【文献】
Intelligent Transport Systems (ITS); Vehicular Communications; Basic Setof Applications; Part 2: Specification of Cooperative Awareness Basic Service,ETSI TS 102 637-2,ETSI,2010年 4月,V1.1.1,pp.4,5
【文献】
Intelligent Transport Systems (ITS); Vehicular Communications; Basic Setof Applications;Part 3: Specifications of Decentralized Environmental Notification Basic Service,ETSI TS 102 637-3,ETSI,2010年 9月,V1.1.1,pp.9,10,13
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0020】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の通信装置を示した図である。
【0021】
図1において、通信装置1は、生成部2と制御部3とを含む。
【0022】
通信装置1は、例えば、車両に搭載されて車々間通信または路車間通信を実行する。生成部2は、送信対象のメッセージを生成する。制御部3は、送信対象のメッセージの送信を制御して輻輳を制御する輻輳制御動作を実行する。また、制御部3は、輻輳制御動作を送信対象のメッセージの種別に応じて制御する。
【0023】
図2は、通信装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【0024】
生成部2は、送信対象のメッセージを生成すると(ステップS1)、その送信対象のメッセージを制御部3に出力する。
【0025】
制御部3は、送信対象のメッセージを受け付けると、輻輳制御動作を送信対象のメッセージの種別に応じて制御する(ステップS2)。
【0027】
本実施形態によれば、生成部2は、送信対象のメッセージを生成する。制御部3は、輻輳制御動作を送信対象のメッセージの種別に応じて制御する。このため、輻輳制御時に、送信対象のメッセージの送信が送信対象のメッセージの種別に応じて制御される。したがって、輻輳制御に伴って通信相手に適切に届かなくなるメッセージがメッセージの種別に依存して発生することを抑制可能になる。
【0028】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態の通信装置10を示した図である。
【0029】
図3において、通信装置10は、受信部11と、アプリケーション部12と、制御部13と、を含む。制御部13は、送信周期設定部13aと、送信電力/伝送速度設定部13bと、輻輳制御部13cと、送信部13dと、を含む。
【0030】
通信装置10は、例えば、車載通信装置である。通信装置10は、車両に搭載された状態で他の通信装置(例えば、他の車載通信装置や路側通信装置)と車々間通信または路車間通信を実行する。
【0031】
受信部11は、他の通信装置から無線送信されたメッセージ(例えば、CAMやDENM、1対1通信で用いるメッセージであるユニキャストメッセージ)を受信する。受信部11は、他の通信装置から受信したメッセージを、アプリケーション部12に出力する。
【0032】
また、受信部11は、メッセージの通信に用いられている無線チャネルの混雑度(以下、単に「混雑度」とも称する)をメッセージの通信状況に基づいて特定する。受信部11は、混雑度を輻輳制御部13cに通知する。
【0033】
アプリケーション部12は、生成部の一例である。
【0034】
アプリケーション部12は、位置を測定する測位機能を有する。アプリケーション部12の測位機能は、例えば、GPS(Global Positioning System)を使用して測位を行う機能である。なお、アプリケーション部12の測位機能は、GPSを使用した機能に限らず適宜変更可能である。
【0035】
また、アプリケーション部12は、通信装置10が搭載された車両(以下、単に「車両」と称する)で発生したイベント(例えば、急ブレーキやハザードランプの点灯)を検出する。
【0036】
アプリケーション部12は、車両で発生したイベントを、例えば以下のようにして検出する。アプリケーション部12は、車両で発生したイベントを表すイベント通知情報を車両から受信する。アプリケーション部12は、イベント通知情報を用いて、車両で発生したイベントを検出する。なお、アプリケーション部12が車両で発生したイベントを検出する手法は、イベント通知情報を用いた手法に限らず適宜変更可能である。
【0037】
また、アプリケーション部12は、受信部11から出力されたメッセージを受け付ける。アプリケーション部12は、例えば、CAMを受け付けた場合、そのCAMに示された他の車載通信装置の位置を確認する。
【0038】
また、アプリケーション部12は、車々間通信や路車間通信で用いられる複数種類のメッセージを、送信対象のメッセージとして生成する。
【0039】
本実施形態では、アプリケーション部12は、CAM、DENMおよび1対1通信で用いるメッセージ(ユニキャストメッセージ)を、複数種類のメッセージとして生成する。
【0040】
アプリケーション部12は、例えば、急ブレーキやハザードランプの点灯等のイベント(以下「特定イベント」と称する)の発生に伴い、特定イベントの発生を表すDENMを生成する。
【0041】
アプリケーション部12は、特定イベントごとに、特定イベントに応じた送信条件(例えば、送信距離や送信遅延時間)を記憶している。
【0042】
例えば、アプリケーション部12は、特定イベントの一例である「急ブレーキ」に応じた送信条件として、通信に要求される通信距離A1および通信に要求される遅延時間B1を記憶している。また、アプリケーション部12は、特定イベントの一例である「ハザードランプ点灯」に応じた送信条件として、通信に要求される通信距離A2および通信に要求される遅延時間B2を記憶している。
【0043】
以下、通信に要求される通信距離を「要求通信距離」と称する。要求通信距離は、送信条件となる送信距離の一例である。本実施形態では、要求通信距離に対応する送信電力(以下「要求送信電力」と称する)は、予め定められた最大送信電力よりも小さいものとする。
【0044】
また、通信に要求される遅延時間を「要求遅延時間」と称する。要求遅延時間は、送信条件となる送信遅延時間の一例である。本実施形態では、要求遅延時間は、予め定められた最短送信周期が示す時間よりも長いものとする。
【0045】
要求通信距離A1は、要求通信距離A2と同一でもよいし異なってもよい。要求遅延時間B1は、要求遅延時間B2と同一でもよいし異なってもよい。
【0046】
また、アプリケーション部12は、車両の位置や速度を表すCAMを間欠的に生成する。アプリケーション部12は、CAMについての送信条件を記憶していない。
【0047】
また、アプリケーション部12は、1対1通信の実行時にユニキャストメッセージを生成する。アプリケーション部12は、ユニキャストメッセージに応じた送信条件(例えば、通信相手までの距離を要求通信距離とする事項や要求遅延時間)を記憶している。
【0048】
制御部13は、アプリケーション部12が生成した送信対象のメッセージの送信を制御して輻輳を制御する輻輳制御動作を実行する。また、制御部13は、輻輳制御動作を送信対象のメッセージの種別に応じて制御する。
【0049】
送信周期設定部13aには、送信対象のメッセージの送信周期が設定される。
【0050】
送信電力/伝送速度設定部13bには、送信対象のメッセージの送信電力および伝送速度が設定される。
【0051】
輻輳制御部13cは、送信対象のメッセージの種別と受信部11から通知された混雑度とに基づいて送信対象のメッセージの送信(例えば、送信周期、送信電力、伝送速度)を制御することで、輻輳制御動作を実行する。
【0052】
また、輻輳制御部13cは、送信電力と送信距離との対応関係を示す対応テーブルを記憶している。対応テーブルでは、送信電力は、対応する送信距離が長くなるほど大きくなる。
【0053】
送信部13dは、送信対象のメッセージを、送信周期設定部13aに設定された送信周期、および、送信電力/伝送速度設定部13bに設定された送信電力および伝送速度で、無線送信する。
【0055】
図4は、通信装置10の動作を説明するためのフローチャートである。
【0056】
アプリケーション部12は、送信対象のメッセージを生成すると(ステップS101)、送信対象のメッセージを送信周期設定部13aに出力し、かつ、送信対象のメッセージの種別を表すメッセージ種別情報を輻輳制御部13cに出力する。
【0057】
アプリケーション部12は、送信対象のメッセージの種別がDENMまたはユニキャストメッセージである場合、送信対象メッセージの送信条件も輻輳制御部13cに出力する。例えば、送信対象のメッセージがDENMである場合、アプリケーション部12は、そのDENMが表す特定イベントに応じた送信条件を、輻輳制御部13cに出力する。
【0058】
アプリケーション部12は、送信対象メッセージの送信条件として、要求通信距離を表す要求通信距離情報と、要求遅延時間を表す要求遅延時間情報と、を用いる。なお、送信対象のメッセージの種別がユニキャストメッセージである場合、アプリケーション部12は、通信相手が送信したCAMに示された通信相手の位置とアプリケーション部12が測定した通信装置10の位置との距離を、要求通信距離として用いる。
【0059】
送信周期設定部13aは、送信対象のメッセージを受け付けると、その送信対象のメッセージを保持する。
【0060】
輻輳制御部13cは、メッセージ種別情報を受け付けると、送信対象のメッセージの種別が、CAMであるか、DENMまたはユニキャストメッセージであるか、を判断する(ステップS102)。
【0061】
送信対象のメッセージの種別がCAMである場合、輻輳制御部13cは、受信部11から通知された無線チャネルの混雑度を参照する(ステップS103)。
【0062】
続いて、輻輳制御部13cは、無線チャネルの混雑度に基づいて、送信対象のメッセージの送信周期を決定する(ステップS104)。
【0063】
例えば、無線チャネルの混雑度が予め定められた混雑度閾値以下である場合、輻輳制御部13cは、最短送信周期を、送信対象のメッセージの送信周期として決定する。
【0064】
一方、無線チャネルの混雑度が混雑度閾値よりも高い場合、輻輳制御部13cは、送信周期設定部13aに現在設定されている送信周期よりも規定時間長い周期を、送信対象のメッセージの送信周期として決定する。なお、送信周期設定部13aに送信周期が設定されていない状況では、輻輳制御部13cは、最短送信周期よりも規定時間長い周期を、送信対象のメッセージの送信周期として決定する。
【0065】
続いて、輻輳制御部13cは、ステップS104で決定された送信周期を、送信対象のメッセージの送信周期として送信周期設定部13aに設定する。
【0066】
送信周期設定部13aは、送信対象のメッセージの送信周期が設定されると、保持済みの送信対象のメッセージを、その送信周期が示す時間間隔でコピーして、送信対象のメッセージの複製(以下「送信データ」と称する)を生成する(ステップS105)。
【0067】
続いて、送信周期設定部13aは、送信データを送信部13dに出力する。
【0068】
一方、輻輳制御部13cは、送信周期を送信周期設定部13aに設定すると、無線チャネルの混雑度に基づいて、送信対象のメッセージの送信電力を決定する(ステップS106)。
【0069】
例えば、無線チャネルの混雑度が混雑度閾値以下である場合、輻輳制御部13cは、最大送信電力を、送信対象のメッセージの送信電力として決定する。
【0070】
一方、無線チャネルの混雑度が混雑度閾値よりも高い場合、輻輳制御部13cは、送信電力/伝送速度設定部13bに現在設定されている送信電力よりも規定量小さい送信電力を、送信対象のメッセージの送信電力として決定する。なお、送信電力/伝送速度設定部13bに送信電力が設定されていない状況では、輻輳制御部13cは、最大送信電力よりも規定量小さい送信電力を、送信対象のメッセージの送信電力として決定する。
【0071】
続いて、輻輳制御部13cは、ステップS106で決定された送信電力を、送信対象のメッセージの送信電力として送信電力/伝送速度設定部13bに設定する。
【0072】
続いて、輻輳制御部13cは、無線チャネルの混雑度に基づいて、送信対象のメッセージの伝送速度を決定する(ステップS107)。
【0073】
例えば、無線チャネルの混雑度が混雑度閾値以下である場合、輻輳制御部13cは、予め定められた最も遅い伝送速度(以下「最遅伝送速度」と称する」を、送信対象のメッセージの伝送速度として決定する。
【0074】
また、無線チャネルの混雑度が混雑度閾値よりも高い場合、輻輳制御部13cは、送信電力/伝送速度設定部13bに現在設定されている伝送速度よりも規定値速い伝送速度を、送信対象のメッセージの伝送速度として決定する。なお、送信電力/伝送速度設定部13bに伝送速度が設定されていない状況では、輻輳制御部13cは、最遅伝送速度よりも規定値速い伝送速度を、送信対象のメッセージの伝送速度として決定する。
【0075】
続いて、輻輳制御部13cは、ステップS107で決定された伝送速度を、送信対象のメッセージの伝送速度として送信電力/伝送速度設定部13bに設定する。
【0076】
送信部13dは、送信周期設定部13aから送信データを受け付けると、その送信データを、送信電力/伝送速度設定部13bに設定された送信電力および伝送速度で送信する(ステップS108)。なお、送信部13dが送信周期設定部13aから送信データを受け付けたときに、送信電力/伝送速度設定部13bに送信電力および伝送速度が設定されていない場合には、送信部13dは、受け付けた送信データの送信を行わない。
【0077】
続いて、送信部13dは、送信データを送信した旨の送信通知を輻輳制御部13cに出力する。
【0078】
輻輳制御部13cは、送信通知を受け付けると、メッセージ種別情報を受け付けてからの経過時間が、予め定められた送信継続時間を超えているかを判断する(ステップS109)。
【0079】
ステップS109で経過時間が送信継続時間を超えていないと、輻輳制御部13cは、処理をステップS103に戻す。
【0080】
ステップS109で経過時間が送信継続時間を超えていると、輻輳制御部13cは、送信周期設定部13aが保持している送信対象のメッセージを削除する。続いて、輻輳制御部13cは、送信周期設定部13aに設定されている送信周期と、送信電力/伝送速度設定部13bに設定されている送信電力および伝送速度を削除して、輻輳制御動作を終了する。
【0081】
一方、ステップS102で送信対象のメッセージの種別がDENMまたはユニキャストメッセージである場合、輻輳制御部13cは、無線チャネルの混雑度と、送信条件(要求通信距離情報と要求遅延時間情報)と、を参照する(ステップS110)。
【0082】
続いて、輻輳制御部13cは、無線チャネルの混雑度と送信条件とに基づいて、送信対象のメッセージの送信周期を決定する(ステップS111)。
【0083】
例えば、無線チャネルの混雑度が混雑度閾値以下である場合、輻輳制御部13cは、最短送信周期を送信対象のメッセージの送信周期として決定する。
【0084】
一方、無線チャネルの混雑度が混雑度閾値よりも高い場合、輻輳制御部13cは、まず、送信周期設定部13aに現在設定されている送信周期よりも規定時間長い周期(以下「送信周期候補」と称する)を特定する。
【0085】
続いて、輻輳制御部13cは、送信周期候補が表す時間(周期)が、要求遅延時間情報にて表された要求遅延時間よりも短い場合、送信周期候補を、送信対象のメッセージの送信周期として決定する。一方、送信周期候補が表す時間(周期)が、要求遅延時間以上である場合、輻輳制御部13cは、要求遅延時間を、送信対象のメッセージの送信周期として決定する。これは、送信周期の最大値が要求遅延時間にて制限されることを意味する。
【0086】
本実施形態では、要求遅延時間と最短送信周期が表す時間と規定時間とは、「要求遅延時間」>「最短送信周期が表す時間」+「規定時間」、という関係を有する。
【0087】
送信周期設定部13aに送信周期が設定されていない状況では、輻輳制御部13cは、最短送信周期よりも規定時間長い周期を、送信対象のメッセージの送信周期として決定する。
【0088】
続いて、輻輳制御部13cは、ステップS111で決定された送信周期を、送信対象のメッセージの送信周期として送信周期設定部13aに設定する。
【0089】
送信周期設定部13aは、送信対象のメッセージの送信周期が設定されると、ステップS112を実行する。ステップS112での処理は、ステップS105での処理と同一である。このため、ステップS112での処理についての詳細な説明を割愛する。
【0090】
輻輳制御部13cは、送信周期を送信周期設定部13aに設定すると、無線チャネルの混雑度および送信条件に基づいて送信対象のメッセージの送信電力を決定する(ステップS113)。
【0091】
例えば、無線チャネルの混雑度が混雑度閾値以下である場合、輻輳制御部13cは、最大送信電力を送信対象のメッセージの送信電力として決定する。
【0092】
一方、無線チャネルの混雑度が混雑度閾値よりも高い場合、輻輳制御部13cは、まず、送信電力/伝送速度設定部13bに現在設定されている送信電力よりも規定量小さい送信電力(以下「送信電力候補」と称する)を特定する。
【0093】
続いて、輻輳制御部13cは、対応テーブルを参照して、要求通信距離情報にて表された要求通信距離に対応する要求送信電力を特定する。
【0094】
続いて、輻輳制御部13cは、送信電力候補が表す送信電力が要求送信電力よりも大きい場合、送信電力候補を、送信対象のメッセージの送信電力として決定する。一方、送信電力候補が表す送信電力が要求送信電力以下である場合、輻輳制御部13cは、要求送信電力を、送信対象のメッセージの送信電力として決定する。これは、送信電力の最小値が要求通信距離にて制限されることを意味する。
【0095】
本実施形態では、要求送信電力と最大送信電力と規定量とは、「要求送信電力」<「最大送信電力」−「規定量」、という関係を有する。
【0096】
送信電力/伝送速度設定部13bに送信電力が設定されていない状況では、輻輳制御部13cは、最大送信電力から規定量を減算した送信電力を、送信対象のメッセージの送信電力として決定する。
【0097】
続いて、輻輳制御部13cは、ステップS113で決定された送信電力を、送信対象のメッセージの送信電力として送信電力/伝送速度設定部13bに設定する。
【0098】
続いて、輻輳制御部13cは、無線チャネルの混雑度に基づいて送信対象のメッセージの伝送速度を決定する(ステップS114)。ステップS114での処理は、ステップS107での処理と同一である。このため、ステップS114での処理についての詳細な説明を割愛する。
【0099】
続いて、輻輳制御部13cは、ステップS114で決定された伝送速度を、送信対象のメッセージの伝送速度として、送信電力/伝送速度設定部13bに設定する。
【0100】
送信部13dは、送信周期設定部13aから送信データを受け付けると、ステップS115を実行する。ステップS115での処理は、ステップS108での処理と同一である。このため、ステップS115での処理についての詳細な説明を割愛する。
【0101】
続いて、送信部13dは、送信通知を輻輳制御部13cに出力する。
【0102】
輻輳制御部13cは、送信通知を受け付けると、ステップS116を実行する。ステップS116での処理は、ステップS108での処理と同一である。このため、ステップS116での処理の詳細な説明を割愛する。
【0103】
輻輳制御部13cは、ステップS116で経過時間が送信継続時間を超えていないと、処理をステップS110に戻す。
【0104】
一方、ステップS116で経過時間が送信継続時間を超えていると、輻輳制御部13cは、送信周期設定部13aが保持している送信対象のメッセージを削除する。続いて、輻輳制御部13cは、送信周期設定部13aに設定されている送信周期と、送信電力/伝送速度設定部13bに設定されている送信電力および伝送速度を削除して、輻輳制御動作を終了する。
【0106】
制御部13は、輻輳制御動作におけるメッセージの送信手法を、送信対象のメッセージの種別に応じて変更する。このため、輻輳制御動作におけるメッセージの送信手法を、送信対象のメッセージの種別に応じた送信手法にすることが可能になる。したがって、輻輳制御に伴って通信相手に適切に届かなくなるメッセージがメッセージの種別に依存して発生することを抑制可能になる。
【0107】
制御部13は、送信対象のメッセージが送信条件を伴うメッセージであるか否かに応じて、輻輳制御動作におけるメッセージの送信手法を変更する。このため、輻輳制御時に、送信条件の有無に依存してメッセージの送信手法を切り替えることが可能になる。
【0108】
制御部13は、送信条件を伴うメッセージについては、通信の混雑度と送信条件とに基づいてメッセージの送信を制御することで輻輳制御を実行する。また、制御部13は、送信条件を伴わないメッセージについては、通信の混雑度に基づいてメッセージの送信を制御することで輻輳制御を実行する。このため、送信条件を伴うメッセージに対しては送信条件を考慮した輻輳制御を行い、送信条件を伴わないメッセージに対しては送信条件を考慮しない輻輳制御を行うことが可能になる。
【0109】
次に、本実施形態の変形例について説明する。
【0110】
本実施形態では、送信条件として、送信距離および送信遅延時間の両方が用いられた。しかしながら、送信条件は、送信距離および送信遅延時間のいずれか一方でもよく適宜変更可能である。
【0111】
送信周期の決定と送信電力の決定と伝送速度の決定の順番は、適宜変更可能である。
【0112】
例えば、輻輳制御動作の簡略化を図るために、伝送速度の制御が省略されてもよい。また、輻輳制御動作の簡略化を図るために、送信周期の制御と送信電力の制御とのいずれか一方が省略されてもよい。
【0113】
上記各実施形態において、通信装置は、コンピュータにて実現されてもよい。この場合、コンピュータは、コンピュータにて読み取り可能なCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)のような記録媒体に記録されたプログラムを読込み実行して、通信装置が有する機能を実行する。記録媒体は、CD−ROMに限らず適宜変更可能である。
【0114】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【0115】
実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。この出願は、2014年3月4日に出願された日本出願特願2014−41314を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。