特許第6191166号(P6191166)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6191166SDNネットワークシステム、コントローラ装置及びそれらに用いる通信量削減方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6191166
(24)【登録日】2017年8月18日
(45)【発行日】2017年9月6日
(54)【発明の名称】SDNネットワークシステム、コントローラ装置及びそれらに用いる通信量削減方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/717 20130101AFI20170828BHJP
   H04L 12/70 20130101ALI20170828BHJP
【FI】
   H04L12/717
   H04L12/70 100A
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-40213(P2013-40213)
(22)【出願日】2013年3月1日
(65)【公開番号】特開2014-170983(P2014-170983A)
(43)【公開日】2014年9月18日
【審査請求日】2016年2月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】本山 謙太郎
【審査官】 大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/101692(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/102488(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/164958(WO,A1)
【文献】 特開2012−170161(JP,A)
【文献】 特開2007−060092(JP,A)
【文献】 特開平10−294707(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/717
H04L 12/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラ装置から複数のネットワーク装置各々に対してフロー制御を行うSDN(Software Defined Networking)を用いるSDNネットワークシステムであって、
前記コントローラ装置は、
前記複数のネットワーク装置で構築されるSDN網の制御を行い、かつ独自のフォーマットでメッセージのやりとりが行われる管理ネットワーク内に設置された制御部分と、
前記管理ネットワーク外に設置され、かつ前記制御部分から送られてきた前記独自のフォーマットのメッセージを標準化されたメッセージに変換して前記複数のネットワーク装置各々に設定を行うメッセージやりとり部分と
を有することを特徴とするSDNネットワークシステム。
【請求項2】
前記メッセージやりとり部分は、少なくとも前記複数のネットワーク装置各々から送られてきた障害通知を前記独自のフォーマットのメッセージに変換して前記制御部分へ送信することを特徴とする請求項1記載のSDNネットワークシステム。
【請求項3】
前記メッセージやりとり部分は、前記複数のネットワーク装置から同時に送られてきた障害通知について原因が同一であるかを確認しかつ同じ原因で発生した障害の場合に当該複数のネットワーク装置から同時に送られてきた障害通知を1つの障害通知として集約する集約手段を含むことを特徴とする請求項2記載のSDNネットワークシステム。
【請求項4】
自装置から複数のネットワーク装置各々に対してフロー制御を行うSDN(Software Defined Networking)を用いるSDNネットワークシステムを構成するコントローラ装置であって、
前記複数のネットワーク装置で構築されるSDN網の制御を行い、かつ独自のフォーマットでメッセージのやりとりが行われる管理ネットワーク内に設置された制御部分と、
前記管理ネットワーク外に設置され、かつ前記制御部分から送られてきた前記独自のフォーマットのメッセージを標準化されたメッセージに変換して前記複数のネットワーク装置各々に設定を行うメッセージやりとり部分と
を有することを特徴とするコントローラ装置。
【請求項5】
前記メッセージやりとり部分は、少なくとも前記複数のネットワーク装置各々から送られてきた障害通知を前記独自のフォーマットのメッセージに変換して前記制御部分へ送信することを特徴とする請求項4記載のコントローラ装置。
【請求項6】
前記メッセージやりとり部分は、前記複数のネットワーク装置から同時に送られてきた障害通知について原因が同一であるかを確認しかつ同じ原因で発生した障害の場合に当該複数のネットワーク装置から同時に送られてきた障害通知を1つの障害通知として集約する集約手段を含むことを特徴とする請求項5記載のコントローラ装置。
【請求項7】
コントローラ装置から複数のネットワーク装置各々に対してフロー制御を行うSDN(Software Defined Networking)を用いるSDNネットワークシステムに用いる通信量削減方法であって、
前記コントローラ装置を、前記複数のネットワーク装置で構築されるSDN網の制御を行い、かつ独自のフォーマットでメッセージのやりとりが行われる管理ネットワーク内に設置された制御部分と、前記管理ネットワーク外に設置され、かつ前記制御部分から送られてきた前記独自のフォーマットのメッセージを標準化されたメッセージに変換して前記複数のネットワーク装置各々に設定を行うメッセージやりとり部分とから構成したことを特徴とする通信量削減方法。
【請求項8】
前記メッセージやりとり部分が、少なくとも前記複数のネットワーク装置各々から送られてきた障害通知を前記独自のフォーマットのメッセージに変換して前記制御部分へ送信することを特徴とする請求項7記載の通信量削減方法。
【請求項9】
前記メッセージやりとり部分が、前記複数のネットワーク装置から同時に送られてきた障害通知について原因が同一であるかを確認しかつ同じ原因で発生した障害の場合に当該複数のネットワーク装置から同時に送られてきた障害通知を1つの障害通知として集約する処理を実行することを特徴とする請求項8記載の通信量削減方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はSDNネットワークシステム、コントローラ装置及びそれらに用いる通信量削減方法に関し、特にSDN(Software Defined Networking)ネットワークにおける管理ネットワークの通信量の削減に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連するSDNネットワークシステムは、SDNを用いたネットワークであり、図5に示すように、コントローラ制御部4とメッセージやりとり部とからなるコントローラが同一のサーバ装置上で動作しており、このサーバ装置が管理ネットワーク200上に設置されている。
【0003】
図5において、コントローラ制御部4は、オペレータに対してSDN網の制御を行うためのインタフェースを提供するUI(User Interface)部41と、NW(NetWork:ネットワーク)装置51〜54から構築されたSDN網を制御するための処理を行う制御部42と、SDN網を制御するためのメッセージを生成して送信するMSG(Message)変換部43とを備えている。
【0004】
このSDNネットワークシステムでは、コントローラ制御部4とNW装置51〜54の間で多量の通信が発生するため、管理ネットワーク200上に負荷がかかっている。
【0005】
コントローラとNW装置51〜54とを同時に一から開発するのであれば、コントローラとNW装置51〜54との間でやりとりされるメッセージを独自のフォーマットとすることで、パケット量を減らしたり、パケットを小さくしたりすることも可能である。
【0006】
しかしながら、コントローラとNW装置51〜54との間でやりとりされるメッセージに標準化されたものを使用し、コントローラは開発するが、NW装置51〜54は既にあるものを使用するのがほとんどのため、独自のフォーマットを定義することもできない。
【0007】
上記のネットワークにおける通信量を削減する方法としては、下記の特許文献1に記載の技術がある。この特許文献1に記載の方法では、加入者収容ノードと中継ノードとの2階層のVoIP(Voice over Internet Protocol)ネットワークに輻輳制御サーバを置き、輻輳制御サーバが輻輳状態または輻輳発生の可能性がある場合に、制御メッセージのルーティング動作の規制の指示を送信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−172517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した本発明に関連するSDNネットワークシステムでは、コントローラと各NW装置との間で多量の通信が発生しているため、コントローラが設置された管理ネットワークに負荷がかかっている。
【0010】
また、本発明に関連するSDNネットワークシステムでは、コントローラと各NW装置との間でやりとりされるメッセージのフォーマットに、標準化されているものを使用する場合が多く、メッセージを独自のものにするわけにはいかない。
【0011】
そのため、メッセージを、パケット量を減らしたり、パケットを小さくしたりすることも可能な独自のフォーマットとする方法で、管理ネットワークの通信量を削減することもできない。尚、上記の特許文献1に記載の方法は、輻輳制御サーバを増設することで、輻輳状態の解消を図っており、輻輳制御サーバを増設することなく、上記の課題を解決することはできない。
【0012】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、管理ネットワークの通信量の削減を図ることができるSDNネットワークシステム、コントローラ装置及びそれらに用いる通信量削減方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によるSDNネットワークシステムは、コントローラ装置から複数のネットワーク装置各々に対してフロー制御を行うSDN(Software Defined Networking)を用いるSDNネットワークシステムであって、
前記コントローラ装置は、
前記複数のネットワーク装置で構築されるSDN網の制御を行い、かつ独自のフォーマットでメッセージのやりとりが行われる管理ネットワーク内に設置された制御部分と、
前記管理ネットワーク外に設置され、かつ前記制御部分から送られてきたメッセージを標準化されたメッセージに変換して前記複数のネットワーク装置各々に設定を行うメッセージやりとり部分と
を備えている。
【0014】
本発明によるコントローラ装置は、自装置から複数のネットワーク装置各々に対してフロー制御を行うSDN(Software Defined Networking)を用いるSDNネットワークシステムを構成するコントローラ装置であって、
前記複数のネットワーク装置で構築されるSDN網の制御を行い、かつ独自のフォーマットでメッセージのやりとりが行われる管理ネットワーク内に設置された制御部分と、
前記管理ネットワーク外に設置され、かつ前記制御部分から送られてきたメッセージを標準化されたメッセージに変換して前記複数のネットワーク装置各々に設定を行うメッセージやりとり部分と
を備えている。
【0015】
本発明による通信量削減方法は、コントローラ装置から複数のネットワーク装置各々に対してフロー制御を行うSDN(Software Defined Networking)を用いるSDNネットワークシステムに用いる通信量削減方法であって、
前記コントローラ装置を、前記複数のネットワーク装置で構築されるSDN網の制御を行い、かつ独自のフォーマットでメッセージのやりとりが行われる管理ネットワーク内に設置された制御部分と、前記管理ネットワーク外に設置され、かつ前記制御部分から送られてきたメッセージを標準化されたメッセージに変換して前記複数のネットワーク装置各々に設定を行うメッセージやりとり部分とから構成している。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、管理ネットワークの通信量の削減を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1の実施の形態によるSDNネットワークシステムの構成例を示すブロック図である。
図2】本発明の第1の実施の形態によるコントローラ装置の動作を示すフローチャートである。
図3】本発明の第2の実施の形態によるSDNネットワークシステムの構成例を示すブロック図である。
図4】本発明の第2の実施の形態によるコントローラ装置の動作を示すフローチャートである。
図5】本発明に関連するSDNネットワークシステムの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明によるSDN(Software Defined Networking)ネットワークシステムの概要について説明する。本発明によるSDNネットワークシステムは、SDNを用いるネットワークである。
【0019】
本発明の特徴は、Open Flow等を用いたコントローラ装置から各NW(Network;ネットワーク)装置に対してFlow制御を行っているようなSDNを用いたネットワークにおいて、管理ネットワーク内の通信量を削減したことを特徴としている。
【0020】
つまり、本発明によるSDNネットワークシステムでは、コントローラ装置を制御部分とメッセージやりとり部分とにわけ、メッセージやりとり部分を管理ネットワークの外に置き、制御部分とメッセージやりとり部分との間のやりとりを独自のメッセージにて行うことで、管理ネットワークの通信量の削減を図っている。尚、コントローラ装置の制御部分とメッセージやりとり部分とは同一のサーバ装置上で動作している。
【0021】
図1は本発明の第1の実施の形態によるSDNネットワークシステムの構成例を示すブロック図である。図1においては、本発明の第1の実施の形態としての管理ネットワークの通信量の削減のための構成を示している。
【0022】
図1において、本発明の第1の実施の形態によるSDNネットワークシステムは、コントローラ装置の制御部分であるコントローラ制御部1が設置された管理ネットワーク100と、管理ネットワーク100の外に設置されたコントローラ装置のメッセージやりとり部分であるメッセージやりとり部2と、NW(Network;ネットワーク)装置31〜34で構築されたSDN網とから構成されている。
【0023】
コントローラ制御部1は、実際にSDN網の制御を行う部分であり、管理ネットワーク100内に設置されており、UI(User Interface)部11と、制御部12と、MSG(Message)変換部13とを備えている。
【0024】
UI部11は、オペレータに対してSDN網の制御を行うためのインタフェースを提供する部分である。制御部12は、SDN網を制御するための処理を行う。MSG変換部13は、SDN網を制御するための独自のメッセージを生成し、メッセージやりとり部2へ送信する。また、MSG変換部13は、メッセージやりとり部2から独自のメッセージにて送信されてきた独自のフォーマットのメッセージを解読する。
【0025】
メッセージやりとり部2は、コントローラ制御部1から送られてきたメッセージを標準化されたメッセージに変換し、NW装置31〜34に設定を行う。また、メッセージやりとり部2は、NW装置31〜34から送られてきた障害通知等を独自のフォーマットのメッセージに変換し、コントローラ制御部1へ送信する。このメッセージやりとり部2は、MSG変換部21とMSG処理部22とを備えている。
【0026】
MSG変換部21は、コントローラ制御部1から送られてきたメッセージの解読を行う。MSG処理部22は、MSG変換部21にて解読された内容を基に、コントローラ制御部1から送られてきたメッセージを標準化されたメッセージに変換し、そのメッセージをNW装置31〜34に送信する。
【0027】
NW装置31〜34は、コントローラ制御部1及びメッセージやりとり部2からなるコントローラ装置によって制御されるSDN網を構築するための装置である。
【0028】
図2は本発明の第1の実施の形態によるコントローラ装置の動作を示すフローチャートである。これら図1及び図2を参照して、本実施の形態による管理ネットワーク100の通信量の削減動作について説明する。
【0029】
オペレータは、SDN網にフロー設定を行うためにUI部11を通して設定を行う(図2ステップS1)。制御部12は、UI部11で設定された内容を基にSDN網へ設定する内容を決定する(図2ステップS2)。
【0030】
MSG変換部13は、制御部12にて決定した内容をメッセージやりとり部2へ送信するための独自フォーマットのメッセージに変換し、変換したメッセージをメッセージやりとり部2へ送信する(図2ステップS3)。
【0031】
メッセージやりとり部2では、コントローラ制御部1から受信した独自フォーマットのメッセージをMSG変換部21にて解読する(図2ステップS4)。MSG処理部22は、MSG変換部21にて解読した内容を基に標準フォーマットのメッセージを作成し、SDN網のNW装置31〜34へ送信する(図2ステップS5)。
【0032】
NW装置31〜34は、メッセージやりとり部2から送信されてきた標準フォーマットのメッセージを基に、フロー制御のための設定を反映する(図2ステップS6)。
【0033】
本実施の形態では、上述したこれらの手順により、管理ネットワーク100の通信量の削減を図ることができる。
【0034】
このように、本実施の形態では、管理ネットワーク100内において独自のフォーマットでメッセージのやりとりを行い、かつコントローラ制御部1とメッセージやりとり部2とが1対1の通信となるため、通信量を削減することができる。
【0035】
また、本実施の形態では、実際のSDN網内及びNW装置31〜34へのメッセージのやりとりが、標準化されたフォーマットのメッセージにて行われるため、標準化されたメッセージをサポートするNW装置であれば、SDN網内に設定することができる。
【0036】
本発明の第2の実施の形態では、その基本構成が上記の本発明の第1の実施の形態と同様であるが、NW装置31〜34からコントローラ装置へあげる障害通知等についてさらに工夫し、コントローラ装置への通知メッセージについても通信量の削減を行う。
【0037】
図3は本発明の第2の実施の形態によるSDNネットワークシステムの構成例を示すブロック図である。図3において、本発明の第2の実施の形態によるSDNネットワークシステムは、MSG集約部23をメッセージやりとり部2a内に設けた以外は上述した本発明の第1の実施の形態によるSDNネットワークシステムと同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の第1の実施の形態と同様である。
【0038】
コントローラ制御部1は、実際にSDN網の制御を行う部分であり、管理ネットワーク100内に設置されており、UI部11と、制御部12と、MSG変換部13とを備えている。
【0039】
UI部11は、オペレータに対してSDN網の制御を行うためのインタフェースを提供する部分である。制御部12は、SDN網を制御するための処理を行う。MSG変換部13は、SDN網を制御するための独自のメッセージを生成し、メッセージやりとり部2へ送信する。また、MSG変換部13は、メッセージやりとり部2から独自のメッセージにて送信されてきた独自のフォーマットのメッセージを解読する。
【0040】
メッセージやりとり部2aは、コントローラ制御部1から送られてきたメッセージを標準化されたメッセージに変換し、NW装置31〜34に設定を行う。また、メッセージやりとり部2aは、NW装置31〜34から送られてきた障害通知等を独自のフォーマットのメッセージに変換し、コントローラ制御部1へ送信する。このメッセージやりとり部2aは、MSG変換部21と、MSG処理部22と、MSG集約部23とを備えている。
【0041】
MSG変換部21は、コントローラ制御部1から送られてきたメッセージの解読を行う。MSG処理部22は、MSG変換部21にて解読された内容を基に、コントローラ制御部1から送られてきたメッセージを標準化されたメッセージに変換し、そのメッセージをNW装置31〜34に送信する。また、MSG処理部22は、NW装置31〜34から障害通知等が送られてきたら、それら障害通知等をMSG集約部23へ転送する。
【0042】
MSG集約部23は、複数のNW装置31〜34から同時に送られてきた障害通知等について原因が同一であるかを確認し、もし同じ原因で発生した障害であれば複数の障害通知を1つの障害として集約し、MSG変換部21へ転送する。
【0043】
NW装置31〜34は、コントローラ制御部1及びメッセージやりとり部2からなるコントローラ装置によって制御されるSDN網を構築するための装置である。
【0044】
図4は本発明の第2の実施の形態によるコントローラ装置の動作を示すフローチャートである。これら図3及び図4を参照して、本実施の形態による管理ネットワーク100の通信量の削減動作について説明する。
【0045】
NW装置31〜34にて構築されたSDN網にて障害が発生すると、関連するNW装置31〜34より障害通知が発出される(図4ステップS11)。MSG処理部22は、NW装置31〜34より発出された障害通知を受け取ると、その障害通知をMSG集約部23に転送する。MSG集約部23は、MSG処理部22から受け取った複数の障害通知から、もし同じ原因で発生した障害であれば、複数の障害通知を1つの障害として集約し、集約した障害通知をMSG変換部21へ転送する(図4ステップS12)。
【0046】
MSG変換部21は、MSG集約部23から集約された通知を受け取ると、その通知を独自フォーマットに変換してコントローラ制御部1へ送信する(図4ステップS13)。
【0047】
MSG変換部13は、メッセージやりとり部2から送られてきた独自フォーマットのメッセージ(通知)を解読する(図4ステップS14)。制御部12は、MSG変換部13にて解読された内容を基に、障害内容を判断する(図4ステップS15)。UI部11は、制御部12で判断された障害内容を基にオペレータへの通知を作成し、オペレータへ通知する(図4ステップS16)。
【0048】
このように、本実施の形態では、上述したこれらの手順により、NW装置31〜34からの障害通知等についても、管理ネットワーク100の通信量の削減を図ることができる。
【符号の説明】
【0049】
1 コントローラ制御部
2,2a メッセージやりとり部
11 UI部
12 制御部
13,21 MSG変換部
22 MSG処理部
23 MSG集約部
31〜34 NW装置
100 管理ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5