システムは、電源から少なくとも1つの加熱器までの電力の供給を制御するように配置された電子回路を更に含む。
【0019】
好ましくは、電源は、望ましい温度に基づいて少なくとも1つの加熱器に電力を供給する。好ましくは、電気加熱式喫煙システムは、この目的のように配置された電子回路を含む。好ましくは、望ましい温度とは、加熱器がエーロゾル形成基体を加熱するが燃やさない温度である。
【0020】
好ましくは、1つ又はそれよりも多くの導電トラックは、1つ又はそれよりも多くの導電トラックが抵抗加熱器及び温度センサとして作用することができるような抵抗温度係数特性を有する。
【0021】
本発明のいずれかの態様による一実施形態において、1つ又はそれよりも多くの導電トラックは、複数の部分を含み、各部分は、電源に別々に接続可能である。これは、いくつかの利点を提供する。第1に、異なる部分が異なる持続時間にわたって加熱されるようになり、それによってエーロゾル形成基体の性質に応じて喫煙体験を高めることができる。第2に、異なる部分が異なる温度で加熱されるようになり、それによってエーロゾル形成基体の性質に応じて同じく喫煙体験を高めることができる。第3に、これは、加熱器の特定部分がいずれの時点でも導通されることを可能にする。それによってエーロゾル形成基体の一部分だけがいずれの時点でも加熱されるようになる。これは、エーロゾル形成基体の各部分が一度だけ加熱され、かつ再加熱されないことを意味するので有利であると考えられる。
【0022】
本発明のいずれかの態様による一実施形態において、1つ又は複数の導電トラックは、導電材料の単一のトラックを含む。単一のトラックの第1の端部は、電源に接続可能であり、単一のトラックの第2の端部も、電源に接続可能である。その場合、電源はまた、各部分が電源に個々に接続可能である複数の部分を提供するために単一のトラックの1つ又はそれよりも多くの中心区画に接続可能である。本発明のいずれかの態様による別の実施形態において、1つ又は複数の導電トラックは、各トラックが電源に個々に接続可能である導電材料の複数のトラックを含む。
【0023】
本発明の両方の態様では、導電トラックは、エーロゾル形成基体を加熱するのに最も適切な構成で電気絶縁基体上に配置される。あらゆる数の構成が利用可能である。
【0024】
本発明のいずれかの態様の第1の実施形態において、電気絶縁基体は、剛体であり、かつエーロゾル形成基体内に挿入されるように配置される。電気絶縁基体は、適切に寸法決めされて剛体である場合、エーロゾル形成基体内に直接に挿入することができる。電気絶縁基体は、十分な剛性を提供するために補強することができる。その場合、熱絶縁材料が提供される場合には、それがエーロゾル形成基体を取り囲むように提供することができる。
【0025】
本発明のいずれかの態様の第2の実施形態において、電気絶縁基体は、管状であり、1つ又はそれよりも多くの導電トラックは、管状電気絶縁基体の内側になる。そのような構成は、外部加熱器として使用することができる。外部加熱器は、エーロゾル形成基体を取り囲むように又は部分的に取り囲むように使用することができる。一実施形態において、エーロゾル形成基体は、固体であり、かつ円筒形プラグ形態をしている。その場合、好ましくは、外部加熱器の内径は、エーロゾル形成プラグの外径と同じか又はそれよりも僅かに大きい。第2の実施形態において、熱絶縁材料が提供される場合、それは、エーロゾル形成基体及び外部加熱器を取り囲むように提供される。熱絶縁材料は、電気絶縁基体上に設けることができ、外部加熱器は、導電トラックが管の内側に向き、熱絶縁材料が管の外側に向くように電気絶縁基体をローリングすることによって形成することができる。
【0026】
本発明のいずれかの態様の第3の実施形態において、電気絶縁基体は、管状であり、1つ又はそれよりも多くの導電トラックは、管状電気絶縁基体の外側にある。そのような構成は、内部加熱器として使用することができる。内部加熱器は、エーロゾル形成基体内に挿入することができる。一実施形態において、エーロゾル形成基体は、固体であり、かつエーロゾル形成基体の中空管を含む。その場合、好ましくは、内部加熱器の外径は、エーロゾル形成基体の管の内径と同じか又はそれよりも僅かに小さい。その場合、熱絶縁材料が設けられる場合には、それは、エーロゾル形成基体を取り囲むように設けられる。
【0027】
本発明の両方の態様では、少なくとも1つの加熱器は、エーロゾル形成基体の端部を加熱するための端部加熱器を含むことができ、端部加熱器は、電気絶縁基体上に1つ又はそれよりも多くの導電トラックを含む。一実施形態において、端部加熱器は、円形又は実質的に円形の電気絶縁基体上に螺旋導電トラックを含む。
【0028】
本発明の両方の態様では、導電トラックは、好ましくは、電気抵抗材料を含む。より好ましくは、導電トラックは、金属性である。最も好ましくは、導電トラックは、銀、プラチナ、銅、ニッケル、及びパラジウムのうちの1つ又はそれよりも多くを含む。例えば、電気「伝導性」セラミック(例えば、ケイ化モリブデンのような)、カーボン、グラファイト、金属合金、及びセラミック材料及び金属性材料で作られた複合材料のような他の材料も利用可能である。そのような複合材料は、ドープ又は非ドープセラミックを含むことができる。適切なドープセラミックの例は、ドープ炭化珪素を含む。適切な金属の例は、上に列挙したもの、並びにチタン、ジルコニウム、及びタンタルを含む。適切な金属合金の例は、ステンレス鋼−、ニッケル−、コバルト−、クロム−、アルミニウム−、チタン−、ジルコニウム−、ハフニウム−、ニオブ−、モリブデン−、タンタル−、タングステン−、錫−、ガリウム−、マンガン−、及び鉄−含有合金、及びニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼−ベースの超合金、Timeta1(登録商標)、及び鉄−マンガン−アルミニウムベースの合金を含む。Timeta1(登録商標)は、Co1orado州Denver、1999、Broadway、Suite、4300所在の「Titanium Meta1s Corporation」の登録商標である。複合材料では、エネルギ移送の動力学及び必要とされる外部物理化学特性に応じて、電気抵抗材料は、任意的に、絶縁材料に埋め込むか又は封入され、又は絶縁材料で被覆されるか又はその逆とすることができる。
【0029】
本発明の両方の態様では、導電トラックは、保護層を用いてメッキすることができる。導電トラックは、金、ニッケル、及びガラスの1つ又はそれよりも多くを用いてメッキすることができる。導電トラックをメッキすることは、導電トラックが何らかの方法で簡単に酸化又は腐食する材料を含む場合に有利とすることができる。
【0030】
本発明の両方の態様では、好ましくは、電気絶縁基体は、紙、ガラス、セラミック、陽極酸化金属、被覆した金属、及びポリイミドの1つ又はそれよりも多くを含む。セラミックは、アルミナ(Al
2O
3)又はジルコナ(ZrO
2)を含むことができる。他の適切な材料を使用することもできる。
【0031】
本発明のいずれかの態様の第1の実施形態において、少なくとも1つの加熱器は、電気絶縁基体を準備し、導電ペーストのパターンを形成するようにテンプレートを使用して電気絶縁基体上に導電ペーストを堆積させ、かつ導電ペーストを乾燥させて導電トラックを形成することによって形成される。
【0032】
その第1の実施形態において、電気絶縁基体は、あらゆる適切な電気絶縁材料とすることができるが、セラミック又は陽極酸化金属が好ましい。その第1の実施形態において、導電ペーストは、あらゆる適切なペーストとすることができるが、好ましくは、金属粒子を含む。金属は、銀とすることができる。導電ペーストはまた、結合剤及び可塑剤を含むことができる。
【0033】
本発明のいずれかの態様の第2の実施形態において、少なくとも1つの加熱器は、電気絶縁基体を準備し、導電材料を用いて電気絶縁基体の実質的に全表面を覆い、導電材料のパターンを形成するマスクを用いて導電材料の各部分を保護し、かつ導電材料の保護されていない部分を除去することによって形成される。
【0034】
その第2の実施形態において、電気絶縁基体は、あらゆる適切な電気絶縁材料とすることができるが、ポリイミドが好ましい。その第2の実施形態において、導電材料は、あらゆる適切な材料とすることができるが、好ましくは、金属合金を含む。金属は、銅とすることができる。導電トラックは、1つ又はそれよりも多くの保護層を用いてメッキすることができる。一実施形態において、銅の導電トラックは、ニッケルの第1の層及び金の第2の層を用いてメッキされる。
【0035】
本発明のいずれかの態様の第3の実施形態において、少なくとも1つの加熱器は、電気絶縁基体を準備し、金属フィルムを用いて電気絶縁基体を被覆し、フォトレジスト材料の層を用いて金属フィルムを被覆し、導電ペーストのパターンを形成するマスクを用いてフォトレジスト材料の部分を保護し、光源及び化学物質を使用してフォトレジスト材料の保護されていない部分を取り除き(露出したフォトレジスト材料は、特定の溶剤に溶解する)、フォトレジスト材料によって保護されていない金属フィルムの部分を取り除き、かつフォトレジスト材料の残りの部分を取り除いて導電トラック形態の金属フィルムを露出することによって形成される。
【0036】
その第3の実施形態において、電気絶縁基体は、あらゆる適切な電気絶縁材料とすることができるが、セラミックが好ましい。最も好ましくは、基体は、アルミナ(Al
20
3)又はジルコナ(Zr0
2)である。その第3の実施形態において、金属フィルムは、あらゆる適切な金属フィルムとすることができるが、プラチナフィルムが好ましい。導電トラックは、1つ又はそれよりも多くの保護層を用いてメッキすることができる。一実施形態において、導電トラックは、ガラスの層を用いてメッキすることができる。
【0037】
本発明の両方の態様では、エーロゾル形成基体は、好ましくは、加熱時にエーロゾル形成基体から放出される揮発性タバコ香味化合物を含有するタバコ含有材料を含む。代替的に、エーロゾル形成基体は、非タバコ材料を含むことができる。
【0038】
本発明の両方の態様では、好ましくは、エーロゾル形成基体は、エーロゾル形成剤を更に含む。適切なエーロゾル形成剤の例は、グリセリン及びプロピレングリコールである。
【0039】
本発明の両方の態様では、エーロゾル形成基体は、好ましくは、固体基体である。好ましい実施形態において、エーロゾル形成基体は、少なくとも1つの加熱器を収容するための空洞を有する管状基体を含む。固体基体は、例えば、ハーブ葉、タバコ葉、タバコ葉脈の破片、再構成タバコ、均質化タバコ、押し出し成形タバコ、及び発泡タバコのうちの1つ又はそれよりも多くを含有する粉末、顆粒、ペレット、細片、スパゲッティ、ストリップ、又はシートのうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。固体基体は、ばら詰め形態とするか、又は適切な容器又はカートリッジに入れて提供することができる。任意的に、固体エーロゾル形成基体は、基体の加熱時に放出される付加的なタバコ又は非タバコ揮発性香味化合物を収容することができる。
【0040】
本発明の両方の態様では、固体エーロゾル形成基体は、任意的に、熱安定性担体上に又はそこに埋め込んで提供することができる。好ましい実施形態において、担体は、その内面、又はその外面、又はその内外面の両方に堆積させた固体基体の薄い層を有する管状担体である。そのような管状担体は、例えば、紙、又は紙状材料、不織カーボン繊維マット、低質量開放メッシュ金属スクリーン、又は穿孔された金属箔、又はいずれかの他の熱安定性ポリマーマトリックスで形成することができる。代替的に、担体は、粉末、顆粒、ペレット、細片、スパゲッティ、ストリップ、又はシートの形態を取ることができる。
【0041】
本発明の両方の態様では、固体エーロゾル形成基体は、例えば、シート、フォーム、ゲル、又はスラリの形態の担体の表面上に堆積させることができる。固体エーロゾル形成基体は、使用中に不均一香味を送出するために、担体の全表面上に又は代替的にある一定のパターンで堆積させることができる。
【0042】
本発明の両方の態様では、代替的に、担体は、内部にタバコ化合物が組み込まれた不織繊維又は繊維束とすることができる。不織繊維又は繊維束は、例えば、カーボン繊維、天然セルロース繊維、又はセルロース誘導体繊維を含むことができる。
【0043】
本発明の両方の態様では、代替的に、エーロゾル形成基体は、液体基体とすることができる。液体エーロゾル形成基体が提供される場合、電気加熱式喫煙システムは、好ましくは、液体を保持するための手段を含む。例えば、液体エーロゾル形成基体は、容器内に保持することができる。代替的に又は追加的に、液体エーロゾル形成基体は、多孔性担体材料内に吸収させることができる。多孔性担体材料は、例えば、発泡金属又はプラスチック材料、ポリプロピレン、テリレン、ナイロン繊維、又はセラミックのようなあらゆる適切な吸収プラグ又は吸収体から作ることができる。液体エーロゾル形成基体は、電気加熱式喫煙システムの使用前に多孔性担体材料内に保持することができ、又は代替的に、液体エーロゾル形成基体材料は、使用時又は使用直前に多孔性担体材料内に放出させることができる。例えば、液体エーロゾル形成基体は、カプセル状で提供することができる。カプセルのシェルは、好ましくは、加熱する時に溶解して多孔性担体材料内に液体エーロゾル形成基体を放出する。カプセルは、任意的に、液体と組み合わせて固形物を収容することができる。
【0044】
エーロゾル形成基体が液体エーロゾル形成基体の場合、電気加熱式喫煙システムは、一度に少量の液体を加熱するための手段を更に含むことができる。一度に少量の液体を加熱するための手段は、例えば、液体基体と連通している液体通路を含むことができる。液体エーロゾル形成基体は、典型的には毛管力によって液体通路内に強制的に押し込まれる。少なくとも1つの加熱器は、好ましくは、使用中に容器内の液体ではなく液体通路内の少量の液体エーロゾル形成基体だけが加熱されて揮発するように配置される。
【0045】
代替的に又は追加的に、エーロゾル形成基体が液体エーロゾル形成基体の場合、電気加熱式喫煙システムは、液体エーロゾル形成基体源と接触して少なくとも1つの加熱器を含む噴霧器を更に含むことができる。加熱器に加えて、噴霧器は、圧電要素のような1つ又はそれよりも多くの電気機械要素を含むことができる。追加的に又は代替的に、噴霧器はまた、静電気、電磁気、又は空気効果を使用する要素を含むことができる。電気加熱式喫煙システムは、更に、凝縮チャンバを含むことができる。
【0046】
本発明の両方の態様では、エーロゾル形成基体は、代替的に、例えば、気体エーロゾル形成基体、又は様々な形式のエーロゾル形成基体のあらゆる組合せのようないずれかの他の種類のエーロゾル形成基体とすることができる。
【0047】
本発明の両方の態様では、作動中に、エーロゾル形成基体は、電気加熱式喫煙システム内に完全に収容することができる。その場合、ユーザは、電気加熱式喫煙システムのマウスピースを吸煙することができる。代替的に、作動中に、エーロゾル形成基体は、電気加熱式喫煙システム内に部分的に収容することができる。その場合、エーロゾル形成基体は、個別の物品の一部を形成し、ユーザは、個別の物品を直接に吸煙することができる。
【0048】
本発明の両方の態様では、電気加熱式喫煙システムは、ユーザが吸煙していることを示す空気流を検出するセンサを更に含むことができる。その実施形態において、好ましくは、センサは、電源に接続され、システムは、センサが、ユーザが吸煙していることを感知すると、少なくとも1つの加熱器に通電するように配置される。代替的に、システムは、ユーザが吸煙を開始するために手動で作動可能なスイッチを更に含むことができる。
【0049】
本発明の両方の態様では、好ましくは、電気加熱式喫煙システムは、エーロゾル形成基体を受け取るためにユーザによって把持されるように設計されたハウジングを更に含む。ハウジングは、好ましくは、少なくとも1つの加熱器、電源、及び電子回路のようなシステムに必要ないずれかの他の構成要素を収容する。一実施形態において、ハウジングは、シェル及び交換可能なマウスピースを含む。
【0050】
本発明の両方の態様では、1つの好ましい実施形態において、電源は、DC電圧供給源である。一実施形態において、電源は、リチウムイオンバッテリである。代替的に、電源は、ニッケル−金属水素化物バッテリ、ニッケルカドミウムバッテリ、又はリン酸リチウムバッテリとすることができる。
【0051】
本発明の1つの態様に関して説明した特徴は、本発明の別の態様にも同じく適用可能であるとすることができる。特に、本発明の第1の態様に関して説明した抵抗加熱器及び温度センサの両方として作用する1つ又はそれよりも多くの導電トラックの特徴及び利点は、本発明の第2の態様にも同じく適用可能とすることができる。本発明の第2の態様に関して説明した熱絶縁材料の特徴及び利点も、本発明の第1の態様に同じく適用可能とすることができる。
【0052】
添付図面を参照して本発明を単に一例として以下に更に説明する。