(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の衣服又は胴衣では、散歩用のリード紐を連結するための挿通カン部や連結具が衣服又は胴衣に直接固定されていて常時外部に露出した状態のままであるため、散歩用の衣服としては適していたが室内用の衣服としては不適であった。例えば、挿通カン部が設けられている衣服を室内着として利用する場合には挿通カン部が露出したままの状態であるため、室内の移動時に突起等に挿通カン部が引っ掛かるなどの問題があった。また、室内用の衣服と散歩用の衣服とを別々に所有している場合には、散歩のたびに着替えが必要となってしまうため手間がかかっていた。さらに、室内用の衣服の上からハーネスや首輪を付けて散歩に行く場合には、衣服を着用しているためハーネスや首輪のサイズを調整する必要があった。
【0006】
そこで、本発明は室内着としても散歩着としても使用することができる動物用被服を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明では、リード紐を連結可能な連結部と、動物の体を覆い、開口が形成された本体部と、一端部が前記本体部に固定され、他端部が前記連結部に接続された連結保持部と、を有し、前記連結部は、前記開口から外部に露出した露出状態と、前記本体部の内部に収容された収容状態と、を切替可能であることを特徴とする動物用被服を提供する。
【0008】
なお、ここでいう本体部の内部に収容した収容状態とは連結部が本体部の外表面に露出していない状態をいい、例えば、動物用被服が裏地と表地とで構成され表地と裏地との間に挟まれて収容されている場合に限らず、表地だけで構成された動物用被服であって表地と動物との間に位置して収容されている場合も含むものとする。また、本体部の内部に収容とは、連結部が完全に収容されていなくても、連結部の少なくとも一部が収容されていればよい。また、動物用被服とは動物の体を覆うものであって、マフラー、スカーフ、マナーバンド、首輪、胴輪、ハーネス、及び被服形状をしたハーネス等も含まれる。
【0009】
第2の発明では、第1の発明の動物用被服において、前記開口を開閉可能な開閉部をさらに有し、前記連結部が前記収容状態にあるときに、前記開閉部は前記開口を閉じることができることを特徴としている。
【0010】
第3の発明では、第1の発明又は第2の発明において、前記連結保持部は、前記本体部に固定された固定部と、一端部が前記固定部に接続され他端部が前記連結部に回動可能に接続された接続部と、を有し、前記固定部は、前記連結部が前記収容状態のとき及び前記露出状態のとき前記本体部に収容され、前記接続部は、前記連結部が前記収容状態のとき前記本体部に収容され、前記連結部が前記露出状態のとき外部に露出していることを特徴としている。
【0011】
第4の発明では、第1の発明から第3の発明のいずれかにおいて、前記本体部は、表地と、前記表地の裏に配置された裏地と、を有し、前記連結部は、収容状態において、前記表地と前記裏地との間に収容されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
【0013】
第1の発明によると、連結部を開口から外部に露出した露出状態と連結部を本体部の内部に収容した収容状態とを切り替えることができるため、動物用被服を着用して動物を散歩させる際には連結部を露出状態としてリード紐を連結部に連結させ、動物用被服を室内着として使用する場合には連結部を収容状態として連結部を目立たなくさせることができる。これにより、1つの動物用被服で散歩用被服と室内用被服とを兼用することができる。また、動物用被服を室内着として使用した際、連結部が本体部に収容されているため、連結部が室内の突起等に引っ掛かることがない。特に、犬や猫などの動物は狭い空間を好むため連結部が露出した状態のままだと被服が家具等に引っ掛かる可能性があったが、本発明によりこのようなトラブルを防ぐことができる。さらに、犬や猫が身体全身を震わせる動作を行う際、連結部が露出した状態だと連結部が周囲の金属製の部材に当たって金属音がしていたが、連結部を収容状態とすることにより連結部が他の部材と接触することがないため、動物が嫌悪する金属音を抑制することができる。
【0014】
第2の発明によると、開口を開閉可能な開閉部をさらに有しているため、開口を介して本体部の内部に雨や粉塵などが侵入するのを防止できる。また、動物用被服を着用した動物が激しい動きをしたとしても誤って連結部が開口の外に露出することがない。さらに、開口が部分的に開いて内部の連結部が外部から視認できる状態を防ぐことができるため、デザイン性に優れた動物用被服を提供することができる。
【0015】
第3の発明によると、固定部が本体部に固定されており常に本体部に収容された状態であって外観から目視できないことから、固定部の形状が動物用被服のデザインへ与える影響を考慮する必要がないため、固定部の形状を任意に設定することができる。これにより、例えば、動物の胴を周回させるように固定部を設けることで、本体部と固定部とが強固に固定され、動物の引張に耐えることができる。紐状のハーネスを使用した場合には前脚周りに紐状にハーネスが位置しているため、動物が引張った際の負荷が紐状にかかることとなり動物への負担が大きい。これに対し、本発明では動物用被服全体で動物の引張を支えているため、動物にかかる負荷を低減することができる。特に、長毛種の場合にはハーネスが当たっている部分での毛切れや毛玉などの問題があるが、本発明によるとそのようなトラブルの発生を低減できる。
【0016】
第4の発明によると、連結部及び連結保持部は表地と裏地との間に収容されているため、連結部及び連結保持部が動物の表皮に直接触れることが無く、動物用被服の着心地を向上させることができる。特に毛が短いスムースタイプの犬などは肌が表面に近いため敏感だが、連結部が収容状態であっても連結部の冷感を直接肌で感じることが無い。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の第1の実施の形態による動物用被服1を
図1乃至
図3に基づき説明する。
図2及び
図3に示すように、前後上下左右方向を定義する。以下の説明において、直交・平行とは略直交・略平行を含む概念である。
図2以降における点線は、動物用被服1の内部の構造を示している。
【0019】
動物用被服1は、動物2に着用するための被服であって、動物2の腹部及び背中部分を覆っている。動物2は、愛玩動物である犬又は猫に限らず、動物用被服1のサイズや形状に応じて様々な動物に着用することができる。
【0020】
動物用被服1は、本体部10と、連結収容部3と、を備えている。本体部10は、動物2の腹を覆う腹部11と、動物2の首21周辺を覆う首部12と、動物2の背中部分を覆う背部13と、が規定されている。腹部11と背部13との境界近傍には、動物2の前脚22が挿通される2つの脚保持孔13aが形成されている。腹部11は左右方向にそれぞれ分割して設けられ、一方の腹部11は図示せぬ係合部を有し、他方の腹部11は図示せぬ係合部と係合可能な図示せぬ被係合部を有している。
【0021】
首部12は、腹部11及び背部13の上端部に設けられ、係合部と被係合部とを係合した状態において、動物2の首21が挿通される首保持孔12aが形成される。
【0022】
背部13には、連結収容部3が設けられている。連結収容部3は、連結部31と、連結保持部32と、ファスナー33と、を有しており、開口3aが形成されている。連結収容部3は、背部13(動物用被服1)における左右方向の略中央部分に設けられていて、動物用被服1を動物2に着用した際に連結収容部3が動物2の背骨の位置に対応している。連結収容部3は、左右方向において脚保持孔13aの間であって、脚保持孔13aよりも後方に位置している。
【0023】
連結部31及び連結保持部32は、開口3aに対して左右方向に1つずつ対称に設けられている。連結部31は略D字状の金具であって当該Dの直線部分が上下方向に延びるように配置されており、リード紐4の係止金具41と係合可能である。係止金具41は、操作部42を操作して2つの連結部31を連結空間4aに通すことにより、連結部31に係止される。
【0024】
図3に示すように、本体部10は、表地10Aと、表地10Aに固定され動物2と接触する裏地10Bと、を有し、連結収容部3の連結部31及び連結保持部32は、表地10Aと、裏地10Bと、の間の収容空間10aに収容可能となっている。連結保持部32の一端部には連結部31の略D字状の直線部分に接続される接続部34を備え、他端部には裏地10Bに固定される固定部35を備えている。接続部34には、当該直線部分に巻回されることにより連結部31が回動可能な状態で接続されている。固定部35は、
図2の一点鎖線で示すように、上下方向に延びる縫目35Aによって裏地10Bに縫製されている。連結保持部32は、ナイロン製のバンドであって柔軟性を有し、開口3aの長手方向の長さよりも幅が短い。開口3aが伸びる方向と縫目35Aの方向とが同一であるため、連結部31を容易に開口3aから取り出すことができる。
【0025】
開口3aは、動物2の背骨と平行な上下方向に延びファスナー33によって開閉可能である。ファスナー33は開口3aの一方の端部と他方の端部とを係合させることにより、開口3aを閉鎖する。詳細には、ファスナー33を下方にスライドさせることにより開口3aが開口し、ファスナー33を上げると開口3aが閉鎖される。ファスナー33は防水性のファスナーであるため、雨や雪などが開口3a内部に侵入することを防止できる。開口3aが伸びる方向と、連結部31のD字状の直線部分の方向が同一であるため、連結部31を容易に開口3aから取り出すことができる。ファスナー33は、本発明の開閉部の一例である。
【0026】
ファスナー33を開いて連結部31及び連結保持部32の接続部34を露出させることにより、連結部31は
図1に示すような露出状態となる。露出した2つの連結部31に係止金具41を係止させて動物用被服1とリード紐4とを繋ぐことにより、動物用被服1を動物2に着せたまま散歩に行くことができる。散歩が終了すると、係止金具41と連結部31との係止を解除し、連結部31及び連結保持部32を表地10Aと裏地10Bとの収容空間10aに収容してファスナー33を閉じることにより、連結部31は
図2に示すような収容状態となるため、動物用被服1を室内着として使用することができる。
【0027】
動物用被服1を動物2に着用させる際は、脚保持孔13aに動物2の前脚22をそれぞれ挿通させ、腹部11に設けられた係合部と被係合部とを係合させることにより、動物用被服1を動物2に着用することができる。また、両者の係合を解除することにより、動物用被服1を動物2から脱がすことができる。
【0028】
第1の実施の形態に係る動物用被服1によると、連結部31を開口3aから外部に露出した露出状態と連結部31を本体部10の収容空間10aに収容した収容状態とを切り替えることができるため、動物用被服1を着用して動物2を散歩させる際には連結部31を露出状態としてリード紐4を連結部31に連結させ、動物用被服1を室内着として使用する場合には連結部31を収容状態として連結部31を目立たなくさせることができる。これにより、1つの動物用被服1で散歩用被服と室内用被服とを兼用することができる。また、動物用被服1を室内着として使用した際、連結部31が本体部10に収容されているため、連結部31が室内の突起等に引っ掛かることがない。特に、犬や猫などの動物は狭い空間を好むため連結部31が露出した状態のままだと被服が家具等に引っ掛かる可能性があったが、本発明によりこのようなトラブルを防ぐことができる。さらに、犬や猫が身体全身を震わせる動作を行う際、連結部31が露出した状態だと連結部31が互いに当たって金属音がしていたが、連結部31を収容状態とすることにより連結部31同士が接触することがないため、動物2が嫌悪する金属音を抑制することができる。
【0029】
さらに、開口3aを開閉可能なファスナー33をさらに有しているため、開口3aを介して本体部10の内部に雨や粉塵などが侵入するのを防止できる。また、動物用被服1を着用した動物2が激しい動きをしたとしても誤って連結部31が開口3aの外に露出することがない。さらに、開口3aが部分的に開いて内部の連結部31が外部から視認できる状態を防ぐことができるため、デザイン性に優れた動物用被服1を提供することができる。
【0030】
さらに、固定部35が本体部10に固定されており常に本体部10に収容された状態であって外観から目視できないことから、固定部35の形状が動物用被服のデザインへ与える影響を考慮する必要がないため、固定部35の形状を任意に設定することができる。
【0031】
さらに、連結部31及び連結保持部32は表地10Aと裏地10Bとの間の収容空間10aに収容されているため、連結部31及び連結保持部32が動物2の表皮に直接触れることが無く、動物用被服1の着心地を向上させることができる。特に毛が短いスムースタイプの犬などは肌が表面に近いため敏感だが、連結部31が収容状態であっても連結部31の冷感を直接肌で感じることが無い。
【0032】
次に、本願発明の第2の実施の形態による動物用被服101について、
図4に基づいて説明する。第1の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0033】
動物用被服101の連結収容部3は、連結部31と連結保持部132とを備えている。連結保持部132は1対の連結部31に対応するように左右にそれぞれ設けられ、各連結保持部132は連結部31に接続される接続部134と、裏地10Bに固定される固定部135と、を備えている。接続部134には、一端部に連結部31が回動可能に接続され、他端部に固定部135が接続されている。固定部135は、背部13から腹部11に跨るように配置されており、裏地10Bに固定されている。動物用被服101を動物2に着用した状態において、連結保持部132は動物2の胴回りを周回するような形状をなしている。固定部135は、1点鎖線で示す縫合線135Aのように略矩形状に裏地10Bに縫合されている。
【0034】
連結収容部3は、ファスナー33を開いた状態で連結部31及び接続部134を外部に露出させることにより露出状態となる。このとき、固定部135は表地10Aと裏地10Bとの間の収容空間10aに収容されている。第1の実施の形態と同様に、連結部31と接続部134とを収容空間10aに収容することにより、収容状態となる。
【0035】
第2の実施の形態によると、第1の実施の形態による効果に加え、連結保持部132が動物2の胴回りを1周するように形成され固定部135が縫合線135Aのように略矩形状に裏地10Bに縫合されているため、連結保持部132及び連結部31がハーネスの役割を果たす。これにより、動物用被服1を大型の引く力が強い動物に着用し連結部31に強い引っ張り力がかかったとしても、十分に対応することができる。
【0036】
次に、本願発明の第3の実施の形態による動物用被服201について、
図5に基づいて説明する。第1の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0037】
動物用被服201の連結収容部203は、連結部231と、連結保持部232と、ファスナー233と、を備え、開口203aが形成されている。動物用被服201では、連結部231及び連結保持部232は開口203aの下方にそれぞれ1つずつ設けられている。連結部231は略D字状の金具であって、当該Dの直線部分が左右方向に延びるように設けられている。連結保持部232は動物用被服201の左右方向中央部に上下方向に延びるように設けられ、連結部231に接続される接続部234と、裏地10Bに固定される固定部235と、を備えている。接続部234は、一端部が連結部231に回動可能に接続され、他端部が固定部235に接続されている。固定部235は、動物用被服201を動物2に着用した際に動物2の背骨に沿う方向(上下方向)に延びるように配置されており、1点鎖線で示す縫合線235Aのように略矩形状に裏地10Bに縫合されている。開口203aは、左右方向に延びるように形成されていて、ファスナー233により開閉可能である。
【0038】
連結収容部203は、ファスナー233を開いた状態で連結部231及び接続部234を外部に露出することにより露出状態となる。このとき、固定部235は表地10Aと裏地10Bとの間の収容空間10aに収容されている。第1の実施の形態と同様に、連結部231と接続部234とを表地10Aと裏地10Bとの間の収容空間10aに収容することにより、収容状態となる。
【0039】
第3の実施の形態によると、第1の実施の形態による効果に加え、1つの連結部231及び連結保持部232で動物用被服201を実現することができるため、部品点数を減らし製造コストを削減することができる。さらに、固定部235が動物2の背骨に沿う方向に延びるように裏地10Bに固定されているため、単一の連結保持部232であっても十分に動物2の引っ張り等に耐えることができる。また、連結部231のD字状の直線部の方向とファスナー233の延びる方向が同一であるため、開口203aから容易に連結部231及び接続部234を取り出すことができる。動物用被服201は、主に小型犬等の被服に適している。
【0040】
次に、第4の実施の形態による動物用被服301について、
図6(a)及び
図6(b)に基づいて説明する。第1の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0041】
連結収容部303は、連結部31と、連結保持部32と、カバー部333と、本体部10に設けられた係止部334と、を有している。
図6(b)に示すように、カバー部333は開口3aを覆うことにより当該開口3aを閉鎖するように構成されていて、一端部が本体部10に固定され、他端部には係止部334と係止可能な被係止部335が設けられている。係止部334及び被係止部335は、それぞれ面ファスナーで構成されている。カバー部333は、表地10Aが左右方向に引っ張られて開口3aが開いたとしても、当該開いた部分を覆う程度の左右方向の幅を持っている。カバー部333は、本発明の開閉部の一例である。
【0042】
連結部31及び連結保持部32を表地10Aと裏地10Bとの間の収容空間10aに収容し、係止部334と被係止部335とを係止させることで、連結部31を
図6(b)に示す収容状態となる。動物用被服301では、
図6(a)に示すような連結部31及び連結保持部32が外部に露出した露出状態と、
図6(b)に示すような連結部31及び連結保持部32が収容空間10aに収容された収容状態とを切り替えることができる。
【0043】
図6(a)に示す状態のまま係止部334と被係止部335とを係止させることにより、連結部31及び連結保持部32が外部に露出した状態のまま開口3aをカバー部333で覆うことができる。このとき、連結保持部32がカバー部333を囲い、連結部31が互いに接触した状態でリード紐4の係止金具41が接続される。係止部334と被係止部335とを係止させていない状態であっても、カバー部333が開口3a、連結部31、及び連結保持部32を覆っているため、開口3aに雨や粉塵が侵入することを抑制することができる。
【0044】
第4の実施の形態によると、第1の実施の形態の効果に加え、カバー部333が開口3aを覆うことにより、開口3aを介して本体部10の内部に雨や粉塵などが侵入するのを防止できる。また、係止部334及び被係止部335でカバー部333と本体部10とを係止することにより、カバー部333がめくれ上がることを防止できる。さらに、カバー部333は連結部31が露出状態でも開口3aをある程度覆うことができるため、連結部31にリード紐4が接続された散歩中であっても開口に雨や粉塵などが侵入することを防止できる。
【0045】
次に、第5の実施の形態による動物用被服401について、
図6(c)及び
図6(d)に基づいて説明する。第1の実施の形態及び第4の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0046】
本体部10には係止部434が設けられ、カバー部333の一端部には係止部434と係止可能な被係止部435が設けられている。係止部434及び被係止部435はボタンで構成されており、係止部434と被係止部435とを係止させることにより、カバー部333を本体部10に固定することができる。
【0047】
このような構成によると、第4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0048】
本発明による動物用被服は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。
【0049】
第1の実施の形態では、連結収容部3は脚保持孔13aよりも後方に位置していたが、これに限定されない。例えば、脚保持孔13aよりも前方あるいは、脚保持孔13aと略同一に位置していてもよい。第1の実施の形態の動物用被服1では、動物2にハーネスを着用したときの連結部の位置を想定して連結収容部3の位置を決定したが、動物2に首輪を着用したときの連結部の位置を想定して連結収容部の位置を決定してもよい。つまり、動物用被服1を動物2に着用した際、動物2の首に相当する部分に連結収容部が位置するように構成してもよい。この場合には、連結収容部が左右方向中央部であって首部12の近傍に設けられることとなる。
【0050】
第1の実施の形態では、表地10Aと裏地10Bとの間に連結部31及び連結保持部32を挟むように収容していたが、これに限定されない。例えば、裏地が無く表地だけで動物用被服の本体部が構成されていてもよい。この場合であっても、表地と動物の表皮との間に連結部及び連結保持部が保持されるため、同様の効果を得ることができる。
【0051】
第1の実施の形態では、表地10Aに開口3aを形成したが、これに限定されない。例えば、表地及び裏地のそれぞれに開口を形成し、ファスナーを設けてもよい。これにより、動物用被服がリバーシブルの場合であっても表面及び裏面の両方から連結部を取り出すことができる。
【0052】
第2の実施の形態では、固定部135が左右に1条ずつ設けられていたが、これに限定されない。例えば、固定部135が左右に2条ずつであって、一方の固定部が脚保持孔13aの上側(首部12側)に位置し他方の固定部が脚保持孔13aの下側(首部12の反対側)に位置していてもよい。これにより、固定部がハーネスのような役割を果たすため、連結部はより強い力に対応することができる。
【0053】
上述の実施の形態では、開口3aは動物用被服1を動物2に着用した際に動物2の背骨と平行又は直交するように形成されたが、背骨と交差する方向に形成してもよい。
【0054】
上述の実施の形態では、動物用被服1の本体部は、表地10Aと裏地10Bの2層で構成されていたが、3層以上の層で構成されていてもよい。この場合には、任意の層に連結部及び連結保持部を配置することができる。これにより、保温性に優れた動物用被服を提供することができる。
動物用被服1は、連結部31と、本体部10と、連結保持部32と、を備えている。連結部31は、リード紐4と連結可能である。本体部10は、動物2の体表面を全体的に覆っていて、開口3aが形成されている。連結保持部32は、一端部が本体部10に固定され、他端部が連結部31に接続している。連結部31は、開口3aから外部に露出した露出状態と、本体部10の内部に収容された収容状態と、を切替可能である。