(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記接着剤層は、ランダムコポリマー接着剤またはブロックコポリマー接着剤、もしくはランダムコポリマー接着剤とブロックコポリマー接着剤の組み合わせを含む、請求項18に記載のラミネート構造体。
【発明を実施するための形態】
【0018】
詳細な記載
本発明の具体的な実施態様に関する詳細において、添付の図面で説明する実施例を参考にする。本発明の各々の範囲を逸脱することなく、構造および機能変動が生じ、他の実施態様が用いられ得ることがわかる。また、多様な実施態様の特徴は、本発明の範囲を逸脱することなく、組み合わされたり変更され得る。上述したように、下記の説明は、単に説明として存在するものであり、特定の形態に限定されるものではなく、説明された実施態様からなり、本発明の主旨および範囲内にある各種変更ならびに変形が生じ得る。
【0019】
本発明は、各種組成物、前記組成物からなるフィルム、フィルムラミネート、および前記組成物とラミネートを製造ならびに使用する関連方法を提供する。
【0020】
図1〜6は、本発明の態様に係るラミネートフィルムならびにかかるフィルムに用いられる成分層および構造の非限定的な実施態様を示す。一態様において、本発明は、印刷フィルム110および前記印刷フィルムを被覆する保護層120を含むラミネート構造体100を提供する(
図1)。本明細書で、保護層(例えば、層120)は、オーバーラミネートフィルムとも呼ばれる。前記印刷フィルム110は、良好な印刷適性、各種印刷材料に対する優れた印刷水溶性、順応性、低収縮性、耐久性、およびそれらの2つ以上の組み合わせを含んだ優れた特性を示すが、これらに限定されるものではない。前記印刷フィルム110は、画像を形成するのに適したインクまたは他の材料に対する材料の水溶性を含む。
【0021】
前記印刷フィルム110およびオーバーラミネートフィルム120は、各々1層または2層以上からなり得るということが分かる。一実施態様において、
図2に示すように、印刷フィルム110は、印刷層112および前記印刷層112の下面に配置された支持層114を含む。前記印刷層は、印刷表面上に画像を形成するために、インクまたは適切な印刷材料を受容するのに適した上面(印刷表面とも呼ばれる)を含む。
【0022】
図3に示すように、
図2の多層印刷フィルムは、ラミネート構造体100に含まれ、印刷層112および支持層114を含む印刷フィルム110を有するラミネート構造体100を提供し、オーバーラミネート120は、印刷層112の上面に配置される。オーバーラミネート接着剤層126は、前記オーバーラミネートフィルム120上に配置され、前記オーバーラミネートフィルム120を前記印刷フィルム110に積層できるようにする。前記オーバーラミネート接着剤層の例としては、感圧接着剤が挙げられるが、これに限定されるものではない。また、
図3に示すように、前記印刷フィルム110は、前記支持層114の下面に配置された接着剤層116をさらに含んでもよい。
【0023】
図4は、印刷フィルム110、オーバーラミネートフィルム120および前記オーバーラミネートフィルム120の略上面に配置された機能性コーティング130を有するラミネート構造体100の他の実施態様を示す。
【0024】
図5は、印刷フィルム110、オーバーラミネートフィルム120、機能性コーティング130および離型紙140を有するラミネート構造体100の実施態様を示し、前記印刷フィルムは、印刷層112、支持層114および接着剤層116を含む。
図1または5には図示していないが、前記ラミネートは、必要に応じて、隣接層同士を接着するために他の連結層または接着剤層を含んでもよい。例えば、前記オーバーラミネートフィルムは、その下面に接着剤層をさらに含み、前記印刷フィルムへのオーバーラミネートフィルムの積層を容易にする。
【0025】
図6は、
図1、3、4および5で説明した実施態様を含む本発明に係るラミネートに使用してもよいオーバーラミネートフィルム120の実施態様であるが、これに限定されるものではない。
図6のオーバーラミネートフィルム120は、上部層122と前記上部層122の下面に配置された下部層124を含む。
【0026】
図7は、本発明の態様に係るラミネートの他の実施態様である。ラミネート100は、印刷フィルム110および前記印刷フィルムの上面上に配置されたオーバーラミネートフィルム120を含む。印刷フィルム110は、印刷層112、前記印刷層112の下面に配置された支持層114、および前記支持層114の下面に配置された接着剤層116を含む。オーバーラミネートフィルム120は、上部層122、前記上部層122の下面に配置された下部層124、および前記下部層124の下面に配置された接着剤層126を含む。前記オーバーラミネートフィルム120は、接着剤層126を介して前記印刷フィルムに積層または接合される。また、前記フィルムは、前記接着剤層116を被覆する除去可能な離型紙140をさらに含み、保管中またはラミネートが表面に塗布される準備が整うまで、前記粘着体層116を保護することができる。
【0027】
前記印刷層112は、酢酸ビニル含有ポリマー、酢酸ビニルと酢酸ビニルエチレン(VAE)の混合物、あらゆるアクリル製剤、VAEエマルジョン、酢酸ビニルホモポリマー、酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニルホモポリマーと酢酸ビニルコポリマーの混合物、アクリルコポリマー、アクリルコポリマーとVAEコポリマーの混合物、VAEとアクリルハイブリッド、アクリルコポリマーとポリウレタン含有ポリマーの混合物、ポリウレタン含有ポリマー、およびそれらの2種以上の組み合わせを含むポリマーまたはエマルジョン組成物で形成されたフィルムである。好ましい前記印刷層用ポリマー材料の限定されない例としては、Dow社から入手可能な商品名Rhoplexとして市販されているものなどのアクリル樹脂、およびLubrizol社から市販されているHycar樹脂が含まれる。
【0028】
一実施態様において、前記印刷層のカルボキシル基含有成分は、DSM NeoResins社のCX-100等のポリアジリジンを用いた架橋性である。前記ヒドロキシ基含有成分は、Cytec Industries Inc.のCYMEL 385等のメラミンホルムアルデヒドまたはポリアジリジンを用いた架橋性である。また、本技術分野で公知の他の架橋剤は、ポリイソシアネート等の印刷層成分を架橋するのに用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0029】
他の実施態様において、前記印刷フィルムまたは印刷層は少量のビニルハライドポリマーまたはコポリマーを含んでもよい。前記印刷フィルムまたは印刷層に含まれるポリビニルハライドもしくはそのコポリマーの量は、特定の目的あるいは意図された用途に応じて選択することができる。他実施態様において、ポリビニルハライドまたはそのコポリマーは、印刷適性、伸縮性、順応性および耐久性等の印刷層における任意の特性を向上させるのに十分な濃度で前記印刷層に添加される。好ましいビニルハライドポリマーまたはそのコポリマーの例としては、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニルエチレン塩化ビニルターポリマーおよびポリ塩化ビニリデンコポリマーが含まれるが、これらに限定されるものではない。一実施態様において、前記印刷フィルム(または印刷層)は、約90重量%以下のビニルハライドを含んでもよい。
【0030】
他の実施態様において、前記印刷層は、ビニルハライドの濃度を「グリーン」計画に相応するように制限してビニルハライドの使用を減少させ、環境に優しいラミネートを提供する。一実施態様において、前記ポリマー材料におけるビニルハライドの濃度は15%未満である。他の実施態様において、前記ポリマー材料におけるビニルハライドの濃度は10%未満である。さらに別の実施態様においては、前記ポリマー材料におけるビニルハライドの濃度は5%未満である。他の実施態様において、前記ポリマー材料はビニルハライドを実質的に含有しない。
【0031】
一実施態様において、前記印刷層は、低表面エネルギー添加剤を含む。シリコーン材料等の低表面エネルギー添加剤で前記印刷層をドーピングすることは、低収縮、順応性および耐久性等のフィルムにおけるその他物理的または機械的特性を損なうことなく、幅広い印刷技術による印刷適性、均一な印刷品質を含む改善された特性を前記印刷層に提供する。前記印刷層用低表面エネルギーの好ましい材料として、フッ素化合物およびシリコーン含有材料が挙げられるが、これに限定されるものではない。一実施態様において、前記低表面エネルギー材料は、シラノール官能基を有する高MWシリコーン分散液、多官能基自己架橋性の水溶性シロキサン、ポリジメチルシロキサンエマルジョン、またはそれらの2種以上の組み合わせから選択されたシリコーン含有材料である。前記シリコーン含有添加剤等の低表面エネルギー添加剤は、前記印刷層のポリマー材料と混合またはグラフトされてもよい。前記印刷層に含まれてもよいシリコーン添加剤の例としては、Wacker Chemie AG社のSilres BS 4004、Silres BS 50、Silres BS 3003、Silres Creme N、Silres BS 1001、Silres MP 50 E、Silres BS 2002、Silres BS 45、Silres BS 43 N、Silres BS 1306、Silres BS 29、Silres BS 1042(反応性PDMS)、Silres BS Creme C、Silres BS 46およびSilres BS 1006が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、前記印刷層に含まれてもよいシリコーン添加剤の他の例としては、シリコーンとフルオロオリゴマーまたはポリマーの混合物を含む水性分散液およびフルオロオリゴマーまたはポリマーの水性分散液が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
一実施態様において、前記印刷層は、その表面上に3原子量%のシリコーンを含有してもよい。一実施態様において、表面のSi原子の濃度は、約4原子%以上である。他の実施態様において、表面のSi原子の濃度は、約5原子%以上である。さらに他の実施態様において、表面のSi原子の濃度は、約10原子%以上である。一実施態様において、表面のSi原子の濃度は、約3原子%〜約15原子%である。一実施態様において、表面のSi原子の濃度は、約4原子%〜約12%である。一実施態様において、表面のSi原子の濃度は約5原子%〜約10原子%である。
【0033】
一実施態様において、前記印刷層は、約0.1〜20重量%のシリコーンを含む。他の実施態様において、前記印刷層は、約2〜15重量%のシリコーンを含む。他の実施態様において、前記印刷層は、約5〜10重量%のシリコーンを含む。他の実施態様において、前記印刷層は、約0.1〜5重量%のシリコーンを含む。他の実施態様において、前記印刷層は、約1重量%のシリコーンを含む。他の実施態様において、前記印刷層は、約5重量%のシリコーンを含む。他の実施態様において、前記印刷層は、約10重量%のシリコーンを含む。他の実施態様において、前記印刷層は、約15重量%のシリコーンを含む。他の実施態様において、前記印刷層は、約20重量%のシリコーンを含む。本願明細書および請求項におけるその他の部分と同じように、この場合も、数値は組み合わされ、追加または記載されていない範囲を形成してもよい。
【0034】
他の実施態様において、前記印刷層は、特定の目的または使用目的に応じてその他の添加剤をさらに含んでもよい。前記その他の添加剤の例としては、顔料、界面活性剤、分散剤、湿潤剤、可塑剤、消泡剤、カップリング剤、熱安定剤、溶剤、凝集剤、UV吸収剤、難燃剤、光安定剤およびそれらの2種以上の組み合わせを含むが、これに限定されるものではない。一実施態様において、前記印刷層は、例えば、酸化チタン(TiO
2)等の顔料、DOW社市販のROPAQUE OP -96またはULTRA-OPAQUE等のラテックスを含んでもよい。他の実施態様において、透明フィルムが求められる場合には、TiO
2のような顔料は含まなくてもよい。他の実施態様において、ニュージャージー州ウエスト・パターソンにあるCytec Industries Inc.のCYMEL 385を架橋剤として用い、フィルムの引張強度を増加させることができる。非印刷用途に用いられる他の実施態様において、オハイオ州シンシナティにおけるMechelman社のMICHEM GUARD 55等のワックスエマルジョンを、組成物およびフィルムの前記10の実施態様のうち、いずれか一つに添加し、フィルムの洗浄容易性を提供することができる。さらに他の実施態様において、Michelman社のMICHEM EMULSION 47950等のワックスエマルジョンを、本発明の組成物およびフィルムの前記10の実施態様のうち、いずれか一つに添加することができ、製造されたフィルムは、落書き防止用途に有用となり得る。
【0035】
画像は、従来の公知の方法によって印刷または画像化することができる。前記印刷層上に画像を印刷または画像化する例としては、インクジェット法、スクリーン印刷法、熱転写印刷法、昇華印刷法および静電印刷法等の従来の方法が含まれるが、これらに限定されない。好ましいインクの例としては、ラテックスインク、UVインク、エコ溶剤インク、溶剤インク等が含まれるが、これらに限定されない。好ましいスクリーンインクの例としては、溶剤スクリーンおよびUVスクリーンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
上述したように、前記印刷フィルムは、前記印刷層の下面上に配置された支持層を含んでもよい。前記支持層114に用いられる材料の例としては、架橋性酢酸ビニルコポリマー、VAE、ポリウレタン、ネオプレン、ブナ-Nゴム、フッ素エラストマー、SBRゴム、天然ゴム、ブチルイソブチレン・イソプレンゴム、ウレタン、アクリルポリマー、またはそれらの2種以上の組み合わせのエマルジョンが含まれるが、これらに限定されるものではない。好ましい材料の例としては、Celanese社のVINAC樹脂とWaker社のVINNAPAS樹脂等のVAE樹脂を含む。
【0037】
前記接着剤層は特に限定されず、石油系接着剤または再生可能なバイオ系接着剤、感圧接着剤、糊またはホットメルト、溶剤、エマルジョン、UV硬化性または放射線硬化性、高固体(high-solid)、永久性、再剥離性、あるいは任意の種類の接着剤等、任意の適当な接着剤材料を含むことができるが、これらに限定されるものではない。前記接着剤層は、パターンコーティング、スロットダイ、カーテンコーティングであってもよく、永久接着性、再剥離性または再配置性等の特性に応じて選択してもよい。
【0038】
前記接着剤は、ランダムコポリマー接着剤またはブロックコポリマー接着剤でもよい。前記ランダムコポリマー接着剤は、アクリルおよび/またはメタクリル酸コポリマー、α-オレフィンコポリマー、シリコーンコポリマー、クロロプレン/アクリロニトリルコポリマー等に基づくものが含まれる。前記ブロックコポリマー接着剤は、直鎖状ブロックコポリマー(すなわち、A-BおよびA-B-A型)、分岐状ブロックコポリマー、星状ブロックコポリマー、グラフトまたはラジカルブロックコポリマー等に基づくもの、ならびに天然および合成ゴム接着剤が含まれる。使用可能な感圧接着剤の説明は、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, Vol.13 Willey-Interscience Publishers (New York,1988)で確認することができる。また、使用可能な感圧接着剤の付加説明は、Encyclopedia of Polymer Science and Technology, Vol.1. Interscience Publishers(New York,1964)で確認することができる。
【0039】
ハロゲン非含有接着剤の例としては、ホットメルトアクリル接着剤および水系ラテックスアクリル接着剤等のアクリル接着剤が含まれるが、これらに限定されるものではない。その他のハロゲン非含有接着剤は、ホットメルトゴム接着剤、シリコーン接着剤、熱可塑性エラストマー、公知のハロゲン非含有接着剤、および任意の比率でこれらのうちいずれかの任意の組み合わせを含む。
【0040】
好ましいバイオ系接着剤の例としては、本願に参照としてその全体の内容が含まれている米国特許第12/599,693号に記載された接着剤が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0041】
一実施態様において、前記接着剤は、空気の脱出経路を提供するために、多数の非接着領域にパターン化された、および/または多数のチャネルで構成された下面からなる。かかる接着剤の構成は、ラミネートの再剥離を助ける、非常に低い初期粘着力を有する接着剤を提供する。好ましいパターン化接着剤層の例としては、本願に参照としてその全体の内容が各々含まれている米国特許第6,630,049号、7,332,205号および7,344,618号、ならびに米国特許出願第11/757,535に記載されたもの等の接着剤層の構成を含むが、これらに限定されない。
【0042】
他の実施態様において、前記接着剤は、活性化接着剤であってもよい。前記活性化接着剤の例としては、本願に参照としてその全体の内容が含まれている国際特許出願PCT/US2010/047428号に記載されている、活性化前は非粘着性であるが、活性化時に粘着性となる接着剤である。また、他の実施態様において、前記接着剤は、本願に参照としてその全体の内容が含まれている米国特許出願 PCT/US2010/032610号に開示されているように、要求に応じて剥離されてもよい。
【0043】
前記接着剤は、溶剤系、エマルジョン、ホットメルト接着剤、UV硬化性または放射線硬化性として各々提供できるということがわかる。また、前記接着剤は、再剥離性または永久性に各々製造することができる。前記接着剤のシステムおよび性能特性は、特定の目的または使用目的に応じて選択することができる。
【0044】
一実施態様において、
図5に示すように、前記ラミネート構造体100は、印刷フィルム110上に位置する離型紙140をさらに含んでもよい。接着剤が用いられる場合、離型紙は、前記接着剤層が意図しない表面と、予想外に接着することを防ぐのに用いることができる。選択された接着剤に好ましい任意の離型紙を用いることができる。感圧接着剤に関しては、例えば、コーティング紙またはフィルム、および強光沢紙であってもよい。離型紙に好ましいコーティング材としては、シリコーン系およびフッ素系材料、またはワックスおよびカルバメート等の所望の離剥性を有するその他の材料を含む。前記離型紙は、厚さが1.02mil(0.026mm)未満、1mil(0.0254mm)未満、0.8mil (0.0203mm)未満、0.6mil(0.015mm)未満、0.50mil(0.013mm)未満、または0.25mil(0.00626mm)以下の超薄型または超軽量離型紙であることが好ましい。かかる薄型離型紙は、シート化されたホスタファン(登録商標)(HOSTANPHAN)というポリエステルフィルム(例:0.5mil(0.0127mm)、商標名2SLKシリコーンコートフィルム)が日本の三菱化学株式会社から市販されている。他の離型紙材料は、カリフォルニア州パサディナのAvery Dennison社から1.25mil(0.032mm)の接着剤層を有する1.02mil (0.026mm)ポリエステル背面シートが提供される。
【0045】
他の実施態様において、前記印刷層をシリコーンでドーピングする代わりに、圧延時に前記印刷層表面が前記離型紙の裏面と接触する前に前記離型紙の裏面をコロナ処理する。前記離型紙の裏面をコロナ処理することは、シリコーンを含有しないものをシリケートに変化させて、圧延時に前記離型紙の裏面が印刷層の表面を汚すことを防止する。
【0046】
一実施態様において、前記印刷フィルムは、印刷層および支持層を含み、前記印刷層および支持層は、以下を含む。前記印刷層は、2種のアクリル樹脂の混合物、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、顔料パッケージ、フッ素界面活性剤、消泡剤、光学的光沢剤、増粘剤、水、第2の増粘剤およびポリシロキサンを含む。前記支持層は、VAコポリマー樹脂、水、消泡剤およびフッ素界面活性剤を含む。
【0047】
前記オーバーラミネートフィルム120は、前記印刷画像またはグラフィックディスプレイを担持する下地印刷層の所望の保護レベルでラミネートを提供する。限定されない例としては、前記オーバーラミネートフィルムは、屋外グラフィックス用途、広告、販売促進、およびその他マーケティングキャンペーンに用いられてもよい。好ましくは、前記フィルムラミネートは、屋外耐久性、耐スクラッチ性、光沢、順応性、引張伸度および引張強度を提供する。
【0048】
前記オーバーラミネートフィルムは、所望の特性を有するフィルムを提供できる任意の好ましいポリマー組成物で形成されてもよい。一実施態様において、このような用途に用いられるため、前記オーバーラミネートフィルムは、非PVC材料で形成される。前記オーバーラミネートフィルムの例としては、本願に参照としてその全体の内容が含まれている米国特許出願第13/040,642に記載されている。
【0049】
図6に示した実施態様において、前記オーバーラミネートフィルム120は、上部層122および下部層124を含む。前記上部層は、ポリウレタン、ポリウレタン-アクリルコポリマー、ポリウレタン-アクリルの混合物、またはポリウレタンアクリルハイブリッドポリマーからなる。前記下部層は、非PVCエマルジョン系ポリマーを含むことができる。一般的に、前記非PVC系ポリマーは、エマルジョン系ポリマー、溶剤系ポリマー、および/または押出ポリマーである。任意の実施態様において、前記非PVC系ポリマーは、アクリルポリマーである。一実施態様において、前記上部層122は、ウレタン-アクリルハイブリッドポリマーである。一実施態様において、下部層124は、強化ポリマー層であってもよい。
【0050】
前記上部層122のウレタン-アクリルハイブリッドポリマーは、分子レベルで混合されたウレタンポリマーおよびアクリルポリマーの組み合わせであってもよい。環境に優しくするために、前記ウレタン-アクリルハイブリッドポリマーを製造する他の方法が使用されてもよいが、前記上部層122は、水性分散液で製造することができる。通常、前記ハイブリッドポリマー分散液を製造する2つの方法がある。最初の方法では、ポリウレタン分散液が製造される。そして、前記ポリウレタン分散液に、アクリルモノマーが添加される。前記ポリウレタン分散液の存在下でアクリルポリマーが形成される。第二の方法では、ポリウレタンプレポリマーが形成される。そして、前記プレポリマーにアクリルモノマーが添加される。前記ウレタンとアクリル重合が同時に完了する。このような材料を製造する方法は、本願に参照としてその全体の内容が含まれる米国特許3,684,758、4,198,330、4,644,030、および5,594,065等に記載されている。
【0051】
前記方法によって製造されたウレタン-アクリルハイブリッドポリマー分散液は、前記方法の使用によって発生する分子レベルの混合に起因する2つのポリマーの単純な混合物と比較すると、より好ましい機械的特性を示すことが確認される。最も環境に優しいフォーミュレーションを製造するために、すなわち、他の製造よりも環境への影響を減少させるために、ウレタン-アクリルハイブリッドポリマー分散液がさらに改善され、他の用途での処理溶媒として一般的に用いられる成分であるN-メチルピロリドン(NMP)を含有させないことが可能である。
【0052】
オーバーラミネートフィルムに用いられる好ましいウレタン-アクリルハイブリッドポリマー分散液は、脂肪族アクリルモノマーおよび脂肪族ポリウレタン成分を有するものが含まれる。前記製造されたオーバーラミネートフィルム製品は、屋外環境で使用されることによって、前記オーバーラミネートフィルムは、前記オーバーラミネート性能に影響を与え得る雨、露または雪等の水分、温度偏差、日差しまたはその他条件にさらされ得る。例えば、水分は、前記オーバーラミネートフィルムまたはその上の画像成分を脱色または変色させてオーバーラミネート自体を白色化させ得る。従って、このような環境にさらされる場合、前記オーバーラミネートフィルムに対して求められる耐性を満たすためには、親水性モノマーと他の成分との適切な均衡が要求される。また、目的の引張特性、耐ブロッキング性、耐スクラッチ性、透明性および光沢を満たすために前記モノマーおよびその他の成分が均衡となるように選択されなければならない。例えば、前記ウレタン-アクリルハイブリッドポリマーにおけるアクリル存在量は、前記上部層の引張特性を制御する。
【0053】
本発明で用いられる好ましいウレタン-アクリルハイブリッド分散液は、ペンシルバニア州アレンタウンにあるAir Products社の商品名HYBRIDUR 870、HYBRIDUR 570、HYBRIDUR 580、HYBRIDUR 878を含むHYBRIDUR、およびオランダ・ワールウェイクにあるDSM NeoResins社の商品名NEOPAC R8900が市販されている。
【0054】
一実施態様において、アクリルポリマーが下部層124に用いられる場合、前記アクリルポリマーは、上部層122に用いられるものと同じまたは異なってもよい。脂肪族および芳香族アクリルは、すべて下部層に含まれることが好ましい。好ましいアクリルポリマーは、ドイツのルートヴィヒスハーフェンにあるBASF社で市販しているJONCRYL 1987およびJONCRYL 617A等の優れた耐ブロック性、引張特性および透明性を有するアクリルエマルジョンが含まれる。
【0055】
前記オーバーラミネートフィルムおよび前記オーバーラミネートフィルムを形成する各々の層は、前記オーバーラミネートフィルムに特性を付与するのに好ましい任意の添加剤を含んでもよい。前記オーバーラミネートフィルムは、透明、半透明、鮮明であり得、またはその他の所望の光学特性を有することもできる。また、前記上部層および下部層は、少なくとも一つの添加剤をいずれか一方の層または両方の層に添加しても良く、2つの添加剤を一方の層または両方の層に添加してもよい。さらに他の実施態様おいて(図示していない)、前記上部層および下部層の間に中間層が含まれる場合、前記添加剤は、前記中間層に存在してもよい。前記添加剤は、UV安定剤、フリーラジカルスカベンジャー、架橋剤、増粘剤、フローおよびレベリング剤、レオロジー改質剤、界面活性剤、消泡剤、分散剤、湿潤剤、染料、顔料、共溶媒またはそれらの組み合わせを含む群から選択される。
【0056】
UVブロッキング剤およびフリーラジカルスカベンジャーは、上部層に添加され、屋外耐久性を改善させることができる。前記用途に適するUVブロッキング剤は、通常、ベンゾトリアゾール系化合物、または目的の領域でUVエネルギーを吸収することができるその他化合物である。市販されているUV吸収剤は、ドイツのルートヴィヒスハーフェンにあるBASF社のTINUVIN 400 DW、TINUVIN 292、およびスイスのムテンツにあるClariant社のHOSTAVIN 3310が挙げられるが、これらに限定されるものでない。前記UVブロッキング剤の量は、約0%〜約5%の範囲であり得る。
【0057】
また、フリーラジカルスカベンジャーは、前記オーバーラミネートフィルムの上部層に添加され、前記上部層の耐候性を向上させることができる。好ましいフリーラジカルスカベンジャーは、ドイツのルートヴィヒスハーフェンにあるBASF社のTINUVIN 1130、TINUVIN 123 DW、およびスイスのムテンツにあるClariant社のHOSTAVIN 3065が挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記フリーラジカルスカベンジャーの量は、約0%〜約5%の範囲とすることができる。
【0058】
また、その他のUVブロッキング系も、前記オーバーラミネート層の耐候性を向上させるために添加することができる。これらには、ナノサイズの酸化亜鉛および酸化セリウムまたはそれらの組み合わせが挙げられ、前記オーバーラミネートフィルムに要求されるUV耐性に達するために添加することができる。好ましいナノ金属酸化物としては、ドイツのバーゼルにあるAltana社のBYK添加剤であるNANOBYK 3840、NANOBYK 3810が挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記添加剤の全体量は、約0%〜約10%の範囲であり得る。
【0059】
前記オーバーラミネートフィルム120の一実施態様において、前記下部層124は、前記オーバーラミネートフィルム120の引張特性を向上させるポリマー層を有してもよい。かかる強化ポリマー層の例としては、エマルジョン系ポリマー、溶剤系ポリマーおよび押出ポリマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましいポリマーには、アクリルポリマー、スチレンアクリルポリマー、酢酸ビニルエチレンコポリマーおよびポリオレフィンが含まれるが、これらに限定されるものではない。前記下部層にUV安定剤およびフリーラジカルスカベンジャーを添加することができる。前記添加剤はすべて、全組成の約0%〜約5%の範囲であり得る。
【0060】
一実施態様において、前記オーバーラミネートフィルム上にオーバーラミネート接着剤層126が位置してもよい。前記オーバーラミネート接着剤層は、前記オーバーラミネートフィルムを前記印刷フィルムに積層させることを可能にする。前記オーバーラミネート接着剤層の例としては、感圧接着剤または上述したものを含むその他の適切な接着剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0061】
一実施態様において、前記オーバーラミネートフィルムは、落書き防止材料等のオーバーラミネートフィルムに混合された機能性材料をさらに含んでもよいが、これらに限定されるものではない。前記機能性材料の例としては、ポリウレタン、ナノ粒子、フッ化炭化水素およびシロキサンを基にしたコーティングが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0062】
他の実施態様において、
図4-5に示すように、機能性コーティング130は、前記オーバーラミネートフィルム120上に位置する。前記機能性コーティングは、落書き防止材料等の所望の機能性材料を含むフィルムであってもよいが、これらに限定されるものではない。一実施態様において、前記機能性コーティングは、熱または赤外線を反射することができる。
【0063】
前記ラミネート構造体は、特定の目的または使用目的に適した好ましい特性および物性を有するラミネートを提供するのに適切な厚さを有することができる。一実施態様において、前記ラミネート構造体の全体の厚さは、約1.5mil〜約15mil(約15ミクロン〜約350ミクロン)であり得る。他の実施態様において、前記ラミネート構造体の全体の厚さは、約3mil〜約10mil(約70ミクロン〜約254ミクロン)であり得る。さらに他の実施態様において、前記ラミネート構造体の全体の厚さは、約5mil〜約8mil(約120ミクロン〜約205ミクロン)であり得る。
【0064】
一実施態様において、前記印刷層の厚さは約0.8mil〜約2.0mil(約20ミクロン〜約50ミクロン)である。他の実施態様において、前記支持層の厚さは約1.2mil〜約1.6mil(約30ミクロン〜約40ミクロン)であり得る。
【0065】
一実施態様において、前記支持層の厚さは約0.1mil〜約5.0mil(約2.5ミクロン〜約127ミクロン)であり得る。他の実施態様において、前記支持層の厚さは約0.2mil〜約2.0mil(約5ミクロン〜約50ミクロン)であり得る。他の実施態様において、前記支持層の厚さは約0.5mil〜約1.2mil(約12ミクロン〜約30ミクロン)であり得る。本願明細書および請求項の他の部分と同様に、この場合にも、数値は組み合わされ、追加または記載されていない範囲を形成してもよい。他の実施態様において、前記支持層の厚さは約1.2mil(30ミクロン)未満であり得る。出願人は、採用する実施態様において、厚さが1.2mil(30ミクロン)未満の支持層が、破損または破裂が少ないフィルムであるのみならず、長期的な再剥離性および再配置性を含む優れた特性を有する印刷フィルムを提供するということを発見した。
【0066】
前記上部層122の厚さは、約0.2mil〜約5milの範囲であり得る。前記下部層124の厚さは、約0.2mil(12.7ミクロン)〜約5mil(127ミクロン)の範囲であり得る。本願明細書および請求項の他の部分と同様に、この場合にも、数値は組み合わされ、追加または記載されていない範囲を形成してもよい。前記上部層102の厚さが薄すぎると、前記フィルムの耐薬品性、耐スクラッチ性および屋外耐久性が劣悪となり得る。また、前記下部層124の厚さが薄すぎると、フィルム全体の引張特性が不十分になり得る。一方、前記上部層122および下部層124が各々厚すぎると、前記構造体の厚さが前記フィルムの順応性を損わせるかもしれない。
【0067】
一実施態様において、前記印刷フィルムおよびオーバーラミネートフィルムは、上述したようなコポリマーの適切な選択で断層フィルムとして製造することができる。
【0068】
ラミネートおよび各々のフィルム層は、フィルム層を形成する任意の適切な方法によって形成することができる。かかる方法としては、カーテンコーティング法、グラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、オフセットグラビアコーティング法、ローラーコーティング法、ナイフオーバーロールコーティング法、エアーナイフコーティング法、メータリングロードコーティング法、リバースロールコーティング法、ダイコーティング法等、またはフィルムコーティングを形成する本技術分野で公知のその他の方法が含まれるが、これらに限定されるものではない。一実施態様において、ラミネート構造体は、前記層を順次にコーティングして所望の構造体を提供することで形成することができる。これは、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の基板を提供し、前記オーバーラミネート構造体の最外層から始まって層をコーティングし、続けて、前記印刷フィルムの所望の層をコーティングした後に、接着フィルム層を塗布することによって行われ得る。
【0069】
他の実施態様において、前記印刷フィルムおよびオーバーラミネートフィルムは、個別に形成された後、続けて、順次共に積層され、所望の構造体を提供され得る。前記印刷フィルムおよびオーバーラミネートフィルムを共に積層する前に、印刷層の上面に所望のグラフィックス表示が位置することがわかる。また、前記オーバーラミネートフィルム上に、任意の適当な連結層、または接着剤層が提供され、前記印刷フィルムとオーバーラミネートが共に十分積層されることがわかる。
【0070】
前記印刷フィルムは、本発明の組成の実施態様における液状フォーミュレーションまたはエマルジョンを製造し、続けて、カーテンコーティングにより前記フォーミュレーションまたはエマルジョンに基材をコーティングすることで形成することができる。一実施態様において、前記基材はライナーである。他の実施態様において、前記基材はPETフィルムである。
【0071】
一実施態様において、印刷フィルムを製造する方法の第一段階は、印刷層および支持層の成分、および基材を提供することである。次いで、各々の成分を個別に混合し、印刷層組成物および支持層組成物を各々形成する。さらに、キャリア基材を前記印刷層にコーティングして乾燥させた後、前記印刷層上の支持層に前記材料をコーティングする。次に、前記印刷層および支持層を乾燥させ、印刷フィルムを形成する。その後、前記キャリア基材から乾燥した印刷フィルムを除去する。これらの2つのコーティングは、単一工程段階または複数工程段階で塗布されて所望の構造体を製造する。
【0072】
前記印刷フィルムが乾燥された後、接着剤が前記印刷フィルム構造体の一方または両方の主要表面に塗布され、公知の方法、例えば、接着積層等を用いて接着剤層および支持層を形成する。本発明に用いられる離型紙は、技術分野で公知のもの、または後に発見されるものでもよい。一般的に、好ましい離型紙は、市販のシリコーン剥離コーティングを有するポリエチレンコート紙、市販のシリコーン剥離コーティングを有するポリエチレンコーティングされたポリエチレンテレフタレート、またはこのようなフィルムを製造しつつパターン化、またはパターンでエンボス処理した後、市販のシリコーン剥離コーティングでコーティングできるキャストポリプロピレンフィルムが含まれるが、これらに限定されるものではない。具体的には、離型紙はシリコーン剥離コーティングで前面に低密度ポリエチレンのコーティングを有し、背面に高密度ポリエチレンまたはポリプロピレンのコーティングを有するクラフト紙である。接着剤製品に用いられるために選択される感圧接着剤に比べて離型特性、すなわち、接着剤がライナーよりもフェースストックに対してより大きな親和性を有することを選択する限り、技術分野で公知の他の離型紙も好ましい。一実施態様において、前記離型紙は、前記離型コーティング下部にポリマーの成形層を有する。通常、前記成形層は、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィンである。前記離型紙における離型層の表面は、織り仕上げ、平坦化仕上げまたはパターン化仕上げにしてもよい。前記離型層は、マット仕上げ等の任意に微細構造化された表面を有してもよく、あるいは3次元微細構造のパターンを有してもよい。前記微細構造は、剥離面の表面と平行に断面を見たとき、円形、楕円形、ひし形、正方形、矩形、三角形、多角形または直線、もしくは不規則な形状からなる断面を有してもよい。オーバーラミネートフィルムを製造する方法は、上部層の成分とリムーバル支持体を提供するものである。続いて、前記上部層の成分を混合し、上部層組成物を形成する。次に、前記リムーバル支持体がスロットダイコーティング、カーテンコーティング、またはその他許容可能な方法等により、前記上部層組成物でコーティングされる。そして、前記上部層組成物を乾燥させる。乾燥は、加熱または大気環境を使用するか、またはその他適切な方法によって行われてもよい。
【0073】
次いで、下部層の成分が提供される。前記下部層の成分は、混合され下部層組成物を形成する。前記下部層組成物は、スロットダイコーティング等の技術分野で公知の任意の方法等により上部層上をコーティングするが、これらに限定されるものではない。そして、前記下部層組成物を乾燥させる。また、次の段階に進む前に、感圧接着剤(PSA)コーティング離型紙に前記フィルムがさらに積層される。続いて、乾燥した2層フィルムからリムーバル支持体が除去または分離される。前記分離および除去は、キャリアまたは支持層から前記フィルムを分離する役割を担う剥離ブレードまたはナイフ等の技術分野で公知の任意の手段によって行われ得るが、これらに限定されるものではない。また、前記フィルムは、前記キャリアによって鋭角に分離可能であり、前記キャリアまたは支持体から前記フィルムを容易に取ることができる。そして、オーバーラミネートフィルムは巻き取られ、使用に備える。また、前記フィルムは、等価サイズまたは変動する長さのシートもしくはセクションに切断・分離される。
【0074】
前記上部層および下部層は、実質的に互いに同じ外縁を有し、すなわち、エッジおよび/または面が整列し、並置する。もちろん、前記上部層は、前記下部層上にパターンで塗布され、前記層が互いに完全に並置することはできない。
【0075】
本発明の他の実施態様において、前記上部層および下部層の組成物は、リムーバル支持体の上部に同時に塗布されてもよい。第一段階は、上部層の成分、下部層の成分およびリムーバル支持体を提供することである。次に、前記上部層の成分を混合して上部層組成物を形成する。続いて、同時に前記上部層の成分を混合して下部層組成物を形成する。そして、前記上部層組成物および下部層組成物は、カーテンコーティングのみならず、デュアルダイコーティング、リバースロール、グラビア、およびスプレーコーティング等の非接触コーティングを含む、任意の適切なコーティング法を用いて同時にコーティングされる。前記層がコーティングされ、前記上部層組成物は、前記リムーバル支持体に接触し、前記下部層組成物は、前記上部層組成物に接触する。また、前記上部層および下部層は、個別に形成された後、一般の装置によって、前記支持体またはキャリアに押出されるか、コーティングされ得る。次いで、前記コーティングされた組成物は、乾燥させられる。また、前記フィルムは、次の段階を行う前にPSAコーティングされた離型紙が、さらに積層される。前記組成物の乾燥後に前記リムーバル支持体またはキャリア層は、乾燥した2層のフィルムから除去することができる。前記フィルムは巻き取られ、使用に備えるか、または特定の用途の要求に応じてシート化され得る。
【0076】
上述した他に、前記フィルムは、ニスまたは他の材料でさらにオーバーコーティングされ、光沢外観を提供することができる。前記段階は、フィルム形成工程の間行われ、印刷後または製造工程が完了した後の材料の収集後に行うことができる。
【0077】
前記印刷フィルムおよびオーバーラミネートフィルムが形成されると、前記オーバーラミネートフィルム上にオーバーラミネート接着剤層が位置し得る。前記オーバーラミネート接着剤層は、前記オーバーラミネートフィルムを前記印刷フィルムに積層できるようにする。次いで、オーバーラミネート接着剤層を有するオーバーラミネートフィルムは、印刷フィルム上に位置し、必要に応じて、グラフィックスラミネート構造体を形成することができる。前記オーバーラミネートフィルムは、技術分野で公知の任意の手段によって印刷フィルム上に位置することができる。
【0078】
実験方法
本発明のラミネート構造体および印刷フィルムの特性を各種分析法によって特徴化することができる。以下、これら分析法の簡単な説明を示す。
【0079】
引張伸び
前記印刷フィルムの引張伸び率は、インストロン等の機械的特性の測定法を用いて実験される。改良されたASTM D882が用いられ、本発明のフィルムの引張強度および伸びを測定した。方法は以下の通りである。
【0080】
1.機械方向に1"×8で試料を切断する。
2.両端の端からフィルム1"をグリップし、従って、前記グリップ間のセパレーションは2インチである。
【0081】
3.12インチ/分(ipm)にクロスヘッド速度を設定する。
4.引張応力×フィルム厚の値である引張強度を得る。
【0082】
5.伸び率%は、機械によって報告される。
標準は、最小極限伸び50%および最小引張強度0.5ポンド/平方インチ(psi)を求める。前記印刷フィルム上のPSAの存在可否は、前記フィルムの強度および/または伸び率を顕著に変更させない。上述したように、以下の実施例において、印刷フィルムがPSAを含むいかなる場合においても、PSA層がないフィルムを用いた引張伸び率の試験が行われた。
【0083】
印刷適性
前記印刷フィルムの印刷適性は、溶剤系インクジェット印刷機を用いてフィルム試料上に直接印刷することにより、実験された。溶剤スクリーン、エコ溶剤、デジタル、被エゾインクジェット、UVスクリーンおよびUVインクジェット方法等以外の印刷方法が含まれ得る。続けて、肉眼検査を行い、フィルム表面上のインクの飛散およびフィルム内部へのインクの拡散があるか決められる。インクの飛散と拡散がない場合は、良好な印刷がなされる。
【0084】
耐久性
印刷フィルムの耐久性は、標準SAE J1960(Rev.2004年10月)に従ってxenon arcの耐候度試験機(weather-o-meter)を用いて実験した。前記実験方法は、フィルムの耐候性を予見するために、太陽光線、加熱、および湿潤(湿気、凝結または雨の形態)等の過酷な環境条件を加速化するように設計した。色相用LABスコア、ならびに20°、60°および85°での光沢度が測定された。
【実施例】
【0085】
下記実施例は、本発明の各種実施態様を説明する。当業者には本発明の範囲内で多数の変更および変動が明らかになり、本発明は以下の実施例に限定されない。特に言及しない限り、以下の実施例における部、百分率および比率はすべて重量基準であり、実施例で用いられるすべての試薬は、以下に確認される化学物質の製造業者から入手するか、市販されており、また、通常の方法により合成することができる。
【0086】
以下、表1は、各種用いられる化学薬品のリスト、その識別供給源、機能、薬品名、組成または形態、固体率、およびTgを提供する。白色顔料は、American Colorで製造される。
【0087】
【表1】
【0088】
以下、使用できる化学薬品をさらに詳しく説明する。
AIRFLEX 465 : Air Products社市販の低粘度/高固体率(67 %)、迅速なセッティング速度のポリビニルアルコール保護酢酸ビニルエチレン(VAE)エマルジョン。
【0089】
AIRFLEX 323 : Air Products社市販の標準固体率(55 %)、高いTgおよび優れた耐熱性のポリビニルアルコール保護VAEエマルジョン。
【0090】
DISPONIL AFX 4030 :オハイオ州シンシナティにあるCognis Corporation社市販の30固体%でエチレンオキシド40モルの非イオン性界面活性剤。
【0091】
VINAC XX-230 : Air Products社市販の標準55固体%のポリビニルアルコール保護VAエマルジョン。
【0092】
VINAC 890DPN : Air Products社市販の反応器、塩化アルミニウム硬化剤および少量の合体剤(coalescence agent)を含有する46固体%のポリ酢酸ビニル分散液。
【0093】
VINNAPAS 315 :ガラス転移温度17℃のポリ(ビニルアルコール)安定化酢酸ビニル-エチレンコポリマー。
【0094】
TAMOL 731A : Dow Chemical社市販の優れた相溶性および良好な顔料湿潤性の疎水性コポリマー分散剤。
【0095】
HYCAR 26349 :オハイオ州ウィクリフにあるLubrizol Corporation社市販の耐久性コーティング/接着剤用の49固体%および12 ℃Tgの界面活性剤保護アクリルラテックス。
【0096】
HYCAR 26348 : The Lubrizol Corporation社市販の優れたオイル、ならびに溶剤耐性の48.5固体%および30 ℃Tgの界面活性剤保護アクリルラテックス。
【0097】
HYCAR 26-1265 : The Lubrizol Corporation社市販の超耐水コーティング/接着剤用の49固体%および23 ℃Tgの界面活性剤保護アクリルラテックス。
【0098】
HYCAR 265917 : The Lubrizol Corporation社市販のアクリルラテックス。
JONCRYL 1987 :非ホルムアルデヒドを放出するソフト、フレキシブルで、さらにソフト、よりフレキシブルな1パック自己架橋性アクリルエマルジョン。
【0099】
RHEOLATE 350 :英国ロンドンにあるElementis社市販のレオロジー添加剤。
DEV 5147 : VAE/アクリルハイブリッド、1277-72のスケールアップ版。
【0100】
RHOPLEX Ac-261LF : Dow社のアクリル樹脂。
SANCURE 899 : The Lubrizol Corporation社市販のコーティングに対して高光沢を提供する30固体%の脂肪族ポリエステルポリウレタン分散液。
【0101】
ZONYL FS-300 :デラウェア州ウィルミントンにあるDuPont社市販の40固体%の水性用途用の理想的な湿潤剤およびレベリング剤である汎用の非イオン性フッ素界面活性剤。
【0102】
BENZOFLEX 2088 :イリノイ州ローズモントにあるVelsicol Chemical Corporation社市販のジプロピレングリコールジベンゾエート可塑剤。
【0103】
TINUVIN 1130 :スイスのバーゼルにあるCiba社市販のヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系のUV吸収剤。
【0104】
TINUVIN 292 : Ciba社市販のコーティング用途用の液体ヒンダードアミン光安定剤。
実施例1
図1に示したような構造を有するラミネートが、(1)印刷層、支持層および接着剤層を含む印刷フィルムならびに(2)上部層、下部層および接着剤層を含むオーバーラミネートフィルムを提供して製造される。前記印刷層は、約50wt%〜約100wt%のアクリル樹脂からなる組成物であり、2種以上のアクリル樹脂を含んでもよく、低表面エネルギー添加剤として約0.5wt%〜約3wt%のポリシロキサンを含んでもよい。前記支持層は、約40wt%〜約60wt%のVAE樹脂を含み、約60wt%〜約40wt%の2種以上のVAコポリマー樹脂を含んでもよい。また、前記印刷層および支持層は、必要に応じて、フッ素界面活性剤、増粘剤、湿潤剤、消泡剤あるいは顔料等のその他の添加剤を含んでもよい。前記オーバーラミネートの上部層は、約70wt%〜約99wt%のウレタンハイブリッドポリマー樹脂を含む。前記オーバーラミネートの下部層は、約85wt%〜約99wt%のアクリルポリマー樹脂を含む。さらに、前記上部層ならびに下部層は、UVスクリーン、増粘剤、フッ素界面活性剤等のその他の添加剤を含んでもよい。
【0105】
前記印刷フィルムの接着剤層は、Avery Dennison社市販のS4000である。前記オーバーラミネートフィルムの接着剤層は、Avery Dennison社市販のS8072である。前記各フィルムは、本願に記載されたコーティング方法により製造され、前記オーバーラミネートフィルムは、前記印刷層の上面に前記オーバーラミネートフィルムの接着剤層を積層させることで、印刷フィルムに積層される。
【0106】
本発明の実施態様は、添付の図面を用いて上述したように説明できるが、本発明は実施態様のみに限定されず、本発明は、本願項目の範囲を逸脱することなく、多数の再配列、変更、および置換が可能であることがわかる。以下の項目は、その項目または同等物の範囲内にある限り、すべての変更および修正を含むことを意図する。
以下に本発明の実施形態の例を項目として示す。
[項目1]
ラミネート構造であって、
印刷層を含む印刷フィルム、および
印刷フィルムの上面を被覆するオーバーラミネートフィルムを含み、
印刷層は、酢酸ビニル含有ポリマー、酢酸ビニルと酢酸ビニルエチレンの混合物、あらゆるアクリル製剤、酢酸ビニルエチレンエマルジョン、酢酸ビニルホモポリマー、酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニルホモポリマーと酢酸ビニルコポリマーの混合物、アクリルコポリマーまたはアクリルコポリマーと酢酸ビニルエチレンコポリマーの混合物、酢酸ビニルエチレンとアクリルハイブリッド、ポリウレタン含有ポリマー、アクリルコポリマーとポリウレタン含有ポリマーの混合物、またはこれらの2種以上の組み合わせから選択されたエマルジョンポリマーを含み、
オーバーラミネートフィルムは、ポリウレタン、ポリウレタンアクリルコポリマー、ポリウレタン−アクリルの混合物、ウレタン−アクリルハイブリッドコポリマー、アクリルコポリマー、アクリルの混合物、またはこれらの2種以上の組み合わせから選択されたポリマーを含む、ラミネート構造体。
[項目2]
印刷フィルムは、印刷層の下面に配置された支持層を含む、項目1に記載のラミネート構造体。
[項目3]
支持層は、架橋性酢酸ビニルコポリマーのエマルジョンポリマー、VAEエマルジョン、ポリウレタンエマルジョン、またはそれらの2種以上の組み合わせから選択された材料を含む、項目2に記載のラミネート構造体。
[項目4]
印刷層は、低表面エネルギー添加剤を含む、項目1〜3のいずれか1項に記載のラミネート構造体。
[項目5]
低表面エネルギー添加剤は、フッ化材料、シリコーン含有材料、またはそれらの組み合わせから選択される、項目4に記載のラミネート構造体。
[項目6]
低表面エネルギー添加剤は、シロキサン、シラン、またはそれらの組み合わせから選択されるシリコーン含有材料を含む、項目4に記載のラミネート構造体。
[項目7]
印刷層は、約0.1重量%〜約20重量%のシリコーン添加剤を含む、項目6に記載のラミネート構造体。
[項目8]
印刷層は、約3原子%以上の表面Si原子の濃度を含む、項目6に記載のラミネート構造体。
[項目9]
印刷フィルムは、印刷フィルムの下面に配置された接着剤層をさらに含む、項目1〜8のいずれか1項に記載のラミネート構造体。
[項目10]
接着剤層を被覆する離型紙を含む、項目9に記載のラミネート構造体。
[項目11]
離型紙は、露出した裏面を含み、裏面はコロナ処理される、項目10に記載のラミネート構造体。
[項目12]
オーバーラミネートフィルムは、上部層および下部層を含む、項目1〜11のいずれか1項に記載のラミネート構造体。
[項目13]
上部層は、ポリウレタン、ポリウレタン−アクリルコポリマー、ポリウレタン−アクリルの混合物、ポリウレタン−アクリルハイブリッドポリマー、またはそれらの2種以上の組み合わせのうち、少なくとも1つを含む、項目12に記載のラミネート構造体。
[項目14]
下部層は、非PVC系ポリマーを含む、項目12に記載のラミネート構造体。
[項目15]
オーバーラミネートフィルムは、機能性材料を含む、項目1〜14のいずれか1項に記載のラミネート構造体。
[項目16]
オーバーラミネートフィルム上に配置された機能性コーティング層を含む、項目1〜15のいずれか1項に記載のラミネート構造体。
[項目17]
機能性材料は、ポリウレタン系コーティングを含む、項目16に記載のラミネート構造体。
[項目18]
第1のポリマー材料は、約90重量%以下のビニルハライドをさらに含む、項目1〜17のいずれか1項に記載のラミネート構造体。
[項目19]
印刷フィルムは、約15重量%以下の量でビニルハライドを含む、項目1〜17のいずれか1項に記載のラミネート構造体。
[項目20]
印刷フィルムは、ビニルハライドを実質的に含有しない、項目1〜17のいずれか1項に記載のラミネート構造体。
[項目21]
支持層は、架橋性酢酸ビニルコポリマーと酢酸ビニルエチレンエマルジョン、ポリウレタンエマルジョン、ポリウレタン含有エマルジョンの混合物、アクリルコポリマーエマルジョン、またはそれらの2種以上の組み合わせのうち、少なくとも1つを含む、項目2に記載のラミネート構造体。
[項目22]
印刷フィルムは、その下面に接着剤層を含み、接着剤層は、少なくとも1つの石油系接着剤、再生可能なバイオ系接着剤、ハロゲン非含有接着剤、アクリル接着剤、またはそれらの2種以上の組み合わせから選択され、各接着剤は溶剤系接着剤、エマルジョン、ホットメルト接着剤、UV硬化性接着剤、放射線硬化性接着剤、またはそれらの2種以上の組み合わせから選択され、各接着剤は再剥離性接着剤あるいは永久性接着剤として提供することができる、項目1〜21のいずれか1項に記載のラミネート構造体。
[項目23]
接着剤層は、パターンコーティングされる、項目22に記載のラミネート構造体。
[項目24]
接着剤層は、ランダムコポリマー接着剤またはブロックコポリマー接着剤、もしくはランダムコポリマー接着剤とブロックコポリマー接着剤の組み合わせを含む、項目22に記載のラミネート構造体。
[項目25]
接着剤層は、ハロゲンを含有しない、項目22に記載のラミネート構造体。
[項目26]
支持層の厚さは、約2.5ミクロン〜約105ミクロン未満である、項目2または21に記載のラミネート構造体。
[項目27]
支持層の厚さは、約0.5mil〜約2.0mil未満である、項目2に記載のラミネート構造体。
[項目28]
支持体層の厚さは、約30ミクロン未満である、項目2または21に記載のラミネート構造体。
[項目29]
印刷フィルムの製造方法であって、
基材上に、酢酸ビニルホモポリマーまたはコポリマーもしくはこれらの混合物、アクリルコポリマーまたはアクリルコポリマーとVAEコポリマーの混合物、VAEとアクリルハイブリッド、アクリルコポリマーとポリウレタン含有ポリマーの混合物、ポリウレタン含有ポリマー、あるいはそれらの2種以上の組み合わせからなる群から選択されるポリマー材料を含む印刷層組成物から印刷層を形成する工程、および
印刷層の表面上に支持層組成物から支持層を形成する工程を含む、印刷フィルムの製造方法。
[項目30]
支持層の表面上に接着剤層を形成する工程をさらに含む、項目29に記載の印刷フィルムの製造方法。
[項目31]
印刷層は、印刷層の約0.1重量%〜約20重量%の量で低表面エネルギー添加剤を含む、項目29または30に記載の印刷フィルムの製造方法。
[項目32]
基材上に、酢酸ビニル含有ポリマー、酢酸ビニルと酢酸ビニルエチレンの混合物、あらゆるアクリル製剤、酢酸ビニルエチレンエマルジョン、酢酸ビニルホモポリマー、酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニルホモポリマーと酢酸ビニルコポリマーの混合物、アクリルポリマーまたはこれと酢酸ビニルエチレンコポリマーの混合物、酢酸ビニルエチレンとアクリルハイブリッド、ポリウレタン含有ポリマー、あるいはそれらの2種以上の組み合わせから選択されるポリマー材料を含む印刷層組成物で印刷層を形成する工程、
印刷層の表面上に支持層組成物から支持層を形成する工程、および
印刷層の上面にオーバーラミネートフィルムを積層する工程を含む、ラミネート構造体の製造方法。
[項目33]
機能性コーティングをオーバーラミネートフィルム上に配置させる工程をさらに含む、項目32に記載のラミネート構造体の製造方法。
[項目34]
上部層および下部層を含むオーバーラミネートフィルムを提供する工程をさらに含む、項目32または33に記載のラミネート構造体の製造方法。
[項目35]
自己接着ラミネート構造体であって、
(1)接着剤層、(2)接着剤層上に配置された支持層、および(3)支持層上に配置された印刷層を含む印刷フィルム、ならびに
印刷フィルムを被覆するオーバーラミネートフィルムを含み、
支持層は、架橋性酢酸ビニルコポリマー、VAEエマルジョン、ポリウレタンエマルジョン、またはこれらの2種以上の組み合わせを含み、印刷層は、酢酸ビニル含有ポリマー、酢酸ビニルと酢酸ビニルエチレンの混合物、あらゆるアクリル製剤、酢酸ビニルエチレンエマルジョン、酢酸ビニルホモポリマー、酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニルホモポリマーと酢酸ビニルコポリマーの混合物、アクリルコポリマーもしくはこれと酢酸ビニルエチレンコポリマーの混合物、酢酸ビニルエチレンとアクリルハイブリッド、アクリルコポリマーとポリウレタン含有ポリマーの混合物、ポリウレタン含有ポリマー、またはそれらの2種以上の組み合わせを含み、
オーバーラミネートフィルムは、(1)ポリウレタン、ポリウレタン−アクリルコポリマー、ポリウレタン−アクリルの混合物、ウレタン−アクリルハイブリッドポリマー、またはそれらの2種以上の組み合わせを含む上部層および(2)非PVC系ポリマーを含む下部層を含む、自己接着性ラミネート構造体。
[項目36]
印刷層は、少なくとも1つのアクリル樹脂を含み、
支持層は、少なくとも1つのVAE樹脂を含み、
上部層は、ウレタンハイブリッドポリマー樹脂を含み、
下部層は、アクリルポリマー樹脂を含む、項目35に記載の自己接着性ラミネート構造体。
[項目37]
印刷層は、シリコーン含有材料から選択された低表面エネルギー添加剤を含む、項目35または36に記載の自己接着性ラミネート構造体。