【実施例】
【0022】
次に、実施例及び比較例によって、本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例1〜5及び比較例1〜6〕
表1に示す成分を混合し撹拌して、皮膚化粧料として化粧水を調製した。得られた化粧水について、(1)味、(2)ヒリヒリ感、(3)べたつき感やつっぱり感、(4)肌のテカリ、(5)くすみ改善効果(肌の明るさ)について評価を行った。その結果を表1に示す。
なお、各化粧料はクエン酸一水和物によりpH7.4付近に調整した。また、pH、浸透圧及び硬度は、本明細書に記載の方法に従って測定した。
【0023】
20名の男性(22〜45歳)をパネラーとして、得られた化粧水を用いて下記に示す方法によって判定を行った。なお、(2)ヒリヒリ感、(3)べたつき感やつっぱり感、(4)肌のテカリ、(5)くすみ改善効果(肌の明るさ)については、4週間、毎日1回使用し、使用期間の終了後に評価を行なった。
【0024】
(1)味
使用期間のはじめに、化粧水を舐めてもらい、そのときに感じた味について以下の基準で評価した。
2点:舐めた際、不快感が全くないと感じた場合。
1点:舐めた際、ほぼ不快感がないと感じた場合。
0点:舐めた際、明らかに不快感があると感じた場合。
【0025】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上かつ0点が0人:味に全く不快感のない皮膚化粧料である。
○:合計点が30点以上、35点未満、又は合計点が35点以上かつ0点が1人以上、2人以下:味にほぼ不快感がない皮膚化粧料である。
△:合計点が20点以上、30点未満:味にやや不快感がある皮膚化粧料である。
×:合計点が20点未満:味に明らかに不快感がある皮膚化粧料である。
【0026】
(2)ヒリヒリ感
ひげそり後の肌に化粧水(約2ml)を塗布し、使用時に感じた肌のヒリヒリ感について使用期間終了後に以下の基準で評価した。
2点:使用期間中、すべての日において全くヒリヒリしなかった場合。
1点:使用期間中、ヒリヒリすると感じた日が1〜3日あった場合。
0点:使用期間中、ヒリヒリすると感じた日が3日よりも多くあった場合。
【0027】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上かつ0点が0人:ひげそり後に全くヒリヒリしない皮膚化粧料である。
○:合計点が30点以上、35点未満、又は合計点が35点以上かつ0点が1人以上、2人以下:ひげそり後にほとんどヒリヒリしない皮膚化粧料である。
△:合計点が20点以上、30点未満:ひげそり後にややヒリヒリする皮膚化粧料である。
×:合計点が20点未満:ひげそり後に明らかにヒリヒリする皮膚化粧料である。
【0028】
(3)べたつき感やつっぱり感
ひげそり後及び入浴後に化粧水(約2ml)を肌に塗布し、肌になじんだ際のべたつき感、及び塗布後1時間以内に感じた肌のつっぱり感について、使用期間終了後に以下の基準で評価した。
2点:使用期間中、べたつき感やつっぱり感を全く感じなかった場合。
1点:使用期間中、ややべたつき感がある、あるいはややつっぱり感があると感じた場合。
0点:使用期間中、べたつき感やつっぱり感が明らかにあると感じた場合。
【0029】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上かつ0点が0人:べたつき感やつっぱり感のない皮膚化粧料である。
○:合計点が30点以上、35点未満、又は合計点が35点以上かつ0点が1人以上、2人以下:べたつき感やつっぱり感を感じにくい皮膚化粧料である。
△:合計点が20点以上、30点未満:ややべたつき感やつっぱり感のある皮膚化粧料である。
×:合計点が20点未満:べたつき感やつっぱり感のある皮膚化粧料である。
【0030】
(4)肌のテカリ
入浴後に化粧水(約2ml)を肌に塗布し、朝起きた際の肌のテカリについて使用期間終了後に以下の基準で評価した。
2点:朝起きた際、肌が明らかにテカリにくくなったと感じた場合。
1点:朝起きた際、肌がややテカリにくくなったと思った場合。
0点:朝起きた際、肌のテカリは抑えられていないと思った場合。
【0031】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上かつ0点が0人:肌のテカリ抑制効果に非常に優れた皮膚化粧料である。
○:合計点が30点以上、35点未満、又は合計点が35点以上かつ0点が1人以上、2人以下:肌のテカリ抑制効果に優れた皮膚化粧料である。
△:合計点が20点以上、30点未満:やや肌のテカリ抑制効果のある皮膚化粧料である。
×:合計点が20点未満:肌のテカリ抑制効果がない皮膚化粧料である。
【0032】
(5)くすみ改善効果(肌の明るさ)
ひげそり後及び入浴後に化粧水(約2ml)を肌に塗布し、使用期間終了後の肌の明るさについて以下の基準で評価した。
2点:くすみが減り、肌が明るくなったと思った場合。
1点:少し肌が明るくなったと思った場合。
0点:特に変化がないと思った場合。
【0033】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上かつ0点が0人:くすみ改善効果に非常に優れた皮膚化粧料である。
○:合計点が30点以上、35点未満、又は合計点が35点以上かつ0点が1人以上、2人以下:くすみ改善効果に優れた皮膚化粧料である。
△:合計点が20点以上、30点未満:やや肌のくすみの改善効果のある皮膚化粧料である。
×:合計点が20点未満:肌のくすみの改善効果がない皮膚化粧料である。
【0034】
【表1】
【0035】
実施例1〜5及び比較例1〜6に用いた化粧水の配合成分として下記を用いた。
(A)海洋深層水(商品名:滑川海洋深層水(原水)、株式会社WAVE滑川製)
(B)淡水(1):海洋深層水の脱塩処理水(商品名:滑川海洋深層水(RO脱塩水)、株式会社WAVE滑川製、硬度30mg/L)
(B)淡水(2):ナチュラルミネラルウォーター(商品名:アルプス清水、五洲薬品株式会社製、硬度20mg/L)
(B)淡水(3):精製水(イオン交換水、硬度0)
(C)ポリリジン水溶液(商品名:ポリリジン10、一丸ファルコス株式会社製)
(D)グレープフルーツ種子エキス(商品名:D−10、有限会社エービーシーテクノ製)
(A’)富山湾の海水(取水深度100m未満)
(B’)淡水(4):ナチュラルミネラルウォーター(商品名:エビアン、ダノンジャパン株式会社製、硬度304mg/L)
【0036】
本発明の皮膚化粧料(実施例1〜5)によれば、不快な味、ヒリヒリ感、べたつき感やつっぱり感を感じ難く、肌がテカリ難く、くすみ改善効果に優れていた。
【0037】
一方、比較例1〜6では十分な性能が得られていない。
比較例1では、(A)成分に代えて、(A' )成分として3質量%塩化ナトリウム水溶液が含まれているので、肌のテカリに関する効果、くすみ改善効果において十分な性能が得られず、味についても満足が得られなかった。
比較例2では、(A)成分に代えて、(A' )成分として海水が含まれているので、くすみ改善効果について十分な性能が得られなかった。
比較例3では、(B)成分に代えて、(B' )成分として硬度の高いナチュラルミネラルウォーターが含まれているので、味について十分な満足が得られなかった。
比較例4では、(A)成分が含まれていないので、べたつき感やつっぱり感、肌のテカリに関する効果、くすみ改善効果において十分な性能が得られなかった。
比較例5では、(C)成分が含まれていないので、使用後のべたつき感やつっぱり感、くすみ改善効果、肌のテカリに関する効果において十分な性能が得られなかった。
比較例6では、(D)成分が含まれていないので、使用後のべたつき感やつっぱり感、肌のテカリに関する効果において十分な性能が得られなかった。